経済産業省
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迷惑メール規制に関する技術的論点ワーキンググループ(第4回)-議事録

平成20年5月13日
於:経済産業省本館17階西3国際会議室

議題

  1. 特定商取引に関する法律の改正案及び特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の改正案の概要について
  2. 迷惑メールに対する民間の自主的な取組について

議事概要

  • 松本座長

    それでは、定刻になりましたので、ただいまから第4回迷惑メール規制に関する技術的論点ワーキンググループを開催させていただきます。

    委員の皆様方には御多忙中のところ御参集いただきましてまことにありがとうございます。

    まずは事務局から委員の出欠状況、配付資料の確認等についてお願いいたします。

  • 諏訪園消費経済対策課長

    それでは、御説明します。

    本日は、齋藤委員、別所委員が御欠席されております。

    また、春田委員が御欠席になっておりますが、春田委員の代理としまして、株式会社ディー・エヌ・エーの法務グループ、グループリーダーの阿部様に御出席いただいております。

    それから、今回委員の交代がございまして、全国イーコマース協議会会長の平山委員に御参加いただいていたところでございますが、かわりまして、同協議会理事長の曽根原様に委員に御就任いただいております。

    それから、楽天株式会社執行役員の野原委員がこれまで御就任いただいていたわけでございますが、同社の渉外室長の関様に委員に御就任いただいております。

    それから、お手元の資料ですけれども、資料1から7を用意させていただいております。欠落、落丁等あれば事務局までお申しつけください。

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    さて、昨年まで3回ワーキンググループを行いまして、昨年末の第3回ワーキンググループにおきまして迷惑メール規制についてのあり方、特に技術的な側面としてどのような点に留意して法改正を行うべきか、またすべてを法規制で縛るのではなくて、民間の自主的なルールを設けることで、より快適なインターネット取引慣行がつくれるのではないかという観点から報告書を取りまとめたところでございます。

    後ほど事務局から報告がありますが、法改正につきましてはほぼ本ワーキンググループの報告書どおりの内容で特定商取引法の改正案がまとまって、現在国会に提出され、審議を待っている状況でございます。

    したがいまして、本ワーキンググループにおきましては、特に次回以降、特定商取引法改正法案の国会における審議の状況も踏まえまして関係省令のあり方について詰めた検討を行っていきたいと考えております。国会審議の状況にもよることではございますが、年内に施行されるということになるとすれば、ことしの夏までには本ワーキンググループとして大体の案を取りまとめて、遅くとも秋までにはパブリックコメントにかける必要があると考えています。

    したがいまして、このワーキンググループもあと2回ないし3回程度は開催して議論を集約いたしまして、当ワーキンググループとしての考え方を取りまとめたいと思います。

    他方で法規制と対になる形で民間の自主的なルール設定、取引慣行づくりについても詰めていく必要があると考えておりますが、こちらのほうは米国、あるいはアジア全体で一定の進捗が見られますほか、我が国におきましても、それに呼応する形で取り組みが始まっているということでございます。また、そうした動きなどについて消費者団体としてもさまざまな御意見もおありだろうと思います。

    そこで、本日は、まず最初に事務局及び総務省から今国会に提出されております特定商取引法改正法案と特定電子メール法改正法案につきまして、その内容を御紹介願いたいと思います。その後で民間の自主的なルールづくりの動きなどについて御報告を賜りたいと思います。

    では、まず橘高消費生活担当官房審議官から御挨拶をお願いいたします。

  • 橘高審議官

    おはようございます。

    皆様にはかねてから3回おつき合いいただいているわけでございまして、きょうは私が御挨拶というのもあれでございますが、先ほど委員長からございましたように、若干経過報告かたがた引き続いての御協力をお願い申し上げたいということで一言だけ申し上げたいと存じます。

    まずもって今回新たに御参加いただきます委員の方もおられます。大変多くの方に参加していただいているワーキンググループでございます。お忙しいところをお時間を割いていただいて大変恐縮に思っております。ただ、もともと参加していただいている方、御案内のとおり、ある意味でこのワーキンググループといいますのは、制度をつくったときにそれがうまく動くかどうかという意味で、問題のあるところはきちんとただす。しかし、それが健全な方、あるいは消費者にとっても大変プラスになるような事業者の活動に悪影響があってはいけないという、この2つの視点からまさに実際に本当にいい形で制度が動くためのいろんな御意見をいただいているという意味では大変重要な場でございますので、そういう意味でぜひ引き続きにおつき合いいただきますようにお願い申し上げます。特に新しい委員の方々にはどうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。

    それから、法案の状況につきましては、3月の初旬に国会に提出いたしましたが、もともと関係法律の中で基本的には提出順に審査をされるということがございますものですから、国会のさまざまな情勢もあり、現在、私どもからすると、一日千秋の思いで審議を始めていただくのを待っているという状態でございます。さはさりながら、ほかの当省関係の法律もおおむねめどがついてきておりますので、私どもの期待を込めた見通しとしましては、今週、来週あたりにはかなり具体的な審議の動きが出てくるのではないかということで、その対応に怠りないように今整備を進めているところでございます。

    その上で、詳細内容はまた諏訪園課長からも補足を申し上げたいと存じますけれども、先ほど座長からお話しいただきましたように、具体的な詰めを並行してしていかないといけないということで、例えば表示の方法などについては既にかなりはっきりした形での御意見を賜っているわけでございますが、それ以外にいろいろ御相談をしないといけないことがございますので、その点、あわせてよろしくお願い申し上げたいと存じます。

    私からは冒頭そういう意味での御挨拶といいましょうか、引き続いてのお願いを申し上げたいということでございます。

    最後でございますが、きょうたまたま別件の国会の法案審議の関係で、私は中座させていただきますことをあらかじめおわびを申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
     

1.特定商取引に関する法律の改正案及び特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の改正案の概要について

  • 松本座長

    それでは、お願いします。

  • 諏訪園消費経済対策課長

    それでは、特定商取引法の今回のインターネット通信販売に係る迷惑メール広告規制について御説明申し上げたいと思います。

    今御案内がございましたように、まだ今法律案が提出されて国会審議というところでございますので、そういう意味で御紹介ということで御説明させていただきます。お手元の資料2と法律案の要綱というのをお配りしているかと思いますので、それに基づいて御説明申し上げます。

    資料2にありますのは、特定商取引法、割賦販売法の一部を改正する法律案の全体の概要というものでございまして、この中では1、「法律改正の趣旨」とございまして、(2)のところで、インターネット通信販売などの新しい分野においては、返品をめぐってのトラブルですとか、不当請求の手段となる迷惑広告メールの問題等、多くの消費者被害が発生しているということを述べた上で、(3)のところでインターネット取引等の規制の強化を内容とする特商法等の抜本的な見直しを行うということを述べております。

    続きまして、2ページ目のところでございますが、(1)のところで、「規制の抜け穴の解消」というところから始まりまして、ここで若干今回の迷惑メール規制にかかわってくるところは、指定制も廃止されますので、これまでは迷惑メールといっても指定商品、指定役務に当たらない場合には特商法で取り締まれなかったのですが、今回の改正が行われればこのあたりも規制対象になり得るということでございます。

    続きまして、その次の3ページ目にまいりまして、インターネット取引等の規制の強化の(2)のところで、消費者があらかじめ承諾しない限り、迷惑メール広告の送信を禁止するということでございます。

    ここは簡単に書いておりますので、裏のほうの「要綱」というところを見ていただければと思うんですが、ページを打ってなくて恐縮でございますが、3ページ目のところをおめくりください。「六承諾をしていない者に対する電子メール広告の提供の禁止等」とございます。前から申し上げておりますように、広告主である販売業者、この方たちについてはこれまでもオプトアウト規制ということで規制しているわけでございますが、どうもこの方たちだけではなかなか広告主業者自体は広告業務をほかの広告代理店等の事業者に全面的に委託してしまっている。自分たちはあんまりよく知らないということがあるものですから、今回電子メール広告受託者を規制対象にしております。いずれにしても販売業者等というのは役務提供事業者も入っているわけですが、販売業者、役務提供事業者の方、それから広告業務を全面的に受託している事業者の方、この3者については、その相手方となる者からの請求、ないしは承諾がない場合には電子メール広告をしてはならないということで、これはオプトイン規制として規制しております。

    2つ目としまして、販売業者、役務提供事業者、それから電子メール広告受託者は、電子メール広告の相手方となる者からの請求又は承諾の記録を作成し、保存するとともに、電子メール広告にその相手方が電子メール広告の提供を受けない旨の意思を表示するために必要な事項を表示しなければならないということでございます。

    ですから、この記録の作成というのは、昨年の1回から3回まで相当議論がございましたが、このあたりは今後省令で定める。省令で定めるに当たっては、個々のオプトインの記録をとるのはなかなか難しいという話もございまして、ここはどういった形でオプトインをするということについての画面を示したかということについてのログ等を記録してもらうということについて、今後さらに省令でどう規定していくかということをこの場でも御議論いただければと考えております。

    それから、ここに載っておりませんが、全く問題ないメールがあるわけですね。特にお買い物ショップと言われるところでしましたと。そのお買い物をしたことについての取引の記録ですね。これから商品を発送しますよとか、これから引き落とししますよとか、そういった取引にかかるメール、そういったものに広告がついている分にはオプトインがないわけでございますけれども、特段問題がないでしょうということで、こういった適用除外についても定めております。また、それに類するような特段問題がないだろうというようなものについても今後関係省令としてこのワーキンググループの場で御議論いただきたいと考えております。

    それから、次の七のところですね。「通信販売に係る指示対象行為の追加等」ということで、当然いわゆるオプトイン規制に違反した場合については、業務停止命令、あるいは指示等の対象になり得るということを規定しております。

    それから、次のページ、さらに次のページをあけていただいて、「十報告徴収及び立入検査の拡充」というのがございます。従来は、前にも申し上げましたけれども、なかなか実際に広告メールを送っている広告主の事業者が開いているウェブサイトというのは確認できるのだけれども、この広告主事業者がどこの住所にいるのか、どこに住んでいるのか、どこで事務所を開いているかというのはなかなかわからないという問題点がございまして、今回は3項のところで、「主務大臣は、販売業者等と取引する者に対し、当該販売業者等の業務又は財産に関し参考となるべき報告又は資料の提出を命ずることができるものとすること」とございます。ここは罰則がついておりますので、今後迷惑メールの広告主事業者、大体これは御案内のように出会い系サイトですとか、そういったところは必ず不当請求するための振込銀行口座、電子マネー決済の番号等すべて書いてあります。こういったところの取引先に対して報告提出命令をかけるということができますので、もちろん銀行口座などは仮名口座とかさまざまな手口を使っている場合もございますが、そうはいっても最近摘発している事例などは、従業員だったり、アルバイトだったり、やはり関連している人に口座を開かせて、こういうのは口座詐欺として別途刑法の対象にもなりますけれども、そういったことで絞り込みをかけていくことができるだろうということがございます。

    それから、4項のところで、これは直罰の担保ではございませんが、「主務大臣は、電磁的方法の利用者を識別するための文字等を使用する権利等を付与した者から、当該権利を付与された者を特定するために必要な情報について報告を求めることができるものとすること」。若干わかりにくくて恐縮でございますが、要はプロバイダー業者さん、先ほど申しました広告主業者がウェブサイトを開いていて、そのウェブサイトを開設するために取引しているプロバイダーさんに対してさまざまな情報を入手することができる。もちろんプロバイダーとの取引契約を開設するのに、余り真実の情報を開示しない場合もあるようでございますが、クレジットカード情報は絶対きちんとしたものではないとプロバイダーさんも契約を結ばないという話も聞いております。ですから、そういったところを取っかかりにいろいろと調査の端緒が開けるだろうというふうに考えております。

    それから、その次のページをおめくりいただきまして、「十一罰則の拡充」。若干簡単にしか書いてなくて恐縮でございます。詳しくは私どものホームページの新旧対照表をごらん願えばと思うんですが、要はオプトイン規制については、オプトインに違反した場合には罰金でございますけれども、刑事罰の対象になる。さらにはオプトイン規制に違反すると同時に迷惑広告メールの表示義務にも違反していたという場合には、懲役1年以下の刑罰も加わるということでございます。これまではこういったオプトアウト規制については何ら刑事罰はなかったものですから、迷惑メールを送っても警察が出てくることは、総務省さんの送信適正化法のほうはありますけれども、広告主業者は全くリスクフリーみたいな状態だったわけでございますが、今後は広告主業者、あるいは広告の受託事業者も刑事罰の対象になり得る。警察がマークするということになると相当脅威として感じることになるのではないかなということが期待されます。当然オプトイン規制と表示義務規制と両方マッチしないとだめだというのはありますけれども、ただ、大抵の迷惑広告メールは、御案内のように事業者の名前を正当に名乗っているということはございませんので。そこで必ずアウトになりますので、いわゆる普通の迷惑メールであれば、ほとんどのものが懲役つきの違反行為に該当するのかなということでございまして、あわせて実効性の確保に資するものと期待されるところでございます。

    こういった法案を今提出しておりまして、政府としましても早く国会で御審議賜るよう今あれしているところでございます。

    以上、簡単でございますが、特商法の改正法案の概要でございます。

    引き続きまして、これと対になっている特定電子メールの送信適正化法についての概要を総務省さんから御説明いただきたいと思います。

  • 吉田総務省企画官

    総務省消費者行政課の吉田でございます。

    関連する法案であります「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案」につきまして簡単に御説明させていただきたいと思います。

    迷惑メール規制ということで、この法律は電子メールの良好な利用環境を維持するという観点から定められているものでございまして、今回の法改正案で「オプトイン方式による規制の導入」といった点、それから「法の実効性の強化」、それから「その他」、特に今海外発の迷惑メールが非常にふえているということで、国際連携等を強化してくるという点を中心に改正案をまとめているということでございます。

    この法律の施行日については、「公布の日から起算して6月以内」ということでございます。

    では、資料3の2ページ目から簡単に概要を説明させていただきたいと思います。

    まず1点目、「オプトイン方式による規制の導入」ということでございまして、これはある意味で特定商取引法の今回の法改正と対になるところでございまして、あらかじめ同意した者等に対してのみ送信を認める方式を導入するということ。それから、あらかじめ同意を得た場合であっても、受信拒否の通知を受けた場合については送信を禁止することと。それから、送信者の氏名・名称や受信拒否の連絡先となる電子メールアドレス等についての表示義務を定めること。それから、同意を証する記録の保存に関する規定を設けるということを今回改正案でも盛り込んでいるということでございます。

    詳細につきましては、いわゆる白表紙に条文がついてございますので、そちらをごらんいただければと思います。

    次に、「法の実効性の強化」といった点でございます。これも今諏訪園課長のほうから御説明がありましたけれども、迷惑メール規制につきましては、オプトイン規制を導入するとともに、きちっと法に抑止力がある。それからちゃんとつかまえられるという実効性の強化ということが重要であろうということで、この点から以下の4点を規定しているということでございます。

    1つは、電気通信事業者側でまず迷惑メール対策ということを考えることができるわけですけれども、電気通信事業者が役務提供拒否をできる場合として、送信者情報を偽った電子メールの送信がされた場合というものを明文で追加したということになっておりまして、これで要する送信者、特に送信ドメイン認証技術等を活用して、送信者情報を偽った電子メールが送信されていたというのが判明した場合に、事業者のほうで提供を拒否することができることを明確化したということでございます。

    それから、次に、これは特商法のほうとの並びになりますけれども、電子メールアドレスとの契約者情報の提供を求める規定を設けております。

    3点目に、迷惑メールの送信者がだれであるかというのを特定するのは非常に難しい場合があるということ。それから、海外発のメールが非常に多いわけで、海外からの送信ということについては、基本的には日本からの行政命令等は非常に困難であるという実態がございますけれども、これの送信の指示をしている人が日本にいる場合というのがかなりある。日本語で外国から送ってくるというようなことがございまして、報告徴収及び立入検査の対象に送信を委託して指示をさせていた者等も含めるというような改正を行っております。

    それから、罰則の強化といたしまして、特に抑止力という点で法人に対する罰金額については、現行の特定電子メール法では100万円以下ということが規定されていたわけですけれども、これでは迷惑メールをビジネスとして送ろうとする者にとっては抑止力として低いのではないかという指摘がありまして、この罰金額を3000万円以下ということで大幅に引き上げるという改正を行ったというものでございます。

    それから、その次に「その他」ということでございますけれども、このほか海外からの送信の対策といたしまして、先ほどの送信委託者への命令といったところのほかに、迷惑メール対策を行う外国執行当局に情報提供をできる規定を創設するということで、今でも外国執行当局とは迷惑メール対策ということでさまざまな会議等を通じて情報交換等をやっているのですけれども、さらに外国発が多いということで、執行面についても協力をできるだけ進めていけないかということで、こういう点を設けております。

    それから、そもそもこの前提といたしまして、海外発国内着の電子メールもこの特定電子メール法の規律の対象であるということを明文化で記述したということでございます。

    この法案につきましては、取りまとめに当たりましては、総務省のほうで行いました研究会、それからパブリックコメント、それからこちらの経産省の迷惑メールのワーキングが昨年3回ございましたけれども、こちらの議論も十分参考にさせていただいてまとめております。

    2月29日に閣議決定されておりまして、ちょうどこちらのほうの法案は4月25日に衆議院を全会一致で通過したということになっておりまして、現在参議院での審議を待っているという状況でございまして、この施行につきましては、特定商取引法とも関連する部分がございますので、また経産省さんのほうとも十分に協議して進めていきたいと考えている次第でございます。

    以上です。

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    ただいま事務局から迷惑メール規制に関する2つの改正法案について御説明がありましたが、この2つの法案につきまして御質問、御意見がおありの委員の皆様、どうぞ御発言くだい。

    発言通告としてこの名札を立てていただければよくわかりますので、お願いいたします。

    特にございませんでしょうか。

    ございませんようでしたら、2つ目の議題のほうに入らせていただきたいと思います。
     

2.迷惑メールに対する民間の自主的な取組について

  • 松本座長

    2つ目の議題といたしましては、民間の自主的な取り組みについてどのように考えていくのが適当か、米国やアジアにおける取り組み、さらには我が国で始まりつつある新たな取り組み、また消費者団体からの御意見等についてお伺いしたいと思います。

    それでは、まず通商政策局の三田米州課長から御説明をお願いいたします。

  • 三田米州課長

    通商政策局の米州課長の三田と申します。よろしくお願いいたします。

    私自身は迷惑メールの専門家ということではないのですけれども、今の私のポジションがアメリカのさまざまな案件をいろいろと勉強したり、対応するということと、2001年から4年まで在米ワシントン大使館におりまして、FTCなり、今日もちょっと御紹介するBBBといった自主規制機関、こういった方々といろいろと情報交換、意見交換を続けてきておりまして、現在も続けているものですから、本日はこの後に多分迷惑メールについての自主的な取り組み等について詳細なお話があると思いますけれども、むしろ一般的なアメリカにおける規制と自主的な対応についての全体像をまず簡単に御説明させていただければと思っております。

    お手元に資料4という資料をお配りしておりますので、まずこの1ページ目、ここにアメリカの、特にアメリカの場合には消費者保護は御存じのとおりFTCが中核となっておりますので、FTCの消費者保護政策の全体像、法規制とともに他にどういうことをやっているかというのを概観したものがこのページでございます。

    端的に言うと、法執行、そして消費者及び産業界に対する教育、そして自主規制をきちんと奨励しこれと連携する、という大きく3本柱でこのFTCの政策は成り立っているということだろうと思っております。

    その背景として、まず1つは、基本的な考え方として、この資料は全体的にFTCのさまざまな講演から考え方をいろいろととらせていただいたのですけれども、基本的には競争政策と一体となって市場における競争的な環境を整備するということと、そういった競争的市場に対して消費者がきちんと効果的に健全に参加できるようにする。こういう考え方でありまして、その効果的参加というのは、きちんと消費者に対して情報が提供されて、消費者がきちんと選択する。それを競争的市場でつくっていく。こういう考え方がはっきりしているかと思います。非常に印象的だったのは、去年の、前の委員長の講演に「FTC protects consumers through market,not from them」という言い方をしていて、これは市場から消費者を遠ざけて守るとかそういうことではなくて、市場を通じて消費者を守るということでありまして、これは非常に象徴的な言葉だなと思っております。

    もう1つ、これもいろんな講演とかいろんなところを見てくると出てくるのですけれど、政府の規制自体の性格的な限界、あるいは執行のリソースが限られてくる。FTCも消費者保護部局で数百人ということでございますので、どうしても1つには中核である消費者、あるいはNGOといかに連携するか。一方で産業界とも協力していくというのがFTCの消費者保護政策のストラテジーのファーストプライオリティーだということを言っておりまして、そういう点からも3つをうまく組み合わせているという感じがいたします。

    まず法執行でございますが、これは規制という言い方よりもlow enforcementということで、いかにきちんと悪質な事業者を摘発し、取り締まり、そして提訴していくか。ここに非常に重点が置かれています。アメリカの場合は悪質事業者をきちんとつかまえるぞという、技術的な問題はあるのだろうと思いますけれども、この姿勢は非常にはっきりしているように思います。

    取り締まりの中心となるのはFTC法という法律がありまして、「不公正又は欺瞞的な行為又は慣行」というのを取り締まる。Unfair and deceptive practices and actsという言い方をしますけれども、こういったものをきちんと取り締まるという、非常に広範な、かつ一般的な権限が与えられています。その他にも、例えば今回で言えばCAN-SPAM法とか、それ以外の幾つかのルールで、個別の詳細なルールが定まっているものがありますけれども、少なくとも一般的な権限規定というのがあるために、非常に新しい案件でも柔軟に、広範に対応できるということが言えようかと思います。

    この際の「不公正又は欺瞞的な行為又は慣行」の中心的な考え方として、上にあったようにきちん情報開示が消費者に対してされているかというところを中心として、あるいは正確で、かつだますことのない、きちんと自分の情報表示に従った行為をとっているかということを問うています。これは具体的にどういう行為をするかということは政府としてなかなか決められない。したがって、詳細にこうしなさい、という行為規制をするよりも、自分できちんと表示をして、自分の表示に従わなかった場合にはそれを欺瞞的だとして取り締まる、というような考え方があるように思います。

    実はCAN-SPAM法を見ましても、要件というのは欺瞞的広告、きちんと表示をしないものを取り締まり罰則の対象としている。具体的には、表示義務というのもありますし、それ以外ににせヘッダーとか、欺瞞的表題とか、あるいは転送されたサーバーからの送信といった、要は消費者に対してうそをつくというか、欺瞞的な表示、あるいは送信ということ。

    もう1つは、消費者のチョイスをきちん反映していますかという意味でのオプトアウトであったり、あるいは自分のIDが勝手に使われない、自動生成とか不正取得アドレスというものを使わないとか。これは消費者のチョイスの問題。

    こういった意味で情報提供がきちんとされるか、チョイスがきちんとされるかというのが、という点を米国はある意味横断的に見ているという感じがいたします。

    ちなみに、先月、アメリカの規制当局者のFTCと話をしたら、スパムについては今までに全部で94件、CAN-SPAM法に基づくものが31件執行された。こういうふうに聞いております。

    法執行についてはリソースの制約もあるものですから、他の取り締まり機関、例えば司法省であったり、あるいはアメリカの場合、州の司法長官というのが強いものですから、こういうところと協力する。あるいはスパムの場合には、先ほど総務省から御説明がありましたけれども、きちんと外国の機関とも協力していくということ。あと、いろんな情報が集まってくるようなメカニズム、データベースを作ったりということを一生懸命やっているというのが1つであります。

    一方、取り締まりは、ある意味、悪質な事業者をきちんとつかまえるということなのですが、一方で消費者が、リソースも制約があるので、つかまえるのは悪質事業者に絞った上で、消費者がきちんと啓発されて、選択しなくてはいけないという意味で、消費者に対するさまざまなマテリアルだったり、キャンペーンというのを非常に一生懸命やっております。これは産業界に対してもこういうことをやっていこうということもあります。両方やっています。

    例えばこれはFTCのサイトを見ていただくとわかるのですが、最近はOnGuard Onlineというキャンペーンをやっていまして、これは彼らの今のインターネット関係で、オンライン詐欺、ID盗難、そしてそれと絡めてセキュリティ、ボットネットだったり、マルウェア、こういったものにどう対応するかということについて、動画とかを含めたマテリアルを提供するといった、こういったことをやっておりまして、非常に一生懸命やっているかと思います。

    さて、そうやってまずは悪質業者を取り締まる。あと、教育によって消費者のほうの力をつけるということともに、もう1つ、2ページ目以降で少し詳しく御説明いたしますけれども、自主規制というのも非常に重要なルールとして位置づけております。

    1つ面白いのは、つまりどういうことをやるかを自分たちできちんと考える。ただし、きちんと自分たちでこうやると決めたものを守らなかった場合というのは、これは不公正又は欺瞞的な行為というふうにとらえることがあり得るということで、そういった意味でFTC法による、彼らはよくバックストップという言い方をするのですけれども、自主規制をきちんと守らなかった場合、そことFTC法のエンフォースメントを連携させるということを言っております。これは一番典型的によく言われているのは、むしろプライバシーの問題で、一般法がないにもかかわらず、アメリカでプライバシー規制ができるのは、自主規制に対するFTCのバックストップだというような言い方がよくされているところです。

    もう1つ、FTCの政策で特徴的なのは、こういう議論をする際に新たな問題、それは技術であったり、産業界の実態をきちんと把握して、かつ関係者、これは幅広い産業界、そして消費者団体、そして学者、有識者というのを集めてどういうふうに対応すべきか、ファクトはどうなっているのかというのをみんなでオープンに議論して、政策形成をしていくというために非常に多くのイベントをやっています。これはさまざまなワークショップであったり、あるいはヒアリングとか、タウンホールミーティングとか、こういうのをやっているわけです。

    最近の例で申し上げますと、新しい技術の発展に伴ってどういう問題が生じているかということについて非常に広範にやったのが一昨年の11月のTech-Adeというヒアリングで、非常に幅広い分野の新しい問題をやった上で、幾つかの今後重点的に扱う分野としてビヘービアル・アドバタイズメントなんて言い方をしますが行動ターゲティング広告、あるいはモバイルコマースといった点についてさらに詳しいワークショップをやっています。

    スパムについてもいろんなフォーラムとかサミットをやっています。特に去年の7月にはスパムが単純な広告メールを送るということだけではなくて、フィッシングだったり、ID盗難だったり、マルウェア、むしろそういうほうにより重点を移行すべきだということで、そういう意味で認証技術というのは重要だとか、こういうことをまとめたサミットをやって、それに基づいて、例えば先月にはフィッシングのラウンドテーブルなどを開いたりとか、こういう教育であり、今後の政策対応についてみんなで議論するという、こういう対応をしているということです。

    このあたりはFTCのリソースを勉強しますと非常におもしろいことがわかります。

    次のページでございます。今は全体像を申し上げましたので、自主規制については簡単に申し上げますけれども、まさに市場原則が働きにくい分野できちんと消費者に対する情報を補完するということです。一方、事業者側にとってみると、評判のよい事業者を差別化するという意味合いがあるというのが大きなポイントであります。

    利点としては、市場なり、消費者ニーズの変化に対応できるということと、現実と調和した、要は効果的で意味があるけれども、負担が少なくて、コンプライアンスが多いということがまず挙げられます。

    それとこれはアメリカらしいなと思いますが、アメリカの憲法の表現の自由との関係で広告なりそういうことについて政府が規制を行うことに対しては極めて厳しい。特にすぐに司法で規制を制限されることがあるものですから、そういうときにうまく自主規制を使うというのがありまして、これは特に最近で言えばコンテンツ、有害情報規制などについてもこういう議論があるということです。

    一方でもちろん限界もあるわけで、任意であったり、あるいは利害相反、さらに本当にきちんと透明に運営できるか。特にリソースがどこから提供されて、十分ファウンディングされるかどうかということですね。

    類型はいろいろとありますが、端的に言えば基準をつくってそれに従うということと、あとは第三者がきちんとしっかりやっているということを認証する。あるいは情報を提供するということ。そしてもう1つ大事なのは、紛争を処理するメカニズム。こういったところがいつも議論の中では挙げられてきております。

    代表例としてよく言われるのは広告でありまして、これは広告一般、アルコールの広告とか、ダイエット広告、子供向けの食品広告などというのがこういった自主規制の例としてよく言われているものであります。よくあるのは、広告に対して文句が出てくる消費者であったり、あるいは逆に対抗する事業者から文句が出てくるのですが、これについてこの広告がきちんと真正なのか、正しいかどうか、ということについて第三者が審査するという枠組みが結構いろんなところで出てきております。

    あと、ダイエット広告についてはメディアに対してガイダンスを出しているというのと、映画、音楽、ゲームというのはまさにレーティングということがあるということです。

    あと、当然ですが、よくワッチドッグなんて言われますが、消費者団体もそういう役割を果たしている。これは正確には自主規制ではないのですけれども、第三者の役割というものを非常に評価しているというのが全体像です。

    そういう中で、こういう自主規制をやっている団体として非常に有名なのがBetter Business Bureauという団体であります。これは非営利会員制の団体でありまして、お金自身はきちんとこれに従う会員から集めるという形になっています。そういった意味で中立性を保っているというのを彼らはいつも説明しています。これは各地方に約128の支部があり、会員自体は40万ということです。会員自体が一定の基準、ここにありますように、苦情処理にきちんと対応しますとかといった一定の基準に対応している人を認証するということでありまして、認証された会員は一定の表示ができるということであります。

    あと、このBBBで大事なのはきちんと紛争処理と、コンシューマーレポートといったものをきちんと出すということで、単に自主規制するだけでなくて、自主規制するとともに紛争処理をし、かつ、そういった情報をきちんと提供することで一種の抑止力、あるいは実効性を高めているところです。

    広告審査は先ほど申し上げたような広告に対してレビューをするというメカニズムがBBBは非常に有名であります。

    むしろ本日の議論の関係では一番彼らが有名なのは、俗に言うオンライン・トラストマークというものでございます。これは最後のページでございますが、トラストマークというのは多分皆様方よく御存じだと思いますけれども、一定の基準を満たした事業者に対してマークを発行して、表示を可能とするということでございます。この中身は多少後で詳しく御説明があると思いますが、オンライン・トラストマークについては、ウェブ広告とか電子商取引についていて一定の基準、広告に関しての一般的なCode of Advertisementとともに、オンラインビジネスのCode of Online Business Practiceというのを決めて、あと、きちんとBBBの紛争処理手続を受け入れるということを条件に認定して、マークを付与するということでありまして、約4万事業者を認定しています。

    もともとは、事業者がきちんと事業をやっているというリライアビリティーと、プライバシー対応をきちんとしているというプライバシーマークという特化した2つのマークを並行してやってきたのですが、現在この2つのマークを統合して、全般的にトラストというのはプライバシーにきちん対応したり、多分これから商業広告、スパムもそうですが、そういった全体としてきちんと対応できる事業者であるということをマークの対象としたほうがいいと言うことだそうでありまして、統合をしているということであります。

    なお、全くの御参考ですが、インターネット関係は別にこのBBBだけではなくて、それ以外にもさまざまな自主基準がありますし、マークなり、さまざまな制度がほかにもありますが、きょうは割愛させていただきます。

    あと、BBBは国際連携に一生懸命でありまして、特にADRについては日本のECネットワークとの間で国際連携をやったりしているということでございます。

    ちょっと長くなりましたけれど、以上でございます。

  • 松本座長

    続きまして、沢田委員、お願いいたします。

  • 沢田委員

    ECネットワークの沢田でございます。

    ただいま三田課長からアメリカについての包括的な、基本的な考え方といったものを御説明いただきましたので、私のほうからはやはりアメリカが中心になってしまうと思いますが、海外各国・各地域におけるもう少し具体的な広告メールについての自主規制の状況につきまして簡単に御報告させていただきます。

    お手元にお配りいただきました資料5をごらんください。

    まずアメリカですが、2ページのところですけれども、これは今、三田課長から御紹介いただいたとおり、CAN-SPAM法がありまして、それとさまざまな民間の自主規制があるという構造なのですが、基本的には、CAN-SPAM法が対象にしているのは、本当のスパムメール、ジャンクeメールと言っていますような本当に悪質なものですね。それと今御紹介いただきましたような欺瞞的な広告。この両方を取り締まることを目的にしているということだと思います。

    一方で、自主規制のほうはCAN-SPAM法よりももっとずっと前から、スパムが問題になるよりも、大昔からできているもので、考え方は一貫しています。

    一言で言えば、un-solicited commercial e-mail、つまり承諾なり、同意なりがない状態で事業者から送る商業広告メールに関してどういう規律が必要かということで貫かれていまして、基本的にはオプトアウトということだと思います。

    1枚めくっていただきまして、BBBのBetter Business Bureauにつきましては今三田課長から御紹介がありましたので詳細は省きますが、そのCode of Online Business Practice、オンラインビジネスに関する行動規範の中で、広告メールにつきましてどのように定められているかということを御紹介いたします。

    この訳は私が訳したものなので不正確なところがあるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。基本原則としては、オンラインで広告を行う者は、顧客の個人情報を注意深く取り扱う行動をとらなければいけない。具体的に言うと、1つはプライバシー・ポリシーですね。公正なプライバシー・ポリシーを設定して、それを掲載して、遵守する。これが1点です。

    2点目は、適切なセキュリティ手段を講ずること。

    3番目が、未承諾の広告メールに関しては、顧客の意向を尊重することということで、ここがオプトアウトに関するルールなわけですが、その内容がその下に書いてあります。

    まずは自らの行動方針を正確に表示しなければいけない。自分がどういう方針でお客様の情報をお預かりします、どういうふうに取り扱いますということをきちんと書いておくということですね。これがまず大原則としてありまして、行動規範としてはごく簡単なものです。この2つだけですね。未承諾で広告メールを送る者は、Do Not Contactポリシーを掲載して、遵守しなければいけない。Do Not Contactというのをどう訳していいのかわかりませんが、オプトアウトなんですね。もう嫌だと言ったらさわってはいけない。ほっといてというか、寄ってこないでというか、接触しないでくださいというお客様に対しては接触しないというのがDo Not Contactポリシーというふうに言えると思います。その下に、これは今後の勧誘からオプトアウトできるようにすることであるというふうに明確に書いてありまして、このポリシーはウェブサイト上にも書かなければいけないし、一つ一つのメールにも書いてなければいけませんというのが行動規範です。

    もう1つ、この下にありますのはメール制限リストというふうに仮に訳しましたが、mail suppression listの話です。これは通信販売では多分昔からやっていらっしゃったことだと思いますが、ダイレクトメールを送らないでくださいという人たちのリストですね。そのリストに載っている人たちに対しては、そこに載っている住所に対してはダイレクトメールを送らないというのがずっと前から商慣習として確立していたものですので、そういったものに参加すべきであるというようなことがここには載っています。ただ、これはメールに関しては余り有効ではないのではないという議論も別途ありまして、実際にはメールに関しては使われていないのだと思います。

    次のページでございますが、BBBのほかに、BBBの行動規範の中にも出てきましたmail suppression listを提供している主体として通信販売協会という名前が上がっております。Direct Marketing Associationなので、通信販売より若干広く、恐らく訪問販売のようなものも含まれているのだと思いますが、1917年に設立された会員社3600社を抱える結構大きな業界団体です。もちろん各国にありますが、ここで言っているのはアメリカのDMA、Direct Marketing Associationのことです。

    ここではメール以前から各種のDo Not Contactのリストを持っていまして、ここに送らないでくださいの電話番号であったり、住所であったりというお客様のリストを持っています。そのリストを見て送ってもいいとか、送ってはだめだとかということを事業者側で判断するということなのだろうと思います。

    このDMAの中にEmail Experience Councilというワーキンググループがあって、そこが2008年2月にワークショップを開催しました。CAN-SPAM法ができてから数年たちましたので、それをどうしたら遵守できるのかと。CAN-SPAM法自身は結構あいまいな書きぶりになっているところもあるものですから、こうすればしっかり遵守できるよというアプローチと、もう1つはCAN-SPAM法を超えてこういうのがベストプラクティスだろうということが議論されました。その成果物でもあるのだと思いますが、事業者向けにCAN-SPAM法のFAQというのをウェブ上に掲載しています。その中で幾つかベストプラクティスに当たるようなものがありましたのでちょっと書き出してみました。

    まずメッセージが1つのIPアドレスから集中して出されるとスパムと判断されることが多いので、メッセージの種類ごとに、要するに注文メールに関してはこれとか、広告メールはこれとか、メルマガはこれとかといった形で、異なるIPアドレスを使用するといいのではないかというようなこと。また、法律の中では広告、勧誘であることを明確に示せと書いてありますが、広告とか勧誘という言葉は使わなくてもよくて、ほかの表現でもそれが伝わればいいんだとか、そういう解釈指針みたいなものを示しています。

    次のところがオプトアウトです。CAN-SPAM法上は、恐らく配信を委託される事業者さんというのは法律の直接の規制対象ではないのだと思いますが、広告主、つまり通信販売事業者としても、配信事業者がちゃんと法律を遵守するような行動をとっているかどうかをきちんと確認したほうがいいよということをかなり強く言っています。

    配信事業者に対してそのお客さんがオプトアウトしても、法律上は送信を停止する義務はないらしいのですが、メールのfrom欄に表示されるのは配信業者の名前だったりするので、その配信業者も顧客の意思を尊重してきちんとオプトアウトすべきであるというようなことが書いてあります。

    5番目のところが今回の新しい規制にも関わる話です。法律上事前同意は要件とされていませんが、同意された場合というのも当然あるわけですね。お客様から同意を得てメールを送るケースについては、その記録方法についての規定ももちろんないのですけれども、どういう同意を取得したかという記録はちゃんととっておいたほうがいいですよと。例えば同意を取得した日付とか、時間とか、どこのURLで同意を取得したかというのはちゃんと記録するほうがいいですよというふうに書いてあります。

    あとは物理的な住所というのが、私書箱とかではなくては、本当のストリート・アドレスであること、といったことも言っています。メールマガジンのシステムなどを利用してニュースレターを送るようなケースについては、基本的にはこれは主要な目的は広告ではなくて、情報提供なので、法律対象外とDMAでは考えているという、これはDMAが決める話ではないと思いますけれども、そういった考え方を示しています。

    次のページにその続きとして書いてありますのは、先ほど三田課長から御紹介のありました昨年のスパムサミットにおきまして、民間事業者の側からプレゼンテーションした内容です。まさにタイトルがベストプラクティスということでしたので、そのエッセンスを抜粋しました。やはりオプトアウトがきちんとできることに重点が置かれていますが、その前に上がっているのが認証なんですね。Authenticate、要するにDMA会員であればすべてのメールが認証されたメールでなくてはいけないというふうに書いてありまして、これは技術的にはよくわかりません。恐らく電子署名のようなものがついたメールを送ることという意味だと解釈したのですが、もし御存じの方がいらっしゃいましたら教えていただければと思います。

    2番目は、当然ですが、メールを送ったらエラーが返ってきたのをチェックして、オプトアウトされたらちゃんと除く。リストに反映させて、4番目の話も同じことだと思いますが、最新の状態にしておくということです。

    3番目が、先ほど申し上げた配信事業者などの話だと思います。パートナーという言葉を使っていますが、提携業者についてよく知っておく。提携業者に配信などを依頼するときのことだと思います。自分のパートナーがどういう行動をとっているのかちゃんと認識しましょうと。パートナーが持っているリストが最新のものであるかどうか。自動生成したアドレスに送っているのではなくてとか、ハーベストしたアドレスに送っているのではなくて、オプトインされたリストをきちんと持っている業者さんかどうか、その業者さんの評判はどうかといったことをちゃんとチェックしましょうということをベストプラクティスとして言っています。

    アドレスを最新に保つというのは今申し上げたとおりです。

    次の、サーバーを安全にしておくというのは技術的なセキュリティの話で、海外のスパムの踏み台にされないように、自分の管理しているサーバーはきちんとセキュリティを保ちましょうという話。

    最後に出てくるのがオプトアウトです。これは法律の要求事項ですので、とにかくこれをちゃんと機能させることが大切で、常にチェックを怠らないことということで、もしこれはチェックを怠って、技術的なエラーであっても、要らないと言った人に送ってしまったら、それは法律違反になるのだから気をつけましょうということですね。法律上はオプトアウトの意思表示があってから10日以内に配信をやめなければいけないことになっていますが、それをもっと早くしましょうといったようなことも言っています。

    以上がアメリカの話です。

    次のページがヨーロッパの話です。これも同様にFTCの開催したスパムサミットでヨーロッパの通信販売協会の代表の方がプレゼンテーションをした中から取ってきたものです。ヨーロッパでは、各国もちろん状況は違いますが、基本的にEU指令で全体の法規制が共通化されようとしていますので、スパムメール、迷惑メールに関してはe-Communications & Privacy DirectiveというEU指令がありまして、ここで基本的にはオプトイン規制ということになっています。事前同意のない限り送信禁止。

    ただし、前に買ったものと同じようなものについて案内をするような場合とかでは事前同意がなくても送ってもいいのだけれども、ただ、その場合でもきちんとオプトアウトの仕組みをつけていないといけませんということが基本的な法規制の内容です。

    これを受けて欧州でもさまざまな自主規制が民間であり、いろんなものが各国にあるようですが、代表的なものとしては、各国の通信販売協会とInteractive Advertising Bureau、IABと言っています。これが恐らく広告自主規制団体のようなところだと思いますが、通信販売協会と広告の自主規制団体が国内のISPと連携していろんな取り組みをしていますという紹介が出ていました。

    特にドイツでは、かなり厳しいものだと思いますが、Certified Senders Allianceと言って、ホワイトリスト方式で広告主自身も一定の基準を満たさないとだめと。要するにお客さんの側もユーザーも広告メールを受け取っていい人のリストというのがあって、そこに対して送っていい広告主というのもやはり認証を受けた、一定の基準を満たしたところでないといけないといったようなことをISPとバルクメーラーと言っていますが、広告主の団体とが一緒になってやっている仕組みがありました。

    フランスではSignal Spamという名前だけは出ていたのですが、中身はよくわかりませんでした。やはりISPとDMAと、さらに政府もかなり絡んで自主規制スキームをつくっているようです。

    というのがヨーロッパの事情でして、個別の行動規範の中身はイギリスとかのも見てみたいのですが、基本的には先ほど御紹介したBBBの規律とほとんど同じです。オプトアウトをどうしたら有効に働かせられるかというところが丁寧に書いてあるということでして、余り大きな違いはありませんでしたので、個別には御紹介しません。

    次はアジアの話です。アジアでも各国でeコマースが、欧米からは数年おくれですが発展してきています。その中でトラストマークという、先ほど三田課長から御紹介のありましたマーク制度といったものも、かなり政府が入り込んでやっているケースが多いですが、トラストマークがいろいろ立ち上がってきています。トラストマークの運営機関同士で国際連携をしようということで、2003年からアジア・トラストマーク連携協定、ATAと呼んでいますが、連携協定を結んでいます。当初は日本と韓国とシンガポールと台湾というアジアの4カ国でスタートしましたが、いろいろ発展していきまして、昨年からアメリカとメキシコが加わって、アメリカはTRUSTeというプライバシーマークを運営しているとろのNPOですが、こことメキシコが加わって、アジア太平洋トラストマーク連携協定という形になりました。アジア・パシフィックになりましたけれども、略称としてはATAのままで、昨年もMOUを結び直したところです。

    目的としましては、消費者の信頼を向上させて、トラストマーク同士の国際的な相互認証を通じて、世界的なそれぞれのトラストマークへの信頼を高めていくということと、国境を越えたビジネス機会を拡大させるということですが、その他に大きな目的として上がっているのが、good practiceの推進です。国境を越える取引においてgood practiceを推進させていこうと。それによって消費者信頼性を向上させていこうということです。、もう1つ重要なのが苦情処理のメカニズムということで、これをトラストマーク連携協定の中で実現していこうということがATAです。

    日本は2003年の創設当初から加盟はしているのですが、日本の参加メンバーは、当初はオンライン・トラストマークを運営している日本通信販売協会と、やめてしまいましたが、日本商工会議所でした。この2つがトラストマーク機関として参加し、更に、実証実験ではありましたけれども、ECOMのADRプロジェクトがこのATAに参加していたのですが、2006年に一たん日本は脱退しまして、昨年から新たに加盟し直したのが、この後プレゼンをしていただきますTradeSafeさんです。ATAメンバーはほとんど半官半民みたいなところですが、日本から民間企業として初めてATAに参加することになりました。後ほどTradeSafeのサービス内容については御紹介があると思います。

    次のページをごらんいただきまして、ATAでは、トラストマーク・オペレーターのためのガイドラインというのを設けています。これを共通基準として今後は相互認証していくことになっていくと思われますが、現在は相互認証いうところまでは至っていません。

    この中身はOECDガイドラインやAPEC消費者保護ガイドラインを簡単にしたようなものとお考えいただければと思います。eコマースの行動基準につきましていろんな形で定められていますが、その中の2-2のところにコミュニケーションという項目があって、それがメール広告をする場合の行動規範です。

    中身は先ほど御紹介したBBBの基準とほとんど同じです。オプトインが前提ではなくて、オプトアウトを前提として、未承諾の広告メールを送ってもいいんだけれども、そこからオプトアウトする方法についてはきちんとしましょうということです。中身、文章もほとんど一緒ですので、御紹介は省かせていただきますが、こういった形でアジアの中でも共通の基準として、広告メールを送るときの行為規範とか規律というのが定められているわけですが、日本におきましては、ATAの参加メンバーでありますので、この基準は前提としつつも、さらに今回の法規制を受けて、日本の自主規制として、行動規範としてはどういったものが望ましいかといったことを今、日本のトラストマーク事業者でありますTradeSafeのほうで考えていますので、この後、御紹介いただけると思います。

    私からは以上です。ありがとうございました。

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    それでは、岡本委員、お願いいたします。

  • 岡本委員

    TradeSafeの岡本と申します。よろしくお願いいたします。

    まず前半で我々の会社の概要とサービスの内容を簡単に御説明させていただきまして、後半に、先ほど沢田様から御紹介いただきましたけれども、我々が自主規制、ベストプラクティスの一部を担うという部分で、審査方法、サービス等々を御説明させていただければと思っております。

    資料6のほうから、まずTradeSafe、弊社でございますけれども、1枚めくっていただきまして、設立は平成18年でございまして、親会社が株式会社オプトといいまして、インターネット広告の代理店を主にやっている会社でございます。その中で企画プロジェクト的に発足して、ほかの株主様にも御参画いただいて御支援をいただいているという状況でございます。金融機関が現状多いのですけれども、我々の中立性というものを担保していきたいという考えから外部の資本を入れてきているという状況でございます。

    役員はこちらにあるとおりでございます。

    事業内容に移らせていただきますと、3ページにいっていただきまして、一言で大くくりで言いますと、我々はトラストマークのサービスプロバイダーというカテゴリーに入るかと思います。よく目にされるのはベリサインさんであるとか、Pマークさんも広義の意味ではトラストマークという分類に入るかと思いますが、そういった第三者として認証するという立場の事業を行っております。

    我々そもそもどこにフォーカスして認証するかという点でございますけれども、こちらにございますとおり、我々としてはまずグッドショップかどうかというところの定義を我々自身当然きっちりとつくっていきながら、消費者のほうが安心してこのショップであれば買い物ができるというようなところを第三者としてグッドショップですというところを認証させていただきたいと考えております。

    我々のビジネスモデル的なところですけれども、まず1つ目はECショップ様のほうにトラストマークを付与するという形をとりまして、現状ASPと言われるサービスプロバイダー様を通じてそういったECのネームプレートを使われているお客様が多いので、そういったところと連携を随時推進してサービスを提供する形をとっております。あと、個別のショップへも御提供するという形をとっております。

    ショップ様にはいわゆるトラスト、安心、信頼を提供し、消費者のほうには安心ということでTRUST & SAFETYというキーワードを我々ECショップの市場のほうに展開していきたいと考えております。これによりまして、ショップ様のほうは、プロモーション的な側面もありますけれども、差別化を図っていくということと、かけた費用を無駄のない費用として広告をかけて、コンバージョンに上げていくという形でwin-winの形のモデルを志向しております。

    1枚めくっていただきまして、具体的なサービスでございます。我々基本的には3つないし4つのサービスを持っております。

    まず1つ目は、我々の根幹となりますTradeSafeのトラストマーク制度。こちらのほうは、先ほどありましたけれども、基本的にはATAのガイドラインに準拠した形の審査ガイドラインを持っておりまして、こちらに従ってショップ様の認定をする。審査方法というのは非常に重要になってくるかと思いますが、審査方法につきましては、大きく分けて5つございます。

    1点目は定量審査。こちらは財務的な、事業者様がサステーナブルな事業者かどうかというところを見させていただく。

    2点目は定性審査。こちらのほうは、経験であるとか、事業に対するどれだけのリソースをかけているとか、そういった質問等々によって確認して審査します。

    あと一番重要なところは特商法の記載等々のサイト審査。こちらのほうは沢田様のところと連携しながら、サイトの、何かトラブルが起きたときに、そこが焦点になるというよりは、特商法の表記、よりどころになりますので、そういったところがビジネスとして事業者様がするときにきっちりと守られているかというところを我々主に慎重にチェックをさせていただいております。

    あと、売り上げの過去のデータ等を確認させていただいて、変な売り方をしていないかと。よく詐欺を起こすパターンとしては、高価なものを短期間に集めていなくなってしまうというケースもごく一部の事業者さんではあるのですけれども、そういった不自然な売り方をしていないかどうかというところをデータ的なものをベースに審査をさせていただいております。

    あと、何よりもここで一番重要なのはモニタリングでございまして、ここのモニタリングというのが日々の売り上げ等の動向とか、取引を我々第三者として、消費者にかわる者としてチェックをさせていただいている。これで何か悪い予兆が出てきて場合にいち早く手を打てるというところを消費者の被害拡大の抑制ということにつなげることができるのではないかということで、モニタリングというところを我々としては重要視させていただいております。

    2点目にADRという機能を持っておりまして、ここは先ほどのECネットワーク様と我々が包括的にアライアンスを組ませていただいております。何かそこでトラブルが起きた場合には、我々としては我々があえてそこの消費者とショップ様の間に立ってジャッジ、調停等をすることではなくて、そこを中立性の担保という観点からも沢田さんのところに解決を一任しているというスタンスをとっております。

    3番目に、我々トラブルで調停とか仲裁がきかなかった場合で、かつ、その中でも消費者が泣き寝入りをしてしまうケースというのがあります。どういうことをイメージするかといいますと、まずそもそもテーブルについていただいたところで、ショップ様のほうが理由はいろいろあるかと思いますが、感情的なもつれとか、そういったもので席を立ってしまって、消費者は知らないという形でさじを投げてしまうようなケースもまれにあるかと思います。そういったところは決してグッドショップとは言わないのですけれども、もし万が一そういったところが我々の会員の中からあった場合には、最終的には金銭的な10万円という上限でお見舞い金的にお金をお返しするという形をとっております。

    あとは当然詐欺であるとか倒産等々も含めて、物が届かないといったケースに対して我々は対応させていただくスキームになっております。

    私どもはこういった形で実効性をどうビジネスとして落とし込んでいくかというところを消費者とショップに対して啓蒙活動を通じて展開しております。

    具体的なイメージは5ページのところにございます。我々サイト上に、特徴的なことを申し上げますと、個々の商品にトラストマークがつくというところで、トップページだけではないというところが大きく違う点かと思います。これはビジネス的な話になってしまいますけれども、マークをつけて売り上げを伸ばす、伸びるツールであるということがビジネス的には非常に重要かと思っております。これはある意味、信頼、グッドショップであって、安全だから、そこで買われる。コンバージョンが上がっていく。そこで広告をかけて呼んだお金が無駄になることなく、コンバージョンにつながって、新しいお客様をふやしていくという循環をここで回していきたいと考えから、各商品にマークをつけて、買うときに、私もそうなのですが、これは大丈夫か、物はちゃんとくるのだろうかと。特に高額なものを買えば買うほど、ちょっとそういった不安心理というのか発生します。そういったところのバリアを払拭するというところを1つの付加価値として考えさせていただいております。

    6ページに移らせていただきます。こちらは今申し上げましたところでございまして、ビジネスのECショップ様の成功方程式的なものがあるとすれば、一番下段にございますけれども、トラフィック掛けるコンバージョン率掛ける商品単価、それがショップ様の売り上げという形になりまして、トラフィックを集める手段としてはあるのですが、コンバージョン率を上げていく手段というのがなかなか少ないというところを我々としては安心だから物が売れるのだというところで、消費者のことをしっかり考えているショップですというところをフォーカスして、安全に買い物ができるという仕組みを提供していきたいと考えております。

    最後、7ページになりますけれども、こちらのほうは基本的なサービス、今申し上げてきました我々のサービスと、我々の認証の内容、本当に一部ですけれども、主なところは、1つ目は調査日におけるEC事業者様の実在の確認、審査日におけるウェブサイトの法令遵守の状況、一番重要になりますのは、我々の会員が我々の規約を遵守していただいた運用を行っている。それは先ほどありましたとおり、ちゃんと消費者と向き合うということ、何かトラブルがあっても逃げない。消費者のために向き合ってちゃんと対応するということを誓約していただいているということが基本になっております。

    利用方法は先ほど申し上げましたいろんなチャネルを通じて提供しております。

    利用基準。これはまだ議論の余地はいろいろとあるのですけれども、月商が10万円以上で、業歴は3カ月、我々と消費者のトラブルに対して円滑に対応する意思のある事業者。あと、ADRにちゃんと遵守していただけるというところが我々の基準となっております。

    ちょっと長くなりましたが、TradeSafe自体のサービスはこんなような事業を今立ち上げているところでございまして、それに対して我々どうそれをビジネスとしてショップ様の審査なりにつなげているかというところをこれから若干御説明させていただきます。

    お手元のA3判の資料をごらんいただきたいと思います。時間もあれですので、簡単に御説明させていただきたいと思います。

    我々が広告メールに関するベストプラクティスというのはどういうものかということと、それに伴って、ある意味ベストプラクティスというものが本当のショップ様の理想形とするならば、現実的にその理想をすべて追求すると、多分我々を利用していただけるショップさんというのはごく一部になってしまうのではないかというころもございますので、現実的にそれをビジネスに落としたときに、どこまで審査をして、どこまで啓蒙的に促すかというようなところが現実的には我々の審査基準になっているとお考えいただければと思います。

    一番最初に法律事項。今回のテーマでもありますけれども、オプトイン規制というところが法律事項に該当するかと思っております。

    ちょっと順番は前後しますけれども、まず現状どういう法規制があるかというと、オプトアウトが容易であるという2番目の項目ですね。こちらのほうが現状の法的な規制になっております。それに対して我々が考えるベストプラクティスというものをここに説明させていただいておりまして、ポイントとしては広告メールの表示内容ということで、当然その属性、アドレス、URL、広告の主体者、作成者等のアドレス、そういったものを我々としてはちゃんと明示して記載したほうが望ましいという考えを持っております。スムーズにやめることができるというところも非常に重要かということで、そういったところをしっかり対応していただけるショップ様がグッドショップであるというふうに考えております。

    それに伴って、現状我々は審査はどうしているかということになりますが、確認方法としては正直現状のところは自主申告という形をとっておりまして、下段のところですね、送付の広告メールの受信の停止方法を表示していますかというところを確認させていただいております。今後、メールの表記内容等については審査フォーム等に我々は追加して確認していくような形をとる予定でございます。

    あと、我々の指導、承認基準としては広告メール上にちゃんとそういった停止方法とか名称が記載されていなければ改善を指導させていただく。解除ページがない場合は設置してほしいということを審査の段階でお願いをしていくという形をとっております。

    あと、今回の改正のポイントになりますオプトインということになりますけれども、ここにつきましては、改正法の第12条の三ということで、広告メールは事前送付への申し込みを必要とするということと、改正法の12条の四ですね、広告事業者に委託する場合もこれを同様とするというところが主な改正点になろうかと思います。これが法律事項として強制的な部分としてかかってくるわけですけれども、それに対して我々が考えるベストプラクティスとは、申し込み画面の表示、こちらは自社サイト上の申し込み画面に広告メールが送られること、送付アドレスを顧客に入力させるということ、同意取得を自社サイト以外で外部委託する場合は委託されている広告事業者名を表示するということですね。

    申し込み方法につきましてはダフルオプトインが本当は望ましい。これは理想というか、ベストプラクティスなので、ダブルオプトインが望ましい。

    あと、商品購入のプロセスの途中で申し込みをする場合はデフォルトオフが望ましい。

    デフォルトオンの場合は、申し込み箇所が、送信ボタンの前に目立つように表記されていること。

    リアル店舗や見本市などの名刺やアンケートによる申し込みも可能であるということですね。

    次に、対象となる広告メールの範囲をどうするかというところになりますけれども、これはいろいろと議論されてきたとおり、定期的に発送するいわゆるメルマガは、法による対象範囲としております。

    取引の連絡とか、商取引にかかわるメール、購入商品の安全や欠陥にかかる情報などは対象外であろうというふうに考えております。

    あと、季節的な広告とかというのはどこで線引きするかというのは非常に難しいのですけれども、消費者的な立場ということを我々は優先的に考えておりまして、実際に受け取る側がどう思うかというところで考えております。季節的な広告、休業や新規開店の通知、商品情報のメールなども対象とすることが望ましいと我々としては考えております。

    あと、法改正以前や事業再編等で取得したアドレス、改正前ですね。そういうところで取得したアドレスをどう我々として考えるかというところになりますが、取得時に同意を得ていないもの、同意記録のないものは再取得が望ましいというふうに考えております。

    取得時は同意があり、事業再編等があった場合は、再取得までは不要。再編後のメールに送付者についての説明などを記載して送ることが望ましいというふうに考えております。

    それに対して、これはある意味理想という形になりますが、それに対して我々ビジネス的に現状のショップ様の状態を踏まえてどう審査をするかというところになりますが、下段のほうに確認方法として、我々の何十項目という審査項目がございますけれども、その中で広告メールを送付する場合には事前の同意を得ていますかという自主申告ですね。確認させていただいております。

    あと、ショップサイトにメルマガ申し込みがある場合は、その表記を確認する。

    買い物かごの途中に申し込みがある場合は、その表記を確認する。これは我々目視で確認しております。

    自社サイト以外での申し込みについては、利用の有無やURLを質問し、確認する予定。これは今後我々としては審査項目に入れていこうと考えております。

    認証基準ですけれども、同意を得ていない場合は、可能な限り、早期に同意を得るように改善してほしいという申し入れをしております。

    あと、デフォルトインの場合は必要なことは目立つようにちゃんとその表記がされているかというところを審査上確認しております。

    あと、デフォルトオフが望ましいことも一応説明させていただき、これはすべて今後施行されるという部分になってからという形にはなるかと思いますが、現状我々としてはここを若干先取りさせていただきまして、こういったところの観点からあるべき姿というものを現実的なビジネスに置きかえたらどうなるかというところを日々検証、模索しながらしっかりとした、皆様にもオープンにできるようなベストプラクティスというものをつくっていきたいというふうに考えております。

    ECショップで今後あるのはこういったまだまだ大手モール様とかに入らないような、小規模のショップ様も地方の活性化で地方の特産品をどこかに売るとか、そういった部分の本当の意味で、ビジネスとしてまだ消費者に物を売ったことがないよう小さなショップさんというのを応援させていただくようなスタンスを我々はとっておりまして、そこをビジネスでやる人は悪気があってだましてしまうとか、トラブルを起こすことは決してないと思うんですね。そこを知らないということが問題であって、そういったところをいかに仕組みとして我々がそういった小さなショップさんでも安心して消費者と向き合えるという最低限の基準というものを広げていきたい。それによって地方のそういったいろんな事業者様のチャンスも出てくると思いますし、それが強いて言えば商取引の活性化というものにつながって、いろんなビジネスがまた出てくればいいなということが私としては考えております。

    そういったところを回していくということで実効性の確保ということをつなげていきたいということと、将来的にはこれはアジアという部分は一体になっていくという考えからアジアのクロスボーダーのところについてはセーフティーネットがマストになってくるというふうに考えておりますので、各国のトラストマークのプロバイダーとの連携を図りつつ、どういった形で海外からも安心して物を買ったり売ったりということができるかというようなインフラの構築の少しでもサポートができればというふうに考えております。

    皆様と一緒にこういったものを広げていきたいと考えておりますので、ぜひ幅広い御意見等々、我々は課題をまだたくさん認識しておりますので、そういったところをぜひいろいろと御指導いただきながら、よりよいベストプラクティスというものを広げていければというふうに考えおります。

    ちょっと長くなりまして、申しわけございません。

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    最後に、長田委員からお願いいたします。

  • 長田委員

    それでは、資料7をごらんいただきたいと思います。

    今いろんなお話を伺いました中にもベストプラクティスの話が出てまいりました。ここの特商法のワーキング、前回までのところでは悪質な事業者をどうやって法で規制していくのかというところが重要であるということで議論を進めてきたことは承知していますけれども、それとともに消費者にとってきちんとした広告メールであったとしても、スパム化してしまって、何も見ない。広告としての役割を果たさないというようなことを防ぐこともまた重要な視点ではないかと思いまして、私が考えて、こういうオプトインをやっていただけるといいなというのを御提案させていただきたいと思います。ですから、すべてが政令、省令に反映するとか、すべてが実施基準とかというふうにきちんと整理しているわけではないのですけれども、こういうのを望みますということです。

    めくっていただきまして、ますオプトインのときにこれが一番気になっていますというところを申し上げます。

    これも前にも申し上げましたけれども、オプトインといいましても、結局はなりすまして登録してしまうことができるのではないかと。それを防ぐためには今のTradeSafeさんのお話の中にもありましたけれども、ダブルオプトインという考え方がやはり大切ではないかと思っております。

    それとともに、メールアドレスを他人が使うことはいけないのだということをきちんと明示的にどこかに書いておいていただきたいと思っています。

    それから、何にオプトインしたのかということがきちんとわかるということが大切です。

    それから、申込者の意思に基づいたオプトインになっているかどうかというのは、つまり自分では全然メールに申し込んだつもりはなかったのに、どこかをクリックしたら同意になってしまっているというようなことはいけない。

    それから、法律上でオプトインの証明責任は、送信者にあるわけですけれども、そのための記録の保持は送信者がきちんとしていただきたいということです。

    それから、めくっていただきまして、オプトインし/た後ですね。今度はオプトインしたメールを受け取ったときに、それが自分がオプトインしたどのメールであるかが識別できることが大切ではないかと思います。今や大抵の人はメールを迷惑メールホルダーに自動的に振り分けるとか、ブロックをするとかという形で自主的なホワイトリストのような形でメールを受け取っていますので、そこにきちんと受け取れるようにマークというか、何かがないと、自分がオプトインしたメールがこれだということがわからないと受け取れないこともあり得るのではないか。

    それから、オプトアウトするのが非常に容易でなければならない。

    それから、オプトアウトを自分がしたということがきちんと確認が可能で、かつ、オプトアウトされましたというメールを受け取っていながら何だかまた同じところからずっとくるということも事実でありまして、今のお話の中でも10日間ぐらいというのが出ていましたけれども、2週間たっても、3週間たってもメールを送り続けられてきて、オプトアウトされましたというメールは何だったのだろうということもありますので、確認も可能で、かつ、きちんととまることがもちろんなのですが、大切だと思います。

    4ページ目です。オプトインをするときに、ぜひこういう情報はきちんと書いておいてほしい。当たり前ですけれど、広告主、それからいろんな紹介にも出ていますけれども、送信事業者が別の場合はどこから来るのかということ。それから、できれば広告宣伝メールのドメインアドレスがきちんとわかっていれば受け取るときにわかりやすい。それから、メール情報がこういう内容のものが、例えば車の情報が欲しいとか、幾つか選択したような場合ですね。そした選択メール。こういう種類があって、このうちのこれとこれを選んだということがある場合は、その情報の種別がきちんとわかるように。

    それから、メール情報がどの程度来るのか。すごく膨大な量のものがいっぱい来るのか、たまにしか来ないものなのかということがよくわかる。

    それから、1通に情報量が非常に多いものなのかどうかというのがわかったほうがいいかなと思います。

    それから、先ほども申しましたけれども、オプトインした広告宣伝メールと判別可能な、これがついてくるから判別できますよということがわかる。

    それから、オプトアウトするためのメールアドレスとか、サイトへ誘導するURLがその時点で既にわかっていたほうがいいのではないかと思います。

    オプトインするのですけれども、オプトインするときにはいろんな方法があるだろうと思います。

    1つは、商品購入のときなどにあわせて、もう既に本人確認をした状態で、ウェブ上でメールをオプトインする。

    それから、2つ目は、特にサービス提供とかは伴わないのだけれども、そのサイトにはきちんと本人確認ができている状態で、そのサイトにいっていて、それでウェブ上でオプトイン申し込みを行う。

    それから、全く本人確認ができていない状態でウェブ上でオプトインの申し込みをするものと、空メールを送ったりするような形でオプトインの申し込みをする。それを1つずつ申し上げたいと思います。

    まず商品購入とあわせてやる場合ですね。これは当然なりすましの心配もないですし、意思もきちんと確認できると思いますけれども、メールの情報の概要が提示されていた上で、申し込みと確認がツーステップになっているのが必須ではないかと思っています。ワンクリックしたらそのまま注文もできて、メールのオプトインもできる。今は注文確定画面というのが出ると思いますけれども、そこにメールを受け取るというオプトインを確認することがきちんと画面に出てくるというのが必要ではないかと思っておりますので、そういう画面表示があった上で、登録したアドレスに対して通知メールが送られるというのが、それはダフルオプトインということになると思いますけれども、よいのではないかと思います。

    2番目に、商品購入は伴っていないけれども、本人確認ができている場合ですね。これもなりすましの心配はないですので、きちんとメールの情報の概要が提示されていて、申し込みと確認がツーステップになっていて、通知メールが来るというのが、同じことですけれども、我々にとっては安心のできるオプトインということになると思います。

    8ページ目は本人確認ができていない。ここからが結局なりすましがあり得るということですね。なりすましもいたずらとか、だれか他人がひとのアドレスを使って申し込むということもあるかもしれませんけれども、事業者そのものが何かメールのアドレスリストを持っていて、自動的にどんどん入れていってしまうということもまたあり得るので、そこを特に防ぎたいと思っています。ですので、ウェブ上でメールアドレスを入力して、申し込みを行いますが、そこでいろんなメールの情報が提示されている上で申し込むのですけれども、それが本申し込みではなくて、仮申し込み、この後、こういう手続で申し込みが確定しますということが提示されて、それでサイト側から入力されたメールアドレスに確認メールが送付される。その確認メールの中にこういうアクションがあればオプトインが確定させるということが書いてあり、それでそこの操作が行われる。それで確認画面が表示されてということが必要ではないかと思います。手続まで全部なりすますということはあり得るのかもしれませんけれども、せめてそういう作業が必要ではないかというふうに思います。

    それから、もう1つ、同じ本人確認ができていない場合ですけれども、確認メールが来たときに、メール受信者がお返事を確定させるときに、メールアドレスに関連したプロバイダー、または同じネットワークの中から返信がされたことが条件で確定するという、それが一番証明されるような気がします。

    この辺の話は、私自身が詳しいわけではないので、こういうことがあれは安心ですよというのを教えてもらったことなので、もし間違っていたら申しわけないのですけれども、このくらいまでしてあれば、一番なりすましは防げるのではないかというふうに思っています。

    それから、最後、空メール等でメール送信を行ったところでオプトインをするということですが、これは最近の携帯電話でも何でもfromの詐称というのは非常に問題になっていて、それがいじめのメールだとか何かを引き起こしているというようなことにもなっていて、そこは非常に簡単に可能であるということが問題だと思っています。ですから、ここも仮申し込みという形で確認メールが送付されて、そこで確定されるというやり方か、先ほど言いましたことと同じなんですけれども、ヘッダー情報をきちんと確認していくというのが必要ではないかと思います。

    ほかに、ついている二次元バーコードでやるとかいろんなやり方がありますけれども、いずれにしろ、そういう場合はメールアドレスだけですぐにそのサイトに本登録されてしまうというのは、送られてくるメールの中身を確認できないというのは問題ではないかというに考えます。

    オプトインされたメールの表示は、先ほど申しましたように、広告主や送信事業者や判別可能な情報がきちんとついていて、それでオプトアウトの通知を受けるためのメールアドレスやサイトへ誘導するURLが必ずメールにいつもついてくるということが必要だというふうに思います。

    それから、最後ですけれども、オプトアウトについては、メール内の特定サイトに誘導して、ここがオプトアウトのサイトですよというふうにいきますね。そこで何かログインするとか、何かの確認というのは当然必要だと思いますけれども、その後、いろんなところにいかないとオプトアウトできないというようなことになると、オプトアウトが非常にしにくいと思いますので、オプトアウトのページのところですぐオプトアウト通知ができるということが大切ではないかと思いますし、もしくは特定のアドレスにメールを送付したことでオプトアウトができる。オプトアウトしたら、それがきちんと確認されて、処理の完了が済んだということがそのアドレスにきちんと通知メールが来るというのが必要ではないかと思っています。

    もう1つ参考資料がつけてあります。

    まず6ページ目を見ていただきたいのですけれども、これは私がオプトインとかオプトアウトを考えながらいろんな検索をしていたらここのサイトにめぐり会いましたということで、実はこの事業者の方がどういう事業者の方か全く知らなくて、そのまま実名を出していて恐縮ですけれども、ここにオプトインとオプトアウトの考え方というのが書いてありまして、これには私は同意して、こういう意識でやっていただければいいなと思いました。デフォルトオンのものをオフにする行為というのは事前のオプトアウト、つまりオプトインではない、そういう状態で入るというのは事前のオプトアウトだという考え方は私は同意いたしますので、ぜひベストプラクティスとしてはデフォルトはオフであってほしいと思っています。

    それから、この中はゆっくり読んでいただきたいのですけれども、スパム化現象のことも出てきます。たとえ購入したサイトからのメールでもずっと見ないまま迷惑メールホルダーに入れてしまっているというケースも現実にはあると思いますので、生きた広告メールにしていくためには丁寧なチェックというのはずっと事業者さんとしても必要ではないかと思いますし、そうやって私たちが望む、欲しいと思っているメールがきちんと届いて、それをゆっくり読んで広告メールとしての目的を果たしていくということが大切ではないかと思います。

    1ページに戻っていただきたいのですが、先ほどのTradeSafeさんのほうの中にも事業の再編があったときのオプトインの取得のことが出てきましたけれども、実はこれはこの世界では非常に多くいろいろ行われているのだと思います。これも実在のところを載せているので何か差しさわりがあったら申しわけないのですが、いろんなサイトがどんどん統合されていっているわけですね。自分が登録していたサイトが、長い間そこを見ていなくて、たまにいってみたら、もう自分のパスワードは使えなくなっていて、おかしいなと思っていたら、統合されていて、ほかのサイトに登録されている。たまたま2つのサイトに登録していたところのどちらかに統合されてしまっていた。そうすると、もとのここにある場合はGMO IDというのが導入されているほうに全部統合されていている。いろんなメールが届くようになった。オプトアウトしたいと思ったときに、自分が登録していたサイトだけではなくて、提携サイト全部に対してオプトアウト作業をしないとオプトアウトができないというようなケースがありますということの御紹介です。これはかなり煩雑になるというのと、それから再編が通知されていれればいいのではないかというふうに書いてありましたけれども、1社と1社だけで簡単な作業ならいいのですけれども、どんどんそうやって大きくなっていっているところなどだととても大変なことになるなというふうに思います。

    それから、3ページ目は、ポイントが最近非常にはやっているのでしょうか。いろんなポイントをためるような形で、ここをクリックしたらというようなものがメールで案内が来ることがあるわけですけれども、これは余りにも長かったので、いろいろ省略して、肝心なところを消してしまっていたのですが、利用規約にいくまでにずうっとこのメールの途中に「ここ」と書いてあって、そこをクリックすると規約のところにいくんです。利用規約にいくと、何条もいっぱい並んでいるのですが、その中の第4条のところに、これは無償でユーザーに提供されものだけれども、ユーザーに配信する電子メールには広告は添付されているし、これはユーザーへの情報メールは拒否できませんというのが書いてあるのですが、多分それに気づく前に何とかゲームとか、予想とかに多分参加してしまっているのではないでしょうか。こういうことのあり方ではとても困りますということです。

    それから、次回情報提供させていただきたいと思いますけれども、懸賞に当たりました式というのもたまにメールでくるわけですが、それなども前よりは規約というのが少し色が変わったりして目立つようになっていたとしても、先に懸賞に当たった、当たったと思って、名前や何かを登録してしまうと、規約を読まないままなのですが、規約を読んでみると、そこにアダルトサイトからのメール受信が条件になっているというようなものがまたまだありますので、やはりそこも省令や政令のところでぜひ具体的にそういうのはいけなというのを書き込んでいただきたいと思います。

    以上です。
     

質疑応答

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    あと若干しか時間が残っておりませんけれども、ただいまの4人の方々のプレゼンテーションにつきましてどうぞ御質問、御意見をお出しください。

    どうぞ、長田委員。

  • 長田委員

    最初に三田課長にお伺いしたいのですけれど、アメリカでそれだけいろいろな法規制があったり、規制があったりして、でも私の認識からいくと、アメリカから来るスパムというのは非常に多いのだと思うんですが、国内はどういう状態になっているのか、国外に出しているものに対しては何かそういう規制はないのか、2点教えてください。

  • 三田米州課長

    スパム自身の規制の執行状況はむしろ消費経済対策課なり総務省さんのほうが詳しいのだと思いますが、私の聞いているところでは、この法律を作ったにしても、やはり法律違反を全部つかまえられないという意味では相変わらず、つまりベストプラクティスを議論するような普通の事業者とは別に、まさに本当にジャンクメールを送りつける悪質な人たちがいて、そこに執行が必ずしも追いついてはいない。したがって、彼らもリソースをとにかく非常に悪質な案件に絞ってやって、少しでも萎縮効果というんですか、ねらっているということだと思います。

    そういった意味では少なくとも悪質なものが悪質で違反だということは明確なのですけれど、それをどう取り締まっていくかという、それを効果的にやる方法がなかなかないので、技術的な手段とかを使って産業界、特にISPと協力するというようなことをこの前のスパムサミットでもやってきているということだろうと思っています。

    このような悪質事業者に対する規制と取締は、今回議論しているような普通の商業広告に使っている人たちの議論とはちょっとまた別の議論なのかなと私は理解しています。

    もちろん国際的な議論というのは、このワーキンググループで議論があったかどうかわかりませんけれど、アメリカではUSセーフウェブアクトという、他国の国際機関と執行を連携する、そういう法律ができていまして、これに基づいていろんな国と執行協力を始めているということでありまして、例えばカナダとか、オーストラリアとかそういうところとの間で少しずつ個別ケースではありますけれども、お互いつかまえ合うための情報共有というのはされています。先ほど総務省さんからお話があったように、まさにそのあたりを今後と日本もアメリカとの間でやっていくという方向であります。

  • 松本座長

    それでは、総務省から。

  • 吉田総務省企画官

    アメリカのスパムのことを補足させていただきますけれども、今、ソフォス社というところで全世界の迷惑メールの発信国のランキングというのがございますが、アメリカにつきましては引き続きずうっと1位ということで非常にスパムが多いという状況でございます。

    日本に来る外国発の迷惑メールが多いということなのですけれども、これは中国からのが今一番多いのですが、それに次いでアメリカは多いということで、日本に来るものでもアメリカからのものが多いというような状況がございます。ソフォス社のスパムのランキングでいくと、最新でいくと日本は31位まで低下してきているということで、なかなか迷惑メール対策も実効性がないのではないかと言いわれる中でもISPさんのほうの御尽力とか、法規制もいろいろ言われてはおりますけれども、今まで効果を発揮してきた部分もあるというふうに考えておりますが、やはりアメリカとの連携をどう対処していくかというのは非常に重要な政策課題であると考えておりまして、総務省のほうでも今研究会をやっておりますが、どうやって国際連携を行って対策を行っていくかというところに力を入れてやっていければというふうに考えております。

    それから、もう1つ、沢田さんの御発言の中で通販のほうでDo Not Contact listの話があったかと思いますけれども、アメリカは迷惑電話についてはDo Not Call listということで、この番号にかけてはいけないということをあらかじめ政府が掲げておいて、そこにかけたら違反ですというようなことをやっていると聞いております。

    実はこれも私が聞いているところではスパムルメールについても同様のシステムをやってはどうかということの検討をされたということですけれども、メールの場合はアドレスを出してしまうと、逆にこれが生きているということがわかって、まさにオプトアウトと同じ議論になるわけですけれども、ということで、メールについてはリストを公表して、それに送らないでくださいというやり方はとらないことにしたというふうに聞いておりますので、補足させていただきます。

  • 松本座長

    上原委員、どうぞ。

  • 上原委員

    海外からのメールが非常に多くなっているなという感じがしていまして、この委員会が発足してから以降もマスコミでこういう法規制ができたぞということで、何となく、国内というよりも海外からのものがふえてきたなという感じはしています。その辺は多分国際的な連携プレーとか、技術的な問題とかいろいろあると思うんですね。ぜひその辺をもう少し突っ込んでつぶしていただきたいなと思います。

    もう1点、三田米州課長のほうから御案内がありましたけれど、アメリカの例ですと、法施行と同時に3本柱ということで、教育と自主規制という話で、この辺、非常に重要だと思っているんですね。私、前回の委員会とかでガイドラインという話が出ていると思うんですが、いわゆる事業者向けのガイドラインと同時に、消費者向け、マーケット向けといいますか、この辺、非常に重要だと思っていまして、ぜひこれはつくって、かなり詳しく実際につくっていただきたいというか、つくっていくべきだと思っていまして、例えば私はeコマース、ネットショップをやっていますけれども、お客さんで複数メールアドレスを使っている方がいて、これ、申し込んだけれど、オプトアウトの手続をしたはずなのにまた送られてくるとか、自己管理があいまいなケースとか、具体的に懸賞広告とかに申し込まれる方で、懸賞の広告というのは1つ申し込むと、例えば10個ぐらいのところからメールがきますよということが裏で書いてあったり、何となくそういうような表示がされていない場合もありますけれども、そういうことを認識されていないで申し込まれる方というのは結構多いと思うんですね。今回のルールのガイドラインとか法規制のほうはこういうふうになったけれども、実際には消費者の方がこういうアクションを起こすとこういうふうになりますよと。具体的にはオプトアウトはこういうふうにすれば手続上配信されなくなるはずだから、もしそれでもさらに配信されている場合はこういう手続をとりましょうとか、そういうものを本当に幾つかのケース別に具体的に書いていって、それが柔軟に運用できるような体制をつくっておく必要があるのかなと思うんですが、その辺、アメリカの事例とかというのは具体的にどう回されているのかと思います。

  • 松本座長

    では、三田課長。

  • 三田米州課長

    私もそこまで詳しくないのですが、まず国際の話は先ほど吉田企画官がおっしゃったとおり非常に今大事だと思っていまして、私どももアメリカ政府と議論する際には総務省さんと一緒になってそういう議論をしているところであります。

    2番目の自主規制でガイドラインということなのですが、きょう御説明した代表例と書いてあるうちのアルコール広告については、こういうふうにしたらいいんじゃないかというガイダンスをFTCが出した例というのはあるみたいです。

    ただ、自主規制というのはそもそも自分たちで柔軟にやるということなので、ある意味、対話のマテリアルとしてFTCはこういう考え方があるよと思うことを示して、促しただけと位置づけでいます。

    ちなみに、全く個人的な意見で、ここの皆様方と意見は違うかもしれませんが、聞いていて思ったのは、日本の個人情報保護法というのは、政府、各省庁が基本的なガイドラインを作るとともに、各業界団体が業態に応じたガイドラインを自分で作って、それをADRの紛争処理のガイドラインとするとともに、それが最終的に政府規制につながるという意味では自主規制をうまく入れた話だと思います。かつ、その際の個人情報保護法のガイドラインのポイントは、どうやって利用の同意を取得し、かつ、委託なり、第三者が承継でどう使うかということではないかと。スパムの規制でも、同意が重要な論点と伺っているので、そういうのが参考になるのかなと思います。

    お話のあった、消費者がどういうことができるかという普及教育については、FTCのサイトに行くと、教育チップとかいろいろ出していて、こういうことが起こったらどこどこにいきなさいとかという、結構そういうのはたくさんあります。あるいは消費者の権利はこれだけ、法律上、何ができます。民間機関でこういう自主規制をやっていて、そこにこういうふうにファイルをコンプレインできるとか、そういうようなマテリアルは充実しているというふうに思います。

    そういう形で消費者にいろんな選択肢を、事業者にこうしろということではなくて、幾つかのいろんな選択肢があるよというのを示していくというのも1つのやり方だなというのはウェブサイトを見ていて感じました。

  • 松本座長

    それでは、青山委員、櫻庭委員、福長委員という順で御発言願います。

  • 青山委員

    お四方の御報告どうもありがとうございました。その中でたくさん質問があるのですけれと、かいつまんで2点だけ質問させていただきます。

    まず三田米州課長に質問なのですけれども、法執行・教育・自主規制を3柱とした対応というのは本当にすばらしいなと思いまして、特に日本はこの教育というところがちょっとなおざりにされているかなと思うんですけれども、特に消費者と産業界が表裏一体となった教育というのは物すごく重要だと思うんですね。経済界にはこういう教育はしているのに、消費者にはこういう教育をしている。それがかみ合っていないと結果的にはとてもトラブルが多くなってしまうんですけれども、その辺のかみ合わせ方ということをどういうふうに工夫なさっているのかということをもしおわかりになるようでしたら教えていただければと思います。

    それから、2点目なのですけれども、長田委員、まとめていただいて感服いたしました。オプトインについては理想化すると本当に細かくなって、長田委員がまとめられたように細かくなっていくので、これは1つのガイドラインとして事業者の皆様には本当に参考にしていただきたいなと思うんですけれども、1つの意見として受けとめていただければと思うんですけれども、このように今回オプトイン規制ということになりましたけれども、それとともにシンプルでわかりやすいオプトアウトというのを絶対に並行してやって取り組んでいただきたいんですね。オプトインしたからといって、人間は変わるので、これ、要らないという意識が必ずくるのですけれども、私もこの参考資料にありましたように、1ページ目に出てきた事業者さんのところで今回何通かオプトアウトしようとしましたら、まずIDとパスワードを聞かれて、それからパスワードをもちろん忘れていますから、パスワードヒントを要求される。それがわからないと、新たに会員登録をしなければいけないわけですね。メールが要らない。このメールアドレスだけ入力して、オプトアウトするというとてもシンプルなやり方をとりたいのに、そうではなく、1つのメールを解除するのに1時間、2時間かかってしまう。ようやくオプトアウトできたと思ったら、3通ぐらい違うメールが来るようになってくる。そういう恐ろしいオプトアウト状況なんですね。

    今回オプトインになったということで、オプトアウトに対する敷居の問題がとてもなおざりになっていると思うんですけれども、とにかく何よりも要らないものがすぐに、簡単に要らないという環境を本当に全力を挙げてつくっていただきたいなと思います。

    オプトアウトがやりにくい体制で困るのは消費者になりすましで、自分が楽しみにしていたメールが来なくなったということだけですよね。でも、それも、あなたはこのメールをオプトアウトしました、それに対して不審だったらまたオプトインしてくださいということ、それだけでいいはずなんです。とてもシンプルなはずなのに、これだけのオプトアウトがしにくい状況というのはおかしいので、これについてももう1度議論していただければと思います。

    質問は三田米州課長に1つお願いいたします。

  • 三田米州課長

    まさに産業と消費者両方にという認識はあると思います。消費者保護局というのがあるのですけれども、ここに7つ課があるんです。その中にコンシューマー・アンド・ビジネス・エデュケーションという課があって、きちんと、まさにおっしゃったように重要な柱で、1つ課まで置いてやっているというのが1つのポイントかと思います。

    もう1つは、ここに出したのは例なんですけれども、OnGuard Onlineというのは、ここで提供するマテリアルを事業者が自分のサイトに置くことができる。したがって、消費者の啓発用の小さなビデオとか、マテリアルを産業界も自分のサイトを使ってくださいといって提供しているという意味で、同じものは産業界、かつそれを通じて消費者にという、単に政府が広報するだけではなくて、それを産業界も通じてやるみたいな、こういう取り組みもあって、やっぱり問題意識として両方かみ合わせるという意識はあるように感じました。

  • 松本座長

    櫻庭委員、どうぞ。

  • 櫻庭委員

    沢田委員のほうから5ページ目のところでメール認証を行わなくてはならないというところでよくわからないという話しだったので、私のほうからこうではないかなという話をさせていただきたいと思いますけれども、メールにおいて認証というのは幾つかのケースがあります。例えばMUA、メーラーから送るときに行われるのもメール認証と呼ばれています。これはSMTP-AUTHと一般には呼ばれていますけれども、そういったもの。あと、メールサーバー間でお互い暗号化すると同時に認証し合うというTLSという技術もあります。多分ここで言っているのはそうではなくて、Sender Authenticationですね。いわゆる送信ドメイン認証と日本語では我々言っていますけれども、そういったものの技術を使わなければいけないという話ではないかなと私は思っております。

    このスパムサミットは2007年に行われたわけですが、その前に2004年に実はEmail Authentication Summitというのが行われまして、そのとき、私、実は参加したのですけれども、そこで議論されたのは送信ドメイン認証技術ですね。SPFですとか、DKIM,当時はDomainKeysという技術でしたけれども、そういったものの主体の討論でしたので、ここでのメール認証は送信ドメイン認証であろうというふうに私は思っております。この話はこれだけです。

    もう1つ、日本発のスパムが減っているというのは事実なんですけれども、これはISPとかそういったものの努力によって減らしてきたというのは結果だろうと思っています。

    ところが、最近我々見てみますと、日本でも意外になくなってはいない。少しずつふえつつあるというのもちょっと感じているわけですね。実際どういうところから送られているかというと固定IPですね。我々とめているのは動的IPなんですけれども、そうでなくて、固定IPをとって、そこから堂々と送ってきているようなパターンとか、モバイルのラインを使ったりとか、いわゆるナローバンド。ダイヤルアップも含めてナローバンドを使って、国内からでも普通に送ってきているパターンというのは結構最近ふえてきているのは事実であります。海外のものをとめなければいけないのはもちろんなんですけれども、国内発も今後も注力して対策を講じていく必要はあるのだろうなというふうに私は思っています。

    以上です。

  • 松本座長

    福長委員、どうそ。

  • 福長委員

    いろいろ参考になる資料をいただきましてありがとうございました。

    消費者のセンターのほうでは相変わらず迷惑メールの相談がとても多い状況です。早く法律が施行されればというふうに思っているところなんですけれども、アメリカの考え方ということで、市場から消費者を遠ざけるのではなくて、市場を通して消費者を守るというのは本当にこれから必要なことなんだろうなというふうに思っております。

    それで、ベストプラクティスということでTradeSafeさんのほうからお出しいただいたことなんですけれども、長田さんがお出しになったことと、私もベストプラクティスということで消費者側としてはそれを望んでいるということなんですけれども、例えば配信停止というようなことをやったとしても、事務処理に時間がかかるということで、なかなか配信というのが停止されない状況があります。それで10日間ルールというのを私は初めて知ったのですけれども、そういうようなものを今回つけていただければと思います。

    基本的には消費者が自分が欲しいメールを自分の意思で受け取って、要らなくなったら自分の意思できちんとやめるということが容易にできることが一番大事だと思います。ですから、ダブルオプトインというのは、メールが届いて、無料だからということで気軽にオプトイン、申し込みをしてしまった。ただ、その後、いろいろとわけのわからないメールが届いてくるというようなこともあるわけですけれど、そのときに自分がオプトインした内容がどういうものなのか、それが確認できる、例えばこういうサイトから来ますよということが来れば、消費者のほうでも、さっき長田さんのほうのを見せていただくと、仮のオプトインというようなことが出ていましたけれども、そういうような形で内容をダブルオプトインという形になって確認できれば、消費者のほうでも意識をきちんとするようになるのだと思います。

    それから、TradeSafeさんのほうで本当にこれが、今消費者の方はインターネットで例えば被害を受けたときに、インターネットってリスクがあるのを、あなた、自己責任でしょうというふうに言われるというか、そういうふうに自分でも思われる方も多いと思うんですけれとも、それがこのマークがあれば安心できるサイトであり、商品であり、業者さんなんだよというようなことがわかる。だから私どもが相談を受けたときに、そういうマークがありますかと言って、これが目安ですよというようなことができる。そういうようなマークがうまく発展して、信頼できるマークに育っていっていただければと思いました。

    それから、そのお話の中でたしかADRの機能を持つという話があったと思いますけれども、それでうまくいかなかったときに10万円ぐらいの補償をするというのがありましたけれど、そういうような場合というのは、相手が席を立ってしまったというふうにお話しされたと思いますが、それは話が決裂というか、相手がいなくなってしまったりとか、そういうようなことなんでしょうか。そうするともちろん規定に従ってそういう方のトレードマークを外したり、会からは出ていっていただくという形になるのでしょうか。ちょっとそこら辺も参考までに教えていただければと思います。

  • 岡本委員

    我々安心補償規定というのを内部でつくっておりまして、まだまだ改善の余地はあるのですけれども、現状を申し上げますと、我々がある意味PL法的な考えになるのかもしれませんが、我々が認証させていただいているショップ様が前提として消費者とちゃんと最後まで対話をして、円滑といいますか、仲裁するというところに同意していただけるショップ様を我々は認定させていただいておりまして、その中で途中で席を立って、消費者が最悪不利になるような形で、知らんという形で席を立っていってしまった場合には、当然ながら我々の一定の責任というのもございますという中で、我々としては個々のケースは十分議論してジャッジをするという形になりますけれども、現状の規約に基づいて10万円までで、客観的な判断等々我々自身が行うというのは矛盾が生じてしまいますので、ECネットワーク様のほうで事実関係を確認していただいた上で、それに基づいてお支払いをするというスタンスでおります。

    回答になっていますか。

  • 松本座長

    福田委員、どうぞ。

  • 福田委員

    1点だけなんですけれども、今回の件でまとめて、ガイドラインなのでもっと具体的な表現をするような方向性になると思うんですけれども、そのときにPCと携帯というのを別々に考えて表現をするという形にするのか、もしくは何か考慮した形での表示にするのかというのはちょっと考えておく必要性があるのではないかと思いました。

    ダブルオプトインの部分もそうですけれども、そういう形でやるのが望ましいというのを具体的な表現をすればするほど、その辺というのは分かれてくる可能性があるので、携帯の方も結構考慮しないといけない部分というのが、ビジネスを推進する上でも考慮しないといけない部分がありますし、消費者を守るという観点からも考慮しないといけない部分があると思いますので、その辺を考慮しつつつくるというのを今後していく必要性があるのではないかと思いました。

    以上です。

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    残された時間が短かった関係ですべての皆様に御発言いただくことができませんで、その点はおわび申し上げますが、次回はこのような民間の自主規的な取り組みの動きや改正法案についての国会審議の状況なども踏まえまして、関係省令について集中的に議論を詰めてまいりたいと思います。

    それでは、事務局から次回の日程等について御連絡願います。

  • 諏訪園消費経済対策課長

    次回でございますが、国会の審議の状況が不透明なところもございますが、6月の下旬には1度お集まりいただきまして、事務局のほうからも関係省令の案等も示させていただいて、インテンシブに議論をお願いできればと思っております。

  • 松本座長

    ありがとうございました。

    以上をもちまして本日の第4回迷惑メール規制に関する技術的論点ワーキンググループを閉会いたします。

    御苦労さまでした。

 
 
最終更新日:2008年6月18日
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