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産業構造審議会環境部会地球環境小委員会・中央環境審議会地球環境部会(第8回)合同会合産業構造審議会・総合資源エネルギー調査会自主行動計画フォローアップ合同小委員会自動車・自動車部品・自動車車体等ワーキンググループ(第6回)合同会議 議事要旨

日時:2007年1月31日(水)13時〜15時30分
場所:東京グリーンパレス「ふじの間」

出席委員

合同会合

鈴木地球環境部会長、青木委員、浅野委員、石坂委員、猪野委員、浦野委員、及川委員、鹿島委員、川上委員、木下委員、河野委員、佐和委員、塩田委員、須藤委員、関澤委員、内藤委員、名尾委員、永里委員、長辻委員、西岡委員、原沢委員、福川委員、桝井委員、横山委員、吉田委員、米本委員

WG

石谷座長、秋山委員、栗原委員、永田委員、松尾委員、小林委員、島田委員

議事概要

1.中小企業、経済団体、電力供給分野の温暖化対策について

  • 鈴木地球環境部会長から開会の挨拶の後、「中小企業における省エネルギー対策」について、株式会社日本スマートエナジー、有限会社石好商店から、資料1に基づき説明が行われた。
  • 「特定規模電気事業者(PPS)の温暖化防止に向けた取組み等」について、株式会社エネットから、資料2に基づき説明が行われた。
  • 「経団連自主行動計画の取組」について、日本経済団体連合会から、資料3に基づき説明が行われた。

2.自動車・自動車部品・自動車車体関連業界の地球温暖化対策の取組について

経済産業省藤原環境経済室長から資料4に基づき、自主行動計画フォローアップの概要について説明が行い、更に、同省伊藤自動車課長補佐から資料5に基づき、自動車産業3団体の現状について説明が行われた。

その後、自動車・自動車部品・自動車車体WGの各業界(日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本産業車両協会)から、資料6〜9に基づき、各業界の地球温暖化対策の取組について説明が行われた。

3.WG・合同会合委員の発言

中小企業・経済団体・電力供給分野の温暖化対策の取組、自動車・自動車部品・自動車車体等業界の地球温暖化対策の取組について、委員からの発言及び発言への回答は以下のとおり。

  • 日本自動車工業会においてCO排出量原単位が減少した点を評価。ハイブリット車を生産した場合、製造時には1台当たりCO排出量が2割増えるが、運輸部門ではCO排出量が減少し、トータルとして3割減少する。 COの削減を製造部門だけでなく運輸部門への貢献を含めた全体で評価する視点が必要。
  • 日本自動車工業会が2010年度の目標を現時点で達成している点は評価。日本自動車部品工業会では、完成車の現地生産が進んでも、結局多くの部品を国内生産し、輸出しなければならないという構造的な要因は理解できるが、その中でも原単位が改善するように努力して欲しい。例えば、省エネ型の材料を使ったり、製品加工のプロセスの見直し、業界内の連携を進めるなどの対策を進めていくと良い。
  • 九州が完成車の生産拠点となっているが、物流でのCO削減を進めるために、例えば、部品の現地生産や共同輸送などの方策も考えていって欲しい。
  • ハイブリッド車の生産は、走行時のCO削減に寄与するため、引き続き取り組みを進めてほしい。現在開発されているプラグイン・ハイブリッド車は、化石燃料への依存度が低く、燃費改善ポテンシャルも大きいため、こうした取り組みを是非進めてほしい。
  • ハイブリッド車の生産は、生産部門のCO排出量は増加させるが、走行時を含めると全体でのCO削減が進むので、製品については、ライフサイクルでのCO削減量が示せると良い。ライフサイクル全体でのCO排出量がわかれば、部品や車体も含めた自動車製造の状況を評価できる。その中で、部品・車体等のそれぞれのCO削減での役割・割り振りを考えていくべき。
  • 資料5の5頁のグラフでは、2000年から2005年まで日本自動車部品工業会のCO原単位の変化がないが、工業会の説明では原単位が改善しているといった説明がされており、資料と工業会の説明との関係を教えて欲しい。また、原単位を算出する際の分母を出荷額としているのはなぜか。
  • 日本自動車工業会は、車体工業や部品工業と連携して対策を行っていくことについては、どのような考えを持っているのか。
  • 中小企業対策については、対策を行えば中小企業にとっても経済的なプラスになるが、そのようなメリットが中小企業にとってどれくらいになるのかという点が、現状では洗い出すことが出来ていないという印象を持った。
  • 自動車工業、自動車部品工業、自動車車体工業は外部から見ると三者一体であると考えられるので、三者の協調的な取組みがあっても良いのではないかと考える。3業界で技術面や資金面でも強く関与して対策を進めていっても良いのではないか。
  • 京都議定書の目標達成の観点からは、運輸部門でのCO排出量増加が止まらない点が1つの課題となっていることを考えると、自動車の燃費向上に繋がる対策には更なる努力を行っていって欲しい。参考資料2の23頁に自動車の燃費に関するデータが載っているが、理論燃費は改善しているが実走行燃費はそれほど向上していない。これには道路事情なども影響していると思うが、実走行燃費の向上に繋がるように、自動車の燃費改善に努めて欲しい。
  • 自動車関連の3業界について、2005年度の現状と2010年度の見通しを比べると、生産量・エネルギー消費量・CO排出量の全体のバランスが不自然。各々の2010年の見通しをどのように推計したか、具体的に推計した資料を提出して欲しい。
  • 自動車製造、自動車部品、自動車車体のそれぞれの生産量は連動すると考えるが、業界によって将来の生産量の伸びの推定がバラバラであるような印象を受ける。また、自動車課の説明ともバランスが合っていない。バウンダリーの調整のみならず、生産量についても調整が必要ではないか。
  • 日本自動車工業会は、エネルギー原単位・CO原単位のいずれも2005年度の実績が目標を上回っており評価出来る。目標については更に深堀りしていくことをお願いしたい。
  • 日本自動車部品工業会では、昨年、CO排出原単位目標を設定しているが、すでに2005年には達成されている。現状を追認し、総排出量の削減目標が未達成の言い訳をしている印象を受ける。総排出量での削減についても達成するよう、対策を講じて努力して欲しい。
  • 中小企業の省エネ対策については、普及啓発の必要性が述べられていたが、今後どのように普及啓発を行っていくかのシナリオが現状では存在しておらず、今までほとんど検討もなされていない。各省庁や都道府県において、中小企業に対する普及啓発を進めるシナリオを改めて検討して欲しい。
  • 日本自動車工業会の資料(資料6−2 3頁)にCO排出原単位の推移が示されているが、この中で2010年度のBAUの2.6%悪化が見込まれている。このような見込みとなる背景・理由を教えて欲しい。
  • 日本自動車部品工業会の資料(資料7 5頁)にCO排出原単位の推移が示されており、現状で2010年の見通しでは目標を達成しており、目標を深堀りすることについてどのように考えているか聞かせて欲しい。また、削減対策の決め手がないとの説明があったが、日本自動車工業会の資料ではコジェネによる効果が定量的に示されており、資料7の参考でも、ある工場の定量化がなされており、部品工業会においてもコジェネの効果の可視化などを工業会全体で取り組んでいくと良いのではないか。
  • 日本自動車工業会は、原単位目標に加えて、CO排出量で目標を立てているため、原単位目標は達成できても排出量目標を達成できない可能性もある。しかし原単位目標しか設定していないために排出量が増えても目標達成が可能とされてしまう業種に比べると、まじめな取組みではないかと評価する。目標の設定方法が異なる業種を単純に比較して評価するのはフェアではないとの印象を受けた。
  • 自動車工業、自動車部品工業、自動車車体工業の三者で、排出量を融通し合うなど、三者一体で取組みを進めることが出来ないのか。
  • 経団連については、目標期間を5年平均に踏み切った点を評価する。将来の見込みについては、2010年度の排出量は90年比で2.2%下がるとの見込みだが、自主行動計画の対象業種がエネルギー転換・産業部門の排出量の83%をカバーしているとされることから、目標達成計画のエネ転・産業部門の削減目標(90年比−8.6%)との差があることが気になる。自主行動計画による排出削減とこれ以外による産業部門での取組による削減量が実際にはきちんと切り分けて評価できない可能性が高いことを考えれば、目達計画でのその他の取組の結果と自主行動計画の結果を合わせてみても削減量が大幅に足りなくなるおそれが大きい。この点は見直しの最大のポイントになるだろう。
  • 目達計画では産業部門及びエネ転部門の対策として、自主行動計画で対応するとされているが、経団連の傘下にない業界の自主行動計画について、きちんと点検できているのかという問題がある。どのような点検がなされているのか、我々にも情報が欲しい。環境省及び経済産業省への情報の提供を求めたい。また、点検が行われていない業種もある訳で、これは目達計画の上では問題であり、環境省は、内閣とも連携して、そうした業種の取組をすべきことを所管府省に強く働きかけるべきである。
  • 目標達成計画は、33頁でオフィスや店舗における自主行動計画について明言しており、経団連の参加企業についてはここでの点検の対象となっていることは評価するが、それ以外の業種・企業の自主行動計画については、点検が行われているのかどうか全く分からない。このことは大きな問題ではないか。
  • 目達計画では、病院・学校についても自主行動計画の策定を促すことが示されているが、この関連ではほとんど対策が実施されていないのではないか。少なくとも、私の所属する大学では、自主行動計画を作るという話が全くなく、文部科学省から大学あるいは所属する業種団体に計画を作るよう要請されたと話を聞いたことがない。環境省としても、関係省庁と共に、病院・学校・証券・投資信託・リース業などの自主行動計画未策定業種についての対策を検討すべきではないか。
  • 自主行動計画の中で、目標期間を5年間の平均に広げたが、その結果、京都メカニズムを活用する業界も増える可能性がある。例えば、電力業界でクレジットを獲得してきた場合、獲得したクレジットを電力係数にどのように反映させるのか、例えば、現実では100排出して、クレジットで80となった場合、獲得したクレジットの評価をどうするのか等について仕組みをはっきりさせるべき。
  • 経団連としては、エネルギー転換・産業部門といった大きい部分だけでなく、自主行動計画の中で、民生部門、つまり業務・家庭部門に対しても削減への協力をしていきたい。COダイエットや環境家計簿の提供、効率化事例の発信を進めてきている。これからも協力して続けていきたいので、そのような取組みについても評価して頂きたい。
  • 各自動車メーカーが持つ研究所のエネルギー使用は、自主行動計画の対象外となっているのではないか。大学と同様、研究所の省エネの取組はかなり不十分ではないかとの印象を持っているので、対策について伺いたい。
  • 自動車の燃費改善による排出量削減の取組みは非常に良いことであると評価。さらに削減を進めるために、従来、燃費の改善は自動車本体のハード対策が中心であったが、カーエアコンや音響機器といった部分も含めたユーザーが使う車としての標準的な目標を設定して欲しい。また、自動車の燃費をユーザーが知ることが大切だと思うが、大衆車で燃費計を付けるといった計画はあるのか。
  • 現在、産構審と中環審で、これだけの時間と労力をかけて経済産業省所管の33業種に対して、自主行動計画の達成状況などについて精密な議論をしている。業種によってはいろいろな問題があるところもあるが、総じて言えばこの33業種については対策がうまくいっている。問題は、学校等も含めた、これら以外の業種である。全体を見た場合、自主行動計画を策定していない業種が多数に上り、これらは一種の「フリーライド」となっている。
  • 総理も、環境問題を重要課題として考え、環境大臣に対して「環境立国戦略」策定の指示があったと報道されていた。環境省として、国交省・農水省等に働きかけ、このような業種間の不均衡是正や、フリーライドの解消を図ることが必要である。
  • スマートエナジーから、中小企業の環境対策については、お金を融資してくれないという金融面で問題があるとの指摘があったが、政府として、環境省辺りが中小企業に融資を促すような施策を何か考えているのか。中小企業のための省エネ技術はすでに存在しており、削減の原単位の議論をすれば安いはずなので、中小企業に省エネ技術を導入できれば、石好商会の20%削減のような大幅な排出削減が期待できる。
  • 特定規模電気事業者(PPS)の資料(資料2 4頁)で電力会社とPPSのロードカーブが示されているが、PPSは夏の暑い日を対象としていると思うが、電力会社についても同じ季節でのロードカーブを比較すべき。
  • また、資料2の9頁のPPS三社のCO排出係数の経年変化を見ると、平成17年度の係数が増えているが、その理由は何か。
  • 経団連の資料(資料3 7頁)で、電力を火力発電で1kWh作るのに必要なエネルギー指数の国際比較が載せられているが、そもそも国ごとで電源構成が違っており、火力だけで電力を作るエネルギー効率を示していることにどのような意味があるのか。
  • 日本自動車工業会では、原単位の分母に生産金額を使っているが、その結果、自動車の製造台数はマイナスであるのに生産金額が増えた結果、原単位が改善している。原単位に生産金額を使うことに問題はないのか。
  • 日本自動車部品工業会では、海外輸出が増えているとのことだが、例えば、中国やタイで自動車を生産する場合に、日本で生産した部品を使う場合と、中国国内に進出している日本の自動車部品メーカーの工場で作った部品を使う場合、全く関係がない現地の工場で部品を生産する場合があると思うが、その割合はどうなっているか。つまり、部品生産においてメーカーの系列関係が現在もどの程度堅持されているのか。状況を教えて欲しい。
  • 参考資料4に「中環審部会長とりまとめ」として自分が部会長として5月にとりまとめた指摘事項があるが、個々の指摘内容がどれだけ具体的に採用され、又は採用される方向にあるのかを確認したい。
  • すなわち、1点目は、経団連は排出量を90年比±0%とすることを目標としており、見通しは−2%ぐらいであるが、目標達成計画の産業部門の目標値である−8.6%に目標値を近づけられないかという点はどうなっているのかという点である。
  • 2点目は、業務その他部門での自主行動計画のカバー率を拡大すべきとの指摘について、カバー率拡大の取組み状況はどのようになっているかという点である。
  • 3点目は、業界の目標について原単位目標となっているところを総量目標へ変えていくようにとの点について、どのような状況となっているかという点である。
  • 4点目は、自主行動計画の透明性を確保するため、各企業における目標値設定の根拠となるデータの公表についてどうなっているのかという点である。
  • 5点目は、費用対効果の観点から、排出量取引で効率的な排出総量削減ができないかとの点について、検討の進捗がどうなっているかという点である。
  • 中小企業対策として、ESCOの活用は考えられないか。省エネ対策のためのキャッシュフローが足りない部分については、中小企業金融公庫などの政府系金融がサポートできないのか。
  • 中小企業の設備投資の回収期間は2〜3年が主であるとの説明があったが、ESCOの場合、回収を10年程度として事業を行っているため、この点はESCO導入の際の課題になりそうである。短期間で回収しようとすると、ESCOで行える事業が限定されてしまい、簡単に行えるようなものしか実施できない。もう少し努力すればできる省エネ対策が置き去りになってしまうおそれがある。
  • 特定規模電気事業者については、バイオマス利用に関し、RPS法が強化されたこともあり、今後注目を浴びると思うが、バイオマス設備の導入は、小回りの利く企業の方が行いやすく、リードタイムも短いと思われるため、踏み込んで努力して欲しい。
  • 経団連の取組みについては、民生部門も巻きこみ、自主行動計画の輪を広げていくよう努力して欲しい。
  • 他の委員からも指摘があったが、経団連以外の業種について、自主行動計画に基づく排出削減を進めるよう、国土交通省や経済産業省を巻き込んだ環境省の取組を強く要望したい。
  • 自動車工業では、2000万台の半分を国内で、半分を海外で生産しており、海外での生産活動も多いようだが、海外の生産活動のCO排出原単位はどのようになっているのか。日本のメーカーであれば、海外に進出しても、現地の企業よりもCO原単位が優れているとアピールできないか。
  • 資料3の9頁に、京都メカニズムの活用ということがあるが、現時点でどの程度のクレジットを確保しているのか。さらに、経団連の2010年度のCO排出見込みである90年比−2.2%には、クレジット取得分も含めた計算となっているのか。もし含めているとすれば、クレジット取得を各企業に勧めていくのか。
  • クレジット取得のプロジェクトの中身を見ると、HFCの分解という、効率の良いプロジェクトに集中しているが、本来CDMは、途上国の持続可能な発展に資するという大前提があるので、HFC分解プロジェクトといった、コストパフォーマンスのみ優れたクレジットだけに偏るのは問題ではないか。
  • 産業界では、エネルギー転換・産業部門において、自主行動計画を作り、目標を立てて、目標を達成すれば目標を上乗せするというように頑張っているが、問題は家庭・業務部門である。素朴な疑問として、家庭・業務部門は、そもそも状況をきちんと把握しているのか、つまり、排出量の内訳の実態を数字で把握しているのか、実際には把握している部分と推計している部分があるのではないか。要するに、民生部門においても、産業部門と同様に、CO削減に向けて時間と努力を費やすべきであり、目標を策定している業種は目標の上乗せの検討を行い、目標がない業種は自主的に挑戦的な目標をきちんと設定しなければならない。
  • 経団連からは、民生部門・運輸部門の取組を強化すると力強い宣言があり、自主行動計画参加企業は、オフィスの省エネや物流の効率化などを通じて、CO排出削減を進めると今後の方針で述べているが、民生・運輸部門についても、自主的に目標値を定めて意欲的に取り組んで欲しい。
  • 行政に対する質問として、フォローアップの対象となっている産業・エネ転の33業種以外については、監督官庁の審議会等を通じて、透明性が確保されているのか。また、最近フォローアップがなされているのか。
  • 他人にやれと言うのではなく、自ら計画を立てて取り組むことが重要。目標が未策定の業種については、どうすれば目標を定めさせて自主行動計画に取り込めるか、真剣に智恵を出すべき時期に来ている。
  • 中小企業は数が非常に多く、家庭部門とほぼ同様に排出量も大きいが、対策がなかなか進まない点で悩みがあることが良くわかった。そこで、他の委員もおっしゃっていたように、中小企業のCO削減対策促進のために普及啓発が重要であるのと同時に、この問題は、経済的なインセンティブがあれば対策が進むのではないかとのことだが、例えば環境税について、補助的なものに還元をする事を含め、色々な入れ方があると思うが、一般的に効果があると考えるか。
南川地球環境局長
  • 温暖化対策を進める上で、フリーライドは許さず、皆が能力に応じて削減の取組を進めることが当然の前提となる。現状では、経済産業省の所管業種でもっとも熱心に自主行動計画のフォローが行われている。他省庁所管業種についても、当方として所管省庁と話をしており、また、いくつかの業界では自主行動計画を策定しているところがあると聞いている。ただし、透明性をもって検証をしていくという点については、これからの検討課題と考えている。他省庁の中には、産構審で点検するのはどうもという意見はあるが、いずれにせよ、他省庁所管業種についても、公開の場でしっかりとした自主行動計画のフォローアップが行われるよう、早急に取り組みたい。
  • 総理は、就任以来、昨年末からのアジアや欧州での外遊の経験も踏まえ、地球環境問題を最重要課題として認識されている。特に今年のドイツのサミットの課題として地球環境問題が重要な議題となるとの話が出ており、ダボス会議でも重要な議題となっている。また、来年は日本でサミットが行われることから、地球温暖化問題については、我が国として積極的に発言していくことが重要。
  • そうしたこともあり、先日、総理から環境大臣に対して、環境立国戦略をとりまとめるよう指示があったが、これを機に、他省庁に話を持ち込み、透明性が確保できる形で対策を進めてまいりたい。
  • 中小ビル・家庭分野については、業界でまとまっていないため、対策を自主行動計画により進められない面もある。そのため、これらの分野については、税制・補助金・普及啓発を活用して、CO削減を進めていきたい。
  • 業界を持っているところは等しくフォローアップを行うよう働きかけてまいりたい。
日本自動車工業会
  • 部品工業と車体工業との連携について複数の委員からご指摘があったが、団体の立場としては、各団体が経団連の趣旨に賛同して、それぞれ自主行動計画に参加、対策の推進をしているという位置づけになる。一方、三者は密接な関係にあるため、企業単位では連携して行っている。あるメーカーは、グループ会社を含めた環境部長連絡会を定期的に開催し、環境情報のシェアを行っている。また、調達に関する環境ガイドラインを作り、調達分野での環境配慮の取組みを進めている。ただし、排出量等のデータ集計は、経団連自主行動計画の中で行うため、別々に集計を行っている。
  • 自動車の燃費の話に関連して、燃費計の設置についてご質問があったが、状況については、2月13日に開催される本審議会の場でお答えする。
  • 原単位の分母に生産額を使用している点への指摘があったが、業界としても、この原単位が完全なものだとは考えていない。他方、例えば、生産台数を原単位の分母に使うとすると、生産車両がオートバイからトラックまで幅広いため、原単位を表すには不適切なものとなる。また、業界では部品を作っており、十分に適した単位がないため、生産額ベースで原単位を計算している。なお、生産金額の増加には海外向け部品の輸出が増加していることが影響していると思う。
  • 自主行動計画における研究所の扱いについてのご質問があったが、経団連自主行動計画の対象範囲は、メーカーの製造部門であるため、研究所は含まれていない。
  • 海外生産におけるCO原単位の状況についてご質問があったが、海外の状況はとりまとめていないため不明である。ただし、会員企業の中には、目標を立てて、海外の状況も含め環境報告書に記載しているところもある。報告書によれば、総量や原単位目標を設定し、成果が上がっているようである。
  • 2010年度の原単位が悪化する要因としては、今後、工場の新設や原単位改善に直接結びつかない環境対策等が挙げられる。ただし、様々な対策により、現状レベルの原単位を維持できるよう、努力したい。
日本経済団体連合会
  • 資料(資料3 7頁)の電力を火力発電で1kWh作るのに必要なエネルギー指数の国際比較は、エネルギー効率を示すためのデータである。
  • 自主行動計画のカバー率は、増やすように努力をしているところである。民生・運輸部門についても、同様に取組みを進めていきたい。
  • 業界目標を原単位から総量目標に変えるべきとのご指摘があったが、目標は各業界によって自主的に定められているものである。目標設定の理由については、経団連の自主行動計画フォローアップ調査結果の個別業種版にそれぞれ記載しているので、ご参照頂きたい。
  • また、第三者評価委員会での評価を通じて、今後とも透明性の確保を図っていきたい。
  • 排出量取引制度の導入については、現在、EUETSが世界で先行しているが、削減効果などははっきりしていないものと認識。この手法が日本に根付くものかはわからず、経団連としては断固反対で、検討は時期尚早であると主張している。
  • 環境税の導入についても、効果は疑問であり、産業界として反対している。
  • 2010年度の見通しの中には、CDMでのクレジット獲得分は含まない計算となっている。なお、クレジット獲得のプロジェクトがHFC削減対策ばかりとのご指摘にがあったが、HFC削減対策以外にも色々とアプローチしているところである。今のところは、CDMプロジェクトの国連認定の関係でHFC削減対策が多くなってしまっているが、認定スキームの改革が国連内で進んでいるとのことであり、今後HFC以外のCDMプロジェクトが増えるものと期待している。
株式会社エネット
  • 資料2の4頁のロードカーブは、平日における負荷のパターンを基に、電力会社とPPSの電源構成の違いが分かりやすいようにデフォルメして比較している。
  • 同資料の9頁のCO排出係数が平成17年度に増加している理由であるが、現在、PPSは電源を構築中であり、電源が稼働すると係数がばらつくこととなる。全体としては、このようなばらつきで排出係数が推移していると見ていただきたい。
  • バイオマス発電について積極的に導入すべきとのご意見があったが、PPSは資金が潤沢ではないため、バイオマス電源を直接開発するのは難しいが、バイオマス電源を開発している事業者から電力を積極的に購入して販売するようにしたい。
株式会社スマートエナジー
  • 現在、既にESCO事業の10〜20%程度が中小企業を対象にしたものと認識している。ただし、ESCO、中小公庫双方について言えることだが、結局中小企業の信用リスクが調達の障壁となっているのが現状である。。リスクを回避する手段がないと、ESCOであっても進まないだろう。
  • 中小企業は、経済インセンティブで動いており、資金調達が課題であるので、経済インセンティブをかけることが出来るのであれば、CO削減の設備導入を促進することができる。いったん設備を導入できれば、排出量の2〜3割を削減することが可能だろう。
日本自動車部品工業会
  • 部品製造に関して海外での状況に関する質問をいただいたが、部品工業の産業構造は90年代から変わってきており、生産プロセスも変化してきている。部品製造とOEM生産の関係の分析をこれから半年の間で行っていきたいと考えており、その分析の中から、省エネ投資の在り方などにフィードバックできるようにしたい。
  • 原単位の分母を生産額としている理由については、小さな物はネジから大きい物ではインパネ(計器盤)まで幅広い部品を製造している。そのため、数量等を原単位の分母として用いるのは難しいことから、販売額を原単位の分母に使っている。
  • 車両と部品の生産額の見通しがリンクしていないのではないかとの指摘については、商習慣などの関係で、車両数が増えると必ずしも部品の販売金額が増えるわけではないので、2010年度の見込みに当たってはは、現状をスライドさせた金額としている。
  • 部品製造のエネルギー消費について、国内メーカー向けに消費される量と、海外メーカー向けに消費される量など系列メーカーごとの分析も細かく行ってはみたいと考えている。このような分析は各社の経営情報に触れてくるため難しいが、部品製造におけるエネルギー消費状況がどの様になっているか検討してみたい。
日本自動車車体工業会
  • 工業会同士の連携については、企業レベルでは、グループ企業内で環境会議が定期的に開催し、グループ企業単位でCO削減対策を検討している。また、グループを超えた取り組みとしては、工業会の中で、車体メーカー6社による情報交換会を開催している。
日本産業車両協会
  • 自動車製造を通じた運輸部門への省エネ貢献についてご意見があったが、産業車両においても、製品製造を通じた運輸部門への貢献に、引き続き努力して参りたい。
藤原環境経済室長
  • 自主行動計画の目標が±0%であるのに対し、目標達成計画の産業部門の目標が−8.6%であり乖離している点についてご指摘があったが、製造業部門について今後一層の削減努力が必要と認識している。ただし、そもそもの定義として、目標達成計画の産業部門の中には、中小企業・建設業・鉱業など、自主行動計画でカバーされていない分野も含んでいることをご認識いただきたい。いずれにせよ、これらの分野も含めた総合的対策が必要であると認識している。
  • 中小企業への政策金融の活用についてコメントがあったが、中小企業が担保不足・保証不足に悩んでおり、金利負担も嵩んでいるといった状況にあることは認識している。支援策がないか考えていきたい。
  • 当省の所管でも、サービス産業等の中に自主行動計画を策定していない業種やフォローアップが行われていない業種がある。このようなところは、自主行動計画のカバー率を上げるよう努めていきたい。
石谷座長
  • 自動車産業については、海外輸出の好調に加えて、自動車の低公害化等から、製造時のエネルギー消費が伸びてしまうという現状もあるが、その役割は環境と経済の両立といった面でいずれから見ても非常に貢献度の大きい重要なファクターである。
  • 生産部門でCO排出量が僅かに増加しても、運輸部門でCO排出を削減し、トータルとして削減されていることが重要であり、生産部門での排出増を問題視するあまり、車両自体の省エネ化の流れにブレーキをかけてはならない。
  • ただし、産業部門の自主行動計画をフォローするという観点から、各業界が目標達成に向けた取り組みを実施していくべきであり、部品工業会と、車体工業会については、CO排出量を下げるよう頑張って欲しい。それによって、2010年度の目標達成の蓋然性を高めてほしい。
  • 本WGのフォローアップの結果は、各委員の意見も踏まえて、座長がとりまとめることとしたい。

(文責:事務局)

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