経済産業省
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企業ポイント研究会(第6回) 議事要旨

日時:平成19年5月10日(木)16:00~18:00

場所:経済産業省本館17階東8第1共用会議室

議事概要

事務局より資料に沿って説明の後、自由討議が行われた。

事務局からの説明は、骨子以下のとおり。


  1. 前回の議論のまとめ
    • 各社とも個人情報保護の観点から利用目的を規約等に明記し、同意を得たうえで適切に管理をしている。ポイント交換の際も、ID等個人を識別できない情報のみやりとりしているといった実態がある。個人情報の取扱いについて規約等に明記しておき、ポイント交換で個人情報が漏洩するような誤解を与えないようにすべきではないか。
    • ポイントからポイント又は電子マネーへの交換に伴う対価は企業間で正当に発生しており、今後、ポイントと電子マネーの違いを明らかにして、交換の概念を整理すべき。

  2. 会計引当
    • 発行したポイントには、税法や各種会計原則遵守の観点から、会計士等と相談のうえ、各社ごとに引当処理を行っている。
    • 企業は、財務会計上の健全性維持の観点から引当を行っている。この点を踏まえ、引当金の計上時期は会計年度ごととして、最低年に一度は引当率を見直すことを標準として設定してはどうか。
    • 既存発行企業だけでなく新規発行企業においても同様の引当処理を行うことが望ましいのではないか。少なくとも上場企業は、引当処理を行うべきではないか。
    • ポイントについて引当処理が必要かどうかは議論が必要であるが、電子マネーについてはプリカ法の規定に基づき残高の1/2を供託をしなければならない。ポイントを電子マネーに交換する場合には、ポイントの価値を費用化したものが電子マネーを裏付ける原資になっている。

  3. ポイントと電子マネーの差異
    • ポイントと電子マネーとの区分けを行いたい。電子マネー、ポイントとも多くの例外が存在するが、原則となる領域を議論したい。
    • 会計処理方法から、ポイントは3つの類型に整理できるのではないか。
    • 自社で発行したポイントを自社のサービスを受ける際に使用する類型、自社で発行したポイントを他社のサービスを受ける際にも利用できる類型、共通ポイントを発行しグループ企業内でサービスを受ける際にどこでも使用できる類型、の大きく3つがある。
    • それぞれのポイントの性質に応じ、交換の概念を整理してはどうか。

事務局からの説明を受け、各論点について討議を行った。主な発言は以下のとおり。


  1. 消費者保護
    • 交換の条件等、変更に急を要する場合は、告知すると同時に変更するというケースも考えられる。ケースバイケースに適用できるようにする必要があるのではないか。
    • 企業は顧客のリテンション向上のためにポイントを発行しているのであり、企業は顧客にとって不利益な変更を一方的に行えば顧客の信頼を失ってしまうことを考え、自然に合理的な告知が行われるのではないか。
    • 紛争発生を想定し、問合せ先等を知らせて消費者と企業との連絡の道すじを確保しておくことが望ましい。

  2. 会計引当
    • 引当は、財務会計の健全性維持のために会計士と相談の上、引当率や方法を決めて行っている。会計上の義務はあると言いうる実態があるのではないか。
    • 上場企業でもポイントの性質や企業活動における位置付け、財務上のボリューム等によっては引当をしていないこともある。細かく見れば、様々な会計処理方法が存在する。
    • 非上場でもきちんと会計士の監査を受けて実績をベースに引当処理をしている企業もある。ただし、中小企業や町の商店のような小規模事業者に同様の措置を強いるのは非現実的。
    • 中小企業では、ポイント発行時を発生時点とするのではなく、実際に使用された時を発生時点として売上の値引を行っており、発行額の管理から始めるとなると膨大なコストがかかる。
    • 事務局の提示した3類型以外の類型や、3類型のバリエーションと考えられる類型もある。

  3. ポイントと電子マネーの差異
    • ポストペイは電子マネーというよりも、フェリカチップを利用した電子クレジットと位置付けるべき。デビットカードや電子クレジットと電子マネーとは区別して論ずるべき。
    • 電子マネーは利用者自身が拠出した金銭価値が電子的な形になっているという性質のものであり、ポイントは企業が販売促進のために発行しているものである。ポイントから電子マネーへの交換が行われるが、これはポイントが商品券に変わるのと同様と認識しており、両者の性質自体は本来まったく異なるもの。
    • 電子マネーは100対100の対価性があり、顧客は払った金額だけの価値を得る。これに対してポイントは対価性がないか、あっても顧客が支払った金額に比べてかなり小さい価値のポイントしかつかないという違いがある。ポイントから電子マネーへの交換は、ポイントの小さい価値を集めて、ある一定量になった時点で電子マネーとしての価値(よりセキュアなもの)に変換しているのであり、利用者の側にも混乱はないものと考えている。
    • 電子マネーの使用でつくポイントは、利用者の行為に対する企業からのインセンティブ。電子マネーでポイントが買えるということではない。
    • 電子マネーや現金でポイントが買えるサービスを行うことは、顧客の囲い込みやリテンション向上というポイントの発行目的から大きく外れるため、できるとされても行う企業はほとんどないと考えられる。
    • ポイントから電子マネーの交換の際にいろいろなレートが出てくると混乱が生じるのではないか。
    • ひとくちにポイントと言っても様々の種類・態様のものが存在するので、こうしたものを整理してから電子マネーとの区分を考えてはどうか。

以上

 
 
最終更新日:2007年5月29日
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