経済産業省
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メタンハイドレート開発実施検討会(第30回)-議事要旨

日時:平成28年2月25日(木曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省別館9階948共用会議室

出席者

委員
佐藤座長、東委員、石井委員、大井田委員、門委員、木村委員、藤田委員、松永委員
事業実施者
増田PL、佐伯SPL、天満SPL、各GL他

議題

  1. 前回検討会の議事録及び議事要旨について(資料4-1/4-2)
  2. フェーズ3実行計画案について(資料5/資料6)

議事概要

主な質疑は以下のとおり。

  • 民間が主導する商業化プロジェクトが開始されるための技術的目安ということで1本の坑井からの日産の目安が提示されているが、今回の開発コンセプトは1本というよりも複数の坑井からなる坑井群が複数あることで商業化が可能になるだろうというものだと思うので、複数の坑井群の中から相当程度の割合において産出が確認されるといったような表現の方が妥当ではないか。
    (回答)技術的目安の別の項目において「複数坑井のガス生産を制御し」と記載しているが、表現の仕方については検討したい。
  • 図示されている生産挙動予測結果をみると3年くらいで生産できなくなっているが、将来の開発イメージにおいては各坑井の生産期間は8年となっており、このギャップを埋める必要があると考えるが、検討をしているのか。
    (回答)例えば1つの坑井群の中で、確かに1本の井戸の生産期間は3年だが、それを複数組み合わせて1坑井群の生産期間が8年になるような最適な組み合わせを見つける。さらにその坑井群が複数個あってプロジェクト全体の生産期間として15年というような考えをするとか、それについては様々な組み合わせがあると思うが、今後フェーズ3の中で提示していきたい。
    シミュレーションについては、1つの坑井が生産可能な範囲を仮定して計算しており、その範囲を広げれば生産ピークは後ろにずれていき、1坑井あたりの生産量も増える。しかしながら、生産可能な範囲を広げると全体の回収量が下がってくることもあり、経済性も踏まえて最適化した結果が8年。実際には、実生産時の挙動や貯留層条件を踏まえて、それぞれのフィールドごとに最適化していく必要がある。
  • 今回の前提は減圧法を用いるということになっていると聞いているが、減圧法だと出砂防止対策にものすごくお金がかかると認識しているので、そのようなことも含めて、減圧法の長所、短所を併記すべきではないか。また、資料中に「熱刺激併用、フラクチャリング」という記載があるが、出砂障害を少なくするための方法論として温水循環法やインヒビター法などもあることを記載すべきではないか。
    (回答)温水循環法で2002年にカナダのマリックサイトで試験を行った際も出砂をしているため、出砂対策は減圧法特有の問題ではない。なお、もともとフェーズ1の時期に温水循環法及び減圧法で2回の陸産試験を行ったが、その際に得られたデータをもとにシミュレーションを行った結果、温水循環法はエネルギー収支が非常に悪く、その観点から検討した結果、減圧法に特化したという経緯がある。
    また、「熱刺激併用、フラクチャリング」とう記載については、これは生産方法ではなく生産障害克服のためのものであり、これはフェーズ2の実施課題となっている。
  • フェーズ3の目標である「商業化の実現に向けた技術の整備」という言葉について、具体的に実行目標が書かれていることは評価するが、具体性に欠けており、より具体的な表現にするべきではないか。特に(III)「開発システムの基本案が提示され」とあるが、複数のシステムが想定され、その中で1番実現可能性の高いものが基本案であるといったような記述にすべきではないか。
    (回答)洋上施設を使った場合、あるいは使わなかった場合など、開発システムについても複数の案を現在検討しているところ。
  • 商業化可能かどうか判断するためには、生産のところだけではなく、輸送及び輸送後の消費需要があるのかどうかが重要。例えばガスの輸送手段としてパイプライン・LNG・CNG・Gas to wireという記載が資料中にあるが、それらがどのような仮説のもとであればフィージブルであるかといったところについても可能な範囲でフェーズ3の中で踏み込む必要があるのではないか。
    (回答)御指摘の点については既に検討を始めており、フェーズ3の中でも検討を行う予定。これまでもガス会社や電力会社からヒアリングを行うなど、経済性だけではなく、コスト、需給マッチングという観点でも検討している。
  • フェーズ3の目標として、長期のガスの生産挙動についても一定の精度で予測可能であるということと書かれているが、生産挙動というものは、初期からピークに達して、そのピークがどれだけ続いてその後減退するかという一連の流れであり、商業化にはその一連の流れを予測できることが必要。初期からピークまでの生産挙動は1カ月の海産試験及び長期陸上産出試験で確認するということだと思うが、減退部分はどのようなかたちで検証していくのか。
    (回答)減退部分はあくまでもシミュレーションで検証していく予定。海産試験及び陸上産出試験で得られたデータから貯留層モデルをきっちりつくって、ヒストリーマッチングによって生産挙動を再現できれば、減退についてもちゃんと予測できるだろうと考えている。実際の試験で減退のところを確認するのはさらにもっと先の話と考えている。
  • 1本の井戸からの生産量シミュレーションにおける変曲点以降の部分が1番生産量に効いてくると考えるが、1カ月試験ではシミュレーション上の変曲点より手前のところまでしか見ることができないため、生産量挙動の検証には不十分ではないか。
    (回答)そもそも1カ月試験の目的は前回試験の結果分かった技術的課題を検証することであり、もちろん海で長期の生産試験ができるならばやりたいが、3カ月とか1年という試験をしようとすると、例えば台風期をまたがっても試験を続けようとするならばプラットフォームを建てる必要があるなど、投資額が膨大になる。予算の制約がある中で、最大限何をするか、その上で次の投資の段階に入っていいかどうかを決めるというのが次の試験の目的。変曲点そのものに意味があるわけではなく、重要なことは地層の中で何が起きているかを知ることであり、それによってシミュレーションの精度を高め、投資の基盤を作るということが我々の仕事である。
  • 予算上の制約があるものは理解するが、最終的に商業化に向けて一歩進めていこうという場合にはやはり長期的な試験を1回やった上で、予測結果とどう違ってくるか等を確かめた方がよいのではないか。
  • 経済性については、α濃集帯の広がりなりがわかれば計算できるようになるのか。長期の試験をやらないとできないのか。
    (回答)α濃集帯については2004年に井戸を掘ってデータをとており、また地震探査のデータから濃集値の広がりは大体分かっているので、それをもとに計算した結果が資料でお示ししたもの。テスト井を掘って評価を行うのは通常のガス田と同様であり、開発の段階で常にヒストリーマッチングによって検証を行っていく。メタンハイドレートについても長期の試験をしてみないと分からないことがあるので、長期の試験というものは必要。この取組は商業生産に至った後もずっと続けていくこと。なお、フェーズ3の中では、実験室の中で実験をして、シミュレータで評価できるように準備をしておくということが書いてある。
  • 民間が主導する商業化プロジェクトの開始にあたって重要なのは実証実験であり、そこでメーンプレーヤーとなるのはやはり民間会社の有能な人達だと認識している。フェーズ3においては、日本メタンハイドレート調査株式会社の人達が加わっているはずだが、資料の体制図中ではその人達がどこでプレーしているのかよく分からないため、次回検討会において民間の人達がどのようなかたちで活躍できるのかについて伺いたい。
  • フェーズ3は3年間しかないが、フェーズ3後のことを考えつつどのように進めていくかは非常に重要であり、例えば日本メタンハイドレート調査株式会社をもう少し引き込むべきという意見は非常に建設的。さらには、もっと若い世代などをどのように組み入れていくかということも含めて、現在の体勢図を少し見直す必要があるのではないか。
    (回答)本開発実施検討会自体はフェーズ3に関する議論に特化すべきと考えているが、それとは別に、経済産業省としてメタンハイドレートの実用化に向けた企業の姿勢をどう考えるか、あるいはリスクが高いということで支援が必要という声もある中、それに対してどのように取り組んでいくかということは並行して議論が必要と考えている。

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最終更新日:2016年6月1日
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