化学物質審議会審査部会安全評価管理小委員会(第26回) 議事録
開会
池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第26回安全評価管理小委員会の開会が表明された。
事務局挨拶
事務局より、配付資料の確認、議事内容の確認及び委員・委員以外の参加者の紹介が行われた。引き続き、事務局より、資料2に基づき、第25回委員会議事録(案)の確認がされた。
有害性評価書について(10物質)【審議】
審議に先立ち、各物質において、化評研より、資料3-0に基づき、有害性評価書に関する修正点が説明された。
(1)アリルアルコール(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)
- 吉田委員:
- アルコールについてエタノールとアルコールを分けられるということであれば、その2頁45行目のエーテルは、エーテル類ではないか。ここもアルコールと同じように、エーテルについてもマニュアル化されたい。
- 池田委員長:
- ジエチルエーテルのときは、ジエチルエーテル、エタノールのときはエタノールと書くようにマニュアル化されたい。
- 前川委員:
- 8頁の212行にBridieの論文が引用してある。しかし、表6-4でみると、これは濃度1mg/Lであり、その上のEwellの1986年の論文が0.32であるので、これはEwellの論文の間違いではないか。
- 化評研:
- この物質については、揮発性を考慮した評価をしており、今先生から御指摘いただいた0.32のデータについては、その揮発性を考慮した試験ということが確認できなかったため、これは採用していない。
- 池田委員長:
- ポイントはそこではなく、0.32という値をもし採用するのであれば、引用はEwellではないか。
- 化評研:
- 0.32はGeigerらのデータです。全部の引用文献をまとめて最後にABC順に記載しているため、誤解を招いた。数値の後ろに引用文献を書くようにする。
- 前川委員:
- 11頁の329行目、「門脈周囲の肝細胞だけではなく、静脈周囲でも」は肝臓の中心静脈と思うので、「中心」を入れた方が良い。
- 前川委員:
- 図7-1、代謝の方向が全て同じ線で書かれているが、ほかの評価書と同じく、主要経路を太線で書くべきと思う。
- 化評研:
- 量的にはほとんど同じぐらい代謝されているため、どちらが主経路とは決めがたい。
- 前川委員:
- それならこれで良い。
- 前川委員:
- 13頁の359行目、先ほどこれはコメントに対する修正で、「胃粘膜の融解」を、「胃粘膜の傷害」というふうに直したが、「急性」を入れた方が良いと思う。原文にも「急性」が入っている。
- 福島委員:
- 前川先生、むしろこれは胃粘膜びらんとしてはだめか。
- 前川委員:
- びらんでも良いと思う。
- 福島委員:
- 傷害より、よりクリアーになると思う。
- 池田委員長:
- 「糜」の字は、現在まだ使用しているか。
- 福島委員:
- 今は平仮名である。
- 前川委員:
- 15頁、416行目から始まる経口投与のところは、前述の12頁の340から342行目、単回投与と反復投与での毒性の違い、すなわち単回投与では非常に毒性が強いが、反復投与では弱いということをこちらの方にも書いた方が良い。
- 前川委員:
- 実際問題として恐らく反復という形で暴露されるケースが多いと思うので、それをまとめの方にも記載する。15頁の424行目、「再生性の壊死」という表現は、「再生を伴った肝細胞壊死」の方が良い。
- 前川委員:
- 21頁の534行目から535行目にかけて、「反復投与毒性では(省略)見られており、経口投与では」の項、ラットへの経口投与では特に「門脈周囲性の肝細胞壊死が見られている」というのであれば、これを追加して欲しい。そして535行目のところでは、「単回経口投与に比べ、反復経口投与での肝への影響は軽微である」というように直して欲しい。そうすれば、特に肝の方でその影響が軽微になっているということがもう少しクリアーになろうかと思う。
- 池田委員長:
- 反復投与の部分で、先ほど、前川先生が追加をコメントされたが、12頁の上段部分も、まとめのところに追加願いたい。
- 池田委員長:
- この物質は読了とする。
(2)ベンズアルデヒド(原案修正対比表説明担当:化評研麻生)
- 前川委員:
- 4頁の100行目、排出経路の推定は、用途情報から見ると、この物質は、大気に出るような物質ではない。しかし、4頁の3のbのところにあるように、排ガスという形で排出される。そのため、大気への排出が非常に多い。100行目、用途情報及び2001年度PRTRデータだけでは、この関係がわからないので、排ガスについて触れた方が良い。
- 池田委員長:
- 今のことに関連するが、これは仮定する、想定するという言葉のニュアンスに絡んでの御指摘ではないかと思う。仮定するというのは、わかってないけれどもそうだと考えたらという意味で、推定するというのは、何らかの理由でそう考えることの妥当性があったときに使うと思う。
- 化評研:
- 先ほどの4頁の100行目、用途情報とPRTRデータなどから判断してというところで、自動車排ガスのことがみえないという御指摘は、81行目、b.の移動体からの排出も、PRTRデータの排出の一部、推定の一部ということに含まれているため、100行目ではこの記載とさせていただきたい。
- 前川委員:
- 7頁の表6-1、一番上のBringmann & Kuhnの論文は、ドイツ語の文献で、ドイツ語の文献は、文章の中にあっても名詞は大文字で記載する。文献名をドイツ語で書く限りにおいては、名詞は大文字とする。
- 前川委員:
- 13頁の321行の括弧の中の文献は単独著者でないので、「et al.」が必要
- 前川委員:
- 16頁の388行目から、これは動物実験でのデータのまとめと思う。経口投与では、マウスのデータが一番低いNOAELと記載されている。ただし、15頁をみると、特に365行目から、ラットへの経口投与の実験で、前胃の変化に加えて神経系、特に小脳あるいは海馬への影響、これは形態学的な変化ははっきり出ている。前胃の変化も大事だが、むしろ神経系の影響の方が大きいと思うので、その旨を書いた方が良い。書くとすれば前胃、小脳、海馬などの中枢神経系、それから肝臓、腎臓という順番で記載する。それとともに、一番低いNOAELということで200mg/kg/日というマウスのデータを採用している。これはマウスの前胃への変化から判断されている。その200mg/kg/日に比べれば、今のラットの神経系の影響が出ているのは、NOAELが400mg/kg/日で、少しNOAELは高いが、標的臓器が違う。ラットのこのデータもまとめのところにも引用すべきではないか。ただ、今までの通り、一番低いものだけをとるとすれば、はずれるが。
- 池田委員長:
- NOAELを書く場合には、一番低いものだけを書くのが、現在のマニュアルである。
- 前川委員:
- 一番低いものを今までは書いてきたかと思うが、ただこれでは、マウスのデータから200mg/kg/日を採用すれば、標的器官は、前胃にしか現れない。
- 池田委員長:
- 海馬に関する所見も追加する。ただ、NOAELの値を書く場合には、一番小さいものだけしか書かないことで統一する。
- 前川委員:
- ラットの所見をもう少し詳しく書く方が良い。
- 化評研:
- まとめにはそのような形で記載する。
- 清水委員:
- 18頁の421行から423行目、この文章は、哺乳類細胞では多く陽性結果があった。続いて、「しかし、哺乳類細胞を使ったin vivoの試験がないから、遺伝毒性の有無について明確に判断することはできない」となっている。これをそのまま採用すると、ほかの物質でも哺乳類細胞を用いたin vivo試験がなければ、全部明確に判断できないとなってしまう。それよりもこの物質については、エームステストが陰性、ショウジョウバエを使ったin vivoの試験でも陰性である。しかし、これを根拠にして遺伝毒性の有無について明確に判断することができないとした方が良い。
- 池田委員長:
- これは一定のルールに基づいて判断しているのか。もう一遍確認して欲しい。
- 化評研:
- 遺伝毒性のクライテリアのところは難しくて、先生が今おっしゃられたような試験をここに明記しながら、最終的に判断できないという方向で記載している。
- 清水委員:
- この物質だけに限るならば、得られているデータから判断できないとした方が良い。報告がないから判断できないというふうにしてしまうと、またちょっと別問題になってしまう。
- 化評研:
- 検討する。
- 池田委員長:
- それでは、特に哺乳類の培養細胞以外の、例えば細菌系を使った試験では陰性が出ているということも追加すべきという御指摘だと思うので、加筆してもらいたい。
- 前川委員:
- 19頁、表7-6、下から4つ目のMatsuiの論文は、文献リストに載ってないので、文献リストに追加する。
- 前川委員:
- 20頁446行目、「グルクロン酸抱合を受け、最終的には馬尿酸、ベンゾイルグルクロニド等に代謝され」となっているが、ここは、まとめのところなので、「最終的には大部分が馬尿酸に代謝され」の方が良い。
- 前川委員:
- 19頁、表7-6の一番最後の論文もドイツ語の論文であり、名詞を大文字に直す。
- 池田委員長:
- この件は、系統的に洗いなおしていただきたい。
- 化評研:
- ほかのもあわせてドイツ語の文献等は再度確認する。
- 池田委員長:
- では、この物質は読了とする。
(3)アセトニトリル(原案修正対比表説明担当:化評研石井(聡))
- 佐藤委員:
- 12頁の276行目、「口内から唾液に解け」の「解け」の漢字を確認する。
- 池田委員長:
- 「溶」である。
- 佐藤委員:
- 生体内運命の項では、本文よりかなり表の内容の方が詳しいという印象を受ける。本来なら本文のサマリーとして表があると思う。特に表7-1、14頁の3つ目のカラムのイヌの試験では、考察が記載されているが、本文にこういう考察はなくて逆に表にあるというのは、むしろ逆ではないかという気がする。
- 化評研:
- いただいた事前コメントを基に表の方を簡略化できるところは簡略化し、表と合うよう本文の方もできる限り、直すように努力している。しかし、生体内運命のところは、表と文章を統一させるのが難しく、初めに表をつくっている関係上、表の中のかなり詳しい部分というのは余り削りたくないこともあり、これらの点を御理解いただければと思う。
- 池田委員長:
- 作業の流れから、どちらかと言えば表の方が詳しくて、それを要約した格好の文章になっている。
- 前川委員:
- 15頁表7-1の一番下のDequidtの論文だが、これは同じようなことが、20頁から21頁の疫学の表7-2にも出ている。それから、文章としてはDequidtの論文は、19頁の391行から394行に出ている。その前に、Graboisの論文が、同じく19頁の390行まで出ていて、同じようなのが表7-2にも出ている。15頁の一番下のDequidtの論文には、2日後に死亡した云々という記載があるが、Dequidtの論文には、暴露6日後に死亡だとある。2日後に死亡というのは、その前のGraboisという方の論文のようであり、コンフューズされているのではないかと思うので、確認していただきたい。
- 化評研:
- もう一度確認して、修正する。
- 前川委員:
- 20頁の上、「d.生殖毒性」は、「生殖・発生毒性」に直す。また、20頁の422行、「暴露に基因」の「基因」の字が違う。
- 佐藤委員:
- 15頁の表の最初のカラム、Pozzaniのウサギの試験で、「皮膚のLD50値は」とあるが、「皮膚」は経皮と断っているので削除する。それから、3つ目、5つ目、6つ目のカラムのあたりで「休憩期間」や、「週末」と記載されているが、動物に週末があるわけではないので修正する。例えば「休薬期間」、「非暴露期間」ではどうかと思う。16頁の表の一番下のカラム、Ahmedのマウスの試験で、本文中は直っているが、「投与48時間後までに30~50%が脂質と結合。」とあり、多分分布だけ見ているデータだと思うので、結合というのはちょっと言い過ぎかと思う。
- 池田委員長:
- 「脂質に存在」に修正する。
- 大前委員:
- 代謝の14頁の図7-1で、「生体分子の生合成」とあるが、「生体分子と結合」が適当だと思う。それから、19頁の396行目、除光液の「光」という字はこれでよいか確認する。
- 池田委員長:
- これは何に使うのか。マニュキュア落としはアセトニトリルのことか。
- 大前委員:
- それから、2頁の物理化学的性状で、蒸気圧が9.8Kpaくらいであるにもかかわらず、その爆発限界がボリュームにしてパーセントオーダーになるというのが理解できない。これはどういうことか。
- 池田委員長:
- すぐに気化しないのに爆発できるのはどういうことなのか。
- 化評研:
- 爆発限界と蒸気圧は直接的にリンクしていない。
- 池田委員長:
- だが、それだけ気化するのか。
- 大前委員:
- それだけでは、気化しない。従ってこの物質はパーセントオーダーにならない。これはボリュームパーセントなので、気化しなくてはならない。
- 化評研:
- 質問の意味を理解した。数値としては3.0から16ボリュームパーセントであることを確認しているが、原因、理由については、確認する。
- 池田委員長:
- 数字としては両方とも正しいようだが確認してほしい。
- 化評研:
- 検討する。
- 福島委員:
- 33頁の625から626行の文献の記載の順番を入れかえていただきたい。というのは、マウスリンフォーマ試験の方はRuddらによるもので、チャイニーズハムスターを用いた試験の方がバイオアッセイによるものなので、試験と文献の順番を揃えてほしい。
- 化評研:
- マニュアルによると、アルファベット順で記載することになっている。
- 福島委員:
- 了解した。
- 前川委員:
- 27頁の573行からの、実験動物での毒性のまとめで、以上のように、主な毒性症状としては前胃の病変を主として書いてある。ところが、27頁の反復投与毒性、あるいは急性毒性その他を見ても、ヒトを含めて神経への影響が出ている。形態的には出ていないが、用量の問題は別として、症状として明らかに神経毒性を示している。よって、神経毒性が現れている点を記載したほうが良い。書くとすれば、「以上のように、アセトニトリルの各種動物における吸入経路での毒性影響としては、神経症状に加え、肝、前胃、肺、赤血球や腎などに影響」が云々というような形で書いたらどうか。最後のまとめの方も同じように直してほしい。
- 前川委員:
- 541行から始まるところでは、明らかに神経系への影響が書かれている。異常姿勢、間代性けいれん、肺と出て、ほかのところにも神経系への影響をうかがわせるデータが出ている。
- 池田委員長:
- 543行から546行の言葉を拾って、神経毒性を記載する。
- 前川委員:
- 余り細かいことは書かなくてもいいと思う。「神経症状に加え」ということぐらいでまとめていただきたい。
- 清水委員:
- 34頁の644行と645行で、「以上の報告例から、アセトニトリルは遺伝子突然変異を示さないものの、弱い染色体異常誘発性を有する。」と書いてある。他の物質ではこういう結果を踏まえて最終的に、例えば、「陰性もしくは陽性の結果がいろいろな試験法であるので、遺伝子毒性の有無について明確に判断することができない。」というまとめ方をしている。ここで、この文章だけで終わらせると、この物質は遺伝毒性がありというような意味合いにもとられてしまうので、まとめ方を統一していただきたい。
- 池田委員長:
- そうすると、これはしめてどうなるか。連続したものを3つに切るので言いにくい部分があるかもしれない。
- 化評研:
- 他の物質と比較しながらまとめの文章を追加する。
- 池田委員長:
- まとめとしては、弱いけれども変異原性があるということになる。
- 清水委員:
- 先ほどの物質は哺乳類細胞を使った試験で明らかに変異原性があったのに「遺伝毒性の有無について明確に判断することができない」と書いてあり、こちらの物質では判断できると思われてしまう。どちらも突然変異の試験は陰性である。
- 池田委員長:
- それでは、前の物質とつき合わせて整合性のある文章をお願いする。難しい作業だが、他の物質を横並びで見て行ってほしい。
- 吉田委員:
- 37頁の表7-8で、3つの腺腫にP値があって、一番下が0.045とある。先ほどのベンズアルデヒドはP値が0.05で有意差ありという判断をしているのに、ここでは3つとも有意性なしとあるが、書き方のルールがあってそうなっているのか、その辺があいまいなのか。または3つを合わせて総合的に判断されているのか。以上のことについて教えてほしい。
- 池田委員長:
- 御質問は3つ目、肝細胞線種、あるいは肝細胞がん、この2つに関してはP値は0.05以下になっている。ほかの上2つは、それぞれ独立にやると0.08、あるいは0.1以上になっている。一体どっちを取ったのか、あるいは、しめて有意性ありと考えるか、ないと考えるか。という質問ですか。
- 化評研:
- 物質間での統一性はとれていないところがある。今後もう少し比較して見ていく。
- 池田委員長:
- 670行のところでは、結論できないと書いてある。
- 福島委員:
- 今の質問だが、38頁の方では、明らかにラットの発がん性は見られていないと書いてあるが、NTPではこのように判断しているのか。37頁のラットのところで、肝細胞腺腫あるいは肝細胞がんでは有意差がない。両方合わせると有意差が出てくるということだが、その結果38頁のところで、ラットに発がん性は見られていないとなっている。これはこの結果をもって言っているわけである。それはNTPでこのように言っているのかどうかということなのだが。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- NTPのオリジナルリポートで彼らは何と言ったか。670行を確認していただく。その文章と713行、あるいは714行が一致しているようにしておかないといけない。
- 福島委員:
- この委員会としての何か意見を言うことはできるのかどうかということを訊きたい。
- 池田委員長:
- この委員会が独自に判断するというのはない。この委員会の機能は記述自体に誤りがあるかどうかをチェックすることで、有害性評価書の中で判断を下すのは化評研の役割である。この有害性評価書としては、このように判断したというふうに、独自に判断したときはそのように書き込む。
- 福島委員:
- そうすると、リスクマネジメントのときには、どういう形で反映されるのか。例えばオリジナルでネガティブのとき、最後までリスクマネジメントのところまで影響が及んでいくのか。
- 池田委員長:
- これは有害性評価書なので、マネジメントまでは踏み込まない。
- 福島委員:
- 踏み込まないのか。
- 池田委員長:
- 踏み込まない。リスク・アイデンティフィケーション、あるいはハザード・アイディティフィケーションをやっているということになる。
- 福島委員:
- もう一度繰り返すが、ハザード・アイデンティフィケーションをやっているということは、あくまで文献をそのまま反映しているだけであって、この委員会としてのハザード・アイデンティフィケーションはしていないということか。
- 池田委員長:
- はい。
- 福島委員:
- 了解した。
- 池田委員長:
- どこまで踏み込むかというのは、確かに時々議論になる。
- 福島委員:
- 714行で「雌F344」と書いてあるが、表を見ると雄になっている。
- 池田委員長:
- 表は雄の実験結果である。
- 福島委員:
- はい。こちらの文章は雌となっている。
- 池田委員長:
- この表には雌の場合を省略したのではないか。所見がプラスになっていない。
- 化評研:
- 表に記載がないので、雌については発がんが見られていないことを意味する。
- 福島委員:
- したがって、雄については何も言っていないのか。
- 化評研:
- はい。
- 大前委員:
- 36頁の668行に今のところが書いてあり、雌雄のマウスとラットの雌はマイナスで、ラットの雄はがんと腺腫であると結論づけられないという判断をNTPがしているようで、ここを反映して恐らく、最後の結論になったと思う。
- 池田委員長:
- そうすると雄に対して何か書かないとフェアでないというのが福島先生の御指摘である。
- 化評研:
- ちょっと書き足りない部分があるので、確認する。
- 池田委員長:
- これで読了とする。
(4)酢酸2-エトキシエチル(原案修正対比表説明担当:化評研石井(聡))
- 佐藤委員:
- 11頁の293行目では、吸収速度、単位がμg/cm 2/分という表記になっているが、305行目の反応速度ではμ/mL・分とあり、表記方法をどちらかに統一した方がいい。
- 池田委員長:
- 従来はスラッシュを重ねていたと思う。
- 佐藤委員:
- 反応速度の方もスラッシュの方がよろしいか。
- 池田委員長:
- はい。文献によってはマイナス1乗をずっと掛けていくというのもあるが、それでは非常にわかりにくい。先に進めて、414~7行あたりで、白血球数の減少と精巣毒性、どっちが先に影響がみられたかということにこだわるが、産業保健の場では、精巣毒性は非常にモニターしにくいもので、白血球数の減少で健康影響の有無をモニターすることになっている。Naganoのこの物質に関してだけ、精巣毒性の有無を白血球数の減少だけではモニターできないということを用量相関的に示した非常に貴重な実験結果だったので、コメントした次第である。他の関連物質ではそういう細かな実験はしてなくて、わからないことが多い。
- 清水委員:
- 22頁の下から3行目の染色体異常試験で、CHO細胞を使った試験の濃度が3,600から4,400μg/mLで陽性になったと書いてあるが、通常、哺乳類細胞を使った染色体異常試験では、10ミリモル以上の濃度でやったときには、それだけで陽性になるということが報告されており、この場合この物質の分子量が132なので、単純計算すると、10ミリモル以上になるのではないか。ということを考慮すると、この遺伝子毒性のまとめのところの文章も変わってくるのではないかと思う。全体的に見直しが必要かもしれない。
- 池田委員長:
- 浸透圧みたいなもので検出されてしまうのか。
- 清水委員:
- 例えば塩水。NaClだけを10ミリモル以上加えると、それだけでも試験は陽性になる。それを報告したペーパーがある。
- 池田委員長:
- こんな場合どう書くのがよろしいか。
- 清水委員:
- 異常に高濃度なためとか、何かわかるように表現する。ほかでも何かそういう書き方をしているところがあったと思う。
- 化評研:
- 了解した。
- 池田委員長:
- 503行あたりに今、先生が言われた話がでている。
- 清水委員:
- その辺が少し変わり、最後のまとめのところも微妙に変わる。したがって、今までのことも踏まえてまた書き直していただきたい。
- 池田委員長:
- 同じような例が過去に出てきたかどうか。
- 化評研:
- 染色体異常試験で、高用量で陽性になるケースは確かにあった。もう一回見直してみる。
- 池田委員長:
- そうすると例えば10ミリモルと先ほど言われたが、それ以上加えた場合に初めて陽性に出てくるような場合はどうしたらよいか。
- 清水委員:
- その場合はもしかすると、本質的な陽性ではないかもしれない。
- 前川委員:
- ガイドラインに条件があるのか。
- 清水委員:
- CHO細胞を使った試験の中には表記してあると思う。
- 前川委員:
- 用量をオーバーしていれば、試験自身が評価できる試験ではないということか。
- 清水委員:
- 評価できない、あるいはどちらかわからないとなる。この場合はCHOを使っているので、さらに難しい。
- 大前委員:
- 12頁の代謝の図7-1と、次の酢酸2-メトキシエチルの代謝の図の両方を見比べた結果、エチレングリコールモノエチルエーテルからエトキシ酢酸に行くところで、アルコールデヒドロゲナーゼが入り、それからアルデヒドが入るとすると整合性がとれた形になると思う。
- 池田委員長:
- インターメディエートとしてメトキシアセトアルデヒド、この場合、エトキシアセトアルデヒドを入れて、アルコールデヒドロゲナーゼを上に、下をアルデヒドデヒドロゲナーゼにする。同じような構造に書いた方がいい
- 化評研:
- 了解した。
- 化評研:
- 16頁の417行目の一般毒性で、雄の生殖毒性に対するNOAELと書いてあるが、ここでは不自然なので、生殖系への影響か、精巣毒性に修文させていただく。
- 池田委員長:
- 生殖毒性を精巣毒性にする。以上で本物質を読了とする。
(5)酢酸2-メトキシエチル(原案修正対比表説明担当:化評研石井(か))
- 池田委員長:
- この直前の物質と極めて関連した構造を持った物質ある。メトキシとエトキシだけの違いである。接着剤云々というところにこだわっていたのは実は私自身だが、経皮吸収性があり、催奇形性がヒトで1例(あるいは2例と言うべきかもしれないが)、同じヒトから産まれた子供で催奇形性が認められており、こうした物質を接着剤に使うというのは少し恐ろしい気がして、本当かという気がした。もし今も使用されているのであれば、完全に密閉系でヒトへの接触がないということであればOKだが、経皮接触があり得るのであれば少し怖い。その意味で確認をお願いした次第である。
- 大前委員:
- 10頁308行のところと次の頁の312行目、ヒトのボランティアの実験もあるが、これは尿中の半減期か、どこの半減期を示しているのかを記載していただきたい。
- 池田委員長:
- 308行の方は血漿中の濃度である。問題はヒトの方である。血中なのか、あるいは尿中なのか、調べて見ていただきたい。
- 化評研:
- 了解した。
- 池田委員長:
- 340行から347行までのBoltとGolkaの報告だが、エチレングリコールの誘導体で変異原性が認められている。動物実験で変異原性が認められているというのは、特にNaganoの見事な実験群があるが、その関連でヒトでの観察があるのは、このBoltとGolkaの報告だけである。しかし、これ自体で非常に興味を持って読み直したが、これ以上のことは書かれていない。因果関係についても、これ以上のスペキレーションは書かれていない。
- 以上で、この物質を読了とする。
(6)メタクリル酸メチル(原案修正対比表説明担当:化評研金井)
- 内田委員:
- 7頁の209行目のセレナストラムの96時間での170mg/L、110mg/Lだが、110が100の間違いではないか。
- 化評研:
- 100の間違いのため修正する。
- 内田委員:
- 7頁の214行から216行のところだが、これは「信頼性のあるデータとして評価することはできない。」ということだが、この同じ条件で今までだと「OECDの公定法によるエンドポイントではないため」ということも記載しているので、これにもその記載をすべきではないか。
- 化評研:
- その部分を追加記載する。
- 頁大前委員:
- 15頁の413行目、「退職者の1人に呼吸器感作が認められた」ということだが、現役のときから呼吸器感作があったんだったら書く意味があるが、もし退職した後になったら職業暴露とは関係がない。どちらかわからないか。
- 化評研:
- どちらかは不明。
- 池田委員長:
- それなら、「ほぼ同様であった」とまとめた方が良い。
- 化評研:
- 当該部分は削除する。
- 佐藤委員:
- 11頁の309行目で、血中濃度がmg/mLで組織中濃度がμg/gとなっている。組織濃度との比較という意味でも、血中濃度はμg/mLに直した方が良い。
- 大前委員:
- 15頁の432行目、アセチルクロライドではなくて、アセチルコリンじゃないかと言ったのだが、確認したのか。
- 化評研:
- 確認した。アセチルコリンで間違いない。
- 大前委員:
- わかった。
- 池田委員長:
- 17頁の495行、「ロシア文献の要約で」というのは、むしろ原著が入手できずの方が良い。ロシア語の文献でも国内で翻訳してくれるところがあるから、むしろ原著が入手できなかったことがポイントである。
- 前川委員:
- 17頁の527行の「呼吸器の気腫」は「肺の気腫」に修正すること。23頁の640、642、645行の「呼吸器官」は鼻腔の話であり、恐らく「呼吸上皮」のことではないかと思われる。もう一度原著を見て確認してほしい。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- 23頁の652行のところで「は」に始まる主語が2つあり、すっきりしない。恐らく「統計学的には、これらの傷害に暴露依存性を認めなかった」ということだろうが。
- 大前委員:
- 15頁の426行目の「原体モノマー」というのは何か。MMAのモノマーのことではない。MMAのモノマーは陰性と書いてある。確認してほしい。
- 化評研:
- 確認する。
- 清水委員:
- 31頁の遺伝毒性のまとめの箇所だが、「細胞毒性を示す付近の高濃度領域において」というふうに書いてあるが、通常、ほとんどの場合変異原性を示すところでは細胞毒性を示している。そういう意味で「細胞毒性を示す」を取ってしまうか、もしくはきちんとどのぐらい細胞毒性があるのかということを示すか、どちらかの文章に変えた方がいい。最終的な結論として、「遺伝毒性を有さないと判断される。」と評価しているが、非常に難しいところだと思うが、全体を評価しながら再考し文章をうまくまとめること。
- 池田委員長:
- 細胞毒性云々は、例えば表7-6のネズミチフス菌の報告の4700μg/plateという量が何ミリモルに相当するか、計算するとかなり判断できる。
- 前川委員:
- まとめのところの35頁の852行のところで、「反復吸入暴露試験で、観察される影響は、鼻腔に刺激によると考えられる炎症性変化であった」と記載されているが、ここの反復投与でのメインの変化は嗅上皮に対する影響なので、それを書くべきである。
- 前川委員:
- その下の、「基底細胞の過形成」というのは、前の本文の方にあったか。
- 池田委員長:
- これは文章を確認し、あれば残す、なければ削る。炎症性変化は第一義的にとらえるべきものではないという指摘だ。
- 前川委員:
- 原文がどうなっていたかにもよるが、修正すること。
- 池田委員長:
- 炎症性変化は第二義的なものというふうに、わかるように修正する。
- 大前委員:
- 用途のところに戻るが、3頁の70行目のところの成型用アクリル樹脂での括弧の中で歯科材料であるが、後の方で骨セメントの話が出てくることから、整形外科用の骨セメントなんかもここに入れておいた方が、後でわかりやすい。歯科材料は入れ歯、義歯である。
- 福島委員:
- 32頁の784行の「メタクリル酸メチルの暴露による前がん病巣及び腫瘍関連の病変」は「(省略)前がん病変及び腫瘍病変の発生」というふうに修正すること。関連して、35頁の865に、「発がん性は、マウス、ラット、ハムスターへの吸入暴露試験で、腫瘍関連の病変は見られなかった。」という表現であるが、「腫瘍病変の発生増加は見られなかった」ということである。それか、むしろ「暴露試験で陰性であった」という方がクリアーかもしれない。どちらでもいいが修正すること。
- 池田委員長:
- 後の方がクリアカットである。
- 藤木委員:
- 15頁で単なる言葉の修正だが、「看護婦」という表現は「看護師」に改めた方が良い。
- 池田委員長:
- では、この物質をこれで読了とする。
(7)アクリル酸メチル(原案修正対比表説明担当:化評研金井)
- 池田委員長:
- 2頁の物理化学的性状のその他で、メタクリル酸メチルの方には共沸混合物をつくるというふうに書いてある。本物質も共沸混合物をつくるのであれば、つくると書いた方が良い。
- 化評研:
- 統一する。
- 大前委員:
- 14頁の365行目から367行目であるが、これは恐らくメタコリンを吸わせた吸入試験をやっており、メタコリン吸入試験をした結果、例えば呼吸機能に変化がなかったとかいうことが書いてあると思うが今の文章では内容がわからないのでもう少し整理すること。また、基礎肺活量というのは何か調べること。
- 化評研:
- 了解した。
- 吉田委員:
- 12頁の代謝・排泄のところだが、308行目の、「加水分解反応速度論的」という言葉はないと思うので、工夫してほしい。
- 池田委員長:
- これは鼻粘膜を使っているわけだから、生物学的な反応ないので、「加水分解」を取って「反応速度論的定数」とすること。
- 前川委員:
- 15頁の396行から397行にかけての、「前胃の水腫、粘膜細胞及び細胞間水腫、壊死、また粘膜下水腫がみられた」という表現で前胃の「水腫」は削除すること。
- 前川委員:
- 18頁、461行あるいは462行の「胃刺激」という表現はここでは適当でない。「胃の病変」ということだと思うが、原文にどういう表現されているのか。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- 「1回の投与では死亡例はなく、胃刺激も認められなかった。」とする。
- 前川委員:
- 19頁の475行目の「肺・肺気管支上皮の(省略)」は、おかしい。原文をもう一度確認すること。
- 清水委員:
- 22頁の548行目の「骨髄中の単染性赤血球に対する多染性赤血球(省略)」、多染性赤血球でなく正染性赤血球である。一番最後の554行目から555行目までに、「遺伝毒性を示さないと判断する。」と書いてあるが、総合的な評価としてこういうふうに言い切ってよいのか。ほかでは、判断できないとかいう表現を使ったのもあったが。
- 化評研:
- 結論をよく読んで、検討する。
- 池田委員長:
- 変異原性試験の判定基準みたいなものをドキュメントとして随分整理されたはずである。あれと照合して、このように判断するというルールをつくるとよい。一つ一つからやると、あるときはイエス、あるときはノー、あるときはクエスチョンマークみたいになって、非常にあやふやになる。
- 大前委員:
- 22頁の548行目は「明確な相関はなかった」ではなくて、「明確な用量依存性はなかった」にすべきである。
- 大前委員:
- 24頁の589行目と11頁の283行目に、「肝臓、膀胱及び脳に多く検出された」とあるがこれは膀胱で間違いないのか確認すること。
- 化評研:
- 確認する。
- 池田委員長:
- 1981年のこの論文は手に入るか。
- 化評研:
- 入手する。
- 池田委員長:
- ホールボディオートラジオグラフィーですから、多分尿はトラップできないので膀胱壁にあったのかもしれない。いずれにしても確認すること。
- 以上でこの物質を読了とする。
(8)ジベンジルエーテル(原案修正対比表説明担当:住化テクノ大下、細川)
- 内田委員:
- 3頁の107行目に「低濃縮性と判定されている」とあるが、判定は「高濃縮性ではない」である。低濃縮性と考えられるというのならわかるが。
- 池田委員長:
- 「高濃縮性でない」とする。
- 藤木委員:
- 2頁と3頁の大気中での安定性で、aのOHラジカルとの反応性の記述は今までのものと同じであるが、b、c、のオゾンとの反応性、硝酸ラジカルとの反応性、あるいは直接光分解反応の記述が従来のものと少し表現が違う。統一性がない。
- 住化テクノ:
- チェックする。
- 前川委員:
- 質問だが、8頁の234行、唯一、肝臓の重量が増加したそれとともに化学構造の類縁化合物の知見から、肝臓の薬物代謝酵素の誘導に起因しているということとされている。恐らくそうだろうと思うが、このデータは91日間の試験で、恐らく病理を調べていると思う。特に小葉中心性に肝細胞の肥大など、記載の有無を確認していただき、もしあればそれを書けばより薬物代謝酵素の誘導に起因する肝重量の増加ということがはっきりする。また、冒頭に有害性評価書では試験追加の必要性有無は記載しない方針との説明あったが、やはり反復毒性の項の頭に、試験が少ないということぐらいは書いても良いのではないか。今までにもたしかそのようなことがあったと思う。
- 住化テクノ:
- 病理所見については確認の上、後者共に対応する。
- 福島委員:
- 前川先生と1点は全く同じことで、肝臓の組織学的な変化があったかないかをきちっと書くこと。あと、239行の文章の訂正、即ち「したがって、経口投与でのNOAELはラットの」云々となっているが、ラットの91日間経口投与(混餌)試験でのNOAELは196であると。
- 住化テクノ:
- 検討する。
- 福島委員:
- 全体に池田先生にお聞きするが、先ほど発がん性のところで、本委員会での判断はしないということだが、一般毒性、この場合の本評価書という場合は、本委員会の判断と解釈して良いのか。
- 池田委員長:
- その分若干微妙で、まず第1に判断をする云々と書いているのは、NOAEL、あるいはLOAELの値の選択。
- 福島委員:
- 要するに一般発がん性以外のところに関しては、この委員会としての判断か。
- 池田委員長:
- この委員会の判断というよりも、この文章の判断である。
- 福島委員:
- この評価書イコールこの委員会ではないということか。
- 池田委員長:
- そういうことです。評価書の記述の妥当性について検討するのがこの委員会の仕事である。
- 福島委員:
- 234行の細かいミスで、「投与した群の雌群」は、「群」を取っても良い。
- 西原委員:
- 87行目の指摘のあった「分解率が15~50%」だが、これは加速試験というか、栄養塩を加えて培養している試験である。過去にもあったと思うが、こういう表現にしていたか。
- 池田委員長:
- こういう表現とは。
- 西原委員:
- ここの「用いた試験」という形で。栄養塩中でのとか加速試験となっていたような気がする。
- 池田委員長:
- ここに書いてあるのは接種源だけで、栄養塩云々には触れていない。
- 西原委員:
- そうである。分解率と言えば分解率だが、HPLCとかガスクロで測った変化率で分解率ではない。
- 池田委員長:
- この実験データと経済産業省化審法のデータとは必ずしもコンパティビリティーはない。これまでの表現について確かめていただく。
(9)2-アミノピリジン(原案修正対比表説明担当:住化テクノ大下、細川)
- 大前委員:
- 用語がわからないが、6頁の195行目の「肺の肝変」とは何か。
- 池田委員長:
- ヘパタイゼーションという言葉が確かにある。
- 住化テクノ:
- ヘパタイゼーションで、池田先生指摘のように「肝変」とした。
- 池田委員長:
- 例えば肺の強い炎症が起こり、肺の組織があたかも肝臓のように実質化して見える。もともとエラスティックな組織が失われる。
- 福島委員:
- 例えば肺が非常に重篤の場合、臓器のような堅さになって赤くなるものだから、肝臓に似てくるというので肝変という。病理解剖のときに使う。
- 内田委員:
- 111行に、先ほどと同じように、「低濃縮性と判定されている」とある。
- 池田委員長:
- これも「高濃縮性ではない」と判定されている。同じことがほかのことについても起こるかもしれないから、「生物濃縮で低濃縮性」として、置きかえる。他の物質も同様である。
- NITE:
- 通産省公報では、時代によって低濃縮性という表現にされている場合があると思う。通産省公報と同じ表現にするか、ここでオーソライズされた統一された表現にするか。
- 池田委員長:
- 公報に従うということでよろしいか。
- 内田委員:
- 前の物質では、低濃縮性と考えられるという表現を使っていた。判定するというと、判定ですから、判定から変わると困る。
- 池田委員長:
- 括弧して通産省と書いてあると責任はそっちになる。
- 内田委員:
- 通産省を抜いていただいてはどうか。
- 池田委員長:
- では、通産公報のそのままで通産省はイキということにさせていただく。いつごろから表現が変わったかを確認していただく。
- 前川委員:
- 急性毒性の9頁272行、「致死量近辺で見られた主な症状は呼吸困難から来る振戦、興奮、痙攣発作、けいれんなどであった。」という、「呼吸困難から来る」というのがちょっとおかしい。
- 池田委員長:
- 「呼吸困難」で、「から来る」はやめるということでよろしいか。
- 住化テクノ:
- 原著に当たって確認する。
- 西原委員:
- 57行目の一般性状のその他に、「強塩基性で腐食性を示し」という表現がある。後ろの方では「腐食性は弱い」、「刺激性が弱い」とあるだけなので、一般性状に腐食性というのは、金属への腐食性という気もしないことはないので、除いた方が良いのでは。
- 池田委員長:
- では、腐食性は外す。強酸性を示すことは確かですね。
- 西原委員:
- 強塩基性で酸と激しく反応するというのは間違いないと思う。
- 池田委員長:
- 強塩基性を示し、酸と激しく反応する。
- 西原委員:
- 強塩基性で良いと思う。
- 池田委員長:
- IPCSはその辺どう言っているか。
- 西原委員:
- この腐食性という意味が、ヒトへの腐食性なのか、金属への腐食性か、判断しがたい。
- 住化テクノ:
- IPCSが金属のことであればこのままとし、ヒトに対する腐食性であれば削る。わからなかったら消してよろしいですね。
- 福島委員:
- 8頁の246行、そこでは代謝活性化で、「S9添加の有無に関わらず」と直っているが9頁の227行の方は、「代謝活性化の有無に関わらず」と直っていない。これはどちらにしたら良いか。
- 清水委員:
- どちらでも結構である。
- 住化テクノ:
- まとめの方も直すべきであったので、9頁もS9添加と修正する。
- 大前委員:
- 最後の278行で「唯一」というのは要らないのではないか。
- 池田委員長:
- 報告は1つしかないのか。
- 大前委員:
- 報告は2つあり、表7-4を見ると。系統は同じで、バクテリアを使った突然変異原性だけが報告されているという意味で、唯一と使っている。
- 池田委員長:
- 「唯二」とは言わないので、取る。
- 清水委員:
- 8頁の変異原性の表7-4の2つ中あって上の方、「PCBで誘導SDラットハムスター」と書いてあるが、どちらを使ったのか、ラットだけなのか、ハムスターと両方やったのか。
- 住化テクノ:
- いずれも使っていたと思うが、確認する。
(10)メチルヒドラジン(原案修正対比表説明担当:住化テクノ大下、細川)
- 西原委員:
- 114行目、「初期濃度は880mg」とある。「初期濃度であり」というのはおかしいので、「初期濃度をこれこれ及びこれこれとしたとき」とか、「した条件で得られた半減期は」とすべき。1つ上の文章でも同じようなものがあるので、それと同じにしても構わない。
- 前川委員:
- 冒頭の作成者コメントで説明の修正がなされなかったところだが、12頁の357から365行までの反復投与毒性試験の腫瘍所見は外した方が良いのではないかとの意見に関し、1年間の暴露でこのような腫瘍が発現していることをはっきりさせるために書いたと言われたが、発がん性のところにも記載されているため、ここの腫瘍の記載は外されても良いのではないか。
- 住化テクノ:
- この項の腫瘍の記載は削除する。
- 前川委員:
- 358行で、「1日6時間、週5日1年間にわたり暴露した後1年間の休薬期間を設けた実験において」となっているが、いつ屠殺したか、休薬して2年目に殺したということかを明確にするように。また、361行の、発がん性の試験の項でも出ている、「血管腫」の発生部位がどこなのか。前後の関係から鼻腔とも思うが、確認のこと。
- 住化テクノ:
- 確認の上修正する。
- 池田委員長:
- 353行は修正されたが、このコメントの修正対応表でもよくわからない。対応表の12に言う原著というのは、ACGIHの原稿のことなのか、それともACGIHが引用している元の論文のDarmerか。どちらか。
- 住化テクノ:
- あくまでも原著であり、Darmerがsafe threshold limit valueということで、0.04ppmと書いてある。
- 池田委員長:
- 質問が2つあり、原著では全く触れられていないというのは、つまり0.04での変化は。
- 住化テクノ:
- 0.04ppmでラット血清中リンの上昇について、本文中には全く触れておらず、表に有意差マークでこの変動があると示されているのみである。
- 池田委員長:
- Darmer自体が言っていないということか。
- 住化テクノ:
- 著者のDarmer自身で言っていないということである。
- 池田委員長:
- それにもかかわらず、ACGIHは取り上げたということか。
- 住化テクノ:
- ACGIHは多分単純に取り上げたと思う。
- 池田委員長:
- もとの原稿を書いた人が言ってないのに、解釈した人が取り上げたということか。
- 住化テクノ:
- 解釈するというより、ACGIHは変動あるところを単純に出してくる傾向が時々あり、この上昇を取り上げていると思う。
- 池田委員長:
- 本当はおかしい。
- もう一つは、ACGIHの用語として、safe threshold limit valueというのは。
- 住化テクノ:
- これはACGIHではなく、原著での表現です。
- 池田委員長:
- safe threshold limit valueとはACGIHの登録用語。それはセーフであるか、アンセーフであるかの境界を示すものではないというのを彼は執拗に言うので、セーフという言葉と矛盾する。だからこのドキュメントにはこの言葉は入れない方が良い。用語としては誤っている。かつ最初に実験した人、あるいは報告した人が取り上げていないのに、それを理解した人が取り上げるというのはちょっとややこしい。何かうまい扱い方がないか。最終的にはこの評価書には、それは取り上げず削ってしまった方が良い。NOAELは取り上げることにする。
- 住化テクノ:
- 作成者として評価書に取り上げない方が良いと考え、またこの原著のパラメーターの変動を拾ってみても、この0.04ppmがNOAELであることは、ほぼ間違いなく言えると判断した。
- 池田委員長:
- 表の中で米印があるかないかというのはどういうことか。
- 住化テクノ:
- 45日のデータと90日のデータ記載あり、45日ではいずれの濃度、即ち0.1ppmについても影響なし、90日で0.04に有意差マークあり。結果として影響としてとらえていないと考える。間接的に証明する事実として、0.04ppmをsafe threshold limit valueとの記載があり、これはNOAELに近いものではないかと解釈した。
- 池田委員長:
- さらにもとに戻れば、血清中リンのギリギリいっぱいの変化が本当に生物学的に意味がある所見なのか疑問である。つまり「ナツメグ様変化が認められ」、ここまではイキとし、その次のsafe threshold limit valueというのは用語誤りとして消すと、なぜ0.04を取り上げたのかという理由がなくなる。
- 住化テクノ:
- あるいは本評価書の判断として、0.04はNOAELということで記載しても良いと思う。そのあたりもう少し検討し、再度修正する。
- 池田委員長:
- このDarmer and MacEwenの原稿のコピー送付のこと。大前先生とsafe threshold limitにつき一緒に議論する。多分このままの文章で生かすことになると思う。
- 大前委員:
- 確認事項として、人のボランティア実験につき10頁の表7-2の90ppmというレベルは次の頁のLC 50よりも大きな数字で正しいかどうかを確認すること。時間が10分ながら、通常ヒトの暴露でLC 50を超えるような濃度は考えにくい。
- 住化テクノ:
- 間違いないと思うが、確認する。
- 大前委員:
- 24頁の文献のMacEwenの1981年が3つありその真ん中はヒドラジンの文献である。本文の中に引用してあれば良いが、なければ削ること。
- 住化テクノ:
- ヒドラジンのこのデータの中にメチルヒドラジンが記載されていたと思うが、確認する。
- 大前委員:
- 2頁の69行の製造・輸入のところで、製造量は35%品で300トンということは、要するにピュアにすると100トンくらいと意味か。
- 住化テクノ:
- そういうことになると思う。
- 大前委員:
- ひょっとしてヒドラジンのデータではないか。ヒドラジンは普通は35%ではなかったか。残りの65%は水か。
- 住化テクノ:
- ロケット燃料ですから、普通の合成燃料に出すときはそういう形にしているのだと思う。ヒドラジンでは、例えば2001年度は7619トンと書いている。
- 池田委員長:
- では、この記述は正しいという理解でよろしいか。
- 福島委員:
- 12頁の352行、「剖検時に肝臓のナツメグ様変化が認められ」とは、肉眼的に肝臓のナツメグ様変化が認められると修正のこと。また組織学的に変化があったかどうか確認し、恐らくうっ血があると思うが、そこをきっちりと記載するように。
- 住化テクノ:
- その点は確認したが、病理組織学的にこれに対応した所見の記載がない。
- 池田委員長:
- 73年だから仕方ない。
- 住化テクノ:
- もう一度確認する。
- 清水委員:
- 遺伝毒性のところで、最終的にこの物質の遺伝毒性があるかないかという評価が書かれていない。今までのルールに従って最終的にまとめていただきたい。
- この物質はin vitroの幾つかの試験系でポジティブになっている。その理由として、ラジカルに起因しているのではないかという考察がなされているが、その考察というのはこの変異原性テストと直接結びついてなくて、いろいろな文献が引用されている。この辺の兼ね合いを明確にしていただきたい。要するにこれがポジティブになる理由を述べているだけのような気がする。直接この変異原性テストが陽性になっている理由になり得るのかどうかというのが明確でないような気がする。
- 例えばCHLを使った染色体異常試験で、確かにポジティブになっていると思う。その理由は、要するにヒドラジン化合物が酸化されて活性アルキル、これは何を指しているのかちょっとわからなかったが、活性酸素が出るということを根拠にして多分染色体異常が誘発されるのではないか。
- もう一つは、DNA損傷もしくは切断につき、酸化ヘモグロビンの実験系でやられており、その意義づけが403行目あたりから書かれているが、ちょっと明確でないような気がする。
- 住化テクノ:
- 確かに明確ではないが、これをつなぐに足る一応の評価はあるのではないかと考え記載した。
- 清水委員:
- 論文を書くとこれは確かに良いことだと思うが、この物質に遺伝毒性があるかなしかということだけを述べるならば、やや不適切ではないか。
- 住化テクノ:
- 冒頭で説明したように、例えば通常の変異原性で、サルモネラの場合はネガながら、濃度が少し高い、あるいは代謝活性化を強くするとポジに出てくる。そのあたり何か関連があると思う。明確にはもちろんなかなか言えないが。
- 清水委員:
- それは一種の考察で良いのかもしれないが、最終的に、この物質に対する遺伝毒性が評価できるのかということについての最後の結論が書かれているべきではないか。もとに戻るが、エームスがほとんどネガティブであって、in vivo試験もネガティブである。それで染色体異常試験の一部で陽性結果を得ている。それはラジカルらしいということは十分わかるが、最終的にこの物質の遺伝毒性についてどのように評価するかということを今までの物質は書かれていたと思う。全部陰性であれば、これは遺伝毒性がないとか。この物質だけ書かれていない。ポジティブになったことだけについて考察が書いてあり、ちょっと十分ではない。
- 池田委員長:
- その辺の判断の基準をもしつくれるものなら、一度考えるべきであるが、毎回10物質あるとその議論をしている間がなく、先送りになっている。
その他
事務局より、次回の審議会は9月から10月を予定している事が伝えられた。
閉会
池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第26回安全評価管理小委員会の閉会が宣言された。
以上
最終更新日:2008年1月28日
