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平成19年度総合資源エネルギー調査会総会 議事要旨

日時:平成19年7月24日(火)15:30~17:30

場所:三田共用会議所1階大講堂

議事次第

  • 総合資源エネルギー調査会における審議状況
  • 今後のエネルギー政策の基本的方向性について

出席

三村会長、秋庭委員、石谷委員、植草委員、浦辺委員、岡村委員、長見委員、柏木委員、勝俣委員、木場委員、黒田委員、神津委員、小林委員、崎田委員、住田委員、鳥居委員、内藤委員(小山代理)、中上委員、縄田委員、野村委員、橋本委員、渡委員(山浦代理)

議事

総合資源エネルギー調査会における審議状況について事務局から説明を受けるとともに、需給部会長、電気事業分科会長、省エネルギー部会長から報告。

今後のエネルギー政策の基本的方向性について事務局から説明を受け、委員より発言。その後、事務方より回答。委員からの主な発言および事務方の回答要旨は以下のとおり。

(地球温暖化問題への対応について)

  • 地球温暖化対策にあたり、2050年までにCO半減といった明確な長期ビジョンを示したことを評価。今後は2050年どうなっているか、どうしたいかについてしっかりしたビジョンを立ててそれに向かっていくことが重要。
  • そのビジョン実現に向けて、技術とソフト(ライフスタイル)の連携が重要。国民の理解、多様な主体の連携によって効果を上げていくことが重要。
  • 環境に良いものに対して国民が導入したくなるようなインセンティブを設けるエネルギー政策を行なってほしい。
  • 環境対策については、環境省、農水省など各省庁それぞれでよい政策を作ろうとしているが、国民としては省庁が個別に対応するのではなく、連携して分かり易く投げかけていただくとありがたい。
  • 国内のエネルギー環境政策は国家政策そのものと認識することが必要。日本は欧州が主張するような総量規制ではなく、エネルギー原単位論争に持っていくことが重要。
  • 地球が資源をどこまで供給できるのか知る必要がある。その点で特に注目をあびている例が海底資源である。我々は地球に対する知識が果たして十分なのか考える必要がある。
  • 総理が発表した「美しい星50」の中に提示されている「低炭素社会づくり」のような長期的な視点での議論も必要ではないか。

(省エネルギー対策について)

  • 省エネルギー対策について、国民運動ということをもっと全面的に打ち出し、環境省や地方自治体とも連携して取り組んでほしい。
  • 一般消費者に対する省エネの普及促進について、ライフスタイルや意識の変革を求めるものについては、経済産業省だけでできることではなく、環境省や、教育という意味で文部科学省と連携する必要がある。
  • 建物でのエネルギー使用量増加が常に悪者にされるが、2010年における1.5倍くらいの伸びのうち、1.3倍くらいは世帯数の伸びであって、これを増やすなというと、すべて原単位で吸収せねばならず、並大抵のことでは達成できない。この点突っ込んだ議論が必要。 

(エネルギー国際協力について)

  • 中国・インドへの省エネ制度構築・人材育成支援については非常に重要と考えるが、技術的な規制や標準化等を上手に組み合わせていく必要があるのではないか。
  • 国際協力、途上国支援について、中国、インドといった国に対しては日本型の制度の運用を待っていたらとても間に合わない。トップランナー制度を積極的に推進すべき。
  • 省エネ・新エネ国際協力という点について、環境面も含めた国際エネルギー協力というのが非常に大事になってくるのではないか。

(運輸エネルギー次世代化について)

  • バイオエタノールについて、食料と競合しないという視点は非常に重要。環境に対する影響を懸念するグループもいるので、この点について検討してほしい。

(新エネルギー対策について)

  • 新エネは数値議論が長い間止まっており、新エネ部会で何らかの検討が必要ではないか。
  • 中長期的には革新的な技術開発が必要であり、コージェネレーションや燃料電池が注目されているが、一企業・一業界の力では限界があり、国の適切な政策支援が必要。

(原子力について)

  • 放射性廃棄物の処分場の候補地に手が上がらない点が非常に気がかり。積極的な広報および理解の促進が一層必要であるが、我々市民も自身の問題として感じていく必要がある。
  • 中越沖地震によって原子力発電所が現在どのような状況になっているのか、住民への情報提供が必要。住民は地震による被害を受けた上に更に風評被害に苦しんでいる。
  • 原子力は、国がコストをかけて安全のためのインフラを整備すべき。
  • 今回の中越沖地震は想定を超えた規模ではあったが、大きな事故には至らず、脆弱なものではないと言える。省エネ・新エネは聞こえがよく格好がいいが、原子力から逃げないで国民に受け入れられるような取り組みをして推進していただきたい。
  • 今回の地震との関係について、新耐震指針でよいのかどうかクリアにしていただきたい。
  • 高経年化の問題について、しっかりとした対策をとることが必要。

(資源外交について)

  • 天然ガスの調達については、交渉相手の多くが産ガス国の政府系企業、あるいは政府そのものであり、個別企業の交渉力には限界があるため資源外交が重要。
  • レアメタル、レアアースは今後の省エネルギー、新エネルギーの観点からも必要不可欠。その安定供給はエネルギー政策上で極めて重要である。
  • 資源外交では、ODAといった資金面での切り口だけでなく、人と人との交流を通じた信頼関係を作ることが重要。

※委員からの指摘に対し、事務方からの回答は以下のとおり。

【資源エネルギー庁長官】

  • 原子力については、住民への正しい情報提供が重要。短期的にみて必要ことは風評被害を食い止めることであり、努力していく。
  • 他省庁との連携については、協調と競争の両面があるが、いずれにしても縦割りにならないよう、政府全体として一致団結して対応していく。
  • 2050年に温室効果ガスを半減することは、現行技術等の延長線上では不可能であり、革新的技術開発が不可欠。革新的技術の登場には時間がかかるため、早く提案することが必要であり、先般総理が提案したもの。
  • 京都議定書が抱えるいくつかの問題点を克服した形で次の枠組みを作らないといけない。日本としてポジティブに取り組んでいく。
  • 地球温暖化対策についての日本の戦略として、いかに原単位論争に持ち込んでいくかが重要。全員参加、各国の事情に配慮した柔軟な枠組み、経済発展との整合という原則に基づき取り組んでいきたい。
  • レアメタル・レアアース等を含め資源外交を積極的に展開していく。
  • 「国民運動」の展開について、環境省と連携しつつ、工夫を積み重ねながら取り組んでいく。
  • 原子力発電の最終処分場の問題については、やり遂げなければならない課題。国も電力会社も前面に出て努力していかなければならない。

【原子力安全・保安院審議官】

  • 今回の地震では、原子力発電所の重要施設で耐震上、問題のある事象は発見されていない。一方で自衛消防、情報提供の問題等、多くの教訓が得られたのも事実であり、どう評価し、活かしていくかが重要。
  • 昨年9月、原子力安全委員会において新しい耐震指針が策定された。現在全ての発電所が新指針に適合するかどうかチェックを行なっているところ。新指針は、常に最新の知見を取り入れていくことを要求しており、今回の新潟の地震で得られた知見も可能な限り反映される。
  • 高経年齢化については、30年から40年経過したところで技術評価を加え、管理している。今後もしっかりと取り組んでいきたい。

以上

 
 
最終更新日:2007年7月26日
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