経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会・都市熱エネルギー部会市場監視小委員会(第3回) 議事要旨

日時:平成19年7月2日(月)15:00~17:00

場所:経済産業省別館10階各省庁共用1028号会議室

出席者

委員

鶴田委員長、糸田委員、古城委員、根岸委員、 松村委員、宮崎委員

事務局

宮川電力・ガス事業部政策課長、片山電力市場整備課長、 広実ガス市場整備課長、山口電力市場整備課長補佐、 宮崎ガス市場整備課長補佐、須藤監査室長、 箱崎電力・ガス専門官

議事概要

資料3(1.我が国における電気事業をめぐる現状について)について説明

質疑応答

  • PPSのシェアが2%とこの数年間不変である理由は何か。

    →一つは調達できる電源の問題、電力会社が7割を超える電源を有し、卸電気事業者との契約も長期相対契約で固定されている。もう一つは燃料価格の上昇、COを巡る問題がPPSの競争力に効いている。

  • PPSには電源確保の限界があるという話になるが、需要先に見合った調達であれば活躍できるのではないか。卸電力取引所に出される電力が十分に行われていないのではないか。
    IPPが2010年頃に契約更新を迎えるが、電力会社との供給契約で排他的な条項があるのではないか。もしあるならば、取引条件を見直す必要があるのではないか。
    ユーザーが調達先を変えないことについても、PPSによる供給では電力の安定供給に不安があるという誤解を説くための政府のPRも必要ではないか。

    →発電事業者からはPPSあるいは卸電力取引所への卸売りはリスク要因があるとのことであり、今後の検討課題。卸電力取引所の活性化についても検討が必要と考えている。
    常時バックアップがウェイトを占めることと卸電力取引所取引活性化の関係をどうするかについても論点となっている。
    IPPからの電源調達については、排他的条件があるとは認識していない。
    アンケート時期にPPS撤退報道があったことも数値に反映されているのではないか。事業環境の悪さが制度に起因するものであれば分科会で検討する。

  • スポット取引が堅調に推移しているかどうかについては疑問がある。

    →「堅調」というのは当方の願望、スポット取引は増加してきているが、卸電力取引所の当初の目標にも届いていないのが現状。

資料3(2~5)について説明

質疑応答

事務局から示した案件については、公表を見合わせることについて、委員会としては特に異議がないことを確認。議論の過程で出された意見概要は以下のとおり。

  • 託送料金の特別高圧と高圧とでは料金単価がかなり違う。特別高圧と高圧のそれぞれについて超過利潤を判断できないのか。

    →前回の制度改革の議論では、変更命令発動のトリガーを引くメルクマールとしては、送配電部門収支全体から計算される超過利潤・欠損で見ていく。実際の変更命令発動を検討していく時には特別高圧、高圧それぞれの想定総原価と費用実績との乖離具合も考慮するという整理になっている。

  • 特別高圧と高圧の託送料金は相対的な関係も評価するものなのか。

    →変更命令を発動する際に、特高と高圧における費用の乖離も勘案しながら考えていく。

  • 資料3、P78の事業者の予見可能性が低くなるということはどういうことか。

    →原価算定期間が1年で設定されていることから、(7)と(8)の基準がオーバーラップしてしまうので、(7)をクリアすれば(8)は抵触しないと見なすことが合理的であると考える。

  • (7)と(8)の趣旨は違っていて、(7)は原価の計算の仕方であるが、(8)は計算の期間のことではないか。

    →(7)の基準は原価算定期間内であっても適用される基準であり、(8)は原価算定期間終了後に適用される基準となる。

  • (7)はコストが正しいことを前提として料金との乖離を問題にしており、(8)はコストが本当かどうかを問題にするための規定であると理解。

    →(7)の「想定総原価と費用実績の乖離」と(8)の「料金の算定諸元となる費用の再推計」は概念的にはオーバーラップするものと考える。

  • 変更命令の発動基準については、電気事業法第24条の3の第3項第1号を具体化したものということでいいのか。

    →参考資料5の6ページ、7ページにある通り、法第24条の3の第3項で変更命令の発動権限を大臣に対して付与されており、第1号及び第2号の解釈について定めたもの。
    「電気事業法に基づく経済産業大臣の処分に係る審査基準等」の不利益処分に託送供給約款の変更命令が規定されており、その中の(7)及び(8)について議論をしていただいている。

  • 平成17年にこの基準ができたとのことであるが、基本的には大幅な裁量が認められているものと思う。平成17年に策定された基準が現在も妥当であることの説明が必要である。

    →前回の制度改革の議論を振り返るのが一番適切。
    託送料金規制のあり方を巡り、送配電部門の中立性・公平性を担保するためにどのような電気事業制度が望ましいのかについて様々な議論があった。
    託送料金規制については、変更命令規制付きの届出制は規制のあり方として弱いのではないか、諸外国でも事前届出制はほとんどないことから認可制にすべきではないかという論点があり、さらに変更命令発動基準自体、「超過利潤」等抽象的な表現のみで発動が困難であり明確にすべきとの議論の中で、投資インセンティブとの関係をどうするのか、諸外国ではプライスキャップ規制、レベニューキャップ規制が行われており、事前の合意によって予見可能性を高めているという議論がなされたところである。
    分科会の議論の結果として、変更命令付きの届出制の維持、その代わり事業者の予見可能性を高める意味で2年度毎に7パーセント程度の引き下げ実績があれば変更命令は発動しない、事後規制ではあるが事前規制的な規制当局との合意で実効性を担保するために出来たのが現在の変更命令発動基準。
    平成17年度において全電力で2,000億円超の超過利潤が発生、PPSからは事業環境が悪く、コストの1/3近くを占める託送料金の下げ要望が相当強い。投資インセンティブの論点も含めて前回議論がなされ、現在の制度が出来上がり、19年度に初めて発動するかどうかについて考えなければならない時期に来ていることから、まずは現行の基準をしっかり執行することが規制当局に課せられた役割と認識している。

  • 60ページの(1)、参考資料2の電気の番号5については、相当悪質ではないか。
    行為の事実確認をしたのか知りたい。

    →結論として停電時においてもPPS需要家に対して電源車の提供が行われることを確認したにとどまる。申出概要の事実関係については未確認。
    行為規制が課せられているのは送配電部門であり、営業担当が間違ったのかも知れないがそこまでファクトを確認した訳ではない。

  • 極端に言えば営業担当が嘘を言ったことになるが、この点に関しては相当前から問題になっていたはずである。いろいろな会合で何回も出てきた話であるにもかかわらず、営業担当者がこのような発言をしているのであれば大問題。初歩の初歩について営業担当に浸透していない事を示す典型的事例。
    事業者名も公表されず報告だけで終わることは考える余地があるのではないか。

    →対応については今後検討。このような事例があってはならないことをきちんと周知していくことと考えている。

  • 紛争事例について、契約当事者が自分たちの権利・義務を100%フルに認識して交渉できるという前提であれば、当事者の私的自治の範囲内であるとも考えられるが、新しい制度であり、全ての関係者に100%期待することができるのかということを考えると難しい。
    この状態を放置しておくべきではないが、もう少しケアが必要なのではないか。特に初期の段階は心して対応すべきではないか。実際には、事実認定等になると行政庁では限界もあると思うので難しいかも知れないが。
    参考資料5にある、「電気事業法に基づく経済産業大臣の処分に係る審査基準等」については寿命があると理解しているが、寿命はどのくらいなのか。

    →審査基準自体は託送料金規制のあり方と連動、託送料金規制が変わらない以上、この審査基準で審査。現行制度は託送料金規制のあり方の議論と同時に審査基準についてもセットで議論。
    今の託送料金規制は諸外国と随分違うやり方をしていることから、事後の変更命令、裁量の大きいところをこのような審査基準で明確にすることによって補っている。
    今、電気事業分科会で託送料金規制について議論をしており、その決着の仕方によっては審査基準を見直すことになることは否定しない。

  • 停電時の電源車問題については、契約の結果はどうなったのか。62ページの卸電力取引所の問題について、電力会社内における送電部門から営業部門への漏えいについては、卸電力取引所の「市場取引監視委員会」での検討事項なのか、行政としてきちんと対応すべき課題なのではないか。

    →前者については、個別の契約なのでコメントを差し控えたい。
    後者については、卸電力取引所と電力会社間においても契約関係があり、その私契約が担保されているかどうかについて、契約当事者としての卸電力取引所がやるということ。
    一般的に情報の目的外利用について、行政の対応としては行政監査なり望ましい行為について任意で調査を実施しているところ。我々としてもきちんと対応していきたいと考えている。

資料4について説明

→都市ガス事業者において本来ユーザーが負担すべき工事費を事業者で負担するという事例が散見される。本来ガス事業法違反行為であり、従前からも行政処分を実施しているところであるが、最近件数が増えてきており、かつ、競争も激化していることから、一定の類型についてエンフォースメントの強化という観点から適取ガイドラインに記載して、紛争処理の手続きで明確に処理することを考えている。具体的な構成要件、スクリーニングについては今後検討。

質疑応答

  • 大口赤字について、スポット価格で購入した原料の費用は大口部門だけに計上されるのか。あるいは大口、小口も合わせて原料価格に織り込むことになるのか、あるいは規制部門には織り込まないのか。

    →原料価格が高騰した分を大口、小口関係なく計上している。大口部門に特定できる場合は大口部門に特化する。

  • 帳簿上で費用の増分価格は出るのではないか。

    →出る場合もある。冬場の需要増大期に手当をする場合もあり両方の場合がある。

  • 一般家庭は安定的需要であり規制で守られていることから長期契約できるというガス会社の主張もある。議論によって可分、不可分がでるのはおかしい。しっかり整理をしてもらいたい。規制分野が残っていることもあり、長期的に精査していただきたい。

    →料金が上がり傾向になったのは最近であり、LNG価格が下がっている時の論理は、大口を自由化してボリュームを増やすことで平均価格が下がる、それによって大口のみならず規制部門も下がり、効果が均てんされることも事実。
    ご指摘の点については今後の評価の中で検討していきたい。

  • 小委員会は年1回開催することになっているが、途中で開かなければならない案件があった場合には開くが、そうでなければ来年6月に第4回の小委員会を開催。
    なお、本小委員会は現行制度下において紛争案件等を議論する場であることをご認識いただきたい。

以上

 
 
最終更新日:2007年7月6日
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