経済産業省
文字サイズ変更

審議会・研究会

独立行政法人評価委員会日本貿易振興機構部会(第2回)  議事録

  • 鳥居部会長

    大変お待たせして恐縮でございました。定刻を過ぎておりますので、早速、本日の第2回独立行政法人評価委員会日本貿易振興機構部会を開催させていただきます。

    初めに、事務局から資料の確認をお願いします。

    [事務局より資料の紹介]

  • 鳥居部会長

    本日は、前回ご欠席でございました北九州市長の末吉さんにおいでいただいております。ありがとうございます。

    それから、本日は木下委員と柴田委員がご欠席ですが、柴田委員の代理として日本ガイシから小林理事がご出席でございます。よろしくお願いいたします。

    それから、前回ご欠席の地引委員、よろしくお願いいたします。

    本日の議事でございますが、簡単に省略して申し上げますと、議事事項は4つございます。1番目が「中期目標(案)」についてご審議をいただきます。中期目標というのは、制度的には経済産業大臣がJETROに対して提示されるものでございまして、それにこの評価委員会が意見を言うことができる、言わなければならないわけでございまして、それについてご審議を、前回もいただきましたが、今回さらに皆様のご審議をいただきたいわけでございます。

    2番目が「評価基準(案)」でございます。この評価基準は、実際に我々が評価委員会として評価を行いますときの基準でございまして、これについてご審議をいただきます。

    後ほど事務局からこの両方につきましてご説明をいただきたいと思っております。

    3番目の議事事項の中期計画は、JETRO側がつくりまして、経済産業大臣に提示をして承認していただき、それに基づいて3年半の期間、中期計画を進めていくものでございますが、これは、もうしばらく時間をかけてご審議をいただくわけで、きょうは、その最初のイメージ素案といいましょうか、そういうものをJETROから説明をしていただきたいと思っております。

    4番目は「最近のJETROの活動について」で、これは前回も渡辺理事長からご説明いただきましたが、前回はどちらかというとJETROの歴史、それから経営改革などについてご説明いただきました。今回は、中期計画の案の審議にも役立つという意味で、最近のJETROの活動につきましてのご説明をお願いしてございます。

    以上、4項目についてご審議をいただきたいと思っております。

    それでは早速でございますが「議題1:経済産業省独立行政法人評価委員会の運営規程の改正について」、事務局からご説明をお願いします。

    <経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改正について>

    [事務局より資料1に基づいて経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改正について説明]

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    今のご説明で何かご質問がございましたらお願いいたします。

    もし、ございませんようでしたら、これは事務局にお任せするということでご了承いただきたいと思います。

    次は「中期目標(案)」それから「評価基準(案)」の審議に移りたいと思います。

    「中期目標(案)」については、前回から今回にかけまして若干の修正を行っておりますので、そのご説明をいただき、同時に「評価基準(案)」も、事務局からご説明をお願いいたします。

    <「中期目標(案)」「評価基準(案)」「中期計画(イメージ案)」について>

    [事務局より資料2~資料6に基づいて「中期目標(案)」「評価基準(案)」を説明]

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。委員の皆様に理解を深めていただく方がよろしいと思いますが、私から代表質問を2つしたいのです。

    1つは、先ほど来、参与会議とか本委員会とかいう言葉が出てまいりました。参与会議では、JETROが今やっている活動、将来やる活動を、経済産業省や外務省が直接やった方がいいのではないかという意見もあったと。こういうもののウエートというのは一体どういうことになっているのか、みんながわかっていた方がいいと思います。

    全体の構造を下から言うと、私たちの部会がありますね、部会の上に経済産業省独立行政法人評価委員会がありますね、それと参与会議、もっと上の総務省の評価委員会、第10森ビルでやっている行革推進会議との関係あたりを、全体がわかるようにご説明をお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    独立行政法人への基本的な手続につきましては、各省それぞれ責任の法人については各省が政策的な手続をやりますし、その評価のプロセスも各省ごとに完結をするということになるわけでございます。

    参与会議につきましては、先ほど申し上げましたように平成13年末に特殊法人等の整理合理化計画が策定されまして具体的に整理合理化計画に沿ったものになっているかどうかということを側面からチェックをすることになっておりまして、集まった点について行革本部長に対して意見を述べることができると、特殊法人等改革推進本部令の中に書かれているわけでございます。この意見を述べるということは、内閣総理大臣に意見を述べるということになるわけでございます。

  • 鳥居部会長

    行革本部長というのは石原大臣?

  • 小川通商政策課長

    小泉総理大臣です。

    参与会議から意見が出てくるということでございますが、先ほどご紹介いたしましたのは、その中で1人の方からこういう意見がありました、ということを紹介したわけでございまして、最終的に本部からどういうコメントが出てくるか、それは、まだ出てきておりませんので最終的にどういうことになるかはわかりません。それについては、意見が出てきたところでそれに対して各行政庁としてどう対応するか、方針を決めるということになるわけでございます。

    ただ、独立行政法人(JETRO)でやるのがいいのか、役所でやるのがいいのかということにつきましては、実は13年の末に向けたプロセスの中で議論が行われておりまして、JETROの業務については国ではなくて、今ある独立行政法人になった日本貿易振興機構にやらせた方がいい、という結論が一応出ていますので、そこは、議論が既に1度行われた点に関して一応コメントが行われたというような性格ではないか、というように私は理解しております。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    それからもう1つ、最後にご説明がありましたこの評価基準で、「AA」「A」「B」「C」「D」というような最終的な私たち部会の評価は、小川課長のご説明を伺っておりますと、中期目標の項目ごとに「A」をつけたり「B」をつけたりするということですか。

  • 小川通商政策課長

    それはやり方は自由でございますが、最終的には総合的にどうだというようにご結論を出していただくということでございます。

    私ども事務局がご提案させていただいていますのは、前回「評価シート」というものを配らせていただきましたが、まず、中期目標の目次ぐらいごとに評価委員の方々につけていただいて、それを集計していただいてご議論いただくのが適切ではないかと思っております。

  • 鳥居部会長

    今、追加で配ってくださったようにやりましょうと?

  • 小川通商政策課長

    これは前回、配らせていただいたものでございまして、これをどのように評価していただくかはある意味で皆様方の裁量でございますけれども、オーソドックスに考えますと、とりあえずまず個別につけていただいて、それを皆さんに足し上げていただいて、それをさらに評価委員会として1本のご意見ということで評価をしていただくのが一番やりやすいのではないかということでございます。

  • 鳥居部会長

    これは目標年度の最後の3年半後にやるんですね。

  • 小川通商政策課長

    とともに、「評価基準(案)」に書いてありますけれども毎年度です。

  • 鳥居部会長

    年次計画についてもやると?

  • 小川通商政策課長

    はい。中期目標がちゃんと達成されているかどうかということについてやるということでございます。

    説明は省略させていただきますけれども、「評価基準(案)」の6ページを見ていただきますと、この評価基準は、大きく「A」の部分と「B」の部分があるわけですけれども、「B」の部分の具体的な中身は「A」の内容を全部準用することになっていまして、各年度についても行っていただくということでございますので、15年度は半年度でございますが来年の2月か3月ぐらいには、恐縮でございますけれどもまず第1回目の評価を皆様方に行っていただくことになるわけでございます。

  • 鳥居部会長

    重ねて追加の質問ですが、そうすると、大臣がJETROに提示されました目標どおりにやっているかどうかを評価しましょう、という今のご説明でしたが、今度は逆にJETRO側は中期計画を大臣に提出しているわけで、その計画どおりやっているかどうかも評価しろと。それがこの部会の12のマンデートの任務の中にありますが、それもやるんですか。

  • 日下通商政策局長

    目標がより具体的になった形が計画だ、という理解で、だから目標と計画との間は整合性があって、目標は、大臣・私どもとしてここでお諮りした上で、こういうことではないかと。それを実際に実現する主体の機構としては具体的にこういう計画でやります、ということですから、基本的には、計画に沿ってできているかどうか、ということを見ていけば、もとの目標とはおのずから整合的で、目標との点数、計画との点数というよりも、計画をベースにしながら、そのときに本当の大目標の心が生きているかどうか、というのを振り返りながらということだと思いますが、作業としては1本になると考えていただければと思います。

  • 小川通商政策課長

    したがいまして中期計画自体も、先ほど申し上げました目標の項目ごとに書かれることになっております。

  • 鳥居部会長

    皆さんのお手元の資料一番最後に番号のない「独立行政法人日本貿易振興機構中期目標・中期計画(イメージ素案)」というものの左に「中期目標」、右に「中期計画(イメージ案)」とありますが、この右側の「中期計画(イメージ素案)」はこの後でご説明いただきますが、この1ページ目は、大臣が提示なさる目標(左側)と、大臣に対して提出する中期計画(右側)とは、左右ほとんど同じなので、これはいいんです。

    今度、後ろの方の例えば15~16ページぐらいを見ますと左と右が違うわけで、左の「目標」は粗っぽい書き方で提示されていて、相当細かく提示しなければならない「計画」の方のセグメントについては、対応関係がわかりますか。

  • 小川通商政策課長

    その辺は、「目標」と「計画」自体は一体のものということでご理解を。

  • 鳥居部会長

    作業は別々にやらなくていいということですか。

  • 小川通商政策課長

    さようでございます。

  • 鳥居部会長

    というわけでありまして、例えば17ページをごらんいただきますと、「目標」の方は、開発途上国に関する研究交流・人材育成をちゃんとやっているかというわけですが、右側を見ますとかなりブレークダウンされて、(1)開かれた研究機関であるかどうかとか、(2)客員研究員制度は充実しているか、③内外の大学・研究機関と共同プロジェクトをやっているかと、だんだん細かくなっているわけです。

    だからこれは多分、右側を見ながら、左側にお答えを出せばいいと。こういう解釈でいいですね。

  • 小川通商政策課長

    はい、結構です。

  • 鳥居部会長

    というような考えでやっていただければよろしいのではないかと思います。

    私、代表質問してしまいましたけれども、このやり方についてそのほか何かご質問がございましたら、お願いをいたします。

  • 小川通商政策課長

    計画のご質問も出てこようかと思いますので、できましたら、JETROから中期計画までご紹介いただいて、一括でご議論をいただくという形がよろしいかと存じます。

  • 鳥居部会長

    わかりました。

    大臣が提示される目標と、大臣の目標を受けてJETRO側が大臣に提出して承認を受ける中期計画を仕上げていかなければなりませんが、きょうはその第1回目でございまして素案のイメージだけをご提示いただくという段階でございますので、そのイメージ素案をJETROの加藤企画部長からご説明いただきたいと思います。

  • 日下通商政策局長

    先に答えのイメージをお話ししていただくというのはプロセス的に言うと前後しているかもしれませんが、想定される答えを見てから、どうも設問が悪かったのではないか、こういう答えであれば中期目標は違うのだと、中期目標をこのように書いて違う答えが欲しいのだ、ということもあろうかと思うので、どういう目標を立てるとどういう計画が出てきそうだと、逆にそこを変えていくためのイメージとしては、目標そのものをどのように設定するかのダイナミックなプロセスが役に立つのではないかと。こういう趣旨でございます。

    [JETROより中期計画イメージ素案について説明]

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。以上、「中期目標(案)」と「中期計画(イメージ素案)」と「評価基準(案)」の3つをご説明いただきました。これらを一体としてご審議いただきますけれども、本日、最終的にご了承いただく必要があるのは「中期目標(案)」です。

    「中期計画(イメージ素案)」「評価基準(案)」は、次回・第3回の部会を8月の下旬か9月に予定しているそうで、そのときにご了承いただくことにしたいと思いますので、まだ若干時間の余裕がございます。しかし、ご審議は今日十分にいただきたいと思います。

    ということで、3者一体としてご質疑をいただきたいと思いますがいかがでしょうか。

  • 地引委員

    前回欠席をいたしまして申しわけございませんでした。

    前回も議論になったかもわかりませんが、海外からの対日投資の件の中で、ア)海外における誘致体制を整備するということに関して、経済産業省の問題だけではなく、例えば教育とか医療という、他省庁にまたがる規制の緩和あるいは対応は、どのようになっておりますか。

  • 小川通商政策課長

    規制緩和の部分については、JETRO自身の話ではなく別の話でございまして、今おっしゃったような海外の人が来て例えばいい医療を受けられるかどうかというようなことについての規制の緩和につきましては、対日投資会議の中でいろいろなアイデアが出ています。一方で、病院とかにつきましてはいろいろな規制なりがあるわけでございますけれども、私ども、厚生労働省へもお願いをし意見を出していますし、対日投資会議の中でも相当程度議論が行われているところでございます。

  • 和久田経協課長補佐

    1点補足させていただきますと、対日投資のための規制改革については、今、政府全体では、規制改革会議の中の国際経済連携ワーキングの中で、ことし末まで各省庁も含めて規制改革会議事務局を中心に議論することになっております。

  • 地引委員

    これはJETROの力の及ばないところでございますが、評価ということになってきますとそういうこともいろいろな面で対象になってきますので、ちょっとお聞きしたわけでございます。

    それから受益者負担の問題が出ておりますが、これは非常に結構であり、十分取り入れるべきであろうと思います。

    というのは、利用する側からいきますと払う費用と効果とを見てやるわけですから、効果がなければ当然それだけ利用者が減ってくるわけで、評価する側としては非常にやりやすいことになるので、受益者負担というのは、ぜひお取り上げをいただきたいと思います。

    もう1点は、ローカル・トゥ・ローカル(LL)事業については、東大阪も今、計画をしておるのですが、中小企業の活性化という面からこれはぜひ必要なことだろうと思います。

    今まではそういうローカル・トゥ・ローカルというのはなかなかできなかったのですが、経済産業省の方も積極的にその推進をやっておられるということもあって、このローカル・トゥ・ローカルというのはその地域の中小企業の活性化に大いにつながると思いますので、ぜひ強力に進めていただきたいと思います。

    以上でございます。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    最初におっしゃった問題は、例えば外国の方が来て日本で診療を受けようとすると、英語のしゃべれない医者ばっかりということです。最近、東京では「何とかクリニック」という看板を掲げている診療所が増えつつあるんです。私も何軒か知っているんですけれども、これは表向きは日本のライセンスももっているお医者さんですけれども、英語がしゃべれて、外国で医療のトレーニングをかなり受けている人なんです。料金は結構高いですが、いい診療をしてくれて、紹介先も非常に広いですけれども、その情報を、もし、JETROが紹介したら違法なのかどうかという話になるわけです。

    そういう問題をこれから解決していって、JETROが相談の一環として、どうしてもお医者さんがいなかったら「こういうクリニックの一覧表がありますよ」と言える時代が来るといいと思うんですよ。

  • 地引委員

    その辺をきちっと整備しておかないと、対日投資と言ったって絵に描いた餅になりかねません。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    そのほかに何か。

    それでは今井先生、続いて高阪先生、お願いします。

  • 今井委員

    字句の問題ですけれども、「独立行政法人日本貿易振興機構中期目標(案)」の「前文」の1ページの4つ目のパラグラフの上から6行目に「また、東アジア諸国を中心とした」とあるのですけれども、東アジアの国々を見ると発展途上国からだんだん卒業しているような地域なので、前回も、東アジアに限定しないでもうちょっと広く設定した方がいいのではないかというご意見が出ていましたが、これを入れなければいけないでしょうか、ということです。

    「開発途上国に関する基礎的、総合的な調査研究についても」というようにして、「東アジア諸国を中心とした」を削除することができないか、ということです。

    それから、「中期目標(案)」の7ページの「(2)海外への情報発信」の2行目の「我が国とのビジネスの魅力を知らしめ」という表現は「魅力を醸成し」とかいうようにした方がいいのではないかと思いました。

    それから、同じく8ページのアジア経済研究所に関するところの(1)の第2パラグラフの3行目に「東アジア域内の経済発展に向けた調査研究に重点を置くとともに、我が国の」となっているのですけれども、アジア経済研究所というのは、現在の外部のいろいろの調査でニーズを先取りしていろいろ調査研究をしていかなければならないような組織で、それをやってきて結構成功していると思うんです。

    専門家になるといっても10年も20年も蓄積が必要なわけで、そういうことを考えると東アジアの地域というのは民間でもかなり情報の蓄積などもあるので、これを取るわけにいきませんでしょうかということ。中東とかアフリカとか東欧などの地域も東アジアと同等に位置づけて研究を進めていくのだということだから、東アジア域内を入れるのだったら「調査研究に重点を置くとともに」というのを「調査研究に加え」ぐらいな形で、ほかの地域も同等に位置づけられるような文案にできないかということです。

  • 小川通商政策課長

    今の今井委員のご指摘の中の1点目と3点目の東アジアの部分でございますけれども、私ども経済産業省としては、この場合の「東アジア」はいわゆる北東アジアと東南アジアの両方を含めた意味でございまして、当面の政策領域として、私ども経済産業省・行政側の政策の目標としてはそこに重点を置かせていただきたいので、東アジアのところ自体を削るというのはなかなか難しいのですが、一方でアジ研の方が、東アジア以外の地域、中東、アフリカ、中南米とかの研究を非常にたくさんやっていて、それが世の中で非常に評価されているのは事実であるので、同等というわけではございませんが、「重点を置きつつ、ほかのところもやれるのだ」ということを目標の中に書くか、または中期計画のところで、アジ研の職員で東アジア以外の部分を調査しておられる方の意欲がそがれないような形で入れさせていただければと思っております。

    それから2点目の表現ぶりについては修正をさせていただきます。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    では、高阪委員、どうぞお願いします。

  • 高阪委員

    今井さんの点ともちょっとかぶるのでありますけれども、きょうは、中期目標に決着をつけるということですが、我々が最終的な作業としてやる評価というのは、目標の評価をするのではなくて、目標に対応した計画があって、その計画の達成度を評価するのだというように理解しておりますが、それでよろしいですね。

  • 鳥居部会長

    理論的には、目標そのもののつくり方についても我々はコメントをすると。

  • 高阪委員

    それはきょう、やるわけですね。

  • 鳥居部会長

    そうです。

  • 高阪委員

    ですから、きょうを逃すと、逆に言うとその目標がいいかどうか、適切かどうかという議論をいつまでもやっていたら今度は評価ができなくなりますので、きょう、中期目標の適切性というのをやっておかないといけないという理解の上でのご質問とコメントです。

    法令の文言からして、貿易と投資の、投資を省いたというのはわかるのですが、独立行政法人に変わっていろいろな環境の変化があるわけで、業務の内容とか、重点の置き方とか、投資あるいは企業活動の国際化ということが、非常に重要な考慮すべき環境変化なわけですね。

    法案との関係で、日本貿易振興機構という名前になっているから貿易というのはわかりますけれども、例えば「中期目標(案)」の2ページの第3パラグラフの「なお、貿易振興及び開発途上国の調査研究に係る国、地方公共団体等からの委託事業については」というところなどで「投資」を落とさなくてもいいのではないかなという気がしました。

    つまりポイントは、新しい環境で新しいことをやるというときに、古い時代につくられた法令に縛られてその精神が何となく後退するようなイメージがあってはいけないのではないかな、というのが1つです。

    その絡みで、特に日系の進出企業の投資環境とかビジネス環境の整備にも貢献したいというのはわかりますけれども、雇用との関係から言うと空洞化ということがありますので、進出企業はいいけれども企業進出はどうするのか、ということに対してどこかで少し考察というか考慮すべきことがないのか。そこは「中期目標(案)」を見る限り全く考慮されておりません。進出企業のことはやるけれども、企業が進出していくこということについては触れてないので、そこら辺は非対象的かなという気がします。

    貿易の方に関しては、輸出を振興する、輸入振興についてはある程度実現できたところがあるのでそれほどストレスは置かないけれどもまだ重要です、というのが中に書いてはあるのですが、そこら辺がちょっと抜け落ちているという気がします。

    それから東アジア重視のことは、アジアのことはたくさんやっている、研究蓄積もありますし、人もありますし、政策課題に対する関心も強いと思うので、日本の場合は放っておいても自然にアジアに関心が向いてきたし、向いていくだろうと思います。

    例えばアメリカの場合でしたらラテンアメリカにどうしても関心が向いていくだろうという、一種の自然な偏り、ホームバイアス的なものがあると思いますが、それをあえて強調するというのは、今までの流れよりもさらに、ということなのか、そこら辺のスタンスはもうちょっとはっきりした方がいいかもしれません。

    今までも基本的にはアジアに資源配分が非常に偏っていると、偏っているというのは悪い意味で言っているのではなくて、その関与の度合が高いですから当然そうなっていると思いますので、それ以上にやるつもりで言っているのか、それとも、そういうものはごく自然な成り行きだし、あるいは例えばFTAの動きが出てきたらますます強くなるだろうということを読み込んで言っているのか、それとももっとストラティジックにやるつもりで言っているのか、その辺のスタンスをはっきりさせないと、今井さんが言われたような、アフリカとかラテンアメリカを軽視するんですか、というニュアンスも出てくると思いますので、その辺は考えどころかなと思います。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。これはほかの方も関連のご意見もおありかもしれませんが、まず、経済産業省のお考えを聞かせてください。

  • 小川通商政策課長

    まず、2点目の企業進出と進出企業の話でございますけれども、私どもはやむにやまれない形で進出して海外投資した企業に対してその事業環境を整備してお助けをする、というのが決まった方針でございます。

    一方で、空洞化を促進するようなことはしないという点は我々の明確な政策スタンスでございまして、その辺のところをこの「中期目標(案)」の中である程度反映させた方がいいのかどうなのかは、「前文」のところを見させていただいて、仮に空洞化を促進するようなニュアンスがこの中に多少あるのであれば、それは取り除くようにしたいと思っております。

    それから第1点目の貿易振興のところは、私どもとしては投資の関係につきましては現実の問題としてJETROでも長年やってきたわけでございますけれども、一方、日本貿易振興機構法案の中では、厳密な法律用語としては貿易という用語はなくなりまして、新しい独立行政法人の法案化の中で、今までやっていた投資の事業それから今後やろうとしている投資の事業が、広い意味での貿易振興の中に入り得るか入り得ないかにつきまして法制局などとも議論をした結果、行革事務局等から言うと、変な話ですけれども特殊法人が肥大化するというようなことはなるべく抑制したい、というような姿勢もありまして、結論としては、法律の中では「投資」という言葉は加わらなかったわけでございます。

    その点につきましては、財務省と行革当局とも、この中期目標の中で長い時間をかけて議論をさせていただきしまして、法律に即した部分につきましては「貿易振興」という表現をさせていただいたところでございます。

    なお書きの「貿易振興」と「途上国研究」という分類につきましては、平成13年末に出ました行政合理化計画の中で、JETROの業務は貿易振興と開発途上国の調査研究という2つの部分になってございまして、そことの関係で一応こういう表現ぶりになっておりますけれども、対日投資の促進も当然この中に入っております。

    それから、東アジアのところにつきましては、アジ研の業務の実態がどの程度になっているかという理解が多少不正確かもしれませんけれども、私どもとしては、中国などを中心として、さらにアクセスをもう少し加速させていただいてもいいのではないかというように思っておりますが、アジ研等の実際の業務の実態から言って、さらに加速化されるとその業務の進め方として逆に問題があるということであれば、表現は多少工夫させていただきたいと思いますけれども、私どもとの接点との関係でさらにより一層やっていただきたいという思いがあります。

  • 高阪委員

    これはJETRO本体についてもそうなんですか。

  • 小川通商政策課長

    さようでございます。

    したがいまして、組織などにつきましても、ネットワークについても、東アジアを中心として海外投資のネットワークの整備をお願いしているということでございます。

  • 鳥居部会長

    難しいですね。特に高阪先生が一番目にお話しされた問題は、よく考えると要するに、今までの法制上の仕組みでその法・枠を越えないでいくことが行政改革だというような考え方がおかしいので、本当はそこのところを変えたいというか突破したいわけだけれども、その戦争をやってしまうと結構長い時間がかかってしまいそうな気がするという話があります。

  • 高阪委員

    基本的に同じリソースでやれという話なので、「投資をやります」と言ったら、前は貿易だけだったけれども、今度は投資もやっているから「リソースをよこせという議論になりはしないか」ということを言う人がいるんでしょう?

  • 鳥居部会長

    いるでしょうね。

    何かご意見がございましたら、どうぞ。

  • 末吉委員

    地方公共団体としてJETROのこの中期目標におつき合いしよう、一緒にやっていこうという前提で意見を申し上げたいと思います。

    中期目標は、例えばLL事業にしても、公共団体にとっては、組織機構も考えなければなりません。

    中期目標の基本的な考えとして私はいいと思いますが、どこが大変かといいますと、JETROと一緒にやっていくにしても、例えば企業体が外国に行くといった場合に分野が数項目ありまして、北九州が一番経験したことを言いますと、環境部門については需要が圧倒的に多いわけです。この環境というものは1つだけでは行けませんから、いわゆる北九州の企業群の中で環境のグループをグルーピングしたのですが、任意団体ですからこの組織をつくるまで数年かかるのです。

    その中で一緒に出かけていく、経済界あるいは公共団体が一緒になって、途上国に環境の調査から始める。それから、計画づくりから実施に入る。中にはこれがOECDまで結実した例はあるのですけれども、市も相当負担しました。

    いずれにしろ、中小企業と言っても、例えば環境だけをそこまでまとめるのにも時間がかかりました。

    行政が一緒にやっていかなければ「関心のある人はJETROさんがやったところへどうぞ行ってください」だけではうまくいかない。

    もう1つ、相手政府との関係、相手のローカルとの関係をしっかりしておかないと、煮え湯を飲まされた事例がたくさんあります。そこの部分は、JETROの海外施設があるわけですからフォローしてほしいと思います。

    とにかく公共団体と、JETROの関係者がこれだけですと、率直に言って大変ということになると思います。実施に当たっては試行錯誤はあると思いますが、前向きに進めていただきたいと思います。

    それから質問ですが、中期計画での1,000件の発掘件数の定義をもう1度教えてくれませんか。

    それから東アジアの点ですが、私の思いますには、どう見てもこれから10年、アジアの急成長の部分は日本経済にあらゆる部分に効いてきます。とりわけ北部九州のところは圧倒的影響を受けるわけで、そのためにどうすればいいか。みんな物をつくる町でありたいと思いながら移転するのを、コストを下げてどうするか、というのが私の町にとりましては大変大きな点です。そうしますと、この計画は3年半ですけれども、全体の研究を含めて、当面、これから10年間は東アジアにウエートを置いてしかるべき時代ではないかと私は思います。

    もう1つ、8ページの「逆見本市」というのは私は大変すばらしいアイデアだと思います。

    それから、10ページの貿易投資相談の部分を、どのように厚みを増していくかという点に知恵を絞るべきだと思います。

    それから、計画よりも、評価の点で先ほど鳥居部会長が言われましたように、私ども、戦中戦後の教育を受けておりまして、甲乙丙はなかったですけれども優良可それから到達度別とか、これだけ変わった学校の評価を受けた世代はありませんで、評価というのは時代によって変わってしかるべきだと思いますから、この評価の基準は弾力的であっていいのではないかと思います。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。今、末吉委員からのお話の中で対日投資の発掘件数の質問がありましたが。

  • 加藤企画部長

    対日投資の発掘件数でございますが、主として海外事務所でございますけれども我々はさまざまな相談を受けております。その中で、日本にオフィスを構える、という企業としての意思がある程度具体化していると見られるものについてカウントするような実務を取っております。

    具体的に言うと、例えば「日本でのビジネス内容はどんなものを想定していますか」「投資の形態は支店ですか本社ですか」というのに明確に答えられるというものです。したがいまして、単なる一般的な「情報をください」みたいなのはカウントしないという実務で対応しております。

  • 鳥居部会長

    「逆見本市」は私も非常にいいと思うんですが、これを外国にアピールするときには何という英語を使うんですかね。

  • ダイク委員

    中国でやったときにすごい効果がありましたが、日本もかなり批判されたんじゃないですか。

    要は、日本のマーケットにアクセスしてあげるために「逆見本市」は大いにやるべきだと思うんですが、ある利害関係で日本の国内から恐らく批判は出るだろうと思うんです。中国に渡って中国で調達するために「逆見本市」をやりますときに、これは空洞化を促進しているじゃないかと、前のJETROの評価委員会である委員がかなり批判した。

    中期計画を全部読ませていただいて、私はこれは非常によくできていて、抽象的なレベルも実行するためにはいいと思いますが、1つ、JETROの活動は非常にバラエティーに富んでいるし、幅が広いし、把握するのは理事長じゃないと。僕の頭ですととてもじゃないできないけれども、ただ、JETROがやっていることの中でも、中期計画の中でも、矛盾もあると思うんです。空洞化をある程度促進しているじゃないか、あるところで中小企業を援助しているじゃないかと。これが、実際に仕事をやっている人から見て非常に難しいと思うんです。

    前に私が参加させていただいた評価委員会のときに、例えば輸入住宅促進のケーススタディがありまして、展示会をやったり輸入住宅をやっている業者への対応というのがあって、結果はどうだったかというと、途中で為替レートの変更があったりいろいろな変更があって、数字は実際には達成しなかったというのが私の記憶です。

    私はそれでいいのではないかなと思います。というのは、JETROの1つの大きな目標としては、日本の消費者に選択の自由を与えると。例えば輸入住宅の展示会をやって、そこで国内のメーカーが刺激を受けて、価格差が縮まってきて、それなりに日本の国民、我々納税者に選択の自由を与えてくれているから、これはこれで成果が出てきていると思うんです。

    そこで1つすごく気になるのは、この中期計画を我々がどうやって評価するかということ。この評価シートを見ると、何となく結果に重点を置いているという感じがするのです。1年間が終わったり、3年間終わったら、その結果をどうやって評価するかというのが非常に難しい。私は、どちらかといえば、途中のプロセス。何かやってみて、何か結果が出てきて、その結果が望ましいか望ましくないかと。それに基づいて反省してもう1回やり直す。そのプロセスが非常に大事だと思うんです。民間企業ですと、それぞれ仕事をやっている人たちのまさにプロセスが大事だと。

    だから、中期計画はこれでいい。イメージも非常に役に立っていていいけれども、プロセスがどうなのかというのを、私はもう1つ注目していきたいと考えております。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    他に特段、何かご意見ございましょうか。

    もし、ございませんようでしたら、以上いただいたご意見を踏まえまして、「資料2」の「中期目標(案)」それから、番号のない、横書きの左側を若干修正をする必要があるかと思います。その点について、実は「中期目標(案)」を、きょう、私たちが承認をしたという形で7月7日に開かれます全体の会議に提出をする必要がありますけれども、時間の関係でもう1度またお集まりいただくというのもどうかと思いますので、きょうのご意見を踏まえての修正を、私と事務局にご一任いただくということでいかがでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    ありがとうございます。

    それから、もう1つ、この修正につきましては、先ほど事務局から紹介がありました参与会議からも意見が来るようでございます。この参与会議の意見の中で、お返しするというか押し戻すというか、そういうことができるものはいいわけですが、どうしても組み入れなければいけない、酌み取らなければいけないものもあるかもしれません。それはこれからのやりとりの結果で決まってまいりますので、そこのところの判断も私と事務局とにお任せをいただければと思います。

    それでは次の議題でございますが。

  • 小川通商政策課長

    先ほどのダイク委員の関係の、要するに評価がなかなか難しいのでプロセスの中で少し微修正をしていったらいいのではないかというご指摘でございますが、この評価は先ほど申し上げましたように中期目標の期間の3年半を終わったところだけでやるのではなくて、恐縮でございますが毎年毎年やっていただくわけでございまして、実際の評価の場合には毎年毎年その年度ごとに中期目標が達成されているか、中期計画がちゃんとやられているかということの評価が行われるわけで、行われたところで、その評価自体をJETROも知ることになるわけでございますので、その中でその対応を考えていきます。

    当然のことながら、中期目標や中期計画も、時代の状況が変われば修正し得る、修正する可能性もあるということでございますので、そのような形で評価をしていく。また、それをJETROの業務の修正に反映していくということになるのではないかと思っております。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    一応そんなことで修正をさせていただきますけれども、さらにどうしても、ということが何かございましたら承っておきますが、よろしいでしょうか。

    よろしければそういうことにさせていただきたいと思います。

    最後に、きょう、話題が4つあると最初に申し上げました4番目のJETROの最近の活動状況についてご説明いただきます。これは、次回お集まりいただいてご審議いただくときには多分非常に参考になると思いますので、伺っておきたいと思います。よろしくお願いいたします。

    ご説明はJETROの加藤企画部長から。

    <最近の日本貿易振興会(JETRO)の活動について>

    [JETROより資料7、VTRに基づいてJETROの活動を説明]

  • 鳥居部会長

    どうもありがとうございました。

    ご紹介いただいた中で問題もいろいろあるのではないかと思いますが、それらについてはまた次回ご審議をいただきたいと思います。

    JETRO事業に関しては、多分ほかのいろいろなところでの障害は大きいと思うんです。多分いろいろな問題を抱えておられると思いますので、次回またぜひ問題提起をしていただきたいと思います。

    きょうは本当にありがとうございました。また、末吉さんと地引さんと小林さんと高阪先生には、はるばると東京までお越しいただきしまして恐縮でございました。

    次回のことにつきましてアナウンスをお願いいたします。

  • 小川通商政策課長

    次回につきましては8月末から9月上旬をめどに事務局において調整をしてご連絡を差し上げたいと思います。

    次回は「評価基準(案)」「中期計画」「業務方向書」などにつきましてご審議いただきます。

    それから、JETROの施設をご見学されたいとダイクさんが言われまして、これは加藤企画部長の方でご案内させていただきますので、よろしくお願いいたします。

    以上でございます。

  • 鳥居部会長

    それではきょうはこれにて終わりにさせていただきます。

    どうもありがとうございました。

(問い合わせ先)
通商政策局通商政策課
TEL:03-3501-1654
FAX:03-3501-2081

▲ 審議会全体トップ
最終更新日:2004.04.01
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.