経済産業省
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総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会(第38回)‐議事要旨

日時:平成23年2月18日(金曜日)10時~12時
場所:経済産業省 本館17階 国際会議室

出席者

山地部会長、柏木委員長、石谷委員、内山委員、大西委員(村松委員代理)、川口委員、木本委員、久米委員、河野委員、崎田委員、大聖委員、武井委員、竹中委員、辰巳委員、中上委員、中島委員、永田委員、野村委員(児玉委員代理)、藤原委員、船越委員、堀田委員、松村委員、村木委員、森下委員、横山(明)委員、横山(隆)委員、和賀井委員(能登屋委員代理)

議題

  1. 買取制度小委員会報告書(案)について
  2. RPS制度の次期利用目標量等について
  3. 平成23年度における太陽光発電付加促進付加金単価及び太陽光発電買取価格等について 等

配布資料

  • 資料1 新エネルギー部会委員名簿
  • 資料2-1 「再生可能エネルギーの全量買取制度における詳細制度設計について」買取制度小委員会報告書(案)の概要
  • 資料2-2 「再生可能エネルギーの全量買取制度における詳細制度設計について」買取制度小委員会報告書(案)
  • 資料2-3 買取制度小委員会報告書(案)に係るパブリックコメントの結果
  • 資料2-4 買取制度小委員会報告書(案)に係る意見の概要
  • 資料3 次期利用目標量等について(概要)
  • 資料4 平成23年度における太陽光発電促進付加金単価及び太陽光発電買取価格等について(概要)
  • 資料5 第37回新エネルギー部会議事要旨
  • 参考資料1-1 総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度環境小委員会中間取りまとめの概要
  • 参考資料1-2 総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度環境小委員会中間取りまとめ
  • 参考資料2 地球温暖化対策の主要3施策について

議事概要

山地部会長より、部会長就任の旨を連絡。田嶋経済産業大臣政務官より冒頭ご挨拶。柏木委員長より買取制度小委員会の審議内容について紹介の上、事務局より配布資料について説明の後、自由討議。

委員
  • 報告書の留意事項について、鉄鋼業、とりわけ電炉業は、製造プロセス上、電気を大量消費する。今まで、省電力化や夜間操業等をすすめてきたが、今なお売上高に占める消費電力量は平均的な製造業の10倍である。制度の導入に反対はしないが、サーチャージ負担が極めて大きなものとなる一部の業界に負担を偏らせるべきではない。電力多消費型産業への何らかの負担軽減措置を講じてほしい。
委員
  • 公平性のために、買取制度の料金は一様として、その上で何らかの措置をするとのことだが、これはWTOのルールに抵触しないのか。
委員
  • 国民負担はどうなるのか。資料4の1ページ目のテーブルでは、買取総額と回避可能原価の差分が転嫁されるという理解でいいのか。また、その場合、差分を太陽光の発電電力量で割ると需要家に対する負担となるのか。
  • 買取制度は発電に焦点をあてたものだが、太陽熱等の熱利用も非常に大きなポテンシャルを持っている。この辺りの検討はどうなっているのか。
委員
  • 太陽光発電の普及拡大のため、業界としてもコスト削減やシステムの長期耐用性の向上等に努めて務めているところ。そのためにも、ベースとなる技術開発が重要であり、今後も力を入れていきたい。
委員
  • 内容については、このまま検討を続けて欲しい。
  • 3~5年毎に見直しをすると書いているのが重要なので、現実に即した制度となるようにして欲しい。国民負担に配慮しながら制度設計をしており、過剰負担とならないよう、説明をしっかりして欲しい。
  • 国民の理解を求めるとのことだが、現状国民の姿勢は受身である。今までは大規模事業者に任せっきりであった再生可能エネルギーの導入拡大等のエネルギーの話は、今や国民一人一人が考えなければいけないもの。そのために、しっかりと情報発信をして欲しい。省エネルギーに努める人もいれば、新エネルギーを創る人も出てくるだろうし、地域活性化にもつながるのではないか。
委員
  • 再生可能な資源を使うということには色々な効果があるが、CO2削減量についても説明する必要があるのではないか。再生可能エネルギーを導入させると、火力発電の負荷率は低下するが、この際、発電効率も低下するため、トータルとしてはCO2がどうなるのか、説明して欲しい。
委員
  • 買取制度は国民・産業に相当な影響をもたらすものである。5~6千億という国民負担について、額自体や負担方法について、理解を求めていくことが本制度の開始に当たっての大前提ではないか。厳しい経済状況の下、本制度が容認されるのか、また、グリーンイノベーションと言われているような成長産業として、本制度がどのような効果をもたらすのか、しっかりと説明をして欲しい。
  • 制度の柔軟な見直しをお願いしたい。どの程度の負担によって、どの程度の再生可能エネルギーが導入されるのか、常に検証する必要があるのではないか。
  • 負担方法について、今回、電気料金を通じての回収ということになっているが、国民全体で低炭素社会を目指すとうい本制度の趣旨に鑑みれば、電力需要家以外のエネルギー利用者にも負担をお願いするべきではないか。
  • 低炭素社会への近道は、原子力発電の活用や、再生可能エネルギーの導入拡大を見据えたグリッドの強化等を通じ、エネルギー需要を環境負荷の低い電気にシフトさせていくことだと思っているが、本制度により電気料金が値上がりとなれば、この流れに逆行することとなるのではないか。制度の見直しを行う際には、是非負担方法についても見直しを行って欲しい。
委員
  • 全量買取制度への移行時期を明確化して欲しい。平成24年度の制度を導入する予定とのことだが、出来るだけ早い時期に導入するようにして欲しい。制度がいつ始まるのかわからなければ、買い控えが起こるだろうし、メーカーとしても生産設備の整備が出来ない。
  • 非住宅用の太陽光発電の普及拡大に努めて欲しい。昨年末の閣僚委員会で決定されたとおり、新産業の育成、雇用の拡大、地域経済の活性化のため、非住宅分野の太陽光発電を増やすべきである。そのため、適正な買取価格を、早い時期に設定して欲しい。メーカーとしても、コスト削減に向けて様々な努力をするが、そもそも製品の量と分野が拡大することが重要であるので、拡大に努めて欲しい。
  • 制度の見直しをしっかりやって欲しい。
委員
  • 買取制度においては、再生可能エネルギーがどれ位導入されるかは一重に価格次第である。
  • RPS制度では、量を定められたところで、電気事業者の努力余地は少なく、今後の利用目標量を0とすることについて異論はない。新制度では、RPS認定設備については何らかの措置を講ずるとしているが、電気事業者としては供給新法の目標達成のためにこうした設備を活用していきたいと考えており、是非お願いをしたい。
  • 現在、東北電力としても系統連系可能量の見直しやメガソーラーや石炭火力発電所のバイオマス混焼等、再生可能エネルギーの導入拡大に努めている。
委員
  • 3~5年で制度の見直しと行うとしていることが良い。
  • エネルギーという意味では、原子力の方が実力が高いが、産業政策の観点もあり、太陽光発電を推進することとしている。
  • 温暖化を巡る動きが世界で動いており、今後の動向に対応していくために、見直しを行っていくことが重要。
委員
  • 電気料金の請求書には、サーチャージの言葉が出ており、これが国民に対してエネルギー問題の関心を喚起することが出来るのではないかと思っている。
  • 余剰買取制度と全量買取制度の話が混在していて、ややこしい。情報を整理して、分かりやすく国民に伝え、制度移行の際に混乱が起きないようにして欲しい。
委員
  • 新制度では、PPSを買取主体としてくれたことに感謝。電源入手の手段として、期待している。
  • 従前、RPS制度の目標量を達成すべく、精一杯努力をしてきたところ、RPS制度は廃止となってしまった。新制度では、環境価値を需要家に公平分配するとのことだが、これではPPSは戦えない。制度の外で環境価値を評価する仕組みを検討して欲しい。環境配慮契約法等のCO2に縛られる入札は新制度の導入に当たって変わるため、何らかの配慮をお願いしたい。
  • 制度移行を心配している。PPSとしては、RPS目標量の達成に向け、既に来年度の入札等を行っているところ。出来るだけ早期に制度の全貌を明らかにして欲しい。
委員
  • 化学産業は、特にソーダ業界が、電力多消費型産業である。電気やスチームなどのエネルギーを大量に使って製品を製造している。
  • 一方で化学産業は、素材という観点から、軽量化や断熱効果の向上等を通じて、環境へ貢献してきた。製造プロセス上では確かにCO2が排出されるが、製造された製品を使うことによるCO2削減効果を考慮すると、トータルとしては3倍程度、CO2が削減されているという試算もある。また、太陽光パネルの素材を提供するという側面からも化学産業は貢献している。
  • 製造プロセスについて、研究開発を通じて省エネルギーに取り組み、競争力を高めてきたが、新制度が導入されることで、こうした開発力が低下することを懸念している。是非、何らかの支援をお願いしたい。
  • 化学業界としては、化石燃料を燃料ではなく、原料として使用するべく、エネルギーのスチームから電気へのシフトを進めてきたが、新制度が導入され、電気料金が上がるとなると、この流れに逆行することとなる。また、韓国等、諸外国は電気代が安く、今後の競争への影響が懸念される。是非、更なる省エネルギー化や素材の開発が進むよう、過度な負担とならないような検討をして欲しい。
部会長
  • 製品を通じた環境面への貢献というのはよく理解できる。ただし、制度内での対処は難しい。
委員
  • 再生可能エネルギーへのアクセスツールとして、グリーン電力証書への取組が近年活発化している。環境価値を共有するという仕組みを持つグリーン電力証書に大きな期待が寄せられているところであり、更なる活用が進むよう、制度の構築をお願いしたい。また、公的評価や税制優遇等も検討して欲しい。
  • 新制度については、買取対象や買取価格等、スムーズな制度運用が図られるよう、最新の情報発信を積極的にお願いしたい。
委員
  • 太陽電池の価格は順調に下がってきているのか確認したい。パネル価格がいくら下がっても、例えば設置工事の費用等が下がらなければ、価格の低減には限度があるのではないか。
  • 新制度は適用期間が15~20年になるとのことだが、電力系統への対応が重要であり、取組を進めても、制度終了後に再生可能エネルギー電源が入ってこないということになれば、系統強化に要した費用は単純にコストとして跳ね返ってくることとなる。問題が生じないよう、配慮が必要ではないか。しっかり検討して欲しい。
  • 新制度は、計測がし易い電気を対象としたものだが、熱の利活用も重要。EU等の諸外国ではその導入拡大が積極的に行われており、日本においても、熱の利用促進をしっかりして欲しい。
委員
  • 補助金が廃止され、平成23年度は支援措置の空白期間となっている。出来るだけ早期に新制度を実施し、空白期間を短縮して欲しい。
  • 制度変更のリスクを心配している。新制度の導入によって、再生可能エネルギーについて、価格のリスクはなくなるものの、量のリスクは存在する。供給新法による緩やかな目標値はあるものの、より明確な目標値を何か設定するべきではないか。
  • 制度の見直しに当たっては、前もっての情報提供をお願いしたい。今後、風力発電は環境アセスメントの対象となる見込みのため、制度が頻繁に変わるとなると事業リスクが高まる。
  • 既設設備に対する配慮をお願いしたい。補助金を活用して建設した施設があるが、こうした設備が新制度の導入によって事業が継続出来ないといったことが起きぬよう、配慮をお願いしたい。
委員
  • 再生可能エネルギーの導入のために、買取制度だけでなく、ポリシーミックスで対応して欲しい。買取制度は実施し易いものであるが、イニシャルコストの低減等、色々と検討すべき。元々、太陽光発電の余剰電力買取制度だって、補助金政策の補完的措置として導入されたものである。買取制度のみで再生可能エネルギーの導入拡大を図るとなると、電気事業者にだけ負担が高まり、エネルギー間の競争が歪むこととなる。エネルギービジネスとして成立するような価格等の設定をお願いしたい。
  • 買取価格を徐々に低減させるとのことだが、しっかりとコストも低減していくよう配慮して欲しい。現在、買取価格の低減がコスト低下のインセンティブとなっているとも聞いている。是非そうした視点をもって制度の運用に臨んで欲しい。
委員
  • 報告書の内容自体には特に異論は無い。
  • エネルギー需要は電気と熱で二分しているため、再生可能エネルギーについては電気の利用だけではなく、熱利用も重要。再生可能エネルギー等の熱利用に関する研究会で検討をしているが、是非、電気と熱の両輪で頑張って欲しい。
  • 系統安定化対策のためには、燃料電池やコジェネレーション等の分散型電源が重要であると考えている。欧州では、”Producer”と”Consumer”を合わせ、”Prosumer”という言葉で分散型電源を評価している。日本でも是非、検討を進めて欲しい。
委員
  • 国民理解のための活動が重要である。従来の活動は、国民に対して「説明」をしていたが、そうではなく、まず国民がどのような情報を求めているのかニーズを把握し、その上で、情報を発信するようなスタイルとすべき。また、何故今、全種全量の買取制度を導入するのかという説明等、そもそも論が不十分ではないか。
  • 太陽光発電や風力発電等もあるが、雪氷冷熱エネルギーもある。こうしたものにも言及しつつ、買取制度をわかりやすく説明して欲しい。
  • 従来、買取制度の説明では「全員参加型」という文言を使っていたが、精神論としてみんなでバックアップしていくという考え方が重要。
  • 再生可能エネルギーを導入すると日本はどう変わるのか、説明をしてみてはどうか。
委員
  • 新制度の導入による再生可能エネルギーの導入拡大を期待している。
  • 今回はサーチャージ負担が主に議論されているが、系統安定化対策費もある。以前、系統に悪影響が生じない再生可能エネルギーの導入量の試算がなされたが、何の対策も取らずに系統に取り入れることが出来る再生可能エネルギーの導入量は600万kW,少し無理をすれば1,000万kWという数値である。それ以降は、周波数変動を防ぐため、制御容量の確保、配電線の強化、出力制御装置の導入、また、蓄電池の設置等が必要となる。蓄電池を設置するとなると6兆円もの費用が掛かり、これが隠れたコストとなっている。
  • 今回の制度は太陽光発電が目立っているが、市場原理の下では風力発電が優位ではないか。また、水力発電は20円位で買うという理解で良いのか。
委員
  • 現在、次世代送配電システム検討会で議論をしている。系統安定化対策費がサンクコストとならないかとの指摘があったが、系統安定化は太陽光発電の導入量を注視しながら進めていくことが重要。まずは大規模な発電設備への出力制御、小規模な発電設備への出力制御、蓄電池の設置という順で対処するようロードマップを策定し、コストを抑制するようにしている。
  • 出力抑制については、しっかりと理解が得られるよう努めて欲しい。
委員長
  • 新制度については、運用段階における要望が多かったと思う。
  • 広報については国内外でやっていくということかと思う。
  • そもそも論については、プロジェクトチームでの話かと思う。本報告書は詳細制度設計についてである。
  • 3~5年の制度の見直しや公平性の在り方・負担の在り方・ポリシーミックスの在り方は、制度を運用しながら、見ていく必要がある。
  • 速やかな制度移行や、それに際しての前もっての情報発信も運用段階の話かと思う。CO2削減効果については、試算段階では、2020年に約2%程度の削減となる。その際の削減コストは1トン当たり2万円程度である。経済効果は約1兆円程度と見積もられている。
  • 環境配慮契約法等、法律の整合性については行政の動向を注視していきたい。
  • 太陽光発電の価格低減については、パネル自体の価格や、住宅用の工事費は低減している一方で、非住宅用の工事費は、オーダーメードのため、あまり低減していないという状況。
  • 洋上風力や海洋エネルギーについては、まだ実用化されていないということや、国民負担への配慮に鑑み、技術開発支援をしていくことが重要であり、商用段階に入ってから対象に加えるべく検討したい。
事務局
  • いただいた御意見については、できる限り今後の制度設計に反映させていきたい。

山地部会長より、買取制度小委員会報告書(案)を正式な報告書とすることについて委員各位に確認を取り、事務局より新エネルギーに係る政策の今後のスケジュールについて説明した後、解散。

問い合わせ先

資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー対策課再生可能エネルギー推進室
電話:03-3501-2342
FAX:03-3501-1365

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最終更新日:2011年2月28日
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