経済産業省
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総合資源エネルギー調査会鉱業分科会レアメタル対策部会(第11回) 議事録

平成19年6月11日(月)

縄田部会長

それでは、定刻になりましたので、ただいまから総合エネルギー調査会鉱業分科会第11回レアメタル対策部会を開催させていただきます。

今回のレアメタル対策部会の議題は、レアメタル対策部会報告(案)についてであります。ぜひ皆様方から積極的なご意見をいただくようお願いいたします。

それでは、審議に先立ちまして、資源エネルギー庁、岩井資源・燃料部長からごあいさつをお願いいたします。

岩井部長

資源・燃料部長の岩井でございます。本日は、皆様方お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございました。

これまで7回、昨年10月の検討開始以来7回にわたってご議論を続けていただいているわけでございますけれども、これまでの皆様方のご貢献に際しまして、縄田部会長はじめ皆様方に改めまして御礼を申し上げます。ありがとうございました。

このレアメタルの問題でございますけれども、前回ご審議をいただいて以来、幾つかいろいろな環境が変化してございます。大きな価格の高騰というような問題もございますし、石油等の資源も資源国の規制が厳しくなるというような問題、あるいは我が国の産業構造の変化とともに、レアメタルですとか、白金族ですとか、そういったものの重要度がさらに上がっているというような問題も現実に発生しているわけでございます。こうした問題に対してどのように対応していくべきなのかということにつきまして、さまざまなご議論をいただきました。前回も申し上げましたけれども、政府といたしましても新たな資源外交の取り組みをどのように進めていくべきなのかということについての考え方の整理もさせていただいているわけでございます。

また、これまでの議論につきましては、備蓄ということにつきましてご議論をかなり集中してやっていただきましたし、また一方で、こうしたレアメタルがどのように使われているのかというようなマテリアルフローをもう一度見直しいたしまして、リサイクルですとか、使用の合理化ということも新しい論点としてご議論いただいたわけでございます。また、前回では、取りまとめに際しましては、国民の皆様、あるいは産業界の皆様に、事実は事実としてきちんとお伝えすべきではないか、他方で、貴重な資源、供給国が限られているというようなことから、ビジネスへの影響ということも考えながら打ち出し方、あるいは対策を考えていかなければいけないというようなこともいただいたわけでございます。

そういった最近の状況の変化、とりわけ資源国等の変化というものも踏まえながら、新たにどのような政策を打ち出していくべきかということにつきまして、新たな観点、新たな技術開発というものも頭に置きながら、総合的にご検討いただきたいということで、これまで7回のご検討をいただいたところでございます。

本日はこれまでいただきましたご意見を踏まえまして、報告書(案)という形でご審議いただくわけでございますけれども、どうか本日は忌憚のないご意見を幅広くいただきまして、レアメタルの安定供給のために、あるいは昨今の状況の変化を踏まえて、官民挙げてどのような努力が必要であるのかということにつきまして、問題点を明らかにした上で、その対応策も示すような取りまとめにさせていただければ大変ありがたいと思っております。

以上のようなことでございますので、どうか忌憚のないご意見を活発にお寄せいただければと思います。

本日はまことにありがとうございます。

縄田部会長

ありがとうございました。

テレビカメラによる撮影を行われているプレスの方々は、撮影を終了していただくようお願いいたします。


(プレス退室)


縄田部会長

それでは、続きまして、第11回レアメタル対策部会の審議の成立について、事務局からお願いいたします。

朝日課長

本日は、過半数以上の11名の委員にご出席いただいておりますので、総合資源エネルギー調査会第8条の規程に基づきまして、審議会として成立しております。以上です。

縄田部会長

ありがとうございました。委員の皆様方、よろしくお願いいたします。審議に入ります前に、事務局から資料の確認をお願いいたします。

朝日課長

「議事次第」、「委員名簿」、「資料3」でございます。メインテーブルの皆様方には、5月11日に開催されました第10回対策部会の議事録(案)を配付してございます。議事録(案)につきましてご意見等がございましたら、6月18日までに事務局までご連絡いただきたいと思います。以上でございます。

縄田部会長

それでは、議題1について、事務局から資料のご説明をいただき、その上でご議論いただくこととさせていただきたいと思います。

それでは、事務局からの資料のご説明をお願いいたします。

朝日課長

資料3は、前回の第10回の会議の論点整理メモを基礎といたしまして、文章化させていただいております。大き目になっておりますので、簡単にコメントさせていただいて、説明とさせていただきたいと思います。

2枚送りまして、「はじめに」についてです。今回の検討の経過、背景、レアメタル供給をめぐる状況などを記述してございます。

次のページにまいります。2ページから9ページまで、「レアメルの特性とその安定供給を巡る環境変化」ということで整理させていただいております。

最初の(ア)「レアメタルの定義」でございます。引き続き、ここではレアメタル31鉱種ということを踏襲するということでございます。1回議論がございまして、白金の副産物系の4種類の議論がありましたけれども、引き続いて、現状におきましてはこの定義を変えてはおりません。

3ページでございます。「レアメタルの重要性」ということで、これは、この委員会、部会にとりましては極めて当たり前の状況かと思いますけれども、広く説明するという観点で、4ページの図2に、私どもがいつも使わせていただいている資料を入れさせていただいております。特殊鋼、液晶、電子部品、最近注目されます希土類の磁石でありますとか、電池、工具類、それから触媒関係の排気ガス浄化触媒など、さらに本当は幅広い用途があるわけですけれども、代表例として幾つかの例を示させていただいております。

それから、「レアメタル供給の特殊性」ということで、幾つかの点を示しております。(1)で偏在性・希少性ということでありますけれども、ここでは、非常に注目されます生産の偏在といいますか、生産量の偏りについて表の1で示しております。レアアース、バナジウム、タングステン、プラチナ、そういったものにつきましては上位3カ国でほぼ9割方を供給するということでありますし、それから、中国のレアアース、タングステン、あるいは南アフリカのプラチナなど、1カ国のみで世界の供給量の大勢を占めるというケースもございます。そういった状況でありまして、中国でありますとか、南アフリカ、ロシアなど、レアメタルの供給国としての存在を増しているという状況かと思います。

それから、(2)の「生産形態」でありますけれども、レアメタルにつきましては副産物という形で生産される場合が多いわけであります。銅、ニッケル、亜鉛などの副産物という形で生産されます。したがいまして、いろいろ新聞紙上をにぎわせますインジウム鉱山というのは実質的には世の中に存在しないということになるわけであります。

一方で、タングステンでありますとか、レアアース、ニッケル、クロム、マンガン、そういった主産物として生産されるレアメタルについて、おのおのについて資源確保に向けたアプローチが変わるということでございます。

6ページ以降は最近の諸情勢ということでございます。

(ア)では「市場の拡大と国際価格の動向」であります。表の3にちょっとした表を示しております。レアメタルの市場規模。なかなか消費統計が統一的にとれないところもありまして、ここでは鉱山の生産量の推移を2000年と2005年で示してございます。世界の生産量は1.5倍、あるいは2倍、そういったオーダーで拡大しております。消費量もそういうことになります。価格の推移につきましても、この間、2002年と2007年でとっておりますけれども、5倍、6倍、7倍、8倍、そういったオーダーでの価格上昇が確認されるわけであります。

世界市場の拡大の中で、いろいろな意味でいろいろな現象が起こりますと供給障害に近いような状況が起こるというような意味で、リスクが高くなっているというような状況ではないかとうかがえます。

7ページの(イ)でございます。「資源国の政策動向」ということで、政策の変更について記述してございます。資源価格の高騰、これまで金属関係は、価格がそう華々しく上がるケースがなかったということもあるのだと思いますけれども、資源国内の政策の変更が発生しております。中国、あるいはその他の資源国で、いろいろな形で課税の強化など政策の変更が起こってきております。我が国企業がかかわる資源国の政策の変化というのは、権益確保、その事業環境に大きなインパクトを与えるものであります。

8ページに幾つかの例を挙げて。中国の輸出抑制策については、ここに記述いたしましたように、税制面、あるいは数量面の両面で少しずつ資源の保護を進めるというような政策になっております。ボリビアではロイヤルティーを上げる話がありますし、モンゴルでは超過利潤税を課す、あるいは一定の比率を国が権利を取得するというような枠組みが成立しておりますし、南アフリカでも黒人に権利を渡すというような枠組みができている中で、ロイヤルティーの議論が進んでおります。インドネシアにおきましても、鉱業法制度を見直す中で、例えば金属関係については金属にしないと輸出してはいけない、そういったレギュレーションについても議論がなされているという状況にあります。

(ウ)で「供給障害」であります。世界市場が成長する中で受給逼迫が続いておりますので、いろいろな形でのトラブル供給障害につながるわけであります。

9ページの主たる供給障害。この事例については、過去の状況を見ますと、資源国の政策、あるいは自然災害、企業内のストライキでありますとか、トラブル、減産、さまざまな現象が予測できないような形で起こってきております。世界市場の成長、需給逼迫という過程において、いろいろな意味でのトラブルが我が国にとっての供給障害という状況を引き起こすということでございます。そういう状況を踏まえて、今後のレアメタルの安定供給確保対策を考えていくということでございます。

10ページ以降、安定供給確保対策についてまとめてございます。先ほどの部長のお話でもございましたけれども、世界市場の急成長の中で、資源外交的な新しい資源国へのアプローチも含めて考えていくということであります。上流の投資、リサイクル、省資源、代替、そういったさまざまな政策分野は中長期的な課題でありますけれども、迅速にそういったものに手を打っていくことの重要性を述べております。

(1)の「重点的な海外探鉱開発の実施と資源外交」でありますけれども、最初のセクションです。(1)の次の(i)です。「レアメタル海外探鉱開発の重要性」では、これも非常に常識的な記述でありますけれども、安定供給源であります。それから、技術、ノウハウ、直接投資としての重要性ということを記述させていただいております。

(ii)の「レアメタル資源開発環境の変貌」。これは、先ほど述べましたように、資源投資環境、資源国の資源ナショナリズムの動きといったものが具体的になっております。そういった意味では、資源探査・開発に伴うリスクに加えまして、事業環境そのものも変化してきている。そういう意味では、リスクについては大きくなってきているのではないかと考えられるわけであります。

11ページであります。「レアメタルの探鉱開発の特殊性」になります。レアメタル類、地質学的にも非常に偏ったところに存在しております。そういった意味で、偏在が著し過ぎて、探鉱開発の推進が難しいケースもありますけれども、一方で、偏在しているわけですけれども、探査不十分という地域が世界的に存在するケースもございます。そういったおのおのの状況を踏まえて対応することが必要というのが、「第1に」の以下でございます。

それから、「第2に」の以下でありますけれども、ここでは、主産物あるいは副産物ということで、ターゲットとする金属によってアプローチが変化するということであります。レアアース、タングステン、白金族をターゲットとした探鉱開発事業として成立する余地が十分にあるもの、それからインジウム、モリブデンなどのように副産物としてねらうことしか手がない場合。そういった意味で、物の地球からの生産の仕方によりましてアプローチが変化するといった論点であります。そういった事実を踏まえた上で、対応を考える必要があるわけであります。

それから、4つ目の関係であります。これは政府全体としてエネルギー基本計画の策定、去年は新国家エネルギー戦略を策定したわけでありますけれども、その中で資源確保指針というものを策定する計画であります。エネルギー資源同様、レアメタル資源についても極めて重要な資源の確保でございます。そういった意味で、日本国政府内にありますさまざまな政策ツール、ODA、政策金融、貿易保険のさまざまなものを組み合わせて対応するということであります。今後確保指針が策定される予定になっておりますので、そういった中でレアメタルについてもきちんとした政策対応をつくっていくということでございます。

それから、5つ目の話でありますが、レアメタルについては資源確保、あるいは貿易が極めて重要なファクターであります。WTOルールに基づきまして透明性が高く、内外無差別の政策展開が資源国に求められます。そういった意味で、資源国の政策の動向につきまして、私どもとしてもきちんとした理解をしなければいけない。そのような幾つかの留意点といいますか、考えなければいけない状況にあるということでございます。

(2)に「具体的な取組」といたしまして、資源外交、レアメタルをターゲットとした鉱山開発などの各論を記述してございます。「資源外交の積極的な展開」であります。資源国との関係は極めて重要であります。相手が主権国でありますので、日本国の投資がきちんとした形で動く、あるいは貿易関係がうまい形で発展する。そういった意味で、政府としての具体的な働きかけが期待されるわけであります。過去の鉱業審議会の報告では、資源外交から入るということはなかったわけですけれども、今回はそういったところにエネルギーをかけてございます。

12ページの中段では、中国との関係。今回4月の日中閣僚対話の中でレアメタル貿易の重要性ということを確認しておりますし、この2007年4月、同じ月になりますけれども、JOGMECとカザフスタン、ウズベキスタンとの関係で、資源分野に関する基本合意書を締結してございます。そういった合意書などを活用しながら、資源開発、投資環境をよくしていく。民間の権益取得を促進する、あるいは支援するというアプローチが重要性を増しているということでございます。

「レアメタルの鉱山開発」、次の(ii)に移ります。これはレアメタルをターゲットとした探鉱開発が可能な分野ということで、レアアース、タングステン、白金族について、以下で具体的に記述しておりますけれども、極めて重要なレアメタルであります。こういったものについては偏在しているわけですけれども、探査のポテンシャルがあると考えられております。

そういった意味では、13ページの最初に記述しましたけれども、過去の調査実績、あるいは産総研旧地質調査所の知見などを活用しながら、いろいろな意味で新しい地域に取り組んでいくことが求められていると思います。

JOGMECについては、ポテンシャルについての情報収集、地質構造調査などを展開する。リスクマネーの供給についても努力すると、そういったことは求められますし、その一方で、ODA事業との連携も重要な政策課題となります。それから、政策実施機関としての日本貿易保険、あるいは国際協力銀行といった各機関の支援ツールも最大限活用しなければいけないということであります。

「個別鉱種別のアプローチ」として、その下にプライオリティーが高いと考えられますレアアース、タングステン、白金について述べております。レアアースにつきましては、供給は9割が中国でありますけれども、埋蔵量につきましては約3割と記述されております。そういった意味で、中国以外の地域において、いろいろな形で資源の探鉱開発のポテンシャルがあるということであります。

特に注目されますのは、磁石向けのネオジムでありますとか、ジスプロシウムもいろいろな形で話題になるわけですけれども、そういったものの含有量が高いものをねらっていくことが期待されるわけであります。それから、レアアースにつきましては放射性物質を含む可能性もあります。そういったものの管理、それからジスプロシウムは、特に希少性が高いと言われているような成分についての探査に重点を置くことが重要だと考えられております。米国、豪州などにおいて休止鉱山の生産再開の動きもございます。

それから、タングステンにつきましては、これも中国に偏在するわけですけれども、中央アジア、ロシア、東南アジアなど、さまざまな地域にポテンシャルが知られます。それから、生産を休止した鉱山もありますので、そういった地域への探査、開発事業の展開が求められます。

14ページにまいりますが、白金族について、これも極めてクリティカルな鉱物であります。排気ガス浄化、あるいは燃料電池用の触媒など、消費量拡大の見通しがあります。これは間違いなく希少性の高いカテゴリーの金属であります。探鉱開発の取り組み強化が求められるわけであります。

それから、14ページの中段以降、(iii)として「ベースメタル」と書いてあります。銅、ニッケルの副産物のコバルト、銅の副産物のモリブデン、亜鉛の副産物のインジウム、ガリウムなど、多様なレアメタルの産出を行います。そういった意味で、ベースメタル、非鉄金属の探鉱開発そのものがレアメタルの安定供給確保につながっているイシューだということであります。引き続きまして、ベースメタルに関連する鉱山開発を進めないといけないということであります。

最後の14ページの一番下段の(iv)ですが、「資源加工段階の国際展開」。レアメタルにつきましては、新しく探鉱開発をなかなか進め難いケースもあります。そういった意味では、巨大な資源国であります、例えばここでは南アフリカとか、中国における現地の加工事業について記述しておりますけれども、そういったものへの取り組みも重要になります。

それから、15ページの第2段ですけれども、国内に例えば精錬過程がないとか、そういった形に世の中の産業の体制が変わってきております。鉱山開発に加えまして、加工工程も含めた事業化の検討が必要となる場合があるという論点もございます。そういったことに注意しながら資源開発に取り組むことは、相手国の付加価値の向上という側面でも有効なケースであります。

「技術開発」でありますけれども、技術を保有することによって権益の確保につながるという議論でございます。

以上が探鉱開発の関係でございます。

16ページ以降は「発生抑制とリサイクルの推進」でございます。

レアメタルにつきましては、燃えてなくなるわけではありませんので、リサイクルの可能性があるわけですけれども、含有量が製品中少ない場合とか、非常に複雑に多様な金属が最終製品の中に含まれることもありまして、リサイクルの事業化がしにくいケースもあります。ただ、いずれにしても有用な金属が国内にあるということでありますので、その推進を図ることが必要となります。

また、レアメタル製品ごとに状況が異なりますので、18年度におきましてはマテリアルフロー調査を本格的に実行したわけであります。液晶パネル、ネオジム、触媒、超硬工具、リチウムイオン電池、特殊鋼、自動車などの7品目を対象といたしまして、調査を行っております。

その結果を踏まえまして、取りまとめを行っておりますけれども、その調査の結果、工程くず、あるいは使用済み製品といったものからのリサイクルのプロセスにおいて、いろいろな課題があることが確認されております。日本国内にリサイクル体制がないケース、海外に輸出されているケースが確認されておりますので、そういったところを経済的に日本国内でリサイクルできるような枠組みを考えていく、必要な技術開発を行っていくというような課題が確認されてきたと考えております。

17ページに、その中の特に注目されますレアアース、タングステン、インジウム、コバルトについて書かせていただいております。

レアアースは工程くずとして合金原料の35%程度が発生しております。このうち半分程度が海外に輸出されていると評価されております。それから、磁石の使用済み製品ですけれども、レアアースのリサイクルについては現状行われておりません。という状況が確認されております。19年度に着手した希少金属の高効率回収システムの開発とありますけれども、さまざまな形で技術開発を本格的に展開する必要があると考えられます。

タングステンにつきましても似たような状況ですけれども、工程くずについてはリサイクルされておりますけれども、特に使用済み製品の約75%が中国、ドイツに輸出されていると考えられております。こういったものについてのリサイクルの取り組みというのが、技術開発も含めて、生産国の削減も含めて、取り組みを強化すべき状況にあると考えられます。

それから、インジウムであります。インジウムについては、国内あるいは海外の我が国企業の生産現場も含めて7割方が回収されて、再使用されるというITOターゲット材の特徴があります。そういった意味では、100を投入した後、7割は生産工程に戻ってくる。一方で、最終製品には3%程度が含有されまして、そういう意味では、最終製品に含まれる量が少ないがゆえに最終製品からのリサイクルは難しいということであります。3割弱の工程くずがありますけれども、その排出抑制がむしろ課題となるという性格のものであると考えます。

コバルトについてはリチウムイオン電池などから回収されておりますけれども、回収率はそこそこ上がってきているわけですが、官民協力を通じてコバルトそのものの回収に取り組むことが必要ではないか。コバルトについても価格が上がってきておりますので、そういった取り組みが期待されるところであります。

それから、(2)。これはそれ以外ということで特殊な分野でありますけれども、触媒と特殊鋼について記述しております。触媒につきましては、国内でのリサイクル体制が非常にうまく整っている分野だと考えますが、さらに能力を使っていくという観点でいうと、海外で発生したものについての受け入れも課題となります。さらに円滑な輸入に向けた課題が確認されております。特殊鋼につきましては、工程内ではリサイクルされるわけですけれども、最終製品となりますとレアメタル含有量もわずかなケースが非常に多いわけでして、レアメタルとしてのリサイクルがなされておりません。そういった意味では、レアメタルの含有状況ですとか、分類でありますとか、そのようなことが求められております。

最後のところでありますけれども、特に使用済み製品ですけれども、リサイクル、回収を円滑化する、促進するためには、材料、原料の中に何が含まれているのかということについての情報提供でありますとか、最終製品をリサイクルしやすい形での設計など、そういった課題が指摘されるわけであります。

以上がリサイクル関係であります。

19ページと20、21ページについては代替の関係でございます。本年度から製造局中心に進めております代替材料開発の技術開発があるわけでありますけれども、一概に代替がすべて可能かというと、省使用化もあわせて検討することが有効ということで、最初のパラグラフに書かせていただいております。

一方で、今使っているものを置きかえていこうという取り組みが重要なわけですけれども、新しい材料開発に当たってもレアメタルの利用が期待されるところでありますけれども、資源としての量的供給可能性、供給リスクも含めた取り組みが今まさに求められるということであります。

(1)以下で、レアアース、タングステン、インジウムの3つのプロジェクトが進んでおりますので、そのおのおのについて代替可能性、あるいは省資源といった観点での計画をお示ししてございます。今回技術開発プロジェクトを具体的に進めるに当たりまして、具体的な目標設定を行っております。おのおのについてロードマップを作成して、今後5年間の目標に向けて省レアメタルといいますか、省戦略レアメタルといった対応を進めていくというものでございます。

21ページの最後のところであります。その他の金属についてもいろいろな形で代替が期待されます。21ページの(2)でありますけれども、伝統的なマンガン、クロム、ニッケルに代わるものは難しいわけですけれども、そういうもの、あるいは白金族、排ガス触媒、燃料電池向けといった特別な性格に着目した代替技術開発も、基礎研究からの段階も含めた対応が求められるというわけであります。

22ページ以降は備蓄でございます。備蓄の対象鉱種につきましては、制度発足以来7鉱種、60日体制ということでやってきたわけであります。2000年12月の鉱業審議会の段階では、モリブデン、ニッケル、マンガン、クロムについてはプライオリティーを少し下げております。その後、状況を勘案いたしますと、22ページの第3段目にありますが、備蓄鉱種についての供給状況についてリアセスメントしたわけですが、モリブデンについては供給リスクの増大を経験しておりますけれども、ニッケルについては権益の確保の拡大、あるいはステンレスのリサイクル体制の進展、そういった観点で安定化と評価されます。クロムについても南アフリカへの現地投資、ステンレス製品のリサイクル体制、マンガンについては消費量などが比較的安定していると考えられます。一方で、その他のレアアース、インジウム、プラチナについての扱いですけれども、現状の評価では備蓄対象鉱種とするには慎重な対応が必要と考えております。

23ページに7鉱種についての供給安定性の評価を記述してございます。今のとおりコバルト、タングステン、バナジウム、モリブデンについての供給リスク、あるいは備蓄積み増しの優先度を高いものと評価しておりますが、ニッケル、クロム、マンガンについてはその逆、優先度的に言いますとむしろ高くないということでございます。

結論といたしましては、23ページの下であります。備蓄対象鉱種については引き続き現行の7鉱種。その他の鉱種については、技術革新、市場動向、あるいはリサイクル体制の構築などについての調査、分析を続けていくということとしております。目標数量については60日を基本といたしまして、引き続いて7対3ということでありますけれども、個別鉱種についてはこの下に書きましたように、バナジウム、タングステン、コバルトは、目標達成に向けて価格動向、需給動向を評価しながら、市況に影響を与えないよう、慎重に積み増しを行うというものであります。

24ページの最初、モリブデンについてもバナジウム、タングステン、コバルトと同様の対応を進める。一方で、ニッケル、クロム、マンガンについては供給体制、鉱山開発の進展などの状況がありますので、備蓄数量のさらなる削減が可能と考えております。需給動向、価格動向を見ながら、機動的な売却を進めていくというものであります。

24ページの(2)「基準消費量」については、去年の暮れに議論したとおり、10年間の平均消費量を基準消費量とするというものであります。

25ページ、「備蓄目標期間」でありますが、5年程度をもって政策の見直しをするというこれまでのプロセスを踏襲いたしております。23年度ごろにまた評価するということであります。国家備蓄の運営については、これまでいろいろな売却スキームを持ってきたわけですけれども、備蓄量の削減をするときの売却の枠組み、緊急時には緊急時放出になるわけですけれども、それ以外の枠組みについては平常時売却ということで統一して対応することといたしております。

それから、「国家備蓄物資の形態」、一番下の2つのパラグラフですけれども、国家備蓄物資については緊急時に放出したときに利用しやすい形態にあるというのが理想といいますか、当然の前提になりますので、現状利用形態がそれぞれ変わってきたものについては、JOGMECの中でいろいろな意味で形を変えていただくような努力を期待するというものであります。

26ページの上の「売却益の取扱い」。物資の売却を行った場合ということになりますけれども、売却を行って利益が出た場合については備蓄の体制、積み増しでありますとか、買い戻し、物資の形態変更、管理費用といったものに充当していただくことが適切であるということであります。

「民間備蓄」であります。民間備蓄は、供給障害、供給途絶といったリスクが発生した段階で一番に出ていくものであります。民備参加者が使う枠組みであります。引き続いて現状の規模、国家備蓄の放出に至る期間で機能していただくことが適切であるというものであります。

一方で、民間企業におきましては、民間備蓄に加えまして在庫が保有されております。そういった供給障害に対応するという観点でいきますと、民間在庫も非常に重要な役割を担っているということでありますので、今後は民間企業における在庫の保有状況を含めまして、定期的に確認いただくような体制に移行することを提案してございます。

27ページ、「統計の整備・人材育成」。これは繰り返しになりますので説明は省略しますが、消費統計が特に弱いということもありまして、レアメタルの国内需給統計についてさらに検討を進めるということでありますし、鉱山開発、環境リサイクル側面を含めまして人材の育成が非常に重要であります。そういった意味で、人材育成に向けた努力の重要性を指摘してございます。

28ページ以降は、今回のマテリアルフロー調査などを含めまして、17の鉱種についての需給動向、それから安定供給上の課題を整理したものをつけさせていただいております。これについては説明を省略させていただきます。

以上、資料3のご説明とさせていただきます。ありがとうございました。

縄田部会長

どうもありがとうございました。それでは、ただいまご説明がありました内容につきまして、ご質問、ご意見をいただきたいと思います。ご発言の際はネームプレートを立ててお示しください。

落合委員

今までこの部会でご議論があった点が非常によくまとめられて、いい報告書(案)になっているのではないかというのが全体的な印象でございます。特に中長期的な視点に立った探鉱開発とかリサイクル、それから代替材料開発、短期的な供給障害対策としての備蓄制度ということで、幅広く総合的な検討がなされて、かつそれが非常によくまとまっているというのが印象でございます。

特にその中で、JOGMECの果たすべき役割につきまして随所に触れていただいておりまして、私どもとしてはこの報告書の内容に沿ってその責任を果たしていきたいというのが気持ちでございます。

JOGMECの仕事の関連で、何点か発言させていただきたいと思います。1つは、まず、10ページ以降に探査関係の記述がございます。この中で特に、13ページには先行的な権益確保を含めた地質構造調査事業の積極的展開等を通じて、安定供給に向けた民間の事業活動を支援する必要があるということを明示されているのは、極めて重要であると思っております。今後私どもとしては、レアメタルの偏在性ですとか、ポテンシャル等につきまして、産業技術総合研究所等との最近の研究成果などを考慮しながら、関係機関と密接な連携をとって、役割を果たしていきたいと考えているところでございます。

2点目はリサイクル関係でございます。リサイクルにつきましては16ページから記述がございます。リサイクルの推進、特に経済性のあるリサイクル技術の確立を積極的に図る必要があるということが明示されておりますけれども、私どもとしてもリサイクル技術の開発に積極的に貢献していきたいと今考えているところでございます。

具体的に申し上げますと、17ページに、ネオジム鉄ボロン磁石中のレアアースのリサイクルですとか、超硬工具の主原料のタングステン等のリサイクルということが書かれてございますけれども、この中の回収システムの開発プロジェクトは国のプロジェクトとして予算化されておりますけれども、この技術開発につきましては、提案公募に応じまして私どもJOGMECが既に仕事をやらせていただくことになっておりますので、リサイクル技術の実用化に向けて最大限の努力を図っていきたいと考えているところでございます。

3点目は、私どもは国家備蓄をやらせていただいているわけでございますけれども、国家備蓄の中で今までの議論の中でいろいろな点が指摘され、それがこの報告書の中に反映されていると思いますけれども、例えばニッケル、クロム、マンガン等をさらなる備蓄数量の削減可能鉱種に位置づけられていることでございますとか、それから、国家備蓄物資の売却益を積み増しや買い戻し、それから備蓄物資の形態変更などに活用すべきだというご指摘をいただいているのは、私どもとしては非常に時宜に沿った内容ではないかと思っております。特に、備蓄の全体のご指摘の中で、平常時の売却マニュアルをつくるべきだという報告になっておりますが、私どもとしては早急にこのマニュアルづくりに着手していきたいと考えております。

それ以外にバナジウムですとか、タングステン、コバルト、モリブデンにつきまして、60日目標の達成に向けまして、価格動向ですとか、需給動向等を考えながら慎重に積み増しを図ってまいりたい。また、備蓄物資の形態変更についてもご指摘がございました。これについてもできるだけ進めてまいりたいと考えてございます。

探鉱開発、リサイクルの技術開発、備蓄関係、特に私どもJOGMECに非常に関係のある3点について取り上げて、発言させていただきました。

靍間委員

私どもは、磁石メーカーの委員会がございまして、そこのメーカーとよく相談をしながらいろいろとご報告をさせていただいているところでございます。希土類磁石についていろいろと取り上げていただきまして、御礼申し上げます。

資料の27ページと7ページに関連して、27ページに「統計の整備」ということで、レアメタルの需給動向がわかるようにということで、この分科会の5回、6回のころから、レアアースというのは、レアアース一本だとよくわかりませんということで申し上げております。今回、資料7ページに「ネオジム」と「ジスプロシウム」と明快に、こういうもので、価格がこうでということを明らかにしていただきまして、まことにありがとうございます。今後ともぜひともこの辺の数字が明らかになるような形で統計の整備をしていただければということで、お願い申し上げたいと思います。

それから、先ほど来探査の問題がいろいろと話題になっております。大事なのはいつできるかということでございまして、伺いますところによると10年ぐらいかかるのではなかろうかというようなお話でございまして、現場の第一線からは10年も待てないというご意見を切にお願いしてほしいと言われております。

非常にホットな話ですけれども、金曜日に中国のネオジムの工場が焼けたという話が入ってまいりまして、こういう時世でございますので、物を持っているとどんどん高くなります。大分在庫を抱えているところで火がついたようでございまして、供給の心配があるという話をちらっと聞きました。その後の状況はまだわかりませんけれども、いずれにしろ、中国一国にほとんどお願いしている状況を1日も早く解消していただくようにお願いしたいと思います。

最後に、表記が「ネオジム」と「ディスプロシウム」になっていたり、「ジスプロシウム」になったりしております。日本希土類学会の表記に従いますと、ページ7の「ネオジム」と「ジスプロシウム」の表記が正しいようでございますので、ぜひともこれに統一していただくようにお願いしたいと思います。

朝日課長

今の点、用語統一いたします。ありがとうございます。いろいろな記述があったりするものですから、統一するということでやらせていただきます。

それから、いずれにしても中長期的課題というカテゴリーの政策を迅速にやるという状況でありまして、これまでのJOGMECの調査成果などを踏まえながら手早く、事業化できるものについては民間の事業者と相談して展開していくということだと思いますし、何らかの努力をしていかなければいけない分野と考えてございます。

高塚委員

現在レアメタル全般、特にレアアース関係に関しましては、中国の無機化学品に関して、増値税の撤廃、あるいは減額という話が、決定事項ではないようでございますけれども、噂されている。それが6月15日であったり、7月1日であったりという実施に向けて噂されているということ、以前の部会でもご説明があったかと思うのですけれども、ELの2回目の発給が当初6月の上旬であろうというものが今現在なされておらないということで、特に中国から輸入されている、もちろんELにかかわる化学品全般であろうかと思うのですけれども、それが非常に苦しい状況下であるということは事実であろうかと思います。

先ほどもお話の中でございましたように、依存率の高い原材料に関してのさらなる資源外交と、JOGMECから新たな資源の探索の問題もお話があろうかと思いますし、その辺のことにより力を注いでいただきたいと思います。

松田(憲)委員

17ページの「発生の抑制・リサイクルの推進」について、要するにリデュースとリサイクルが出ているわけですけれども、例えばネオジム磁石についていうと、リユースはできないのだろうか。これは靍間さん、あるいは大坂さんの範疇の話で、解体されたときにシュレッダーダストと一緒になって出てくるのか、それとも分離ができるのか、その辺のところを教えていただきたいと思いました。

靍間委員

目をつぶって磁石を思い出していただくとわかりますように、今の磁石は非常に強力でございまして、どこにでもくっつきます。したがいまして、分解にしても非常に難しいのです。要するに、マグネットに全部くっついてしまいます。くっついている状態であればマグネットとわかるのです。一度熱をかけてやりますと、磁力が消えます。そうすると、どれが磁石かわからないということになってしまいます。ということで、扱いが非常に難しい。壊せば壊れたなりの磁石の数になるだけでありまして、さて、どうやってリサイクルしたらいいかなということが非常に悩みの種でございます。今のところ明快な方針が見つからないというのが状況かと思います。

要するに磁石の性質を殺したらどれが磁石かわからない、磁石のままでは集められない。鉄でも、ニッケルでも、何でもみんなひっつけてしまいますから、磁石がどれといったら、この塊の真ん中が磁石ですというわけです。今のところ方向が見つからないと思います。ということで、相当苦労しておられるようでございます。

中村委員

その件に関して言うと、実は我々のところは研究会を持っていまして、そういうデータを集めるという社会システムプラス技術開発、システムと技術開発というのは、今おっしゃったとおりでして、どうしても連動します。ただ、物によっては非常にわずかしか入っていないのですけれども、そこの部分だけはあるレベル集める。磁石だけ集めるのは、今言われたとおり非常に難しいのですけれども、その近辺を集める。我々はある程度ためないと資源にはならないという考え方をしていまして、なるべくそういうような方向に持っていけるような努力をしたいなと思っております。

また、これは今のご質問とは関係ないのですが、リサイクルに関して言うと、今のネオジ鉄ボロンの希土類もそうですけれども、もはや国内での精錬も難しくなりつつある雰囲気というか、そういう部分があります。それはぜひ、国策とまでは言わないにしても、これを国内でやるか、海外でやるかは別にしても、あるレベルを循環できるような、日本の意思でもって循環できるような形で何か対策を打つ必要があるのではないか。非常に難しい話で、大変だとは思いますけれども、ある程度それがあると、ある種の歯止めというか、対策にはなるかなという気がしております。今回それは明確には書かれていないのですけれども、そういうことがあるよというご指摘はされているようですので、ぜひ進めていっていただければと思っております。

松田(憲)委員

これは個別のことではなしに、ODAの扱いの話ですけれども、探査をやるのにODAの事業として考えるということが探査の部分に出ておりますが、そうしたときに、私も担当していて何となく間尺に合わないというか、要するに資源確保を前面に出してそれをODAと称するのか、それとも資源確保は資源確保政策というのがあって、その補完としてODAがあるのかという整理がどうも、役所の中でうまくやりますという書き方になっているのではないか。例えば資源確保指針の中で、その辺を明確にしないといけないのではないかという感じがするわけですけれども、資源確保指針のイメージといいますか、その辺のところが、実際に書ける、書けないは別にして、どのようなイメージでいらっしゃるのか、いただければと思います。

朝日課長

2点ほど、中村先生のコメントと、松田(憲)委員のコメントをできる範囲で回答させていただきたいと思います。

リサイクルについては、国内でやるというプロモーションをしていくことだと思います。ただ、そういう意味ではリサイクルコスト、システムが重要でして、それからリサイクルを行うのに必要な技術がもちろん大事。国内で事業として成立するような意味でのコスト削減に資するような技術開発に取り組むことになります。最後にビジネスとして成り立つかどうかは経済性ということになりますので、国内でリサイクルをするのであれば、丸抱えというスタイルの事業についてはイメージしていないということであります。いずれにしても、国内に入った貴重な資源についての利用度を高めていく、そういった努力については、非常に難しい取り組みも含めて考えていくという状況にあると思っています。

それから、ODAの扱いですけれども、探査、開発を進めていく段階、おのおの資源相手国との関係では、相手国から権益をもらう場合、ネゴシエーションで契約する場合、事業によっては開発段階から参入する場合といろいろな形がありますので、ODAの仕事を一個一個、インフラの整備でありますとか、人材の養成でありますとか、そういったものとは直接に結びつかないケースもあります。ただ、同時に資源の開発、我が国の企業が進める仕事と、国のODAの仕事が並行に進むことによって、相手国との関係では非常にうまくいく場合がある。そういう意味ではすべてを書き尽くすわけにはいかないので、ODAはODA、資源開発のビジネスはビジネス、それに対する支援は支援ということになるわけですけれども、そういったものを関係機関で意識合わせをしながら進めることによって、相手国との関係で有効に機能するのではないか、そんな議論が背景にあると思っております。そういう意味では、明示的には書いてはいないと思われる部分があると思いますけれども、ODAのアプローチ、それから探査、開発に向けた民間のアプローチ、それに対する支援のアプローチ、そういったものをうまくやっていくということで書かせていただいております。

それから、資源確保指針はこれから政府内で議論することになろうと思いますので、どういうものになるかコメントする状況にありませんけれども、有機的な連携を図るというのは大前提になっていると思います。

家守委員

先ほどの松田(憲)委員のコメントとも関係するのですけれども、12ページに資源外交の重要性というのを書いていただいております。中国が自分のところにたくさんの有効な資源を持っていて、一方で、持っていないところが積極的に外に出てきている。そういった面で彼らと戦わなければならない我々とすると非常にありがたいのですけれども、海外に出ていって、鉱山を起こして、確実にそこの資源を手に入れようと思うと、まず最初は国の理解といったことになるのですけれども、もう一つ私どもが非常に大事だなと感じておりますのは、直接鉱山が設置される場所の地域の住民の方といかに折り合いをつけていくかということであります。

重要な点というのは2つございまして、1つは環境、2つが利益還元でございます。国の環境基準を満足していても、これからは世界標準の環境基準でもって出ていく必要があるという点と、先ほどのODAだけでなくて、そこに出ていく企業体自身が現地の住民の実際に役に立つような利益還元を、ほんとうのコミュニティーが必要としているものを我々がお返ししていく、こういったことで現地の住民の方とほんとうの意味のWin-Winの関係をつくることができて、これができないばかりになかなかプロジェクトが進んでいないというものもいろいろ見受けられますので、ぜひともこの点は書いておいていただきたいと思う次第であります。

中村委員

ただいまの家守委員のご発言は全くそのとおりだと思っております。特にこれから先、探査は別で見つけましたと。それから採掘、採取を行いますというときに、実際に日本国内では難しいわけですけれども、外国の現地での環境対策というのは非常に重要で、そういう意味では、これから先、いかに資源を環境破壊せずに回収してくるかというのが非常に大きな技術開発のポイントではないかなと思われます。また、そのときにどういうものをどういうレベルまで付加して、例えば輸入できるならするとか、そのあたりもきっちりと、規制問題なども考えながら打ち出していく必要があるのではないかなと思っておりますので、その点ももしつけ加えていただけるならば、つけ加えていただければと思います。

朝日課長

鉱山開発に伴う環境側面、それから地域コミュニティーとの建設的な関係の構築といった側面の重要性につきまして、この報告書の中に織り込むような工夫を考えさせていただきたいと思います。

竹林委員

インジウムのことですけれども、この報告書でもって、最終的にはいろいろやることがあるから備蓄の対象鉱種とするには慎重な対応が必要ということで、これには私も全く賛成でございます。

もう少し足元の状況を述べまして、さらにレポートの答申を支持したいと思います。まず足元ですけれども、5ページですが、中国の産出がインジウムについては55%を占めますとなっているのですけれども、足元はかなり進んでおりまして、おそらく今年度においては50%を切るところまで行くのではないかと推定しております。さらに1月から4月までの通関統計を見ますと、これは販売と生産は一致しないと思いますけれども、統計を見ると少なくとも3割を切っているということで、おそらく私どもは中国品の割合というのは足元2割を切っていると思いますし、そんな状況が進んでいるという実態でございます。したがって、ここで言う備蓄を慌ててやる必要はないし、あまり慌てて足元を見られるということも問題だと思います。

なぜここの辺が進んでいるのかという背景がいろいろあると思いますけれども、1つは、インジウムが高くなってもうかるということで、いろいろな国でインジウムの生産が進んでおります。これは中国だけではなくて、お隣の韓国でもそうですし、もちろん日本でもそうです。それから、ペルーでも、あるいはカナダでもそうです。それからブラジル、こういうようなところでもインジウムの生産が進んでいて、分散化も進んでいるということで、一国偏在という危機がだんだんならされてきているという状況がございますし、それから、中国一国が占めるウエートも少なくなってきているという状況がございます。

それから、もう一つは、リサイクルについてここでいろいろ述べられておりますけれども、足元は多分ここで述べられてあるよりもさらに進んできている。つまり、今まで取れなかったような、あるいは採算が合わなかったようなものについてまで取れて、採算が合ってくるという状況が急速に進んでいる。

それから、もう一つは、リサイクルの回転が非常に速くなってきております。今まで巨大な在庫を抱えていたのが短くなってきている。それから、お客さんから戻ってくるリサイクル品が早くなってきている。我々もどんどんせっついて、リサイクルのスピードも速くなってきている。

リサイクルの問題、それから生産の問題でかなり偏在、が解消しつつあるということで、備蓄について慎重に、あまり焦ってやるべきではないという意見について賛成いたします。

松田(英)委員

私は、霞が関の仕事として情報発信機能というのを最近重視していまして、法律をつくったり、行政指導するだけが仕事ではなくて、こういう問題があるというのを正確に整理して、世の中に伝える、発信するという仕事が昔に比べると重要になっているのではないかなとかねてから思っているわけです。その観点からいって、このレポートは大変よくまとまっていると思います。レアメタルの問題を幅広く取り上げて、きちんと整理して、問題解決の手段なども出ていますので、よくできていると思います。

1点、質問というか、個別論ですけれども、24ページ、備蓄の基準消費量で、要するに消費量が増えているので、備蓄数量も積み増すということなのでしょう。(B)/(A)で結構増えているものがございますので、あえて基準消費量とすることが適当であるということで、積み増すという言葉を慎重に避けているのですけれども、避ける理由は市況を刺激しないためなのでしょうけれども、そんなに気を使わなくても、市場参加者はこれを見ればすぐにわかるのではないかなという気がしまして、ここまで慎重になる必要はないのではないかなというのが私の指摘する1点であります。

朝日課長

ありがとうございました。ニッケル、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウム、この7つについての基準消費量をどこでとるかということで、一個一個を見ますと結構変動いたします。それから、過去長いトレンドを見ますと、増えたり、減ったりというプロセスを経てきておりますので、ここ数年の数字に依存するよりは長目にとるほうがより、これは決めの問題ですけれども、10年ぐらいを一つの周期と見て割り切ったというのが今回の提案であります。そういう意味では数字がでこぼこになったり、増えたり減ったりするものが幾つか出ております。

金属の消費量でありますので、設備投資などによって国内消費は変動いたしますので、そういった短期的な影響をどうやって除けるかといった一つの区切りが10年ということでございます。確かに長い歴史を見ますと増えたり減ったりしていますので、それも一案ではないか。過去少なくとも10年というのは一つの区切り。商品市場の価格のサイクルもそのぐらいのところに行きますのでという、割り切りでございます。

松田(憲)委員

「はじめに」の最後に入っている、「高性能な工業製品の製造に必要な部品の開発・設計段階も含めて、供給の可能性、リスクに関する十二分な評価を行い」と、これの反映が一体どこにあるのかなと思ってということが一つ。

例えば磁石は、靍間さんのお話のように、単品でやっているとみんなそこへひっついてしまう。設計段階からリサイクルしやすいようなブロック化はできないのだろうかとか、そういったことについて、ある意味ではユーザー評価に対する注文をつけているわけですが、そういうところの反映を報告書の中でどうするか

朝日課長

ありがとうございます。研究開発主体のアプローチについては省資源、あるいは代替ということで、文章上は代替のセクション、19ページ以降に記述しているわけです。その中でも各論で書くイシューでないものですから、19ページの第3段に似たような記述を書いております。資源の制約といいますか、供給量、ポテンシャル、いろいろな制約があるものを使わないように、あるいはそれを使う数量を少なくするようにという技術開発を進めているわけでして、その一方で、使いやすいから新しいのができましたと言って、新しい技術開発課題をつくるのもいかがなものか。そういう意味では、評価をした上で、絶対使わなければいけないものは使ったらよろしいと思いますけれども、そういう意味では代替の第3以降にパラグラフを立ててみました。

リサイクルのところで、18ページの下から2段に易リサイクル設計とか、そういった側面も記述させていただいているので、多様なアプローチがあるのだと思いますけれども、新しく製造される商品については書きようがないものですから、「はじめに」と19ページの第3段に、アセスメントを十分にという記述を入れたわけであります。

松田(憲)委員

19ページは「材料」と書いてあるわけですが、要するにここは部品と言っている。資源があって、素材があって、部品があって、アッセンブリーがあるという工程を考えたときに、主としてこの議論は材料に焦点があってという感じがする。要するに部品の部分でどうするかという話があってほしくないのではないかというのが、1ページ目の意思ではないかという感じがしたので、その反映がどうなっているかということでございます。

朝日課長

ありがとうございます。整合的になるように、19ページは材料開発に限らないような記述にさせていただきたいと思います。

大坂代理

この報告書自体は大変よくおまとめいただいているし、私どものことも随分ご理解いただいた上でつくっていただいたと思っています。今のお話でございますけれども、基本的には、特に自動車ということで申し上げると、いかに使用量を減らすかということと、それからリサイクル性という2つはずっとついて回っているわけです。もう一つは、使用料を減らすということを、小さくなり、コンパクトになって、車を軽くしということを追求しているわけでございまして、どんどん使っていきたいということではないのですけれども、一般的にはそんな形でございます。

逆に、直近のようなコストというか、一般の市況が上がってきますと、その分をお客様に転嫁できるかというと転嫁できるわけでもございませんので、我々からするとなるべく使う量を減らしていきたいということは事実だということをご認識いただいた中で、当然のことながら自動車1台分に対するリサイクル率なるものも要求されているわけですから、それはやっているわけですが、リユースというのはなかなか難しいです。

なぜかというと、解体する手前でリユースするというのは、それなりに取らなければいけないという作業がいまでも発生しておりまして、車のリサイクル自体も使い勝手のいいような、取りやすいような設計には変えつつあるわけですが、最後、例えばシュレッダーになる手前から全部を取ってこられるかというと、そこまでいかない。どちらかというと、手前で程度のいいものはみんな取れるのですけれども、残ってしまったものの中に入っているものを、手で取るのは大変お金と時間がかかってしまうこともあり、全部リユースを考えてほしいと言われると、なかなか難しい状況かと思います。

それとは逆に、リサイクルでいうと、例えば特殊鋼のリサイクルの表記がございますが、確かにそういうところを全部が全部意識的にやっているわけでもないでしょうけれども、私どもが知っている限り、例えば特殊鋼メーカーさんは、入ってきている成分を見ながら、溶かした中でどれぐらい入れていくかという足し算、引き算をやられますから、全くリサイクルされていないということではなくて、入った成分にあわせて、入っている含有物にもともとモリブデンが入っていれば入れる量が少なくても済むといった、そういう製造方法をされていると思います。認識的にはそんなことかなと思っております。

矢野代理

本日は佃の代理でありますけれども、産総研の地質分野であります。産総研でもこのレアメタルの報告書につきましては、地質分野のみならず、リサイクルに関係しておりますので材料分野、環境分野でも検討させていただいて、非常によくまとめられていると考えております。

レアメタルを安定的に供給するということですけれども、その手法として新たな資源ソースを見つけることが一つの非常に大きな柱かと思っております。そのためには、国内では資源が限られておりますので、国外に資源を求めることが非常に重要であると考えております。国内外のそういった情報の整備、発信、先ほど松田(英)委員からもありましたけれども、そういったことが非常に重要だと思っております。

例えば情報の整備という面で言いますと、USGSのアメリカ地質調査所の資源情報といいますか、この報告書でも7ページ等にUSGSの「ミネラル・コモディティ・サマリーズ」が示されておりますけれども、こういった情報も特にレアメタル、さらにレアアースになると、詳細なところはなかなか整備されていない面があると思います。今後我が国としても、こういった詳細な情報を埋めていく努力をしないといけないと考えております。

このためにも資源国との協調した調査が重要だと思っておりますけれども、そのためにも相手国との友好的な関係が必要だと思っておりまして、産総研でも研究所レベルでは相手国の研究所等とMOU(包括協定)等の努力をした上で調査に入っております。この報告書でも11ページに書かれておりますけれども、政府全体としても資源確保指針というものを決めていただいて、そのもとで調査をやりやすくしていただくことが大事かと思っております。

西濱委員

レアメタルの安定供給確保のための対策ということでまとめてありますけれども、総合的にまとめてありますので、ぜひとも実現していただきたいと思っております。

量の確保という面では当たり前の話ですけれども、量の確保並びにそれを価格の安定までつなげてもらいたいというのが本心からの要望でございます。量が安定してかつ値段が安定してこそ安定な操業ができるということです。そういう面を留意していただくように、ひとつよろしくお願いいたします。

そして、リユースという面、いわゆるリサイクルの面ですけれども、メタルの値段がこれだけ変化しております。過去において検討したときには、リユース、リサイクルができないものも、これだけ値段が変わった状況においては、可能なものがかなり出てくるのではなかろうかということも考えられます。また、リサイクルする上では、量がまとまることによってリサイクルできるものと、値段が安くなったから量が集まるところとイタチごっこのところがございますので、その辺を促進してもらうような形で何らかの政策、いわゆる国の援助があったら、今までリサイクルできなかったものもかなり出てくるのではなかろうかと思っておりますので、ひとつよろしくお願いいたします。

小畠委員

私自身は途中からの参加なのですが、本報告書(案)の全般につきましては、幅広い項目というか、アイテムにつきまして丁寧な記述であると思っております。

具体的な取り組みがここで提案されているかどうかというのは別としましても、ここに書かれている少なくとも視点なり、取り組みの方向性について、それぞれのエリアにおいて実行案をつくっていくことが大事であろうと考えます。

私が関与する民間備蓄について申し上げますれば、もちろん国家備蓄との連携が必要なわけでありますが、ここに書かれてある報告(案)をベースにいたしまして、より合理的かつ現実的な民間備蓄の案とすべく、関係部門、関係省庁と、もちろん民間備蓄協会の各参加企業がございますので、相談、議論させていただきまして、早急に実行案を取りまとめたいと考えております。

諸熊代理

レポート自体は全般によくまとめていただいておると思います。内容的にもお願いする大きな点はございません。

1つ、今出ました備蓄の件で、「国家備蓄物資の形態等」というところで、前から申し上げていますけれども、現在国内ではタングステンは鉱石の形態では製造できる状況にございません。ですから、中間製品、あるいは酸化物等での備蓄への移行ということを以前からずっとお願いしているのですけれども、いろいろな面で難しい面もございますけれども、今回こうやって掲げられていますから、具体的に一歩でも二歩でも進めるにはどうしていったらいいかというところまでぜひ踏み込んで、お願いしたいと思っております。

落合委員

今回の報告書の25ページで、タングステンについてAPTまたはフェロタングステンとして輸入され、利用されているということで、備蓄形態についての検討をすべきだというご指摘をいただいております。私どもは高萩の備蓄倉庫でAPTの長期保管試験というのでしょうか、何年間ぐらい変質しないで置いておけるかということもやっておりますので、そういうことも踏まえて、今後の形態については十分に考えていきたいと、そのように考えております。

縄田部会長

ありがとうございました。

大分議論も出ましたが、ほかに何かご意見等はございますか。

では、特にないようでしたら、その他、報告書に限らず議事全般等につきましてご意見等がございましたら、よろしくお願いいたします。

では、本日はいろいろご議論ありがとうございました。では、特段ご意見がなければ、この辺で議事は終了したいと思います。

本日ご議論いただきました報告書(案)につきましては、ご意見を踏まえ事務局において修正していただくようお願いいたします。

この修正につきましては、事務局から報告を受け、一応部会長たる私にご一任いただくということでよろしいでしょうか。


(「異議なし」の声あり)


縄田部会長

ありがとうございました。

それでは、事務局より今後の日程等について説明をお願いいたします。

朝日課長

本報告書(案)につきましては、部会長とご相談させていただいた上で必要な修正をいたしまして、6月中旬か下旬を目途に、1カ月ほどパブリックコメントをかけるということであります。パブリックコメントを終了いたしました状態で、報告書を最終版といたしますけれども、大幅な変更があり得る場合につきましては委員の皆様のご意見を承ることといたしまして、再度部会を開催するか、持ち回りによりご議論いただくこととなります。この点につきましては、縄田部会長と相談の上で取り進めたいと考えております。

また、その終了以降、当該報告書につきましては鉱業分科会に報告、調査会の議決後に経済産業大臣に答申される形になります。

以上です。

縄田部会長

ありがとうございました。

ただいまの事務局からの説明に対して、ご意見等はございますでしょうか。そのような報告でよろしいでしょうか。


(「異議なし」の声あり)


縄田部会長

では、そのように取り計らせていただきたいと思います。

それでは、本日の議題はこれですべて終了いたしました。

本日は、お忙しい中ご出席いただき、まことにありがとうございました。

さて、平成18年10月から計7回にわたってご審議いただきましたレアメタル対策部会もこれにてすべての日程を終了いたしました。これまでご尽力いただいた委員の皆様方には大変感謝いたします。委員の皆様のおかげをもちまして、パブリックコメント前ではございますが、報告書(案)として取りまとめることができました。今後、この報告書(案)は、我が国のレアメタルの安定供給対策に係る議論の基礎となるものであると考えております。今後の対策に向けて、事務局等では報告書で指摘にした課題や対策に取り組んでいきたいと思います。また、委員の皆様には、その取り組みに対するご支援を今後ともよろしくお願いいたします。

それでは、長時間にわたるご審議、まことにありがとうございました。

―了―

 
 
最終更新日:2007年6月28日
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