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- レアメタル対策部会(第8回) 議事要旨
総合資源エネルギー調査会鉱業分科会レアメタル対策部会(第8回) 議事要旨
日時:平成18年12月21日(水)10:00~11:30
場所:経済産業省本館17階国際会議室
出席者
縄田部会長、落合委員、重西委員、北川委員、家守委員、 高塚委員、竹林委員、佃委員、靍間委員、中村委員、 松田(英)委員、松田(憲)委員
議題
- 主要なレアメタルの安定供給確保に係る検討課題等について
- マテリアル・フロー調査における現状整理について
- その他
議事概要
(1)「主要なレアメタルの安定供給確保に係る検討課題等について(これまでの審議の中間的整理)(資料3)、「マテリアル・フロー調査における現状整理について」(資料4)を事務局より説明。委員からの主な発言は以下のとおり。
- マテリアル・フロー調査は多々実施されているが、今回はレアメタルの中でも鉱種を絞り込んだ調査を実施する。マテリアル・フロー調査(以下、「マテフロ調査」)は鉱石サイドから調べるのと製品サイドから調べるのとでは結果が一致しないものだが、これをいかに一致させるのかが重要。ヒアリングを適切に行わないと今回の調査も従来のものと変わらず、当部会で議論の役に立たないものになってしまう。なお、当然ながら今回の調査結果が得られたとして、レアメタルの全てが理解できる訳ではない。中・長期の施策についてはインパクトを与える可能性はあるが、供給途絶が発生した際に直ぐにこの解消に資するものではないため、過度の期待は持たないで頂きたい。
- 市場規模が小さい鉱種は、備蓄が検討されていることが報道されるだけでも、非常に大きな影響を市場に与えることが懸念される。市場価格が高騰している現状では、特にこの辺りは慎重にお願いしたい。また、現在の備蓄物資の品質は使用に耐えられるものかどうか品質の評価及びメンテナンスをお願いしたい。なお、備蓄物資の簿価は市場価格を反映したものとし、簿価が市場価格を上回っているために売却できないということがないようにして頂きたい。
- マテフロ調査の範囲について確認したい。インジウムを例にすると世界のどこの鉱山にどれくらいの品位で存在しそれが製錬所で加工され、最後は廃さいとなったものの中のインジウムまで把握するのか。また、製品としてはパネルとなりそれが使用、消費され廃棄物となるし、それ以外にも、過去に捨てられたものの中にもインジウムは存在するが、これらは調査対象として含有量と形態を調査するのか。全体のフローの概略を詳しい方にヒアリングし把握してから、調べる範囲及び方法を決めた方がよい。
- 例えばインジウムをリサイクルしている会社は、インジウムの含有量をオフィシャルには公表はしないが、今回はそういうところもヒアリング等を通じて積極的に調べていきたい。ここに出席されている委員の方からレアメタルの含有量を教えて頂けるかということが重要になる。
- マテフロ調査の数量データはどの程度の精度のものを考えているのか教えて頂きたい。製品での含有量は低いといっても原料に比べれば高い。日本に入ってくる原料中のレアアースの量の分析方法は確立しているのか、また、分析の精度はどの程度かというのは明確ではなく、これにより一次製錬メーカーの実収率が大きく変わってくる。亜鉛鉱石中のインジウムだと乾式製錬で回収できるのは3~4割程度である。また、亜鉛鉱石中のインジウム含有量は数十から数百ppmと差が大きい。また、原材料から調査するのと製品側から調査するのとでは往々にして結果が一致しない。本来は一致するはずであるが一致しないことをある程度は考慮して結果をまとめないと、その後の議論がおかしな方向にいく可能性がある。
- 備蓄物資の簿価と市場価格についての発言があったが当方も同感。タングステンの中間材での保管は、備蓄物資の品質劣化への懸念がないので、中間材での備蓄を早急に進めて頂きたい。
- 備蓄物資の売却について発言があったが、備蓄物資は入札により売却している。過去に予定価格に達せず売却できなかったことがあったのは事実だが、緊急時には価格は高騰しているため、そのようなことはないと考える。なお、備蓄物資については品質の調査を実施しており、現在のところ劣化は認められない。
- バーゼル条約がグローバルにリサイクルを展開する際の足かせにならないようお願いしたい。
- 現行の民間備蓄の制度延長につき安定的で持続可能なものとするため、財政支援及び民間備蓄協会のあり方について、具体的な対応策につき結論が得られるよう関係部局の支援をお願いしたい。
- 資料3の内容については賛成。備蓄について言えば、基準消費量を10年とすることは適切。放出スキームは緊急時放出と緊急時売却の2つの制度にすることに賛成。ニッケルについての国内消費量の30日分を下回ることは問題ないものと理解。タングステン等の備蓄物資形態の変更は必要。なお、タングステンのAPTについては既に3年間、倉庫に試験的に保管しているが品質の劣化は認められない。備蓄物資の売却益は、備蓄物資の積み増し又は買い戻し、備蓄物資の形態変更等に活用できることが望ましいと資料にあるが、これは早急に結論を出して頂きたい。7鉱種の備蓄日数についても早いタイミングで結論を出して頂きたい。7鉱種の需給及び価格動向は目まぐるしく変化しているため売却の機会を逃さないことが重要。なお、JOGMECは備蓄だけではなく探鉱開発も実施しており、重要な地域に重要な調査を実施している。また、リサイクル技術の開発にも積極的に取り組みたいと考えている。
- 鉱山を開発する際等の環境リスクについても考慮する必要がある。また、人材育成についての具体的な対策を検討する必要がある。
- 人材育成についてだが、JOGMECで既に若い技術者を対象とした研修コースを設けており、これをさらに組織的に発展させる必要があると認識している。
- ニッケルの備蓄数量について、ニッケルは製錬技術の発達により品位の低いものからでも回収できるようになり、ニッケルの安定供給リスクを軽減することになっている。一方で、例えばオープンピットで採掘できる鉱山でも、環境問題でトラブルが発生し操業停止命令を受ける、あるいはその中間品を日本に輸送する過程で生産トラブルが発生するといったリスクは今後も存在する。よって、ニッケルの備蓄日数については関係者でよく議論して決定すべき。
- 資料3のP1にあるレアメタルの範囲につき、なぜロジウムが含まれていないのか等につき疑問に思った。また、ニッケルは開発プロジェクトが多く、供給の分散化が図られているため、これもニッケルの備蓄数量の軽減化へ一つのプラス要素になっているのではないか。かつて触媒はパラジウムが主体であったが、価格が高騰したため白金に変わった。その後、パラジウムの価格が下がって、今まで使っていなかったロジウムなどが使われ始めたというのが実情ではないか。また、レアアースの代替性の開発のため、物性研究といった研究の基盤をつくることが必要。
- レアメタルの範囲として現在の31鉱種が適切かどうか。触媒にロジウムも使用している。また、アルカリ族で言えばリチウムは別としても、ルビジウムやセシウムはあまり使用されていないのではないか。
- 排ガス規制は今後世界中で非常に厳しくなる等により、レアメタルの使用量は増加するであろうし、現在は使用されていない鉱種の使用量が増加する可能性がある。レアメタルの将来の需給状況を予想してレアメタルの範囲を検討する必要がある。
- レアメタル31鉱種というのは経済用語としては定着しているため変更するとなると影響は大きいものとも考えるが、なるべく実態を反映するものとしていく方がいいと考える。資料3については特に強い反対意見を述べた方はいないためほぼ合意を得られたものと解釈。
- 代替材料は必死に研究されているが問題は経済性。なお、注意しないといけないのは構造材料研究と機能材料研究では全く違い、機能材料は突然、非常に優れたものが発明されることがある。また、大学レベルで研究された代替材料が実際に使用されるのは相当ハードルが高い。
- 資料3については特段、異議を唱える箇所はない。産業技術総合研究所では、鉱山開発からリサイクル、代替材料につき組織的に研究開発をしようとしている。
- 民間備蓄があっての国家備蓄であるため、民間備蓄制度がなくなれば国家備蓄制度も崩壊する可能性がある。民間備蓄制度をなくすような結論は出さないで頂きたい。
- 資料3の位置づけは、タイトルにあるとおり、検討課題についての中間整理であると理解しており、具体的な政策展開及び具体的な対応策というのは来年の4月以降に整理されるものと理解している。また、備蓄制度のあり方については経済安全保障の観点からどういうものが望ましいのかという原理原則の観点に立って議論されるものと理解している。
上記のマテフロ調査についての委員からの質問に対し事務局より次のように回答した。 - 調査の範囲についてだが、本年度は日本に原料が輸入され最終的な製品になるところまでを主体的に調査したいと考えている。なお、日本に原料がどれだけ入っているかを詳細に把握しようとすると膨大な作業が必要になるため、文献、知見のある方からのヒアリング及びアンケートにて調査したい。また、リサイクルについては補完的な供給源と理解しており、国内でのリサイクルの現状は本年度の調査でも実施するが、海外に輸出される分については次年度で調査としたいと考えている。
- 数量データの精度だが、今回の調査で最低限必要なのは、国としてレアメタルの安定供給対策を議論する上での基礎データであるため、これに資するだけの精度は確保したいと考えている。
(2)資料3は委員に了解された(今回の議論を踏まえた修正は部会長に一任)。また、次回会合は来年4月以降に開催する旨を事務局より説明。
以上
最終更新日:2007年1月22日
