経済産業技術協力研究会(第4回) 議事要旨
日時:平成19年5月31日(木)16:00~17:30
場所:経済産業省本館2階西8共用会議室
議事次第
- 経済産業技術協力研究会報告書案について
- 意見交換
議事概要
冒頭に経済産業省より経済産業技術協力研究会報告書案について説明した後、意見交換が行われた。委員からの意見概要は以下のとおり。
現地産業人材育成機関を通じた支援について
- 報告書案は現地人材育成機関への支援を重視するという内容になっているが、TPAのたどった道のりをよくレビューする必要がある。TPAの自律化は短時間でなされた成果ではなく、長期にわたって、日、タイ両方の人の努力の結晶である。こうした協力が現在容易に実施できるか疑問。こうした現地人材育成機関支援に足を取られて本来の(日系企業の活力を用いた)産業人材育成に歯止めがかかることを危惧する。現地人材育成機関支援はハードインフラの費用だけでなく、運営の経費もかかる。
経済協力費予算の制約、官民パートナーシップによる産業人材育成支援策について
- 経済協力の予算は政策的意義の高い予算であるので、今後経済協力費が削減されるということを前提に記載するのではなく、より攻めの記載ぶりをしていただきたい。
- 本報告書ではODA資金確保に関する国際目標の遵守という観点について全く触れられていない。同目標の達成のため、わが国を含めた先進各国で協力し、経済協力の予算確保に努力すべき。官民の分担という議論になると、すぐに民間の負担が上がるということになる。民間の経済協力への参加意欲を損なうと危惧される。
- 東アジアの産業人材育成は重要な課題であるが、Human Resource Developmentという言葉すら定着していない。今後海外に協力を展開していく際の課題である。
- 「資金制約」と「官民パートナーシップ」という内容を報告書に盛り込む際、直ちに民間の負担を上げるという方向性と誤解して解釈する可能性があるので、記載ぶりに配慮したほうがいい。
- ODAを実施している団体の立場からすると、これ以上官の負担を増やす方向の議論にはなりえないのではないか。民間からもさらに効率化すべきと言われている。事務局案に特段違和感を覚えることはない。ある部分は官、ある部分は民という分担の考え方ではないか。
- 自動車業界ではJICA,JETROと役割分担して協力案件を実施している。一業界としてまとまりきれず、官という中心がないと協力案件を円滑に実施することはできないとの問題がある。官民パートナーシップは重要。
「アジア標準」の進め方について
- RoHS規制対応について、アジアに展開している日本の電子産業はとても悩んでいる。また、例えばアメリカタイプの経営管理手法というとMBAとなるが、日本の特徴はもの作り文化にある。現地展開にも柔軟性が必要。アジア標準を「選定」するというようなことではなく、産業界のニーズにあわせてフレキシブルに対応してもらいたい。
国別の対応について
- 先発ASEAN、後発ASEANの記載について検討すべき。ベトナムだけを後発ASEANから外すとして特別扱いすることも問題であるし、ブルネイとの協力をどう考えるかという指摘もあろう。日本からの投資の進展度、貿易投資環境の整備状況等、どういった考え方に基づき分類するか検討が必要。
- アジア以外の国については、ジャパンODAモデルを基本に産業人材育成を行うとあるが、日系企業の投資が比較的進んでいない国に対してどのように支援を行うのか。技術協力のあり方を検討すべき。
本議論を踏まえ、事務局において報告書を検討し直し、委員と調整の上報告書を取りまとめることとなった。
以上
最終更新日:2007年6月13日
