経済産業省
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化学物質審議会審査部会安全評価管理小委員会(第24回) 議事録

開会

前川委員長代理より、化学物質審議会管理部会・審査部会第24回安全評価管理小委員会の開会が表明された。

事務局挨拶

事務局より、配付資料の確認、議事内容の確認及び委員・委員以外の参加者の紹介が行われた。引き続き、事務局より、資料2に基づき、第23回委員会議事録(案)の確認がされた。

有害性評価書について(8物質)【審議】

審議に先立ち、化評研より、資料3-0に基づき、有害性評価書全体に関する修正点が説明された。

(1)アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)

若林委員:
5頁の5.4の「生物濃縮性」のところで、log Kowの値が0.43から3.2となっている。それで、第3章の物性のところでは、0.43を引用している。0.43から3.2では、かなり幅があり、3.2になると中程度になり得るような値なので、計算方法が大分違うのか。もし信頼が置ける方として0.43をとったとすると、3.2の方はいかがかなという気もするが、その辺はどういうお考えか。
化評研:
ここで、「BCFはオクタノール/水分配係数log Kowの値0.43から3.2と計算される」ということである。
若林委員:
わかった。誤解していた。
前川委員長代理:
これで本物質は、読了とする。

(2)N,N-ジメチルドデシルアミンN-オキシド(原案修正対比表説明担当:化評研清水)

若林委員:
分配係数が4.67とあり、その下に溶解度が水に190g/Lとあるが、Cが12である構造から言って、この2つの数字は相反するような気がする。そうすると、単位はミリグラムではないか。他の先生の意見も伺いたい。その後、4.67からBCFを79と出している。これは、構造も考えた計算式なのか。log Kowが5に近いと、普通の計算だともうちょっと大きくなるが、NOという基の特性を考慮して出したのか、その2点を伺いたい。
化評研:
まず、ご指摘のあった水溶解度が190mg/Lではないかという指摘だが、この物質の場合には、通常の物質とは異なり、可溶化という現象での溶解になっている。だから、必要に応じて、その辺のところも加筆すべきか、ご指摘いただきたい。次に、log Kow4.67から計算されたBCFの値だが、ご指摘のとおり、単純にこの値からBCFが算出されていることではなくて、構造的な特性も加味し、この値、79が推測された。
若林委員:
可溶化とは、どういう状態で溶けていることを言うのか。
化評研:
ミセル状態をつくって、水の中に均一に分散しているという状況かと思う。
若林委員:
それでは、何らかの説明をしていただかないといけないのではないか。
内田委員:
同じ疑問を持った。この4.67という数字を見て、普通、BCFだと1万の台に入るのではないかと思うが、この数字がこのままひとり歩きしたら、今までのBCFとPowの関係とか全部崩れてくるので、これは慎重に考えていただきたい。今の意見で、要するに、ミセル状態を溶解として考えるかどうかは非常に大きな問題だと思う。やはり溶解というのはtrue solutionで考えていただきたい。コロイドまで考えてしまうと、溶解とは言わないのではないかと思う。
前川委員長代理:
今の内田先生のご意見に対して、西原先生、ご意見あるか。
西原委員:
適当な言葉が私も思いつかないが、水への溶解ではない。それから、log Powの計算も、本当にこういうNO基が入ったら低くなるというデータがあるのか。
化評研:
それは後日確認したいと思うが、このソフトを使った段階では、この値自体は確認している。
前川委員長代理:
今の多くの先生方のご意見のように、多少誤解を招くということもあるので、このあたりは、もう一度検討をお願いしたい。
化評研:
検討する。
藤木委員:
6頁の149行と150行にかけてのところは、改行するのではなくて、くっつけなければいけない。
大前委員:
13頁と14頁に図7-1が2つあるが、これはどちらかを消すのか。
化評研:
そうである。文書の修正のモードの状態で両方が見えてしまっている。
大前委員:
14頁が消えるということか。
化評研:
そうである。
田中委員:
ついでに、炭素の腕などが随分ずれているのできちんとしていただきたい。例えば、水酸基はどこについているか。もう少しきちっとしていただきたい。
化評研:
承知した。
田中委員:
それから、つまらないことだが、321行のヒトに投与した試験では、「実験」という言葉を一般的に使うのか。私は素人でわからないが、「試験」という言葉の方がよいと思うが、いかがか。
化評研:
私の理解では、この有害性評価に当たっては、ガイドラインとか、そういう決まった方法で行うものを試験と言い、一般的に、ある意味では自由にというか、ある程度許容範囲があるようなものを実験という形で私自身は区別してまとめている。つまり、評価書を作成する上で、研究的な要素が含まれているようなものについては実験としている。
田中委員:
ヒトでは実験という言葉を使っているということか。
化評研:
ヒト健康のところではそうである。そこは、何かもう少し適切な表現があれば教えていただきたい。
田中委員:
いや、私は単純に、試験の方がよいかと思った。
大前委員:
ボランティア試験の方は、実験でもあまり違和感はない。
前川委員長代理:
念のため、過去のヒトでのデータの表現を参考に見ていただき、整合性を図っていただきたい。
大前委員:
500行目、「ヒトでは経皮吸収率は極めて低い」とあるが、これに対応する本文は記載があるか。ちょっと今は見つからなかったのだが。
化評研:
今探していると時間がかかるので、後ほど確認させていただく。どこかに数値があるかというご質問だが、最初の出だしのところで「極めて」という言葉がそれを補うかどうかわからないが、吸収速度は実験動物と比較して、ヒトでの経皮吸収率が低かったというような文言はある。ご指摘のところを反映する本文が、今すぐ出てこなくて申しわけない。確認させていただく。
大前委員:
ヒトの皮膚で行ったのは、360行目「疫学調査及び事例」というところがあり、パッチテストとか刺激のスコアの記述がずっとあるが、ここに、例えば、尿中の排泄の量とか、そこら辺の記述がないので、吸収に関してはここではわからない。
田中委員:
292行にちょっとした記述があるが。
化評研:
そこである。11頁の291から295行のRiceのデータ、こちらで、マウス、ラット、ウサギとヒトを比較しており、ヒトについて吸収率が小さかったという結果に基づいて、まとめに記載している。
大前委員:
承知した。それでは、吸収率等をここに書いていただくとよいと思う。
化評研:
数値としてか。
大前委員:
そうである。
化評研:
承知した。調査して、書き入れられるようだったら、そのように対応したいと思う。
前川委員長代理:
少なくとも、データとしては前に記載があるようなのでよろしくお願いする。
大前委員:
先ほどの皮膚のところだが、360行の疫学調査のところでは、全部皮膚の実験が書いてあるが、これはどう見ても疫学ではない。例えば、動物実験だと、7.3.2で「刺激性及び腐食性」というのがあるが、ヒトの場合は、こういう項目立てというのは今までなかったか。
化評研:
今までしていない。
大前委員:
全てこの疫学調査の項に入っていたのか。
化評研:
そうである。疫学の中でさらに細かい項目立てをする場合はあるが、別の項目は立ててはいなかった。
前川委員長代理:
よろしいか。20頁の523行のところだが、DDNOと亜硝酸を一緒に投与した群で、単独群に比べたデータであるが、そこの記載だと、「F344ラットへのDDNA及び亜硝酸塩の飲水投与では」という表現になっている。これでも間違いではないが、一般的には、そういう場合、「併用投与」という言葉を使うので、前に「併用」というのをつけ加えていただけるか。それは、19頁の492行から493行にも当てはまる言葉かと思う。
化評研:
承知した。追記する。併用飲水投与ということでよろしいか。
前川委員長代理:
結構である。
大前委員:
こだわって申しわけない。先ほどの皮膚のところだが、例えば、次のりん酸トリス(ジメチルフェニル)では、ヒトの影響の中で、疫学及び事例、これも疫学でしかないのか。失礼した。勘違いである。
前川委員長代理:
以上、よろしいか。
辻室長:
先ほどの、若林先生、内田先生、西原先生のご指摘のところと同じだが、5頁のところと、もう一つ、2頁の36行目にもあるが、この文献というのは、分配係数をまずKow Winというソフトで求めて、さらにそれをBCF WinというソフトでBCFを出している。そもそも、あるアミンのオキサイドという、結構変わった有機化学物質について、このように、まず最初にKow WinでKowを出して、さらにその値をBCF Winに入れて、二重に推定というか、ソフトで計算して求めても本当にいいのかという疑問がある。私が問題提起するのも変だが、それも考慮して検討していただいた方がよいのではないかと思う。
前川委員長代理:
今のご意見、よろしいか。
化評研:
今のご指摘を踏まえて、再検討させていただく。
前川委員長代理:
これで本物質は読了とする。

(3)りん酸トリス(ジメチルフェニル)(原案修正対比表説明担当:化評研石井)

若林委員:
2頁の「溶解性、水:0.89mg/L(推定値)」とある。それで、個々の生物の毒性のところに、「水溶解度以上である」という記載があり、これは推定値にしろかなり高いデータであるので、それはそれで間違ったことではないと思うが、前からこういう形だったのか。その辺は統一した記載方法にしておかないとまずいという気がした。
池田委員長:
溶解度以上の濃度で実験を行ったという例は時に出ている。
若林委員:
この場合は界面活性剤を使っているし、溶解度が正しいかどうかという議論もあるので、あまり推定値に頼って断言するのも怖い気がする。
池田委員長:
先生がご懸念の部分は239行あたりのところか。何かご提案があるか。
若林委員:
今まで書いていないということであれば、個々の実験のところについては今までに合わせていただいて構わないと思う。もし、補助剤を使ったため溶解度以上になっているということであれば。
池田委員長:
そうしたら、超えているあるいは超えていないという議論は削除するということでよろしいか。それから、評価の部分にも、それに関しての判断は消す。事実の記載にとどめる。よろしいか。
若林委員:
はい。
化評研:
若林委員からご指摘いただいたのはまさにそのとおりだと思う。この場合、特に水溶解度が推定値なものだから、やはり断定的に用いるのはまずい。ただどこかで線引きをしないといけないので、きちんと溶解度が出ている物質については、何らかの形で出していきたいと思う。その場合でも、ただ超えているというだけではなく、それだからどうなのかということを記載するようにする。
池田委員長:
まず溶解度自体が推定値のときは考えず削除する。溶解度が実測値である場合に、それと毒性の指標に使われている値とが1桁違うぐらいまでならいいか。
若林委員:
1桁だけなら言い切ってしまって、「と考える」と、先生のご指摘どおり書いてよいと思う。その間のときは特に決めず、審議事項にしておいたらよろしいのではないか。この溶解度は非常に信頼が置ける場合は、溶解度そのものに非常に近い値を使ってもいいし、物性とかいろいろ考えたら、実測といっても、これはちょっとという場合には、やはり言い切れないと思う。ただ、10倍以上だったら、もう安心していいと思う。
池田委員長:
原稿を書いてくださる側は、大体クリアか。せっかく書いたのに、またあったとかいう議論は、あまり愉快ではないし、一応、書き方を決めておこう。
西原委員:
関連して、一般的なことで今までも何回も言っていたと思うので、もう言わなかったのだが、この物質の場合、可溶とか微溶という言葉を使っている。あるいは、時々不溶というのを使っている。それは統一されているのか。特に、この引用は化学物質評価研究機構の報告書だが。統一しておいていただきたいと思う。特に今のような議論になったときに、不溶と書いてあれば全部考慮の範囲外なのか。ppmで溶けても、これは影響してくると思う。
化評研:
不溶、可溶、微溶等々の用語の使い方については、統一した使い方をしている。
西原委員:
どこかに書いているか。不溶は幾ら、難溶は幾らと。
化評研:
これは定性的な表現になるが、可溶が定量的に幾つから幾つというのがないので、逆に、「可溶あるいは微溶」という表現をとらせてもらっている。その辺はマニュアルに記載している。
池田委員長:
そのマニュアルを読んでいただきたい。マニュアルに記載してあるなら、マニュアルにはこう書いてあるということを示し、そこを読んでいただけばそれはそれでおさまる。今なければ、次回ということにして。
化評研:
次回、その辺は明らかにする。
池田委員長:
381行のところに、遅発性神経毒性として「弱い神経毒性作用を有する」とある。この著者は、「弱い」、「強い」ということを何か物差しを持って言っているのか。
化評研:
今はわからないので、原著を確認したいと思う。
前川委員:
15頁の上から1行目、2行目、411行及び412行だが、この表現自体は間違いではないが、この表現だとわかりにくい。だから、途中に書いてある、「一部の有機りん系の物質にみられるコリンエステラーゼ活性阻害作用や遅発性神経毒性がみられているが、このもののコリンエステラーゼ活性阻害は非常に弱い」というように、以下の「ラットの血清を用いた」の文章までつなげていただいた方がわかりやすいかと思う。
化評研:
対応する。
池田委員長:
411行、412行は一般論で、この物質についての記載は、実はその後ろにあるということがわかるようにお願いする。
西原委員:
398行目、アンダーラインの引いてあるところだが、この物質の致死量を投与したというのは、どのくらいか。LD50がすべて超になっているが。最高用量など表現を変えた方がよいと思う。
化評研:
対応する。
池田委員長:
この物質、読了とさせていただく。

(4)3-メチルピリジン(原案修正対比表説明担当:化評研金井)

若林委員:
「甘い、不快でない臭い」というところ、ちょっとひっかかる。私もピリジンで鼻がつぶれる思いをしたことがある。東京都庁にいた時に、私の担当部署で悪臭をやっていたことがあるが、臭いというのは人によって全然受け取り方が違うから、「不快でない」とか、そういう表現は入れない方がよいと思う。嗅いでみて、甘くて不快じゃないと思う人もいるかもしれないし、甘くて嫌だという人も結構いるので、そういう評価は入れない方がよろしいかと思う。
池田委員長:
では、「甘い臭い」でよろしいか。
若林委員:
もし書くとすればそれでよい。書く必要があるのか、ちょっとわからないが。
若林委員:
5頁の154行からの「5.3環境水中の動態」についてもちょっとわからないが、5頁で「3-メチルピリジンの非解離状態での土壌吸着係数は何々であるので、この状態では水中の懸濁物質及び底質には吸着され難い」と書いてある。その次に、酸性では「懸濁物質、底質汚泥に吸着されやすいと推定される」。以上のことから、排出された場合には、「水中の懸濁物質及び底質汚泥に吸着されやすく」となるのか。矛盾しているのではないか。
池田委員長:
160、161行のところは否定的で、3、4のあたりは肯定的である。
若林委員:
肯定的だが、酸性というふうに断ってある。環境水というのは、海なんかだと特にpH8幾つとなることが多いので、酸性ではない。河川の場合は7より低い。それでも酸性と言えるほどにはなかなかならない。
化評研:
この文章では誤解を招くと思うので、この部分を修文させていただく。
池田委員長:
液性によって変わるということを書いていただけばよいと思う。
若林委員:
多分、酸性に傾いたというのは、酸性雨とか、酸性湖とか、そのあたりの酸性と言っているのではないかと思う。pKaよりも低い4とか、そういう場合はということで、その辺はもうちょっと明確にしておけばよいと思う。
化評研:
ご指摘を踏まえて、そのあたりを明確にして修文させていただく。
大前委員:
303行目から305行目、慢性影響の事例として1例、これは肝機能のGOT、GPTだと思うが、これが上がっているというのは、これは本当にこの物質によるとこの文献は書いているのか。
化評研:
この文献、HSDBからの引用なので、本文献をもう一回取り寄せて見てみる。取り寄せられるかどうかわからないが、その努力はしてみる。
池田委員長:
ただ、これがオリジナルのリポートでないから、恐らくどこかから引いているはずである。したがって、もしたどれるのならば、さかのぼってたどってみていただきたい。
化評研:
たどることができれば、対応する。
大前委員:
急性影響だったらあり得ると思うが、慢性影響の1例でGOT、GPTが上がって、これが原因というのは、ちょっと納得いかない。
池田委員長:
では、これは文献を調べていただく。大前先生、申しわけないが、幸いオリジナルまでたどり着けたら、お目通しいただきたい。
清水委員:
14頁の遺伝毒性のところだが、最終的な結論は「in vitroの試験とin vivoの試験の結果がないために遺伝毒性については明確な判断ができない」、という表現であるが、これはこのような表現でいいかと思う。ちょっと前に戻って申しわけないが、今日の2番目に評価をした物質の、やはり同じ遺伝毒性のところを見ると、in vitroの試験だけで、復帰突然変異とDNAと形質転換まで一応あるが、これは皆ネガティブで、「明らかに遺伝毒性を示さない」と判断している。この辺は、どういうものがそろうと評価をネガティブにしてしまうのか。実は、N,N-ジメチルドデシルでは、復帰突然変異は、最高濃度250までしかやってない。普通は5,000までやるのが。大分昔の試験だから仕方がないのかもしれないが、あるいは、濃度を上げていったら出てくるかもしれない。ここで「遺伝毒性なし」と判断してしまった根拠というか、その辺の条件みたいものは決めているのか。どういう場合には遺伝毒性なしと言い切ってしまうのか。この物質は、明確な判断ができないと判断されているが、この辺の言い切り方にちょっと疑問が残る。
池田委員長:
統一した物差しがあったか。いかがか。筆の運びか。
化評研:
遺伝毒性の部分については、やはり総合的な判断で、パターンというか、幾つかに分けるのが非常に難しく、検討会を経て、最終的に評価をするということになっている。確かに、今回このようにin vitroの結果があり、結論を出すというと、少しばらつきがあるのは確かだと思う。先生が言われたように、用量も含めた形でもう少しその物質に合った、全体的な横並びとしてもふさわしいような結論に持っていくように工夫したいと思う。
池田委員長:
この件については、清水先生のお知恵を拝借したい。
化評研:
またご相談したいと思う。
前川委員:
394行のところだが、そこに「などの自律神経障害を起こす可能性が」という記載がある。これは、確かに自律神経障害だろうと思うが、11頁の302行を見ると、それに加えて「多発性神経炎」という表現も載っている。これは人間のデータでもあるので、その辺は加えていただいた方がよろしいかと思う。
化評研:
わかった。
前川委員:
404行の後半のところに、「病理組織学的変化はなく」という記載がある。これは、肝臓の重量が上がったが病理組織学的には変化がないということだが、今日のコメントの中で、追加として、血液生化学的な変化もなかったということなので、できればそれも加えていただいた方がよろしいかと思う。
化評研:
まとめまで気がつかなかった。
池田委員長:
それはぜひ加えていただきたい。
池田委員長:
302行のところで、「多発性神経炎」と書いてあるが、多分、ポリニューロパシーと書いてないか。もし、ポリニューロパシーと書いていたら、「炎」でなく、最近の表現は、そのまま「ポリニューロパシー」と片仮名で書いてある。確かめていただきたい。
池田委員長:
本物質は、読了とする。

(5)エチレングリコール(原案修正対比表説明担当:化評研金井)

池田委員長:
環境生物に進んで、特にコメントがなければ、先ほど化評研から説明のあった無脊椎動物のところで、結局、最終的にどうするかということについて意見を頂戴する。単位の間違いの可能性が大きい。
化評研:
この試験報告は、エチレングリコールだけでなく、フェノール等他の物質も評価されているわけだが、それらのデータは私が見た感じでは問題ないような数値が出ている。それで、エチレングリコールの無脊椎動物に対してのデータは13頁の一番上の4.20mg/Lという4日間の繁殖とか、致死で6mg/L超というようなデータである。他のいろいろな、ダフニアマグナであるとか、セリオダフニア、トビウオ、ネコゼミジンコ等のデータを見ていただくとわかるように、他のデータでは非常に高いデータが出ている。しかし、この1つのデータは非常に低いので、どういうことかということで一応確認したわけだが、第1著者には確認がとれなかった。それで、共著者に確認したところ、単位の間違いではなかろうかと思うが、それ以上の確認はできないということで、全体的には確認ができなかった。外してしまいたいが、先ほど言ったように環境省でこの値を使って環境の評価がなされている。それとCICADsにも、評価はしていないがこのデータが載っているということなので、この段階までは取り上げないわけにはいかないと思い、今のところは載せている。ただ、こういうコメントをなるべくなら書きたくないこともあるし、ここで外した方がよいということならば外したいと思っている。
池田委員長:
277~279行あたりのコメントを書かないと表自体の数字が生きることになる。
化評研:
このコメントを書かなければ表からもデータを削除するということにするか。
池田委員長:
そうすると、非常に低い値のデータ、場合によっては都合の悪いデータを隠したというか、意識的に入れなかったということになってしまう。
化評研:
意識的に入れなかったか、それとも、あなたたちは調べなかったのかということになってちょっとまずいかと思い、現段階までは入れている。
池田委員長:
このとおり書いておくというのはいかがか。だから、採用しなかったと。
化評研:
有害性評価の段階では何にもコメントはなくて載せているだけでもよいのかもしれないが、この後、何か評価しようとすると、有害性評価書のところで何か書いておかないと、その後、影響を及ぼすのではなかろうかということで、コメントとして不採用としたというのはおかしいかもしれないが、信頼性が低いと判断したというくらいまでは書いておくべきかどうか意見をいただいて修文したいと考えている。
池田委員長:
Lewisという人は私信と書いてあるが、これは直接手紙か何かでやり取りをしたのか。
化評研:
今後ろに座っている野坂の知っている方だったので、メールを入れて確認してもらった。
若林委員:
私は環境省の評価をやっていて、今記憶には全然ないが、そこでは信頼性が高いと評価しているのか。
化評研:
その値でもって評価しているので、多分信頼性が高いということだと思う。
若林委員:
そういうこともあれば、なおさら記録として何らかの形で残しておいた方がよいと思う。環境省とこちらと違うのは恣意的にやったとか、そういうふうに言われるとまずいだろうし。私も環境省の方を見直してみないといけないなと今の報告を聞いて考えていた。確かにセリオダフニアは感受性が高いが、他に同じ生物を使ってやっているデータがあるので、私もこれは単位が間違っているという気がする。
化評研:
それから、カナダが評価しているが、カナダでは12頁の一番下のBeak Consultantsのデータでカナダの環境を評価している。
池田委員長:
このまま残しておこうという意見があったが、そのことに従ってよろしいか。では、このまま残す。ついでのことだが、Lewisという人は自分の私信をここに引用されることについては了解済みなのか。あれは個人的に私信を出したにすぎないと、そんなところに書いてもらっては何かを侵害されるみたいなことはないか。
化評研:
そこまでは確認していない。
池田委員長:
こういう目的で私は問い合わせていると書いた上で来た返事だったら、それは了解済みということだろう。よろしくお願いする。それで、環境中の生物への影響のまとめのところをご覧いただく。今の単位の間違い云々はここに引っかかってくるか。特にその数字は使っていないのか。
化評研:
現段階では外してある。
池田委員長:
先に進む。
前川委員:
19頁の468行から469行の記載だが、1回目のコメントを出すときにどうも出し忘れたような感じだが、そこだと「病理組織学的には腎尿細管上皮のシュウ酸カルシウム結晶沈着による破壊」という表現となっており、一般的には病理的にあまり使わない用語なので、病理学的にはシュウ酸カルシウム結晶の沈着による尿細管上皮のおそらく変性だと思う。破壊というのは、おそらく壊死ということだろうと思うが、確認をしていただけるか。それと、20頁の499行、「腎細胞」となっている。腎細胞だが、おそらくこれは尿細管上皮の、あるいは尿細管上皮細胞のということだと思うので、そのように変えていただけるか。それから、これはタイプミスだが、21頁の516行、「10日間あてえた」ではなくて「与えた」である。以上、最初のコメントのときに見落としたようで申し訳ない。
西原委員:
34頁の759行目「Saccharomyces Pombe」の「P」は小文字にしておいていただきたい。
池田委員長:
よろしいか。では、この物質も読了ということにさせていただく。

(6)エチルベンゼン(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)

田中委員:
17頁の代謝経路のアセトフェノンからできる両方の化合物は「ヒドロオキシ」となっている。文章中とか他はみんな「ヒドロキシ」になっているので、両方とも「ヒドロキシ」に統一した方がよいのではないか。m-とp-との箇所を修正していただきたい。
池田委員長:
「ヒドロオキシ」の「オ」をとる。448行のところ、せっかく修文してもらったが、まだよくわからない。各代謝物の尿中含有率というのは何か。
化評研:
例えば1-フェニルエタノールとかヒドロキシアセトフェノンの含有量というか、その排泄された量の中で含有率を求めており、要するに、この場合だといろいろな代謝物の中でマンデル酸の含有率が求まるが、その含有率が変化して、この場合だと減少した、あるいは増加したということが書かれていた。
池田委員長:
用量が多くなると、例えばフェニルエタノール、ヒドロキシアセトフェノンが増えて、マンデル酸、フェニルグリオキシル酸、馬尿酸が減るとはどういう意味か。
化評研:
代謝物の中での絶対量が減るということではなく、含有率が減ってくるという意味である。
池田委員長:
相対濃度が違ってくるということか。
化評研:
そのとおりである。
池田委員長:
例えば含有率というのを相対濃度と変えてよろしいか。
化評研:
はい。その方がわかりやすい。
前川委員:
下垂体末端部というところ。普通、あまり末端部という表現はしないので、下垂体と書いて、括弧して「pars distalis」と、その言語を書いておいていただいた方がわかりやすいと思う。
池田委員長:
末端というと頭と尻尾みたいなもので、多分周辺部のことである。
前川委員:
parsなので、その部分という意味である。
池田委員長:
centralとperipheryとの違いのようなことか。遺伝毒性に進んでよろしいか。清水先生、先ほどの前進突然変異、forward mutationのことだが。
清水委員:
皆さんが知っているのはreverse mutationだと思う。それに対してforward mutationと通常用いられている。
池田委員長:
日本語としては前進でよろしいということか。
清水委員:
そのとおり。前進突然変異でよい。
池田委員長:
これで読了ということにさせていただく。

(7)テトラフルオロエチレン(原案修正対比表説明担当:化評研山根)

佐藤委員:
代謝のところだが、動物種を明確にして非常にわかりやすくなったが、ただ1つだけ、誤記かなと思うのが、7頁の一番下の234行に「主に胆のうを経て小腸へ」とあるが、ラットだと胆管ではないか。胆のうは通らないはずなので、その辺をもう一度確認いただければと思う。
化評研:
承知した。
佐藤委員:
もう1つ、8頁の245行のところまでずっと前から読むと、「毒性を低下させた」というところの毒性の内容がわかりにくかった。というのは、有機陰イオン輸送系経由で尿細管に濃縮されて尿中に排泄されるとあり、この輸送系を阻害すると毒性が低下されたとある。初め、私は最初からずっと読んだときに、尿中への排泄を抑えて毒性が低下されたということはどういうことかよくわからなかった。排泄されないのにむしろ毒性が低下されたというのはどういうことかと。この続き、247行以降を読んで、やはり尿細管への毒性だということがはっきり類推できたので、ここのところでもどういう毒性だったのかということを明記されてはいかがかと私は思う。
化評研:
245行目の毒性をもう少し明確に書いてほしいということか。
佐藤委員:
そうである。
池田委員長:
例えば尿細管毒性とかということだと思う。
池田委員長:
11頁のところの「腎臓の巨大核」は「腎尿細管細胞の巨大核」に修正していただきたい。それから、はっきりしない部分が8つ目のコメント、12頁の367行、「normocytic,normochromic」まではわかるが、「nonresposive」というのは具体的に何のことかわからない。何に対してrespondしないのか。つまり、鉄を投与しても治らないという意味か。
前川委員:
「不応性」をとった方がよい。
池田委員長:
とった方がわかりやすい。では、「正球性正色素性貧血」ということにする。括弧の中はとる。それから、タンパク尿云々というのはどうしようもない。もとの文章がそうだったのだからそのまま置いておくしかない。
清水委員:
17頁の表7-4、453行のところだが、この物質は気体なので、用量のところをご確認いただきたい。それから、454行目のこれは何を意味しているのか、よくわからない。LEDとHIDというのは、その表の中にはそれに該当するものが何もない。これは気体なのでどういう暴露方法をしたのか。1985年ごろだと、どういう方法をやっていたのだろうか。
化評研:
それについてはもう1回確認して記載する。
前川委員:
発がん性のところだが、文章だと18頁の469行あたりだが、「肝臓に血管拡張の頻度が」と出ている。血管拡張があったのはよいと思うが、その前に「前がん様病変として云々」という話になると、血管拡張というのは前がん性病変ととられるわけだが、少なくとも血管拡張は所見ではあっても前がん病変ではないので、血管拡張のところは、この文章からも表からも外していただいた方がよいのではないかと思う。
池田委員長:
発がん性評価にはつながらなくていい。
前川委員:
はい。毒性の変化という点にはなるのだろうが。
池田委員長:
469行の頭を「増加した」で止めて、血管拡張は省くということにする。それから470行のところから471行にかけての血管拡張の記述もとるということでよいか。
大前委員:
確認だが、代謝のところでGSTの経路はあるが、SHIPの経路は、この物質はないのか。シトクロムを経由する経路は、この物質にはないのか。
化評研:
はい。そのように書いてあった。
池田委員長:
まとめのところだが、遺伝毒性はない、しかし、動物発がんはある、そういうことになる。おもしろい物質である。全体を通じて何かコメントはあるか。
西原委員:
オゾンとの反応性は低いのでないと思うが、オゾン破壊の危険性というのは全く出てないが、いいのか。
池田委員長:
何かそんな記載があったか。
化評研:
ご指示していただければと思うが。
池田委員長:
もしオゾン破壊のことに関して何か情報があったら書き加えていただくということでよろしいか。
化評研:
承知した。それに従って記載する。
池田委員長:
一度調べてみていただきたい。
大前委員:
オゾン自体は、むしろ地球温暖化の方ではないか。
西原委員:
そちらかもしれない。
大前委員:
フロンがないのでオゾン破壊はないと思う。
池田委員長:
温暖化も含めて調べていただく。
清水委員:
先ほど申し上げた17頁の変異原性のところで、453行の表7-4について、結局、これはテトラフルオロエチレンがS-(1,1,2,2,-テトラフルオロエチル)-L-システインに代謝されるので、その代謝物で試験をしたということか。
化評研:
はい。
清水委員:
そうすると、これは単体なので、こういう濃度でもおかしくない。もうちょっと高濃度までやった方がよいとは思うが、そういう意味であればわかる。それでネガティブだから結論として遺伝毒性はないということにしてあるのか。
化評研:
そうである。
清水委員:
私が勘違いをしていた。
池田委員長:
ただ、LEDとHIDというのは要らない。
化評研:
削除する。
池田委員長:
本物質も読了とする。

(8)クレゾール(原案修正対比表説明担当:化評研麻生)

化評研:
指摘18だが、これは対応では「原著取り寄せ中」とあるが、原著を確認したところ、誤訳であり、皮膚及び角膜に障害が見られたということが正しいものだった。そのように修正する。
若林委員:
同位体あるいは同属体のときには評価書というのは必ずまとめているのか、ケース・バイ・ケースなのか。
化評研:
まとまっているとき、あるいはまとめていないとき、いろいろである。
池田委員長:
異性体の場合、線材のとき、カーボンの径の長さ、いろいろある。一般にまとめたまま、グループとしてやっている。非常に特殊な場合は単体として、分けてやっているときもある
若林委員:
これはo-、m-、p-から個別にやったデータが非常に多いので、個別にやった方がよいのかと思っただけで、通常まとめているのなら、それで結構である。
若林委員:
生分解性のところだが、6頁の185行あたりに、「試験期間2週間の条件において、生物化学的酸素消費量(BOD)測定での分解率は50%である」ということで、2週間で活性汚泥という条件下で50%。それを受けて、次の頁の217行を見ていただきたい。これはペーストの失敗だと思うが、p-クロロアニリンというのが突然出てきているが、これはまず直していただきたい。「が排出された場合は、好気的な条件下では速やかに生分解され」とあるが、環境中なので、これは活性汚泥、2週間で50%なので、表現は「速やかに」とは言えないと思う。環境中、好気的条件では分解は受けると書いてよいとは思うが、速やかではないと思う。もうちょっと表現を工夫してほしい。
化評研:
ご指摘のとおりかと思うので、修正する。
池田委員長:
217行のp-クロロアニリンはp-クレゾールなのか。
化評研:
これはクレゾールの間違いなので、これも含めて修正する。
若林委員:
218行の「速やかに」はとっていただきたい。「生分解され」の部分である。
池田委員長:
「速やか」ではない。
若林委員:
製品中の異性体の割合というのはどこかに出てくるのか。というのは、一緒に評価しているので、ずっと見ていくと、水生生物には、どちらかというとp-の毒性が強そう。それで、製品の中の割合というのがどこかに書いてあるのか。
池田委員長:
15行をご覧いただくと割合はいろいろ違うとある。クレゾールは今も石炭乾留でつくっているのか、それとも合成なのか。
若林委員:
もし代表的な、要するに製品といったらクレゾールの原料での割合とか何かがわかると、毒性値が3倍ぐらい違うので、あればいいなと思っただけである。
西原委員:
10倍も違わないからよいかと思った。あればという希望である。
池田委員長:
用途が用途だから、それでもよいという感じなのか。テストする方は、それぞれ別の製品があるから。
清水委員:
19頁の下から2行目の431行目。文章だけ読むと何が加水分解されているのかわからないので、例えば「抱合体は」とかに変えた方がよいのではないか。
池田委員長:
ただのクレゾールの加水分解はばらばらになる。乾留中に排泄されるものは何であるかというのはどこかにあったか。尿中に出てくるものはない。
田中委員:
出ていない。
辻室長:
これだけではわからないので調べてみる。
大前委員:
448行目の修正されたところだが、「急性の血管内の多量溶血とそれに続く血栓」、これは多分DICのことだと思うので、DICと書かれた方がよいのではないか。DICと腎障害が原因で4日後に亡くなった。
池田委員長:
「それに続くDIC」ではちょっとまずいので、スペルアウトするか、日本語訳していただきたい。
大前委員:
disseminated intravascular coagulationだから播種性血管内凝固か。日本語がちょっと出てこないが、調べて、また後で連絡する。
化評研:
よろしくお願いする。
前川委員:
遺伝毒性のまとめのところだが、44頁の914行のところで、「以上のことから、o-、m-及びp-クレゾールはin vitro試験においてDNA損傷あるいは染色体異常などで遺伝毒性を示しているが」となっているが、示しているのはごく一部の試験なので、前に「一部のin vitro試験において」というような表現を加えておかないと誤解を招くのではないかと思う。
池田委員長:
o-だけ。
前川委員:
これではかなりのin vitro試験がポジティブになったように見られるので。
池田委員長:
「一部のin vitro試験において」と限定する。
前川委員:
これはまとめの方にも言えることかと思う。
大前委員:
38頁まで表7-5が続いているが、38頁の表の最後の2つは反復投与毒性だが、これはむしろ生殖・発生毒性の表7-6に入れた方がよいのではないか。
池田委員長:
38頁のラットの実験2つ、精子の運動性と性周期を生殖毒性に移す。
化評研:
今の方針からすると、交配して、それによって影響が出ない場合は、例えば精子とか卵巣だけの場合は、反復投与の影響ということにしている。
池田委員長:
性周期の延長とかもそうする。
化評研:
はい。
池田委員長:
そういうルールでやってきたということでよろしいか。
大前委員:
そういうルールだったらそれで構わないが、これを見ると、これは生殖毒性かなという気がする。発生は違うが、親ラット、親マウス、親というのは毒性なので。いや、そういう方向だったら構わないと思う。
池田委員長:
本物質は、読了とする。

その他

事務局より、次回の審議会は、3月から4月を予定している事が伝えられた。

閉会

池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第24回安全評価管理小委員会の閉会が宣言された。

以上

 
 

最終更新日:2008年2月6日
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