経済産業省
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化学物質審議会審査部会安全評価管理小委員会(第27回) 議事録

開会

池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第27回安全評価管理小委員会の開会が表明された。

事務局挨拶

事務局より、配付資料の確認、議事内容の確認及び委員・委員以外の参加者の紹介が行われた。引き続き、事務局より、資料2に基づき、第26回委員会議事録(案)の確認がされた。

有害性評価書について(10物質)【審議】

審議に先立ち、各物質において、化評研より、資料3-0に基づき、有害性評価書に関する修正点が説明された。

(1)ベンゼン(原案修正対比表説明担当:化評研山根)

長谷川委員:
ベンゼンの別名は、1,3,5-シクロヘキサトリエンは削除して、シクロヘキサトリエンだけを残すこととして欲しい。
若林委員:
「排出シナリオ」のところで、「ベンゼンは移動体等のエンジン用燃料油の燃焼時に大気へ」の部分は、車体からガソリンが漏れることを意味していると思うが、この説明だけだとよくわからない。
NITE:
これは、実際にガソリンがエンジンを通過して、そこで燃焼したものから出てくるベンゼンを意味している。
若林委員:
了解した。では、今、車体からのガソリンの漏れの排出は押さえられていると考えてよいか。
NITE:
揮発する分に関しまして、全部押さえられているとは考えていない。推計は、エンジンを通過したベンゼンについてであり、今おっしゃっているようなものに関しては、現在のところ、推計には入れていない。
若林委員:
それでは、量がつかめなくても、そういう記述は必要だと思うので、後で調べていただきたい。
NITE:
了解した。
若林委員:
生態毒性のまとめのところで、ベンゼンは揮発しやすいために、閉鎖系での試験結果を用いているとのことなら、微生物に対する影響等の試験にも記載する必要があると思う。
化評研:
表6-1に記載漏れがあったので、脚注で追加させていただきたい。
若林委員:
了解。
福島委員:
44頁の1161から1162にかけて、「血液系への影響や免疫系への病理組織学的変化を指標にして、」とあるが、これは必ずしも免疫系と断定できない。この変化は、むしろ血液系への影響で、「免疫系」を削除したらどうか。
もう一つは、1160行のところで、生殖器系への変化が出ている。これもNOAELの参考にすべきではないか。「血液系への影響や生殖器への病理組織学的変化を指標にして、」に直したらどうか。
1165行、「ベンゼンの血液毒性と発がん性を検討した試験がある。」となっているが、この試験は、最長16週間吸入暴露で、発がん性までは検討していない。したがって、「ベンゼンの血液毒性を検討した試験がある。」と修正したらどうか。
45頁の1174行、「本評価書では、免疫系への影響を指標にして、」の部分は、「免疫系」を削除したらどうか。必ずしも免疫系のことをいってなく、むしろ「血液系への影響を指標にして、」という方がよい。
前川委員:
福島先生のコメントだが、最初の44頁の1156行のところは、確かに免疫系のことは書いてなく、むしろ生殖毒性の方を加えるべきであろうと思う。後の1164行から45頁の1175行までの部分は、例えば脾のコロニーの形成といった検討もなされており、免疫系への影響を全くみていないわけではない。そのため、ここは多少残しておいた方がよいのではないかと思う。
福島委員:
せめて「T-cell」や「B-cell」といった言葉が入っていればよいが、ちょっと言い過ぎではないかなと思う。むしろ削除しておいた方がよいと思う。
池田委員長:
では、妥協案で、「血液系等の」とか、少し緩めさせていただく。
「疫学調査」のところで、ベンゼン中毒が起こったのは大阪だけではなくて、全国的に起こったのだが、記録が大阪で一番よくとられていたので、ベンゼン中毒=大阪名産みたいになってしまったが、ご了解いただきたい。
757行あたりのもとの文章で、「1ppm以下で認められた」の上限をとって1ppmをLOAELとした部分はよろしいか。これは最後の結論のところまで響くがよろしいか。では、とりあえずこのままということにする。
798行のフィンランドの「妊婦の病院の記録と開発した職種と暴露分類」というのはやはりちょっとわかりにくい。もし差し支えなければ、オリジナルを池田に送付願い、しかるべき言葉がみつかれば置きかえたい。
前川委員:
46頁の1248行、1250行のところの「骨髄低細胞性変化」というのはあまり使わない表現のため、修正。
池田委員長:
前川先生のところにオリジナルを送り、その言葉をしかるべく言葉に直していただきたい。
前川委員:
了解。
池田委員長:
1065行の「脊椎」か「脊髄」か、という部分は、オリジナルに「spine」と書いてあるので、「脊椎」とするより仕方ない。
福島委員:
「脊椎」からの出血はあり得ないので、ちょっと違和感を覚える。原文は「spine」なのだろうが、明らかに間違いだろうと思うので、いっそのこと「肺、副腎等の」の方がむしろ正確ではないか。
池田委員長:
では、「脊椎」は削って「等」に置きかえる。遺伝毒性は、次回、あるいはそれ以降に、総合的な判断基準の提案があるので、そこからもう一度議論をいただく場合があるかもしれない。
池田委員長:
これは化評研に伺うが、動物に対するベンゼンの吸入暴露で、白血病、あるいはそれに類似した所見が認められたかどうかというあたりは現在もなおはっきりしないのか。1480行前後のところは、その後の試験で再現できていないのか。
池田委員長:
大前先生、1523行のところの日本産業衛生学会許容濃度等委員会からの引用は、この引用でよろしいか。
大前委員:
これで結構。
池田委員長:
それでは、これで最大のものは一応読了とする。幾つか宿題が残っているが、あとの処理は委員長一任とさせていただきたい。

(2)メタクリル酸2-エチルヘキシル(原案修正対比表説明担当:化評研麻生)

若林委員:
「溶解性」のところの「不溶」や「難溶」というあいまいな表現はあまり好ましくない。水生生物の試験は必ず溶かしてやるわけで、全く溶けないといったら実験が成り立たない。ここのところは、「不溶」という言葉は除いて、推定値にしろ何にしろ、何mg/L以下のときには「不溶」、幾つから幾つのときは「難溶」というある程度約束した上で、5頁の5.3のところは「水に不溶であり、」という表現にしないと科学的ではない。
池田委員長:
その問題は西原先生がいつも提起される部分で、引用したソースによって定義をしないで使っている。例えばinsoluble、hardly soluble、sparingly solubleとかそのままの言葉を使っていて、後ろの引用文献とくっついた格好で出てくる。この評価書として統一した定義をしていないというのが現状である。
若林委員:
そうであるとしたら、少なくとも2頁のところは推定値があるので、「不溶」は除き、5頁のところは「水への溶解度は非常に低く」という表現の方がよい。
化評研:
2頁目の「不溶」に、5.92mg/Lを推定値としているが、水の溶解性の推定値の信頼精度は余り高くないのが現状である。そのため、ここでも推定値、さらに注をつけた上で参考値としたいという提案をしている。この値自体に信頼性があれば、指摘のとおりだが、信頼性がない推定値で、原案作成者としては、あくまで参考値という位置づけで考えている。
若林委員:
大変厳密に書いてあるのはよろしいと思うが、「不溶」という文字が必要かどうかは別の議論だと思う。
池田委員長:
IPCSは言葉として何を使ったかというのがわかると、文献に依存して表現するというポリシーで、今の部分は少し整理できる。IPCSはどんな表現をしていたか。
化評研:
IPCSは「insoluble」という表現だったと記憶している。
池田委員長:
その部分も確認していただいて、どこかで、もとの文献の表現に従っているが、その部分の定義はあいまいであるという旨を断っておけばよい。
若林委員:
2頁は、ICPSで「不溶」と書いてあるから、「不溶」と理解すればよろしいのか。この委員会で、「不溶」とはどういうことかと合意されていればよろしいのだが。この委員会としてある程度統一的なものをつくった上で書いていただきたいというのが希望である。
池田委員長:
その部分は、何回か試みたが、現在まで突破できていない。
若林委員:
では、継続審議としていただいて、今の段階では引用文献で、ということで了解する。
5頁の「生物濃縮性」のところで、オクタノール/水分配係数の予測値に基づいて、また生物濃縮性を予測するということを、今まで行った例があるかどうかということだ。そういう合意があれば、BCFの620という数値を採用されてもよいと思う。また、その後のコメントから入れられたもので、生分解性は良好の追加は、環境中で濃縮するかどうかということは確かに考慮すべきことなのだが、濃縮係数としては、生分解性は考慮すべき問題ではない。代謝については、ヒトでの代謝を参考にこういう文章が入れられていると思うが、ヒトと魚は代謝の様式とか大分違うので、入れたいのであれば「ヒトでの結果を考慮すると」と入れられてもよろしいが、わざわざ仮定で書く必要があるのかなとちょっと疑問に思う。
化評研:
指摘の部分については、当初の原案では、修正対比表の4に示してあるように、推定のBCFは620といったことから、水生生物の濃縮性が示唆されるということで提案させていただいているが、その後の文案修正等々についてご指示いただければ、そのご指示を踏まえて修文させていただきたい。
池田委員長:
「魚体内でも代謝される」というコメントは文献で確認できたのか。その部分は若林先生のコメントに対応する。何か情報があるか。魚の体内で代謝されるのか。
化評研:
逆に、その代謝も含めて、魚体中での測定値がないということで原案提案をさせていただいている。「魚体中の代謝」という記述の文献は、調査した範囲内では得られていない。
池田委員長:
わかった。
若林委員:
原案のとおりにした方がよいと思う。推定値のlog Kowを使って、また推定した数値を出すのは、今までもこの委員会でよくやっているのか。もしそうだとすると、こちらで低いと言い切らず、そこでとめておくのも一つの手と思う。推定値、計算値でもあった方が親切である。さらに研究所で類似の物質と比較して、その先のコメントを加えられるのは、それはそれでよいと思うが。
池田委員長:
提案としては、135行の「と計算される(SRC:BcfWin,2005)。」でとめるということでよろしいか。
化評研:
事実の提示のみに修文する。
内田委員:
log Kow4.64からというと、普通、計算すると、BCFはもっと高く出るのではないか。経済産業省の審議会で使っている回帰式を使えば、この数字だと数千倍になると思う。log Kow=4で1,000超えるか超えないぐらいで、4.6というと2,000~3,000倍になると思う。これをみると全体に数値が低いので、これは改められた方がよいのではないか。
化評研:
その辺も含めて検討する。ただ、この評価書では、従来、SRCのBcfWinを使って計算するということで処理している。
池田委員長:
その計算では620になるのか。これは正しいのか。
化評研:
620になっている。
若林委員:
エステルなので、構造を考慮しているのか。
化評研:
ここでは当然log Kowを使いますが、化学物質の構造を考慮して、値を算出している。
内田委員:
このソフトでやるとこの値になってしまうのであろうが、log Kow=4.64でBCF620ということがまかり通ると、化学物質審査法の濃縮性判定基準の目安、log Kow=3.5で以下でなければならないという数値がおかしくなってしまうので、そこは修正された方が現実的ではないか。
化評研:
具体的にどのようにするのかご指示いただければ、そのご指示に従って修文する。
池田委員長:
分配係数の値、化学構造を考慮したSRC:BcfWinを用いると620と計算される。これは事実である。つまり、SRCはlog Kowだけではない。他の要因が考慮に入るわけで、それがはっきりしていれば、先ほどの3.5をめぐる問題はクリアできると思う。
若林委員:
まとめのところの3行目に「難水」、「不溶」と書いてあるので、その辺、統一した方がよい。後で整理すること。
池田委員長:
303行目のincreased cellularity in lungsの「cellularity」という言葉がはっきりしない。「cellularity」は、cellの数が多いことを示すのか、cellの種類が多いことを示すのか、どちらであるのか。
前川先生:
「increased cellularity」からその組織像を頭に浮かべることはできない。
福島委員:
吸入暴露しているので、それによってalveolar cellが剥離して、それが肺胞内に充満しているという意味ではないかと思う。
前川委員:
「肺胞内」という言葉を入ればよいのではないか。
福島委員:
ここに括弧して、英語でこのように記載してあるので、それでいくしかないかと思う。
池田委員長:
了解。
前川先生:
13頁の「生殖・発生毒性」の321行のところで、「発情回数の減少、」という表現は、猿や犬ならよいのだが、これはネズミの生殖毒性であり、どのようにしてこの発情回数がわかったのだろうかも含めて、表現を検討願いたい。
化評研:
もう一度原著をみて、適切な表現に変えたいと思う。
若林委員:
6頁の6.1.2のところの2行目に「OECDテストガイドラインに準拠した試験での」という記載は、何ゆえこの文章が入っているのか。通常は入っていないと思う。
化評研:
通常は入れないが、他にデータがないということで、最終的には、いずれの生物種の値もこの有害性評価書に用いるということにしたので、一応公定法に従っているのだということを強調したかったために入れた。
若林委員:
そうすると、6.1.3及び4に入れる必要がある。
化評研:
そこは追加したいと思う。
若林委員:
追加した方がよいのか、追加しなくてもよいのか。これをみれば環境省の試験だということはわかり、基本的にはGLPにも準拠しているということはわかるので、要らないと思う。
化評研:
では、もう一度検討したいと思う。
前川委員:
15頁まとめのところの367行の「経口経路では、肝臓、腎臓、中枢神経(延髄)血液等が標的器官」という記載だが、血液の前に「、」を入れるということと、血液が標的器官という形で、「血液」という表現はおかしいので、「赤血球」の方がよいと思う。11頁の吸入毒性のまとめの307行以下のところにも同じような表現があり、結局、貧血が起こって、赤血球の数が減って、髄外造血の亢進があって、ということなので、「赤血球」でよいのではないかと思う。あわせて修正をすること。
池田委員長:
308行と367行ですか、両方とも「血液」を「赤血球」に改める。
それでは、これも読了する。

(3)2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(原案修正対比表説明担当:化評研星野)

若林委員:
8頁「2,2'-アゾビスイソブチロニトリルは水に難溶性であり、得られた水生生物への試験報告ではいずれも助剤としてジメチルホルムアミドやアセトンが」という記載は、350mg/Lが難溶性なのかどうかが疑問。生物試験では、水に対する溶解度がよほど高くない限り、ある程度の溶剤を使う。この2つの有機溶媒はドキュメント23で許されている。350mg/L溶けるものは、我々の世界では「難溶性」といわないので、この文章は要らないと思う。
池田委員長:
このドキュメントの原則として、助剤を使ったときは、濃度にかかわらず、助剤を使っていて、それは幾ら使ったかいうことを書いておくということで今までやってきたと思う。
化評研:
必要に応じて書いたが、それは全く必要ないということか。
若林委員:
いや、そうではなく、ドキュメント23で許されていないような界面活性剤は必ず書いて欲しい。試験をしても非常に溶けにくいもの、1mg/L以下ものについては、どうやって溶かしたか疑問が出るので、親切に書いて欲しいのだが、この場合は必要ないと思う。
化評研:
では、一応削除ということにしたいと思う。
池田委員長:
疫学、実験動物、反復投与毒性、生殖・発生毒性、遺伝毒性、発がん性、ヒト健康への影響についてコメントはないか。格別のコメントがないので、これで読了とする。

(4)4,4'-メチレンジアニリン(原案修正対比表説明担当:化評研石井聡子)

大前委員:
対比表の1番の「ポリメリックMDI」を「MDIのポリマー」と書かないで、「ポリメリックMDI」ともとに戻した方がよい。
長谷川委員:
「ポリメリックMDI」の方がよいと思う。
池田委員長:
では、もとに戻すこと。
若林委員:
先程の溶剤の議論のよい例が出てきた。6頁の167行のところで、「規定濃度以上で有機溶剤として、ジメチルホルムアミド」と書くのは非常によい。
関連して、8頁の199行目に同じ著者の引用があるので、ここも有機溶剤のところを同じように直すこと。同じ文献なので、多分同じだと思うが、確認すること。
化評研:
確認する。
池田委員長:
では、「ヒト健康への影響」のところに進ませていただく。
大前委員:
14頁の323行目、発がんのところで、「有意な増加がみられたとの報告がある。」ということなら、この数字がもしあれば入れていただきたい。
化評研:
了解した。膀胱がんの死亡人数の詳細な数字を確認する。
前川委員:
非常にささいなことだが、18頁の398行、これは福島先生の論文だと思うが、「卵円形細胞浸潤」という記載がある。普通、「卵」はつけずに、円形細胞の浸潤というので、「卵」を除くこと。
福島委員:
これはoval cellである。
前川委員:
確認して、ovalなら、括弧してそれを入れること。でないと普通の円形細胞の浸潤と誤解すると思う。
福島委員:
私ももう一遍チェックする。
池田委員長:
では、福島先生のところに送って、決めていただく。
化評研:
了解した。
池田委員長:
他に、よろしいか。では、これも読了とする。

(5)テレフタル酸ジメチル(原案修正対比表説明担当:化評研金井)

若林委員:
6頁の藻類のところで、「この試験では助剤としてテトラヒドロフランが使用されており、」と書いてあるが、このテトラヒドロフランはドキュメント23にある溶剤か。
化評研:
確認する。
若林委員:
ガイドライン以下の濃度で、ドキュメント23にある溶剤を使ったときは、基本的には影響ないということで記載しない。濃度以上に添加したり、そこにないような毒性の影響を与える可能性のあるものは必ず記載するといったことで統一したらどうかと思うので、事務局でもう一度相談していただきたい。
化評研:
了解した。ただ、藻類の場合、なぜ6.5以上なのかということで、これは助剤の使用上限濃度から設定された濃度であるということを明記する必要であると考えている。
若林委員:
それは多分、原液をつくって、そこから希釈していって、その濃度をつくったという意味ではないか。だから、そこに記載するほどの意味がある文章なのか、私にはわからない。助剤をぎりぎり使ってもそこまでしか溶けないということだったら書く必要ある。その辺、検討していただきたい。
化評研:
検討する。
池田委員長:
本当は助剤を使わなくて実験できたのか。
若林委員:
36mgしか溶けないものを溶かすのは並大抵ではないので、アセトンとか毒性の影響を与えないようなものでストックソリューションをつくって入れるというのが普通のやり方である。g/Lぐらい溶けないと操作上やりにくい。だから、多くの物質について助剤を使っている。
池田委員長:
154、155行のところには2つ疑問がある。テトラヒドロフランがドキュメント23に入っているかどうか、この文章の意味するところは何かである。
次に、ヒト健康に進ませていただく。
前川委員:
12頁のまとめと17頁の418行のところは、「沈着」という文字が消して「不溶性のカルシウム塩を形成し、膀胱内に結石を」云々と直されている。しかし、11頁の303行は直されていないので、「沈着」を外すこと。
化評研:
わかりました。
藤木委員:
4頁の83行、「OHラジカルとの反応速度定数が」となっているが、これは、他の評価書では「は」なので、直すこと。
池田委員長:
では、これで読了とする。

(6)3-クロロプロペン(原案修正対比表説明担当:化評研清水)

藤木委員:
4頁の97行の中ほどの「生成物は(省略)」というくだりと、103行目の「生成物は(省略)」云々というところは、今までは余り記述していない。不要ではないか。
化評研:
従来、生成物がわかる場合には記載するという方針で考えていたが、限られた物質しか生成物がないといったことで、結果的に記載されていない場合が多かった。
藤木委員:
光分解についての文献は、生成物を追っていって、その生成物がまた光分解を受けて、最終的には二酸化炭素まで行くという一連の研究をやっている論文がほとんどである。故に、光分解に関する文献をみると、こういう産物は出てくるが、この物質についての分解速度等がわかればそれでよいのであって、その先は要らないと思う。
化評研:
削除する。
池田委員長:
以降、同様に、生成物については特に言及しないということでよろしいか。
若林委員:
6頁の166行に「8日間毒性閾値(EC )」とあるが、これはどういうエンドポイントなのか。
化評研:
生長阻害をみている。
若林委員:
3%程度影響を受けたと考えてよいのか。
化評研:
そうだ。
若林委員:
9頁の221行のところからのまとめの箇所で、EC が6.3と8.2mg/Lから最終的に「強い毒性が示唆される。」としている。最近の研究で、EC 10やEC はNOECに非常に近いのではないかということで、それを使おうという議論もある。そうすると、EC だとこれの10倍以上の影響値になるはずだ。同じ影響になるということで、EC 50にすると100近くなる可能性があるので、「強い毒性が示唆される。」ということはないのではないか。
化評研:
10倍というのはちょっとよくわからないが、「強い毒性」というのは確かにおかしいので、修文する。
池田委員長:
では、ヒト健康に進ませていただく。254、255のところにA±Bというのがある。これは平均±標準偏差なのか、平均±標準誤差なのか。
福島委員:
10頁の247行、原著では「head-only exposure」ということで、括弧で(頭部)と記載するということだが、「頭部」という表現は奇異な感を受ける。一般的には「鼻部暴露」という言葉を使い、「頭部暴露」という言葉は使わない。そのとおり訳せば確かにそうだが、削除するか、書くとしたら、あくまで「鼻部」と書いておき、(原著ではhead-only exposure)と記載した方がよい。この括弧部分は削除しても構わない。どちらでも結構である。
化評研:
原著には細かい図などがなく、単に「head-only」からもってきたのだが、特殊な暴露装置をつくったのかなという気もした。
池田委員長:
では、かぎ括弧で「頭部」で、丸括弧で(原著ではhead-only)ということではどうか。
福島委員:
書くとしたら「鼻部」だ。「鼻部」としておいて、括弧で(原著ではhead-only exposure)とする。
化評研:
そのように訂正する方向で検討する。
池田委員長:
17頁の393行のところの「呼吸障害」という言葉だが、「respiratory arrest」だから、「呼吸停止」と訳す。
化評研:
承知した。
前川委員:
18頁の415行から416行には、例えば「生殖細胞の変性・脱落、精細管内に多核巨細胞の出現」といったことが書いてあり、その後に「セルトリ細胞を含む精細管内の全細胞の壊死」云々ということで、表現が重複している。修正すること。
それと同時に、「間細胞の増生」というのが415行にあって、416行には「間細胞の壊死」とあるが、これは普通、「増生」だと思う。反応性で、精細管の生殖細胞がやられるために間細胞が増殖するというのが一般的なので、最後の「間細胞の壊死」は恐らく違うのではないか、確認すること。
もし「間細胞の増生」が正しければ、それを一番最後にもっていくこと。すなわち、間細胞の増生は二次的な変化なので、生殖細胞の変化を先に書き、その後に間細胞の増生とする。これは33頁のヒト健康への影響(まとめ)の方にも同様の記載があるので、まとめの方の文章も同じような修文が必要である。
池田委員長:
九大の木村先生といい、生殖毒性ばかりやっている人がいる。Fukuoka Acta Med.から和文抄録が出ていたと思うから、それからとってくると間違いない。
福島委員:
さかのぼるが、20頁の511行の中ほどに「腎臓尿細管上皮細胞のうっ血又は混濁腫脹」とある。ここでの「うっ血」は要らないのではないか。「上皮細胞の混濁腫脹」ではないかと思う。確認すること。
池田委員長:
もし原著が化評研にあったら、先生のところにお送りするので、筆を入れていただきたい。
福島委員:
承知した。
大前委員:
14頁の329行から343行のところのHeらの2論文で、前報は高い濃度で、後の方はその1/100ぐらいの低濃度である。これに関しては何の考察もなかったということだが、これはひょっとしたら測定の項目が違っていて、後者の方は、より鋭敏に検出できるような測定法を使ったために発生頻度が高くみえたということではないか。そうであるとすると、「著者の考察はない。」をつけ加えるのはまずい。中身が違うのではないか。
前者は、どちらかというとクリニカルな症状のことが書いてある。後半は、ひょっとしたらサブクリニカルなことをやったから結果的に発生頻度が高くみえたという差があるのではないかという気がする。そうでないと説明がつかない。そうだとしたら、もう少し何か加えないとまずいという気がする。
池田委員長:
原著があるなら、大前先生のところにお送りして、相談すること。
化評研:
後でご相談したい。
長谷川委員:
33頁の735行の真ん中あたり、「可逆性の変化みられた。」となっているが、「可逆的な変化がみられた。」が適当である。
池田委員長:
では、この物質は読了とする。

(7)4,4'-イソプロピリデンジフェノールと1-クロロ-2,3-エポキシプロパンの重縮合物(液状のものに限る。)(原案修正対比表説明担当:化評研浦谷)

若林委員:
3頁の「溶解性」の箇所の「水にほとんど不溶」の記載は、その後に数値が出ているので、記載しなくてもよいのではないか。
また、9頁の231行目のところの「水生生物への生物濃縮性は高くないと推定される」の表現であるが、この場合のようにBCFの測定値から推定したときは、予測的なことを書いてもよいが、推定値の場合は記載しないというように記載方法を統一したらどうか。
長谷川委員:
1頁の「反応性希釈剤」についての説明がよくわからない。エポキシ樹脂で、重合度がそんなに大きくなく、粘性も低いので、特に溶剤を使用しなくても重合に使用することができるという意味が反応性希釈剤のことだと思う。そういったことがわかるような記述にしてほしい。
池田委員長:
今の説明をメモに書いて担当者に渡していただきたい。
化評研:
そうしていただけると助かる。
長谷川委員:
承知した。
大前委員:
12頁の320行目の「ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の主成分であるBPADGE」というのは、n=0の製品ということか。そうだとすると、0は固体で、nが0.1から0になると液体になるという解釈でよいのか。
化評研:
n=0の場合でも、純度によって性状が変わる。99%ぐらいまで純度が上がると固体になるが、これは精製している場合で、普通は不純物が入っているので液状になっている。99%より純度が低いところで液状というように、純度の微妙な違いで液状から固体になる。そういうことで、n=0でも両方の状態をとっていると考えている。
池田委員長:
14頁のフローチャートのところで、ずっと太い矢印で出てくるが、その最後のグルクロン酸抱合体になるところも太い矢印が要るのではないか。
化評研:
承知した。
清水委員:
28頁の703行目のところの「変異率」という言葉は、これは変異原性の意味か、意味がわからない。その行の最後の「宿主菌としてTA1535(省略)」にいついては、「宿主菌」は不要である。
同頁の705行目の「変異活性」という言葉は、比活性をみているのか、それとも単なる変異原性をみているのか、言葉の定義があいまいなので、確認してほしい。
池田委員長:
もとの論文をみて確認してほしい。
化評研:
承知した。原著で確認して修正する。
前川委員:
31頁の759行や33、34頁の表中を含め他のところでも出てくるが、「リンパ網内細胞肉腫」、あるいは「リンパ芽球肉腫」という腫瘍の訳し方はよくわからない。またこれらは造血器の腫瘍ではない。原著で確認してほしい。
化評研:
承知した。
池田委員長:
もし言葉がわかりにくいのであれば、前川先生に確定してもらうこと。
化評研:
原著をみて、確認する。
若林委員:
36頁の832行に「一方」という表現があるが、何でここに「一方」が入っているのか。ここの意味は、ビスジオール誘導体はさらにカルボン酸に代謝されるという意味ではないのか。もしそうであるなら、そのように書いた方がわかりやすい。別の意味があるのなら、それを記載しないといけない。
化評研:
「一方」と特に断ることはないと思う。
池田委員長:
では、これは読了とする。

(8)クロロ酢酸(原案修正対比表説明担当:化評研星野)

若林委員:
3頁の63行の「その他の排出源」のところで、水道原水の消毒副生成物で出てくるということの記載があって、これは健康リスクとの関連できちんと書かれていてよい。
その関連で、90行から91行に「また、水道の浄水過程において消毒副生成物」とあるが、工場から出てくるものと同列に書くには、ちょっと濃度が違い過ぎるのではないか。消毒副生成物といっても、クロロホルムなどに比べると1/10以下と非常に微量であり、どうしても書きたいということであれば、改行して「水道水由来の排出も考えられる。」程度の記載にした方がよい。もちろん、前段の部分を残してもよい。例えばプールなどで使った水をそのまますぐ流すとすれば、排出の可能性は全くないことはない。また、冷却水に使用されたものが河川に出てくることもあり得る。記載することはよいと思うが、表現を見直してはどうか。
NITE:
指摘を踏まえ、修正を検討する。
池田委員長:
11頁の「環境中の生物への影響(まとめ)」のところまでお目通しいただきたい。よろしいか。では、ヒト健康に進ませていただく。最後に、「ヒト健康への影響(まとめ)」ところを改めてお目通しいただきたい。よろしいか。
特急で恐縮であるが、これでクロロ酢酸は読了とする。

(9)1,3,5,7-テトラアザトリシクロ[3.3.1.13.7]デカン(別名ヘキサメチレンテトラミン)(原案修正対比表説明担当:化評研石井かおり)

池田委員長:
コメント番号23について、化評研の案を手直しするとの説明であったが、どれが最終案か。
化評研:
20頁の497行目のところは、化評研では「極めて弱い陽性と考えられる。」としていたが、これを「陽性」と修正する。
池田委員長:
その前の用量相関はどうなるか。
化評研:
「最高6.5%の数的異常はみられているが、用量相関はみられていないため、極めて弱い陽性と考えられる。」を削除する。
池田委員長:
「陽性と報告されている。」で終わりか。
化評研:
その通りである。
池田委員長:
522行のところはどうか。ここはこのままでよいか。
化評研:
522行のところも「極めて弱い陽性」を削除し、修正する。
池田委員長:
521行からはどうなるか。「復帰突然変異試験では10,000μg/plate以上の濃度でのみ」からはどうなるか。
化評研:
最後のまとめだが、「ヘキサメチレンテトラミンはin vitroで、復帰突然変異試験、染色体異常試験、DNA損傷試験、細胞形質転換試験が行われており、DNA損傷試験及び細胞形質転換試験では陽性の結果が得られているが、復帰突然変異試験では10,000μg/plate以上の濃度でのみ弱い陽性であった。染色体異常試験の結果は陰性と陽性であった。」と修正する。
池田委員長:
以上で追加説明は終わりということでよろしいか。では、1頁に戻っていただく。
143行のところで、2週間で打ち切ったときは22%だが、カーブ自体は右上がりになっているというのはわかった。22%でも良分解と考える場合があるが、例えば、ある時期まで微生物の誘導効果があって、そこから立ち上がってきて、2週間では22%だが、BODカーブがどんどん右上がりになっているといった情報はないか。
化評研:
その辺のところまで調査したが、この試験は大分古い実験であるということもあり、その辺の公開されたデータをみつけることはできなかったため、このような記載とした。
池田委員長:
結構である。「環境中の生物への影響」、エコトックスのところはいかがか。よろしいか。では、ヒト健康に進ませていただく。
大前委員:
12頁の320行目から13頁の325行目のMonsonの発がん性の調査について、実際に数字が書いてあるが、これは有意に増えているのか増えていないのかというあたりの数字がもしあれば加えて欲しい。
化評研:
確認する。
福島委員:
13頁の323の「lymphatic cancer」は、「悪性リンパ腫」とするとよい。
若林委員:
584行のところに、「ヘキサメチレンテトラミンは酸性溶液中で加水分解し、ホルムアルデヒドとアンモニアに分解する。」とある。環境の一番最初にこれが出てこないで、ここに出てきているが、胃の中で分解する可能性があるという意味でここの生体内運命で出てきているのか。私は、健康影響の方はよくわからないが、そういうことを示唆する意味で記載しているとしたら、その旨を書けばよいし、そういうことを示唆できないとすれば、一番最初の物性のところの分解性の記載で十分。なぜここに出てくるのか疑問である。
池田委員長:
その通りである。酸性、あるいはアルカリ性の溶液の中で分解するといったことは、従来、物化特性のところに書いていたのか。
化評研:
そうである。
化評研:
評価書全体を通して、どこに書くのがふさわしいか、検討し直す。
若林委員:
酸性で分解するということは、胃酸で分解する可能性はあるのか。
池田委員長:
腸管まで行ってしまうとアルカリ性になるが、胃の中は強酸性であるため、分解する可能性は高いと思う。
「速やかに吸収される。」というのは、ヘキサメチレンテトラミンなのか、その加水分解物のどちらが吸収されるのか。
内田委員:
6頁の5.2.1に「37.5℃における加水分解半減期は、pH2では1.6時間、pH5.8では13.8時間と報告されている。」とあり、酸性で弱いということが読めるのではないかと思うが、どうか。
池田委員長:
まとめのところにこの上3行が要るかという問題がある。削除してはどうか。そうするとあまり問題にならなくなる。これで読了とする。

(10)2-アミノエタノール(原案修正対比表説明担当:化評研酒井)

若林委員:
11頁の229行目に「カワマス成魚での繁殖」とあるが、内容は何か。
化評研:
産卵数だと思う。
若林委員:
これはキーになっており、これからリスク評価する上で非常に大事になるため、可能であれば、まず、成魚の開始時のエージを記載すること。エージが出ていなければ大きさでもよい。稚魚についても生後何日目かの記載があるとよい。100日暴露した後に何らかの形で産卵させたか、成熟度をみたのかわからないが、場合によるとふ化までみているのかもしれない。その辺のエンドポイントをもうちょっとはっきり記載して欲しい。
化評研:
確認して修正する。
池田委員長:
値が大きく違う。片方で1.77、片一方は20。
若林委員:
だから、かなりシビアなエンドポイントでみているはずである。その辺、きちっと書いておかないと判断できかねる。
池田委員長:
285行のところは、先ほどの1.77との関連で、場合によって少し修文した方がよいかもしれない。このままでよいかもしれない。
では、ヒト健康影響に進ませていただく。17頁にあるフローチャートは削除か。それとも採用か。
化評研:
17頁のフローチャートは、コメントナンバー3番で書いてある通り、文章に合わせて表の後ろに移動し、代謝経路図として記載した。
池田委員長:
では、20頁が採用される記載か。
化評研:
そうである。
池田委員長:
了解した。
大前委員:
22頁の433行の、165人のボランティア実験について、何%のボランティアがこのような反応を起こしたのかという数字があれば入れて欲しい。
化評研:
確認する。
池田委員長:
では、いよいよ最後ということになるが、「ヒト健康への影響(まとめ)」のところを改めてお目通しいただきたい。よろしいか。
以上をもって、本日の10物質は無事終了とする。

その他

事務局より、次回の審議会は12月から2月の開催を予定している事が伝えられた。

閉会

池田委員長より、化学物質審議会管理部会・審査部会第27回安全評価管理小委員会の閉会が宣言された。

以上

 
 

最終更新日:2008年1月24日
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