経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力発電投資環境整備小委員会(第5回) 議事要旨

日時:平成19年2月8日(木)10:00~12:00

場所:経済産業省別館11階第1120共用会議室

出席者

委員

金本委員長、内山委員、大日方委員、佐々木委員、田中委員

オブザーバー

東京電力(株)武藤原子力・立地副本部長、関西電力(株)廣江企画室長

事務局

宮川政策課長、片山電力市場整備課長、伊藤電力市場整備課長補佐、遠藤電力市場整備課長補佐、住谷原子力政策課長補佐

議事概要

  1. 片山課長から開会の挨拶及び配付資料の確認
    <金本委員長の司会>
  2. 片山課長から資料2に基づく説明
    <質疑応答>
  3. 武藤原子力・立地副本部長から資料3に基づく説明
    <質疑応答>

質疑応答

中間取りまとめ(案)について

基本的に賛成。

(評価コメント)

  1. 国と事業者と当小委員会の役割がよく整理されていること。
  2. 当小委員会のミッションではないが、「今後の料金原価算入」について言及されていること。
  3. 5年を目途に見直しをすることや、2010年以降の六ヶ所再処理工場以降の具体的な再処理計画が進展するなど、状況に大きな変化が生じた場合には随時見直すこととしたこと。

電気事業者としては、関係省令等の改正を踏まえ、平成18年度決算から適切に対応する。

原子力発電施設廃止措置費用の過不足について

基本的に賛成。

(評価コメント)

  1. 国と事業者と当小委員会の役割がよく整理されていること。
  2. 当小委員会のミッションではないが、「今後の料金原価算入」について言及されていること。
  3. 5年を目途に見直しをすることや、2010年以降の六ヶ所再処理工場以降の具体的な再処理計画が進展するなど、状況に大きな変化が生じた場合には随時見直すこととしたこと。

電気事業者としては、関係省令等の改正を踏まえ、平成18年度決算から適切に対応する。

中間取りまとめ(案)について

  • 廃止措置費用算定条件の変更項目
    ○クリアランス制度の整備

    (1)クリアランスレベル変更に伴う処理処分費用の変更

    (2)クリアランス対象物の測定費用の追加

    ○廃止措置規制の見直し

    (3)廃止措置期間変更に伴う施設維持費用の変更

    (4)安全貯蔵期間中の監視体制合理化に伴う管理費用の変更

    ○建設リサイクル法の制定

    (5)再資源化に伴うクリアランスレベル以下廃棄物処分費用の変更

  • (5)に伴う費用増加について、
    ア.コンクリート廃棄物だけに限定しているのか。
    イ.金属は既に再資源化されていると判断して良いのか。
    ウ.コンクリート廃棄物はどのような用途に使われるのか。

    →ア.コンクリートのみである。
    イ.金属については既に再資源化することを前提にしているため、今回対象外である。
    ウ.コンクリート廃棄物の用途は、現時点では未定である。

  • 再費用が必要な項目の抽出自体は妥当なものと考えるが、小委員会で何を議論するのか分からない。算定費用の妥当性について検討するのであれば、もっと具体的に算定方法の説明が必要。例えば、クリアランスレベルの変更とは何か。

    →クリアランスレベルの変更とは、具体的には、コバルト60の放射能濃度の現行基準が0.4Bq/gから0.1Bq/gに下がったこと、セシウム137は、1Bq/gが0.1Bq/gとなり、10分の1に下がったということ等である。結果として、従来は非放射性廃棄物に区分されていたものが、L3の放射性廃棄物に区分されることとなる。

    クリアランスレベルが変更されたことに伴って、物量の変化を求めて、それぞれに対応した輸送費などの単価を乗じて、それでBWR110万kW級1基39億円、PWR1基6億円といった数字を求めている。

    他の項目の算定方法も基本的に同じである。

  • 原子力立国計画により過不足の検証を行うということが小委員会の役目とされているが、制度、経済状況、技術等が外的要因となる項目に抽出して、それぞれの項目について過不足を計上しているため、この資料は分かりやすい。ただ、もっと分かりやすくするためには、項目ごとの結果の数字だけでなく、それに至るプロセスを付表で丁寧に説明することが良いと考える。

    また、外的要因の変化について、変化の背景を注記で記載してほしい。

    一点、見直し規定の「適宜適切」とは、どのような意味か確認したい。

    さらに、今回は、基となる制度があり、その過不足の検証のみであるので、ベースは変わっていないことから、現行の会計・料金・税の3つのセットでいくと取れるが、今後もこの3つの制度は付いていくと考えてよいか。

  • 今回の検証は、原子力立国計画に基づくものであるので、外的要因の変化については、電事連が答えるべきものではない。後は、報告書にどのように書いていくかということであるので、この点については事務局と検討したい。

    なお、今回の検証は、それぞれのデータを細かくチェックするということではないと考えられるが、その点は事務局に聞きたい。

    →額の評価については、合理的な見積りが可能かどうか専門的知見から判断されるものである。

    なお、既存のベースとなる引当金の額については、行政でユニット毎に承認行為を行っているため、経済状況の変化が毎年反映されていると言える。

    そのため、今回の小委員会で審議いただきたいのは、制度等が変更されたことに伴い、それを見積額に反映させるという部分について、どのような手法で変えるのが合理的なのかを評価いただくということである。また、今回提示された見積りの変更について、引当金方式になじむのかどうかについても、合わせて御審議いただきたいということである。

    見直しの時期については、経済状況の変化は毎年承認行為が行われているため反映できる制度になっている。それ以外では、今回のように法改正があれば合理的な見積りが出来ることを前提に見直しを行うので、定期的に見直しをするということではない。

    料金・会計等については、通常であれば、今回のクリアランス制度の変更に伴って見積りを行い、それが合理的なものと認められれば、この後の議論として、それを料金原価に算入するのが適当なのかどうかを判断いただくということになる。それを受けて、次のフェーズとして、いつどのように料金原価に算入するのかということについてであるが、これまでの電気事業審議会料金制度部会での類似の報告では「内外の諸情勢を踏まえて判断し、その際には、企業会計上の扱い、税制上の扱いと整合性を取って下さい。」というメッセージを投げかけていただいている。

    →電気事業者としても、経済情勢については、毎年見ているので、それ以外の制度、或いは技術的知見についてどのように見ていくかということについては、当引当金が非常に長期にわたって積み立てるものであるため、制度として安定的なものであることが重要なものであると考えているが、一方、実態と整合させていくというのも重要なことであり、この両方のバランスをとりながら、適切なところで、その時点の知見を反映させていくということだと考えている。我が国の中で、廃止措置の実績があるのが、日本原子力研究所の動力試験、日本原子力発電(株)の東海原子力発電所、これは軽水炉とは全く型式が違うものである。その意味では、今後軽水炉である敦賀原子力発電所1号機の廃炉の実績が出てくるので、このような機会を捉えて、見直しをするということになると考えている。

  • 小委員会のミッションとしては、評価結果について、我々がどのように判断するか、妥当と判断すれば、それについてのコメントを言えばよいと考える。

    現行の制度の中で、クリアランスレベルが変更となり、それに伴い廃棄物量が増え、その廃棄物を測定する方法についてはどのようになっているかということが一つのポイントであると考える。

    物量がどのくらい増え、それに伴う費用がどのくらいになるかについては、現行の算定方法に則って行っているので、妥当ではないかと考える。

    クリアランスの測定方法が整理できたことから、後は測定費用の見積り方法の問題だけではないかと思う。

    使用済燃料の搬出期間が増えたことについては、最後の使用済燃料の搬出をどのような形で負担するのか確認したい。この使用済燃料搬出費用は、再処理費用に上乗せできない費用である。現行だと運転中の搬出費用も再処理費用には上乗せされていない。しかし廃炉になるとこの使用済燃料搬出費用の手当が出来なくなってしまうので、明確化するためにはやむを得ない措置であったと考える。維持管理費用についても、現行に合わせているので、よく見積もられた額ではないかと考える。

    全体的に気になったのは、原子力発電所の解体にかかる地元の一番の懸念材料は、このような形で放射性廃棄物が増えた場合、一体どのような形で処分場に搬出されるのか、ということである。国又は電気事業者は、具体的な処分の在り方が明確になっているのか、そしてそれを地元に説明できるのか、ということがポイントである。その点について考えがあれば聞きたい。

    →使用済燃料搬出については、説明が悪かったが、今回含めることとした費用は、搬出に係る費用ではなく、搬出している間、原子力発電施設の維持管理費に要する費用を含めることにしたものである。使用済燃料の搬出に係る費用は、前回も今回も対象外である。

  • 使用済燃料を搬出している期間の原子力発電施設の維持管理費に要する費用については、費用として将来認識するはずで、将来の時点で、例えば料金であればその時点の原価に入るというべきものか。

    →現在も将来も当期費用で整理するというものである。料金的にも一定額として費用に計上されているということになるため、その中で整理されている、ということである。

  • 小委員会としては、この算定の方法は合理的と思う。ただ、書きぶりが抽象的であるのでよく分からない。

    廃棄物の搬出については、次の場所に搬出できないとき、サイトに貯蔵しなければならなく、貯蔵費用については入っていない。貯蔵費用のようなことがさらに発生しないように、事業者が地元に説明してスムーズに行くことを願っている。

    →廃棄物の取扱いについては、個別のユニットごとの廃止措置が具体的に計画され、具体的に最終的に出てくる廃棄物をどのように処理していくのか、電気事業者からの具体的な計画を見つつ、地元と相談しながら、進めていく、ということしか、今の段階ではお答えすることができない。

  • (1)~(5)が列記されているが、項目を査定すると、異なる種類のものが入っていると思われる。

    (1)(5)については、法令の改正にかかわるものと言える。次に(4)については、合理化ならば法令改正にかかわるものではないので対象とすべきではなく、規制緩和とするならば入れても良いと思う。また、自主的な合理化項目によるものか、法律改正によるものかは分けて欲しい。

    (2)については、法令とは基本的に関係がない。不確定で今まで入らなかったものを見積りが可能となったので費用の対象とする。新設項目であるので、1つの焦点と思う。これは範囲拡大であり、コスト増要因であるので、判断する必要がある。

    (3)が一番問題であり、これは法令改正によるものとは言えない。法令改正に伴って維持費が増大しているわけではない。法令改正の有無にかかわらず、維持費は現状でもかかっているはずである。今までかかっている費用がもれているとして、今回、解体引当金に含めて良いかの判断が必要。根拠としている「実用炉規則」とは会計上のことを想定した法令でないと考える。つまり、原価算入を考えるにあたっての廃炉開始時期というのと、運転・廃止に伴うものと一致している必要はない。コストはかかるが原価に算入できないことは仕方のないものと考える。一致していることが望ましいとは思うが。(1)や(2)とは性格が異なっている。この範囲拡大については、各社負担ではなく、原価算入に含めるかどうかについては、法令改正とは違う次元の問題と考える。

  • 原価算入するかどうかではなく、原価算入するタイミングの問題だけと考えている。いずれ何十年か後に、原価に必ず入るものであるが、それを引当金にして、今の利用者のところに積むのが合理的かどうかをどこで判断するかということだと思う。これは廃止措置の費用であるので、その時の利用者のために発電するためにコストをかけているのではなく、今の利用者のためにかけている費用であると考えているので、良いのではないかと考える。

    →そのとおりである。会計的には、全く役務の発生していないときに費用を発生させるのか、発電という役務を発生させているときに費用を発生させるのか、という問題がある。料金の問題については、今、料金原価に算入するかどうかということであり、仮に今回しなければ、将来費用が発生したときに料金に反映するということになるが、世代間負担の公平という観点から適切かどうか、また実態的に電気事業者の立場からすれば、その時に料金改定しなければ、料金に反映できないということになるので、これは発電に合わせて、今の時点で費用に計上し、料金でも回収することが適切ではないかと考えている。

  • そのとおりだが、建付け上会計上費用にするということと、料金原価に入れるというのは基本的に別な問題と考えている。これは普段でも生じていること。17頁の表を見る限り、最後の使用済燃料の搬出期間中にかかる施設の維持管理費用ということなので、本来であれば、燃料のバックエンドコストにかかっているはずのもの。廃止に伴う特有のコストではない。原子炉の最後の方の受益者が負担するならばともかく、遙か前の受益者に負担させるのが、果たして解体費用の趣旨に合っているかは疑問が生じる。本来、使用済燃料の貯蔵の維持管理費用については、可能であれば燃料費の負担関係にマッチさせるべきであって、発電設備自体を解体費用とマッチさせて良いかどうかは、難しい判断だと思う。

    →使用済燃料を搬出するというのは、原子炉の中に入っている使用済燃料全部を外に出すということで、通常の運転中には行わない操作である。原子炉を空にして外に出すというのは、廃止措置に入っているから行う行為であり、その間、設備を維持する費用については、廃止措置全体の中に含めて考えるべきではないか、電気を起こさない発電所であるので、そこにかかる費用を全体で負担するのが、より適切な姿ではないかと考えている。

  • 料金算入の判断については、即判断するというタイミングではないと考えているが、事務局はどう考えているか。

    →本日は、費用見積りの方法自体が合理的かどうかをメインに御結論を出して頂きたいと考えている。見積りの方法については、電事連にお願いして、資料を作成し、各委員に御説明したい。そのような点を含めて、今日は原価算入の在り方について結論を出すというよりは、費用見積りとして合理的と言えるかどうか、それを最後どのように割り振るかについて、御議論はいただきたいが、結論を出すところではないと考えている。

  • 現行制度で廃炉・解体に伴う費用は網羅されていると考えており、今回追加されるものに対しては基本的に疑念を抱いている。今まで想定していなかったが、ここに来てコストがかかることが判明した、ということなのか。前々から分かっていたがもれていたというと、不備であって、それは計算上も過去分について考え直さねばならなくなる。今までの制度とのスムーズなつなぎの説明を考えて欲しい。
  • 基本的に、見積りができないから原子力発電施設解体引当金制度の対象となっていないというものはある。これからも全て今の利用者に負担させることができるかというと、それは難しい。基本的に今日は過不足の計算の仕方について、合理的なものかどうかの検討をお願いしたい。

    なお、文章の作り方として、制度改正に伴うものだけではないというものになっている。「等を踏まえ」となっているため、かなりのことができるという文章立てにはなっていると考える。

  • 廃止措置を進める上では、地元が大切であるため、報告書にまとめる際には、地元に対するメッセージを入れて欲しい。
  • 廃止措置については、平成17年度に、廃止措置の見直しがあったが、そのときにどのような観点で何をしたかということを報告書に書くことによって、かなりの部分を整理できると思う。
  • 報告書をまとめるときに検討したい。
  • 中間取りまとめについては、一任していただき、パブリック・コメントにかけさせていただくということでよろしいか。
    (異議なし)

以上
<文書:事務局>

 
 
最終更新日:2008年1月11日
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