経済産業省
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企業ポイント研究会(第7回)-議事要旨

日時:平成19年5月24日(火)16:00~18:00
場所:経済産業省本館2階東3共用会議室

議事概要

事務局より資料に沿って説明の後、自由討議が行われた。

 

事務局からの説明は、骨子以下のとおり。

1.会計引当について

  • 「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」に従った会計の実施が必要であり、引当基準を定める「企業会計原則」の遵守が必要。
  • 今後ポイントを導入する企業においても、同原則を遵守して会計処理を行うことが重要。
  • ポイントの会計引当について適用されるべき法令は、会社法、証券取引法、各種税法のほか、会社計算規則第6条、第106条、企業会計原則註解16及び18がある。中小企業においては、「中小企業の会計に関する指針」が適用される場合がある。
  • 公開企業においては多様なステイクホルダーへの情報開示及び比較可能性の提供という観点から、ある程度統一的な基準に従い財務諸表等を作成する必要があるのではないか。他方、中小企業では、税法の適正な遵守や融資を受ける銀行への情報開示という観点から、必要な情報開示を行うべきではないか。
     

2.ポイントと電子マネーの差違について

  • ポストペイ型電子決済は、クレジット決済として整理する。
  • 発行目的及び原資の負担主体で、電子マネーとポイントが切り分けられるのではないか。また、消費者は電子マネーについて払い込んだのと等価の価値の獲得を期待するが、ポイントについては100の購入に対して3もらえるものと言ったような認識をしているのではないか。
  • ポイントと電子マネーは別々の世界にあるものであり、ポイントを電子マネーに充当できることは、ポイントの交換対象がたまたま電子マネーの価値であった事例と考えるべきではないか。また、電子マネーの利用でポイントがもらえるのは、ポイント付与の対象行為が電子マネー利用であるからと考えるべきではないか。
  • 電子マネーや現金でポイントが買えるという仕組みは現状存在しないが、流通性においてより弱い権利と交換することになるため、消費者保護の観点から注意が必要だと思われる。
     

3.ポイント発行企業の類型について

  • ポイントの発行元、使用先によって、企業ポイントはいくつかの類型に分けられるのではないか。
  • ポイントを発行する企業、使用する企業は十分に消費者保護をはかるべきではないか。また、ポイントを他社に流通させる企業については、ポイント交換の条件等を明示すべきではないか。

     

事務局の説明を受け、各論点について討議を行った。主な発言は以下の通り。

1.会計引当について

  • 中小企業の場合、ポイント発行残高をバランスシートに計上して、発行残高がいくらか報告するよりも、値引きとして計上して売上額を下げる方が適当な場合もあるのではないか。
  • 商店街等がポイントを運営している場合、税法の関係上、バランスシート等への計上や開示をきちっと行うことは必要。しかし、個別の中小企業における開示については、発行額の企業経営に与える影響の大きさから合理的に判断すべき。
  • 会計上、ポイントは出来る限り適切に処理する必要。しかし、ポイントの性質や企業規模に比しての残高、ポイントの今後の企業活動への影響等の要素によって、引き当てるべきかどうかは変わってくる。
  • ポイントの引当についても、通常の引当と同様、会計基準等に照らして合理的に判断すべき。
  • 期ごとに引当の計上基準が違うと、会計上の継続性の原則に照らして問題なのではないか。
     

2.ポイントと電子マネーの差違について

  • ポイントが現金(預金債権)に変わるルートは存在するが、予想したよりもポイントの換金は起こっていない。消費者は自分に合ったポイントの使い方をしていると見るべきではないか。
  • 電子マネーから現金に換えることは、基本的に出資法に抵触するものと考えられるが、交通系の電子マネーの場合、乗車券の払い戻しと同様の払い戻しニーズに対応する現金化の方法が存在する。
  • 通貨との類似性において、電子マネーはポイントとよりは商品券と対比されるべきものと認識している。
  • ポイントに特異な性質として、有効期限が存在することや約款上譲渡が禁じられていることがある。
     

3.ポイント発行企業の類型について

  • ポイントを運営する企業の事業戦略の変化により、該当する類型は変わっていく。また、さまざまな要素を持っており、ひとつの類型にあてはまりにくいポイントも存在する。
  • 個々のポイントによって性質も運営ルールも多様であり、型にはまった分類やルール適用はなじまないのではないか。
     

4.その他

  • 現時点でポイントにまつわる問題点は特段表出しておらず、自主的な取組以上の規制は必要ないのではないか。
  • 本研究会では、ポイントはどういうメリットをもたらすものか、その課題は何か、課題について現状で適用されている仕組みはどのようなものかを整理し、もし手当されていない課題が在ればどういうものかを明らかにしていくべきではないか。
 
 
最終更新日:2008年6月17日
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