化学物質審議会審査部会安全評価管理小委員会(第25回) 議事録
開会
池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第25回安全評価管理小委員会の開会が表明された。
事務局挨拶
事務局より、配付資料の確認、議事内容の確認及び委員・委員以外の参加者の紹介が行われた。引き続き、事務局より、資料2に基づき、第24回委員会議事録(案)の確認がされた。
有害性評価書について(10物質)【審議】
審議に先立ち、各物質において、化評研より、資料3-0に基づき、有害性評価書に関する修正点が説明された。
(1)2-(ジ-n-ブチルアミノ)エタノール(原案修正対比表説明担当:化評研金井)
- 内田委員:
- 8頁の6.2の表題がおかしいのではないか。
- 化評研:
- ワープロミスでダブっている。
- 内田委員:
- 8頁の表6-4で、今までは大体mg/Lで示されているが、ここだけppmである。何か特別の意味があるのか。
- 化評研:
- 原報で、ppm表示となっていたと思う。もう一度確認する。
- 化評研:
- 特段不都合はないので、mg/Lで統一する。
- 池田委員長:
- ppmの記載でmg/Lに置きかえてよいところがあれば極力そちらに置きかえること。
- 池田委員長:
- この物質は読了とする。
(2)2,4-トルエンジアミン(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)
- 西原委員:
- 3頁の82行目の文章は意味がわからない。
- NITE担当者:
- これはワープロミスであり、「(省略)2,4-トルエンジアミンの製造量及びその製造段階の排出原単位から、製造段階での排出は0と推定される」となる。
- 池田委員長:
- もし文章が読みにくい文章であれば、あとでもう一度、化評研の中で手を入れること。
- 化評研:
- 承知した。
- 西原委員:
- 5頁の161行目のm3の「3」は上付きにする。
- 大前委員:
- 14頁の代謝図の主経路と副経路の色を入れ替えたらどうか。どのようにしてわけたのか。
- 化評研:
- 代謝量の多いのが主経路で、それに次ぐ量を副経路とした。
- 西原委員:
- p14の代謝図の2,4-トルエンジアミンから4-アセチルアミノ-2-アミノトルエンへの経路は太い矢印ではないか。また、3-ヒドロキシ-2,4-ジアミノトルエンと4-アセチルアミノ-2-アミノ-3-ヒドロキトエルとの間の矢印に線が欠けている。
- 池田委員長:
- 上方向のアセチル系に進む矢印は細いものにしたらどうか。
- 化評研:
- それでは、主経路のみを太い矢印にすることにしたい。
- 池田委員長:
- そのように対応願う。
- 大前委員:
- 14頁の434行から439行目のデータだが、「配偶者の累計流産率は、非暴露群で3/38」とあるが、「非暴露群」というのはこれは何か。全員暴露されている方ではないのか。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- 全く同じことが言えるが、ジニトロトルエン暴露群、トルエンジアミン暴露群の労働者はそれぞれ何人だったかというのがわからないと意味を持たない。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- 確認になるが、22番目の質問で、「ND」というのは、「No Data」なのか、「Not Detected」なのか。これはこのマニュアルにはどっちで統一されていることになるか。
- 化評研:
- 普通には、「ND」の場合には、「No Data」ということで使っている。
- 池田委員長:
- それで統一されているということでよいか。
- 化評研:
- 「No Data」についてはそうである。
- 池田委員長:
- 反復毒性のところで、前川先生にご意見を承りたいが、21頁の527から530行目の「細胞質膨張」という部分だが、これで適切か。
- 前川委員:
- 細胞質の腫脹とは、細胞全体が大きくなっていると思うから、細胞の膨化のほうがよい。
- 前川委員:
- 21頁の529行だが、「これらの結果、100ppm群に精巣毒性症状が認められたが、対照群と比べて有意差はなかったので、毒性影響ではないと考える」という文章がある。毒性症状がみられたのに、毒性影響ではないと矛盾する表現になるので、ちょっと表現を変えていただきたい。すなわち、前の529行目のところは「精巣に軽度の変化がみられたが(省略)毒性影響でない」というような表現のほうがよいのではないか。
- 池田委員長:
- この物質はこれで読了とする。
(3)エチレンジアミン(原案修正対比表説明担当:化評研清水)
- 西原委員:
- 12頁の247から248行目の「生長」と「成長」はどちらがよいのか。
- 池田委員長:
- 確認すること。
- 内田委員:
- 7頁の173から174行目。そこの「生長速度による算出の96時間EC 50」は日本語としておかしいのではないか。176行目になると、「生長速度により算出された48時間EC 50」、とあり、こちらのほうが日本語としてわかりやすい。
- 佐藤委員:
- 投与の約70%が排泄されたとあるのに、尿中、糞中、呼気中の排泄量を合計するとそれと合わなくなる。明確に区別して記載したほうがよいのではないか。
- 池田委員長:
- 数字に矛盾がないように、矛盾する場合には、それぞれの出所が違うということがわかるような文章にすること。
- 化評研:
- わかるように修正する。
- 池田委員長:
- 14頁の代謝図中の横線は何か。これはミスプリントか。
- 化評研:
- これは削除部分である。
- 西原委員:
- 15頁の代謝図が修正後のものだ。
- 池田委員長:
- 16頁の光接触皮膚炎。これは、南山堂の辞書での訳はそうだとしても、あるいは、「Photocontact dermatitis」であるにしても、理解しにくい。この用語をペンディングとする。CERI内部の専門家に確認してほしい。
- 藤木委員:
- 九州大学の皮膚科に後藤教授という方がいらっしゃったと思うので、尋ねたらどうか。農薬の光分解等の皮膚炎の調査をしていたと思う。
- 大前委員:
- 25頁の560から568行目の経口投与と混餌投与での毒性影響の逆転現象について、この本文の部分には、投与量が書かれていないのだが、この投与量は同じなのか。投与量が違えば当然逆転してもおかしくはない。投与量のデータをここに入れておけば、理解ができるのではないか。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- 遺伝毒性のところでの29頁の618行目の「a well-characterized」というのは、例えばEDAは96%で、不純物として何々が何%で、何々が何%でと、全部足し算すると100%になる。それだと、「a well-characterized」という表現を使用してもよいと思うが、不純物を含まないことが確認されたとなると、若干意味が変わってくるが、後者なのか。
- 化評研:
- 本当は確認したわけではないが、遺伝毒性に使っているサンプルだからということも踏まえ、後者の意味と判断した。
- 池田委員長:
- この物質は読了とする。
(4)ε-カプロラクタム(原案修正対比表説明担当:化評研奈良)
- 西原委員:
- 4頁の106から107行目の文章が非常に複雑でわかりにくい。調査した範囲内では、ε-カプロラクタムがどうしたのか。
- NITE(西谷):
- 一番後ろの「不明であった」にかかるのだが。
- 池田委員長:
- そうすると、主語が2つ並んでいることになる。
- 西原委員:
- 何か抜けていないか。
- NITE(西谷):
- 確認する。
- 前川委員:
- 12頁の333行目の「尿生殖器」は、一般には、「泌尿生殖器」であろう。
- 大前委員:
- 12頁の327行目から329行目のLiuの報告だが、このもと文献が中国語なのであれば、使わないほうがよいと思う。
- 池田委員長:
- これは読むことは可能か。入手することは可能か。
- 化評研:
- 入手した。
- 池田委員長:
- 内容がこのとおりであるなら、詳細は不明であるというふうに書いてあることから、このままにしておくことにする。
- 池田委員長:
- 前川先生にご意見を頂戴したいが、15頁の413行目のところの、「肝細胞核の微細な異常」は何を意味しているのか。
- 前川委員:
- 何を意味しているのか、よくわからない。ただ、一般的には、核だけに起こるとすれば、核の大小不同というのが一番よく見られる変化だ。しかし、原文からはそれかどうかわからないことから、このままで仕方がないのであろう。
- 池田委員長:
- 16頁の443行目の「foci of degeneration」は、このままでよろしいか。
- 前川委員:
- 443行目の「肝臓の巣状変性」は「肝臓の限局性の変性」、444行目の「肝臓の実質細胞及び肝細胞索の変性」は「肝細胞の変性と肝細胞索の乱れ」がよいであろう。
- 池田委員長:
- 反復毒性のまとめの雄のラットに限局性の近位尿細管の硝子滴変性をどのようにとってよいかという部分だが、いかがか。
- 前川委員:
- この変化は、特染を実施しない限り、α2u-グロブリンによるものかどうか不明であり、現状ではこれでよいと思われる。
- 西原委員:
- 確認だが、「けいれん」というのを全部平仮名に直している。今までも全部平仮名であったのか。
- 化評研:
- 作成マニュアルでそうなっている。
- 西原委員:
- そうかなと思った。だから、確認である。
- 池田委員長:
- 28頁の584行目の腎臓の近位尿細管での変化は性が重要であり、「雄の腎臓の」と性を明記すること。
- 池田委員長:
- この物質は読了とする。
(5)アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)(原案修正対比表説明担当:化評研山根)
- 西原委員:
- 13頁の図7-1で、331行目に「グルクロン酸抱合」となっているが、物質という意味で、「体」を入れたほうがよい。
- 大前委員:
- エコトックスはよくわからないので、教えていただきたいのであるが、10頁の環境中の生物への影響(まとめ)というところがある。この249行目に「甲殻類のオオミジンコの48時間LC 50」とあり、次の行に甲殻類のヨコエビ、ミズムシ及び昆虫類のユスリカに対する96時間LC 50が0.73超とあるが、これはどういうことなのか。0.66で極めて強い有害性になっていて、そのたかだか1割くらい多い0.73超で、ここで止まってしまっているというのは何か意味があるのか。
- 池田委員長:
- エコトックスにある種のルールがあり、GHSの分類というのは藻類、甲殻類、魚類、その3つで、かつ種も決まっている。甲殻類のヨコエビ、あるいはミズムシ、昆虫類のユスリカは、その外、評価体系の外の種である。
- 池田委員長:
- アジピン酸にはプラスチックに何%ぐらい入れるのか。アジピン酸とフタル酸エステルとはペアに考える習性があり、フタル酸の場合はかなり多く入れる。
- NITE(西谷):
- 全般的に3割から5割入っていると言われている。
- 池田委員長:
- この物質は読了とする。
(6)ピリジン(原案修正対比表説明担当:化評研星野)
- 池田委員長:
- 13頁、250行の「せいちょう」、先ほどの物質同様「生長」か「成長」かは、後ほど調べて、統一していただきたい。
- 大前委員:
- 15頁に代謝の経路の図が載っているが、ピリジンが右側に行って、N-メチルピリジニウムイオンとあるが、このイオンというのは化学物質の名前ではないのではないか。
- 化評研:
- 多分、実際にはメチル化される時に、窒素のところが荷電状態になっているのでイオンとした。
- 大前委員:
- 物質としては、イオンと表記するのは、ないと思うが。
- 化評研:
- 表記するものはない。原文を確認した上で、つけていなければ取りたい。
- 池田委員長:
- 疫学事例のところで、ピリジンを飲まされたら大変である。そんな処方があったのか。
- 化評研:
- これは、たしか先生のコメントだったと思うが、今、こういう処方はないので、削除してもよいと思うが、過去に現実にあったため、とりあえずデータとしては一応載せておきたい。
- 池田委員長:
- 結構である。
- 大前委員:
- 18頁の379行目、これは恐らく死亡率ではなくて、前と同じように死亡比だと思う。
- 化評研:
- 死亡比に修正する。
- 池田委員長:
- 発がん性のところで、NTPのデータは、化評研の説明のとおり、両者とも2000年の文献とすると、IARCが議論をしている時には、まだ入手されていなかったので、現時点でのドキュメントとしては3が正しい、3に分類してあるということなので、これはそのままにしておく。
- 西原委員:
- 598行と600行で、大前先生が言われたようにイオンがここにも入っている。削除しておいたほうがよいと思う。
- 池田委員長:
- この物質は読了ということとする。
(7)エチレングリコールモノメチルエーテル(原案修正対比表説明担当:化評研石井)
- 池田委員長:
- 2頁の62、64行のところでは、輸出入量はエチレングリコールモノメチルエーテルとジエチレングリコールモノメチルエーテルの和、あるいは合計量を示していると理解してよいか。
- NITE担当者:
- はい。そうである。
- 西原委員:
- 5頁の138行目であるが、ここで、「しかし、エーテル及びアルコールは」となっているが、アルコールは加水分解されないので、アルコールは除いておいたほうがよい。
- 化評研:
- 削除する。
- 池田委員長:
- 表6-2に関して、環境省が非常に低い値を出している。ただし「>」という記号付であるから、定量的なデータではないということになる。他のデータは、例えば、その1つ下のBringmann & Kuhnの1万以上の値、これは添加剤を入れているのであろうか。
- 化評研:
- 現在、助剤を入れている場合にはその旨記載しているので、この試験では、入れていないと思う。
- 池田委員長:
- もっと溶けるはずである。どうして環境省は、ここで打ち切ってしまったのであろうか。それにしても低い値である。データとして間違っているわけではないという確認である。
- 池田委員長:
- 環境中の生物への影響のまとめの、例えば255行では、数値に非常に大きな幅があり、実験そのものに対して信頼度を低下させる感じがする。しかし、2つのデータ、あるいは異なった条件でのデータのまとめということであるから、このままにさせていただく。
- 池田委員長:
- 17頁の造船所の塗装工の調査では、経皮吸収があったかどうかというのは確認されていないか。
- 化評研:
- 経皮吸収は、あったと思う。
- 池田委員長:
- この論文に経皮吸収の有無の記載はあるか。
- 大前委員:
- その論文は読んだが、記載はない。経皮吸収は、ないはずはないが、そんなに多くはないと思う。
- 前川委員:
- Naganoの論文は重要であり、引用された文献のタイトルにミスタイプがあるので、直してほしい。
- 化評研:
- 修正する。
- 池田委員長:
- Naganoの文献タイトル中mono alkylはmonoalkylとモノとアルキルはくっついているのではないか。
- 化評研:
- 原報を確認し、必要あれば修正する。
- 池田委員長:
- 45頁の874行目、「ヒトの場合、2-メトキシ酢酸は尿中にフリーで」は、「抱合を受けずに」と直していただきたい。
- 化評研:
- 修正する。
- 池田委員長:
- 一般的な質問であるが、この物質の健康管理の側から考えると、投与量に関して生殖毒性が先行するか、造血機能に対する毒性が先行するかというのは大事なポイントである。末梢血の管理をしていれば、生殖毒性がない状態で作業ができるか否か、この評価書から、結論が出せるか。
- 化評研:
- ご指摘はいただいていたが、この中からは、どちらが先かは、はっきりは出てこなかった。他の評価機関での考察等からも、その辺は見出せなかった。
- 池田委員長:
- この情報からは出てこない。実験条件が違うから、両方ともやるというのは困難かと思う。
- 大前委員:
- 2-メトキシ酢酸の命名法であるが、この「2-」というのは要るのか。メトキシ酢酸というと、この構造式しかない。2や1は関係ないと思う。
- 池田委員長:
- メトキシ酢酸は、つまり1-メトキシ酢酸なるものはあり得るか。
- 大前委員:
- あり得ない。
- 池田委員長:
- では、ソーティングしていただいて、2-メトキシ酢酸というのは、全部メトキシ酢酸に置き換えるということにする。
- 池田委員長:
- この物質は読了とする。
(8)エチレングリコールモノエチルエーテル(原案修正対比表説明担当:化評研石井)
- 池田委員長:
- 今、化評研から最後に説明いただいた部分であるが、表7-6で受胎率53%の横に書いてある生存胎児数の減少というのは、受胎率が有意に下がっている44%の横に記載されるはずではないか。確認してほしい。
- 化評研:
- 確認する。
- 西原委員:
- 5頁のところ、先ほどの物質と同じである。133行目、アルコールは除くこと。それから、先に言っておくが、2-エトキシ酢酸というのは「2-」を取っておいたほうがよいと思う。
- 池田委員長:
- これも後ほどソートして「2-」を消していただく。
- 西原委員:
- ただし、2-エトキシエタノールに関しては、「2-」が必要である。
- 池田委員長:
- では、12頁の代謝図のところも、2-エトキシ酢酸は「2-」を取っていただく。それから、623から624行にかけての「フリーで」というのは「抱合を受けず」に直していただく。
- 前川委員:
- この物質でもNaganoらの論文のタイトルが間違っているので、直してほしい。
- 化評研:
- 修正する。
- 池田委員長:
- この物質も読了ということにさせていただく。
(9)ポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテル(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)
- 西原委員:
- 6頁の水中での安定性、非生物的分解性のところに「加水分解を受けやすい化学結合はない」とあるが、どの辺まで指すのか非常にややこしい問題である。確かに一般環境水中では加水分解は受けにくいが、エーテルがたくさんあるので、アルカリ性では加水分解する。この辺りを考慮して、表現を工夫すべきと思う。例えば、「加水分解性のエーテル結合を含むが、エーテル結合は一般環境水中では分解されにくいので」としたらどうか。
- 化評研:
- 承知した。
- 池田委員長:
- せっかくの文章が頭から消え去らないよう、西原先生に文章を固定していただきたい。
- 西原委員:
- メモとして渡すことにする。
- 前川委員:
- 1頁の構造式の注にある「エチレンオキシド」はどの部分を指すのか、よく理解できない。
- 池田委員長:
- 括弧の中の構造を示すと思われるが、よい言葉はないか。
- 大前委員:
- エチレンオキシドしかないか。
- 西原委員:
- 普通はそういうふうに言う。
- 池田委員長:
- あるいは「エチレンオキシド」を削除して、「付加モル数nは」で始めたらどうか。
- 化評研:
- では、「エチレンオキシドの」というところを削除することにしたい。
- 大前委員:
- 7頁の169行に「エチレンオキシド鎖が順次取れて」と書いてあるので、やはりエチレンオキシドなのであろうか。
- 西原委員:
- ポリオキシエチレン鎖ということだろう。
- 池田委員長:
- 331行の「以上から」のまとめの部分だが、OPEの毒性はポリオキシエチレン鎖の鎖長によって変わらないか。どの長さのものか特定できるか。
- 化評研:
- 確かにご指摘いただいたように、ポリオキシエチレン鎖の鎖長によって変わってくる。そこで、まとめの最後に、nが10のOPEで最小値が得られたことを記載している。
- 池田委員長:
- 了解した。
- 佐藤委員:
- 13頁、347から348行の「この結果から、(省略)腸肝循環することが示された」の文章で、この結果というのは、多分、前文の「糞中排泄相当分が胆汁にも検出されて」を受けていると思う。これだけでは腸肝循環と結論することはできないと思うので、「この結果から(省略)」の文章は以下を削除したらどうか。
- 池田委員長:
- この実験からだけだと、胆汁に出てきて、胆汁に出てきたものは全部体外に排泄されても不思議ではない。この文章は削除するようにお願いする。
- 池田委員長:
- 内分泌系及び生殖系への影響の部分の書き方はノニルとほぼ同じ格好になっている。オクチルと環境ホルモンに関しては確定的なことは書けない。だけど、関心のもとである。ノニルの場合には、うまくさばいてある。
- 化評研:
- ノニルのほうについては、ヒト健康に関する低用量実験データがなかったので特に書いてはいない。オクチルと似たようなところでは、ビスフェノールAが参考になるかと思う。そこでの結論としては、「現在のところ、まだ断定した結論が得られていないので、今後の結果を見たい」というふうにまとめた。それを踏まえて、同じような表現になっている。
- 池田委員長:
- 承知した。760行以降のところがデリケートな部分だと思うが、この記述でよろしいか。
- 池田委員長:
- 特にないようなので、この物質も読了ということにさせていただく。
(10)1,3,5-トリメチルベンゼン(原案修正対比表説明担当:化評研清水)
- 大前委員:
- コメントの指摘2番で、15頁の373から383行のところの、この疫学調査の結果だが、379行目の全く同じところだが、ヒトの70%には喘息性気管支炎の増悪とある。これは先ほどの説明にあった評価書には書いていないということだが、要するに喘息性気管支炎を起こしたということなのか、あるいは喘息性気管支炎を多くの人が持っていて、それが悪くなったということなのか、それで随分解釈が違ってくるので、もとの原文が手に入れば、そこのところを見ていただきたい。
- 化評研:
- もとの文献が手に入ったのだが、書かれていない。ドイツ語だが、書かれていないと、ある程度断言できる。
- 池田委員長:
- 承知した。このパラグラフは引用文献が全然ない。だから、今のご指摘のように、元文献に戻ろうとしても戻れない。せっかく元の文献を手に入れているのだとしたら、それを書き込んでおいていただきたい。
- 化評研:
- Battig et al.と載せている。
- 池田委員長:
- どこか。
- 化評研:
- 382行に。
- 池田委員長:
- このBattig et al.という人の文献なのか。
- 化評研:
- はい。
- 池田委員長:
- それは、失礼した。
- 化評研:
- これは単体に暴露された報告ではないので、参考までに書いたということも、その後に書いている。
- 池田委員長:
- ありがとう。
- 大前委員:
- 同じところだが、他の歯茎の出血とか血小板の減少は、みんな一連の症状としてわかるが、気管支のところだけはちょっと別なので、順序を入れ換えたほうがよいと思う。
- 池田委員長:
- どの順番がよいか。
- 大前委員:
- 胃の不調、歯茎や鼻の出血、それから血液凝固時間の延長、血小板の減少、赤血球数の減少、その後に喘息性気管支炎の増悪を書くというような、そういう順番にされたほうがよいと思う。
- 池田委員長:
- それではそのように対応願う。これは佐藤委員にお伺いした方がよいのかもしれないが、1950何年という時期に、トリメチルベンゼンからベンゼンを抜くことが完全にできるような技術はあったかどうか。
- 佐藤委員:
- わからない。
- 池田委員長:
- この報告はドイツだから違うのかもしれないが、日本でトルエンからベンゼン抜きに成功したのは1960年代の中頃だと思う。それでベンゼン中毒が見事に減ってしまった。ちょっと難しい時期である。
- 西原委員:
- ベンゼンとトリメチルベンゼンは沸点がかなり違う。トルエンとベンゼンは近い。
- 池田委員長:
- 近い。もっと簡単にできていたかもしれない。
- 西原委員:
- かもしれない。
- 池田委員長:
- ちょっと脱線した。ありがとう。21頁のヒト健康への影響で、ちょっと難しいのは、545行から50行までのところ。先ほどのベンゼン抜きかどうかという部分に引っかかるが、神経症状は起こるだろうが、造血器の異常は生じるかという部分は、本文からはいえないのではないか。動物実験で550行の「造血器系」云々とあるが、その根拠はどこかにあったか。
- 化評研:
- 16頁には「造血器系への影響」という項目を設けていて、いろいろな評価書ではそれを疑っているためにこういう項目を設けたとは考えられるが、内容的には完全に造血器そのものが影響を受けたような記載もないので、ちょっと書き過ぎと思う。
- 池田委員長:
- もしよろしければ、549行、「との報告がある。」で切り、そこから後は削除してはいかがか。
- 大前委員:
- 今の先生のご意見に賛成で、先ほどの動物実験の話だが、ベンゼンはむしろリンパ球が増えたり、好中球が増えたりしている。だから、逆の方向の話なので、これはベンゼンと考えたほうが妥当だと思うので、この部分は、少なくとも造血器に対する影響は、この部分からは全部消したほうがよいと思う。
- 池田委員長:
- この物質も読了ということにさせていただく。
過去に審議了承の有害性評価書の変更点について【審議】
審議に先立ち、化評研より、資料4-0に基づき、キースタディ変更の経緯が説明された。
・アクリル酸エチル(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)
- 前川委員:
- 今、ご説明のあったNOAELを変えるという形、評価の基準を変えるということに関して、私個人としては非常にリーズナブルであろうと思う。当初採用されていた55mg/kg/日というのは、データは信用できない感じである。それから後に行われた試験を見ると必ず前胃に変化が出ているし、そういうことを考えると、今回の変更は妥当ではないかと思う。
- 池田委員長:
- 例えば、2005年に新しいデータが出たからとなると非常に理解しやすいが、90年以前のというと、厳しく言えば、このデータはどこ行っていたのということになるから、あまりうれしいことではない。しかし、より正確なデータをとってくるということももちろん今、前川先生がおっしゃったように大事なことなので、ご了解いただければありがたいと思うが、よろしいか。
- 前川委員:
- 評価書の案だが、いろいろ新しい文献を追加されて、それに伴って下線で書かれた文章が追加をされている。先ほどのように前胃にいろいろ変化が起こるということだが、それに伴って、例えば17頁に角質増殖という言葉がいくつか出てくる。角質というのは扁平上皮の一番上のところで、いわばこれは細胞の死んだなれの果てである。だから、そこに増殖という言葉は絶対に合わない。もし使うとすれば、角質層の肥厚とか、そういうような表現に直していただきたい。増殖ということは絶対あり得ない。もう一つ、19頁のあちらこちらに出てくるが、呼吸上皮化生という表現が出てくる。これは「呼吸上皮化生」なのか「呼吸上皮の化生」なのかによって全く意味が違う。
- 池田委員長:
- たしかに、出発点か、到着点かで違う。
- 前川委員:
- 例えば、この19頁の一番上のところに「鼻腺の増生」と書いてあって、その下にカンマが入って「呼吸上皮化生」となっている。この鼻腺が増生すると同時に呼吸上皮への化生を起こしているというのなら納得する。だが、そうでなければ、呼吸上皮がほかの上皮に変わるという意味だから、その辺は意味が違ってくるので、原著に当たって検討していただきたい。
- 化評研:
- 承知した。
- 池田委員長:
- それではこの物質に関してもこのままご了解いただければありがたい。
その他
事務局より、次回の審議会は、6月から7月を予定している事が伝えられた。
閉会
池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第25回安全評価管理小委員会の閉会が宣言された。
以上
最終更新日:2008年2月5日
