経済産業省
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グローバル経済下における国際投資環境を考える研究会(第3回) 議事要旨

日時:平成19年2月23日(火)10:00~12:00

場所:経済産業省17階国際会議室

出席者

浦田座長、池田委員、石綿委員、内田委員(佐久間代理)、 江川委員(井須代理)、木村委員、首藤委員、武井委員、 中西委員、西川委員、野口委員、村山委員、山本委員、 吉野委員

議題

対内投資規制見直しに関する論点について

議事概要

事務局より、対内投資規制に関する論点について説明。その後の討議における主な意見は以下のとおり。

1.論点構成等について

(1)検討の視点について

  • 規制に偏った議論ではなく、対日直接投資促進の重要性を十分に考慮しつつ検討すべき。
  • 今回の規制見直しは、あくまで国際標準に合わせることを基本とすべき。国際標準を越えるような過度に厳しい規制には反対。
  • 大量破壊兵器の拡散防止による国際社会全体の安全維持という要請も重要。我が国の特殊事情を勘案しながら、投資自由化とのバランスの取れた対応を考えるべき。

(2)課題の整理について

  • 親会社への投資やファンド投資の取扱い、エンフォースメント手段は、いずれも喫緊に見直すべき課題であり、早急に対応を検討すべき課題として位置付けるべき。

2.規制対象の列挙方式について

  • 統計目的の日本標準産業分類と安全保障目的の輸出貿易管理令を併用すると、前者と後者の目的の違いや対象貨物の違いから、対象範囲にねじれが生じるおそれがある。
  • 日本標準産業分類の業種分類でカバーできない規制範囲に製品列挙方式で対応すべきであり、もともと不十分な日本標準産業分類を前提としつつ、部品列挙方式の併用によって対象範囲を限定すると、規制の漏れが大きくなるのではないか。
  • 併用方式を採用すると、我が国が高度な技術を保有し競争力を有する産業分野を規制するように諸外国に誤解され、保護主義的に見える可能性があるのではないか。

3.規制対象業種の範囲について

(1)規制対象業種の範囲に関する考え方

  • 対内投資規制の考え方を整理すべき。国内産業保護と誤解されないよう、安全保障上機微な技術流出の規制であることを明確化すべき。
  • エレクトロニクス分野では、必ずしも高度とは言えない技術であっても、安定性や確実性を評価されて、武器等に活用されている事例がある。このため、対象範囲の画定にあたっては、専用性や技術水準ではなく、武器等に転用される蓋然性の高低を基準とすべき。

(2)重要インフラ等の取扱いについて

  • 重要インフラを保有する企業も規制対象として検討すべき。また、ハード製品に加え、当該製品に関するソフトウェアやシステムも規制対象として検討すべき。
  • 機微な製品を製造する企業に加え、国防上重要な情報や機能を有する企業を規制すべき。米国では、「ナショナル・セキュリティ・プログラム」によってこれら企業を外国投資から保護しているが、我が国ではこうした規制が存在せず、同様の役割を対内投資規制が果たすべき。

(3)部分品の取扱いについて

  • 輸出管理規制では武器等の「部分品」が規制されているが、対内投資規制では、半製品や原材料まで含めて「部分品」と解釈して、こうしたものも規制対象とすべきではないか。
  • 製品を作る金型に加え、素材を作るための金型も存在し、規制対象にこうした重要製品を漏れなく包含するべき。

4.事前確認手続のあり方について

  • 事前確認に時間がかかりすぎると実務に支障が出る。時間がかかると公表前の投資計画が漏洩するリスクも増すため、迅速な手続きとすべき。
  • 事前確認手続きを迅速に進めるため、投資先企業から情報提供等の協力を得る仕組みも当然あってしかるべき。
  • 当該企業によるディスクロージャーは重要であり、有価証券報告書への記載の可否等も含め、その方法について東証等と調整して欲しい。
  • 行政庁の守秘義務の範囲について検討すべき。外国投資家から入手した情報か、外国投資家による投資事実そのものを守秘するのか。
  • 投資対象となる個別企業による行政庁への事前登録に関しても、個別企業から行政庁に対する登録必要性有無の確認手続が必要。また、登録作業自体が企業の負担にならないようにすることが重要。

5.外資比率の高い上場企業の取扱いについて

  • 企業価値の高さが評価され国際的に人気が高まり、結果として外資比率が高まったような会社を規制する必要性は低い。むしろこうした企業を規制するデメリットの方が大きい。
  • 外資比率の高低は個社がコントロールできないため、現行の外国投資家の定義だと、日本企業による事業活動を過度に制約する恐れがある。上場企業の場合について、一定の適用除外規定が必要。
  • 外資の保有比率が高い日本企業の事業活動において、これまでどういう問題があったのか調査すべき。
  • 特定株主に支配されているか、外形的に判断するのは難しいので、一定以上の外国人全体の議決権比率を基準に規制をかける現行方式は合理的。ただし、基準となる比率の数字については、他国の動向も見ながら議論する必要がある。

6.ファンド投資の取扱いについて

  • ファンドの持株比率が増えているが、実質上の意思決定者が見えず、投資を受ける側として不安。真の株主の開示を義務づけるべき。
  • ファンドと言ってもいろいろな種類があり、ファンドの性質や目的等を個別具体的に見て判断すべき。
  • ファンドについては、証券取引法(金融商品取引法)と同様の規制が可能な制度を構築していくべき。
  • 法人格の有無によって取扱いを変えるべきではない。海外では法人格概念がしっかりしていない国もあり、議決権を実際に誰が行使するのかに注目すべき。
  • ファンドの透明性の低さは問題であるが、金融市場において一定の重要な役割を果たしているということも認識すべき。
  • ファンドの開示規制のあり方については、証券取引法における取扱いを中心に、別途包括的な検討が必要。

7.親会社等に対する投資の取扱いについて

  • 企業再編に関する新たな制度が整備され、企業として企業内構造改革を進めてきた。親会社と子会社を別に取扱うのは、こうした産業実態から乖離している。
  • 規制対象業種の親会社に対する投資も規制対象とすべきだが、親会社の定義にあたっては、実質的に支配しているかどうかを基準に規定すべき。
  • 外資化後の規制対象業種化を厳しく取締まれば、株主の株式譲渡という企業のコントロール外の事情によって、事業活動に支障が生じることになる。バランスの取れた対応が必要。
  • 事後的な外資化の問題に加え、研究開発投資(日本で機微な技術を開発し、成果物を海外に丸ごと持って行ってしまう。)の問題をどう取り扱うか。
 
 

最終更新日:2007年3月13日
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