経済産業省
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産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会基本政策ワーキンググループ(第8回) 議事要旨

日時:平成19年7月25日(水)13:00~

場所:KKRホテル東京11階「孔雀の間」

出席者:別添参照

議題

  1. 3Rと温暖化対策・化学物質対策等との関係について
  2. 3Rと廃棄物処理との関係について
  3. これまでの議論の中間的整理(案)
  4. その他

議事内容

  • 座長挨拶
  • 事務局より配付資料の確認、議事進行に関する説明

(1)3Rと温暖化対策・化学物質対策との関係について

(資料3に基づき事務局より説明)

  • 温暖化対策は難しい問題である。方法や発想を変えなければならない。特に古紙のように、製造工程ではCOが増えてしまうような例があることは薄々気づいていたが、それが明らかになったという印象。逆に、温暖化対策に有効な製品であっても、製造工程では副産物を大量に排出しているというものもあり得る。
  • 気候変動枠組条約におけるCO排出量の算出方法では、エネルギーとしての木質使用に係るCO排出量はカーボンニュートラルという事でカウントしないが、通常のLCAの方式では木質使用もコストとして算出する。そこの部分も踏まえて古紙の例を再計算してほしい。また、古紙の例は、エネルギーと森林資源の扱い方を整理しないと、その是非を判断することができない。
  • 3Rと温暖化対策の関係というのは、自治体でも重要な政策課題として取り組んでいるが、事業者の役割が非常に大きいと思う。事業者が責任を果たすためには、LCA的なものさしが必要ではないか。
  • 温暖化と資源有効利用がトレードオフにあると言えるかどうかは分からないが、難しい問題だと思う。資源の定量的な判断の研究が十分にされておらず、これがないと比較できないのではないか。
  • 製品の長期利用について、環境性能のいい製品に買い替えたほうが良いというのは、直感的にそうだろうという話が多い。正確に判断するには、企業が定量的な情報を消費者等に提供すべきであるが、企業が出すデータの指標の信憑性については疑問。JIS等の認証制度による、統一的な指標でオーソライズされたラベリングが必要かもしれない。
  • 現在環境性能がいいとされている製品のランニングコストでは、買い換え時のコストに見合わないと聞いている。買い換えについて検討する際にはコスト面についても考慮すべき。
  • 消費者に買い替えを促すだけではなく、買い換えすることによるメリットをPRしたり、買い換えせざるを得なくなるような政策を検討してほしい。
  • メーカーサイドが、環境性能の向上に対する努力を継続しないと、消費者に買い換えを訴えかけることができない。報告書に技術開発の継続の重要性について記載するべき。
  • 業務用には法定耐用年数があるが、家庭用のものにはないため壊れるまで使用するという考えがある。例えば、何年製以前のものであれば買い替えるべきといった、耐用年数のようなものを整理するべき。また耐用年数について考える際には、この使用状況では何年といった使用方法による効率についても示すべき。
  • 買い換え時期を判断するには、その資源がどのくらいの速度で消費されているのかが問題となる。リサイクルする際にコストがかかるような資源は長期間使い続けた方がいい場合もあるため、使用に係る時間の問題については慎重に考える必要がある。そのような研究を行っている研究者の中では、長く使用した方がいい、という結論がでているようだ。
  • 化学物質についても、制度を構築する際に環境負荷を総合的に判断しなくてはならない、というのはまさにそのとおり。環境立国戦略の中でも、これまでバラバラに議論されていた環境負荷を、それぞれ関連付けて考えなくてはならないとされた。
  • 有害な化学物質が外に出ると環境破壊が起こるのではという不安がある一方で、今回の資料にあるように、代替として貴重な資源が使われているかと思うと、どちらがいいのだろうかと思う。ただ、確実に製品が回収できれば、化学物質についても問題はないはず。100%回収するために、デポジットのような消費者にメリットを感じさせる施策が必要ではないか。
  • 化学物質の人体への影響、資源の有効利用、温暖化対策については総合的に判断する指標が必要。現在研究しているところだが、ターゲットが異なるため、合計する際には人間の主観が少なからず影響する。現在この関係については研究段階にあり、今後も研究する必要がある。
  • 京都議定書目標達成計画については、現在見直し作業が進められていると思うが、見直される計画の中に3Rについての記述が盛り込まれる可能性はあるのか。

    →現在、見直しに関する中間報告について議論を行っているところであるが、具体的な3Rの取組についてまで書き込んではいない。年末までに最終報告をまとめる予定になっており、今回の議論の内容も含めて、3Rについても検討をしていきたい。

  • 資料にある検討課題については、是非進めてほしい。ただし、リサイクルだけではなく、リデュースやリユースも含めて総合的な検討をしてほしい。
  • LCAを研究開発して、環境施策の判断に活用できるといい。ただし、化学物質についてはLCAでの判断は困難。化学物質にも有害性等についてのランク付けがあると思うので、それと組み合わせて判断することが必要。

(2)3Rと廃棄物処理との関係について

(資料4に基づき事務局より説明)

  • 基本的に、廃棄物処理法では一般廃棄物と産業廃棄物に区分されており、一般廃棄物については市町村の回収ルートで処理されるため、事業者が構築した回収ルートに使用済物品等がのらないケースがあることが問題。
  • また、廃棄物処理法において中間処理施設の位置付けが不明確であることが問題。例えば、中間処理施設でリサイクルをした場合に、最終処分業の許可が必要であるとされることもあり、混乱が見られる。
  • 循環型基本法が、廃棄物処理法に十分反映されていないということ。廃棄物が途中で有用なものに変わる場合があり、廃棄物処理法の中でそうした卒業のケースが想定されていない。卒業した循環資源であっても、不適正処理があり得るのは確かであるが、これを規制するために全て廃棄物処理法で管理せず、別法で規制することも可能なのではないか。物により状況が異なると思われるので、それぞれの物について議論をすべき。
  • 廃棄物が資源に変わるためには技術が必要。新たに開発された技術を使って、薄められた状態で廃棄物に含有されている資源を濃縮し、取り出すということもあり得る。例えばレアメタルについては、弱酸で1年くらいの時間をかけて抽出する等の技術も開発されているものの、廃棄物処理法の保管期限がネックになっている。
  • 建築基準法において、一般廃棄物処理施設だけでなく、動脈の生産工程と同様である産業廃棄物処理施設についても都市計画決定が必要であるというのはおかしい。また、ある施設において、既に一般廃棄物処理施設の許可をとっていても、新たに産業廃棄物も受入をしようとする場合は、再度都市計画審議会を通さなくてはならず不合理だと思う。
  • 産業界としては、最終処分量の削減に取り組んできた。これ以上に取組を進めていくためには、廃棄物処理法の規制緩和が必要。
  • 収集運搬する際のCO排出量を算出できないのか。回収場所と処理施設の位置関係によってはかなりの無駄が生じているように感じる。効率化を図れば温暖化対策にもなるのではないか。
  • 中立的な機関が副産物の利用状況を確認する仕組みが必要ではないか、との記述があるが、中立的な機関だけでなく、消費者やユーザーが副産物の利用状況を確認できるような情報公開の在り方を考えるべきかもしれない。

(3)これまでの議論の中間的整理(案)

(資料5に基づき事務局より説明)

  • 再生資源の輸出に関する部分を読むと、全ての場合で国内処理を原則とするとあるが、適正処理技術を海外へ輸出する方が先決なのではないか。また、再生資源の輸出に対して、国がどういう役割を果たすのか明確にすべき。
  • 使用済物品等の自主回収・リサイクルの取組の促進の部分については、3Rを進めていくためにも広域的なリサイクルを目指すべきではないか。
  • 個別の議論の際には具体例を挙げていたのに、まとめでは一般論になっているため、違和感を感じる。
  • 中間的な整理として、一般的な課題についてはよくまとまっている。企業の努力なども反映されているように思う。
  • 自主的な回収・リサイクルの推進の中にサービサイングが唐突に出てくるので違和感がある。議論の経緯を明確にして記載しないと、なぜこの項目でサービサイジングが出てくるのかが不明確。
  • どういう議論を踏まえ、5つの議題がピックアップされたのかなど、明確にすべき。この資料だけではこれまでの議論の状況が分からないため、状況を知らない人が読むと余計に理解しにくいのではないか。

    →報告書を作成する際には、体系的な整理をしたい。

  • 中間的整理の内容は、方向性としては間違っていないが、主語がはっきりしていないため曖昧な感じがする。
  • B to BのリサイクルだけではなくB to Cについても議論してきたところ。また、リサイクルと記載されているが、リユースについても議論されたはず。

    →リサイクルと記載されている部分について、3R全体が当てはまる場合があることは確かであるが、リユースについては、これまでも議論はあったものの、具体的なデータが集まってこない。何かデータがあれば、是非提供していただき、報告書の中に反映していきたい。

(4)全体討議

  • CO排出量については数値化されており、比較しやすいが、3Rについては分からない。3Rの見える化について、もっと企業で考えて欲しい。
  • 今の国の指導により、企業のCO排出量は化石燃料のみで判断するようになっている。世界的には木質使用により排出されるCOも排出量の加算対象として認識されている。日本も世界的な認識に併せるべき。
  • サービサイジングは製品の回収促進に有効だと考えている。持ち主が製造者であれば、リユースについても有効なのではないか。
  • 元々資源有効利用促進法は、規制法的な性格が弱く、自主的な取組に委ねられている。情報開示や自主的取組の促進では、これ以上3Rが進まない状況にあると思う。
  • 循環型基本法での資源有効利用促進法の位置付けについて見直すべきではないか。
  • 製品の買換に関するCOの議論があるが、例えば自動車など、買い換えコストがランニングコストでペイできない場合、今までは政府が補助してきた。現在議論されている物について補助がないということは、技術的なイノベーションがないと思われているということだと思う。イノベーションがあるのならば、業界からもっと発信していくべき。
  • 3Rの取組は確実に効果が出ているが、製造事業者に責任を押しつけることにより達成してきたもの。次の段階に進むためには、消費者や自治体の役割を明確にするべき。
  • 消費者に対する情報提供については、これまでも事業者が取り組んできたが、消費者の行動を変えるためには事業者の取組だけでは進まない部分もあるため、政府も連携していく必要がある。

以上

 
 
最終更新日:2007年9月5日
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