経済産業省
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産業構造審議会 環境部会 廃棄物・リサイクル小委員会 自動車リサイクルワーキンググループ 中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会 自動車リサイクル専門委員会合同会議(第3回)-議事要旨

日時:平成15年5月22日(火曜日)13時00分~15時30分
場所:三田共用会議所3階A~E会議室

議事概要

【事務局より資料3-2、3-3の説明】

  • 自動車リサイクルイニシアティブで目標とされている自動車全体のリサイクル率95達成するために、ASRリサイクル率70%を目標に設定しているのは、明快でわかりやすい。 また、結果的に欧州のリサイクル目標と同水準となっていることもわかりやすい。
  • 日本ではASR溶融スラグのリサイクルを念頭においた目標達成を考えているのに対し、欧州ではASRの溶融スラグ利用はほとんど試みられていないと聞いている。欧州におけ るリサイクル率95%達成のための手段について、何か情報があれば紹介してほしい。
    →欧州では現在、マテリアルリサイクル、サーマルリカバリーを織り交ぜた形でリサイクル率を向上させる方法を検討している。従来は特定の品目を定め、回収・リサイクルする のが主流であったが、近年、日本と同様にASRのサーマルリサイクルを活用する方向で検討が進められているようである。
    →欧州では2015年にリサイクル率95%(サーマルリカバリー10%を含む)を目標としているが、2005年12月31までに欧州議会等にて目標の見直しを行うことも規定されてい る。日本でも、環境評価項目の変化に合わせて、目標を達成していくための手段を総合的に判断していく必要がある。
    →欧州では、現在リサイクル率95%目標を達成する方法を模索している状況のようである。日本で採用されている技術が欧州に導入される可能性もあるなど、どちらかといえば、我 が国が先行していると認識している。
  • 欧州と日本ではリサイクル率95%を達成するための道筋に違いはないという理解でよいか。
    →そう理解してもらってよい。今回の報告書では、処理技術の制約は設けず、ASR投入施設活用率0.40を達成できれば、メーカー等が経済性を勘案して、最適な技術を選択する という考え方を示している。
  • ASRリサイクル技術の経済性に関して情報があれば提供してほしい。
  • ASR投入施設活用率を0.40以上と定めているが、資料3-3の16ページを見ると、0.40を境に相当ばらつきがある。0.40以上というのは安定して確保できる水準と考えてよいのか。
    →ASRリサイクル技術の所要コストについては、現在、各自動車製造業者等がどの施設でどのような物流体制を構築するかを検討しているところであり、コストを公表できる段階 ではない。ただし、本資料に示されている技術に要するコストが甚だしく高いということはないと認識している。
    →ASRリサイクル施設では、施設ごとに用いている方式が異なるため、施設間の活用率にはばらつきが出る。同一施設において大きなばらつきがあるというわけではない。
  • 資料で十数ヶ所のリサイクル施設を紹介しているが、大体の施設は施設活用率0.40をクリアしている。16ページにおいて施設活用率0.40以下となっている施設は、一般的なご み焼却炉を比較参照として並べているもので、従来からASRの処理を行ってきた施設はおおよそクリアできているのではないか。
  • ASR処理単価は処理技術によって幅があるが、およそ1万数千円~3万円/tと言われている。残さ(スラグ等)の活用によってリサイクル率が向上することから、その活用に要 するコスト増が今後の課題であると考えている。
  • 本報告では、ASR自体を削減するためのインセンティブ等が採り入れられていないのが残念である。指定再資源化物品としてASR、エアバッグ、フロンが定められているが、 ガラス、バッテリー、タイヤ等は含まれていない。バッテリーやタイヤについては、現状において十分にリサイクルされているわけであるが、今後、海外輸出の増加等により、リ サイクル市場が崩れることも考えられる。
  • ダイオキシン類の規制については、電炉では5ng-TEQ/Nm3以下とされているのに対し、産廃焼却炉では1ng-TEQ/Nm3以下と基準が異なる点を指摘しておきたい。
  • 電炉に投入された場合、自動車製造業者が再資源化預託金を受け取ることになるが、その預託金の流れについて教えてほしい。
    →バッテリーやタイヤについては、解体業の再資源化基準において、分別回収と再資源化が義務化される。また、ガラス等については法律で規定されていないが、事前に取り外す ことでASRが削減され、ひいてはASRのリサイクルに要するコストが低減される。したがって、ガラスのリサイクル技術が確立されていけば、実態的には減容化の取組みが行われていくと予想される。
    →全部再資源化された場合の再資源化預託金は、まずメーカーに支払われ、その後、メーカーによりコンソーシアムを構成するメンバーに分配されることになる。分配方法にルー ルはないが、解体作業等が通常よりも手間がかかる点に配慮し、解体業者にはそれに見合った金額が支払われることになるであろう。
    →ダイオキシンについては、ダイオキシン類特別措置法および廃掃法に基づく規制があり、各施設の技術的可能性に基づき規制値を定めている。したがって、将来的に基準が変更さ れる可能性はあるが、現状では各技術に見合った水準であると認識している。
  • ASR処理現場を見ると、ASR中のガラスくずが目に付く。また、溶解したガラスくずは処理工程に悪影響を及ぼすと聞いている。ガラスの取り外しはASRの重量削減に効果的 であることから、国としてもガラスの分別回収の推進をお願いしたい。
  • ASRリサイクル率と投入施設活用率はメーカーによる公表を義務付けるのか。また、公表する場合はどのように公表するのか。
    →公表を義務付ける。詳細については、この場でも御説明したい。
  • エアバックについては、自動車販売業界の自主的取組により回収を行ってきたが、本報告では従来の回収の他に、新たに車上展開による処理方式が示されている。ディーラーは 従来、廃自動車の引取およびエアバックの回収を担ってきたが、今後は廃自動車の引取のみでよいという理解でよいか。
    →エアバックの回収方式としては、従来から、取り外し、車上展開の両方が行われてきたと認識している。エアバックの取り外し、車上展開を行う主体は許可を受けた解体業者で あり、解体を行わないディーラーは通常、引取業者となる。

【事務局より資料4-2~4の説明】

  • ディーラーには自動車整備工場を保有しているところがあり、大型のバスやトラックなどについて、リユースを目的とした部品取りが行われている。この場合、解体業者の許可 は必要か。また、業許可が必要な場合、現状において自動車整備業の認証工場の許可を有していることに配慮し、申請手続きを簡素化してほしい。
    →解体を行う場合には解体業の許可が必要となる。ただし、本報告で提示した解体業の許可基準においては、現在道路運送車両法に基づく認証を受けている整備業者が解体業を行 う場合、新たな設備投資は不要であると思われる。その他、整備工場の認証で用いた図面の流用等、許可取得手続きの簡素化にも配慮したい。
  • 資料4-5の8ページにおいて、「自動車破砕残さが他の品目の残さと混合しないように」と記載されているが、破砕業者においては、自動車専用の破砕機ではなく、様々なものを 一緒に破砕している。現在、当工業会の会員に対して説得を行っているところであるが、特にASR取扱量の少ない業者、保管スペースの狭い業者では疑問を持っているところも多い。今後も説得を続けたい。
    →破砕業者においては、破砕機の運転時間をずらすなどの工夫によってなるべく分別する努力をして頂いている。また、保管場所を拡張する必要がある場合には、廃掃法における 業許可が円滑に取れるよう地方公共団体とも検討していきたい。また、業界でも区分して破砕できる運転管理方法について検討してほしい。
  • 整備されたルールが遵守されることが重要。解体業、破砕業の業許可とは別に、地方公共団体では引取事業の許可業務を行うことになるが、この遵守に向けて地方公共団体ではどのような体制を整備しているのか。
    →来年7月から許可制度の運用が開始される。それに向けた人員配置などの体制を検討するべき時期に差しかかっている。地方公共団体においては、法の許可手続のみではなく法 を円滑に施行しているための体制等についても整備してもらうようお願いしていきたい。
  • 解体業における再資源化基準の分別回収品目にガラスが含まれていないことが残念である。ASRを削減するために高度な分別を行う事業者への経済的な動機付けをメーカーにお願いしたい。
    →指定回収物品は時代に合わせて見直していく必要がある。ただし、現状のガラスのように、回収してもリサイクルするまでのルートが整備されてなければ、外しても持っていく 先がない。そういった状況も踏まえて指定回収物品への指定を検討していく必要がある。
  • 解体業者や破砕業者については、業界団体に所属していないアウトサイダーが多いと聞いているが、そのような業者を把握し、基準の遵守を徹底することは可能か。
    →非常に重要な指摘であると認識している。今回、解体業、破砕業の実態調査を実施するにあたっては、アウトサイダーも把握するという観点から、電話帳からもアンケート調査 対象業者を抽出した。従来、有償で買い取った車だけを扱う業者は廃掃法による規制が適用されなかったが、自動車リサイクル法についてはあまねく全ての破砕・解体業者に許可 基準が適用される。そのため、都道府県および保健所政令市に対し、法施行前に管内の業者を把握するようにお願いしているところである。
  • ユーザーとしては膨大な資金を資金管理法人に預けることになるが、現時点では同法人に関する情報が見えてこないことが不安である。どのような議論が行われているのか、情報提供をお願いしたい。
    →資金の管理については、指定法人制度が行うこととなっており、公益法人など営利目的を有しない法人から申請を受け、経済産業省と環境省で審査を行い、全く問題なく業務が 行われると判断したものについて指定を行う。
    →透明かつ公正な資金管理については、様々な法律上の規定によって担保していく。具体的には、1.業務規程に則って業務を行う、2.計画書や予算を事前に確認する、3.資金 管理業務諮問委員会を年4回程度開催し資金管理状況を審議した上で公表する等を通じ、積極的に情報を公開しながら疑念の生じない運用をしていきたい。どのような制度で進め ていくかについては、この場で適宜報告し、議論頂きたい。
  • 今回の法制度は形式だけでなく、実効性のあるものに仕上げるための新しい試みが随所に行われている。また、担当される事業者の創意工夫が活かされるような方向に展開され ている。サーマルリサイクルの考え方も含め、日本におけるリサイクルの考え方を総合的に打ち出した先行的な法制度ではないか。
  • 廃自動車の保管方法については景観への配慮といった観点からも技術開発が必要であるなど、より高度な実効性のある対応に向けて努力をお願いしたい。
  • 今回報告した内容および議論を踏まえて政省令の詳細について関係各省、事業者の検討を進めていく。また、節目節目で会合を開催し、必要に応じてこの場で審議いただきたい。

以上

 
 
最終更新日:2004年4月1日
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