経済産業省
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モノ作りを支える人材関連サービスの高度化に向けた研究会(第5回) 議事要旨

日時:平成19年3月27日(火)17:00~19:00

場所:経済産業省別館3階第4特別会議室

議題

報告書のとりまとめについて

議事概要

  • 人材関連サービスを高度化させるために、ベンダー企業にとって今後の参考となる報告書となっている。また、サービスを高度化させていくためには、メーカーの協力や就業者の意識改革が不可欠である。本報告書を広く公開し、活用していくことが必要だ。
  • ベストプラクティス事例が派遣なのか請負なのかは明示されていないが、このままでは派遣の事例なのか請負の事例なのかが議論になりうる。その点を留意すべきではないか。
  • 派遣か請負という議論は、人材関連サービスの高度化という点で本質的なものではないため、ここでは言及しない方がよいと考えている。
  • 業務内容について、改善提案の求められる仕事とそうでないものを分けて分析しているが、我々はどんな作業でも改善を求める。簡単な作業であっても改善を求めるので、この分類にはやや違和感がある。
  • 簡単な作業であっても常に改善をしていくことが、就業者のモノ作り意識の醸成にプラスに作用することを、報告書には記述してもらいたい。
  • 業務の改善は、単に会社の利益を拡大させるだけではなく、仲間と協力していくことで就業者に喜びをもたらし、職場への愛着をもたらす効果もある。改善によって生み出されるプロフィットが会社に帰属すると考えるのは欧米的であり、改善によるプロフィットが就業者にも帰属すると考えるのが、日本にあった考え方ではないか。
  • 改めて分析結果を見ると、賃金水準が就業者のモノ作り意識に影響を与えないという結果になっている。賃金水準はやる気に影響を与えると考えるのが自然であり、この結果には違和感がある。
  • 分析に用いた変数は、賃金の変化ではなく、現在の賃金水準である。成果ややる気に応じて賃金の見直しがなされるかどうかは、施策を感じている度合いの中に入っている。この部分は分かりにくいので、説明を加えたい。
  • 入社時にモノ作り意識が高い就業者は少ない。まずはモノ作りを好きになってもらい、興味を持ってもらうための努力が業界として大切ではないか。
  • モノ作り意識の高い人をいかに増やすかが重要である。就業者のモノ作り意識は、企業の努力によって高めることが可能であることを示したのが、今回の定量分析である。
  • ここで用いられている「モノ作り意識」という言葉は、アンケート項目で定義し使っているが、モノ作り意識という言葉の一般的な意味についても議論する必要がある。なお、もともと低い就業者のモノ作り意識を高める施策も重要だが、入社時は意識が高いにもかかわらず、その後意識が低くなってしまう人への施策も重要である。
  • モノ作り意識の定義については、報告書に明記すべきである。今回の分析では、モノ作りの能力を高めたい人やモノ作りを面白いと感じている人を、モノ作り意識の高い人と定義している。
  • ベンダーが実施している施策を、就業者が感じていないという分析結果だが、これは何故なのか。よく考える必要がある。
  • 一般の企業でも、人事が何らかの施策をやっても、現場の担当者が知らないようなケースはよくある。ベンダーの実施している施策と、就業者が感じる施策との間のギャップは、そういった要因が背景にあるのではないか。
  • ユーザーとしても、ベンダーとの連携は進めたい。しかし、外部人材を増減させることで需要変動等に対応する一方で、定着率を上げていくということには矛盾がある。固定化された就業者にとっては、こういった施策は意味があるかもしれないが、そうでない就業者にとってはあまり意味のあるものではないのではないか。
  • ベンダー企業としても全就業者が長く定着してくれたらありがたいと思っているが、毎月6%程度は辞めてしまうのが現状である。もともと短期志向の方もいる。今後は仕事の中身を分析して、短期でもできる仕事と、長期でないとできない仕事を切り分けていくことが必要か。
  • 新卒の正社員でも半分以上が3年で辞める。退職者のかなりの部分は自己都合で辞めている。
  • 報告書は良くできているが、業界を取り巻く様々な課題をどう解決していくかが重要である。具体的な解決方策を実施すべき段階に来ている。
  • サービス産業全体として、流動性の高い労働市場で如何に人材育成すべきかという課題があるが、この業界がひとつのモデルになると感じている。
  • フランスの派遣業界の取り組みは参考になる。業界で基金を作り、一定期間働けば、就業者は教育訓練を受けられる。つまり派遣業界に入って働ければ、教育訓練を受けることが出来る。企業にとっても就業者に一定期間働いてもらえるためメリットがある。こういった仕組みを日本で考えても良いと思う。
  • 本報告書のメッセージの第一は、人材関連サービスの社会的機能を認めることである。第二のメッセージは、ユーザー企業の正社員化が就業者の唯一の能力向上・キャリアアップの道ではないことを示すことである。一方で、ベンダー企業の正社員がもっと増えてもよいのではないか。そうでなければユーザー企業のニーズに答えられない。
  • 業界をあげてユーザーと就業者に満足していただけるような好事例を作っていきたいと考えている。
  • 雇用の多様化を考えたときに、請負・派遣だけでなく多様な正社員のあり方についても検討することが必要である。
  • まだ業界として成長が始まったばかりの段階である。この業界の大きさが、社会的に認知されていないため、議論の焦点が特定に分野に偏ってしまう。
  • 人材を高度化させるためには、請負・派遣労働者のうち3~4割をベンダー側で正社員化する必要もある。そうでなければ人材の高度化に耐えられない。今後、人材の高度化を目指していく会社と、そうではない会社に分かれていくだろう。
  • 欧米にはEMSという企業体があり、設計や開発、生産を行っている。今後、日本版EMSが発展していくのであれば、それに対応した法整備・ルールを作っていくという考え方もある。 EMSのような既存の請負・派遣とは異なった、製造業の新しい業態についても模索できればと考えている。
  • 研究会は本日が最終回となる。活発なご議論を頂いた皆様方に、深く御礼を申し上げたい。

以上

 
 

最終更新日:2007年4月16日
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