経済産業省
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独立行政法人評価委員会(第32回) 議事録

日時:平成19年2月27日(火)14:00~16:00

場所:経済産業省本館17階西6第1特別会議室

出席者

木村委員長、内山委員、大橋委員、小野委員、梶川委員、橘川委員、坂本委員、鳥井委員、鳥居委員、中村委員、原臨時委員、松山委員

議事録

木村委員長

第32回経済産業省独立行政法人評価委員会を開催いたします。よろしくお願いいたします。

本日は、本年度見直しのご議論をいただきました日本貿易振興機構及び原子力安全基盤機構の第2期中期目標及び中期計画についてご審議をいただきます。議事は法人ごとに進めさせていただきます。

次に、当委員会の運営規定の改訂案についてご審議をいただき、この場で決定をさせていただきます。全体で2時間ほどを予定しております。よろしくお願いいたします。

本日の議論につきましては、資料及び議事録を公開いたします。

それでは、議題1.独立行政法人日本貿易振興機構の第2期中期目標及び中期計画について、事務局からご説明いただきます。よろしくお願いいたします。

稲垣通商政策課長

通商政策課長の稲垣でございます。私からは、お手もとの資料1-1、1-2、1-3の3種類を使いまして、日本貿易振興機構の第2期中期目標につきまして説明させていただきたいと思います。

それでは、資料1-1のポイントを中心にご説明したいと思います。まず1つ目に中期目標の期間ですが、平成19年4月1日から23年3月31日までの4年間としております。

2つ目は、業務運営の効率化に関する事項です。一般管理費については、年平均で前年度比3%以上、業務経費につきましては年平均で前年度比1%以上です。人件費につきましては、国家公務員の定員の純減目標が今後5年間で5%以上ということでございますので、これに準じて削減を行うということ等を記載しております。なお、一部競争的資金などは効率化の対象にはなりません。

次に事務所の関係でございます。まず、国内事務所につきましては地方公共団体との共同負担ということになっておりますが、この負担割合の適正化、事務所の統廃合などによる経費削減等に取り組みつつ、体制の見直しを進めることにしてございます。

他方、海外事務所につきましては、従来から統廃合をしてきてございますが、引き続き統廃合などによる経費削減に取り組むとともに、機構が実施する重点実施分野における企業ニーズ、それから、政策的要請に十分対応できるように、引き続き再配置を検討することにしてございます。

3つ目は、国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上に関する事業ということで、ここで具体的な中身が出てまいります。これは、資料1-3の3ページの終わりから書いてございます。

まず、横断的な事項の1つ目として、「通商・貿易にかかる政策ニーズは急速な動きを伴うことも予想されることから、年度計画の策定など、事業の方針を決めるに際しては、政策当局との意見交換など密接に連携・調整して業務を実施する」と明記しております。加えて、「業務の実施に当たりましては、環境及び社会に配慮した業務運営に努力をする」ということも明記しております。

具体的な事業の柱でございますが、お手もとの資料1-2をごらんいただきますと、第1期中期目標と第2期中期目標との比較表がございます。

第1期中期目標ではここにございますように、10本の事業の柱を掲げて事業を遂行いたしたわけでございます。第2期中期目標につきましては、重点化、効率化により、一部の事業をいくつか業務廃止、外部移管いたしまして、4本の大きな柱に括り直しております。

1つ目が「対日投資拡大」、2つ目が「我が国中小企業等の国際ビジネス支援」、3つ目が「開発途上国との貿易取引拡大」、4つ目が「海外調査・発展途上国経済研究」と「情報提供・情報発信」です。

この4本柱のそれぞれにつきまして、簡単に説明をさせていただきます。まず、1本目の柱は「対日投資拡大」です。資料1-3の4ページ「(1)対日投資拡大」をご覧ください。

これは、2010年にGDP比5%という新たな対日投資拡大目標が策定されております。その達成に向けて、国内構造改革の推進という観点からも、外国企業の対日投資の促進をするため、新しいビジネスモデルや優秀な人材を我が国に入れていくことで、経済に有形・無形の刺激を与えるということでございますが、機構の方で引き続きこの支援を積極的にしていただくことにしております。

特に地方への投資促進、あるいは進展していない既存案件の支援等に重点化をするという点につきましても、併せて明記しております。

2本目の柱は、「(2)我が国中小企業等の国際ビジネス支援」でございます。これは世界経済のグローバル化が進展していく中で、我が国の中小企業が輸出、海外進出等海外展開を図る中、どうしても人的なリソースの制約があり、自社のみでは解決できない問題も多々出てきます。そういうことから、具体的には「輸出促進」、「在外企業支援」、「国際的企業連携支援」という3つのステージに分けてそれぞれの取組を記載をしております。

まず、「(イ)輸出促進」につきましては、5ページの上に書いてございますが、我が国からのブランド発信、ファッション、デザイン、コンテンツ、それから、食品農水産分野での輸出促進といったことに重点的に取り組んでいるということが書かれております。

それから、「(ロ)在外企業支援」では、例えば、知的財産権の保護などについてのトラブルに巻き込まれた場合の解決の支援、現地政府への提言といったことによる在外における事業活動、事業環境の改善を図るといったことを行います。

次に、「(ハ)国際的企業連携支援」につきましては、次世代の産業や技術にかかる我が国企業と海外の企業とのアライアンス等を促進するための各種支援、取り組みを行っていくことを明記しております。

3本目の柱は、「(3)開発途上国との貿易取引拡大」でございます。これは、FTA、EPA、WTO、様々な議論を進めていく過程の中で、開発途上国に、「貿易の自由化にはメリットがある」ということをどのように知ってもらうかということが重要でございます。

例えば、機構の方で当該国の様々な部品産業への産業協力、人材育成について協力をしていくといった活動があって初めて、実際にEPA交渉が締結できるという実態もあるわけでございます。そのようなことも含め、取り組みをしていただくということでございます。

最後の4本目の柱は、「(4)調査・研究等と情報提供」です。(イ)調査・研究につきましては、当然ながら、国内外の政府産業界等からの情報を迅速かつ正確に入手し、分析していくことが重要です。

また、本部の各種調査と、アジア経済研究所におけるアジア地域を中心とした途上国の地域の社会・歴史等の実情を踏まえた様々な調査、研究の融合を図ることによって、「より深みのある調査・研究事業」を行っていくということが記載されております。

併せて、アジア経済研究所の知見を活かしまして、現在進めております東アジアにおける経済統合の推進の中で、特に、「東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)」、いわゆる「エリア・エコノミック・リサーチ・インステュート・フォー・アセアン・アンド・イーストアジア」、これは「東アジア版OECD」構想とも関連しますが、このような東アジアの経済統合の推進に資するような、様々な政策提言、調査・研究をしていく機関を、これから作っていこうという議論をしているわけでございますが、その設立についても貢献をしていただくということを明記しております。

それから、資料の7ページ「4.財務内容の改善に関する事項」は、「(1)自己収入拡大への取り組み」ということにつきまして、第1期の期間中の実績を上回る自己収入増加に向けた努力の継続をしていただくということが記載されております。

また、8ページには「(2)決算情報・セグメント情報の公表の充実等」と「5.その他業務運営に関する事項」についても記載をしております。

以上、若干省略して恐縮ですが、第2期の中期目標の概要につきましてご説明申し上げました。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは、引き続きまして、渡辺理事長から資料1-4「独立行政法人日本貿易振興機構第2期中期計画(案)」についてご説明を願います。

渡辺理事長

ジェトロの理事長の渡辺でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

それでは、お手もとの資料1-4「独立行政法人日本貿易振興機構第2期中期計画」に基づきましてご説明申し上げたいと思います。

平成15年10月1日に独立行政法人になりまして、これで3年半、第1期が終わるわけでございます。評価委員会の先生には毎年大変お世話になりまして、心から御礼申し上げたいと思います。おかげさまで、初年度から連続3回でA評価をいただくことができました。

また、併せて、去年1年間は、総務省、並びに行政改革事務局での一連の見直しが続きましたが、おかげさまで第2期に入るということで、引き続き頑張ってまいりたいと思っております。

今、経済産業省の方からお話がありました中期目標に基づきまして、以下のような中期計画を策定いたしました。1ページ目の「(1)効率化目標の設定及び総人件費改革」をご覧いただきますと、全体を通じての横割りの指示でございます一般管理費の年3%、毎年1%の業務経費削減を行うと記載しております。

さらに、それに加えて大きいのは、一昨年の暮れの閣議決定でございます「5年間で5%以上の人件費を削減する」ということです。それに基づきまして、総人件費の抑制ということをここに明確に書き込んでございます。

少し余談になりますが、昨年の4月1日から、人件費削減のための大幅な給与構造改革をいたしました。まず、俸給のベースダウンをいたしました。これは経過措置を2年設けますが、全体でベースダウンを行うということで、減給補償なしのダウンをいたしました。

さらに昇給のピッチをスローにいたしました。また、一定の等級についてはキャップを設けまして、毎年たっても、ある一定以上は、次の等級に移るまでは給与が上がらないという制度も導入いたしました。そのようなこともございまして、この給与構造改革で、役員も全部含めますと全体で6%強のダウンということになっております。

しかしながら、5年間で5%ということになりますと、昇給はございますから、トータルで10%以上の絶対額を減にしなければいけません。こういうことを入れながらも、しかしどこかの段階で欠員補充をやって、おそらく総人数を5年後にはかなり減らす姿にならざるを得ないのではないかというような目途をたてながら、次期計画に対応していきたいというのが全体の構想でございます。

そうなりますと、先ほど経済産業省からご説明がございましたが、いくつかの大きな目標を、総人数が減少した形で同じ目標以上を追求するということになりますから、1人当たりの生産性は相当上げなければいけないという意味で、非常に厳しい状況だということを肝に銘じて対応していきたいと思います。そういうことで、職員全員、身の引き締まる思いで対応していくということでございます。

それでは、今のお話を受けまして、事業については5ページをごらんいただきたいと思います。まずは、「(1)対日投資拡大」でございます。これについては、今年度末が小泉総理の「5年間倍増計画」の年でございました。6兆6,000億円を13兆2,000億円にするという目標でございます。

順調に投資は増えておりますが、特にこの1年間で、ソフトバンクのボーダフォンの買い取り、あるいはGMのスズキ及びいすゞの自動車株の放出がございました。これらはいずれも外資系の投資が非外資に移るという、結果的に対日投資の逆の方向に数字が動くものでございます。

例えば、ボーダフォンだけでいいますと、これだけで1兆8,000億円くらいの対日投資が減に立つということでございます。結果的には、おそらく年度末に締めてみると13兆2,000億には達していないと思います。

しかしながら、これはイレギュラー要素が入ってきたということだろうと思います。引き続き、着実に対日投資の拡大、ワンストップサービスの作業をしてきたいと思っております。機構自身が関与する発掘目標値は、第1期は年平均1,000件以上でございましたが、これを1,200件に引き上げていきたいと思っております。

他方、地方への展開に対する地方公共団体の要望が非常に強いものですから、自治体フォーラムとも組みまして、現在、東京以外は4割くらいのウエートを占めておりますが、これを地方に展開していくのにより力を上げていきたいと思っております。

以上のほかに、「役立ち度調査」という満足度調査を実施しております。4段階中の上位2段階で7割以上を占めるという目標を、今後もずっと堅持したいと思っております。

次は「(2)我が国中小企業等の国際ビジネス支援」で、国際ビジネス展開の大きな柱の中での「(イ)輸出促進」でございます。これは、私どもが手をつけ始めて以降、「食品・農水産品の輸出」が大変話題を呼びまして、今や国民的な目標になっております。あとは、デザイン、コンテンツといったものの輸出促進を引き続き行っていきたいと思っております。

6ページの下に書いてございますが、こういった海外のトレードフェア、その他に参画しまして、商談件数合わせて2万5,000件を目標にいたしております。第1期では8,000件という非常に控え目な目標で、はるかに実績をオーバーしたものですから、2万5,000件を目標にいたしております。

7ページに移りまして、国際ビジネス支援の2つ目は「(ロ)在外企業支援」でございます。大企業はもちろん自分で海外進出できますが、中小企業、中堅企業というのは、どうしても行く前の、事前の各種の説明、情報収集、さらには出かけました後の知的財産権問題、偽物の発生とか、レギュレーションの変更とかに伴います各種の現地での困難に見舞われますが、機構の事務所が対応いたします。

さらには、そういった進出企業の皆さんの意見も全部定期的に踏まえました上で、中国その他相手国政府に対して、投資環境改善のための提言をしていく仕事を、この柱のもとに行っているわけでございます。

これは定量的な数字にしにくいものでございますから、現地で一緒に働いてくれる企業の方々の「役立ち度調査」で満足度を見ていこうということを、7ページの下に書いてございます。これが第2の定量的な基準でございます。

3つ目は、「(ハ)国際的な企業連携支援」でございます。これは、特にバイオ、あるいは各種の先端技術分野でございますが、ご承知のように、1国1企業だけではR&Dできなくなっておりまして、ビジネスアライアンスをどんどん求めたいというのが大企業でも非常に強くなっております。

皆さん幅広い裾野でニッチな技術の特性を持っている企業を相手国から見つけ出すのに非常に苦労をしていることもありまして、今、クラスター間の交流のセミナーその他を積極的に行っております。そして、それらを通じてネットワーキング、あるいはワン・オン・ワン・ミーティングといったもので、相手を見つけていくのに役立ちたいということでございます。

真ん中のところに、年平均3,500件以上の商談会といいますか、相手を見つけるためのワン・オン・ワン・ミーティングをやっていきたいということを、目標にいたしております。

次は「(3)開発途上国との貿易取引拡大」です。先ほど経済産業省からご説明がございましたが、特に最近話題になっておりますのは、成田空港、羽田空港、あるいは中部空港といったところで一村一品の品物の展示をしていることです。これは小泉前総理、二階前経済産業大臣のイニシアチブのもと、去年4月から始めた事業でございまして、機構が一手に引き受けてやっております。

去年4月から逐次空港数をふやしまして、今は6空港でやっております。2月20日現在までで約10カ月の実績になりますが、来訪者32万人、売上8,700万円になっております。そういう意味では、各国の大統領、その他がお見えになって、日本の発展途上国に対する開発支援の分野で非常に感謝をして帰っておられます。

さらに、2008年に行われます「TICAD4」というものがございます。アフリカは援助よりも貿易を通じての発展を望まれていますが、これにもつなげていきたいということで、新たに1つの項目を立てさせていただきました。

EPAやFTAは今どんどんアジアと結ばれておりますが、私どもがアンケート調査をしますと、日本の中小企業の方の利用度がまだ十数%くらいの利用目標しかないということで、必ずしも日本の中小企業者には有効活用するだけの知識と見通しがないという状況になっています。

ですから、EPAアドバイザーというものを置きまして、進出企業、その他に積極的にこれを有効活用するようにサポートしていきたいと考えております。

これらについても、いずれもこれは個々で定量的にはとらえがたいものですから、年度ごと、中期計画の毎年度、年度計画の中で、「今年はこの事業でこういう定量的な目標を掲げたい」ということを決めていきたいと思います。ですから、中期計画4年間を通じての目標というのは立てないで、今のような対応にしていきたいと思っております。

9ページは「(4)調査・研究等」でございます。これは東アジアの経済統合に伴いまして、EPAの各種の調査、あるいはアセアンの物流調査とか様々な調査を、本部及びアジア経済研究所両方で行っております。9ページ、10ページとそれぞれございますが、特に9ページは本部の調査部が行っていることでございまして、それぞれについて満足度調査の7割以上を目標にいたしております。

アジア経済研究所でございますが、これにつきましては、特に中国、インド、東アジアという地域統合とか貧困削減というところに今回の第2期では焦点を当てまして、各種の調査を行っていくつもりでございます。外部専門家による研究成果の査読を行いまして、第1期と同じ目標ではございますが、「5点満点で総合評価平均3.5以上」を取ろうということを目標にいたしております。

併せて、先般のセブ島で東アジア首脳の承認が得られましたが、「東アジア・アセアン経済研究センター」という、「東アジア版OECD構想」の先駆けになるシンクタンクを作ろうということでございまして、実はそれの事務局として、アジア経済研究所が大きな役割を果たすことになっております。その分野でも、これから次期中期計画で頑張っていきたいと思っております。

以下、細かいことは省略しますが、そこにあります各種のウェブサイト、さらには論文へのアクセス、それから、図書館へのアクセス、その他について、いくつかの指標を設けました。いずれも、第1期よりもさらに大きな目標値に上げまして、これに対応していきたいとしています。

「(ロ)情報発信」につきましては、これも各種の調査を行って、海外への情報発信を行っていきたいということで、いずれも「役立ち度調査」で対応していきたいと思っています。

「(ハ)貿易投資相談」でございますが、これは投資と貿易関連の一連のジェトロへの投資相談件数でございます。独法に入る直前は年間約2万7,000件の投資相談数でございましたが、独法になりまして、貿易投資相談センターという外との窓口を1本にしてそこで一括対応することにいたしました。

それとともに、EPA、アジアの経済統合、各種の投資促進、その他の「外に出ていきたい」という中小企業者の大変強い関心がございまして、18年度の見通しでは約4万8,000件の相談になっております。この3年半で2万7,000件が4万8,000件くらいに拡大いたしております。これらにつきましても、「役立ち度調査」で上位2つのカテゴリーで7割以上という目標で充実を図っていきたいと考えております。

続きまして、「3.財務内容の改善に関する事項」でございますが、「(1)自己収入拡大への取り組み」が前々から言われておりまして、今回も経済産業省の方から中期目標で強調されております。様々な取り組み方がありますが、国以外の外部からの委託、都道府県からの委託やシンクタンクの委託も含めて、約40億強の自己収入がございますが、これをもっと拡大していきたいということです。

ちなみに、最近の1、2の例を申し上げますと、中国、その他に出かけていく知財のセミナーを東京で開きますと、800人とか1,000人とか、大変たくさんの方が参加されます。これは無料で行っておりましたが、1人あたり3,000円をいただくようにしました。それでもほぼ同じくらいの人数に入っていただいております。

あるいは、ビジネスサポートセンターということで、中小企業が東南アジアに進出するときに、バンコクとかシンガポール、マニラといったところに、スタートアップのための部屋を用意いたしました。そして、それに無料で入居して、2カ月の間に準備してもらって投資をするというサービスをしておりましたが、これも大した額ではありませんが有料にしてお金を取ろうということで、いろいろな工夫をし始めております。それらの努力を、引き続き次期中期計画にも行っていきたいということでございます。

13ページに「8.その他主務省令で定める業務運営に関する事項」がありまして、「(1)施設・整備に関する計画」がございます。第1期中期計画では、特殊法人時代の先進国からの輸入促進のための自動車の展示場、あるいはアンテナショップとかいったお金を随分予算的な措置がございました。

そして、それらを預託金の形にして金利収入で運営しておりましたが、先ほど申し上げましたように、今まで分離しておりました新しいビジネスサポートセンターと本部庁舎との合同の庁舎を手当ていたしますが、アジア経済研究所の必要な研究施設の一部に充当するといったような施設計画を進めさせていただきました。

さらに、第2期中期計画に入りますが、ERIAを創設いたしますので、それに必要な資金の一部にも充当させていただくということを考えております。

あと、「(2)人事に関する計画」でございますが、これは機構の人間に、「マネージメントコース」、あるいは「エキスパートコース」、「基礎コース」といったような専門制を導入いたしまして、自ら選択してそれらに見合うような研修をして、大きな職制の方向を決めることもいたしました。

その他、私どもジェトロにとりましては、R&Dというのは人間の研修そのものがR&Dでございますので、引き続きしっかりした研修制度を確立していきたいということでございます。

今年の4月1日に第2期に入りますが、期初の常勤職員数は1,686人でございます。先ほど申し上げましたように、5年間で5%カットするということで、この人数は相当減っていくだろうと思いますが、それで対応せざるを得ないということでございます。

大変長くなりましたが、以上で説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは、引き続きまして鳥居部会長から、部会における審議経過についてご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

鳥居部会長

先週、2月21日にジェトロ部会を開きましたので、その審議経過のご報告をさせていただきます。

次期中期目標案、それから、次期中期計画案についての詳細なご説明は、今、事務局と機構側からそれぞれしていただいたとおりでございます。日本貿易振興機構部会での指摘事項について、特に議論のあった点だけご報告させていただきたいと思います。

次期中期目標案及び次期中期計画案の内容そのものについては、委員からは特に異論はございませんでした。むしろ、これをサポートする委員の意見が大半を占めました。一方で、部会の場では、今後具体的に何を機構に求めていくべきかについて、活発なご意見を頂戴いたしました。

3つほどご報告をしておきたいと思いますが、1つ目は、業務運営の効率化に関する事項についてです。「ジェトロの組織としてのPDCAサイクルは非常に重要である」、「失敗例は反省しながら業務運営に当たるべきである」という指摘がございました。

また、人件費や業務経費については減っていくことが予見されますが、その中で特に、地方における事業については、「商工会議所や中小企業中央会などとの連携を図っていってはどうか」という指摘がございました。

2つ目は、国民に対して提供するサービスについてです。我が国中小企業等の国際ビジネス支援に関して、「ジャパンブランドの発信にあたっても、知的財産権に対するバックアップ体制が重要である」という指摘がございました。

3つ目は、業務内容の改善についてです。自己収入の拡大に関しまして、「自己収入を増やしていくための工夫として、ビジネスマッチングのためのデータベースの構築を行うとか、出版物の宣伝をする、あるいは逆に、有料セミナーのほうが、開催する側やセミナーを聞く側共に効果が高いのではないか」といった指摘がございました。

そのほかにも、色々と活発な議論がございましたが、これらの指摘は今後のジェトロの運営の参考とさせていただくということにしております。

私からは以上でございます。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは、ただいまお三方のご説明に関しまして、何かご質問、ご意見はございますでしょうか。

小野委員。

小野委員

日新製鋼の小野でございます。民間企業の立場からお話しさせていただきます。

おそらく「世界の貿易額が4年後にはこのような状態になっている」というような見通しを持って、それに対応する活動レベルを作っておられるのだと思います。

私どもも中期計画を作っておりますが、民間企業ですと、「そのようなものを表に出して目標を掲げて行っていこう」となりますが、そういう意味では、「日本の貿易の将来をこのように描いて、このような取り組みをしている」ということをもう少し主張していただいた方がよいのではないかと思います。

この中期計画、中期目標というのは、どちらかというと、効率化のほうに重点が置かれているように見えます。これだけの組織を効率化するのは大事なことですが、今、ご説明のあったとおり、中小企業が「海外へ展開していこう」ということや、「対日投資を促進しよう」という業務がかなり増えてくるとすると、かえって人員も増えてこないとおかしいのではないかというようにも思います。

それを従来の経験と効率化の中でコントロールされようとしているのだと思いますが、そういうメリハリを、もう少し皆さんに見えるようにされた方がよろしいのではないかと思います。

私どもは鉄鋼メーカーでございまして、1つの例を挙げますと、「今度、インドに出ていこう」というような話をしておりまして、機構が持つインドに関する知恵を随分お借りしております。

中小企業と言えないかもしれませんが、新しいマーケットに出ていくときには、やはり信用の度合いが非常に大切です。やはり、商社の情報に比べても、機構の情報は極めて信頼度が高いと思います。専門の方々のご意見を聞かせていただきましたし、南アフリカの投資案件も専門家の方にお話を聞かせていただきました。

これからの我々の活動や日本の資本主義は、日本という地域からずっと世界ににじみ出していっております。ですから、そういう最先端のところでの情報収集の信頼度を上げていただくということは、おそらくもっと増えてくるのではないかと思いますし、増やしていかなければいけないのではないかとも思います。

そのような意味で、あえて、もう少し将来の明るい展望といいますか、もっと前へ向かっていく姿勢をお示しされた方がよろしいのではないかという意見でございます。

木村委員長

ありがとうございました。

なかなか独立行政法人のデザインそのものが、明るい将来を見通すようになっておりませんので、そのあたりが問題かとかねがね思っております。

理事長は何かございますか。

渡辺理事長

ありがとうございます。

「まさに正論だな」と思いながらお話をお伺いしていた次第であります。今、委員長もおっしゃいましたが、これは独法の制度設計自身の問題にも絡むことで、私どもが云々すべきことではないのかもしれませんが、必ずしも、今、小野委員がおっしゃったような制度設計にはなっておりません。経済産業省からお示しいただいた中期目標そのものがそのような前提に立っておりませんので、なかなか今おっしゃったような形での中期計画が立てづらいということでございます。

今の中で、いくつか私のコメントをさせていただきますと、対日投資促進については国全体の目標がありまして、先ほど申し上げましたように、今年で終わる倍増計画に加えて、「平成10年度でGDPの5%にしよう」ということが、昨年の基本方針で決定されました。今は2.5%弱でございますから、ほぼ倍増ということで大変なことだと思います。

これは「国全体でそうしよう」ということですので、私どもはPRを行うとか、対日投資セミナーを世界中で開催するといったような作業を行っております。かつ、私ども自身がインベストビジネスサポートセンターで直接手にかけているのが、先ほど申し上げました、「1,000件を1,200件に」という毎年の目標を立てることです。

そして、それだけ発掘をして、その中のいくつかを成功に導くべく私どもは行っておりますが、それが国全体の目標との関係で言えることだと思います。

あと、ビジネス交流で輸出とか、対外進出、ハイテク分野のビジネス交流は、いずれも、それぞれ極めてニーズの高い分野でございます。しかし、「それ自身をどれだけ目標にしよう」というのは、国全体の目標が必ずしも決まっておりません。そのようなこともありまして、東アジアの現在の経済統合のスピードを測って、それに伴う中小企業、中堅企業の進出度合いをしっかりと見定めて対応しているということでございます。

そういうことで、最近の第1期の私どもの事業で言えば、世界全体で79箇所にあった事務所を全部で9か所閉めまして、その代わりに中国の広州、青島、それからインドのバンガロールに新規に増設をして、大きな流れの中で対応しております。

まさに、小野委員がおっしゃったように国内の人口は減っていきますし、高齢化社会に入っていきます。おそらく、これからの日本の生産性向上の大きな要素というのは、「企業が東アジアにいる若い人の力を借りて成長していく」ということだと思います。

それは結局、進出していくことにつながるわけですから、経済圏は東アジア全体に拡大していきます。ですから、それをお手伝いするという意味で、基本的に私どものやるべき仕事というのは増えていくのではなかろうかと私は思っております。

しかし、そういう制度設計になっておりませんので、第1期、第2期はそのようなことであろうと思いますが、おそらく第3期くらいからは独立行政法人通則法の目的に書いてあるように、「個々の独立行政法人の事業を見て伸ばすもの、あるいは縮小すべきもの」という本来の独法の制度設計にそろそろ戻らなければいけないのではないかと思います。

偉そうかとは思いますが、何はともあれ、今は官のリストラの第1期、第2期だと思って、大きな制度設計に従って立てているということでございます。

木村委員長

ありがとうございました。他によろしゅうございますか。

鳥井委員。

鳥井委員

PDCAサイクルで実施されるのはとてもよいことだと思いますが、いつ頃プランを立てるといった、PDCAのタイミングはどうなっているのでしょうか。例えば、評価委員会の評価結果は、そのPDCAサイクルの中に何か位置付けられるのか、もし位置付けるとしたら、時間的な整合性はあるのかというところが、実務上、難しさを伴っているような気がするのですが、いかがでしょうか。

木村委員長

いかがでしょうか。

渡辺理事長

正しいかどうかはわかりませんが、ここに書いております考え方だけをご説明させていただきます。

年度前にプランを立てまして、1年間を四半期ごとにどの程度達成されているかということを全部チェックいたしまして、不足を後半期に補って1年後にチェックするというPDCAサイクルを、実は私どもの中でやっています。

それは、定量的な目標はもちろんですが、例えば、個々の全職員に人事評価を行っておりますから、それについてもPDCAサイクルで1年間回して、その結果を昇給、その他に全部跳ね返すということで動いております。したがいまして、組織の中でのサイクルは今申し上げましたとおりでございます。

そして、中期計画で目標を示したアウトカムの様々な定量的な数字がございますが、それを1年たったところで1年間分を見て、5月か6月くらいにその結果の数字をお示ししてご評価いただくというのが、評価委員会と私どもの組織との今のつながりでありまして、組織内のサイクルと評価委員会との関係はそのような仕組みになっているのではないかと思っております。

鳥井委員

総務省からの勧告の方向性の中で、「PDCAサイクルに基づきなさい」ということが、どこかの府省に対してか全体に書いてあったかと思いますが、今、機構内でお回しになるという話は、それとは違うという位置付けですね。

「その評価結果をPDCAサイクルに活用せよ」という類の総務省の意見はどのように理解したらよいのでしょうか。

稲垣通商政策課長

今の点につきましては、ご指摘のように5月か6月に、その前年度の実績がまとまりまして、評価委員会で評価をしていただくということになります。

それは2つのフィードバックを考えております。1つは、当然、4月からその年度の業務は始まっているわけでございますが、今度の5から6月に18年度及び第1期の期間の評価が出ますが、これは2期目以降の、まさにその運用の改善にフィードバックできると思っております。

2つ目は、5月、6月に出していただくと、フレームワークという次の年度の予算要求を作っている時期でございます。ですから、フレームワークとしては、もう1年先のフレームワークを、そういう実績を踏まえてどう考えるかというところにフィードバックができます。

要するに、5月と6月に出ますので、2つの方向でのフィードバックを行っていくというような理解です。

木村委員長

中村委員。

中村委員

1つ質問させていただいてよろしいでしょうか。

これからの第2期の中期目標の中で、発展途上国との貿易取引の拡大が掲げられておりますが、今まではものづくりを中心に輸出入を推進されておられたというイメージが強くあります。サービスという言葉が中に入っていますが、例えば、人材ビジネスというのは、今後、機構が取り扱うビジネスとしてお考えになっていらっしゃいますか。

今、フィリピンから看護師や介護福祉士、保育士といった方を中に入れてこよう、あるいは、タイからスパのセラピストを入れていこうということで、かなりそのような方面の人材ビジネスが活性化されていく可能性がありますが、その点はジェトロさんとしては関係していらっしゃるのか、あまり関係ないのかお聞きしたいと思います。

渡辺理事長

今のご質問でございますが、例示されました看護師といった人材の日本への受け入れ、あるいはセラピストといった2つの例に関する限りで言えば、私どもの分野外だと思っております。

おそらく、そういうことを推進するに当たっては、健康産業とかサービス分野の向上のためのしかるべきセクションがあるのだと思います。私どもの人材の関係で言いますと、例えば、タイで今、自動車産業がどんどん起こっております。そして、私どもの専門家を派遣して、向こうのタイの企業の技術水準のレベルアップを図るための各種のアドバイスをするとか、向こうから人を受け入れてこちらでトレーニングをして送り返すとかをしています。

トレードというのはサービストレードも含めてですが、トレードにかかわるというのは、どちらかというと、私どもの専門分野は、よりものづくりに関連したもの、あるいはサービスという意味でももちろん最近広がっています。

ソフトウェア関係の分野の人の受け入れ、トレーニングもやっておりますが、健康産業とかの分野になると、第2期のこの目標の中では視野には入っておりません。

木村委員長

ありがとうございました。よろしゅうございますか。

それでは、中期目標並びに中期計画について特にご異論があるということではございませんでしたので、当委員会として異存はないという旨の回答を行いたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

なお、鳥居部会長から部会でのご意見のご披露がございましたが、それについては、また機構でお受け取りいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

それでは、引き続きまして、議題2.独立行政法人原子力安全基盤機構の第2期中期目標及び中期計画について、ご議論をいただきたいと思います。まずは事務局からご説明をいただきます。よろしくお願いいたします。

新井統括安全審査官

それでは、説明させていただきます。私は原子力・安全保安院の統括安全審査官をしております新井と申します。よろしくお願いいたします。

それでは、本日はJNESの中期目標及び計画でございますが、資料2-1から資料2-4までご用意させていただいております。そのうち、細かくて恐縮ですが、中期目標につきましては、資料2-4を使って説明させていただこうと思っております。

資料2-4は、左側に中期目標案、右側に中期計画案と記載してございますので、目標を説明させていただきながら、適宜計画案をご参照いただければと思います。

まず、「(まえがき)」の部分をご覧ください。第1期、平成15年10月から平成19年3月までの3年半における総括を簡単に記載させていただくとともに、第2期の重点課題について記載をさせていただいております。

まず、第1期の目標期間におきましては、機構が前身となる組織、母体がなかったということから、各業務の立ち上げ時期というように位置づけていまして、着実に業務を実施するということが極めて重要な期間だったと認識しております。

各業務を軌道に乗せていく一方で、平成16年8月に関西電力の美浜3号機の事故が発生いたしまして、全く予定外の事故だったわけですが、これに対して非常に迅速な取組を行って、保安院に貢献したということを記載しております。

第2期におきましては、より合理的、効率的な検査制度の整備、それから、高経年化対策、耐震安全性の向上、高レベル放射性廃棄物といった重点課題に取り組んでいくということについて記載させていただいております。

また、(まえがき)の最後の方には、原子力安全規制における機構の役割について簡単に記載させていただいております。原子力安全・保安院が行う政策の企画・立案・執行に当たって、専門的、技術的な知見や情報を提供するということで、具体的には以下のような内容になります。

続きまして、「I.中期目標期間」です。平成19年4月1日から平成24年3月31日までの5年間とさせていただいております。

次に「II.国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上に関する事項」です。2ページをごらんください。機構が展開していく業務として、「1.検査等業務」から「5.国際業務、広報業務」まで挙げております。

まず、「1.検査等業務」です。今後、機構が第2期にこの業務に取り組んでいくことに関しましては、平成17年11月に、原子力安全・保安部会で、新たな検査制度のあり方について検討が行われたことを踏まえまして、機構として新たな検査制度の導入に向けて、検査体制の見直しを図ることにしております。

続きまして、「2.安全審査等関連業務」です。原子力事業者から届けられました設置許可申請に関する安全審査を保安院が行うわけですが、これに対して機構は、クロスチェックのための解析を行う、また、高経年化にかかる技術評価の妥当性確認を行うということにしております。

3ページにまいりまして、「3.防災関連業務」です。こちらにつきましては、原子力災害が発生した際に、その対応を図るということはもちろんですが、普段からの備えが非常に重要であるということで、訓練や研修といった取り組みについて記載しております。

また、有事の際に拠点となる施設をオフサイトセンターと呼んでおりますが、その施設の設備の更新とか維持管理といったことも、非常に重要な機構の役割の一つとなっております。

この部分につきましては総務省からも勧告の方向性を受けておりまして、最後のなお書き以後に記載させていただいておりますが、特に防災研修の業務につきましては一部他の機関と重複が見られるということで、効率化の観点から整理統合の見直しを図るということを予定しております。

4ページにまいりまして、「4.安全研究・安全情報関連業務」です。こちらは安全情報の収集、分析、評価といった業務と、試験研究の実施及びこれらの成果の活用といった業務に分かれるわけですが、この中で特に試験研究に関する取組につきましては、総務省からも勧告の方向性を受けておりまして、これを踏まえた対応を行っていくことにしております。

具体的には、3段落目の「安全研究業務の実施に当たっては」という箇所です。これは原子力安全基盤機構がというわけではありませんが、公的研究費の不適切な支出が他の独法で見られたということで、機構も適切な公的研究費の管理、支出を行うということです。

それから、なお書きのところの安全情報の収集・分析、いわゆる安全情報データベースの構築につきましては、コスト削減の取組を図るということです。

また、調査、試験、研究の実施に当たっては、冒頭に申し上げた重点課題に特化していくということと、明示的に提案公募調査研究は廃止するということで勧告の方向性を受けております。これを踏まえた取組を行っていくということでございます。

4ページ、5ページ以降、右側の計画の欄には、それぞれ対応する機構の各業務を記載しております。目標につきましては8ページをご覧ください。「5.国際業務、広報業務」についてですが、海外の国際協力と、海外の原子力安全にかかる情報収集の整理、分析を行うということと、広報につきましては国民の信頼を得るためのわかりやすい広報を実施していくということで、それぞれ機構の具体的な取組につきましては右側に項目を記載しております。

次に「III.業務運営の効率化に関する事項」です。まず「1.人材の確保・育成・活用」について記載しております。こちらも総務省の勧告の方向性にも記載されておりますが、冒頭に触れた重点課題に特化して、人員の体制整備を図っていくということでございます。

その他、「2.業務にかかわる知的基盤の確立」、「3.組織運営、業務の質の向上、業務執行の高度化」に関する事項につきましては、第1期の取組を継続して第2期も引き続き行うということで記載しております。

続きまして、9ページの「5.業務の効率化」ですが、「(1)外部能力の活用」はいわゆるアウトソーシングです。「(2)情報化の推進」に関しましては、近年は不正アクセス等が問題になっておりますので、セキュリティー対策を念頭に置いて情報化を進めていくということで記載しております。

また、「(3)業務経費等の削減」につきましては、ほぼすべての独法と書きぶりが共通しておりますが、(1)としては、一般管理費については3%の削減、事業費については1%の削減、ただし、検査についてはこの効率化の対象業務から除外するということでございます。

(2)の総人件費については、5年間で5%以上を基本とする取り組みということで記載しております。

(3)については随意契約の見直しということで、一般競争入札を進めていくということです。

(4)については資産の有効活用について記載しております。

以降、10ページの「IV.財務内容の改善に関する事項」から、11ページの「V.その他業務運営に関する重要事項」に関しましては、第1期の取組を継続して第2期も進めていくということでございます。

以上でございます。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは、引き続きまして中期計画について、成合理事長からご説明いただきます。よろしくお願いします。

成合理事長

原子力安全基盤機構理事長の成合でございます。それでは、私どもの用意いたしました資料2-2と資料2-3に計画がございますが、資料2-2はポイントでございます。資料2-4の中期目標と対比しながら中期計画案を見ていただくとともに、私はポイントに沿ってお話させていただきたいと思っております。

まず、「1.全体構成について」ですが、中期計画の項目立ては、ここにご覧になりますように、中期目標に準拠して構成しております。ただ、第1期の中期計画と比較しまして、第I章と第II章の入れかえを行いました。

すなわち、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置を第I章として、第II章は業務運営の効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置といたしました。

また、これまでは立地勘定と利用勘定ごとに項目の記載が分かれておりましたが、これは業務の冒頭にいたしました。ただし、もちろん経理上は勘定ごとにまとめるということでございます。

それでは、中期計画のポイントについて説明させていただきます。まずは(まえがき)です。第2期の中期目標期間においては、最近の重要な政策課題であります廃棄物の対策であるとか、高経年化対応等につきまして、私どもの資源を集中的に導入して行うということでございます。

それから、専門者集団といたしまして、検査とか安全審査など各業務において原子力安全・保安院を支援するとともに、技術基盤を担う中枢機関としての自覚を持って、各分野において成果や知見を統合して、原子力安全行政を支える体制をしっかりと構築していきたいと思います。

私どもはちょうど3年半がたったところでございます。ゼロからのスタートですので、これからいよいよ本格的に行わなければと思っております。特に、中長期的に原子力安全行政の基盤を担っていくために必要な人材確保・育成にも努めていきたいと思っております。

それでは、その下の「I.国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置」についてです。安全規制制度の整備、高度化、効率化のために優先的に取り組むべき課題と、その解決策を積極的に原子力安全・保安院にもっと提案していくということを書いてございます。

また、業務遂行にあたりましては、事業目的、達成状況等を勘案しつつ、事業の廃止も含めた積極的な見直しも行っていくことにしております。

2ページに入りまして、「1.検査等業務」です。第1期から引き続きまして、炉規法という原子炉等規制法及び電気事業法などの法令に基づいて実施している検査等の業務を着実、かつ、的確に実施していきます。特に検査制度の見直しに対応いたしまして、私どもの検査体制の見直し、人材の強化などによる検査の質の向上、新検査導入後に私どもが実施することとなる検査等業務を、効率的、効果的に行っていきたいと思っております。

次は、「2.安全審査等関連業務」です。これまでに引き続きまして、クロスチェック解析、事業者の高経年化の技術評価について妥当性を確認するための解析・評価、事故、故障の対応を着実に実施していくことにしております。

特に、耐震設計審査指針が最近改訂されましたので、事業者の耐震健全性評価の妥当性の確認のための解析評価は大変膨大な業務になっておりますが、着実に実施していこうと思っております。

3ページの中ごろの「3.防災関連業務」です。第1期に引き続きまして、オフサイトセンター設備の維持・管理、地方自治体等が行う防災訓練の支援等を実施していきたいと思っております。

なお、原子力安全・保安院の委託により、先ほど中期目標のところで説明がありましたように、JAEAが実施している研修業務と私どもとの重複箇所につきましては、指示に基づきまして整理統合化し、私ども機構が実施することになると思っております。

4ページへまいりまして、「4.安全研究・安全情報関連業務」です。この業務は広範な分野にわたっておりますので、第1に「4-A 発電炉・新型炉分野」、第2が「4-B 核燃料サイクル等・廃棄物分野」、第3が「4-C 基盤技術分野」というように、大きく3つに分けて説明してございます。

いずれの分野の課題も極めて重要で、私どもといたしましては全力を挙げて取り組む必要がありますが、資源が限られておりまして、基本的には以下の方針で進めていくことにしております。

第1期に引き続きまして、規格基準策定、審査等における判断根拠の作成のための試験研究、クロスチェック解析や事故、トラブルの原因究明のための解析と、これに対する高度整備について実施いたします。放射性廃棄物処理処分、高経年化対応等の緊急性から見た規制ニーズの高いものについて、今期間に重点的に実施いたします。

それ以外のすべての事業については、その必要性、緊急性の観点から検討し、廃止を含め、見直すものは見直すとしております。特に、提案公募型研究につきましては廃止することにいたします。

「4-A 発電炉・新型炉分野」とありますが、「(1)高経年化対応」での技術評価や、「(2)原子炉施設にかかる検査・審査の基盤整備、規格・基準整備対応」、特に「(2)燃料・炉心関連」のMOX燃料、「(3)高速増殖炉関連」の試験研究、そして「(3)安全情報の収集・分析」、提言、評価などを行っていきます。詳細は4ページから5ページにわたって書いてございます。

「4-B 核燃料サイクル等・廃棄物分野」でも、「(1)核燃料サイクル施設にかかる検査・審査の基盤整備、規格・基準整備対応」等の作成に関する議論、特に「(2)核燃料サイクル施設の規制にかかるリスク情報活用」、「(3)輸送にかかる規制の高度化の支援」、「(4)廃棄物処理にかかる検査・審査の基盤整備、規格・基準整備対応」、「(5)廃止措置・クリアランスにかかる規制整備等の対応」、「(6)安全情報の収集・分析」、評価、提言などを行います。

6ページにまいりまして「4-C 基盤基準分野」です。ここでは「(1)耐震対応にかかる分野」、「(2)人的要因・組織要因にかかる分野」、「(3)リスク情報活用にかかる分野」、「(4)原子力防災、環境影響にかかる分野」など、発電炉サイクル施設などに共通的な基盤基準の業務を進めます。

そして、7ページの中ごろにある「4-D 防護対策分野」では、核物質防護にかかわる業務を進めます。

9ページは「5.国際業務、広報業務」です。第1期に引き続きまして、「(1)国際業務」につきましては二国間・多国間等を含む枠組みに基づいた業務、特にアジア地区などの協力支援等を重点的に実施いたします。

また、「(2)広報業務」につきましては、機構の専門的業務内容を広く理解してもらうため、広報戦略を見直しまして、効率的、効果的な広報を実施いたしたいと思っております。

9ページの真ん中からは「II.業務運営の効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置」です。この点では、中期目標とそろえまして5つの観点で記しております。

まずは「1.人材の確保・育成・活用」の「(1)人材確保」です。特に現在、平均年齢の極めて高い人員構成となっておりますが、長期的視点に立って、バランスのとれた人員構成になるように採用等の努力をいたします。そのため、継続的な新規学卒者と専門的知識と豊富な経験を持つ人材を中途採用等で確保し、安定的、持続的な実施体制を構築していこうと思っております。

また、「(2)人員育成」では、職員がみずからの能力開発及び成長の過程を俯瞰できるキャリアパスを策定し、これを踏まえた計画的人材育成プログラムを開発していきます。

「(3)人材活用」については、効果的な人材育成を図るため、機構内部における人員流動性を高め、適材適所の人員配置を行っていこうと思っております。

9ページにまいりまして、「2.業務にかかわる知的基盤の確立」です。業務を通して得られる情報及び知見等の蓄積を推進すると共に、それらの情報の機構内の共有、有効、かつ効果的の活用を目的としたデータベースの連携強化を図り、利便性を向上させていこうと思っております。

次に「3.効率的・機動的な組織運営」です。「(1)組織運営の高度化」は、「(2)機動的・弾力的な組織運営」にありますように、機構の成果向上と、原子力安全・保安院の規制ニーズの変化に柔軟に対応できるように、組織編成の見直しを行います。また、「(4)保安院等との一層の連携」では、政策的ニーズを的確に把握し業務を進めるため、原子力安全・保安院とのコミュニケーションを強化すると共に、その他の関係機関との情報交換、連携を強化していきます。

それから、「(2)第三者評価、内部監査等の確実な実施」で、安全研究業務については、引き続き第三者の評価を活用いたしまして、業務の見直し等を行ってまいります。

なお、「(3)中立・公正な業務執行」で、検査等の業務などの直接的に原子力安全規制行政の一部を担う業務につきましては、これまでと同様に電力会社等からの出向者を充てないことといたします。

次は「4.科学的・合理的判断に基づく業務の実施」です。技術専門家集団としては当然のことでございますが、組織運営、業務の実施にあたりましては科学的・合理的な判断のもとに、判断根拠の透明性を確保するために、積極的な情報の公開、発信を行ってまいります。

11ページにまいりまして、「5.業務の効率化」です。これまでと同様、効率的に業務を進めますが、特に以下の点についてご覧ください。先ほどの目標でもございましたように、「(3)業務経費等の削減」で、(1)運営費交付金につきましては、一般管理費で毎年度平均で前年度比3%以上、検査等にかかるものを除いた事業費について1%以上の削減を行います。

(2)総人件費におきましても、平成19年度予算における人件費を基準として、23年度までの4年間で4%以上を削減します。

(3)これまでに引き続いて随意契約の見直し、一般競争入札の導入、範囲拡大を行うとともに、契約見直し等を通じた業務運営の一層の効率化を図るということでございます。

以上、中期計画の内容でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは、引き続きまして、大橋部会長から部会での議論等について補足をお願いいたします。

大橋部会長

お時間をちょうだいし、ありがとうございます。

難しい専門用語が並んで大変申し訳ありません。毎回申し上げているようなことではありますが、原子力安全行政につきましては、原子力安全・保安院が法律に則って規制行政を行うことになっております。

それは行政組織として作られているのですが、規制行政にあたっては、専門的な技術的知見が必要ということから、検査、解析、調査等で安全規制行政を科学技術的にバックアップする集団として原子力安全基盤機構が設立されて、今日に至っております。

原子力安全・保安院というのは、実は原子力安全だけではなくて、一般保安、一般安全ということも引き受けておられまして、昨今ありましたガス湯沸器等の事件で大変忙しいところでありました。

しかし、今回、機構の中期計画、中期目標をお作りいただくのにあたりまして、このような経緯ですので、原子力安全・保安院が中期目標の期間内にどのような安全行政を行っていくことを考えているのかということがスタートになると考えまして、それを部会でお示しいただきながら、議論させていただきました。

内容につきましては、今、お二方からご説明いただきましたとおりですが、以上のような経緯ですので、国民に対して提供するサービスの質と言われましてもなかなか難しくて、カスタマーがほとんど電気事業者になるということです。もちろん、電気事業者の先には国民がありますから、そういう目線は常に持つように心がけておられると思います。

もう1つ、業務の効率化といっても、検査の効率化とか、解析の効率化というのは、ひょっとしたら手を抜くことかとか、一生懸命検査をすれば効率が上がるのかとか、他の独立行政法人と比べて非常に異質なところが入っております。

今回、部会等で議論しましたのは、業務の効率化というのは、今日ご説明いただきましたように、人材を中心に組織を見直して、業務の変遷に対応していくとか、提案公募型研究の廃止をしていくことでよいのではないかと思います。

そのようなことを定量評価するのは、実は大変難しいところで、「検査業務を定量化して検査をこう行ったから安全の質が上がった」という議論も一部はありました。しかし、検査を定量化するというところが非常に合意の難しいところでありますので、そこは、例えば、検査員を研修に充てて、その研修に充てる時間をどのように確保するのかということで目標を作っていくようなことを議論いたしました。

以上のように、本来は、国民に対して提供するサービスとか、業務の効率化を定量評価することとはまた別の軸で評価すべきところが原子力安全基盤機構にはあります。先ほど日本貿易振興機構の理事長からご説明いただきましたように、第1期、第2期は、独立行政法人の捉え方に従って淡々と実施していくところでありますので、総務省の方針に沿って、このような形で中期目標、中期計画を作った次第です。よろしくご審議をお願いいたします。

木村委員長

ありがとうございました。

ただいまのお三方のご説明に対しまして、何かご質問、ご意見等ございますでしょうか。 内山委員。

内山委員

原子力の安全というのは、国民の理解を得るためにも非常に大きな問題であるのは言うまでもないことでありまして、今回、第I章と第II章を入れかえたということが高く評価されるかと思います。

そうした中で1点お聞きしたいのは、どのような対応をしてきたかということについてです。といいますのは、つい最近、東京電力のデータ改ざんという問題がありまして、国民の間でも「今後、どうなるのだろうか」、「そのあたりは原子力安全・保安院の責任は一体どうなっているのか」、あるいは「役割分担はどうなっているのか」というようにかなりの関心事になっております。

そのような電気事業者のデータに関する今後の問題について、保安院と機構との間でどのような取り決め、あるいは検討がなされているのかについてご説明いただければと思います。

木村委員長

事務局からお願いします。

新井統括安全審査官

まずは、保安院のほうから説明させていただきます。最近の電力会社の一連のデータ改ざんにつきましては、保安院としても大変憂いているところでございます。こういった事例がなかなか後を絶たないということで、今後どういった対応を取っていく必要があるかということについては、今、保安院内部で検討を進めているところでございます。

具体的に、今、お話になりました東京電力のデータ改ざんにつきましては、3月に詳細な報告を受けることになりますので、その内容を精査した上で、しかるべく厳正に対処していくということにしております。

また、こういった問題が出てくる背景には、電気事業者の品質保証体制がどうなっているかということが、非常に大きなポイントになってくると思います。

保安院の検査制度につきましては、平成15年からこういった品質保証にも目を向けた検査を実施しておりまして、それなりに成果を上げつつあるところではありますが、まだこういった事例が散見されるということで、まだまだ改善の余地があるのかなと考えております。

機構の役割につきましては、今、申し上げました平成15年10月に品質保証を確認する検査が加わったということで、その一端を機構にも担っていただきます。そして、制度と組織の両輪をスタートさせるということで、平成15年10月以降スタートした経緯がございます。今後は、この取組をさらに充実させて、このような事態を防げるように保安院として努力していきたいと考えております。

木村委員長

他にございますでしょうか。

成合理事長

私どもは3年半前にできたばかりでございまして、最近の様々なデータというのは、どうも昔からのものがだんだん出てきているなという印象を持っております。

いずれにいたしましても、これを判断するのは保安院の規制としての話でございますが、我々としては、様々な観点からそれを支援しております。

特に私ども、例えば、このようなものの根本要因分析とか、時代の変遷とか、ヒューマンファクター、組織要因といったものは、もう少し専門家として様々な知見を積んでいかなければならないかなと思っております。

また、最近のヒューマンエラー問題につきましては、例えば、高経年化の対応にいたしましても、その審査といいますか、見る中にヒューマンエラーといった要因等が入ったりしております。そのようなところを、これから我々がもう少し根本的なところを明らかにしていく役を担っているという自覚は持っております。

木村委員長

ありがとうございました。鳥井委員。

鳥井委員

私は文部科学省の独立行政法人評価委員会の委員もやっておりますが、機構の場合、3年半前にできたわけで、その当時のことを考えますと、研究開発というポテンシャルがそれほど高かったわけではなくて、この3年半で付けてこられたのだと思います。

次の中期計画を見ていますと、日本原子力研究開発機構とのある種の重複、言ってみますと、安全研究絡みの技術開発のようなところで重複感がだんだん出てきているような気がするのです。

「2つの機関が競い合って研究しているというのは大変よい」という見方もあるとは思いますが、やはり原子力安全基盤機構が実務的に行うものが日本原子力研究開発機構にもあるということになると、原子力安全基盤機構に新しく作るのではなくて、日本原子力研究開発機構の方から移してくるとかすればよいと思います。

省庁の壁があって、そのようなことが容易でないことはよくわかって申し上げていますが、少し、安全研究絡みのところでは、日本原子力研究開発機構と原子力安全基盤機構の役割分担を明確にさせて、重複していかないように努力する必要が非常にあると思います。

オフサイトセンターの支援というのは色々と切り分けができたと思いますが、日本原子力研究開発機構にあるそのような部門が原子力安全基盤機構に移ったのかというと、そうでもなくて、両方に同じようなものが残るという形になるのだと思います。そのあたりは少し次期の中期計画では少し考えていただきたいと思います。

もう1つは広報の問題です。原子力の広報を考えますと、電力会社も広報を行っています。それから、原子力委員会も行っていますし、原子力安全委員会も結構行っています。もちろん原子力安全・保安院も行っています。その上に機構も行うということになると、それぞれが少しずつ違ったニュアンスで広報をされているのは認めますが、受ける側から見ますと、全部が推進側に見えます。

これは、実は電力に色々と問題があるというわけでもありませんが、やはり「規制当局がいかに国民の立場でしっかり行っているか」というのが、原子力が信頼される大きな要因だと思います。そのときに、みんながお互いにこのような広報をやっていて、そのように見えるかというと疑問です。広報戦略を見直されると書いてありますので、今、申し上げましたことを念頭に置いていただきたいと思います。

受け取る側から見ますと、機構は行わないで、保安院に全部任せたほうがずっとすっきりしているかもしれません。そのようなことも含めて、しっかりお考えいただけるとありがたいと思います。

木村委員長

ありがとうございます。

大橋委員

最初については私からお話しします。

原子力安全研究につきましては、今、原子力安全・保安院の中に、原子力安全基盤小委員会というものを作りまして、私が座長をさせていただいております。軽水炉の原子力安全研究に関しましては、文部科学省には予算がなくて、事実上、経済産業省から原子力安全基盤機構等をとおして日本原子力研究開発機構へ流れている仕組になっております。

国として、安全基盤研究というのは、安全規制に役立つ研究ですので、「どういうことをどういうふうに、どういう分担で」というのを、安全基盤小委員会で今議論をしている最中です。実質的には重複はなくて、原子力安全基盤機構、またそこから日本原子力研究開発機構に保安院から直接行く場合と、経由して行く場合があると思いますが、そういう形で実質的な分担はうまくされていると考えています。

鳥井委員

基本的には分担がされていても、日本の国として持っている機能という意味で、そこは少しきちんと見ていただかないと、放っておくとどんどんお互いに重複してくるということになるのだと思います。

大橋委員

文部科学省の日本原子力研究開発機構は、軽水炉は基本的に扱わないことにほとんどなっているかと思います。それで、実際には高速増殖炉の開発とか、核融合、基礎研究に力を入れていくことになっております。

現実的な解を私が客観的な立場から言えば、何か経済産業省関係の軽水炉安全基盤研究といったところへ組織的に統合していくという形も考えられると思います。

しかし、それぞれ非常に重要な歴史を引きずってきたセクターでもありますので、予算上は今、ほとんど経済産業省から日本原子力研究開発機構の安全研究へ流れているという形ではありますが、かえってそういう形をうまく利用して、お互いの歴史とポテンシャルを利用していくのが当面よいのではないかと思っています。

木村委員長

広報の問題は難しいですね。

成合理事長

まず、安全研究の方を補足させていただきますと、昔は原研とかサイクル機構は基礎研究から、いわゆる規制行政に対する規格基準づくりまで全部行っていました。ところが、そのところが、少なくとも原子力安全基盤機構ができた後の規制行政に直接関係する部分が少なくなりました。

我々は、いわゆる実験装置というものを持っておりません。実際の実験などの研究は、様々な研究機関、特に日本原子力研究開発機構にお願いしています。

ただ、「その結果をどういう規格基準に作っていくか」、「どういう規制と合わせてどうするか」という点を我々機構のところで行っています。そういう意味では、その後の我々機構の業務を怠っておりますとただお金を配っているだけになりますが、「そういう成果を、基準づくりや検査、安全解析にどう使っていくか」というところを行うのが我々の役目であると思っておりますし、また、よいデータを出していただくのが研究機関の役割であろうかと思っております。

日本原子力研究開発機構の場合には原子炉を開発する部分も「もんじゅ」のようにあるものですから、そういう場合には、我々が検査をし、日本原子力研究開発機構が検査を受ける側になりますが、安全研究の分野で言えばそういうことになっております。

それから、広報でございます。それぞれの広報がありますが、我々機構としても保安院の広報は支援する部分は支援しますが、保安院と我々の広報では、ある意味でやはり少し違う部分を目指していくべきだろうかと思っています。

我々機構といたしましては、第1に広報といいましても色々とありますが、特に専門家集団ですので、我々の行っている専門的なものを、むしろ第1に考えていき、日本の専門家の間で余り知られていないというと困ってしまいます。

第2に、様々な地方に行きましても、「名前の難しいものが起こったけど」という質問に対し、説明をうまくできるかということでございます。それには、今までのようにこちらが一方的に説明するということではなくて、何か新しい色々な方法ということ、これは今までもこの3年半も工夫してやってきておりますが、それをもう少し進めようかというところで、今、ここにはこういう書き方をしているというところでございます。

試行錯誤ではございませんが、何とか我々の専門的なところを理解していただくという方向で進めていきたいと思っております。

木村委員長

ありがとうございました。

松山委員。

松山委員

今のご議論とは若干視点が変わりますが、中期計画で資料2-4の10ページに、業務経費等の削減で総人件費等々ということが書かれています。ところが、12ページを拝見させていただきますと、期初の常勤職員が456名、期末も456名ということで、人が変わっていないというのは、人件費は減るが人は変わらないという理解でよろしいでしょうか。

成合理事長

今、我々は業務が大変忙しいのでございまして、何とか人は変わらないで、人件費は下げる努力はしていこうかと思っているところでございます。

松山委員

ありがとうございます。

もう1つは、中期計画の9ページをご覧ください。右の欄の一番下に「科学的・合理的判断に基づく業務の実施」ということがあります。それは目標にも掲げられていますが、一般的に考えると、「なぜ、わざわざこういうことを書くのか」ということが理解できません。どのように理解したらよろしいのでしょうか。科学的・合理的に業務を行うのは当然ではないでしょうか。なぜ、わざわざそれを書くのかという質問です。

新井統括安全審査官

保安院からお答えいたします。我々は業務を実施する際に、例えば、新しい規制を考えたり、検査を導入したりする際に、「何に基づいてどういう根拠でそういった業務を実施していくか」ということが非常に重要な要素になってきます。

そういうことで、とりわけ機構に対しては、技術的、専門的知見を存分に発揮して、各業務にあたってほしいということで、一般的な言い方になってしまいますが、「科学的・合理的判断に基づく」ということをここに取り出して記載させていただいたという経緯でございます。

松山委員

その意味は、「規制とか基準、マニュアルというものの作成にあたっては」ということですか。

ここの文章を読ませていただくと、「組織運営の実施にあたっては」と読めます。そうすると、裏を読んでしまうと、「何か問題がある組織です」ということを自ら言われているようにも取られ兼ねないような文章だと思います。

ですから、一般国民の目から見ると、これが中期計画、中期目標として公表されるというのは、何か違和感のある表現だと思います。

新井統括安全審査官

ご指摘の主旨はよく理解できますが、我々としてはすべての業務にあたって判断根拠を明確にする、業務の透明性を確保するということが国民の信頼を得る上でも極めて重要であると思っております。ですから、自らこういう記述をさせていただいたということで、決して深い意味があるわけではございませんので、ご理解いただければと思います。

木村委員長

最初におっしゃったようなことを書いたほうがいいですね。

松山委員

ええ、多分。

木村委員長

よろしゅうございますか。

鳥井委員のご指摘はなかなか難しいです。組織を超えた共通の場を作る必要があるかもしれません。

それでは、原子力安全基盤機構の中期目標及び中期計画について、特に異論はございませんでしたので、異存ないという旨の回答を行ってよろしゅうございますか。

〔「異議なし」の声あり〕

ありがとうございました。

それでは、議題3.経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改訂についてでございます。事務局から改訂案のご説明をお願いします。

波多野課長、よろしくお願いいたします。

波多野政策評価広報課長

資料3をご覧ください。2ページ目の分科会の議決事項についての変更でございます。

まず、第1点目の変更といたしましては、第7条の3行目です。現在、第1期の中期目標期間が終了する法人が毎年出てきておりまして、積立金の処分など、多数出てきております。このようなものにつきまして、分科会の議決事項にさせていただきたいと思っております。

第2点目ですが、独立行政法人通則法におきましては、共管の独立行政法人につきましては主務省というものを1つ指定しております。来年度の見直し法人につきましては、水資源機構が見直しとなっております。こちらにつきましては、本委員会の議決ではなく、分科会で議決をお願いしたいと思っております。

併せまして、毎年の年度評価がございますが、そのようなものを一括いたしまして、共管の独立行政法人であって、主務省が経済産業省でないものにつきましては、分科会の議決をもって委員会の議決とすることができるという形で改正をさせていただきたいと思っております。

従来、取り扱いとしては基本的にはこのような形になっていたわけでございますが、明文の規程かございませんでしたので、今回、運営規程に明示させていただきたいと思っております。以上でございます。

木村委員長

よろしゅうございますか。それでは、当評価委員会で決定したということにさせていただきます。

最後に、議題4.平成19年度のスケジュールについて、波多野課長からお願いいたします。

波多野政策評価広報課長

資料4をご覧いただきたいと思います。本日、平成18年度最後の委員会をお願いいたしておりまして、来年度は全部で6回ほどお願いいたしたいと思っております。

まず、第1回目は4月下旬に、来年度の組織の見直しをいたします。新エネルギー・産業技術総合開発機構1つでございますが、機構についての業務説明をさせていただきたいと思っております。

それから、第2回は5月上旬くらいに設定させていただきたいと思っておりますが、機構につきましての現地視察、あとお時間をいただければプロジェクト視察などを設定させていただきたいと思っております。これはご希望の方ということで、皆さんにご案内をお回しいたしますので、日程調整をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

それから、第3回目は昨年同様7月中旬に独立行政法人の業務実績評価を実施させていただきたいと思っております。昨年は2日間、3時間ずつのご審議をお願いいたしておりまして、今年度も同様の時間設定をさせていただきたいと思っておりますが、時間調整がうまくいかない場合は、長時間になりますが4時間くらいの会議で1日で行わせていただくか、皆様の予定と調整をして実施させていただきたいと思っております。

現在、国会開会中でございまして、独立行政法人についての契約のあり方ということが、国会で大分議論されてきております。国の場合は、昨年来さまざまな契約にあたって、一般競争入札、随意契約といったものをどれぐらいの割合で実施するかというのは、ある程度の基準をつくってやっているわけでございます。独立行政法人はパフォーマンスがよければいかなる形態でもいいということにはなっています。

ただ、国民への説明責任ということで、なるべく一般競争入札に移行すること、あるいは随意契約で仕方がないものについてはきちんと公開すること、あるいは理由を説明することとなっております。そういったことについて、評価委員会でしっかりと評価していただきたいという要請が来ているということでございます。

これは、特に参議院の決算委員会でたび重ねて取り上げられておりまして、法律上は強制ということではありませんが、しっかりとした説明責任を果たしているかどうかということをしっかりとチェックしていくことが必要だと思っております。また夏の評価の際に個別にご議論をお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

その後は8月上旬くらいに第4回を想定しておりますが、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構についての見直し案のご審議をお願いしたいと思っております。

併せまして、12月上旬の第5回目に機構の見直しの最終案を、それから、来年2月下旬くらいに第6回目を予定しております。来年度、中期目標期間が終了する法人、これは新エネルギー・産業技術総合開発機構の他に、今年見直しだけをお願いいたしました情報処理推進機構、石油天然ガス・金属鉱物資源機構がございますので、3つの法人につきまして次期中期目標及び中期計画についてのご審議をお願いいたしたいと思っております。

したがいまして、来年度は5回ないし6回の開催をお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは、本日はどうもありがとうございました。

――了――

 
 

最終更新日:2007年4月17日
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