経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会日本貿易振興機構部会(第1回)  議事録

  • 小川通商政策課長

    それでは、第1回日本貿易振興機構部会を開始いたします。

    まず、委員の皆様方を御紹介させていただきたいと思います。五十音順で、座席が私から見て左側の方からお名前を読み上げさせていただきます。

    (株)旭リサーチセンター主幹研究員の秋元真理子委員です。

  • 秋元委員

    秋元です。よろしくお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    続きまして、上智大学外国語学部教授の今井圭子委員でございます。

  • 今井委員

    今井でございます。よろしくお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    引き続きまして、早稲田大学商学部・大学院商学研究科教授の木下俊彦委員でいらっしゃいます。

  • 木下委員

    よろしくお願いします。

  • 小川通商政策課長

    引き続きまして、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授の高阪章委員です。

  • 高阪委員

    高阪です。よろしくお願いします。

  • 小川通商政策課長

    引き続きまして、日本放送協会解説委員の嶋津八生委員でいらっしゃいます。

  • 嶋津委員

    嶋津です。よろしくお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    続きまして、先ほど申し上げましたように、北九州市長の末吉興一委員は所用により御欠席となっておりますけれども、その代理といたしまして北九州市の古瀬利博理事に御出席をいただいております。

  • 末吉委員代理・古瀬

    古瀬です。よろしくお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    引き続きまして、ティーシーエスジャパン(株)代表取締役のリチャード・ダイク委員でいらっしゃいます。

  • ダイク委員

    ダイクと申します。よろしくお願いします。

  • 小川通商政策課長

    最後に慶應義塾学事顧問の鳥居泰彦委員でいらっしゃいます。

  • 鳥居委員

    鳥居でございます。よろしくお願いします。

  • 小川通商政策課長

    なお、お手元の名簿と対比していただきますとわかりますとおり、日本ガイシ代表取締役会長の柴田昌治委員、それから(株)ロブテックス代表取締役会長の地引啓委員におかれましは、本日、御所用により御欠席となっております。

    以上で委員の御紹介を終わらせていただきます。

<部会長互選>

  • 小川通商政策課長

    引き続きまして、議事に入りたいと思います。

    まず、この部会の部会長選任の手続をとらせていただきたいと思います。

    部会長につきましては、経済産業省独立行政法人評価委員会令第6条第3項の規定によりまして、本部会に属する委員の互選により選任されることとなっております。

    どなたか推薦はございませんか。高阪委員、お願いいたします。

  • 高阪委員

    鳥居先生を御推薦いたします。

  • 小川通商政策課長

    いかがでございましょうか。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 小川通商政策課長

    それでは、鳥居委員に本部会長をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。鳥居委員、恐縮でございますが、部会長の席にお越しいただけますでしょうか。

    それでは、鳥居部会長、一言お言葉をいただければと思います。

  • 鳥居部会長

    先程、独立行政法人評価委員会通商・貿易分科会の分科会長を仰せつかり、その後、皆様の互選で日本貿易振興機構部会の部会長も仰せつかることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

    私、実は日本私立学校振興・共済事業団という幼稚園から大学までのすべての日本の私学のお世話をする事業団の理事長をしておりますが、そちらの方は逆に評価を受ける側で、評価委員会とずっとやってきているわけです。この制度は大変よい制度だとは思いますが、実際に評価を受ける側になってみますと、時には紙一重だなと思うこともございますので、そういうことにならないように我々の評価部会を進めていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    それでは、今後の議事の進行につきましては、鳥居部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

<経済産業省独立行政法人評価委員会日本貿易振興機構部会設置趣旨説明>

  • 鳥居部会長

    それでは、早速でございますが、議事に入らせていただきます。

    初めに、今回開催されることになりました日本貿易振興機構部会の開催趣旨について、改めて事務局から御説明をお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    それでは、お手元の資料5をお開きいただけますでしょうか。「独立行政法人評価委員会について」という資料でございます。

    独立行政法人制度、評価委員会につきましては、先ほどの日下局長の説明にもございましたし、また皆様方にも事前に御説明をさせていただいておりますので、多くの説明は不要かと思いますが、2点だけ説明をさせていただきます。

    1点は、この評価委員会の業務の内容、機能でございます。これにつきましては1ページから2ページ目あたりに「独立行政法人評価委員会の機能について」ということで整理をさせていただいております。基本的には、独立行政法人の成立前につきましては、行政改革等基本法の中にございますけれども、1ページ目の一番下に書いておりますように、業務の実績に関する評価の基準を作成していただく。これは今日の審議の対象でもございます。それから、2ページですけれども、(3)経済産業大臣による中期目標の設定や変更に当たって意見を述べること。それから、(4)ですけれども、9月ごろに開催となります当部会で御審議をいただきますけれども、中期計画の設定、変更において、経済産業大臣の認可に当たり意見を述べていただくという業務が皆様にお願いをさせていただく業務になるわけでございます。

    独立行政法人ができた後でございますけれども、(6)にございますように、毎年度、業務の実績に関して評価を行っていただくということ。それから、(7)ですが、中期目標期間の終期に当たりましては業務の実績に関する評価を行うということでございます。加えて、中期目標の期間の終了時には、独立行政法人の業務継続自体の必要性についても御審議をいただくという極めて大変重要な任務を皆様方に負っていただいているということでございます。よろしくお願いいたします。

    二つ目は今後のスケジュールでございます。3ページ目の5.日本貿易振興機構部会の今後のスケジュールをごらんいただきたいのですが、今日が第1回ということで、今、まさに審議が行われているわけでございます。この後、中期目標の審議、評価基準について御検討をいただくわけでございますけれども、中期目標につきましては、私どものホームページで一般に公開をいたしまして、パブリックコメントをもらうことになっております。

    それを経て、今、日程調整中でございますけれども、第2回部会ということで6月末か7月上旬にお集まりをいただきまして、最終的に中期目標、評価基準についての御検討をいただくということでございます。この検討結果につきましては、この部会の親委員会であります評価委員会、これは7月7日に開催することが決定しておりますが、そこに報告をさせていただくということで、その際には鳥居部会長にも御出席をいただき、コメント、状況報告をいただくことになっております。

    こういうことで、中期目標、評価基準を御検討いただきまして、第3回を一応9月ごろに予定させていただきまして、後ほど段取りについては御説明いたしますが、その際には、ジェトロ自体の中期計画、業務方法書、役員の報酬規程等について御審議をいただく予定になっているところでございます。

    以上、簡単でございますけれども、この部会の開催趣旨を説明させていただきました。よろしくお願いします。

  • 鳥居部会長

    今、小川課長から説明がありましたような仕事をするわけです。改めて、資料5の1ページの一番下から2ページにかけて書いてあります12項目をごらんいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

    それではまず、この仕組み、評価の進め方について御質問等がございましたら、お願いいたします。

    なかなかわかりにくいんです。でも、簡単に言いますと、まず経済産業大臣がジェトロに対して中期目標をお示しになるわけです。それは通則法上は「指示」と書かれています。その指示を出される中期目標が、最終的には3年6カ月の目標期間中に完全に果たされているかどうかということを評価するわけですが、私たちの最初の仕事は、大臣がお示しになる目標そのものに意見を言うことができるといいますか、意見を言うべきなんです。次は、最後に評価しますので、その評価基準を今日御審議いただくことになります。それは(1)ですね。そして、大臣が指示する中期目標について意見を言うというのが(3)です。今度は、大臣から出た指示であるところの中期目標を受けて、ジェトロ側が自ら中期計画をつくります。それを大臣に提出されるわけです。その中期計画を大臣は認可をするわけです。これで結構だと。それが(4)です。その際に当評価委員会は意見を述べる。普通は5年ぐらいでやっているようですけれども、当ジェトロの場合は3年6カ月と聞いていますけれども、目標期間の途中、事業年度ごとの実績評価を行います。それが(6)です。そして中期目標の期間が全部終わったときに最後に評価をするのが(7)です。大きい仕事はそれだと思います。そういうふうに御理解いただければと思います。

    そういう形で進めていただくということでよろしゅうございますか。

    〔委員からの異議なし〕

<日本貿易振興会(ジェトロ)の事業概要>

  • 鳥居部会長

    では、このあたりで日本貿易振興会の渡辺理事長から御挨拶、御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

  • 渡辺理事長

    日本貿易振興会(ジェトロ)の理事長、渡辺でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

    お手元の資料をお開きいただきたいと思いますが、ジェトロ関連の資料をまとめた束がございます。そのうち、資料7-1として横長のグラフその他がついている資料、それから予算の推移を示した1枚紙、資料7-2がございます。それに加えて、現在、独立行政法人を前にして我々が取り組んでいる様子を示した資料8がございます。主にこの三つの資料で御説明申し上げたいと思いますが、あわせて、お手元に現在のジェトロの概要を示したパンフレットが入ってございます。これが今の幾つかの仕事をわかりやすく書いた資料でございます。必要があればこれにも触れさせていただきたいと思いますが、主に資料7-1、資料7-2、資料8、この三つで御説明させていただきたいと思います。

    まず、資料7-1をごらんいただきたいと思います。部会長からもお話がございましたようにジェトロは1958年に発足して以来四十数年の歴史を持っておりまして、それぞれ時代とともにいろいろな仕事、その時その時の世情あるいは政策の要請を反映いたしまして、事業の中身がかなり変貌してきております。したがいまして、まず、この表に基づき大きな流れを御説明し、現在どういう課題を抱え、どう取り組んでいるかということを御説明したいと思っております。

    表をごらんになっていただきますと、左に輸出・輸入の数字をあらわす5000億ドルまでの目盛りが入っております。黒の折れ線グラフが輸出、赤の折れ線グラフが輸入でございます。右の目盛りは直接投資の額でございまして、青の棒グラフが対外直接投資の数字、赤の棒グラフが対内直接投資の様子でございます。そして、1950年代以降、その時その時の時代の要請、通商・貿易関係の出来事を黄色のマークで書いてございまして、その下にジェトロが歩んでまいりました事業の変遷を書いてございます。また、グラフの中にはその時々の我々の事業に大きな影響を与えた出来事を書いてございます。

    下をごらんになっていただきますと、58年に日本貿易振興会が発足いたしました。それから、現在は一つになっておりますけれども、2年遅れでアジア経済研究所が発足したわけでございます。まさに60年頃からが日本の輸出振興の全盛時代でございます。戦後の我が国の経済復興がまさに輸出の振興とともに始まっていったわけでございまして、ジェトロはそういう使命のもとに、大企業、中小企業、中堅企業を含め、輸出促進のためのいろいろな事業を始めていったということであります。キャラバン事業(アフリカ巡回展示事業)とか、「さくら丸」という船にいろいろな商品を積んで世界中を回るとか、こんなことも始めていったわけでございます。

    上のグラフを見ていただきますと、60年から70年頃までがまさに高度成長時代でございまして、特に1965年、オリンピックの翌年ですけれども、ここで輸出が輸入を上回る、貿易が黒字に転換する時期を迎えたわけでございます。

    それから70年代に入っていくわけでございますが、1971年にニクソン・ショックがございます。このあたりからアメリカの貿易赤字が出始めたわけでございまして、70年代は我が国の輸出の促進が図られていると同時に個別セクターごとの貿易摩擦が出始める、そういう要素が出てまいりました。あわせて、70年代は南北格差の拡大とそれに対する対策が求められた時代でございます。

    こういう要請も受けまして、下のジェトロの事業をごらんになっていただきますと、「対途上国向け事業を本格開始」とございますけれども、まさに途上国対策をやることになったのもこの時代でございます。さらには、各地で摩擦が起こっておりましたので、日本の社会がどう変わっていっているかなどについて対外PRをやらなければいかんということで、一言で言えば多様化の時代であったわけでございまして、それぞれに応じてジェトロの事業を展開していったわけでございます。

    78年、79年のところをごらんになっていただきますと、セクター別の黒字、貿易摩擦が、全体としてアメリカのマクロの貿易赤字の問題とも絡みまして、クレプス商務長官が日本にやってきて輸入促進を求める。さらには、アメリカの産品を積んだ船が日本の各港を回るボーティック・アメリカ、こういうものを我々がお手伝いをしたのでございますけれども、こういうことが70年代の最後に起こってきて、以下、80年代の最も激しい摩擦の時代に移っていくということでございます。

    特に、70年代の真ん中ですが、途上国に対する本格的な各種の支援事業を開始いたしました。ここで申し上げますと、オイルショックが73年に起こりました。それを受けて、アジア経済研究所が、それまではアジアの研究を中心に行ってまいりましたけれども、73年から中東研究をスタートさせたわけでございます。以下、アジア経済研究所は、為替問題その他の問題のとき、84年からラテンアメリカを対象にいたしましたし、さらに85年からはアフリカも対象にするということで、研究対象をアジアから逐次必要に応じて広げていった、こういう歴史もございます。

    以下80年代に入っていくわけでございますが、1981年に対米自動車輸出自主規制というのがございます。これが80年代を最も代表する出来事でございまして、これが延々と続くわけですけれども、これが80年代の幕明けでございました。

    そういうこともありまして、最も激しい貿易摩擦が80年代を通じてあったわけでございますが、我々が輸入促進事業を本格的に始めたのが80年代に入ってからでございまして、83年に輸入促進タスクフォースを設置いたしました。それから、メイド・イン・USAフェアとか、各種の輸入促進事業を行いました。

    さらに、諸先生方はよく御承知でございますが、上を見ていただきますと、前川レポートが86年でございますし、中曽根内閣時代にプラザ合意がございました。さらに、アクションプランをつくるというような各種の摩擦が起こりました。それで日米構造協議に入っていく、こういう時代でございました。恐らく製造業が最も力を持ったのが80年代でございますし、それに伴う最も激しいマクロの貿易摩擦が起こってきたということだと思います。

    89年のところを見ていただきますと、「補正予算(輸入促進事業大幅拡大)」と書いてございます。80年代に行ってまいりました一連の輸入促進事業が89年からさらに一段とピッチを上げまして、90年に入ります。90年は日米構造協議が行われました年でございますが、下に「長期専門家派遣」と書いてございます。これは、各商社その他で輸入活動を専門にしておられる方にジェトロにお越しいただき、アメリカの各州や欧州諸国に長期専門家として駐在していただきまして、輸入促進のために各種の商品の発掘をするといったようなことをやり始めたわけでございます。

    後から振り返ってみますと実は91年にバブルがはじけて不況に入っているのでございまして、パーセプションと現実のリアリティというのはタイムラグがあるものだなということをつくづく感じるのでございますけれども、21世紀は日本の時代であるといったパーセプションが先行して、90年代の前半はますます対日貿易摩擦の激しいときでございました。御承知のように、自動車部品の購入計画を出せとか、あるいは日米自動車交渉、ジュネーブでのカンター・橋本会談で決着を見るのは95年でございますから、それまでは特に自動車、及びクリントン時代の日米包括協議、そういったものを踏まえての激しい摩擦でございました。

    これに対応するために、92年が我々の輸入促進事業のピークでございました。このとき、全ジェトロの事業予算の約61%が輸入促進に傾注されたわけでございます。特に、ビジネスサポートセンターを全国6カ所に設け、諸外国のビジネスパーソンが2カ月程度オフィスに入って駐在しながら売り込みをしていく、そういうことも開始しました。

    さらに、94年から96年頃が自動車摩擦のまっただ中でございますが、輸入自動車の展示場を全国に設置いたしまして、外車の陳列を手伝うなどの事業を行ったわけでございます。

    しかしながら、日米自動車交渉の決着を見た後、まさに現実にパーセプションが合ってきたということだと思いますけれども、96年ぐらいから大きな貿易摩擦は解消した。潮が引くように、なくなってまいりました。日本の経済の停滞が、実は91年から起こっていたわけですけれども、それが深刻に出てきたということでございます。96年から、橋本政権下でございましたけれども、構造改革元年になっていったわけでございます。

    そして、97年にアジア危機が起こりました。

    こういう中で、アジ研は、ジェトロ本体が輸入促進その他に全力を投入しておりました時期に、86年ぐらいからアジアの経済発展が起こってまいりましたものですから、アジアの工業化展望研究ということで、むしろアジアでの日本企業の活動に大きな方向性を示す研究を行いまして、その各種の研究レポートが日本企業のアジアへの投資促進に活用された、こういうことでございます。

    東アジアへの経済関係が強まったのが80年代後半からでございまして、投資額を見ていただきますと、90年前半は、92年から95年あたりが特に中国投資が増えたところでございますけれども、対外直接投資が順調に拡大していったということでございます。

    95年以降、事態は大きく変化してまいりました。経済の活性化を行わなければいけないという我が国の経済状況を反映いたしまして、ジェトロでも構造改革を進めるための事業に力を入れると同時に、インターネットによる情報提供を開始しました。これは、情報化の進展に伴い、我が国の各種の情報をジェトロのウェブサイトに入れまして、諸外国のウェブサイトとつなぐような形で相互の情報交換を緊密に行い、それによる相互ビジネスが進展するための事業などを開始いたしました。そういうための情報化投資を積極的に始めたのが1999年、2000年頃でございます。

    その後、日韓自由貿易協定(FTA)、その他の東アジア経済圏の法制度や経済統合に伴う各種の事情の研究、あるいはそれらへのサポート体制を強化してまいりました。

    したがいまして、現在、90年代の後半から2000年以降のジェトロの事業の中心は、東アジア圏の経済統合を加速し、進出日系企業を積極的にサポートするとともに、地域経済の国際化、輸出ビジネスのサポートのための事業、これが大きな柱の一つでございます。

    もう一つが、投資のグラフの赤い数字を見ていただきますと、96年ぐらいから対日投資が急速に増えております。まだまだ小さい額でございますけれども、対日投資促進を図ろうというのが今我々が行っている第2の柱でございます。

    三つ目が輸出振興でございます。中小企業・中堅企業を中心に全国の産地あるいは中小の工業会等に声をかけて、彼らの品物を世界のマーケットと結びつけるという輸出促進が現在の三つ目のジェトロ事業の重点でございます。

    お手元に資料7-2がございます。これは、90年以降のジェトロの予算がどういう中身になっているかを示したものでございます。円グラフの全体の大きさが予算額を示しておりまして、それぞれの事業項目に応じての比率を書いてございます。

    まず90年度をごらんになっていただきますと、事業予算は97億円ですが、43億円(44%)が輸入促進のための予算でございました。さらに途上国支援が第2のウエイトでございまして19%、さらに諸外国の情報を集め、それを国内企業等に提供する事業が11億円でございました。アジア経済研究所が1割弱ということでございます。この時点においては、進出日系企業支援はわずか1.4%のウエイトでございました。

    それが、今度は右のグラフ(95年度)を見ていただきたいのですが、先ほど申し上げましたように実態は既にバブルはつぶれていたのですけれども、日米自動車交渉等の中でさらに輸入促進予算が増額をし、予算額は130億円とかなり大きくなっております。46.9%が輸入促進ということで、それぞれの事業のウエイトの置き方は大きく変わらず、全体の額が増えていったというのが95年までの特色だと思います。

    そして2000年が左下のグラフでございまして、全体金額はほとんど変わっておりませんが、この頃から急速に輸入促進事業のウエイトが減ってまいります。この時点ではまだ36%でした。それとは逆に、薄い黄色の「情報収集・提供」が増えております。これは、情報化のための大がかりな投資を行った時期でもあり、また、韓国の金大中大統領と小渕総理のもとで日韓の未来に向けた展望のための各種の事業(日韓フェスティバル)をやろうということになり、これについた約5億円の予算が含まれております。さらに、ウエイトは小さいですが、その上に緑色で書いてあります対日投資が2.9%、それから東アジアにたくさんの企業が進出いたしましたので、知的所有権問題対策等の進出日系企業支援が4.5%に増えているなど、新しい事業の芽が出てきているのが2000年度でございます。

    それから、右下のグラフが現在(2003年度)ですが、輸入促進事業が4.2%と急速に減り、情報収集・提供が大きく増えました。輸入促進事業に入っておりました諸外国に派遣している長期専門家を、輸入促進の仕事からむしろ対日投資促進、あるいはジャパンデスクとして日米それぞれの相手国との交流の窓口になってもらおうというふうに機能を拡大し、その分を情報収集・提供の方に入れたなどということもありますが、いずれにせよ輸入促進予算が一挙に4.2%のレベルに減っております。他方、情報収集・提供が増え、進出日系企業支援を思い切って拡大するとともに、対日投資が11%に、輸出促進事業が3.9%に増えているというのが現在のジェトロの事業面でのウエイトづけでございます。

    このように、それぞれの時代の要請に応じて事業のプライオリティを変えてまいりました。それらを効率的に行うために、二つのことが支えになってきたと私どもは思っております。

    一つは、全世界60カ国79ヶ所の海外事務所が集めた各種の情報を調査分析し、その成果を国内の関係者に提供する、あるいは政府に提言する。威張るほどのものではございませんけれども、アジ研も含めて広い意味でのシンクタンク機能がそれなりにベースにあったのではないか。これが一つでございます。

    もう一つは、政府自身も行えないし、個々の企業も行わないことではあるけれども、例えば途上国産品の展示会・見本市を日本で行うとか、輸出促進・投資促進のためのミッションを派遣し、イベントを行うなど、ある意味でのプロフェッショナルなノウハウを使って、それぞれの事業を支えていく。この二つのベースになる機能は、アジ研の部分、あるいは情報収集・提供の部分その他で、しっかりと現在も続いていると考えております。

    もう一つ、こうした一連の活動の中で民間の人を思い切って活用するということを一つの大きな特色としてまいりました。先ほど少し申し上げましたが、長期専門家です。商社等民間企業の方々を、州政府機関等に送り込み、対日輸出商品の発掘、今では対日直接投資案件の発掘、さらにはジャパンデスクとして両国間の情報交流の窓口になってもらう、こういったことで現在海外に合計31名(ピーク時は96年から2000年まで、38名)の長期専門家を派遣しております。それから、投資アドバイザーは東アジア中心でございますけれども、95年に大連に派遣して以来、人数を増やしてまいりまして、2003年現在、14人の投資アドバイザーをアジア諸国に置いております。

    それから、国内でございますが、ビジネスサポート、投資促進、技術交流促進といったことのために、現在、約50人の専門のアドバイザーと契約し、東京本部や全国のビジネスサポートセンターなどに配属して活躍いただいております。こういう民間の力の利用を今後ともますます強めていきたい、また、民間との交流を図っていきたいと考えているわけでございます。

    時間も大分過ぎましたが、資料8について御説明申し上げたいと思います。

    ご説明のとおり、大きな時代の流れ及びプライオリティづけのもとに仕事を行ってまいりましたが、特殊法人見直しの動きが起こってまいりました2001年の3月から、ジェトロ内に横断的な業務改革のためのタスクフォースを設置いたしまして、若手も巻き込んで全社的な検討を開始いたしました。その年の12月に特殊法人の整理合理化計画が閣議決定され、独立行政法人化が決定したわけでございます。

    そして、去年の3月に中期的な指針をつくりました。“Plan-Do-See”という、はっきりした目的をあらかじめ定めて、業務を効率的に行うとともに、成果を事後的に評価しようという大きな方針を打ち立てまして、目標管理をしっかりさせようとか、コスト意識を徹底させようとか、顧客志向を強めようといったことについて、一斉に社内での活動を開始したわけでございます。

    特に、(1)の“Plan-Do-See”のところですけれども、現在、特殊法人は、国からの予算はツールごとに費目と金額が全部決まっておりまして、その費目と金額を変える場合には原則として役所の認可が要るという監督の下にあるわけでございます。これが独立行政法人になりますと、費目の縛りのない運営費交付金の中で、目的を達成するために、いろいろな手段をフレキシブルに組み合わせられることになっておりますので、それを我々は10月以降はうんとダイナミックにやろうと思っていますが、それまでの間、現在もそれを頭に置いてやろうと。

    すなわち、従来は、ツールごとに決まっていた予算を過去のある程度の傾向に従って各海外事務所に配分していたわけですが、今年からは、例えば対日投資促進であれば、どのぐらいの投資案件を発掘するかという目標を海外事務所ごとにつくってもらい、その目標を達成するために、それぞれのツールをそれぞれの国の実情にあわせて、それぞれが組み合わせ、それに応じて必要な予算額を配賦していく。つまり、目標を立て、そのもとにツールを戦略的に組み合わせていく。輸出促進あるいは途上国支援等の各分野についてそういうものを組みまして、今年度上半期に一斉に実施しているというのが現在の状況でございます。独立行政法人になりますと、各ツールの変更その他の組み合わせが極めてフレキシブルにできるようになるものですから、目標達成のために、よりダイナミックな行動ができるのではないかと思っている次第でございます。そして、事後評価もしっかりとやってきたい。このように思っております。

    次のページですが、今申し上げたような目標達成意識を徹底させるため、2002年度に管理職を対象に目標管理制度の試行を開始いたしました。今年は、課長代理以下、一般職員までこれを徹底していきたいと思っております。10月以降は独立行政法人になりますから、個人ごとの目標及びその能力評価・実績評価をいたしまして、これを給与、昇給等に反映させていきたいと思っております。

    その次が職員のコスト意識の徹底でございます。これも外部コンサルタントを導入いたしまして、昨年の5月から何回か社内セミナーを行い、進めているわけでございます。

    (4)として「お客様志向の徹底」と書いてございますけれども、顧客満足度調査をしていこうということで、特にニーズの強い貿易投資相談、ライブラリーを訪れる3万7,000人の方々、そういう分野については2000年度から顧客満足度アンケートを開始させていただきました。さらにこれを2001年度に全事業に広げまして、今、実施しているわけでございます。

    ちょっとしたエピソードでございますが、昨年10月にアロヨ・フィリピン大統領が訪日されまして、我々のビジネスサポートセンターでITセミナーをお開きになられた。約200人のお客さんが来られ、フィリピンのITの様子、いかにフィリピンには投資に向いているかという御説明をしたわけでございますが、そのとき200人のお客様に対し、どういう評価であるか、話の中身はよかったか、さらにはこれからどういうビジネスをソフトウエア分野で考えているかといったようなアンケートを行いました。その翌朝、30分ぐらい大統領にお目にかかる機会があったのですけれども、昨日の200人のお客さんの評価はこういうことでございますと言って英語にして示しましたところ、大統領は、お客様の評価が高かったこともございまして、大変満足されると同時に、こういうものが直ちに分かるのですかと、大変感心していただいたことを記憶いたしております。これからはそういうふうに大いにやっていきたいと思っております。

    最後ですが、職員の専門性の向上を図りたい。我々は直接のビジネスをやるのではございませんけれども、我々のレーゾン・デートルで能力を発揮しようと思うと、やはり人材がすべてでございます。したがいまして、プロパーの人間の研修制度をこれからも飛躍的に高めて、能力を高めていきたい。さらには、現在、中間採用を積極的に行っておりまして、知的所有権問題その他、これまで約24名の専門家を中間採用で雇っております。独立行政法人になりますと任期付き採用が容易にできますし、さらに本部でも外国人職員をどんどん採用していきたい。それから、海外事務所のトップにも外国人、できれば留学生で日本の本部で採用した人間を現地に派遣することにしたいと思いますけれども、そういうことも広げていきたい。非国家公務員型の独立行政法人でございますから、民間との交流も図りながら、目的達成のために人材面でも全力を尽くしていきたい、このように考えている次第でございます。

    数分オーバーしたようでございますが、これで現状の説明を終わらせていただきます。

  • 鳥居部会長

    どうもありがとうございました。

    今御説明いただきました日本貿易振興会(ジェトロ)の概要でございますが、この後、少し質疑を経た後に、中期目標(案)を御説明いただき、そして評価基準(案)も御説明いただいて審議に入ります。

    その前に、今、渡辺理事長から御説明いただきました日本貿易振興会の概要について御質疑をいただきたいと思います。

    実は、私が理事長をしている事業団の場合は、以上の説明を伺った後、その説明に基づいて、今の話の中で国がやるべきことで国に戻すべきことは何かとか、民業を圧迫しているところはないかとか、あるいは私のところは運営費交付金をもらっていないのですけれども、ジェトロはもらっているわけですから、運営費交付金の使い方は適正かとか、そういう質問が出て、私の場合にはびくびくしてやっているわけです。今のお話を伺ってみますと、国がやるべきことでわざわざジェトロから戻すべきところはどうもなさそうですし、民業圧迫という話もありそうもありませんので、質問のしようがないような気がするのですが、先ほどの御説明にありましたように、顧客を意識する、サービスの対象となる人たちを意識する、民業並みの効率的な運営をする、“Plan-Do-See”という考え方を導入する、コスト意識、そして外部監査も受ける、こういう考え方でやっておられるということをお伺いできました。皆様から何か御質問あるいは御意見がございましたら、お願いしたいと思います。

  • 今井委員

    幾つか質問させていただきたいと思います。

    まず、途上国支援事業はJICAやJBICがやっていると思いますけれども、どういう分担関係になっているのか。重複していないかということです。

    第2点は、独立行政法人になった場合、自己資金を稼ぐということも入ってくるのでしょうか。自己資金比率を高めるということが問題になっているのだろうかということです。

    それはコスト意識に関係することかと思うのですけれども、今、事業費と全体の予算で見ますと、3分の2が人件費で、事業費が3分の1ぐらいでございますね。コスト意識を考える場合、もうちょっと事業費の比率を高めるとか、そういうことも念頭に入っているのか。ジェトロの場合、コスト意識を高めるために、どういうことを目的にしてそういうことをやっていらっしゃるのか、お伺いしたいんです。

    それから、対日投資で日本経済の活性化ということが目的になっているかと思うのですけれども、どういう業種でどういう国から入れた場合に日本経済を活性化できるかというような戦略をお持ちかどうか。それとも、質問があったら、それに対応するという受け身的なものなのかどうかということでございます。

    それから、職員の専門性というのは非常に重要なことだと思うのですけれども、この専門性というのは、今度、民間企業を誘致してひとり立ちさせることを考えると、この人の話を聞こうと思えば何万円出してもいいというような、そういう人材養成も考えていらっしゃるのか。それとも、一般の日本の情勢とか外国の政治・経済・社会状況、そういうものを把握しているような職員の専門性を高めることを考えているのか。

    日本から出ていくといった場合には欧米だけではなくて発展途上国もあると思いますけれども、現在、専門家を養成するといった場合、発展途上国を含めての言語での対応、どのぐらいの外国の言語に対応できるような職員の配置になっているのか、お伺いできたらと思います。

  • 渡辺理事長

    幾つか基本にかかわる問題も含めて幅広く御質問いただきましたので、うまく答えられるかどうかはわかりませんが、できるだけ簡明にお答えさせていただきたいと思います。

    まず途上国支援でございますが、実施機関としては国際協力事業団(JICA)、国際協力銀行(JBIC)などいろいろございますが、我々のメインフィールドはトレード、貿易でございます。したがいまして、途上国に対しては、一つは、途上国の品物、つまり輸出ポテンシャリティのある品物を発掘又は開発していく、そこに対する支援でございます。そのためには、私どもはそれぞれの分野の専門家を現地に派遣いたしまして、幾つかの工場を回り、あるいは村ごと見るような形で品物を発掘していって、日本国内で、例えばSADC(南部アフリカ開発協同体)展、スリランカ展などといった国別の展示会を開催し紹介しております。したがって、主にインフラ整備を行うJBIC、無償援助を行うJICAとは大きく線引きができているのではないかと思っているわけでございます。

    もう一つ、最近ジェトロに対して要望が強いのが、例えば一村一品運動のようなものでございます。あるいは中小企業施策を教えてくれといったようなこともございます。政策面についてはお役所が直接やっておりますけれども、例えばタイで一村一品運動を支援し、日本での展示会につなげてやる。これは今、高島屋等で相当な反響を呼んでおりますけれども、その橋渡しはジェトロが行いまして、タクシン総理以下に大変感謝されているというような状況でございます。特にASEANの後発国については、これからそういう要請がかなり強くなってくるのではないかと思ったりしております。

    次に独立行政法人になったときのコストの関係でございます。今は年間280億円ぐらいの補助金をいただいておりますけれども、おっしゃるとおり、人件費が圧倒的でございまして、約3分の1が事業費でございます。現在は貿易相談等の業務を原則全部無料でやっているわけでございます。あるいはビジネスサポートセンター、これは約2カ月程度の期間、個室に海外のビジネス関係の方が入ってきて、そこで商品の売り込みや対日投資のための業務をやるわけでございますが、これも無料でやっているわけでございます。しかし、こういうものは、もちろん高いお金は取れませんけれども、原則として受益者負担の考え方を少しずつ導入していきたいと思っているわけでございます。例えば、中国には現在ジェトロの事務所が4つございますけれども、中国に進出する日本の中小企業に対しては、進出する前の準備段階ではもちろんいろいろな相談に応じているのですけれども、実際に現地に行きますと、レギュレーションの変更、偽物の発生による知的所有権問題など、問題がどんどん起こりまして、現地のジェトロ事務所はもっぱら駆け込み寺のようになっているわけでございます。こういうところに専門的知識を持ったプロの人を送り込みまして、相談に応じているんですけれども、これも全部無料でやっております。これもゆくゆくは受益者負担にできないかなと、そんなふうに思っております。

    韓国にKOTRAという、ジェトロに相当する輸出及び投資促進のための機関がございます。この間、そこのトップが私に言っていたのは、彼らも、丸々ではないけれども、受益者負担を入れてみたところ、無料のときに来ていたどうでもいいような相談はうんと数が少なくなって、意味のある相談が増え、相談の中身が充実しましたと。したがって、渡辺さん、何らかの形で受益者負担を入れるべきですよ、というのが彼の僕へのアドバイスでございました。そういう面もあろうかと思いますけれども、相手は中小企業が中心でございますので、納得のいく範囲、許容される範囲で少しずつ広めていきたいなと、このように思っているわけでございます。

    それから、人件費の方でございますが、全体の採算・収益の中で、理事長が社会全体の趨勢を見ながら人件費を決めることになっております。独立行政法人になる前は、人事院勧告に基づき、オートマティカルに右に倣えで決まっていたわけでございます。ただ、理事長が決めるということになっておりますけれども、これを一体どういうふうにするかはこれからの決め方だと思いますし、その際には、先ほど申し上げましたように、業績評価を定期昇給その他給与の査定に反映させていきたいと、こんなふうに思っているわけでございます。

    それから、三つ目に対日投資について御質問がございました。日本への直接投資は99年以降相当増えておりますけれども、現在の対日直接投資は製造業部門が約2割、そして金融及びサービス部門が約8割となっております。これからは恐らくM&Aの分野が多くなっていくのではないかという気もいたしております。

    国別あるいは業種別に目標があるかとおっしゃいましたけれども、私どもとしては格別の目標をア・プリオリにつくるということはございませんが、実態として、今、東アジアにおける経済統合が急速に進んでおります。日本から中国、ASEANに出ていく企業も非常に多くなっています。これから、東アジアがあたかも一体のような形でビジネスが行われていくだろうと思います。そうなりますと、輸出・輸入も絡めて、東南アジアから日本への直接投資というものが相当増えてくるのではないかという気がいたします。

    それから、欧米諸国の対日直接投資ですけれども、日本は中国の4倍の市場規模を持っておりますから、現在でも日本市場自体が魅力ですけれども、これからは東アジア全体が、トータルとしての成長センターになるでしょうから、東アジア全体の需要をにらんで、そのフランチャイズとしての日本への直接投資ということになるのではないかと、こんなふうに思っております。

    お答えになっているかどうかわかりませんが、そんなイメージで対日直接投資の促進をしていきたい。諸外国のお客さんがいらっしゃったときに、彼らの一番の苦情は、レギュレーションがわからないし、どこに行ってよいかがわからないし、全然取り掛かりがないと、いわゆるワンストップサービスが必要だというのが非常に多ございます。そこで今度、つい一昨日ですけれども、輸入促進のためのビジネスサポートセンターを、インベストジャパンビジネスサポートセンターという、対日投資のための施設に衣がえいたしました。そこに12人のコンサルタントを置きまして、お客さんがお見えになったときに、業種別の、あるいは労務・法務等の相談に応じるとともに、関係省庁に窓口を置いていただきまして、そこと連携をとって、許可が要るのか要らないのか、どこに行けばよいのか、そういった御紹介をして、有効にワークするようにしていこうと。既にアメリカの州政府はそういうことを徹底してやっておりますけれども、それに少しでも近づき、自由にアクセスできるようにしようではないかと。これが今私どもが行っている一つの特色でございます。

    対日投資と言うと資本だけの動きのように思われやすいのですけれども、今後は東アジア圏全体の経済が浮揚していくであろう。その中で日本が引き続きリーダーシップをとり先端部門を担っていくためには、資本に加え、技術、ノウハウ、頭脳、留学生、あらゆる世界の優れたものが日本にどんどん入ってきて、その人たちの力をかりて日本が先端部門をどんどん伸ばしていく。そういうことがもっともっと行われないと、これからの新しい世界のリーダーとして先端部門を担い続けていけないのではないかという気が非常に強くいたしております。したがいまして、対日直接投資促進を必ずしも資本の観点に限っているつもりはありません。例えば留学生についても、卒業した後も日本で就職できるようにビザを延長する等の規制緩和が予定されているわけでございますが、ジェトロとしてもそういう対応をしていきたいと思っております。

    それから、職員の専門性でございますが、ジェトロの組織がうまくワークするためには、ゼネラルな知識を持った専門家と特殊部門のスペシャリスト、両方要ると思っております。特に特殊部門は国ごとのスペシャリストが要るのではないか。人事もできるだけ、東南アジアに強い人、アフリカに強い人というふうにそれぞれの経歴及び専門語学で配置するようにいたしておりますけれども、よりこれを徹底していきたいというのが一つ。あるいは、金融部門や展示の専門家。展示事業については企業の皆さんからも大変評価されていますけれども、独特のノウハウを持った人間が育っておりますので、そういうものにますます磨きを入れるとともに、プライオリティの高い事業をやっていく上で、国ごとではなくて、知識において横断的な専門家といいますか、例えば中国問題に関して、中国の知的所有権に関する専門家を今どんどん育てておりますけれども、そういうものを育てていくなどという対応をしていきたいと思っております。

    大変長くなりまして恐縮でございました。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    では、木下委員、どうぞ。ちょっと時間が押していますので、手短にお願いして、手短にお答えいただきたいと思います。

  • 木下委員

    予算等の方針については後ほどディスカスするということなので、技術的な質問を2点させていただきます。

    職員の専門性の向上あるいは職員のお客様志向の徹底ということですけれども、私がざっと伺った限りでは、ジェトロの中に二つの部門があって、貿易等をやっておられるところとアジ研がありますね。私が見るところ、ちょっと間違っているのかもしれませんけれども、アジ研は東京から遠いところへ行ってしまって、例えばユーザーである私などはほとんど行けないといいますか、1日仕事になってしまうわけです。ですから、もしお客様志向ということを考えるのであれば東京に戻すとか、そういうことを考えないでできるのかということ。また、アジ研では、そこに勤めていて、ノウハウをためてというよりは、ここにいてもどうかなということで途中から学者になる。高阪さんなんかもそうなのかもしれませんけれども、そういう方が非常に多いように思うんです。そうすると、お客様志向あるいはコスト意識の徹底ということでは、それは直らない。アジ研についてはちょっと違ったミッションを明確に入れた方がいいのではないかというふうに私は思うのですけれども、これだけだとちょっとわからないような気がいたしましたので。それが一点。

    もう一つは、直接投資です。ここに書いてあるとおりで、また御説明のとおりですけれども、対外直接投資は、例えば中国あたりは、お金がないから、こちらで出資金と現地での運転資金を全部持っていくわけですね。ところが、外国から日本に入ってくるときは日本の銀行が幾らでも安く貸してくれるから出資金しか持ってこないケースが多いので、資産ベースで比較すると、これほど大きな格差はない。つまり、国内にある外資系企業はみんな国内で借りているわけです。だから、資産はどんどん大きくなっているけれども、対内投資の統計には全然出てこない。でも、そういうことも雇用等々に関係するわけです。だから、そういうことも入れられてはどうかなという感じです。

    以上です。

  • 渡辺理事長

    第1に、アジア経済研究所関係でのご質問がございました。大変遠くになりまして、先生にも御迷惑をおかけしていると思いますし、そういうお気持ちを持っておられる方も多いと思うのでございます。ただ、これは、1988年以降、都心に集中している国の機関を地方に分散させようという内閣の方針に基づいてのことでございまして、もっと別の大きな目的のために移転したわけでございます。

    ただ、Webサイトその他の情報通信手段が相当発展したこともありますし、可能なことはこれからどんどん知恵を出していかなければいかんなと思っています。特に、先ほど御説明しました「新しいジェトロへ~経営改革への取り組み~」というのは、現在やっていることを御説明申し上げたわけでございまして、10月以降は私どもももっとやるべきことがたくさんあるのではないかと思っております。むしろこの場でも私どもがやろうとしていることを御披露し、御示唆、御指示、お知恵をいただきながら対応していきたいと思っております。

    対日直接投資に関しては、おっしゃるような点があることは私もよくわかっております。ただ、この10年間を見ておりますと、日本企業による投資が本当に沈滞しております。日本企業自身の投資がないわけです。在日外資系企業に対する調査を行いますと、日本に進出してきた外資系企業での雇用の伸び率が非常に高くなっています。しかも、収益もいいということになっているものですから、ゴーンさんの例ではありませんけれども外資が経営ノウハウその他を御披露して、日本の経営者をスティミュレートすることにも相当意味があるわけでございますので、そこは少なくとも手続面その他において障壁にならないように、極力オープンにして、あらゆる便宜を図るべきではないかと考えております。

    おっしゃるように、資産の問題等、これからよく分析していかなければいかん点がたくさんあることはわかっておりますが、まずはそれ以前の状況ではないかなということでございます。

    それから、アジ研でございますけれども、虎ノ門でもアジ研の資料を閲覧できるような工夫もこれからしなければいけないと思っています。

    長くなりまして恐縮です。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    吉田理事、どうぞ。

  • 吉田理事

    アジア経済研究所を担当しております吉田でございます。移転後は皆様方に御不便をおかけしておりまして、私どもの課題はその地理的な不便さをいかに克服して皆様方にいろいろな情報等を御提供できるかというところにあるわけでございます。先ほど理事長もおっしゃいましたけれども、例えばアジ研の方につきましては、本部のビジネス・ライブラリーを通じまして、バイク便、宅配便で行き来させ、翌日ぐらいには皆様方のお手元に届くような形でのサービスもやっております。それから、都内の幾つかの大学等と連携の交渉を行いまして、そういうところで研究会を開けるような場所を確保する等のことをやっております。ただし、皆様方が気楽に来ていただいて研究者と意見交換をするという場がないものですから、その点はこれからの課題であろうと考えております。

    それから、職員の専門性の向上のところとあわせまして、アジア経済研究所の方は、これまでのとおり、現地主義に基づく職員、特に研究者の、現地語を読み、現地に滞在し、現地の資料に基づいて研究をするという姿勢を一層貫いていくという方向でございますので、その点については引き続き御理解をいただきたい。

    その意味で、現在、私どもの方でアジア経済研究所にとってのミッション、それにあわせた業績評価のあり方、特に研究評価のあり方等について議論を進めておりまして、間もなくまとまると思いますけれども、これからもそうしたところをあわせて検討していきたいと思っております。

  • 鳥居部会長

    それでは、そのほかにもまだ御質問がおありかと思いますし、また、今の木下委員のお話にありましたように、外からの対日直接投資は一定の額が入ってきても国内で調達する資金調達の方がむしろ金額的には多くなるといったようなことを、この中期目標が決まった後、中期計画の中でどういうふうに表現しアピールしていくかというのは、技術的なことがいろいろあると思いますので、今度は、次のテーマに移らせていただいて、その中で御審議いただきたいと思います。

<独立行政法人日本貿易振興機構 中期目標(案)・評価基準(案)>

  • 鳥居部会長

    次のテーマは、今日の一番肝心の議題でございますが、中期目標(案)と評価基準(案)を御審議いただきたいと思います。

    審議事項につきまして、まず事務局から御説明をお願いしたいと思います。

  • 小川通商政策課長

    それでは説明をさせていただきます。

    先ほど私からも説明させていただいたとおり、また今、部会長の方から御紹介がございましたけれども、残りの時間で中期目標と評価基準の案につきまして御審議をいただきたいと思います。

    なお、今後の段取りでございますけれども、今日、私の方から説明をさせていただき、この場で皆様方から御意見を賜りまして、その御意見に基づいて修正を加え、再度7月に御審議をいただくことになっております。なお、この場で漏れました意見等につきましては、後ほどまた意見をいただいて、それをさらに案の中で盛り込ませていただくという段取りになっているわけでございます。

    僭越でございますけれども、再度、中期目標と中期計画、それから国と独立行政法人の関係、立場を御紹介させていただきますと、特殊法人を独立行政法人化する際には、小泉内閣の行政改革の中で、現存の特殊法人につきまして、本当に必要なのか、廃止すべきではないか、民営化する必要はないかといったような審議を行って、かつ、その中でどうしても必要だという業務のうち国自らが行う必要のものはないかといったことの精査が行われた後に、国とは別の、独立の、しかしながら国の実施機関として行う法人としての機能ということで独立行政法人ということでの法律が通ったわけでございます。そういう意味で、10月以降の独立行政法人日本貿易振興機構につきましては、国の行政の実施機関、implementationを行うといった役割でございます。

    したがいまして、いろいろな問いかけに対しての説明の立場ということで言いますと、国とジェトロについては不即不離のような状況であるわけですけれども、例えばジェトロとJICAとの役割分担はどうなのか、対日投資についてどこに重点を置くのかといったような問いかけは、先ほどは全て渡辺理事長に答えていただきましたけれども、どちらかというと国の方が説明責任を有するような課題でありますので、その説明責任に基づきましてこれから御審議をいただく中期目標があるわけでございますので、JICAとか他の機関との役割分担においてこういうものをやってほしいということを私どもが決める。決める際におきまして、それが適正かどうかということを皆様方に御審議いただくといったようなことになるわけでございます。

    一方、コスト意識とか専門性といったところにつきましては、むしろ今までの特殊法人制度の中では国の認可予算といった形で関与があったわけですけれども、それはむしろ逆に法人のマネジメントサイドにも相当程度弾力性を持ってお願いをして、その中で考えていただくということでございまして、コスト意識とか専門性の問題は、今までよりもよりジェトロ側に説明責任が重く入っていくことになろうかということでございます。

    そういったような国の立場と独立行政法人の立場を再度御紹介させていただいた上で、資料10から12を使って簡単に御説明をさせていただきたいと思います。

    資料10は中期目標(案)でございます。これは国、私どもがつくるものでございます。この策定に当たりまして皆様方から御意見を賜るというものでございます。そして、その目標について皆様方から評価をしていただくことになるわけでございまして、通則法上も、全体を見て総合的な評価を行っていただくということになるわけでございます。その評価の前提となる課題、課目、そういうものがこの中期目標になるわけでございます。

    資料10の目次のところを見ていただけますでしょうか。前文を除きまして、1から5までの事項がございます。この事項につきましては、独立行政法人の通則法の第29条の中で、国は独立行政法人についてこういう項目について目標を定めなさいということで、「業務運営の効率化に関する事項」、「国民に提供するサービスの質の向上に関する事項」、「財務内容の改善に関する事項」といった項目につきましては法律で決まっております。これらについて目標を定めるということになっておりまして、とりわけ一番重要なのは、3の「国民に提供するサービスの質に関する事項」、ここのところがサブスタンスになるわけでございます。

    これにつきまして皆様方に評価をしていただくわけでございますが、他の先行法人の例などを見ましても、皆様方がどう評価するかということは基本的に皆様方がお考えいただくわけですけれども、例えばということで抽象的に申しますと、資料12をごらんいただけますでしょうか。「独立行政法人日本貿易振興機構の業務の実績に関する評価シート(案)」ですが、基本的には毎年度ごと、それから中期目標の最終時点において委員会として評価をしていただくことになろうかと思います。私どもは皆様方がお決めいただく評価の段取りにつきまして一応の案を提示させていただいているところでございまして、そこにございますけれども、総合評価シートの1から4、これは先ほど資料10で私が説明いたしました中期目標の目次に該当するものでございます。

    2ページにまいりますが、さらに目次ごとに小項目がございます。これは私ども国がつくる目標の案の項目をそのまま転記しているわけですけれども、最終的には総合的な評価を行っていただくわけでございますけれども、やはり個別に見ていただいた上で皆様方が御審議をいただくということになるわけでございまして、恐らく毎年度ごとに皆様方にお集まりをいただいて、こういう評価をしていただくことになるということでございます。その前提としては、ジェトロの方から毎年度ごと、また中期目標の終期に、中期目標に従って、そして中期計画に従ってこういうことをやりましたという実績の説明をしてもらって、それに基づいて皆様方が評価をしていただくということになるわけでございます。

    戻りますが、資料11が評価基準の案でございます。各省庁によって事前にこういう評価基準をつくるケースとつくらないケースといろいろあるようですけれども、私どもといたしましては、基本的には皆様方の主観に基づいて評価をしていただくわけでございますけれども、事前に皆様方で大体こういうルールで評価をしようじゃないかということを合意していただいた方が、最後に皆様方が評価を行う際に、方法論のところで大きな議論がないのではないか。基本的には皆様方がお決めいただくわけでございますけれども、議論にあまり時間がかからないような形でということで、私どもが事務的に評価の基準の案を用意をさせていただくものであるわけでございます。

    また、こういう形で評価をするということがあらかじめジェトロにわかる、一般の国民にわかること自体、ジェトロ自体が中期計画を策定する、またはその中期計画に基づいて実際の業務を運営する際にも参考になるのではないかということで、基準案を事前に皆様方でお決めいただいたらどうかというのが私どもの提案でございます。

    そういうような目標と評価基準の関係を御説明させていただいた上で、中期目標、評価億の考え方について簡単に御説明させていただきます。

    もう一度、資料10の目次を見ていただけますでしょうか。先ほど御説明いたしましたように、3が中身でございます。それから、2、4、5あたりがいわゆるマネジメントに関係する事項であるわけでございます。ごく簡単に御説明させていただきたいと思います。

    1ページです。ここは前文で、皆様方には言わずもがなのところが多いわけですけれども、これは一般に公表するものでありますので、一般国民の方々にも貿易投資の政策がどれぐらい重要なのか、政策的にどういう位置づけであるかということをある程度説明しておく必要があるということで、この前文が書かれているわけでございます。この辺のところは貿易投資の重要性、それからジェトロで取り組む必要性などについて語っているわけでございます。

    2ページを見ていただけますでしょうか。前文の最後の部分ですけれども、上から2行目に「とりわけ、機構は、」とございます。その中の4行目あたりですが、中期目標の期間においては、「対日直接投資の促進や中小企業等の輸出支援等の二事業を中核事業として取り組む必要がある」ということでございまして、国の方針としてこういうことをジェトロにお願いしたいということでございます。ここのところは国の方針でございますので、例えば対日投資や中小企業の輸出支援ではなくて別のことを重点に置くべきではないかという議論があれば、この段階でしていただく必要があるということでございます。

    それから、中期目標の期間ですけれども、独立行政法人の通則法で3年から5年という基準になっておりまして、ジェトロにつきましては15年10月という半年出っ張った形になっております。他の研究等をやる独立行政法人の場合はなるべく長目にということで5年といった期間を設けているところもありますけれども、ジェトロの場合には、国際情勢など流動的な面もあるので、なるべく短い方がいいということで、私どもとしては3年6月にしたいということでございます。

    2番目が業務運営の効率化に関する事項で、まず運営費交付金につきましては、独立行政法人一律の方針といたしまして毎年度1%程度の効率化を図るということになっております。

    また、事業実施につきましては、当然、費用対効果の向上を図る。それから、組織の見直しにつきましてはなるべく各職場への権限委譲、それから業務フローの効率化を図るといったことを目標の中に掲げたいと思います。

    また、アジア経済研究所におきましては、研究組織の大くくり化、関連業務の再編などを図るといったことを目標の中で明示をしたいと考えているところでございます。

    さて、3ページ目にまいりますが、3が業務の中身の大きな柱でございます。私どもといたしましては、大くくりの分類にした上で、ジェトロになるべく効率的・弾力的に動いてもらおうということで、基本的に大きな三つの分類にしております。第1が(1)貿易投資取引の機会提供に向けた活動、第2が、6ページあたりになりますけれども、(2)貿易投資円滑化のための基礎的活動で、この(1)と(2)が恐らくジェトロ本部関係の業務であろうかと思います。それから、7ページの(3)開発途上国経済研究活動、ここはアジア経済研究所の業務内容に対応するわけでございます。

    3ページに戻っていただきまして、まず(1)貿易投資取引の機会提供に向けた活動ですけれども、ここは大きく四つ、(1)対日直接投資、(2)中小企業等の輸出支援、(3)対日アクセスの円滑化、(4)地域の国際化ということでございます。前文にも書きましたけれども、(1)対日直接投資の促進、(2)中小企業等の輸出支援ということで掲げさせていただいております。

    対日直接投資の促進につきましては、機構にお願いする目標を掲げる前提といたしまして、対日直接投資の意義といいますか、昨年来の対日直接投資民間フォーラムの動き、小泉総理が5年で対日直接投資残高倍増の目標を掲げられていることがジェトロに対日直接投資促進の業務をお願いする際の前提であるということを明らかにさせていただいているところでございます。

    したがいましてということで、詳細は省略いたしますけれども、「このため、機構としても、小泉総理が掲げた「5年で対日投資残高倍増」」というところのパラグラフの3行目、「機構による対日投資案件発掘件数を大幅に増加させる」ことを目標にさせていただきたいと思っているところでございます。

    そのほか、各論といたしましては、3ページの下から2行目ですけれども、主体的に対日直接投資をワンストップでサポートする体制(ワンストップサービス)の構築を目標に掲げさせていただきたいと考えているところでございます。

    また、地方自治体の外資誘導の支援、政策提言といったことも対日投資促進の中の大きな事項として掲げさせていただいているところでございます。

    2番目が中小企業等の輸出支援でございまして、先ほど渡辺理事長からも説明がございましたけれども、ジェトロの役割は時代の変転に沿って大きく変わっているわけでございますけれども、当面の中期目標の期間におきましては中小企業等の輸出支援を大きな柱の一つとするということでございまして、企業ニーズに即したサービスを提供するよう努めていただくということでございます。とりわけ、下から三つ目のパラグラフの一番最後の行に書いておりますけれども、機構が提供する場での輸出商談件数を大幅に増加させることを目標として掲げたいと考えているところでございます。

    3番目が対日アクセスの円滑化でございまして、これはある種輸入促進の流れの関係の業務でありますが、その辺の政策的意義がどうなっているのかということにつきましての私ども経済産業省の基本的な考え方が5ページに書かれているわけでございます。4行目あたりに書いておりますが、外国事業者にとっては、対日投資は、同じ日本市場へのアクセスであるとともに、対日輸出の後に続くものである場合が多い。ある意味で我が国の市場の魅力を対外的に周知させることに役立つ。総論としての輸入促進政策の継続意義は失われてはおりませんが、しかしながら、具体的には、特定品目の輸入促進等の政策的な必要性は低下をしてきていることから、そのパラグラフの一番最後のところですが、例えば、貿易に関する情報提供業務、ミッションの受け入れ、マッチング事業等に絞って実施し、対日投資促進事業との有機的な連携を図るというところが対日アクセスの円滑化業務の中で重点的にやっていったらどうかというのが目標の案でございます。

    それから、開発途上国との関係でどういう案件をやっていくのか、またジェトロについてはどういう業務に重点を置いてやるのか、これは先ほどの今井委員の御質問にも関係するかと思いますけれども、その辺のところの整理につきましては、「対象国の技術レベル向上に向けての意欲や現地側の自助努力が認められ、かつ、我が国の裨益があるものについて」ということ、さらに、前提といたしましては、我が国の企業、進出日系企業の具体的取引に寄与することを念頭に置くというのが、ジェトロに行っていただきたい対日アクセスの関係の業務のポイントになろうかと考えているところでございます。

    4番目は地域の国際化による地域活性化の支援ですが、これはLL事業とか産業クラスターの関係の事業ということで、今までの継続的な色彩が強かろうと思われます。

    以上がジェトロの中で政策的に対外的な活動も大きい部分の貿易投資取引の機会提供に向けた活動の部門でございます。

    6ページの(2)が貿易投資の円滑化のための基盤的な活動で、ここは大きく三つに分類しております。

    まず、第1が6ページの(1)情報提供の関係で、2番目が6ページの下から3行目からですが、(2)海外への情報発信、3番目が7ページの(3)事業活動の円滑化支援でございます。

    6ページに戻っていただきまして、海外経済情報の収集、企業に対する提供ということで言いますと、(1)の全体の文章の中で、「このため、機構としては、」以下に書いてありますが、特に我が国企業からのニーズの大きい東アジア諸国の制度情報を整備することが重要であるということが基本的なことかと思います。方法論的には、電子媒体の利用を含め、なるべく利用者が使いやすいような情報提供に努めるといったことがこの目標の中に書かれているわけでございます。

    情報発信につきましては、6ページから7ページにかけて書いておりますけれども、とりわけ、中期目標の期間においては、海外に対して日本の魅力を積極的にPRする等、対日投資促進のための情報発信に重点に置くといったことを目標に置いてはどうかというのが私どもの考えでございます。

    それから、事業活動円滑化の支援ですけれども、ここも中国並びに東アジアなどでとりわけジェトロに対する期待が高いわけでございまして、その中でも知的所有権の関係等での現地日系企業から現地政府等への意見具申に関する調整の役割をジェトロに負っていただくことが大変重要ではないかということが目標の中に書かれているところでございます。

    7ページの(3)開発途上国経済研究活動、ここはアジ研の部分でございまして、(1)の調査研究のところですけれども、今後、機構としては、国、産業界、学会等の関係者の意見を十分踏まえながらやっていただくことが大変重要ではないかということ。

    それから、8ページですけれども、(2)開発途上国に対する資料収集、研究所図書館の役割、それから研究交流・人材交流などについても目標の中で記載させていただいているところでございます。

    以上がサービスの中身でございまして、以下、マネジメントの部分の関係ですが、4が財務内容の改善に関する事項でございます。当然のことですが、資金の借り入れについては、特段の事情がない限り厳に慎むとか、試験・講座等の事業の実施に関しては運営費交付金の投入額を削減するといったことを目標の中で明記したいと考えているところでございます。

    5番目は業務運営に関する事項ですが、国内外の事務所・施設の見直しでございます。この辺のところは、独立行政法人になるわけですから、フレキシブルに、事業所の人的な資源、施設の配分といったものも時代の変転に応じて対応していただきたいということで、とりわけ、8ページの下から4行目あたりに書いていますけれども、中期目標期間内はアジア地域におけるネットワークの強化に努めてもらいたいというのが中期目標の中身でございます。

    施設整備に関する計画につきましては、民間事業者に出資金を委託して運営している施設がございます。インポートスクエアや輸入住宅展示場につきましては、契約期間満了までに関係地方公共団体などと協議の上、閉鎖するといったことを目標の中に明記したいと考えているわけでございます。

    人事に関する計画につきましては、先ほど渡辺理事長からも説明がございましたが、専門性の向上とか作業形態の多様化といったことを図っていってもらいたいということが目標の中身でございます。

    私ども経済産業省として以上を定めたいということでございますので、これにつきまして御意見をいただきたいということでございます。

    そこで、先ほど御説明いたしましたとおり、この目標に関しまして、毎年度ごと、それから中期目標の最終時点において皆様方に評価をしていただくわけでございます。評価基準につきましては皆様方がお決めいただくわけでございますが、私ども事務局として案を用意をさせていただきました。資料11ですが、ごく簡単に御説明させていただきます。

    まず目次を見ていただきますと、大きくはA.中期目標期間に係る業務の実績に関する評価、B.各事業年度に係る業務の実績に関する評価ということになっておりますが、恐らく評価の考え方は変わらないということで、基本的に同じ考え方で年度ごとの評価、中期目標最終期間における評価をやっていただいたらどうか。Bは、6ページでさらっと書いてありますが、中期目標期間の最後の段階の評価のやり方と同じやり方でやってみるということでございます。

    基本的には評価方法のところがポイントでございます。1ページ、評価方法でございます。いろいろな評価のやり方があるわけでございますが、とりあえず先行独法などの実際のやり方等を参考とさせていただきまして、細かい中期目標の項目ごとにまず採点をしていただき、それを総合的に評価していただく。個人で恐らくシートのようなものをつくっていただいて、この委員会でそれを議論していただくようなことになるのかなということで、AA、A、B、C、Dといった評価の基準を設けさせていただいているところでございます。

    また、指標・数値目標につきましては、なるべく定量的な数値目標を設けるべきといった基本的な考え方があるわけですけれども、定量的な目標につきましてはいろいろな性格のものがございます。それについては、2ページにまいりますが、成果指標、活動指標、参考指標等、いろいろな指標があり得るわけでございます。これは、中期計画の中でジェトロ自体が実際に計画をつくる場合もあるわけですが、一方、ジェトロの計画にはないけれども、ジェトロ関係の業務で例えば対日投資についてジェトロがどのぐらい貢献をしたかということについて、日本全体の対日投資がどうなっているのかとか、ジェトロが対日投資案件を発掘したもののうち実際にどれぐらい結実しているのかということを委員会として独自に調査し分析することもあるわけですが、それを評価の中でどれぐらい重みづけをしていくかということでございます。これについてどう考えていくかということは皆様方のお考え次第でございますけれども、過去の先行法人の具体的な例なども見ながら、それぞれの指標の性格に応じた基本的な考え方を書いております。

    まず、成果指標につきましては、先ほど渡辺理事長が御説明いたしましたように、ジェトロ自体が実際に掲げてやるものもございますけれども、それ自体は、平易な言葉で言いますと非常に達成しやすい目標をつくって安易な目標づけが行われていないかどうかという適正性の評価が必要なのかもしれないということでございます。

    それから、(2)の活動指標というのは、パフォーマンスではなくて実際にどのぐらいの資源の投入が行われたかということでございまして、人的な資源が投入されたとしても、パフォーマンス、最終的な成果が生まれてこないと必ずしもそれは評価できないわけですので、例えば目標と実績の多少の乖離については重視しないとか、ある程度考慮はするけれども、そういう指標としての見方をする必要があるということで、これは当たり前の話なのかもしれませんけれども、成果指標がない場合にはこういう活動指標みたいなものを使ってみるといったことが書かれているわけでございます。

    それから、(3)が参考指標ですが、冒頭御説明いたしましたように、ジェトロが発掘したうち実際にどれぐらい対日投資が成功したかといったことにつきましては参考指標ということで、例えば、ある企業が対日投資をするに当たって、ジェトロのサービスも一つの判断材料にはなっているわけですけれども、それだけで対日投資の決定が行われるわけでもございませんので、ある程度の参考指標にせざるを得ないといったことになるのではないか、こういう考え方の整理をしてみたらどうかということでございます。

    3ページ以降が実際のサービスの向上に関する評価の考え方でございますし、4ページ以降はそれぞれの項目ごとにこういう点について評価をしてみたらどうかということで箇条書き的に書いておりますけれども、この辺はまた見ていただいて御意見を賜りたいと思います。

    一つ、3ページの基本的な考え方のところだけ言及させていただきますと、評価につきましては、大きくアジ研の部分とアジ研以外の部分があろうかと思います。とりわけジェトロ本部、アジ研以外の部分については、3ページの2の基本的考え方のところに書いてございますけれども、最終的に、評価の対象は、クライアントといいますか、実際にサービスを受けた企業等がどれだけ満足しているか。クライアントが誰か、クライアントがどれぐらい満足をしているのか、実際の成果がどれぐらい上がっているかということについて一番重点を置いて評価することが基本ではないかということが書かれているわけでございます。

    一方、アジ研の部分につきましては3ページの下から2行目から書いていますが、基本的にアジ研の部分につきましては、主たるサービスは研究成果でございまして、その質(知的内容)が重要でございます。これにつきましては、個別の研究テーマごとに非常に専門性が必要とされるわけでございます。したがいまして、アジ研部分の評価につきましては、本委員会において、別途、アジ研の方で別途外部の有識者による評価を行っていただき、それの評価結果と評価の枠組みについて検討するということで、いわば個々の研究成果についてこの委員会で御審議いただくというよりは、むしろその枠組みを検討していただくことがより適切ではないかといったようなことを書いているわけでございます。

    以上、時間もかなり超過いたしまして恐縮でございますけれども、中期目標、評価基準の考え方を御説明させていただいた次第でございます。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    あと7分ぐらいで予定の4時になってしまいますので、ちょっと短縮して進めさせていただきたいと思いますが、それでも5分ぐらいは超過をせざるを得ないかと思います。実は私も5分超過ぐらいで汽車の時間が迫っているものですから、多少あわてているのですが、まず確認しておきたいと思います。

    今日は審議をしていただくわけで、中期目標案、これは大臣がおつくりになっている案ですけれども、我々がこの案を結構ですと言うのは次回ですね。それでいいですね。

  • 小川通商政策課長

    はい。

  • 鳥居部会長

    基準案も同様ですね。

  • 小川通商政策課長

    さようでございます。

  • 鳥居部会長

    次回は何日でしたか。

  • 小川通商政策課長

    6月末から7月の上旬ですが、日程調整中でございます。

  • 鳥居部会長

    ただし、6月の第2週の火曜日が10日だから、その前後にはパブリックコメントをかけるそうです。そうすると、その前に皆様からもう一遍ぐらい御意見をいただきたいということで、事務局は6月4日までに御意見をいただきたいと言っておられますので、後で担当をアナウンスいたしますけれども、今日言い切れなかった御意見はそちらにいただきたいと思います。

    そういうことを条件として、あと5分ぐらいしかないのですけれども、簡単に言っていただければと思います。どうしても答えなければならないことがあったら事務局から答えてもらいます。

    では、高阪先生、どうぞ。

  • 高阪委員

    中期目標と評価に分けてコメントと質問をいたしたいと思います。もし時間がなければ、お答えは後で結構かと思います。

    最初に中期目標ですけれども、最初に有料化の方向を考えているという御説明がありました。これは当然のことだろうと思います。ジェトロが期待されているのは、民間ができないような公共財的なサービスを提供することでありますので、民間ができるようなことはジェトロはやる必要がない。むしろその区別をはっきりさせる。

    それから、公共財的なものであるというのは、個別の企業ではペイしないかもわからないけれども、ジェトロがそういうことをやってくれるのであれば、そのサービスに対する需要はあるわけですから、それを有料化するということは当然だろうと思います。サービスはただではないということだろうと思います。

    もう一つは中期目標の人材育成の件ですが、二つありまして、外国の人材育成については、例えば国際開発の業務の一環としてやられるということが中でもうたわれておりますし、あるいは進出先企業の投資環境を整えるという意味での人材育成もあり得ると思います。そうしますと、ジェトロと類似の業務をやっている機関との競合や協調ということが問題になると思いますので、そこのところをどのように役割分担をするのか、あるいは役割分担ではなくて、むしろコーディネーションをやっていくのか、そういうことをどこかで視点を持っておく必要があると思います。

    それから、ジェトロ内部あるいはアジ研内部の人材育成に関して言うと、仕事はこれをやります、あれをやりますということはたくさん書いてありますけれども、そういうことを担う人たちをどうやってトレーニングしていきますかというところの視点がもう少し重要視されてもいいのではないかという気がいたしました。

    先ほど木下さんから同じようなコメントがありまして、アジ研はみんな学者が出ていくから、そんなところに投資してもというような話があるのかなと思いますが。私は逆だと言いたいのでありますけれども、アジ研はそうやって人材育成をして、私どものようにオールドボーイやオールドガールズになっても、事後、ずっと協力しておりますので、そういう意味で必ずしも抱え込む必要はないと思います。

    むしろ、先ほど吉田理事から現地主義というお話がありましたが、研究スタッフにもっと外国人を登用したらよいのではないか。日本人が現地主義だと言って若くて脳みそのやわらかいときに言語の学習ばかりをしているのは、僕はある意味で非常にアンバランスなのではないかと思います。むしろ分析用語とか広い意味での視野、そういう意味でのクオリティを高める努力をもっとした方がいい。例えば、一つとして、アジ研のスタッフにはもっとPh.D.を持っている人がたくさんいていい。Ph.D.を取らせると、みんな学者になってしまうという説もありますけれども、必ずしも。そうであっても構わないし、そうでなくても構わないと思いますが、エコノミストとしてのクオリティを高めることが大事であって、現地のニーズは現地の人をもっと使えばいい。これは、先ほどのジェトロ本体のアウトソーシングをやるんだ、そして専門家を使うのだということと同じことだと思います。何人でもいいですから、日本の中での外国企業もそうだし、日本から出ていった日本企業の外国でもそうだし、そういうものはもっと活用して、人材というものはナショナリティにかかわらず登用すべきだと思います。

    それから、鳥居先生が最初に「私も評価される立場で」というふうにおっしゃったんですが、同じことを私も思います。最近は評価ばかりで、評価に時間が割かれて研究ができません。ジェトロのこれでも、いろいろな効率化をすることはいいんですけれども、組織として活性化するんだという視点ももう一つの重要なポイントだと思います。仕事量だけ増やして、みんなが疲弊したのでは何にもならないわけであります。評価とは基本的に活性化し効率化するためのものである、評価というものはあくまで手段であるということが大事だと思います。

    そして評価に関しては、そういうことから言いますと、数値目標の使い方は非常に慎重でないといけない。数値目標というのはあくまで中間目標であって手段でありますので、数値目標自身が目標ではない。数値目標は、割と簡単でビジブルなのはメリットですが、逆に数値目標のために、みんなが一番高度な目標を忘れて、その目標の実現だけに走ってしまうというおそれがあるわけです。ですから、先ほど総合的な判断が大事だとおっしゃったのはまさにそのとおりでありまして、数値目標というのはあくまで手段であるということを忘れてはいけないと思います。

    その意味で、各自が一つ一つ立てた細かい数値目標に一生懸命になるばかりで、全体として非常にアンバランスなことになってしまうことがあり得るわけですから、それは逆に我々が最後で総合評価するときにそういうものだと思って評価しなければいけないという自戒の意味もあるわけですけれども、その辺は十分な配慮が必要かなと思います。

    時間がありませんので、簡単ですが、以上です。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    今、高阪さんが3分話されたんですが、できれば1分でお願いします。

    木下さん、そして次にダイクさん。

  • 木下委員

    数値目標については高阪さんが言ったとおりで、件数等の目標を追うことは得策ではないですね。私も対内投資はどうしても伸ばさなければいけないと思いますけれども、ピケンズがやったような適対的買収とか戦略的分野の買収で寡占化を進めるようなものにジェトロが手をそめる必要はないと思います。そこのところはよく考えてやる必要がある。

    2番目は、今は地方対地方のつながりということで、ここでもLLということが書いてあります。日本の九州と韓国や中国ですね。それと構造改革特区というのは裏腹で結びついている。そこをジェトロさんにもう少し力を入れてほしいんです。そのときに、輸入はあまりやらないで、輸出をやるとか、そういう発想だけでいいのかなと。双方向で商売を増やしていくことが地域共生だと私は思っております。

    3番目に、人材はプロフェッションをつくっていくということだと思うのですけれども、そのときに何がプロフェッションかというと、やはりベンチマークが要るのではないか。名前を出すと問題かもしれませんが、例えば野村総研とか三菱総研の人と比べてアジ研の人は、最初はこうだったけれども、こうなったね、だからすばらしいというふうに、何かベンチマーキングがないとできないのではないかと思います。

    以上です。ジェトロへのニーズはあるので、民間補完でぜひすばらしい成果を上げていただきたいと思います。

  • ダイク委員

    鳥居部会長の電車の時間を考慮して、極めて簡単に申し上げます。

    一つは、ジェトロさんのユーザーとしては日本人以外の人が多いということで、例えば中期計画はWebサイトに英語で載ることがありますか。というのは、あるとすれば、例えばACCJ(米国商工会議所)やEUの方に私の方からも意見が出るように勧めますので。それが一つ。

    もう一つ、評価委員が例えばアジ研を訪問したりする場合、どういう経由でアポをとったり、そういうことをやるのか。極めて簡単なことですけれども、よろしくお願いします。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    では、古瀬さん。

  • 末吉委員代理(古瀬)

    市長からのメッセージです。市長はふだんからすべての資料を読みます。ですから、今回もいただいたものは本人が全て目を通した上で、私とも少なくとも3度はやりました。

    このペーパーは読んでいただきたいのですが、一つは、北九州市で今までやってきたので、ここへ入って、こういうものは貢献しろ、それからノウハウを提供して知恵を出せということを言われております。

    この中に書いてございますが、三つございまして、一つ目は権限委譲ということです。北九州市長は構造改革特区で非常に苦労したのですけれども、現場に任せることが、機動性も出るし実際にやることができる。これが1点目です。

    2点目は、ワンストップも、対日投資型のワンストップではなくて、いろいろな相談事があるので、いろいろなものをちゃんと受けられるワンストップだと。そのときに、北九州市の場合はジェトロと市と貿易協会とありますけれども、関係機関との役割分担と連携が必要で、すべてをジェトロがやる必要はなくて、関係機関とうまくやったらいいのではないか。

    3番目は評価のところですが、市も「明日を創る挑戦市役所」ということで平成5年から人事評価を入れております。これは高阪委員が言われたことと同じですけれども、自らがよくしていこうといいますか、インセンティブが働くような仕組みでなくてはいけないということです。自らがどんどんパフォーマンスを上げていくように、ただ成績を評価するのではなくて、評価することでジェトロの中に自らが向上しようというものを入れる、これが非常に大事だということです。

  • 鳥居部会長

    では、今井さん、どうぞ。

  • 今井委員

    簡単に申し述べさせていただきたいと思います。

    高阪先生が目標のところで有料化ということをおっしゃいましたけれども、これは非常に重要なことです。民間を相手にしますので、評価なども受益者負担にして、どのくらい来たか。それでかなり評価できると思うんです。対日投資発掘件数のノルマを決めるとかなんとかではなくて、受益者負担でどのぐらいコンサルタントを求めてきたかということ。

    それから、対日投資ですけれども、これは経済活性化を目標としているので、それにつながるような形で評価していかないといけない。対日投資は非常に入ってきて、一時的に日本の中小企業等をつぶして、メリルリンチみたいにすぐ出ていって、経済を非常に不安定化させるようなこともあり得るわけだから、例えばジェトロに情報を求めてきて、どれだけ実際に進出し、定着して、雇用創出効果、経済活性化効果がきちっとあるかどうか、そこをきちっと押さえてやっていただきたいということです。

    それから、数値目標というのはうまく使わないと本末転倒になってしまって危ないということ。

    それから、人材育成は、地域研究の専門家はアジ研で蓄積もあるし、いいと思います。これは、経済だけではなくて、政治、社会、歴史、法律、そういった専門家が非常に重要です。今、イラクあたりでアジ研の方が非常に活躍されていますけれども、そういうところも経済にあまり偏重しない形で人材育成をしていただきたいということ。

    それから、ジェトロの方で言えば、向こうの起業家等が来るときに、こっちで対応するわけですから、MBAとか、法律等でも相談に乗ってもらえるということになると、弁護士といいますか、そういう資格を持っていることが非常に重要になってきますので、ジェトロでもそういう人たちを育てるような人材育成をすると、もっと高いコンサルタント・フィーを取ってもどんどん来るという形になると思いますので、そういう視点もお考えいただければと思います。

  • 鳥居部会長

    秋元委員、どうぞ。

  • 秋元委員

    簡単に質問です。会員制度についてです。特に国内企業への情報提供等を受ける場合にも、ジェトロさんはキャパシティがあると思うので、会員制度の位置づけが独立行政法人になったらどうなるのかとか、あるいはサービスの優先順位に会員制度がどうかかわってくるか。今日でなくても結構ですので、また御回答いただければと思います。

  • 鳥居部会長

    嶋津委員、何かありましたら、どうぞ。

  • 嶋津委員

    皆さんが御懸念を示されていますけれども、数値で評価するのは、私どもの会社でも数年前から自分で自己目標を設定して、1カ月に何回ぐらいはテレビに出ますとか、そういうことをあれこれと書いてやっているんですけれども、実際に回数と質とか、いろいろ難しい問題もあります。それから、私のようなマスコミの立場からすると、ジェトロやアジ研さんには大変お世話になっていて、ふだんから、わからないことがあったり数字等を問い合わせたり、いろいろやっているんですけれども、ジェトロさんにとってもアジ研さんにとってもマスコミの対応は業務としてはある意味でマイナーな業務なのかもしれませんけれども、こういうところもぜひこれからもよろしくお願いしたいと思います。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    私から一つ、皆さんにもお諮りしたいし、事務局に後で考えていただきたい点を申し上げたいと思います。

    1ページの第3段落の6行目の右端に「また、東アジア諸国を中心とした」と書いてありまして、7ページに行きますと、一番下の段落の2行目の右端に「アジア諸国を始めとする開発途上国」と書いてありまして、それから一番下、これが一番際どいのですが、「東アジア域内の経済発展に向けた調査研究に重点を置くとともに」となっています。これを全部総合して考えますと、アジア経済研究所の活動やジェトロ本体分の活動についても東アジア地域に重点を置くというニュアンスがどうしても出てくるのではないか。そうすると、それ以外のところについての人の手当てとか、あるいはプロジェクトを設定するときに違うのではないかということになりますので、表現をもう少し応用範囲を広げるといいますか、アジアにもアメリカにもラ米にも東ヨーロッパにも及び得るようにできないだろうかと思います。後ほど御検討をいただきたいと思います。

    私からの意見は以上でございます。

    以上、皆様からいただきました御意見を事務局に整理していただきまして、できましたら、パブリックコメントにかける案を若干手直しされるでありましょうから、各委員に何らかの方法でお送りいただいて、皆さんの御意見と一回行き来をしていただく。6月4日ということは6月の第1週の水曜日ですが、それまでに皆さんの御意見をもう一度いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

<その他>

  • 鳥居部会長

    それから、手続的なことですが、私の発言要録に何も書いてありませんけれども、私がだめなときに代理をお願いできるような、副部会長とか部会長代理をお願いしておかないといけないのではないですか。

  • 小川通商政策課長

    それは、mustではございませんけれども、部会長の方で御指名いただければと思います。

  • 鳥居部会長

    例えば、今、私が汽車に間に合わないから逃げ出してしまうというときに、後をお願いしますという人をつくっておいてもいいですか。

  • 小川通商政策課長

    はい。

  • 鳥居部会長

    高阪先生にお願いしていいですか。

  • 高阪委員

    わかりました。

  • 鳥居部会長

    よろしくお願いします。皆さん、よろしゅうございますか。

    [「結構です」の声あり〕

  • 鳥居部会長

    では、そういうことでお願いしたいと思います。

    では、事務局より最後の締めをお願いします。

  • 小川通商政策課長

    恒例でございますけれども、本部会における議事要旨、それから議事録につきましては、運営規程によりまして公開することになっております。

    なお、議事要旨につきましては、迅速な公開を求められますので、鳥居部会長と私ども事務局に御一任をいただきまして、皆様方の固有名詞は全部省いた上で、こんなポイントがあったということを2~3日後に紹介をさせていただきたいと思います。

    一方、議事録につきましては、皆様方に一度フィードバックをさせていただいて、見ていただいた上で情報公開の対象としたいと考えております。

    以上でございます。

  • 鳥居部会長

    これで終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。

(問い合わせ先)
通商政策局通商政策課
TEL:03-3501-1654
FAX:03-3501-2081

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最終更新日:2004.04.01
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