経済産業省
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独立行政法人評価委員会日本貿易振興機構部会(第6回)-議事録

日時:平成17年4月25日(月)13:00~15:00
場所:経済産業省国際会議室(本館17F西2・3)

出席者

委員:
鳥居部会長、秋元委員、木下委員、高阪委員、柴田委員、地引委員、ダイク委員

日本貿易振興機構:
渡辺理事長、塚本副理事長、斎藤理事、朽木理事、山田総務部長、大辻企画部長、丸屋研究企画部長

経済産業省:
北村通商政策局長、長尾通商政策課長、矢作通商政策課長補佐

議題

  1. 経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改正について
  2. 平成16年度の業務実績報告について
  3. 評価のスケジュールについて

議事概要

  • 鳥居部会長

    定刻でございますので、ただいまから独立行政法人評価委員会の日本貿易振興機構部会、第6回を開催させていただきます。

    ダイク委員はまだお着きではございませんが、間もなくおいでになると思います。また、今井委員と木下委員、嶋津委員が所用のため御欠席でございます。定足数は足りておりますので、開催をさせていただきます。

  • 鳥居部会長

    初めに、北村通商政策局長から一言御挨拶をお願いいたします。

  • 北村通商政策局長

    北村でございます。

    本日は、お忙しいところをお集まりいただきまして、大変ありがとうございます。第6回部会の開催に当たりまして、私から一言、お話をさせていただきます。

    JETROが独立行政法人になりまして約1年半たったわけでございますけれども、この間の業務の進め方、実績等については、渡辺理事長から後ほどビジュアルな面も含めて御説明があると伺っておりますけれども、私ども役所の立場から、通商政策が今どうなってきているのか、それとの関係でJETROと私どもは、ある意味で二人三脚といいましょうか、表と裏といいましょうか、そういう関係にあるわけですから、その辺について、ごく簡単にお話をさせていただきたいと思います。

    通商政策は2本柱でございます。いわゆるFTAとグローバルなWTO、この二つが通商政策の柱でありますけれども、最近、花盛りになっておりますFTAについて現状を簡単にお話をさせていただきます。

    御案内のように、日本は、FTAについては出遅れた面があるわけでございます。その後、御案内のように、シンガポール、メキシコと協定がスタートしておりますけれども、フィリピンが実質合意を既にいたしております。現在、韓国、タイ、マレーシアと、1年以上交渉をして、国によってばらばらですけれども、9合目ぐらいまで来ているところと、5合目で止まってしまった国と、いろんなことがございます。

    特に最近、フィリピンが実質合意をしたことがありまして、中国がアセアンのさまざまな国とFTAを始めたこともありまして、タイ、マレーシアとの関係のFTAは相当大詰めに来ているところでございます。今週から始まる連休の後半に、タイとは大臣がタイで最終的な交渉をする予定で準備をしてございます。

    マレーシアとは先週、ラフィダさんというマレーシアの貿易産業大臣が日本に来られていまして、大臣間で交渉というか、政治的な立場から、5月いっぱいで実質合意を目標としようということで、連休明けから事務方のハイレベルの交渉をやることになっております。

    これは昨年末からやっておりませんので、ほぼ4カ月ぶりですけれども、2人の大臣の言葉をお借りすれば、ローマでやったコンクラーベですか、結果が出るまで閉じ込めて出さないというぐらいのマンデートをそれぞれの政府関係者に与えた上で、思い切った進展がするように指示をしようというのが2人の大臣の合意でございました。

    韓国とは、実は去年の11月から交渉がありません。日本側の交渉のやり方について韓国側が強い不満を持って、それによって止まっているというのが実態でございます。私どもとしては、ともかく交渉の場でそういった不満も含めて議論をしていこうと、日本側として韓国側の考えていることは十分くみ取る用意はあるんだということを、首脳レベルも含めて、いろんな場で議論をしているわけですけれども、韓国は交渉のテーブルにつかないという状態がいまだに続いております。

    そうこうしているうちに、他の地域とのFTAの議論が始まっておりまして、日本とアセアン全体、アセアン全体と日本のFTAについては先週、交渉がスタートいたしました。2年間で交渉をまとめるという双方の合意のもとで交渉が始まっております。

    インドネシアとは実質交渉入りすることを決めておりますけれども、6月にインドネシアのユドヨノ大統領が日本に大統領として初めて来られますので、その際に正式に交渉開始を宣言するということを考えております。

    あと、いわば予備候というか、候補者として既に議論が始まっておりますのがチリとオーストラリア、スイス。チリは既に研究会を2度ほどやっておりまして、できれば、今年いっぱいで研究会を終えて、来年から交渉に入りたいと我々は思っております。

    オーストラリア、スイスは先週、いずれも首脳会談を行いまして、政府間の研究を行うと。ただ、これは今まで申し上げたものとちょっと違って、FTAの交渉入りを当然の前提としない形の、しかし、FTAのフィージビリティスタディを含めた幅広い研究を行うという、わけのわからないことを言っているんですけれども、御案内のように、なかなか難しい分野があるものですから、そういったことも含めて、難しさも含めて研究をしようということで、政府の研究会がスタートすることになっております。オーストラリアとスイスは、そういう意味で、同じタイミングで研究が進んでいくことになろうかと思います。

    この他、インドとの間でFTAの共同研究が既に先々週スタートいたしております。

    そういった意味で、日本はFTAについて遅れを取り戻すべく、あるいは中国その他の動きに対応すべく、ここへ来ていろんな交渉あるいは予備的な研究段階ということで進んできておりますけれども、基本的問題は量と質とスピードが必要だと思っております。立派な中身と、それなりの地域をカバーする量的な問題と、全体のスピード、この三つが重要だと思っております。

    ただ、この三つは、いわば相矛盾する要素がございますので、その辺をどうやって調整していくか。結局、ここは国全体としての戦略的な考え方と、国全体としての政治的なリーダーシップ、戦略とリーダーシップがなければ、この三つはばらばらになってくると思っております。

    現在、小泉内閣の中では、FTAについては相当大きなプライオリティを持って推進しようということで進められておりますので、現在のようなさまざま広がってきたFTAについても、それなりのものが今後もできるんだろうと、あるいはつくらなければいけないと思っております。

    2番目の柱がWTOでございます。御案内のように、どうなるかわからないという状態がここ二、三年続いておりましたけれども、新しいドーハ・ラウンドという名前がついておりますが、これについては去年の7月にジュネーブで枠組み合意という、フワッとしたものがようやくまとまりました。

    これを受けて、今年の12月に香港で予定されておりますWTOの閣僚会議で、フルモダリティという言い方をしておりますけれども、具体的な数字あるいは算式、完全削減なら完全削減の方式、そういったものを含めたきちっとしたものをまとめようではないかというのが現在のWTOの共通目標でございます。

    ただ、御案内のように、148カ国という大変大きな、しかも1人1票という難しい機関で議論しておりますので、結局は少数国の会合を積み重ねて実質的なコンセンサスをつくっていかなければいけないということで、今年に入ってから、1月のスイス、3月のケニア、今度の連休中にパリ、7月に北京ですね、そういった形で、大体30カ国が入るわけですけれども、非公式の大臣クラスの会合を重ねて、夏休み前までには、先ほど申し上げた香港での会合の合意のもとになる原案をつくろうというのが現在の目標、スケジュールであります。

    以上のようなことで現状、それぞれFTAあるいはWTO、新ラウンド、それなりに進んでいるという状況を簡単に御報告いたしましたけれども、JETROとの関係で二、三補足をさせていただきますと、例えばFTAの議論で三つ具体例で補足をさせていただきます。

    一つは、メキシコとFTAを結びましたけれども、その過程で、日本国内でもさまざまな議論がありました。逆にメキシコの中では、日本とFTAをやると、日本の産業がメキシコの地場産業を圧迫するのではないか、メリットがないのではないかという非常に強い反発というか、恐怖感というか、そういった議論がメキシコの中に大変強くあったことも事実であります。

    これに対して私ども、政府間ではそういう議論を十分そしゃくした上でいろんな議論をしたわけですけれども、最も力があったのはメキシコに駐在しておりますJETROでございます。JETROが非常に粘り強く地元の経済界、地元のマスメディアあるいは地元の国会の先生方ですね、そういったことに非常に綿密に、しかもきちんとした議論で説得をするというか、そういった活動をしていただきました。

    私どもは、そういうのを陰ながら見ていて、大変よくやっているなと思ったんですが、一つ申し上げたいのは、相手方の責任大臣はカナレスという経済大臣ですけれども、この間、協定のスタートでのセレモニーがあって、その後、私ども食事をしたんですけれども、カナレス大臣から、「実はこれがうまくいったのはメキシコのJETROがさまざまな活動をしていた。それでメキシコ国内でサポートがあったんだ」ということを彼本人が言っていた。私、非常に印象的でしたので、御紹介をさせていただきます。

    もう一つは、先ほど止まっていると申し上げた韓国です。韓国も、韓国の中小企業、下請け、部品産業といったところは、日本とのFTAで日本の産業に駆逐されるのではないかと、競争力から見たら圧倒的に日本が強いわけですから、そこに駆逐されるのではないかと。したがって、FTAの議論についても韓国内の産業では消極論があるというのが実態でありました。

    これにつきましては、日本の企業の投資が来ると、あるいは日本の企業が投資をすると、すそ野の産業まで技術移転あるいはビジネスという形でメリットがあるといったことが徐々にわかってきたということで、世論というか、産業界の受けとめ方が少しずつ変わってきております。

    その中で特徴的だったのは、今年の3月、日本批判が燃え広がる直前ぐらいでしたけれども、JETROが、日本の中小企業の投資ミッションということで、日本の中小企業を現地にミッションを引率されたわけですけれども、そのときの韓国側の反応は、こういう形で日本からの中小企業を含めた投資があって、それが自分たちと、まさに言葉だけではないウィン・ウィンの関係というのがつくれるのではないかということで、目に見えるFTAというか、経済連携の効果といいましょうか、メリットといったものを印象づけてきたというのは、我々にとって、停滞しているだけに、大変心強いものがありました。

    もう一点、これが最後ですけれども、例えばアジアの国とFTAをやるときに、彼らから見て非常に短期的にメリットがあるものは農産物であります。ただ、農産物は日本側にとって非常に問題が多い分野であります。そこでの一つの解は、例えば日本にとって余り問題のない農産物について先方の競争力を上げてあげる、あるいは、商品開発を含めて、先方の日本向けの輸出振興をしてあげるといったことが、彼らから見ると非常にメリットのある話であります。そこの農産物の対日輸出についても、JETROがさまざまな活動をしております。これが大変高く評価をされている面がございます。

    それから、裏腹のことなんですけれども、日本の農産物について輸入が非常に難しい、しかしFTAである程度やらざるを得ない。日本の農産関係者、農林水産関係者から見ると、全くメリットがないということが過去四、五年前までは、日本の農水産関係者から見ると、FTAなんかとんでもないという話であったわけでございますけれども、今は少し変わってきております。

    この変わってきたきっかけは、日本の農産物も輸出できるのではないだろうかと、そういうポテンシャルが本来あるのではないかと、日本のすぐれた品質あるいは安全といった面で、日本の食品、農産物というのは輸出能力あるのではないかということを実はJETROが関係業界を糾合して、そういう機運を盛り上げてきた。

    一部そういった先進的な取り組みをしていた地域はございますけれども、JETROが大変大きな旗を振って、その辺が日本全国の動きになって、むしろ今は、FTAをやるときには、日本は農産物も輸出を考えるんだということで、幅広い柔軟な対応がようやく取れるようになってきたといったことが始まっております。

    以上、3点、やや長くなりましたけれども、具体例を御紹介させていただいて、本日議論される際に多少御参考になればと思います。

    以上でございます。

  • 鳥居部会長

    どうもありがとうございました。

  • 鳥居部会長

    今日の議事につきまして簡単に御説明して、それから始めさせていただきます。

    今日は三つの議題がございます。第1の議題は、3月1日、経済産業省の独立行政法人評価委員会で独立行政法人評価委員会運営規程の改正がございましたので、これにつきまして事務局から報告をしていただきたいと思っております。2番目は、平成16年度の業務実績についてJETROから御説明をいただくことになっております。実は、これが3番目の議題に関係するのですが、それを伺った上で、第3議題でございますが、平成16年度の業務実績の評価を行うことになります。

    今日は評価そのものを行うのではなくて、評価のスケジュールについて事務局から説明していただいて意思統一を図って、お持ち帰りいただいて、前回もそうでしたが、しばらくの時間を取って評価を行い、評価結果をお送りいただくということになりますので、よろしくお願いしたいと思います。

経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改正について

  • 鳥居部会長

    早速、第1の議題でございますが、経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改正について事務局から御報告をお願いいたします。

    長尾課長から、よろしくお願いいたします。

  • 長尾通政課長

    それでは、資料1、経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の改正についてという資料に基づきまして御説明させていただきます。

    御承知のように、独立行政法人の制度は平成13年度から発足いたしまして、これまで数多くの独法ができ上がり、各年度の業績評価とか、先行独法については2回目の中期目標期間に入っているという流れになってきているわけでございます。ある意味で、独法制度が一巡してきたという状況になっております。

    そういった中で、これまで評価委員会制度の手続について、本委員会の方々、ここの部会の先生方からもいろいろ御指摘いただいた点につきまして、3月1日に本委員会で改善をやりましたので、それについて御報告させていただきます。

    具体的には、中期目標とか計画の策定変更、中期目標期間の業績評価、評価基準の作成と、これまで部会で御議論いただいた上で本委員会で議決をいただくという、ある面で、リダンダントなところがありましたし、そもそもこの部会のマンデートは何なんだという議論も過去にあったというふうに私どもは理解しています。

    そういった観点から、評価のプロセスをもっと合理化、効率化しようということで、今申し上げましたようなポイントにつきましては、すべて部会の議決事項にしようということでございます。これによりまして、中期目標期間終了時におきまして、全体をどう見直すかという根本的な部分以外のところにつきましては、本委員会ではなくて、すべからく部会の方にその議決権能がおろされるという形になってございます。

    なお、中期目標が終了したときの見直しでございますけれども、本委員会の中で、それに対応した小委員会を設けて、二、三固まって新たな中期目標期間に入ってくる団体も出てまいりますので、そういった二、三の団体をロットで見ていくような小委員を作っていこうということもあわせて評価委員会の方で議論されまして、そういった面での規程の改訂も盛り込まれております。

    以上を踏まえて、全体として、これまでの経験を踏まえて、評価委員会、部会の手続について抜本的に合理化をさせていただいたという内容でございます。

    以上でございます。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    資料1の御説明をいただきましたけれども、何か御質問あるいは御意見がございましたら、どうぞお願いをいたします。

    特にございませんようでしたらば、資料1に書いてありますように、中期目標の作成、変更、中期計画の認可については、今後は分科会の議決事項になりますので、よろしくお願いいたします。

    また、中期目標期間における業務実績の評価につきましても、今後は分科会の議決事項ということでやっていくことになりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

平成16年度の業務実績報告について

  • 鳥居部会長

    2番目の議題でございますが、今日の本題でございますけれども、JETROから平成16年度の業務実績報告をお願いいたします。

    初めに渡辺理事長から、御挨拶も兼ねて御説明をいただきまして、その後、映像上映と山田総務部長からの御説明というふうにしたいと思います。

    理事長、よろしくお願いいたします。

  • 渡辺理事長

    理事長の渡辺でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

    説明に入ります前に、この1年間のJETROの話題に関連いたします報道を映像で御紹介させていただいて、10分弱でございますけれども、それで私の説明に入らせていただきたいと思います。

    〔映像上映〕

  • 渡辺理事長

    以上、1年間に放映されました中から、本日に関係のありそうなのを幾つかピックアップして、御参考までにご覧になっていただきました。

    お手元の平成16年度業務実績表という資料でございますが、資料2でございますけれども、これに従いまして御説明申し上げたいと思いますが、お手元に理事長説明メモという1枚紙をお配りしてございます。私、今から全部で8点ほど要約して申し上げたいと思います。そこにページ数が書いてございます。それぞれ本文のこのページ数に基づいて御説明申し上げます。あと評価基準その他の関連で、少し細かくなりますが、総務部長から補足的に御説明させていただきたいと思います。

    第1点目が業務の効率化でございます。3ページをお開きいただきたいと思います。既に昨年にも議論になりましたけれども、3年半の中期計画期間中に一般管理費を10%、業務経費を3.5%削減するというのが我々に与えられているトータルとしての業務運営効率化の目標でございます。それにつきまして、平成15年10月から14年度対比で努力をしてきております。3ページの一番上に書いてございます一般管理費でございますが、1年半の間に、16年度末まででございますが、対比して5.7%、業務経費で3.0%の削減を達成いたしました。したがって、一般管理費でほぼ半分、業務経費は3.5%でございますから、もう一息というところでございます。

    その中身でございますけれども、そのページの下に書いてございますが、中期計画期間中に思い切った海外事務所の見直しを始めようということで、昨年も3事務所を廃止したわけでございますけれども、16年度においてもチューリヒ、デンバー、モントリオール、アテネというところを思い切って閉めさせていただきました。さらに、17年度にも幾つか閉めることにしたいと思います。中期目標計画期間中、18年度末までにトータルで10事務所ぐらい、これは日本から所長を派遣するのを現地に切りかえることも含めてでございますけれども、そういうことを成し遂げたいと思っております。逆に、先ほどビデオにもございましたが、上の5のところに書いてございます、新たに中国に2事務所、広州と青島を設置いたしました。これは積極的な進出企業支援に乗り出しているというところでございます。

    第2点目でございますが、本部の移転と、それに伴う各種機能強化でございます。5ページをお開きいただきたいと思います。組織の見直しと書いてございます。昨年の2回にわたる評価委員会で、本部の移転を御審議いただき、御了承いただきました。アーク森ビルに移ったわけでございます。

    この移転に伴い、今まで赤坂の別館にあった対日投資ビジネスサポートセンター、展示場等を一括して本部に入れることになりました。我々は5階から11階まで占めておりますが、その5階と7階にそれを集中して設けてございます。

    展示場、セミナー室を5階に充実させたため、極めて効率的に利用できるようになりました。特に最近は万博でVIPがどんどんお越しになります。それに伴ってそれぞれの国への投資セミナーとか、ビジネス関係の紹介をさせてくれということで、例えばデンマークのフレデリック皇太子が最近お見えになった時にあわせまして、商談会を5階で開いて、大変たくさんのお客さんに来ていただくということを効率的に行うことができるようになりました。

    また、ライブラリーは、スペースを拡充するとともに、いろいろな工夫をいたしました。

    例えば、アジ研は幕張に大変立派なライブラリーがあるんですけれども、残念ながら、市ヶ谷にあったときに比べますと、東京都、埼玉県、神奈川県の利用が激減いたしております。それで今回、移転を契機にアジ研の図書館のサテライトオフィスを本部に作りまして、そこにあらかじめお客さんが、「この本を読みたい」というのを連絡しておいていただきましたら、それを幕張から持ってまいりまして、そこで読んでいただけるようにしようということで、幕張から専門のライブラリアンを一人専属で座っていただいております。そういうサービスを始めました。

    これは大学の先生その他に大変喜ばれておりまして、かつまた、テレビ電話を設置いたしまして、それを利用した後、専門家に是非聞きたいという場合には、テレビ電話で専門家と話ができるようにしようと、これも今ワークし始めております。

    さらに、データべース閲覧ができるようにいたしました。つまり、大変高いお金で海外の各種のデータベースをJETROが購入いたしました。それをパソコンで、端末を全部、お客さんが見られるようにいたしました。お客さんは、それでコピーをして、コピー代だけ払えば、そのデータを見ることができる、あるいは入手することができるということにいたしました。このデータベース閲覧も増加しております。結果として、ライブラリーの来館者は第4四半期前年同期比で約15%の増となりました。アジ研のサテライトオフィスのことが浸透いたしますと、もっと増えていくのではないかなと思っております。

    それから、3点目でございます。これは対日投資促進の件でございます。7ページをお開きいただきたいと思います。7ページの下に数字が書いてございます。16年度、目標発掘案件1000件でございましたが、1149件ということで、かつ誘致も103件の実績が出ました。先ほどビデオにございました15年度で93件でございましたけれども、それを上回る数字になりました。

    次のページをお開きいただきますと、8ページでございますが、この1月の小泉首相の施政方針演説で対日投資倍増計画に触れた際、JETROの対日投資促進事業の誘致成功企業数についてメンションしていただいております。

    9ページをお開きいただきますと、特に対日投資ビジネスサポートセンターですが、新オフィスに移る際、24ございました外国企業用のスタートアップの部屋を35にふやしました。さらに、横浜、名古屋、大阪、神戸、福岡の5カ所に、数は4つとか6つとかいった程度でございますけれども、スタートアップのための部屋を用意いたしました。特に地方にたくさん投資が進んだということで、16年度は103件のうち36件が地方でございました。着実に伸びております。

    それから、余談でございますけれども、対外投資と対内投資の比率でございます。昔は10対1ぐらいで圧倒的に対外投資が多かったんですけれども、これが2000年で5対1ぐらいになりましたが、昨年度でございますけれども、2004年の4月から2月までの数字ですと、対外投資が328億ドルに対しまして、対内投資が339億ドルという、約10億ドルほど対内投資が上回っております。まだ3月の数字が入っておりませんけど、これが入りますと、もし年度を通じてそういうことになりますと、対内投資が対外投資を上回った史上初めての年になるというのが2004年度の特色でございます。

    先日、ミッキー・カンターさんがやってまいりまして、ずうっとオフィスの中を見て、35のスタートアップの部屋をずうっと見て回りまして、中に入っているアメリカ人にびっくりしながら話を聞きました。大変快適に過ごしていると言って、その後、約40人がスタートアップの部屋をバックアップしているんですけれども、それと12人のコンサルタントが控えている部屋の執務室の中をずうっと眺めながら、Japan has changed dramatically.と言って、しばらく動かなかったのを大変印象的に私は眺めておりました。対日投資は以上のようなところでございます。

    それから、4点目でございますが、中小企業との輸出支援というところで、12ページをお開きいただきたいと思います。これは先ほども映像に出ましたけれども、繊維とかコンテンツとか各種の対日輸出は非常に順調に六つの重点分野でやっておりますけれども、その中の一例として食品のところだけを御説明しておきたいと思います。

    13ページにございますように、JETROに、15年度、16年度、2年がかりで元農林次官の高木さんに委員長になってもらいまして、勉強会を組織し、東アジア中心の農産品輸出の勉強を始めました。国内大変な盛り上りになりました。各種の見本市とかトレードフェアに出品いたしまして、海外は日本食品ブームでございますから、手ごたえを感じております。

    それから、先週の金曜日でございますけれども、輸出戦略の報告書をまとめました。各方面からの御意見をいただいて、農林水産省及び経済産業省の御支援も得て作ったものでございます。これが、これからの輸出のバイブルになっていくんだろうと思います。

    14ページをお開きいただきますと、この一連の強い動きを受けまして、総理も「攻めの農政」というのをしきりに最近、おっしゃっておられまして、所信表明でもそれを強調しておられます。それから、ここに書いてございませんが、4月27日、農林水産物輸出促進全国協議会が設立されます。これは関係団体が集まったものでございます。東大の木村尚三郎先生が会長になられまして、総理も出席のもとで、かつ47都道府県が全部参加する形で、そういうものができ上がったということで、大きな一つの流れができたのではないかと思っております。

    JETROとしては、これを引き続き関係者で、輸出のノウハウとか実例を引き続き集中いたしまして、それを各団体その他の輸出しようとする人のお役に立てていこう、さらには地方を回りまして、農業の皆さんとかそれぞれにセミナーを開いて、輸出促進の旗振りをしていきたいと、このように考えております。

    5点目が東アジアの経済統合関係でございます。資料の31ページをお開きいただきたいと思います。中国に進出企業支援センターを作りました。全部で6カ所、中国全事務所にそれが設立されたということでございます。それに伴い、人員も充実させていきたいと考えているわけでございます。

    ちょっと余談になりますけれども、反日デモの関係でございますが、この3週間、JETRO自身はデモをかけられたとか危機に遭うことは全くありませんでしたが、中国の6つの事務所、休みなしで情報収集をしておりまして、それを全部本部に送らせています。

    本部では、それを要約いたしまして、官邸、外務大臣、経済産業大臣にお届けするのみならず、それをJETROのネットワークに載せまして、主要国の海外事務所にそれを送りまして、中国で何が起こっているかというのをそれぞれのオピニオンリーダーとか相手国政府にインフォームさせていただいております。

    これを相手国の人は大変喜んでおられました。CNNその他で見るのには限界があったものでございますから、非常によくわかったと、逆に、それに対して幾つかのレスポンスを寄越しております。世界的にいろんな角度からの感想が来ております。それをまたサムアップして日本国内に、また関係筋にお知らせしている。情報の交換でございますが、本来の我々のこういう時期の仕事かなと思ってやっておるところでございます。

    その他東アジア関係では、昨年12月でございますけれども、ワシントンで東アジア経済統合に関するセミナーを開きましたところ、ヴィエンチャンで東アジア共同体が発表された直後でございましたので、300人を超える人が集まりまして、大反響でございました。

    そんなことで、東アジアの動きを逐一アメリカにインフォームしながら、東アジアの安定のための安全保障も含めたアメリカの強いコンサーンを引き続き維持しておくというのが重要なことだろうと、そんなことで、今年も続けていくつもりでございます。

    6番目でございます。ハイテク分野のビジネスアライアンスということで、16ページをお開きいただきたいと思います。戻って恐縮でございます。

    対日アクセスの円滑化と書いてございます。一連の中期計画及び年次計画では対日アクセスという項目に入っておるんでございますけれども、今、JETROが非常に力を入れておりますのがハイテク分野の国境を超えた外国企業とのビジネスアライアンス、共同研究開発等の相手探しの場を提供するため、積極的な交流の機会を作っております。

    米国サンフランシスコのバイオ2004とか、2番目にあります、昨年の9月でございますけれども、バイオジャパンにひっかけまして、JETROのバイオリンク・フォーラムというので、16カ国から250名ぐらいの海外の方に来ていただきまして、日本の企業とのビジネスマッチングをいたしました。今年も同じくバイオジャパンにひっかけまして、ハイテクの交流をすることにいたしております。

    さらに、明日から2日間、今度3回目になりますが日中韓ハイテクフォーラムを開催します。これは、韓国、中国、日本と持ち回りでやっているんですけれども、たくさんの技術者がまいりまして、お互いに相手を探すと、こういうことでございます。

    特にこれからのR&Dは1国1企業ではできないので、必死で相手を探しておる、その方が効率的だという認識になっているにもかかわらず、必ずしも大企業といえども、いい相手が見つけられないということで、このビジネスアライアンスのための交流というのは、相手企業及び相手国からも大変喜ばれておるところでございます。新しい、これからの我々の一つの柱にしていくことができるんじゃないか。逆に、これが数年後には対日投資の促進等につながってくるわけでございます。一つの柱にしていきたいなと思っております。

    それから、7番目でございます。35ページをお開きいただきますと、アジア経済研究所の関係でございます。アジア経済研究所は極めて地道な仕事でございますが、最終報告書、約20件のレポートをしっかり作りまして、専門家による査読を行いました。昨年も行いましたけれども、2年目でございますが、5点満点で4.2という数字を獲得したということで、これも合格点であろうかと思います。

    さらに、アジア経済研究所の藤田所長の強い御意見によりまして、ディスカッションペーパー、つまり英語で書いた研究論文を全部外に発表いたしまして、外国の学者からどんどん意見をもらって、ディスカッションをやっていこうじゃないかと。これを新たに23点、16年度から始めたことでございます。これも大変反響を呼んでおるわけでございます。

    もう一つ、41ページをお開きいただきますと、これがJETRO本部とアジ研との共同研究というか、連携の強化でございます。98年の統合以来、これは課題になっておりましたけれども、東アジアFTA構想と日中間貿易投資ということで、中国との共同研究を実は16年度から始めたんでございますけれども、それはJETRO本部、アジ研でチームを組みまして、中国と一緒の研究を始めました。

    そのほか、各種の調査を相互乗り入れで連携を強めながら行っております。さらには、上海の丸屋所長、アジ研から来ていただいていました。今日お見えでございますけれども、今度、アジ研の研究企画部長に戻りました。今度は、平野さんという、一昨年、大来佐武郎賞を取られた大変な研究者でございますけれども、ヨハネスブルクの所長に赴任していただきました。JICAの緒方理事長も大変喜んでいただいている人材でございますけれども、そういうふうなハイレベルでのアジ研とJETRO本部との人事交流も進めながらやっておるということでございます。

    それから、8番目でございますけれども、44ページをお開きいただきたいと思います。そういった一連の仕事を行っていきます上での人材の育成が、ある意味で我々の最も重要な仕事だと思っております。企業は売上の15~16%をR&Dに投入しておりますけれども、我々は、まさに企業のR&Dに相当するのが人材育成だと思っております。新しく幾つかのキャリアパスを作りまして、それぞれ専門性に合うような極めて大胆な研修を組み込みまして、今年からそれを導入したい。昨年までは、そのコースを作ったところまででございます。

    それから、採用形態でございます。思い切った中間採用、専門家をとろうということで、11年度から16年度までで、あわせて34名の中間採用をいたしました。昨年、16年度は4名の中間採用で、主として知的財産権、企業で知財をやった専門家で、もっと公的にやりたいという方がたくさんおられるものですから、選りすぐった形で4名を採用し、中国の知財対策に張りつけておるということでございます。

    任期付採用についても16年度、2名を採用いたしました。うち1名は中国人でございます。これはアジ研でございますけれども、これも初めて実施に移しました。

    それから、外国人の採用でございますが、去年、中国とミャンマーの2名採用いたしました。今年も、また2名採用いたしました。一人はベトナム国籍でございます。国籍はベトナムでございますけれども、日本で育ちましたから、日本語の全く違和感のない方でございます。これが1名。それから、アジ研で計量経済学関係の専門家を一人、中国の方を雇ったということでございます。こういうことにいろんな工夫をしながら人材育成その他に努めてまいると、このように考えているわけでございます。

    以上、私の方から概括的なポイントを御説明申し上げました。引き続きまして、総務部長から補足させていただきます。ありがとうございました。

  • 鳥居部会長

    山田総務部長、お願いいたします。

  • 山田総務部長

    総務部長の山田でございます。

    お手持ちの資料2に沿って、理事長が申し上げました説明を補足する形で私の方から、これから約15分ばかりで説明をさせていただきます。

    まず1点目でございます。6ページ目にJETROの情報化について御紹介をしております。特にこの面で御報告申し上げたい点はJETROのウェブサイトの全面リニューアルでございます。トップページ、これは下にカラー刷りで御紹介をしておりますが、世界地図から地域、それから国を選んで必要な情報を取りに入っていただけるようにいたしました。以前は、JETROの各部の事業の案内を、コーナーを作りまして、それぞれトップページに置く形になっておりました。リニューアル後は、アクセスの件数も大変大幅に増加しております。是非御利用いただければと思います。

    続きまして、8ページ目でございます。こちらは、先ほど理事長から申し上げました対日投資促進の項目の中の誘致企業の成功例の特徴、成功企業の具体例を記載させていただいております。誘致成功企業の特徴といたしましては、中国やオーストラリアなどのアジア太洋州からの成功企業の伸びが目立ったところでございます。成功企業の具体例につきましては、下の括弧内に書いておりますが、例えば話題となりました北海道ニセコのスキー場へのオーストラリアからの投資もJETROがお手伝いしたプロジェクトでございます。3番目に書いてございますAustralian Alpine Enterprisesのプロジェクトでございます。

    続きまして、11ページ。11ページに、こうした投資促進の実績につきまして、成果指標としては、お役立ち度、これが重要な成果指標になってございます。これにつきまして、アンケート調査等で調べましたところ、利用者のお役立ち度は以下の表のように高い評価を得たことを御報告申し上げます。IBSCの入居者からの評価は、東京、名古屋、神戸、福岡で100%という高い評価を得ているところでございます。

    お役立ち度と申し上げますのは、4段階の上位二つというところが7割以上となっております。これが目標でございます。繰り返しになりますけれども、4段階といいますのは、1が満足、2がまあ満足、3がやや不満、4が不満というふうに概略つけてアンケートを取っております。そのほかも一緒でございます。

    次のページ、中小企業の輸出支援のところでございます。まず1.で書いてございますが、輸出の商談件数は、先ほど理事長も触れましたが、目標を大幅に達成いたしました。その数字は真ん中下の表にあるとおりでございますが、中期計画の目標が年間平均8000件で、これを4倍上回って達成することができました。海外の展示会に出展するに際しまして、業界出身者の方をコーディネーターとしてリテインをし、出展前、出展後のフォローアップ等々の努力を積み重ねた結果というふうに考えております。

    輸出支援の重点分野は、12ページ下の2.以降に整理しております。ITコンテンツの分野でございますが、先ほどテレビのニュースで東京のエンターテイメントのショーの内容を御紹介いたしましたが、ああいった展示会に出展するなどして、官民挙げて海外市場の開拓に取り組んでおります。Japan Cool、日本的な格好よさというふうに呼んでおりますが、こうしたもののPRに努めているところでございます。

    続きまして、14ページでございます。先ほど理事長から食品分野の輸出取り組みの御紹介がありましたが、食品同様、輸入に押されている繊維分野の支援も活発に行ってまいりました。先ほどテレビで御紹介いたしましたが、アパレルの輸出促進のため、上海でJETRO単独の大規模見本市、ジャパンファッションフェア・イン・上海を開催し、多くの商談の成果を上げることができました。食品におきましても、繊維におきましても、我が国の関係業界の輸出意欲を大いに喚起することができたと我々は自負しているところでございます。

    そうした輸出促進のお役立ち度は15ページ、次のページに御紹介させていただいております。中小企業の輸出支援事業に関する利用者のお役立ち度は、(2)は71.2%ですけれども、おおむね8割を超える評価をいただいております。

    続きまして、17ページに移らせていただきます。ここでは、対日アクセスの円滑化の中で、この下が白抜きで書いてございますが、逆見本市について触れております。「2.中国、中東欧地域で逆見本市を実施」というところでございます。逆見本市については、御案内のとおりでございますが、現地企業から日系企業への納入ということで、我々は対日アクセス事業に含めております。16年度は、この下の表にございますように、中国と中東欧で開催しております。

    20ページに、そうした対日アクセス事業のお役立ち度、これも重要な成果指標でございますが、こちらに御紹介をさせていただいております。特に(4)広州の逆見本市、自動車メーカー部品調達展示商談会に関しましては92%という評価をいただいたところでございます。

    続きまして、次のページでございますが、21ページに地域の国際化による地域経済活性化の支援、我々、これはLL事業と呼んでおりますが、これについて触れております。16年度に実施させていただきましたLL事業は、29件でございました。下の括弧の中にありますように、例えば川崎市とドイツ・ノルトラインヴェストファーレン州のLL事業で、川崎市の福祉企業が刃物で有名なドイツのゾーリンゲンの地域の企業に対しまして目の不自由な方への安全つめ切りの共同開発を提案し、EU域内での販売、ライセンス生産をすることで合意いたしております。

    また、括弧内の(2)でございますが、北九州市と米国イリノイのLL事業で、光触媒、コンクリート腐食防止、工場跡地の汚染土壌改良などの分野で、米国ノースウェスタン大学と北九州エコタウン内の大学・企業との間で共同プロジェクトが進んでおります。

    続きまして、23ページでございます。23ページから30ページにかけまして、私どもの調査部門の事業の成果、海外経済情報の収集・調査・提供をまとめております。ここでは時間の関係もございますので、私どもが取り組みました重要な主なテーマを御紹介いたします。23ページ、最後の下の方です。昨年度、重点分野として取り組みましたFTA調査、BRICs調査、企業戦略、在外日系企業の景況感等の調査につきましてテーマを御紹介いたします。24ページをあけてください。

    まずFTA関連でございます。東アジアFTA構想と日中間貿易投資の調査をいたしました。これは今年度も引き続き行うことになっております。アジア経済研究所とJETRO本部の調査部門の共同プロジェクトでございます。それから、地域統合の進展と中南米の産業動向。3番目、FTAでアジア展開を図る米国企業などを行っております。

    その下、(2)BRICs諸国市場等調査でございます。1)日本企業の中国における人材活用・育成の現状と課題、25ページでございますが、ロシアの自動車産業と外国企業参入の可能性、エレクトロニクス産業の中・東欧における拠点展開とネットワーク化についてなどを実施しております。そのほか、下の括弧にございますように、米国企業の東アジア戦略調査、欧米・アジア企業の欧州戦略などを実施したところでございます。

    次の26ページに、こうして集め、調査・分析いたしました情報のお客様への提供、その利便性をいかに図ったかというところの御報告でございます。26ページの一番下でございます。

    まずJETROの無料のウェブサイトのデータベースであります。JETRO海外情報ファイル、我々、J-Fileと呼んでおりますが、これを大幅にリニューアルいたしました。JETROが事務所を置きます国の政治、社会状況、マクロ経済、貿易投資の制度、そのほか関連の統計等々を含んだデータベースでございます。

    これを昨年11月に大幅にリニューアルいたしましたところ、アクセス数が前年度同期比、つまり12月から今年の3月まで、3倍増えまして、96万件を超したという状況になっております。これは27ページの一番上に書いておりますけれども、それまでは利用されるときに、利用者のログを入れていたんですけれども、それを廃止いたしまして、どなたでも気軽に利用できるようにしたことが大きいのではないかと考えております。

    その下の(2)通商弘報の電子化。JETROの日刊紙であります通商弘報を16年度から電子化いたしました。これによりまして速報性が劇的に改善し、印刷製本費とか輸送費とか約1億7000万円のコスト削減となりました。これまではJRの特急に乗せて地方配送しておりましたが、それもなくなったということでございます。

    続きまして、31ページでございます。31ページ目の我が国企業に対する海外の事業活動円滑化支援。これは現地の企業の支援でございますが、先ほど理事長が申し上げましたように、中国を重視しております。

    32ページをごらんください。32ページの2.で進出日系企業のトラブル解決のための意見具申、提言活動の成果をここで御報告しております。重点地域であります中国、インドネシア、ベトナムにおける具体的事例を以下の括弧内に記しております。インドネシアにつきましては、今後も一層注力していく方向でございます。

    こうした現地の企業支援ということのお役立ち度の評価でございますが、34ページの一番下に成果指標として挙げさせていただいております。利用者のお役立ち度は、それぞれ8割以上、海外のBSCにつきましては100%の評価をいただいたところでございます。

    続きまして、37ページに移らせていただきます。ここはアジア経済研究所の事業実績の2番目でございます。1番目につきましては、先ほど理事長が触れたとおりでございますので、2番目、開発途上国に関する資料の収集・情報提供でございますが、括弧内に青い字で3点整理しておりますように、研究所図書館の開館時間の延長、資料コピー料金の値下げといった利用者のサービスの向上に努めたところでございます。

    それから、岩波書店でありますとか、英国のマクミラン社などから、研究成果の出版を行いました。これらによりまして、より多くの方々に研究成果を見ていただきたいということでございます。

    それに東大、世銀との共催による講演会、セミナー等の開催、成果普及の充実と多様化に努めたところでございます。具体的な内容は、このページの下の方に紹介させていただいております。

    38ページの一番下に、そうした図書館の努力等に関します利用者のアンケートによる総合お役立ち度等を御紹介させていただいております。成果指標、それぞれ88%、セミナー等では86%の評価をいただいたということでございます。

    次に、39ページでございます。アジ研の3番目の命題でございます開発途上国に関する研究交流、人材の育成のところでございます。ここで特に御報告申し上げたいのは、下の括弧内に書いてございます国際シンポジウム「グローバル化と地域統合-空間経済学の視点から-」の開催でございます。昨年12月に開催いたしました。主な招へい者はポール・クルーグマン・プリンストン大学教授、それからベナブルス・ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授でございます。グローバル化と地域統合を空間経済学の観点から、この分野の専門家でいらっしゃいますアジ研の藤田所長をまじえ議論を行い、これは3000円の有料でございましたが、500人の聴講者を集め、アジ研始まって以来の盛況となりました。

    以上、アジ研に関して御報告をさせていただきます。

    42ページ以降、予算、短期借入金、剰余金等々、御報告しておりますが、理事長からの説明及び文面のとおりでございます。時間の関係もございますので、駆け足ではございましたが、以上、説明とさせていただきます。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

質疑応答

  • 鳥居部会長

    以上、渡辺理事長と山田総務部長から御説明をいただきました件につきまして、御意見、御質問等がございましたら、どうぞお願いをいたします。

    柴田委員、どうぞ。

  • 柴田委員

    非常によくまとめていただいて、きちっとした説明をいただいたわけですけれども、こういう説明だけですと、要するに、100点しかつけようがない。

    本来は、渡辺さん自身が、例えば平成16年度の業務について、この点が少し不十分であったとか、この点については、さらに17年度に新しく考えなければいかんという意味のコメントが全くない。「こういうことをやった。こういうことをやったぞ。これで文句あるか」という話のように、失礼だけど、受け取れる。

    これは我々の会社の中でもそうなんですけれども、こういう業務の実績表というのは、「こういう実績がございます。ただし、我々は努力したけれども、こういう点が不十分であったので、次はこうするよ」というような、ある程度、そういうコメントも次の機会には。

    全部100点ということなら、こんな評価委員会なんか要らないわけです。だから、こういう点が少し不十分であったというような点について、理事長さんの御見解でもよろしいですし、総務部長さんが、例えばこういう点が若干問題があったとか、我々はこれを見ているだけではわからないものですから、そういう点をひとつ次回には書いていただければありがたいというコメントでございます。文句の言いようがありませんから、これじゃ。

  • 鳥居部会長

    ダイク委員。

  • ダイク委員

    私、柴田委員と全く同じ意見で、アメリカでよく言いますけれども、No news is bad news, good news is no news, bad news is good news. 何か悪いことが出ないと反省して対策取れないということで、その辺で幾つかあります。

    例えば対日投資で、去年もイケアの例が出てきたんですね。評価のコメントとして。何で今さら世界のイケアが日本に進出しているか。これだけ世界に広くやっているイケアが、平成16年、17年にやっと日本に出てきているか。今まで何か障害があったか。イケアの経営側の問題か何か。もう一つ、この1年間、フランスのカルフールが今度、日本を撤退する。

    だから、成功例だけではなくて、カルフールの問題は、経営者の問題であるか、何か日本の市場の問題であるか、そういう失敗例も勉強になると思うんですね。これからの対日投資を考える場合に、成功例だけではなくて、失敗例を勉強材料として取り上げていただきたい。

    もう一つ、細かい点ですけれども、一般管理費の削減で、去年も同じようなことを聞いて、そのときに細かい説明がありました。私、その説明は忘れたけど、円高と為替レートの影響はどういうふうに考えるか。この1年間は比較的に円高が続いていて、円高で考えているか、ドル高で考えているか、外貨で考えるか、その影響がどういうふうに出るか。

    三つ目ですけれども、締切が5月31日ですか、我々委員として、この1カ月、どうやって評価作業をやるかということを考えなければならないけれども、一つの提案ですが、去年、私、アジ研に訪問させていただいたし、あっちこっちの事務所も訪問させていただいたけれども、例えばアジ研でも、我々グループとして訪問させていただいて、そこでいろんなのを聞かせていただいたりとか、今度のアークヒルズの新しいところも訪問させていただいて、現地で聞かせていただいたりとか、特にその中で気になるのはアジ研ですけれども、この1年間、アジ研は新しい所長が着任されて随分変わってきた。よくなってきたと思いたいけれども、そこら辺、この1年間、アジ研がどういうふうに変わってきたか。これからどういうふうに、藤田所長も含めて考えていらっしゃるかということは是非聞きたいと思っております。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    その他にはいかがでしょうか。

    高阪委員、どうぞ。

  • 高阪委員

    ちょっと消化不良を起こしそうでありまして、ゆっくりこれから読ませていただいて、また考えたいと思うんですけども、幾つかお聞きしただけでも、これはいいことだなということと、ちょっとわからないところがありますので、それをお聞きしたいと思います。

    まず一つは、食品等の輸出促進で、輸出支援に関してストラテジックにこういうことがあるんじゃないかと前、言われていたことが着々と実現されつつあるというのは頼もしいなと思いました。

    それから、ダイク委員のお話にもありましたけれども、ルーティンの仕事がかなり大事だと思います。ルーティンの仕事があって、かつこういうふうにいろんな新しいことをされているときのコストとベネフィットの自己評価はどうなんだろうかということをお聞きしたいと思います。

    それから、ビジネスサポートセンターですが、この利用条件はどういうふうにお決めになっているのかというのをちょっとお聞きしたいと思います。もちろん、ただで使わせてもらえばありがたい、お役に立ちましたというのは当然だと思うわけですけれども、それをどういうふうに規律づけされているのかということを御質問したいと思います。

    それから、先ほど進出企業支援センターの事業の一つとして、これは本来の仕事でなかったのかもしれないんですけれども、中国で今何が起こっているのかということの情報を発信されたということで、これは非常に重要なことです。といいますのは、それはまさに投資環境に関する情報でありますし、メディアの報道と投資環境に関するバランスの取れた情報を発信するというのは別物でありますから、そういうことをされるのは非常に価値のあることだろうという気がいたしました。

    それから、アジ研に関しては随分進んできたなと思いました。というのは、特にパブリケーションで、インターナショナルなパブリッシャーをお使いになって単行本とか雑誌の編集をなさっている。これは前から是非やるべきだと思っていましたし、こうやって外の空気に触れるというのは研究者にとって非常にいいことだと思いますので、是非お進めになっていただきたいと思います。

    以上です。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    まだほかにも御意見おありだと思いますけれども、このあたりで一回、渡辺さんからレスポンスをしていただければ。

  • 渡辺理事長

    ありがとうございます。

    昨年、こんな膨大な資料でどうするんだというお叱りをいただいたものですから、今年はいろいろ工夫して極力簡単にしたつもりなんですけれども、なおかつこれだけになったということで、それもお許しをいただきたいと思います。

    柴田委員からの御指摘、まさにそのとおりでございます。一応評価基準及び成果指標その他に従って、ずうっと説明しますと、我々、精いっぱいやって、いい成果を挙げていますと、こういうことでございます。

    正直申し上げて、ざっくばらんに言わせていただいて、職員以下、独法のための準備と、実質1年目ですから、最初の半年は助走期間として、私はよくやったと思うんです。それなりの精いっぱいの成果を挙げているし、そういう意味では、いいところばっかり胸張っているじゃないかと、ある意味で正直、よくやってくれたと思って、胸張りたいという気持ちなんです。

    それの裏返しが、正直言いまして、残業が物すごくふえております。特に中堅及び若手のところに仕事が集中しております。私も1カ月か1カ月半に1回ぐらい、夜、食事を終わって帰ってきまして、フラッと眺めて回ることにしているんですけども、大体仕事が同じ人に集中してきているという要素がありまして、しかもかなりの人が残っているという。

    したがって、結論から言うと私は、よくやって成果が上がったけども、思い切って要らない仕事を、こういうふうに重点がたくさん出てきているんだから、これを整理しないと、サスティナブルではないのではないかなというのが正直しています。

    したがって、17年度の、ある意味で最大の私どもの仕事として、必要だけれども、むしろプライオリティが落ちるものは、しっかりこれをやめていくのを思い切って導入しなければいかんのではないかと思っていまして、私自身はこれを17年の一つの目標にしたいと思っています。

    ただ、いくつかの事務所を閉めるときの相手国政府とのやり取りの難しさ、これは嫌というほど経験しまして、撤退するときの方が仕事が難しいと思うんです。したがって、小は小なりといえども、今までやっていた仕事をやめるというところは、お客さんがそれぞれついていますから、いろいろ御批判が出るんじゃないかなと思っておりまして、それもある意味で仕方がないことだと思うんですけれども、そういう雑音及び非難を覚悟で思い切って17年度、私は仕事を整理していきたいと思っています。これが一つです。

    もう一つは、特に私の個人的なことではあるんですけれども、月に1回は海外に出張に出ますし、国内では来訪者が非常に多いというようなことで、内外ともに、JETRO外部との仕事に忙殺されておりまして、極力そうしてやったつもりであるんですけれども、残業し、忙しくやっている職員の若い人たちの意見をよく聞き、ディスカッションをして、彼らがこう思うんだけども、なぜ上はやらないんだというのに対して、それはこうなんだよという、そういう対話をもっとしてやる時間がなかったなと。

    そういう意味で私は研修制度を思い切って充実させようとしているんですけれども、それはそれとして、そういう意味での対話をやらなければいかんなということで、私自身の反省で言えば、一つ目は今の仕事を思い切って整理すること。二つ目は職員の、部内の、これから組織を支える人間との私との対話をもっともっと緊密にして、サスティナブルな発展ができる基盤を確立せないかんなというのが反省でございます。

    それから、ダイク委員のおっしゃられました話でございますが、これはおっしゃるとおりでございまして、たまたま私は手元に持っておりませんけれども、対日進出企業の撤退事例については、うちの対日投資部は随分研究しておりました。なぜこうなったのかと、ヒアリングもしておりましたから、この次、機会があれば御披露できるかと思います。

    それから、為替レートのところでございます。おっしゃるように、海外事務所関係は、先ほど3.5%の目標で3%達成したと言った業務経費の方に関係してまいります。そこは今回の円高効果で、2億円ぐらいの予算に対して、実際の円高効果が出ました。これは今言ったような予定どおりの業務費の削減とは別に、この2億円は各種の業務に充当して、今年は乗り切ったというか、大いに活用したということでございます。

    それから、高阪委員のお話でございます食品等の関係でございます。これは、先ほども話がございましたように、着実にこれから伸びていくと思います。今は東アジアに特化しろということで、東アジアをこれから集中的に二、三年かけてやろうと思っているんですけれども、それである程度マーケットができるなり学習効果ができれば、今度は欧米にも行きたい。既に欧米のJETROの事務所は、食品等の輸出は自分たちもやりたいと、欧米でも十分できるんだという声はあるんですけれども、まずは東アジアの方が食生活も似ていますものですから、そっちからいこうじゃないかというので、少しウェイティングさせているところでございます。これはかなりいけるんじゃないかと思います。

    若干余談ですけれども、私もできるだけこの委員会に出ているつもりなんですが、これから伸びるんじゃないかなと思った実感を一つ言わせていただきます。専門調査員がずうっと市場に出かけていって調査をいたしまして、帰ってきて報告するという意味で、現地の実態を踏まえた議論をしようということで、まじめにやっているんですけれども、そのときに、上海と広州だったですか、それぞれ調査した結果を持ってきて、お米の値段が実は中国で作っているあきたこまちに対して日本のあきたこまちは6倍ぐらい高いんですね。値段がものすごく高いんです。

    そこで、この値差があってなかなか輸出はできない。大変だという報告があって、そんな報告があったときに、いろんな細かい質問が出ている中で、全農、生産者ですね、そこから出ておられる委員がスッと手を挙げまして、「6倍が3倍まで縮まったら、味はいいんだから、十分コンピートできる。勝てる。どうだ、君の意見を聞かせてくれ」という質問をしたんですね。彼は「半分になれば、必ず米はいけます」という答えだったんです。

    この全農の方は、今までコストを下げて値段を半分にするという発想を一度もされなかった方なんじゃないか。作った品物を、政府の買い上げ価格を上げるという、極端に言うとそこだけの議論を今までしてこられた方が、第三者市場で競争に勝つためには下げなければいかんという、初めて農業、農産品のプライス、コストというのを考えて、産業として勝つためにどうすればいいのかということを考え始めたなという印象を私は非常に印象的に聞きまして、その後の議論をずうっと聞いていますと、値段、生産部門だけじゃなくて、流通部門を一緒にやらなければいかんとか、成功している幾つかの地方の農業の人に来てもらって説明を聞くと、全部総合的な、総合産業として成功させているというのを随時聞くものですから、ますますそういう傾向は強まってきているんですけれども、私は今回の議論を通じて、随分発想が変わってくるんじゃないかなということで、実は地方に行脚して、このセミナーを開きたいというのも、そういうのを地方に徹底していきたいなと。

    現に私はあっちこっちで講演しますと、必ず質問のうち一つは農業従事者の方なんですけれども、農水産品輸出という話が出るんです。「将来、ものになりますかね。なるんなら、私、引き続き頑張りたいんです」という質問が出まして、かすかな明かりでも将来に見えるというのは、これだけ違うのかなと思っておりまして、私自身は物すごく、これから可能性のあるものだと思って力を入れたいと思っております。

    それから、ルーティンの仕事をやりながら云々というお話は、一連の輸出促進に関しては、予算の投入額よりもはるかに成果が上がっていますから、多少コスト・ベネフィットは出ていると思っているんですけれども、根っこに今の職員の大変な過重な勤務状況というのが、ベースがあるということ、先ほどのお答えになると思うんですけど、これをこれから思い切って、今年の課題で整理をしていきたいなと思います。

    それから、ビジネスサポートセンターですが、今までは電話代とか消耗品とかそっちのお金はいただいていますけれども、基本的な借料、入っている借料というのは2カ月間、無料でやってまいりました。しかし、稼働率が8割ぐらいになってまいりまして、今までは2カ月でやって、あと2カ月は無料のまま延長を認めていたんですけれども、稼働率が高くなってきたものですから、今度は2カ月延長するというときに、他に利用希望者があれば、それをむしろ優先しなければいけないということで、延長する2カ月についてはリーズナブルな借料をいただいて延長するというふうに変えていかなければいかんなと思っております。

  • 高阪委員

    原則的には早い者勝ちという感じで、アプリケーションがあれば受け入れるという格好

  • 渡辺理事長

    原則は現地の事務所に申し込んできてもらいまして、それが本当にある程度のちゃんとした対日投資計画があるかどうかとか、そこはチェックすることにしているんです。一定のレベルを超えた、いいかげんなものじゃなくて、熟度がある程度以上のものであれば、これはむしろ先着順というか、あいていれば優先して入れると、こういうことにいたしているわけですが、これも少し改善の余地があるんじゃないかなと思います。

    それから、アジ研でございますけれども、今日必要があればアジ研の理事が来ておりますので、彼の方から答えさせていただきたいと思います。

  • 朽木理事

    アジ研部分について補足させていただきます。

    去年、何人かの委員が来ていただきまして、私どもも戦略ということで、国際化戦略というタイトルで、人づくりとブランドづくりということを二つ、軸にしまして事業を実施させていただきました。

    先ほど説明がありましたとおり、特に採用方法とか採用する人を変えていくところから始めまして、研修とか、特に研究所は共同研究を中心にやっていますけれども、個人研究が足りないということで、先ほどの失敗といいますか、不足している部分という点では、そこの一人一人を強くしていくというところがこれから始まるというところであります。

    それから、英文機関誌につきまして、ブラックウェルという海外の一流のジャーナルが出ているところと提携しまして、来年度以降、アジ研の英文機関誌はそこから出させていただくという方向で、ほぼ合意しております。

    ついでに和文機関誌につきましても、アジア経済という雑誌なんですけれども、これも外部から名前をつけて出したいということで、職員の各インセンティブを増すとともに、ブランド力もついてくるんじゃないかということで、そういう方向で、アドバイスいただいたような形で進めさせていただいております。

    それから、ブランドづくりというところで撤する面では、特に昨年度から世界銀行と東京大学という名前をうまく使わせていただくというか、いろんなことをやらせていただいております。今年の4月からは東京大学の単位のついた授業を世界銀行と一緒に、そこの富国生命のビルで始めさせていただいて、これは市民講座にもなっていまして、人数が50人ぐらいでちょっと少ないんですけれども、学生と市民の方と一緒に授業がそこの富国生命で取れるという全く新しい形態を取っております。

    それから、大きなシンポにつきましては、ワシントンで今年一つ、本部と連携しまして東京でも一つ、400人、500人規模のシンポジウムを開きたいということで、去年からかなり大きな方向として書いていますので、確かに十分にやれてないんですけども、そういう点も含めまして、是非一度幕張の方においでいただいて、どういう状況か、また見ていただいてアドバイスをいただければと思います。

    引きこもりがちといいますか、なかなか国際化は難しい課題になっておりますので、よろしくお願いします。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    その他いかがでしょうか。

    秋元委員、どうぞ。

  • 秋元委員

    ありがとうございました。

    私は、報告を伺っていまして、もう少しこういうところが伺えたらと思いましたのは、先ほど柴田委員のように、うまくいかなかった面もとおっしゃっていたんですが、逆に、非常にうまくいったところが、どのようにしてうまく達成できたかという、それがもしかしたら発想の転換によって、こういうことをやることによって、これが飛躍的に伸びたとか、むしろその辺のお話も聞かせていただければというふうに思いました。

    それから、これは老婆心かもしれないんですが、民間企業ですと、前年比、前年比で数字を追いかけていきますと、仕事のやり方ですとか発想が余り変わらずに、縮こまっていくというか。思い切った大きな目標を持つと、どうしてもそれまでのやり方を変えなくちゃいけないとか、そういう発想の点も起きると思うんです。

    この数字をずうっと追いかけていきますと、いつも前年比で伸ばしていかなくちゃいけないというその辺も、民間企業で言いますと、JETROさんの場合は多少違うかもしれないけれども、その辺を危惧しております。

    以上です。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    いかがでしょうか。

    地引委員、どうぞ。

  • 地引委員

    今、御説明いただいた中で、海外事務所の経費削減で4事務所閉鎖というお話がございました。閉鎖をされる基準というのは何かお作りなんでございましょうか。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    その他いかがでしょうか。よろしいですか。

    末吉市長、何かございますか。

  • 末吉委員

    やっぱりいろいろあるんですね。

    総体的によく頑張られていると思いますけれども、民間ならもっと早くやっただろうと思う点もありますし、役所のカラーを引っ張っておると、よくやったなという、両方から見ると、そんな感じがします。

    とにかく外国が日本に対して相当関心を持ち始めているわけですね。とりわけ中国がこうなってきますと、どうしても外国、遠いところから見ますと、日本ですよね、関心は。

    それについてどうするのかという点、これはJETROだけの仕事じゃないと思いますけど、そういうことを少し、大きな枠組みも、これとは別に考えていいのではないかという気がしてならないんです。とりわけ昨今から、そう思います。

    今日の皆さんのこの資料と御議論を聞いて、私も、これに対して異議を申し上げるところは、今のところ、ありません。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    今、御質問がありましたけども、どうでしょうか。

  • 地引委員

    さっき言い忘れました。縮小のところが欧米が非常に多いようでございますが、これは何か特別な理由があるんでしょうか。

  • 鳥居部会長

    4事業所ね。どうぞお願いします。

  • 渡辺理事長

    まず秋元先生の御質問でございます。今までと比べて、どうしてこういう成果が上がったかという、難しい御質問なんですけれども、例えば輸出促進については、80年代から20年余り、JETROはほとんど輸出促進はやってなかったわけです。輸入促進一辺倒でやっていたものですから、改めて3年ぐらい前から輸出促進をやり始めたというところで、今の商談件数からその他、成果が急速に出ているということだと思います。

    ただ、全国54工業会、34の産地、一斉にヒアリングをして、どういう状況か、めぼしいところを見つけるとか、やり方はかなり腰を据えた実態面の把握から入っていったものですから、比較的いい結果が出てきているんじゃないか。これが一つ。

    それから、例えば繊維もそうですし、機械部品メーカーなどもそうなんですけれども、今までは、大商社があって、その人が輸出促進をどんどんやってくれるということで頼っていたんだけれども、大商社の活動というのは、どちらかというと、直接グローバルな投資とかそちらの収益を求めるということで、地場の小さい企業の輸出輸入という問題をほとんど扱わなくなって、彼ら自身が一体世界のマーケットとどう結びつこうかというところが本当に困っているという状況になっていると思うんです。そこをJETROは、そういう形で一緒にブースを出すから入らないかということになったときに、喜んで入ってくるという、その情勢があったということ。

    三つ目は、中小企業庁以下が中小企業の施策という意味でジャパンブランド構想とか、地方のそれぞれのすぐれたものを世界に輸出していこうじゃないかというので、政策的にも相当力を入れ始めた。農水産品も同じですけれども、そういうのも一緒になったのかなという気がいたします。そういったようなところが、輸出についていえば、成果が上がってきている一つの要素だと思います。

    もう一つ成果が上がっているという意味で、新しい発想を今までよりも入れ始めたというのは、先ほどハイテクのビジネスアライアンスというところで申し上げましたけれども、今までは各年度、年度の予算で動いておりましたから長期的な年度をまたいだ感じというのを持たなかったんですけども、例えば日本が相対的に遅れているバイオテクノロジーが、進んでいるアメリカともっと交流を深めなければいけないというときに、JETROは、シカゴの例でございますけれども、ミッドウェストの幾つかの州でバイオセミナーを開いて、そこに日本企業を連れていって、そこで交流を深めさせて、バイオの日本に対する関心を高めて、その約100人近い人を次の年に大阪に連れてきて、関西の大阪でバイオセミナーを開いて、そこで大々的な交流を開く。それを踏まえて今度は、バイオジャパンにまた出かけていって広めていくとか、約3年がかりぐらいでバイオはずうっと耕してきて、交流が深まってきているという結果が、さっきのバイオリンクのセミナーに結びついているんですね。

    そういうことをこれからずうっと耕していきながら、そうすると、大企業もR&Dの分野が広がっているものですから、余りベンチャーとか知らない、見つからない、そういう人がいるならということで、ある特定分野のビジネスアライアンスを見つけていくということに大いに活用されておるものですから、そういう視野を入れていけば、もっともっと成果がこれから出てくるんじゃないかなと、こんなことでおります。

    それから、地引委員から御質問の海外事務所の閉鎖の基準でございますけれども、具体的には、治安の危ないところは最低限度の要素になります。例えば、今年はヨーロッパが多かったんですけれども、去年ではタンザニアのダルエスサラームとか、コートジボアールのアビジャンとか、コートジボアールは派遣員を現地採用の人間にかえたんですけれども、そういうような危ないところはやむを得ず閉じていこうという、これは一つの要素だと思います。

    あとは日系企業が順々に退出していっている、要するに、現地の日本商工会議所の会員企業数等から見てもどんどん減っていって、明らかにそこでのビジネスチャンスは減っていってるなという、これが第2の基準だと思います。

    三つ目は、存続していてももちろんいいんだけども、例えばチューリヒなんかの例でいきますと、ジュネーブとチューリヒと二つあるわけです。あの小さいところで、チューリヒというのは、活動はしているんだけども、もっと必要な、例えば中国広州とかそういうことに考えれば、やっぱり一つ。アメリカのデンバーもそうです。同じことなんですけども、ワークしているし及第点はつけているんだけど、全体見渡してみて、複数の事務所が一国にある場合には、少し廃止していこうかといったような、そんな基準を頭に置きましてやってきたわけでございます。

    欧州が多く見えますのは、欧州が歴史的に物すごくJETRO事務所の数が多かったものですから、こういう再編成のときにはやむを得ないかなと思っております。決して、先進国をねらい撃ちにしているというものではございません。

    それから、末吉委員の御発言、確かにそういうことだと思います。我々は、役所というか、公務員あるいはそれに準ずる特殊法人ということから言えば、私は相当よくなったと思いますけれども、民間企業と比べればどうかということになると、いろいろな見方があるんだろうと思います。

    ただ、見ていまして大きく変わったと思うのは、特殊法人時代から独法になって、職員全体にお客様指向、お客様を見て仕事をしようじゃないかという、これが大きく変わったと思います。それゆえに、若い人もしょっちゅう相手とコンタクト、お客様がこういうことをしているという、そこから話を組み立てていこうというのが随分変わってきたなという点が一つであります。

    あとは、そうは言っても、仕事自身が民間の商売でお金をもらってというんじゃなくて、交付金に基づく仕事が大宗を占めているものですから、そういう意味では、仕事の性格上、直ちに民間と同じことはなかなかやりにくいだろうなと。しかし、やり方の効率性という意味では、先ほど中間採用だけ申し上げましたけれども、民間の商社等の出身のアドバイザーに大分入ってきていただいておりまして、そういった方の力もかりながら指導も受けながら動いているというのが実態でございます。

    長くなって恐縮でございます。

  • 鳥居部会長

    どうもありがとうございました。

    大体予定の時間がまいりましたが、特に御発言がなければ、このあたりでこの問題は、お話を伺ったということにさせていただきたいと思います。

評価のスケジュールについて

  • 鳥居部会長

    3番目に、今後の評価の進め方につきましての議事に移りたいと思います。

    これにつきましては、御案内のように、各事業年度における業務の実績について、独立行政法人通則法に決められておりまして、評価委員会の評価を受けなければならないことになっております。評価の取りまとめは次回の部会に譲るわけでございます。それまでの間に、委員の皆様に評価をしていただいて事務局に提出していただくことになりますので、その評価の方法、進め方につきまして事務局から御説明をお願いいたします。

    長尾課長にお願いいたします。

  • 長尾課長

    資料3-1と3-2に基づきまして御説明いたします。

    まず評価のスケジュールでございます。本日、4月25日にJETRO部会を開催させていただきまして、先ほど御説明させていただきました業務実績表を御披露させていただいたわけでございます。それとあわせて、資料3-2が評価シートでございます。これにつきましては、昨年と同様のやり方で、これに御記入していただくというのが、これからの手続になっていきます。全体の総括表それぞれの項目と、それをブレークダウンしたところ、それぞれにAAから5段階評価というので、これまたそれぞれの間仕切がようわからんじゃないかという御議論もございますけれども、端的に言うと、定性的には前回もいろいろ御議論させていただいた上で整理させていただいた基準に基づいて、AAからCまでつけていただくということになろうかと思います。

    この評価シートにつきましては、電子媒体の方がよいという方もおられますので、別途電子媒体でも御送付させていただきますけれども、できれば、5月31日までに書いていただいて御提出していただければと思っております。それまでの間に、先ほど御議論していただいた中で、例えばダイクさんからもお話がありましたけれども、アジ研等現地の方に来ていただいてお話をさせていただくという時間がうまく取れるかどうか、その辺も打ち合わせをさせていただきたいと思っております。

    あと、成功と失敗それぞれもうちょっと深いバックグラウンドということについてもお話があったようでございますので、これも別途、個別にそういったことが御説明できる機会が持てればと思っておりまして、事務局の中で相談いたしまして、追って御連絡させていただければと思っております。

    それを踏まえまして、6月中に事務局で評価結果の取りまとめを行いまして、7月上旬に再度、この部会を開かせていただきまして、そこで評価結果についての御審議をさせていただければと思っております。

    最終的には年末に本委員会にその結果を紹介するという手順になってまいりますので、よろしくお願いいたします。

    以上でございます。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

    そうしますと、5月31日が締切ですね。

  • ダイク委員

    これは言うまでもないと思いますけれども、成功と失敗のことで、例えばこっちの方の20ページに利用者の評価が出ているんですね。85%が満足しているとか、90%満足しているとか、大変いい数字が出ているけれども、中に不満点が出てきて、それを取り上げて、どういう対策を取るかと。

    だから、民間企業ですと、PDCAが回っているか、回っていないかという。何かやって、問題が出てきて、対策取って、またそれを分析する。そういう改善のプロセスが確実に行われているかどうかというのは、我々、知りたいことだと思うんですね。

  • 鳥居部会長

    今おっしゃったことも頭の中に入れながら評価を行うということになりますか。

  • ダイク委員

    だから、例えば日華議連?の申請を受けるときに、何か問題が出て、この組織はちゃんと問題を認識して対策を取っているかどうかと。先ほど従業員がすごい残業を、恐らく結果を見て何か対策を取ろうと、それが残業の一部分じゃないか。だから、そういうプロセスが行われているかどうかというのは知りたい。

    僕の日本語、わかっていただけますか。

  • 渡辺理事長

    大変よくわかります。

    具体的に言いますと、ここに書いてございませんけれども、顧客満足度はいずれも15年度よりも数字は上がっていると思うんです。例えば、ミッションを派遣した場合、この間、韓国ミッション行きましたけども、そのときにアンケート個票をいただきまして、その中で悪い数字、非常に問題があったといったような人については、ミッションを派遣した担当課で当たりまして、全部理由を聞いているんです。

    そうすると、これまた難しい点がございまして、例えばマレーシアのミッションに行ったり、ベトナムミッションに行ったときは、当時のマハティール首相とかカイ首相とかに会って直接メッセージを言ってもらって、みんな喜んだんですけれども、中には一、二%の人は、むしろビジネスの人と会わせた方がよかった、首相と会っても意味がなかったという人もいるわけです。

    ですから、それはちゃんと事情を話して御満足いただけるわけですけれども、そうじゃなくて、スケジュールの組み方その他で余りにも忙し過ぎて団員のシニアの人からもっと意見を聞きたかったとかいうのもありますし、次回はそのミッションを少し直すとか、そういう意味で、省略いたしましたけれども、全部評価を受けて、マイナス点といいますか、下位二つに入っているものについてはチェックをさせていただくと、これはやっております。

    2点目は、先ほど柴田委員に悪いところ、率直に感じるところを言ってみろと言われたので、申し上げたのは正直な話でございまして、17年度に思い切って仕事を整理したいと、こういうものをやめたというのを、次回といいますか、17年度評価していただけるときには、ここに列記して御説明申し上げたいと思っております。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございます。

    よろしゅうございますしょうか。何とか御協力をいただいて、評価シートに記入していただくと。評価シートは、先ほど御説明ありましたとおり、1枚目が記入用で、2枚目以降はそれのディテールを読みながら記入していただくようになっておりますので、これでやっていただければと思います。

    よろしゅうございましょうか。

    〔「異議なし」の声あり〕

  • 鳥居部会長

    ありがとうございます。

    それでは、このような形で5月31日を締切日として評価をお願いいたします。

    前回、随分いろいろ議論をいたしましたので、今回もそれを生かしながら、前回を思い出しながらやっていただければありがたいと思います。

その他

  • 鳥居部会長

    事務局からは、そのほかに今後の予定等について何かございましたら、どうぞ。

  • 長尾通政課長

    重複になりますけれども、評価のスケジュールについては、先ほど申し上げました次第でございまして、5月31日までに事務局までよろしくお願いしたいというのが1点でございます。

    それから、次回の会合につきましても、先ほど申し上げましたように、7月上旬に予定しておりまして、ここでは評価結果の審議と、財務諸表等の御審議もしていただくことになろうかと思います。ただ、具体的な日程につきましては、事務局から別途個別に御相談させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

    以上であります。

  • 鳥居部会長

    ありがとうございました。

  • ダイク委員

    審議のときに、だれが参加するかという。

  • 長尾通政課長

    出欠でございますか。

  • ダイク委員

    そうでなくて、去年、1回だけ委員と経済産業省だけ、2人が参加して。要するに、ざっくばらんに話ができるという。

  • 長尾通政課長

    昨年のやつをもう一度トレースいたしますと、評価を決めるときには、当事者としてのJETROの方に一度退席していただいて、委員の方々と経産省だけが残った中で、AAからDまでの評価を決めていただいて、それから入っていただいて、それを通知すると、こういうプロセスが次回あると思いますので、よろしくお願いいたします。

  • 鳥居部会長

    同じやり方でよろしいですね。ありがとうございました。

  • 鳥居部会長

    今日はここまでにさせていただきます。どうもありがとうございました。お疲れさまでございます。

 
 

最終更新日:2008年5月22日
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