経済産業省
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迷惑メール規制に関する技術的論点ワーキンググループ(第1回) 議事要旨

日時:平成19年10月30日(火)10:00~12:00

場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

青山委員、有山委員、上原委員、岡本委員、粕谷委員、岸原委員、木村委員、櫻庭委員、佐藤委員、沢田委員、四家委員、宗田委員、谷井委員、長田委員、野原委員、春田委員、平山委員、福田委員、福長委員、別所委員、松本委員、横山委員代理

委員全22名中、21名出席、1名代理出席

議題

  1. オプトイン規制を導入するに当たっての技術的論点について
  2. その他

議事概要

事務局(総務省及び経済産業省)による説明後、自由討議。概要は以下の通り。

  • 現行のオプトアウト規制ではどうして迷惑メールが減らないのか、なぜ実効性が確保されないのかをより明確にし、それを解消するためにどうしたらよいかを検討した上で制度設計すべきであると考える。また、オプトイン、オプトアウトと関係のない、メールアドレスの売買規制が迷惑メールのトレーサビリティを高める上で重要だと思う。
  • オプトアウト、オプトインという対立概念ではなく、制度設計に当たっては、(1)迷惑メールを排除する。(2)健全な営業活動の妨げにならないように配慮して枠組みを作る。という二点が重要。広告メールの送信あっせん事業者がどのような場合に処分の対象となるのかを明確にすべき。
  • 健全な事業者が送信するメールも、受け手にとって、場合によってはスパム化する場合がある。現行制度では、オプトアウトするとかえって多くの迷惑メールを受信してしまうため、健全な事業者からのメールでも、読まずに削除したりして、メールが全く読まれない。そういう人にとっては、その事業者がスパマーのように感じられてしまうため、健全な事業者にとって不利なことである。そのため、オプトイン規制に移行して、自分が請求したメールであることが明確になればよいし、なりすまし防止を行う上ではダブルオプトインが必要。
  • EUにおけるオプトインの根拠は、広告メールを送信することは、事業者の営業・広告の自由は憲法上認められるが、受け手の同意のない限り、受け手の人格権、平穏に生活する権利を害するものであるという価値判断のもとに、オプトイン規制を敷いているもの。それを考えると、我が国がこの時期にオプトインに転換することは、真の意味での消費者保護を考えることになり、意義がある。
  • 受け手が法人である場合、1日に3千~4千通の迷惑メールを受信するのが通常と言われている。それを削除するのは従業員であり、大切な営業時間を使ってメールを削除するということは、企業にとっての損害はかなりの高額になるという統計も出ている。したがって、消費者保護というだけでなく、我が国の健全な経済発展にも寄与するものとして、オプトインの導入を意義あるものと考える。また、迷惑メールを消費者団体の差止対象行為とする必要がある。
  • 自動取得、自動生成した迷惑メールは、オプトイン規制にしたからといって減少するのか。
  • 迷惑メールについては、健全な事業者が一番迷惑を被っていると感じる。通信事業者としては、メールの量が増えると、自社の設備を守るため、突発的なメールに対してはどうしても対策を採る必要がある。送信者側にとっては、メールを送るためにいろいろな手を使う。こうした悪循環を打開しないと、状況は悪くなる一方。規制の実効性の確保は確かに大事だが、業界をあげたルール作りというか、マナーの部分を考えていく必要がある。
  • オプトインと表現の自由については、憲法の世界では、昔からダブルスタンダードということが言われている。経済活動における表現の限界というのはある。内心的自由を保障するための表現の自由と、経済活動としての表現の自由に違いが出るのはやむを得ない。
  • オプトインした者にとって、オプトインしたメールであるということが分かるようにしないと、誤解を招いたり、悪質事業者が偽装することも考えられる。日時を記録することが技術的に難しいとしても、少なくとも最初のメールに、どこのサイトでオプトインしたものか書いておけば混乱は防げるのではないか。
  • オプトイン規制を採用することで、健全な事業者に悪影響があるのであれば、消費者にとっても情報が得られないというデメリットが生じるが、健全な事業者が既にオプトインに対応しているという状況であれば、オプトインに移行してもいいのではないか。もう一点は、現在のオプトアウトの制度自体が消費者に負担をかけているということ。オプトインに移行するときの要点はこの2つではないか。
  • トレーサビリティの確保については、抜本的にネットの仕組みを変えないと不可能。確保出来るのなら、現行でも表示義務違反を全て取り締まることによって、オプトインにしなくてもよいことになるので、これは確保出来ないということを前提として議論すべき。
  • 迷惑メールに対してどのような対処が取れるのか。PCが壊れるといった物理的な被害や金銭的な被害が生じる事態から、消費者が望む快適な環境まで、5段階くらいがあると思うが、マトリクスにして、それに対して法的・技術的に何ができるのか、又は事業者のガイドラインや個人の自己責任によるプログラムの導入がよいのか、整理することが必要ではないか。
  • 消費者がオプトインする段階で、誰からどんなメールをどのくらいの頻度で送られることが分かるのが理想。
  • 請求した覚えのないメールについては、「このメールは申し込んでいない」と、申立ができるような第三者機関があるとよい。
  • 個人情報保護法を例にとっても、規制が敷かれると、善良な事業者は萎縮し、悪質な事業者は地下に潜るということが往々にして起こる。規制を強化することによりサービスの質が下がることもあるので、オプトインの導入に当たっては慎重な検討が必要。
  • 消費者からの請求事実について、請求の日時を記録する程度のレベルでは偽造や改ざんが可能ではないか。もう少し明確な請求事実について検討する余地がある。
  • 法施行前に既に入手している顧客情報についてどう扱うか。既存の顧客リストに対してもう一度パーミッションを取り直すのか、若しくは何らかの経過措置を取るのかについて検討が必要。
  • オプトインの採用については、国際協調の観点からは賛成。日本が諸外国と協調していくためには、国外犯処罰規定を持つ必要があり、そのためにオプトインを採用している諸外国と歩調を合わせることが必要。

以上

 
 
最終更新日:2007年11月5日
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