経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度改革ワーキンググループ(第3回) 議事録

平成19年9月27日(木)

【金本座長】
それでは時間になりましたので、ただいまから、第3回の制度改革ワーキンググループを開催させていただきます。本日はご多用のところ、またお暑いところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
まず本日の審議に先立ちまして、事務局から新たにご参加いただくオブザーバーの方々についてご紹介をいただいて、資料確認を行っていただきます。片山課長、お願いいたします。
【片山電力市場整備課長】
それでは、今回から新たに本ワーキンググループにご参加いただきますオブザーバーの方々をご紹介させていただきます。
有限責任中間法人日本卸電力取引所、菅野理事長でございます。
なお、本日は取引所からのプレゼンテーションも予定されておりますので、山﨑事務局長にもご参加をいただいております。
それから、公正取引委員会事務総局経済取引局、神宮司調整課長です。
以上でございます。
続きまして、配布資料の確認をさせていただきます。お手もとの資料、配布資料一覧をごらんいただければ、資料1「議事次第」から資料7「日本卸電力取引所の取り組み」まで配布させていただいております。不足はございませんでしょうか。よろしゅうございますか。
【金本座長】
それでは、本日の議事に入らせていただきます。まず資料3から資料5について事務局からご説明をいただきたいと思います。片山課長、お願いいたします。
【片山電力市場整備課長】
それでは、お手元に資料3、4、5とお配りしているかと思います。このうち資料4、資料5は、それぞれ7月30日の電気事業分科会、9月3日の電気事業分科会で、今後、制度改革ワーキンググループで検討を進めていってほしいという論点をご審議いただいたものでございます。基本的に、ここに書いてあるのは論点について、今後、制度改革ワーキンググループでご議論いただくことを予定しております。
まず資料4をごらんいただければ、大きな項目として、発電・卸市場における競争環境をめぐる論点ということで、現在の発電・卸市場の構造あるいは今後のいろいろな動きを踏まえた上で、特に卸電力取引所について、その活性化に向けた方策を議論していくべきではないか。それから、発電事業者が卸売先によってリスクがあるという指摘があることを踏まえて、こういった点についての改善を検討していくべきではないかといったこと。裏をめくっていただきますと、ネットワーク部門の公平性をめぐる論点ということで、託送料金制度、インバランス・同時同量といったあたりの論点が書かれております。
それから資料5でございますが、安定供給をめぐる論点、環境適合をめぐる論点ということで、安定供給をめぐる論点としては、需要に見合った供給力を今後、どういうふうに確保していくのか。連系線の問題を含め、ここで論点として挙がっております。次に電源構成についての論点、これまで電源のベストミックスということでやってきたわけですが、自由化環境下でどういうふうにやっていくのかといったこと。それから、効率的な安定供給の確保に係る論点ということで、広域運営といったものをどのように円滑にやっていくのかということ。それから、環境適合をめぐる論点ということで、環境が競争にも影響を与えるような状況になってきていることを踏まえて、公正な競争を通じた温暖化対策の促進についてということで、取引所の活用に係るようなこと。あるいは電気事業者の自主的な取り組みをどういうふうにやっていくのかといったような論点。それから、このワーキンググループ、あるいは電気事業分科会そのもので議論する事項ではないのかもしれませんが、京都メカニズムクレジットを排出係数に反映すべきではないかといったような論点といったようなことが挙げられているところでございます。
こういった論点につきまして、資料3をごらんいただければと思います。今後のスケジュールでございますが、今日、再開1回目のワーキンググループでございますが、今日は卸・発電市場の競争環境整備をテーマに議論をいたします。それから同時同量・インバランス、託送料金制度、安定供給、環境適合ということで、この4回のワーキンググループで、先ほど資料4、資料5にあった論点を一わたりご議論いただければと思っております。その結果を11月15日に、電気事業分科会と本ワーキンググループの合同ということで、委員の中には両方の委員を兼ねておられる方もおられますが、合同で開いて、ワーキンググループの検討状況をご報告して、分科会の委員と一緒に意見交換をしたいと思っております。ここで出た意見等を踏まえて、競争環境整備、安定供給、環境適合のワーキンググループとしてのまとめをしていきたいということでございます。それで12月14日に、電気事業分科会を予定しておりまして、ここでワーキンググループの検討結果をご報告して、分科会でご審議をいただく予定にしております。その後、まだ日程調整をしているところでございますが、おそらく1月下旬に、分科会としての報告書の取りまとめを目指してやってきたいということでございます。
以上、全体の段取りはこのようなことで考えていきたいと思います。月によっては3回もお集まりいただくことになって、まことに恐縮ではございますが、よろしくお願いいたしたいと思っております。以上でございます。
【金本座長】
それでは、これから少し時間をとって、ただいまの事務局からのご説明について質疑、討議をお願いしたいと思います。ここのルールで、発言のある方はネームプレートを立てていただくということでお願いをいたしたいと思います。どなたからでも結構でございますが、何かご質問等はございますか。はい、白羽さん。
【エネット(白羽)】
ありがとうございます。新規参入者といたしましては、競争促進のための制度改革に大変大きな期待を寄せております。検討課題につきましては、早期に実現できるもの、時間を要するものとあると思うのですが、早期の改善を図るために、早期に実現できるものは適宜、タイムリーに実施していただくよう、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
【金本座長】
どうもありがとうございます。そのほか、何かございますか。
大体ご承知のことだと思いますので、それでは次に移らせていただきます。資料6と7をそれぞれまとめてご説明をいただいて、その後、1時間半弱、討議の時間を取らせていただきたいと思います。まず資料6について、事務局からご説明をいただきたいと思います。片山課長、お願いいたします。
【片山電力市場整備課長】
それでは、お手もとの資料6をごらんいただければと思います。
1枚めくっていただきまして、2ページから中身が書いてございます。目次がなくて恐縮なのですが、この2ページから10ページまでが、発電・卸市場の競争環境整備を具体的に議論する前提になるようなファクトをまとめたものでございます。それから以下、具体的にこのワーキングで検討していく項目、それについて例えば、このようにしてはどうかといったような事務局からの提案等々が並んでいるということでございます。
それではまず2ページからご説明をさせていただきます。2ページのグラフは、発電容量のシェアということで、これは何度もいろいろな場で使っているグラフでございます。小売りにおける部分自由化の導入以降、自家発の発電容量シェアが若干伸びていますものの、大きな構造的変化は生じていないということで、一般電気事業者の発電容量シェアが4分の3ぐらいを占めているということでございます。それから、PPSの自社電源の発電容量のシェアは、直近では0.34%ということで、非常にわずかなものにとどまっているというのが、今のストックの現状でございます。
3ページでございますが、今度は卸市場の市場構造ということで、フローの取引の平成18年度の実績でございます。これもいろいろなところで使っている図でございますが、矢印の太さが相対的に取引量をあらわして、円グラフが色分けされておりますが、これがどれぐらいの期間の取引なのかをあらわしているということでございます。市場全体で見ますと、一般電気事業者による長期の相対取引が大勢を占める構造になっているということでございます。ただ、自由化して以降、特に取引所をつくって以降、だんだん取引形態が多様化し、流動性の高い取引が徐々に増え始めているといった状況にあるということでございます。
おめくりいただきまして、4ページ、5ページでございますが、こういった構造の中で、今後の変化といいますか、動きとして、一般電気事業用以外の大型電源開発計画が進行中であるということでございます。ここに書いておりますものは、環境アセスのプロセスの中でいろいろ公表されている電源計画を並べたものでございます。一番早いものでは、来年4月から運開予定といったものがあるということでございます。
それから5ページでございます。5ページは、第1次制度改革で、IPPという仕組みが入ったわけでございます。その契約、15年契約のものが2010年代半ば以降、更新時期を迎えてくるということでございます。時間的に長い間に徐々に切りかわっていくものでございますが、トータルで600万キロワットを超えるボリュームがあるというものでございます。
おめくりいただきまして、6ページ、7ページでございます。こういう中でPPSの電源調達がどういう現状になっているのかでございます。円グラフで示しておりますが、一般電気事業者からの常時バックアップに4割程度依存していると。それ以外は自家発余剰が3分の1、自社電源が4分の1でございます。ただ、さっき言いましたように、今後、大きなLNG火力電源なんかが運開されてくる予定になっているということでございます。なお、PPSの卸電力取引所からの調達は全体の2.6%ということになっておりまして、PPSにとってみて、卸電力取引所は主とした電源調達先にはなっていないのが今の現状でございます。
7ページでございます。PPSが非常に依存している常時バックアップ契約でございます。常時バックアップ契約をPPSが使うにあたって、どういう意義があるのかを並べて書いてございます。一般電気事業者との間の契約に基づく常時バックアップは、各PPSの電源調達状況に応じて、ベース用電源、あるいはピーク対応電源として利用されているということで、ある意味、PPSの電源をどういうふうに構成していくのかという中に組み込まれたような卸取引になっているということでございます。
括弧書きの中で書いてあるものは、供給元の一般電気事業者のCO の排出係数が低い場合には、ある意味でPPSの排出係数を薄める効果があるといったような環境との接点も実は常時バックアップにはあるということでございます。それから、通常、前日計画がつくられた後の通告変更機能が契約の中に入っていることがありまして、スポット市場入札締切後の需給ミスマッチに対応するための調整電源といったような、どの程度頻繁に利用されているかはあろうかとは思いますが、そういう機能が常時バックアップ契約の中にはあるということでございます。今後、PPSの電源調達手段といたしまして、常時バックアップから卸電力取引所取引への移行が望ましいとされていることを踏まえて、卸電力取引所の活性化策を検討せよというのが分科会からこのワーキンググループに下りている検討テーマでございますが、それを検討する際には、取引所取引の厚みの十分性といったこと、これはPPSの電源構成の中に常時バックアップが組み込まれていて、平均してボリュームとして4割を占めているところから来ることだと思いますが、そういうことと同時に、常時バックアップと同程度の機能、これは例えば通告変更機能なんかも該当するかと思いますが、それを代替し得るかという視点も重要になってくるのではないかと考えております。
おめくりいただきまして、8ページ、9ページでございます。まず8ページは、常時バックアップが取引所取引へ移行していくべきではないかということにつきましては、昨年5月にまとまりました制度改革評価小委員会の報告書におきましても、ここの四角囲いのところにあるように、当面はある程度依存せざるを得ない状況だと。ただ、取引所における取引に移行すべきとの方向性については意見の一致が見られていると。ただ、その際には、取引所取引における厚みが十分にあること、それから市場支配力の行使の検証をはじめとして、市場監視が十分になされることなどの条件が整うことが必要になると考えられるといった指摘がなされているところでございます。その後、「適正な電力取引についての指針」、これは昨年12月に取りまとめたものでございますが、実はここの中でも、この四角囲いの中には入っていなくて恐縮なのですが、たしか過度に相当な長期間にわたって、PPSが常時バックアップに依存し続けるのは望ましくないと。取引所取引に移行していくべきだという記述がございました。ただ、その条件として、さっきの評価小委員会の報告書と同じように、取引の厚みの問題、市場監視の問題が条件として付されていたということでございます。
方向性はそういうことではあるわけでございますが、この四角囲いの中にありますのは、今は依存せざるを得ない状況にあるので、一般電気事業者が供給余力が十分にあって、他の一般電気事業者には卸売をしているような状況下で、新規参入者に対して常時バックアップの供給を拒否する、あるいは正当な理由なく供給力を制限する、あるいは不当な料金を設定する行為は独禁法違反となる恐れがあるという旨の記述が書かれているところでございます。
それから9ページでございます。9ページは、取引所に期待される役割でございます。取引所は第3次制度改革に伴って創設されたものでございますが、そのときの電気事業分科会の答申でございます「今後の望ましい電気事業制度の骨格について」において、全国規模での供給力確保に資すること、それから、投資リスクの判断の一助となる指標価格の形成、需給ミスマッチ時の電力の販売・調達手段の充実など、事業者のリスクマネジメント機能の強化に資することといったような役割が期待されているという記述がございます。
今までご説明してきたような発電・卸市場の構造、これは取引所の創設時とあまり大きく変化はしていないのではないかと思うのですが、そういう状況のもとでは、取引所が、今述べましたような役割を引き続き担うことが期待されているのではないかと考えております。
「また」というところでございますが、これは先ほど申し上げましたが、上記の役割に加えまして、電気事業者間の公正な競争を通じた温暖化対策の促進が求められている中で、現状、CO 排出係数の差異が経済価値として考慮されていない取引所取引には、今後、市場メカニズムを十分に活用した各事業者の温暖化対策の円滑化に資する役割を果たすことも期待されるのではないかと考えているところでございます。
次の10ページでございます。そういう役割が期待されている取引所の取引実績、これは平成18年度のものでございますが、我が国の小売販売電力量に対する取引所取引の比率は約0.2%にとどまっているということでございます。先に申し上げました骨格答申では、取引所は補完的な役割を担うものだとはなっているものの、0.2%はあまりに補完的といえば補完的なのではないかということではないかと思います。ちなみに、それぞれ置かれた状況が違うのでストレートな比較はなかなか留保しなくてはいけないとは思うものの、海外の取引所との比較において見ても、けたが1けた、2けた違うとなっているということでございます。
11ページ以降でございますが、こういう状況を踏まえまして、このワーキンググループでぜひご検討いただきたい項目について、以下、ご説明をいたします。
取引所に期待される役割、これまでの実績や評価、発電事業者やPPSからの取引所の取引活性化に係る要望等を踏まえれば、発電・卸電力市場の競争環境を整備するため、取引所の取引活性化に向けた方策を中心に、このワーキンググループでご検討をしていただくべきではないかと考えております。その際、これまで電気事業分科会でいろいろ議論がなされていた点も踏まえれば、卸電力取引所の取引活性化方策として、取引メニューの充実、取引ルールの改善、取引量をどう増加させていくのかといったような点、それから、取引所取引に係る市場監視のあり方、さらに取引所のガバナンスのあり方について、ご議論をいただくことが適当ではないかと考えております。
なお、発電事業者から見た場合に、卸売先よってリスク差が生じていることが卸電力市場の競争環境整備上の課題であるという発電事業者からの指摘があるわけでございますが、これにつきましては、先ほど言いました取引ルールの改善においてあわせて検討すると。また必要に応じて、この論点は同時同量・インバランスの問題とも絡みますので、次回、これを議論する際にあわせて再度検討することにしてはどうかと考えております。
それからコメ印のところでございますが、なお、さっき、今後、新たな役割として申し上げました温暖化対策の円滑化に資する役割という点につきましては、具体的には電力分野の環境適合のあり方を議論する際に検討することとしてはどうかと考えておりまして、本日は、この点よりは、それより上の事項についてご議論いただければと考えております。
1枚おめくりいただきまして、取引活性化策の中のメニューの充実でございます。12ページ、13ページに、これまでの実績が書いてございます。12ページは、スポットの実績でございまして、17年4月にできて以降、徐々に増加をしてきているところでございます。ただ、今年の夏は、皆さんご案内のとおり、中越沖地震という影響がございまして、ある意味で需給のミスマッチ、非常に大きなミスマッチが生じたのですが、取引所取引がさまざまな要因であまり増えていない。下のグラフにありますように、それに対応して値段が非常に高い値段がついているといった動きをしております。
それから13ページが先渡取引でございます。先渡取引は今年度に入り、増えてはいるわけでございますが、スポット取引との比較では低調と言えるのではないかと。取引が開始されて以来2年半の取引実績がA4の1枚で全部書けてしまうところに、それが象徴的にあらわれているのではないかと思います。
おめくりいただきまして、14ページでございます。取引所でどういった商品が取引をされているのかといったことについて、海外、これはヨーロッパの取引所と比較をしたものでございます。これで見てみますと、真ん中の欄のところ、取扱商品のところで見ていただきますと、大体、スポット取引と先物取引がヨーロッパの市場では取引をされているということでございまして、先物も年単位のもの、四半期単位のもの、月間単位、週間単位等々ですね。先物も場合によっては3年先のものとか、そういったようなものまで取引されている。スポットにおきましても、日本では1日前の取引でございますが、当日の取引も行われているといったような違いがあるということでございます。電力の取引所でございますが、ヨーロッパの場合にはEU-ETSという仕組みがありますので、その中でCO の取引も行われているということでございます。
その一つ下の欄でございますが、取引所の流動性を増す措置として、マーケットメーカー制度が導入されている取引所もあるということでございます。それから、市場情報の開示ということで、ここではNord Pool、EEXの例でございますが、取引所の中の取引というだけではなくて、取引所の取引に影響を与える卸電力市場の情報を取引所は公表したりしているといった例があるということでございます。それから一番下に書いてある取引所外の措置は、これは取引所とは直接関係がないものの、支配的な発電事業者の発電容量の一部がVPP(Virtual Power Plant)という形で競売に付され、卸電力市場全体として流動性が増すような措置が講じられている例があるということでございます。
もちろん、それぞれ置かれた役割とか、いろいろ違うものですから、例えばNord Poolなんかは連系線を利用するような取引は全部、取引所で集中するといったことになっていたり、置かれた環境がいろいろ違うので一概に比較はできないものの、彼我の差はかなり顕著にあるのではないかと思われます。
15ページでございます。15ページで、取引メニューの充実として、どういうことを考えなければいけないかということでございます。今、ご説明したような現状を踏まえますと、取引所における現行の取引メニューの中では、スポットのさらなる増加に加えまして、特に先渡取引の活性化が求められているところではないかということでございます。取引参加者のニーズを踏まえた商品の多様化、あるいは先渡取引における決済や託送手続の改善等の方策を具体的に検討していくべきではないかと考えております。この点につきましては、次にご説明があるであろう卸電力取引所においても、いろいろご検討が進んでいるかと聞いております。
それから2段目でございますが、また諸外国の取引所、先ほどご説明いたしましたように、今の日本の取引所には、前日計画策定後に発電不調や需要の急増により生じる需給ミスマッチに対応する市場が存在しないということでございまして、発電事業者やPPS等の事業リスク低減に資する、これはどういう名前で呼ぶかでございますが、ここではとりあえず鍵括弧付きで「時間前市場」とネーミングしております。現物受渡しの一定時間前に電気の取引を行う市場、一定時間を何時間にするのかで、いろいろなご議論はあろうかと思いますが、こういう市場を創設すべきかどうかについて、このワーキンググループで具体的に検討すべきではないかということでございます。
なお、この「時間前市場」の検討にあたっては、当然のことではございますが、安定供給の確保の観点から、系統運用への影響に十分留意することが必要ではないかということ。それから、費用対効果、こういう仕組みをつくるためにはお金がかかるということでございますので、そういう費用対効果の観点も適切に考慮すべきではないかという留意事項をつけております。
16ページ、17ページでございます。ここは取引ルールの改善でございまして、発電事業者から見た事業リスクということで、特に取引所に絡むものについて書いてございます。1番目で書いてございますのは、取引所でスポットで成約した後、その発電所がトラブルに見舞われた際、当然、予定した量が発電できないことがあり得ると。そのときの求償ルールが発電事業者にとっては納得感のないものになっているということでございまして、これは売り手である発電事業者から見たインバランス量、これも変動範囲内と変動範囲外をどういうふうに分けるかというところと、買い手であるPPSにとって、一般電気事業者から求償されるインバランス料金の変動範囲内、変動範囲外の計算の仕方が一致していないところがあるものですから、発電事業者にとっては納得感のない求償ルールになっているというところでございます。
2番目の論点は、スポット取引はランダムひもつけという手法で、乱数表で売り手、買い手をマッチングさせているわけでございます。うまく行っているときには問題ないわけでございますが、何かトラブルに見舞われた際に、それをどのように解消していくのかという点で、事務処理が非常に煩雑になってくるということでございまして、ここのところの仕組みの問題をどういうふうに考えていくのかという点。
3番目には、先ほど電源がトラブルに見舞われて、約定量が発電できなかったときの処理について申し上げましたが、この論点には取引所の中でも自主的に改善が図られてきてはいるわけでございますが、ただ、下の(3)の絵でございますように、発電所のG1からG3、これがすべてスポット取引に投入されていれば問題はないわけでございますが、一部、相対に出ているとか、売り先が複数になった場合に出てくる問題として、ここのトータルで言いますと100なら100という発電量があるわけでございますが、G2とG3に着目して見ると、G3は余剰インバランスが20で、G2は不足のインバランスが20出ていると。それぞれインバランスと認識されてしまって求償されてしまうといったようなルールになっているということでございます。かなり改善はされているものの、さらに残っている課題があるといった指摘がございます。
なお、この論点につきましては参考の四角囲いにございますように、規制改革推進3カ年計画の中におきましても、取引所におけるインバランス生産に関して、いろいろ問題点があるというところについて解決をすべきだといった指摘がなされているということでございまして、このあたりを具体的にどうしていくかを考えなければいけないということでございます。
17ページでございますが、こういった実情を踏まえると、取引所取引に係る事業リスクを低減させるためには、スポット取引の約定後における電源脱落に起因するインバランスの発生リスクあるいは求償リスク、それから事務処理負担を低減させていくことは重要になってくるのではないかと考えております。具体的なやり方はいろいろあるのではないかと思いますが、託送供給制度、これは同時同量・インバランス制度全体にかかわる点、あるいは相対契約との関係にも留意しながら、スポットについて例えば以下のような方策について考えたらどうかということでございます。
1つは、スポット取引の発電不調に起因するインバランスについて、供給区域ごと、時間帯ごとにスポット売りの約定総量を3%内外の判定基準にすると。今までは発電所単位でございましたので、複数の発電所をまとめて、その3%内外で判定すれば、変動範囲外インバランスとなってしまう量が減るのではないかと。そういう発想でございます。それを判定の母数として、取引所が料金精算を行うと。原因者に実際の発電不足量に応じて求償するような求償ルールの改善が考えられないか。
あるいは2番目として、今度は買い手同士の間で、今でも代表者契約制度がありますが、こういったものの活用充実等によって、バラシンググループを組成して、インバランス支払額の低減を図った上で取引所におけるインバランス求償ルールを見直すことは考えられないか。
最後は、スポット取引約定後の通告変更に係るシステム・手続等の改善を考えられないかといったようなことでございます。
1枚おめくりいただきまして、18ページは海外の事例ということで、これの説明は割愛させていただきます。
19ページでございますが、取引量の増加でございます。今まで申し上げましたのは、商品取引メニューを充実して、取引ルールを改善して、使い勝手をよくするというところでございまして、それから次に、それだけで取引が増えるのかどうか。やはり取引の増加に向けて何か考えなければいけないのかどうかといった論点でございます。
これまで評価小委員会あるいは取引所の中の市場取引監視委員会、市場取引検証特別委員会等々で、一般電気事業者の取引所の利用について、いろいろな評価なり、監視・検証なりが行われてきたわけでございます。その結果については、おおむね問題がないといったような評価になってきたのではないかと思っております。
次に20ページをめくっていただきまして、ただ、とはいえ、現状、小売販売電力量との比較でいくと取引所の比率は0.2%にとどまっているということでございまして、今般、取引所の取引活性化方策を検討するにあたって、新たな目標の設定、その目標を達成するための具体的な手段の検討が必要になってくるのではないかと考えております。ちなみに、この下にありますように、前回の制度改革のときの整理は、そもそも卸電力取引所を初めてつくるということでございましたので、その取引の初期流動性をどうやって担保するのかが議論になり、これにつきましては一般電気事業者さんから、電気事業分科会において、初期流動性を確保する観点から、取引所への投入について自主的な意図表明があって、それを受けて、そういうふうになっているかどうかについて取引所の中で検証していく。こういった仕組みで初期流動性を確保していこうということで行われてきたわけでございます。これが経済融通相当分が出ているかどうかといった論点だったわけでございます。
それから、規制改革推進3カ年計画、今年6月に閣議決定されたものでございますが、この中では、取引所の取引の活性化に向けた対応として、多くの発電設備を有する一般電気事業者や卸発電事業者に対する玉出しの増加や義務化といった表現になっていまして、やはり何らかの取引拡大に向けた措置が要るのではないかといった論点が挙がっているわけでございます。
それから、電気事業分科会におきましても、新規参入者あるいは発電事業者の委員の中から、一般電気事業者が売り買いの両方やっていくことによって、市場の取引の厚みを増してほしいといったようなご意見が出たところはございます。また電気事業者の委員からは、これまでの実績から、補完的な手段としての役割は果たしつつあるのではないかという基本的な認識をお示しになった上で、ただ、引き続き、取引所の活用には努めていきたいといったご発言があったわけでございます。
海外におきましては、先ほど申し上げましたように、取引所の外の卸電力市場の流動性を増す措置として、VPPが導入されている事例、あるいは取引所の中の仕組みとしてマーケットメーカー制度といったようなものが導入されているような事例があるということでございます。こういったような点も踏まえて、どういった目標あるいは手段を検討していくのかが重要になるのではないかと思っております。
21ページは、フランスでのVPPの成果が紹介されております。説明は割愛させていただきます。
22ページ、23ページはNord Pool、EEXにおけるマーケットメーカー制度の概要がまとまっているところでございます。ここも詳細な説明は割愛させていただきますが、このEEXの23ページのグラフにございますように、マーケットメーカーがEEXでできた当初は、かなり大きな役割を果たしていて、取引に流動性を与える役割を果たしていたこと。その後、取引が増えるに従って、マーケットメーカーの役割は相対的には小さくなってきていますが、当初は重要な役割をはたしていたということが、この比率からうかがえるのではないかと思っております。なお、当然のことながら、それぞれの市場でマーケットメーカーがなぜ成り立ち、なぜうまくいっているのかは当然あろうかと思いますので、それぞれの取引所が置かれた状況に応じて、こういう機能をどういうふうに使い得るのかは考えなければいけないということではないかと思います。
それから24ページ以降が、取引所取引に係る市場監視のあり方にかかわる論点でございます。取引所取引の公平性・信頼性を高めるためには、市場監視の徹底が必要だと。これは論をまたないところではないかと思っております。現状、どのような監視方法になっているかは後ほど取引所のほうから説明があるかもしれませんが、簡単に申し上げますと、取引所で中立的な学識経験者によって構成される市場取引監視委員会を設けられておって、その中で不公正な取引の監視や支配的事業者の行動の検証が行われているということでございます。またさっき言いました初期流動性という観点から、一般電気事業者がどのように取引所に売り札を投入しているかを監視するという目的で、市場取引検証特別委員会が設けられているということでございます。これまで両委員会は毎月開催されて、すべての取引データの監視・検証が行われていると。この委員会では事業者の処分を行った例はないということでございます。それから、四半期ごとにどういう監視をやっているかのレポートを作成し、ホームページで公開されているということでございます。
取引所の情報公開という点につきましては、当然、取引所の中でやるだけではなくて、ある意味、外部からの監視を加えることによって市場の透明性が増すのではないかという指摘があるということでございまして、これは昨年6月に公正取引委員会さんでおまとめになられたレポートの中でも、そういったご指摘があって、特に入札価格について公表すべきではないかといったご指摘があるというところでございます。
25ページでございますが、海外の取引所の場合、どういった法的な規制がかかっているのかに応じて、やり方はまちまちで、強い弱いといろいろあろうかと思いますが、何らかの法的な根拠のもとで規制監督官庁の市場監視とリンクをとりながら行われているということでございます。ある意味で日本の場合には私設任意ということで、取引所の中の監視という、ある意味で1層、つまりレイヤーが1だけということになっている。海外の場合にはレイヤーが2つあるといったような構造になっているというわけでございます。
26ページでございます。26ページは、具体的にどういうような市場監視をやっているのかということでございますが、まず必ずやられているのは、取引所の中で、こういうことをやってはいけないという禁止行為の監視があるということでございまして、これはそもそも不正な取引が行われないように監視をするものでございます。ここに書いてあるようなことは基本的に日本の取引所の監視委員会でも行われていることではないかと思います。それから、Nord Poolですとか、アメリカのPJMでは、市場パフォーマンスの分析ということで、取引所の中で不正な取引が行われているかどうかだけではなくて、競争状態との関係でどうなのかといったような分析が行われたりしている事例があるということでございます。
27ページでございますが、情報開示という観点で、ドイツのEEXにおきましては、取引所の中の話だけではなくて、そこに影響を及ぼすような卸電力市場にかかわる情報の開示が行われているということでございます。これは取引所に参加する者の間で情報量に差があると、公正な取引が行えないということに着目されたものだと思いますが、参加者が市場に影響を及ぼすような情報については共有するという仕組みになっているということではないかと思っております。
28ページ、最後のページでございますが、取引所のガバナンスでございます。前回の制度改革の際に、取引所を創設するときの整理といたしましては、市場参加者のニーズに対応して、効率的な運営を担保する観点から、公設ではなくて私設任意のほうが機動的にできるのではないかというのが、まず1点目でございます。2点目として、私設任意とはいえ、取引所の法人形態としては、株式会社ではなくて、公正中立な運営に着目して、例えば中間法人形態と提言されていて、現に中間法人として日本卸電力取引所が設立されているということでございます。今後の検討にあたりまして、今、縷々述べましたような取引所に期待される役割、あるいは開始から2年半がたっているわけでございまして、取引所も2年半の組織運営の経験等々があるわけでございますが、そういったことを踏まえて、今後とも中立公正な事業運営を図っていくために、取引所のガバナンスについて見直すことが必要なのかどうかという点もあわせて検討することが必要ではないかということでございます。
長くなりましたが、以上でございます。
【金本座長】
それでは長くなりますが、引き続きまして、資料7の日本卸電力取引所の取り組みにつきまして、卸電力取引所の菅野理事長からご説明をよろしくお願いいたします。
【日本卸電力取引所(菅野)】
ありがとうございます。日本卸電力取引所の菅野でございます。オブザーバーとしてこのワーキンググループへの出席をお認めいただきまして、かつプレゼンテーションの場をいただきまして大変ありがとうございます。
それでは早速、説明に入らせていただきますが、まず1ページ目、これは取引所の概要でございます。既に何度か説明をする機会がございましたので、皆様ご承知のことばかりと思いますので、これは省略いたしまして、その次のページにまいります。
今、行っております市場は、今、事務局からも詳しいお話がありましたが、現物としての電気を取引する場の提供です。現物というのは、売った人は必ず発電をする人、買った人は必ず電力を消費するというように、いわゆる生産だけではなくて、必ず電気という財の受け渡しをするという約束のもとに運営しております。そして、下のところに、本取引所が用意しております市場が、翌日の電気を30分単位で取引するスポット市場、それよりも先のもの、週間あるいは1カ月という単位の電気をまとめて取引する先渡の定型市場、この2つの市場がございます。そのほかに掲示板市場があるわけでございますが、これはほとんどというか、事実上動いておりませんので、これは省略をいたします。
スポット市場は原則、翌日に受け渡す電気を30分ずつ、48コマの電力に分かれるわけでございます。入札状況を見ずに行うシングルプライス・オークション方式となっておりまして、これはNord Poolあるいは主要な電力取引所の前日市場で行われている方式と同じでございます。取引は受け渡し、精算、最後まで匿名でございます。そのため、取引所が電気を受け渡すための託送手続、精算などを扱っております。
先渡市場は、約2週間先のものから1年先まで、これを1週間もしくは1カ月単位で受け渡す電気の取引でございます。1年先から2カ月先まで、これは月単位、受け渡す期間が近づいてまいりまして、2カ月先ぐらいのところから2週間先までは週単位という取引にしております。取引方法は、証券取引所などで行われておりますザラバ方式を採用しておりまして、先渡取引では、託送手続や精算は当事者にやっていただくと。そのために、入札の段階では匿名でございますが、約定ができますと、買い手には売り手がだれであるか、売り手には買い手がだれであるかが通知されまして、通知された者同士が連絡を取り合って、託送手続あるいは精算を行うという形になっております。
それぞれの取引状況は、先ほどの事務局の資料にもございましたように、スポット市場のほうは、一本調子ではございませんが、徐々に取引量は年単位等でとってみますと、増えてきておりますが、先渡定型市場のほうは、一本調子で増えるというよりは、なかなか増えないというところが率直な状況でございます。
3ページにまいりまして、取引会員の数の推移でございます。これは徐々に増えまして、今のところ、36社ということでございます。
その次の4ページでございます。事務局の説明にもありました取引所のガバナンスの問題でございます。日本卸電力取引所は、取引所運営・経営の意思決定、最終責任を取ります理事会と、取引ルールの策定など、取引運営に関する事項を主管する運営委員会、それから不公正取引、あるいは公正公平、そして取引所の信頼を高めるための提言・助言などをしていただくための市場取引監視委員会、市場取引検証特別委員会、この検証特別委員会は、いわゆる玉出しの状況についての検証をしていただくための機関でございますが、これらが協力関係といいますか、バランスを保ちながら運営をしております。
5ページ目にまいります。取引の監視のことでございます。資料はいろいろな説明がごたごたしておりますが、日本卸電力取引所の市場監視は、学識経験者、いわゆる中立者でございますが、5名、いろいろな分野の専門的な知識を持っていらっしゃる方にお願いをしておりまして、そこで分析するための資料はもちろん事務局が作成し、定期的にお届けしておりますが、そしてまた定期的にお集まりいただいて、市場の状況についての議論をしていただくことを続けております。監視・検証の方法は、まだそれほど、これででき上がりというよりは、今、追加し、改良を加えつつ、監視を行っておりまして、市場の状況、あるいは取引の量の変化、それから取引の薄いときには、それなりにまた違う観点から見るということで、監視や検証の方法あるいは実績については、もう少し説明をせよというご意見を聞くこともございますが、逆に何をどういうふうに検証しているかをすべて発表してしまいますと、その裏をかかれるといいますか、そういうようなこともあり得るかということで、弊害の恐れを排除しながら行うためには、行っていることのすべてを発表してしまうわけにはいかないのではないかという立場をとりまして、現在までのところ、行っております。
この市場監視あるいは検証活動の理解が進みませんと、本取引所に対して安心して取引を出していただくというわけにはいきませんので、私どもとしては一番重要といいますか、取引の確実な運営とあわせて、監視・検証活動については相当なウェートを置いているということでございます。
6ページ、これは本取引所のこれまでの取り組みを整理しております。取引開始以降、細かな業務手続について取引会員のご希望や気のついたところを直してきておりまして、当然のことでございますが、今後もこの工夫は継続する予定でございます。ここに例として挙げておりますのは、中でも比較的改善と言えるのではないかということを例として挙げております。
1つ目が、昨年6月に先渡しの、それまでは月1回のものだけでございましたが、もう少し細かい区分があってもいいのではないかというご意見を入れまして、週間商品、先ほど申し上げましたように2カ月手前になったところといいますか、これから先2カ月のところからは週間単位というものを導入いたしました。これは十分、希望をといいますか、そういう取引が行われそうだという見通しに基づいて導入したわけでございますが、先ほど申し上げましたように、そのために著しく活性化したとは言えない状況でございます。今後、さらに検討が必要であると思っております。
それから2つ目は、昨年9月でございましたか、台風によって被害を受けた発電所の関連で、新たに買い手への補償制度を導入いたしました。台風や地震などの天災地変によって発電不能となった場合、売り手の電力を引き渡す債務を免責して、代金を売り手から買い手に返還するというルールにしておりましたが、それだけですと、代金は返されても、電気が来ておりませんわけですから、買い手としては電力会社による補給を受けると。その補給に係る費用負担は、返された代金ではとても償われないということで、買い手の費用負担について、取引所がこれを補償するという制度を導入いたしました。
3つ目は情報公開でございます。昨年10月から、スポットの取引の約定価格については、1日の平均価格だけではなくて、2カ月経過後30分単位の48コマのすべてのシステムプライスを公開にいたしました。こういうデータの公開につきましては、今後とも、どの範囲で行うのが適切かという検討を続けていきたいと考えております。
4つ目は、先ほど申し上げました市場監視・検証をやっていることの理解促進の一環としまして、市場監視レポートをつくりまして公開すると。これは外に公開するのにふさわしい内容としてレポートをそのためにつくって発表することにいたしました。このレポートにつきましても内容の充実を考えていきたいと思っております。
その次、7ページでございます。これは5つ目になりますが、発電計画量ゼロという発電所の登録ができるようにいたしました。これによって発電所の複数登録ができることになりまして、発電所を複数登録しておきますと、発電所の事故のときに、発電所の振り替えと申しますか、持ち替えを可能にいたしますので、これによって、ある程度、発電者側のリスクの低減が図れたのではないかと考えております。
それから6つ目は、電力系統利用協議会さんのご協力で実現したものでございますが、昨年の夏に、東京=中部エリア間の連系設備であります周波数変換装置の設備改修について調整をいただきました。この改修の結果、東京=中部エリア間の市場分断回数が格段に低減をいたしました。今後も、取引活性化につながる事項については、関係する機関とご相談をしながら調整を行ってまいります。関係の機関の方々には引き続き、ご協力をお願いしたいと考えております。
8ページは、私どもが今後行おうとしていることで、ある程度具体的に申し上げられることを述べております。
1つ目は、先渡取引の活性化についてでございます。これは週間ものを導入しても、なかなか増えなかったということがございますが、先渡については、単に商品の種類だけではなくて、ほかのことが関係しているかもしれない。そのことについて取引会員のご意見を聞いて、しっかり分析をしたいと思っておりますが、私どもとして一つ、あり得ると思っておりますのは、スポットの取引は、約定後の業務手続を全部、取引所がいたしますが、先ほど申し上げましたように、それぞれの売り手、買い手のほうでしていただくことのほかに、転売とか、買い戻しというのは理論上はできることになっておりますが、これはスポット市場の厚みと関係もございますが、それほど容易には結果的には行われることにはなっておりませんし、相手がわかるということは、お互いにポジションが相手に推察されることもあり得ますので、そういうことを解決する方法は何かないかということを考えております。受け渡しの方法を海外の電力取引所などでやっておりますように標準化する方法、例えば受け渡し方法は、スポット取引を通じて受け渡すとすることなども、その方法の1つかなとは思っております。あるいは精算についても、業務を取引所が行うことにすることが会員にとってのメリットになるかどうか。そういうことを考えながらやっていきたいと思っております。もちろん、その場合には手数料についての見直しを考えなければならないと考えております。これは1つの例で、かつ確実にそのように実現できるかどうか、まだすべてのチェックは終わっておりませんが、こういう点が1つの課題であるという認識はいたしております。
それから9ページにまいりまして、システムの整備のことでございます。現在、スポット取引において、入札から約定まですべてシステム化されておりまして、効率的にご使用いただけるようになっております。ただ、約定後受け渡しに係る部分はシステム化できておりませんで、手作業が伴っております。手作業で業務が煩雑になっております最も重要な業務は、いわゆる通告変更という点でございますが、発電量ゼロの話を先ほど申し上げましたが、発電所の登録がそのようにできることは、売り手である発電所は複数の発電所を登録しておきまして、ある発電所で事故が起これば、他の発電所に持ち替えるという通告変更を行うなどして、発電量未達となることを避けるようにするわけでございますが、この通告変更業務は、現在はエクセルシートを手で入力しまして、それをプリントアウトし、プリントアウトしたものをファックスで電力会社の送配電部門に送ることをやっておりまして、これは非常に業務負荷が高く、登録している発電所が増えれば増えるほど、入力が複雑となるという状況でございます。発電者のリスクを現実的に低減する方法としては、複数の発電所を登録しておいて、事故時には、それらを容易に持ち替え、発電量未達となるリスクを回避するためには、この部分の効率化をしなければならないと考えております。ここのところがシステム化できますと、複数の発電所の都合に合わせて容易に持ち替えることが可能となって、リスクの低減に一層資するのではないかと考えているわけでございます。
それから3つ目は、近接性評価割引額の売り手への還元の問題でございます。これは前々回の電気事業分科会で、鳥原分科会委員からのご発言の中にございました点ですが、ここに書いてございますように、託送供給契約における近接性評価割引額を小売事業者から発電者に還元することを考えておりまして、本件については、その実現に向けて詳細な検討を行っていきたいと思っております。
4つ目が、情報公開でございます。情報公開は、先ほど申し上げましたが、システムプライスの48コマの公開に続きまして、情報公開の範囲の拡大を検討したいと思っております。公開のタイミングにつきましても、今、2カ月後としておりますが、どこまで早められるのか。どのようなタイミングで出すことが公開の実を上げることになるかという検討を進めたいと思っております。
以上でご説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。
【金本座長】
どうもありがとうございました。あと1時間半弱、時間がございますが、これまでの説明につきましてご意見をお願いしたいと思います。今さっき申し上げたようにネームプレートを立てていただくようにお願いいたします。とりあえず最初は特にどうこうと分野を特定は申し上げませんので、しばらくはザラバでお願いをしたいと思います。では、鶴田委員、どうぞ。
【鶴田委員】
菅野理事長、ありがとうございました。まず取引所についての菅野理事長のご説明の中から最初にお聞きしたいのですが、例えば8ページから9ページにかけて、今後の取り組みについて詳細に記述されているわけでございますが、今後の取り組みの前に、現状についてのご説明の中で、先渡取引が非常に弱いというご説明は事務局からもございました。電力卸取引をどういうふうに活性化するかというテーマは、優れて取引所さんが主体的かつ自主的に取り組めるテーマだろうと私は認識しているのでございますが、そうすると、今まで2年半たって、なぜ取引を活性化するための方策が実施できなかったのか。実施できなかった原因は何なんだろうかということをお尋ねしたいと思います。
【日本卸電力取引所(菅野)】
これは私の率直な感じなのですが、歴史の個人的な体験といいますか、ほかの市場なんかを拝見していてもそう思ったのですが、まずスポットと先渡と考えますと、スポットは一番大事な市場で、これがのびのびと、かつ参加者が安心して参加して、先の相場の形成が非常にのびのびと行われる。そして、それを見ると、そういう状態との比較において、どういうふうな相場になるかということがわかると。ですから、あっと言う間に2年半、3年過ぎてしまったのですが、私は初年度は、とにかくスポットがまず円滑に動くと。2年目も、ある意味では、まだまだ不十分というお声もありましたし、まずスポットが十分でないときに、先の話はという気が、率直なところ、ございました。ですから、私どもの関心の持ち方も、先渡がうまくいっていないというのは、スポットが相当増えてきて思ったよりいいじゃないかというお声が一部の方から聞かれるようになって初めて、正直なところ、意識したと。それでもちろん、1年たってすぐに、ですから、2年目の初めから、先渡は意識しておりまして、その途中でも使い勝手が悪い、つまり自分が一番欲しいと思うような買い方ができないというお声が既にありまして、例えば発電所の点検をする、あるいは予定されている時期に予定されていることをするためには、きちんとそこの手当をしたいと。そうすると、1カ月ものでは多過ぎる、長過ぎる。あるいは好きな時間だけやれるものはないかというお声があったのですが、お買いになるほうはそういうニーズがあっても、売るほうがそのために、ほんとうにそういうものを出していただけるのかどうかということを考えるためには、やはり定型化をしなくてはいかんと。ですから、週間ものも、それで、ずっとべたっと先までやるか、今やっているのはカスケード方式と申しまして、これ2カ月がいいのか、3カ月がいいのか、あるいは並行して全部、月と週間があったほうがいいのかと、いろいろなアイデアがあり得たのでございますが、やはりコストをどれぐらいかけられるか。そういうお声としてはあるけれども、ほんとうにそういうものがどのぐらいできるのか、ちょっとわからなかったので、やってみまして、できたときは、皆様、せっかく希望してつくってもらったのだからということで、多少、皆様も御祝儀というとおかしいですが、かなり多少ともご自分のところのニーズに合うものについては取引をしてくださったのではないかと。これは私の勝手な想像ですが。そうしておりますうちに、やはりどうも、これではということで、その辺は、ここにございますように、全く同じではなかったわけでございますね。スポットでやっていることと先渡でやっていることが違う。これはサービスの内容が違えば、当然、いろいろなことをお考えになるのではないかということです。ですから、これも相当コストをかけてやった商品の新設ですから、それをまた、これをやりましょう、あれをやりましょうというのも、ちょっと私どもとしては、採算そのものがそれほど十分自立できていないのに、どうかなという気持ちも多少ございまして、正直なところ、気がついたことを全部やったというよりは、気がついたことの中で、まずやるのに皆さんのお声に多少合っているもの、ですから、この週間ものがほんとうにだめな理由については、これから本格的に調べませんと、何となくそういうことではないかということを私ども気がついた限りで今申し上げましたが、その辺はちょっとあれでございます。なぜ、それができなかったのかというのは、率直に申し上げれば、そういう状況でございます。
【鶴田委員】
私の認識といたしましては、取引所に対する期待は非常に大きいと思っております。多くの方々が望んでいることは、取引の活性化、取引量の増加を通して、取引所の活性化を実現していくが必要なんだとよくしばしば指摘されるわけであります。また事務局のご説明の中に「時間前市場」を検討したらどうかとか、そういうご指摘もございます。そういう意味で、取引所の機能をさらに拡大していくこと、新しい制度、仕組みを導入することとか、商品メニューを増やすとか、そういうことが結果的に取引量の増大につながってくる可能性があると思います。特に先渡市場が整備されてまいりますと、スポット取引と先渡取引との間で裁定取引を行うとかということも考えられるわけですね。そういう意味では、取引所さんの中でいろいろと検討する余地がたくさんあって、しかも、それは取引所さん自身の中でできることだという気がするのです。そうすると、例えば「時間前市場」の創設とか、今申し上げましたような取引所の仕組みや機能を強化するとかということを実際に実践していく上で、取引所のマンパワーとか、ヒューマンリソースにかなり依存する部分があるのだと思うのですね。何か私らから見るとちょっと歯がゆい感じがするものですから、ガバナンスも含めてこういうところに弱点があるから、したがって、いろいろ新しい取引の仕組み等を考える余裕がないのだということであるならば、取引所のヒューマンリソースを拡充強化していかないと、取引の活性化とか、取引量の増大とかと言っても、結局、絵に描いたもちになってしまうと思います。事務局案にもございましたが、取引所の機能を強化するとか、新しい取引の仕組みを導入するとかということを実践する上で、何かこういうふうにすればできるのだということがございませんでしょうか。
【日本卸電力取引所(菅野)】
ありがとうございます。大変貴重な激励なお言葉をいただきまして、私も二、三回前から、この分科会、あるいはこういう会合を傍聴させていただいて、私はとにかく取引所の一人立ちに向け無事に動くこと、そうしたら後は、着実に取引が行われて信頼が高まることということで、正直言って、さらに何かをやるということについては多少、今申し上げたように発想が遅れていた点はおわび申し上げなくてはいけないと思うのでございますが、一方では、今の体制、システムと用意された道具で、今の10倍、20倍、30倍、50倍ぐらいまでは十分取引していただけるだけのマンパワーもマシンパワーも全部用意できておりまして、その中で、何かできないだろうかということを考えております。というのは、あまりお金のことを言うのもあれなのでございますが、例えば先渡の1週間ものが非常に成功しておりますと、我々も自信を持って、これでまたもう一つと行けたのですが、あれがどうも、せっかく相当な検討期間をかけ、皆さんのご協力も得てつくりましたのがですね。しかも、これは市場の声を聞いてやって、これでございますから、まして私どもが単にやることについて、ちょっと弁解じみて恐縮でございますが、そこら辺が好循環というよりは、多少の工夫が私たちを多少ディスカレッジするような方向に結果的に動いたということだと思います。ですから、今おっしゃった時間前ということももちろんありますが、私どもとしては、これをきちんとつくってみてくれと言われたスポット市場の使い勝手の細かいところも含めて絶えずチェックしておりまして、それについてはますますといいますか、どんなに増えても、どんなに取引会員が増え、出来高が増えても、ご不便は絶対にかけないようにというほうは万全にやっているのでございますので、肝心のほかのことも含めて、もっとやれという応援については、率直に言って、ほんとうに今日はありがとうございます。いろいろと。
【鶴田委員】
もう一点だけお聞きしたいのですが、4ページの取引所のガバナンスというチャートがございますが、この中で社員総会と理事会、監事、市場取引監視委員会等々、それから運営委員会が記載されております。菅野理事長にお聞きしているようなことを検討する場は、多分、運営委員会になるのだと思うのですね。運営委員会が、どの程度の頻度で開かれているかよくわかりませんが、取引所の取引量が拡大すると、取引所の収入も増えますよね。経営も安定化するわけですよね。だから、そういう観点に立ったら、もう少し前向きな検討をなされていいのではないかと。例えば今日のペーパーに出てきましたが、「時間前市場」の創設とか、あるいは先渡市場を強化することによって、スポットと先渡の裁定取引ができるとか、そういうのはすべて取引の増大につながってくるわけですね。その辺で運営委員会がやるべきなのか、あるいは中期的に考えた場合に、取引所活性化委員会みたいなもので、もう少しコンスタントに、専門的に考える委員会みたいなものがつくられて、頻度もかなりの頻度で検討していくとなっていくと、理事長がお考えになっているような方向性が実現できるのではないかなという気もしないのではないですが、ぜひガバナンスのことも含めて、取引所さんの中で、取引所の活性化につながることをご検討賜れば、我々も大変ありがたいなと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
【日本卸電力取引所(菅野)】
どうもありがとうございます。
【金本座長】
今、先渡の話が出てきたので、簡単な質問なのですが、資料6の14ページに、海外の取引所との比較が出ているのですが、先渡定型取引が海外のマーケットでは出ていない、見当たらないようでありまして、もともと先渡定型取引はあまり市場性がないものかもしれないなという印象を持ったのですが、この辺の考え方についてはどんな感じでしょうか。
【日本卸電力取引所(菅野)】
日本の取引所は基本的に現物からスタートしておりまして、先渡も、いわゆるフューチャーズじゃなくて、先にほんとうに電力を受け取る、渡すと。海外の場合は、どちらかといえばというか、ほとんどそうでございますが、裁定をしたり、ヘッジをしたりするために先をつくっているような面が多いのではないかと思います。ですから、発想そのものが違います。これはどちらが正しいかは私もちょっと、金融資産なんかだけですと、そういうこともございますが、やはり日本の場合には、いわゆる単純に電力のこととあまり関係ない金融機関だとか、証券会社とか、そういうことが自由に参加できるような市場としては、そもそも用意されていないところへ、先という概念を入れますと、先渡ということになりますので、そこが違いかと思っております。
【金本座長】
あと、いろいろご検討していただくようでありますので、私の個人的なイメージは、海外に対応するものではOTC決済サービスが対応するのではないかと。勝手にOTCで契約してきたものを取引所に入れて、取引所が決済サービスをするし、それからデフォルトリスクを取引所がカバーすると。そういったことをやっているようでありまして、ご検討のときに、どういうものに市場性があるか、使われるかということについて幅広くご検討いただければという気がいたします。あと、横山先生、どうぞ。
【横山委員】
ありがとうございます。取引所を今後、活性化していくのは非常に大賛成なのですが、この取引所の設計をしているときの昔をちょっと思い出したのですが、市場環境整備ワーキンググループですか、そこで、たしか卸取引所の将来像ということで、収支をバランスするために、どれぐらいのキロワットアワーがあって、年間取引されればいいかと。そういうシナリオがあったような気がするのですが、忘れてしまいましたので、それと比べて現状が3年近くたって、どうなったかを教えていただきたいというのがまず第1点目です。きのう、ちょっと調べたのですが、資料が見つからなくて、あったのかどうかも、あやふやだったのですが、たしかそういうシナリオがあったような気がしたので、そういう面からの評価も当初予想したものとどうなのかというところを教えていただきたいということです。
それからもう一点は、「時間前市場」ですが、資料6の15ページに、「時間前市場」の創設の検討というところで、私は系統関係の技術者ですので、ここは非常に供給安定性にかかわっている部分だと思うのですが、皆さんもご存じのように、現在は前日のゲートクローズ後、12時ごろから、系統運用に関しましては需給バランスの作成、チェックをして、系統の安定性、系統状況もチェックするなど、さまざまな業務が系統運用に関して行われているわけです。そして17時ごろから、翌日の起動の発電所の準備に入るということですが、それ以降に運用の変更もまだあるということも考えますと、やはり資料にありますように、系統全体の安定供給に不都合が生じることはしてはならないということが大前提で議論をしていただきたいと思います。
この資料6の15ページにもありますように、発電不調時の電源調達、同時同量のためであれば、これは系統安定に資するということで、このような考え方で「時間前市場」があることは1つの方法であるのではないかと私も思います。ですから、発電不調時の電源調達または、同時同量のために、そのケースで限定して、こういう「時間前市場」はあるべきなのではないかなと私は思います。皆さんご存じのように、カリフォルニアのほうでも、「時間前市場」で非常にコストが安く手に入りそうだとわかれば、意図的な低需要想定で需給計画を出して、それから「時間前市場」で大量に買い付けるということも起こって不安定な現象になりますので、そういうことはぜひ避けるようなシステムにするべきではないのかなと思います。
当然、この資料の最後にも書いてありますが、この場合、システム開発の費用、人件費などがかかることは当然予想されるわけですから、こういう発電不調時や需要の急増などの同時同量のために、市場に対する参加者がどれぐらい出そうで、費用的にやっていけるのかどうかも、今わからないわけですが、そういうこともよく考えた上で、さまざまな観点からじっくりと検討していただきたいと思います。以上でございます。
【金本座長】
どうもありがとうございました。そのほかに何かございませんか。
【日本卸電力取引所(山﨑)】
先ほどの横山先生からお話しいただきました、当初、取引所をつくったときに、採算面で標準的なものがあったのではないかというお話をいただきましたが、事業の採算性という意味でどういったものかなということで、あるシナリオはつくりました。その中では、急に需要は出ないのかなと。事業の採算性ということですから、本来の目的のための指標ではないのですが、それでつくった数字でいいますと、実はスポット取引の手数料3銭、これをベースにしますと、おそらく事業運営費で見れば、スポットでいけば約40億キロワット/アワー程度の数字が要るのかなと。ただ、その40億というのは、いつごろ目指されるのだという話になりますと、平成22年ぐらいに何とかなるのではないかという、わりと今で申しますと、のんびりしたようなところの見込みを持っておりました。その見込みからいいますと、今現在、平成18年、平成19年を見ましたら、見込みよりは少し上にはあるのですが、先ほど言いましたように、本来、取引所があるべきポジションからいいますと、その量でいいのかと。0.2%が果たしていいのかというところから申しますと、まだまだと。先ほど菅野のほうからも申しましたように、ボリュームとしては少ないなという感じはいたしております。
それからご指摘いただきましたように、系統運用の支障にならない。あるいは「時間前市場」にスポット市場が食われないかといったところも、当然のことながら、我々は一番気にしておりまして、そういった部分については、また新たな制度設計の中で考えていけないと思います。当然、私設任意の会社でございますし、費用対効果、事業採算性も考えた中で、この制度も考えていくという方向で、今のところ、事務局のほうは考えております。どうぞまたご指導のほど、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。
【金本座長】
想定ラインは、以前、私も拝見したことがあって、あれはエネ庁でやったのでしたか。
【片山電力市場整備課長】
エネ庁ではなかったと思いますが、たしか5年後に、スポットでならして、ざっくり言って1日1,000万キロワット/アワーといったような数字だったのではないかと思います。かつて2年ぐらい前に、瞬間風速でそれを超えた日があって、みんなでよかった、よかったと言った記憶がありますが、今は大体、ならすと1日400~500万というところで、目標の半分ぐらいと。要するに2年半たって半分なので、そのまま線形で伸ばしたら、5年後には達成になるのかどうかよくわかりませんが、そういうレベルだということでございます。ただ、それでも、倍になったとしても、さっきの0.2%が0.4%になるぐらいのボリューム感だということだと思います。
【金本座長】
そのほか、いかがでしょうか。山地委員、どうぞ。
【山地委員】
先ほど、横山委員が触れられた資料6の15ページの「時間前市場」の件ですが、私はあまり技術的な専門家でもないのですが、ここは創設すべきかどうかについて検討すべきではないかという慎重な書き方なのですが、技術的にいろいろ難しいことがあるし、安定性を配慮しなければいけないのは私もそう思うのですが、ただ、諸外国の例では、時間前とは書いてありませんが、当日取引とかと書いてあるのがそれなのだと思うのですが、行われているわけですね。我が国で特に難しい障害と思われるものがあれば、どういうことが考えられるのか。それを少し私の勉強のためにといったら恐縮ですが、どなたかにご説明いただければと思います。
それと関連するのかしないかのもわからないのですが、資料7の6ページに、これまでの取り組みを書かれていて、天災地変等のときの買い手への補償制度があります。天災地変で発電不能のときに取引所がこれを補償する制度を導入したと書いてあります。私は先ほど聞いていて十分理解していないのですが、受渡債務を免責されるということで、代金は返還されるというのが前にあるのですが、取引所が補償するということは、電気を取引所が調達して供給するという意味なのかどうか。もしそれなら、どうやっているのか。そちらの説明をお願いします。
多分、この2つはあまりリンクしていない可能性があるのですが、2点ほどお伺いしたいと思います。
【片山電力市場整備課長】
簡単に説明できるかどうかあれですが、基本的に、要するに、どこまでやるかは別にして、日本でできないはずはないと思います。ただ、ネットワーク部門のあり方が諸外国と日本では違いますので、当然、そういう違いもあろうかと思いますし、よく言われる議論でいくと、それぞれロードカーブの急峻性の違いとか、要するに日々の系統運用の現場の違いもあるかもしれませんが、日本でできないはずはないはずでございます。したがって、要は一定時間前をどういうふうに設計するのかとか、どこまでコストをかけてやるのかとか、そういったところの比較考慮は当然あるので、具体的な形としては、諸外国と同じものが日本で直ちに実現するものではないかもしれませんが、テクニカルにできないことではないのではないかと思います。
【金本座長】
これだけポンとつくればいいという話で多分なくて、今日ではなくて次回、お願いするインバランスの料金をどうするかといったような、いろいろな問題と絡むので、それを全部考えた上でできるものかということを、これからご検討いただくという感じかなと思います。
【日本卸電力取引所(山﨑)】
今、山地先生の2つ目の質問でございますが、天災地変のときに、電力を渡せなくなった人は渡さないでいい。そのかわり、お金はもらえないと。これだけしか決めてなかったのでございますが、そうすると、電気が来なくなっちゃった人は、急に高い罰金的なレートの電気を使ったと。それでお金は返ってきたけれども、損失が発生していると。その部分を補償すると。電気を取引所が買って渡すところまではちょっと間に合いませんし、私どもはそういう仕事はしておりませんので、金銭的な損害を提出していただいて、お渡しすると。
【金本座長】
そのほか、ございませんか。松村委員、どうぞ。
【松村委員】
説明ではほとんど触れられなかったのですが、資料6の23ページに出ているマーケットメーカー制度をご紹介していただいています。問題が多くあることは重々承知していますが、この制度の導入に期待しています。マーケットメーカー制度がもし取引所でうまく入れることができれば、今までいろいろな機会で指摘してきた取引所のパフォーマンスの監視の問題も、流動性という問題も一挙に解決する可能性があります。例えばマージナルコストをきちんと推計しなくても、この制度が導入されれば、スプレッドを見ているだけで、ある種の価格支配力の行使の有無がわかるわけです。流動性の供給ということで言えば、仮に取引量が実際に約定する取引量が少なかったとしても、この制度が十分機能していれば流動性が十分確保されていることが、だれの目にも明らかになります。これがうまく機能すれば、速やかに常時バックアップを廃止して、スポット市場にその機能を移すこともきっと可能になってくると思います。実際に現物市場で、これをやるのは非常に難しいことは重々承知していますが、大いに意味のある制度だと思うので、できれば取引所でも、官庁のほうでも、ぜひ導入を積極的に検討していただきたい。
これがうまく導入し機能すれば、ほかの細かいことはあまり言う必要はないかなという気もするのですが、これが導入されてうまく機能することを前提に話をするわけにはいかなので、幾つか指摘すべき点があります。まず第1に、こういう席でこういうことを言うのは不適当なのかもしれないのですが、大規模な電源の事故が起こったときに、電力事業者は当然電力の調達を迫られます。もちろん、すぐに必要と言うときには、市場を使っている時間がないということはあるわけですが、翌日、翌々日、数日先とか、こういうレベルのものであれば、本来なら市場を使って調達することも原理的には可能であるのにもかかわらず、実際にはあまり使われていないという事実がもしあるとするならば、それは市場の使い勝手の悪さを表しているとも考えられます。そうすると、なぜ市場が使われなかったのだろうとかという問題を設定して、その原因を考えていくことをどこかでやる必要があるのだと思います。取引所の内部でやっていただければすごくありがたいのですが、どこかが、事後的に、なぜこんなに市場が使い勝手が悪かったのかを検証することがぜひ必要だと思います。
今までは意見だったのですが、質問で確認したいことがあります。資料7の11ページ、一番最後の1行で書いてあるところを確認したいのですが、公表データをもとにコストを推計し、その推計値と実際の入札額を比較するとあって、これはぜひやっていただきたかったことなので、やっていただいて大変ありがたいのですが、この調査の結果はどの程度公表されているのかを教えていただきたい。もちろん入札額そのものを公表することは到底できないのは重々承知していますが、この分析の結果は、どういうレベルでどういう形で公表なり何されているのか。あるいは、どの程度やられているのか。実際のところ、どんな感じなのかということを、差し支えのない範囲で教えていただけないでしょうか。
【金本座長】
では、菅野理事長。
【日本卸電力取引所(菅野)】
それではお答えする順番を入れ替えまして、後のほうの推計との比較をどうしたかという話でございますが、推計そのものの仕方が、1つの仮定の仮定に基づいてやっておりますので、そういうことをやっていること自体、おそらく関係の方に言わせれば、とんでもないおかしなものと思われてしまうかもしれませんし、一応見てみるという程度でございまして、そこから見て明らかにおかしければ、当然、次の調査をしなければならないわけですが、今までは、こういうものを比較してみて、それほど飛び跳ねたような状況の相場が立っていたわけではないので、それを時々といいますか、年度とか、原料の価格の変動の大きかったときにチェックしながら見ているということで、とても好評というところには行っていないというのが率直な私どもの状況でございます。
それから、先ほどの大事故のときにワークしなかったというお話でございますが、実は、これは先ほど来、いろいろ取引所はもっとしっかりせよという激励をいただいて私も非常に感激しておるのでございますが、今までのつくりは、もともとは長期の契約を発電者と需要といいますか、お互いになさっているところが基本にあって、そこから飛び出しているもの、あるいはその振れがあるものを調節する補完的な市場だということで最初のアイデアができたように思っておりまして、この間のような大きな事故のときは、そもそも例えば玉出しを約束しておられる、あるいは普段はそういう機能を果たしておられたところに、ああいう事故が起こるようなことが起こりますと、立場が逆転しまして、もちろん市場で買って、相場をぽーんとつり上げてしまわない範囲では、お買いになる気持ちはおありだったと思いますが、おそらくけたの違う数字を各時間帯で買いが出れば、おそらく相場そのものを非常に乱すといいますか、おそらくそういうふうに考えられて、市場に出られなかったのではないかと私どもは推察をしております。普段の出来高が500万、1,000万という範囲内のところに、各時間帯にわたって、もし何十万という買いが入れば、それなりにいろいろなことが影響を受けますので、おそらくこれは市場を慮って、セルフディシプリンをされたのではないかなと。これは私の勝手な想像ですございますが。ですから、そういうときこそワークするようにということになりますと、ちょっと市場の設計そのものの、先ほど申し上げましたような0.2%の問題よりも相当上のところを、2けた上のことができませんと動かないのではないかと思っております。ですから、原因を考えるようにとおっしゃった点は、私どもは原因は想像といいますか、想定はしておりますが、以上のようなことでございます。
それから、マーケットメーカーの点は、まだこれから、おそらく皆さんにご議論いただくことなのであれでございますが、おそらく松村先生がお考えになっているのは、売値と買値との間の幅をある程度常識的な範囲で出すことが想定されたものを言ってらっしゃるのではないかと思いますが、異常に飛び跳ねたところで売りと買いを出しておられると、事実上メークにならないようなですね。つまり、ある程度規制といいますか、ルールをかけたメーカーでないとだめかなというのが、ほかの市場のところで感じたことでございます。
【金本座長】
どうもありがとうございました。いろいろ取引所だけで解決できる問題はあまり多くないこともあるかもしれませんので、幅広くご検討いただきたいと思います。片山課長から、何か。
【片山電力市場整備課長】
中越沖地震のときの取引所の動向の点について言うと、まず日本全体として、60ヘルツ帯と50ヘルツ帯で供給力の状況は全然違う状況が出現したと。これは9月3日の電気事業分科会で資料等もご提示したやったわけでございます。基本的な問題として、連系線の問題がまず一つあると思います。これはまた安定供給のパートで議論すると。
取引所は何で使われなかったのかという点について言うと、菅野理事長はスポットの話をおっしゃいましたが、結局、電源調達として二者間融通という相対取引が、ある意味で取引所の定型的な先渡を使わずに行われたということを松村委員はご指摘されているということではないかと思います。私の想像でございますが、やはり使い勝手が悪いと。定型先渡だと、一たんコミットしたもののポジション調整は原理的にはできるわけですが、実際、先渡に流動性がなければ成約しない。そうなると自分たちだって需給がどうなるかわからない。したがって、そんなリスクを取って出せない。むしろ融通のきく相対になるのでしょうというところはあるのかもしれないと思います。ですから、ある意味でリスクマネジメント機能を果たすことが取引所に期待されているということでございますので、大規模な需給のミスマッチをどういうふうに考えるのかとなるのかもしれませんが、そういうミスマッチが起きたときに、どういうふうに取引所が使えるのか。そこの使い勝手をどういうふうによくしていくのかというのが、安定供給との絡み、要するに安定供給を確保する1つの効率的な手段として取引所が全く使えないのであれば、そこは改善をしていくべきではないかということではないかと思います。
【松村委員】
補足していただいて、どうもありがとうございました。そういうつもりで言いました。
それから一つ確認したいのですが、今回の直近の地震のことだけではなくて、もう少し前に、もう少し西の大きな発電所がとまったときにも市場を使わないで相対取り引きで調達されたと僕は認識しているのですが、その一件だけのことを言っていたつもりはなかったのです。それから、もう一つは、取引所を使わないで買った人、売った人を非難しているわけでは決してありまえせん。それは理由があってそうしたわけですから、非難するつもりで言ったのではないということを確認しておきたいと思います。
【金本座長】
西澤さん、今の話でしょうか。
【東京電力(西澤)】
当事者が言うとあれなものですから、松村先生と今、片山課長のあれで、そのとおりなのですが、実際は、あのとき、松村先生もおっしゃいましたが、瞬時にはすぐ、安定供給を確保しなければいけませんので、これは瞬時のやつで相対でも調達したというのが実際でございます。先行きのやつも、もう見通しがわかったものですから、どうするかというときに、非常に難しいのは、量が多くて、ある程度期間が長くて、もう一つ確実にないときついのですね。そこを満たしている形で考えたときに、やはり相対でですね。というのは、もう一つ、交渉事でやるのですが、それだけの量を持っている他電力になるわけですが、その他電力もいろいろ厳しい状況があるわけですね。その中で、もし何かあったときに向こうもキャンセルできますよという条件で話し合いながらも調達していったという形です。実際、一部分は先渡から調達しております。ただ、先渡の場合は、玉は出ていてもどこかに取られちゃったというのも事実ありました。そういう形で、いろいろ取引所はそういう面もあるというので、これはわかり切ってやっていることですので、一つ経験もしたかなと思っていますが、いろいろな調達の場があるのも一つ大事かなと。ここしかないというよりは幾つかがあるのも一つ大事かなと思っています。活性化については、我々として参加者ですので、いろいろ考えていかなければいけないというのは常日ごろ思っております。
【金本座長】
鶴田委員、お願いします。
【鶴田委員】
この間の中越沖地震はすごく大きな事故で、電源の脱落もすごく大きいのですが、ただ、よそから応援されているボリュームは、西から100万、東から50万とか、この程度の単位だったら、ほんとうは取引所から調達できるようになっていなければいけないのだろうと思います。逆に言えば、今の取引所のボリュームからすると、100万とか、50万というオーダーが大き過ぎてしまって、それで確実に調達できないとなっているのかなというふうにも思えます。したがって、松村委員が指摘の使い勝手が悪いことは、そのとおり言えそうだなと思います。
そのことと関連はするのですが、資料6の15ページの「時間前市場」についてちょっと申し上げたいのですが、「時間前市場」は、片山課長がおっしゃったように、日本でもやろうと思えばできるとおっしゃって、私もそう思うのですが、「時間前市場」をどういう機能を持たせて、どういう性格づけをするのかは、イメージとしてまだかたまっていないような気がいたします。この性格づけをするについて、やや抽象的ですが、系統運用への影響に十分留意し、費用対効果の観点も適切に考慮と書いてあり、これは1つの縛りになっているかと思います。したがって、私の理解では、この「時間前市場」はスポット市場の機能を補完する役割を担っていくのかというふうに理解いたします。
そういうことに関連して、この文章を読んでみますと、15ページに、前日計画策定後に発電不調や需要の急増と書いてあります。これは不正確過ぎるのではないかな思います。発電不調はいいのですが、需要の急増ということだけに絞っていますが、需要が減る場合もあるわけですよね。その日の温度によって。したがって、これは私の理解では、需要の急増というところは、予想と現実との乖離によって需要の増減が発生している。それは「時間前市場」が整備されていれば、そこでリスクを取ることができると私は理解しているのです。急増だけではないだろうと。つまり発電所が不幸にしてドロップしちゃったとか、需要が天候によって変化するとか、それからもう一つは、常時バックアップに変わり得るような、そういう機能を多分、この「時間前市場」は持つのだろうと思うのです。特に費用対効果の観点から見ますと、例えばスポット市場のときには、1日前ですから、多分、電源も温めていたりするのでしょうが、次の日になると、仮に電源をとめてしまって、冷えた状態の中で立ち上げろというと、また難しい問題があるのだろうと思いますから、したがって、ある程度費用対効果を考えたら、「時間前市場」はスポット市場を補完するというぐらいの機能なのではないかなと私は思うわけです。
その場合、時間前というのは何時間前までいいのかと、いろいろ議論があると思うのですが、例えば9電力さんがやっていた経済融通は2時間前ですよね。あれはいろいろな条件があるのかもしれませんが、1つのメルクマールになる可能性はあるのかなと頭の中で考えていますが、ある人に時間の幅はどうなの?と聞いたら、ある人は五、六時間前からと言うし、ある人は数時間と言うし、ある人は、かなり直近までできますがと言いながら、その人も時が経つと、あれはちょっと言い過ぎで半日前だとか、いろいろなことを言う方がいらっしゃるので、すごく多様性に富んでいるのだと思うのですが、やはり一つは経済融通の2時間が判断する材料ではないかなと私は思います。以上です。
【金本座長】
時間も大分少なくなってきましたので、資料6の11ページに、今回議論していただくものが上から2番目に(1)から(3)までリストされていまして、これについてご議論をいただいて、ある程度整理をしたいと思っております。
ということで、まず(1)の取引活性化方策で、取引メニューの充実、取引ルールの改善、取引量の増加という3つが挙げられておりますが、これについてご意見をお願いできればと思いますが。山内委員、どうぞ。
【山地委員】
この3つの前提で私の感想から申し上げたいのですが、取引の活性化ということを考えると。それをどういうふうに見るかということだと思うのですが、皆さん、おそらく同意されるのは、基本的にこれは望ましい方向であるということですね。それから、10ページの0.2%という数字はいかにも少ないと。こういうことで、どこまで大きくするかは1つの議論の対象になるのかなと思っています。ただ、基本的には、取引量を増やすのが、今、金本座長が言われた(3)のところにありますが、それは1つの目標ではあるけれども、本質的な目標は、増やすということよりも、次にどういうマーケットをつくるかということで、それにマーケットをどういうふうに働かせるかということで、それを考えていかないといけないのかなと思っています。
ちょっと違和感があるのは、活性化方策の中に取引量の増加と書いていますが、増加すれば活性化するのだけれども、結果的に増加するということが重要であって、これは手段なのか、目標なのか、そこが曖昧です。もちろんいずれにしても、これは必要なことだと思っています。
それで今申し上げたように、活性化の方向を具体的にどういう方法でやるのかということが重要です。その次のマーケットの構造で、いかに何を実現すべきかということを考えなければいけないということだと思います。今、鶴田先生がおっしゃったのも、おそらくそういったことを頭に置いて、具体的にどういう制度を詰めていくかということを考えていかなければいけないということだと思います。ただ、おっしゃるとおりだとは思いますが、私は技術的なことはわからないので、技術的なことの制約とか、その辺のことについては判断するにも情報がもう少し必要かなと。こんなような感じを持ちました。
メニューの充実とルールの改善は基本的に、こういった活性化をすることには必要であって、先ほどから出ている、どこまで使いづらいかという議論は、さっき松村さんがおっしゃったように、使われていないのだから使いづらいのだろうということは一つの傍証ではあるとは思います。ですから、その意味では、その傍証を生かしながら、具体的にどういう方向で行くかということを考えるべきです。ただ、その場合に、現場の人たちが、どういうことを考えているのかとか、あるいは具体的に今日は取引所の方もいらっしゃるからあれだけれども、現場の人たちの考え方とか、あるいは方向性をもう少しフィードバックする必要があるのかなと思っています。
それで具体的なことで言うと、今のメニューの多様化ということで、1つの目玉は、先ほどから議論になっている15ページのところですが、最後に今、鶴田先生も言い出されましたが、費用対効果の観点ということは、これをやったときに、どれだけ量的に出てくるのかがやはり懸念されるのかなと思っています。例えばこれをやって、人を増やすとか、コストがどこまで増えるのかなということだと思います。そこで先ほどおっしゃったように、時間前取引を入れたときのその次の段階として、市場の構造がどうなるのかとか、それをどう生かしていくのかということの明確さが必要だというのはおっしゃるとおりだと思います。
それから、ルールの改善は、これは事前にいろいろご説明をいただいて、なかなか理解が難しいところだったのですが、逆に理解が難しいほど物すごくルールが複雑になって、そういったところの桎梏というか、縛りがあるのかなと思って、一生懸命勉強してきて、何となくわかってまいりましたが、そういうことだと思います。その意味では、方策としてルールの改善が出てくるのは当然のことかなという印象を持っております。
それから、先ほど村松委員がおっしゃったようなマーケットメーカーとか、こういった方策がどこまでというのは、どうですかね。日本に導入するときに、日本型のこういうものでどういうものがあり得るのかということを、もう少し具体的に示していただくと、判断基準があるのかなという印象を持ちました。
大体、先ほどからそんな感じを持ちました。以上でございます。
【金本座長】
川﨑さん、お願いします。
【関西電力(川﨑)】
ありがとうございます。取引所の活性化につきましては、私どもとしても当然、期待しているところでありまして、先ほど西澤オブザーバーも仰ったように、調達手段がいろいろなところに広がることは非常にいいことだと思っております。ただ、基本的に使い勝手をよくすることは、取引所に参加する方々に魅力あるものをつくっていくところに一つ、大きな解決があると思いますので、その辺を十分に参加者の中で、取引所さんを中心に議論していく必要があるかと思います。
それで当初、取引所を開きましたときには、市場の厚みがないということで、私ども一般電気事業者のほうで玉出しに協力させていただくということで、安定供給確保を前提に経済合理性をもとに、できるだけ出していくということでやってきまして、先ほど山﨑事務局長からもお話がありましたように、この2年半で、かなり当初の想定を上回るぐらいの取引量のところまで来ていると思っておりますし、そういう意味では指標価格の形成とか、需給のミスマッチングの解消に一定の役割を果たしてきたことは言えるのではないかと思います。
ただ、こうした前提は、参加する者の自由な意思、自主的な判断の中でやることが一番大事だと思っております。今回の資料の中に、目標値といった考え方について記載がありましたが、そういった形の、いわゆる割当や規制を強化するようなイメージで取引量を活性化していくことは、仮に一般電気事業者が対象となると、かなり縛りもきつくなりますので、その辺は自主的参加のもとで大いに取引所の活性化に努力していくということだと思います。取引ルールにつきましても、いろいろまだ煩雑な部分はあるかとは思います。そういったところにつきましては、手続面の簡素化とか、いろいろなところで解消していただくように、取引所さんのほうでもご検討いただいておりますので、そういったことを十分やっていくことで、従来の考え方の中でやっていける部分だとも考えております。そういうことで、いわゆる取引参加者の自主的判断のもと、魅力的な商品づくりということを第一に、ご検討いただければと思います。
マーケットメーカー制につきましても、どんなものかが見えてきておりませんのでよくわかりませんが、参加者の方が自主的に参加できるような魅力あるような形になればいいと思いますが、そういった形の中でできるのならともかく、先ほど申し上げましたような、規制強化につながるということになると、違う方向に走って行くこととなるため、十分留意してご検討いただければと思います。
【金本座長】
大日方委員、どうぞ。
【大日方委員】
先渡とスポットが、こうも性格が違うのは最近やっと理解したのですが、おそらく規模が大きくて託送が問題になるので、なかなか求償金並みに先に決済という形にできないのかもしれませんが、海外でできているということであれば、なぜ日本でできないのかをもう一度検討する必要はないのかなという気がします。もちろん期限を切らないと託送手続に入れないので、あまり直前まで縛ることはできないのですが、もしも先に決済、つまり現物引き渡しの義務が外れると、取引所の会員そのものが劇的に変わることが可能で、今の状況ですと発電機を持っている人しかないので、顔色を見れば、どこに何があるかがわかってしまっているので、だったら、外で取引をしても同じだと。市場を使わないのは当然かなという気もしますが。つまり、今の状況だと、空売りから入れないので、それは流動性が低いのは当たり前だという気がしています。ですから、全面的に求償金にはできないのかもしれませんが、もう少し工夫ができるのかなというのが一つです。
それから、これは先ほども出ていましたが、11ページの(1)(2)(3)のところで多少気になるところがありまして、広い意味での取引コストを低減させて流動性を増すと。あるいは潜在的なニーズを掘り起こすという次元の話と、半ば強制的に市場取引に移行させると。極端な話、一般電気事業者さんに、ある一定割合は絶対市場に売れと。自分のところで送電してはならないというようなことをすれば、バーチャルでもいいのですが、無理やりにでも増えるのですが、市場取引の流動性を増すというのとはちょっと次元が違っていて、かなり後者のほうは過激な感じがするのですが、そこまで今回のことは一応、アイデアでも考えることにしているのかどうか。資料としては、海外ではこういうのがあるという紹介があったのですが、今回の議論として、そこまで考えることなのかは確認しておきたいのですが。
【片山電力市場整備課長】
まさしくワーキンググループでご議論いただければということなのですが、例えば今、常時バックアップ契約があります。これはさっき、適正取引ガイドラインを引用してご説明しましたが、今の需給状況はやや特殊なのですが、もうちょっと前の需給状況のとき、平時のときで考えれば供給余力が十分あると。つまり余力は十分ありますと。他の一般電気事業者に卸売をしているのに、なぜPPSに売れないのかと。余力があるのであれば、供給を拒絶すると独禁法違反になりますよと。さらに、そのお値段についても、相手PPSが商売できないような水準をつけると独禁法違反になりますよというのがあるわけです。ある意味で量的な制限がないような予備力に余裕があったら出さなければいけないというものが、ある意味で位置づけられていたわけでございます。これは、これだけの量を出しなさいと。VPP(Virtual Power Plant)で出しなさいというよりも、ある意味、量のイメージも湧かないという過激なことを日本をやってきたわけでございまして、ある意味で、こういう常時バックアップについて、取引所取引、要するに市場の中で解決していこうという方向性で、これまで制度評価小委員会でも議論し、適正取引ガイドラインでも議論してきたわけでございます。ですから、そういう意味で、流動性について、ある意味で自主的に任せればいいではないかと。なぜ強制するのか。なぜ目標をつくるのかというご議論はあるのでございますが、では一方で、常時バックアップはどうしますかと。これについて我々は、一般電気事業者さんは、これは市場に行くべきだというご意見だと理解しておりますし、逆にPPSさんのほうは、それに対して、いやいや、移行先が十分機能するまで、とてもじゃないけれども、そんなに急いでやるべきではないというご意見もあるわけでございまして、一体、そこをどういうふうに考えていくのかというときに、VPPというのも意外と過激ではないかもしれない。日本になじむかどうかという議論は別だと思いますが、そんなに過激かどうかでいくと、別に量が決まっていれば、供給計画上だってカウントできるではないですかということなのかもしれません。私もちょっと過激なことを言っているかもしれませんが、少なくとも今、常時バックアップが厳然としてあって、これをどう取引所取引に移行していくのかを、これまで電気事業分科会の中でずっと積み重ねてきたものがあることを前提に、取引所の取引量はどういうふうに考えていくのかと。メニューの充実とルールの改善だけで、あとは待つということであれば、一方で常時バックアップは、その間ずっと残りますねということを明確にする必要があるのではないかと思いますし、そのありたりをぜひ十分ご議論いただければと思います。
【大日方委員】
専門的なことはわからないので教えていただきたいのですが、一般電気事業者1社について、常時バックアップ契約の契約量を積み上げていったら、発電可能キャパを超えるということは起きているのか起きていないのか。つまり、確率判断をすればいいので、同時に全部、悪いことが起こらないとすれば、枠はあっても使われないと思えば、契約することは可能なのですね。つまり、それはある種のオプションの空売りをしているのですが、もしも現在起きているとしたら、そこの部分は求償金化しているというか、流通はしていませんが、実態とは違うというか、マーケットのほうがかなり厳しくてということが起きているのですが、その辺はどうなっているのですか。
【片山電力市場整備課長】
今、直近の状況はあれですが、常時バックアップ契約はキロワットをまず契約をして、そこの部分は基本料金を支払うという形になっている契約が多いのではないかと思うのですが。したがって、ある意味で、そこの枠を押さえるという契約だと思います。したがって、余分な枠を持つと、それだけコストがかかるわけでございますので、当然、そこにはおのずとPPSさんのほうでは自制が働くということではないかと思います。一方で、売り手の一般電気事業者さんは、当然、契約をした以上、その量は日々の計画の中で確保されているということではないかと思います。したがって、常時バックアップで確保しているものと例えばスポット市場との間で裁定というのは、当然、働き得るわけでございまして、過去、いろいろなことが常時バックアップを使って行われているといったようなメディア情報等もあったこともあるのかなと記憶をしております。
【金本座長】
三村さんからお願いします。
【NACS(三村)】
すみません。一番最後に感想を言いたいので、よろしくお願いします。
【金本座長】
そうですか。では、鶴田委員。
【鶴田委員】
資料6の16ページと17ページあたりの取引ルールの改善について一言申し上げたいと思います。2つほど申し上げたいと思うのですが、1つは全般的なことであって、16ページで、発電事業者から見た事業リスクに関して以下の指摘があると。3つ書いてあるのですが、(2)に関して言うと、先ほど菅野理事長からご説明もありましたが、今はファックスでやっているそうですが、それはいずれはシステムに変えるということでございまして、ある意味では、これは取引所に関係しているのかなという気がしないでもありません。ただ、ここの取引ルールの改善は、これ以上にもまだあるのではないかなと思いますものですから、事務局で、取引ルールに関して体系的にこういうふうになっていますよと整理していただいて、しかも、改善のためには、こういう工夫が要りますよという事務局レベルでできることが一つあるのではないかな思いますものですから、大変お忙しいとは思いますが、事務局ももう少し汗をかいていただけたらありがたいなというのが一つでございます。
それを前提にしてもう一つは、バランシンググループに関することであります。バランシンググループ等につきましては、事業者が独自でリスクを取りながら対応できる部分だいう気いたします。特にイコール・フッティングという観点から考えてみますと、例えば一般電気事業者は多様な電源を持っている。そういう意味ではポートフォリオの幅が広い水力とか、原子力とか、LNGとか、石油火力、石炭火力とか、いろいろ電源を持っているのですが、発電事業者あるいはPPSは、一般電気事業者から見ると電源の幅が非常に狭いし、単体であったりする場合もあるわけですね。そうすると、特定電源がドロップしたようなケースを考えますと、一般電気事業者の場合ですと対応しやすいけれども発電事業者やPPSの場合ですと、電源が限定されているために一般気事業者とのイコールフッティングという観点から見るとどうしても不利益となる場合があるのだと思います。バランシンググループは、それを解消するための1つの手段であって、幾つかの事業者が集まって、その中でどういうルールをつくるかはさておいて、一般電気事業者と同じように複数の企業間で多様なポートフォリオを持つことも可能になる。もっとも、一般電気事業者ほどの電源の多様性は持てないと思いますが、それでも事業者のバランシンググループを形成することによって、そこでリスクを取ることができるのではないかと思います。
往々にして、このバランシンググループの議論をしますと、例えば情報が特定の企業に集中してしまって、したがって、そのことによって事業者間でグループをつくりにくいのだとか、いろいろ問題があるようでございますが、そこのところはいろいろと工夫する余地があるのではないかと思います。PPSとか発電事業者の場合でも、数ある事業者の中から少なくとも3つとか4つの企業と提携していくとか、その中でリスクを吸収していくとかというようなやり方もあるのだろうと思います。ですから、行政のほうにすべて球を投げるのではなくて、ある仕組みが決まった場合には、一般の事業者も自分たちでリスクを取っていくという姿勢なり、考え方が大事なのではないかという気がしたものですから、発言させていただきました。
【金本座長】
時間も押してきましたので、なるべく簡潔にお願いいたします。松村委員、どうぞ。
【松村委員】
川﨑オブザーバーの発言と大日方委員の発言のごく一部で、ちょっと納得がいかないところがあったので、一応確認します。
基本的には、これは第3回目のワーキンググループで、それ以前の回で確認したことは、競争基盤が現状ではまだ脆弱であり、これを何とか整備して改善していかなければいけないというのが大前提としてあって、高度に寡占的な市場の構造において、ある種、競争の基盤を整えていかなければいけないと言う点です。社会的なメリットがあるから検討するという前提で、そのうちのキーの1つとして卸取引があり、インバランスがあるという格好で議論が整理されているのだと思います。そうすると、事業者にとってみて、やりたいことはやってもいいけれども、自主的にやるインセンティブはないようなものを入れるのはいかがなものかという議論は承伏しかねます。私設任意の取引所市場なのだから事業者が反対する事は入れるべきでないという議論自体がそもそもおかしいと思います。仮に競争なんかは起こらないほうが事業者にとってよいのであって、それは事業者のインセンティブとしては競争が起こらないほうがいいのだから競争基盤は整備されないほうがいい。これが事業者の自主的なインセンティブです。だから、競争基盤を整備するべきでない。そういう議論をはじめたら議論は全く進まないわけで、自主的にやるインセンティブがないものは一切議論してはいけないとか、やるべきではないなんていうことはあり得ないと思います。
もちろん玉出しを義務づけるだとか、VPPを導入するだとかというのは、見方によったら過激な手段なのかもしれないわけで、もちろんデメリットもあるわけですから、絶対入れるべきだと言っているわけではないですが、議論の対象にするのがおかしいということは絶対にあり得ません。事業者にインセンティブがないことを義務づけるのはいかがかというのは全く受け入れられません。これらの制度にデメリットがあることは十分認識していますが、議論はすべきことだと思っています。マーケットメーカー制度も全く同じです。
すみません。長くなりましたが、以上です。
【金本座長】
山地委員、どうぞ。
【山地委員】
簡単に申し上げます。資料6の11ページのところ、今、議論になっているところですが、(1)の(1)(2)(3)で、(3)が取引量の増加ですが、取引量の増加そのものは確かに自己目的化するのは変で、それで何か目標というのは確かにおかしいと思います。活性化の結果として取引量の増加だろうと思うのです。ただし、非常に下世話な話をすれば、マーケットに慣れないといけませんね。どういうものかと。そのためには、ある程度の取引量がないといけないわけですから、そういう施策が重要です。だから、取引量の増加とぽんと書いてあったところが誤解を招く表現かなという気が多少しています。
具体的には、だから、先ほど来、いろいろありますが、私はVPPよりはマーケットメーカーのほうがよくわかるのですが、ああいうもので取引量を増加させておいて、ある種、どういうものかを理解してもらう必要があります。そういう期間がどうしても新しい制度には要るわけです。そういう位置づけで(3)があったのならいいと思うのですね。ただし、そういう意味では、マーケットメーカー制度をある程度期限を切って、ここでちょっとやってみて、うまくいくかいかないかを見るとかね。先ほど、どこかの例のところは最初はあったけれども、結局、シェアは小さくなっているというのがありましたが、ああなればいいわけで、自発的な取引は増えてくると思いますが。そういうことだと思います。
もう一つ、最後になるので、(2)(3)の市場監視とガバナンスについて申し上げますが、これはJPEXさんの資料7を見ると、組織図が出ている1ページとか4ページを見ると、市場取引監視委員会と理事会との関係がなかなかよく見えないのです。例えば4ページなんかは丸く書いてあるので、どっちが上になるのかわからない。わざとそうしているのかもしれないのですが、やはりガバナンスという意味からいうと、そういう監視するところとの執行運営するところの間の距離を明瞭にする必要があるのではないかなと思います。丸く書いているのは、悪く言うとごまかしみたいにも見えなくてもない。監視委員会の独立性がわかるようにすることは重要なことではないかと思います。以上です。
【金本座長】
時間も押していますので、手短にお願いしたいのですが。松本さん。
【東京ガス(松本)】
ありがとうございます。この11ページ(1)の(1)(2)(3)は、ぜひともよろしくお願いするところでございます。やはり取引量の増加は大変大事なことと思っておりまして、先ほど来、出てまいりました電力会社間の取引は、ここでやっていただくとか、それから先ほどから出ていますマーケットメーカー制度なんかについても、ぜひご検討いただきたいと思っております。
それから、ルールの改善でございますが、今、発電者は買い取引ができない状況でございます。PPSから委託を受ければよろしいのですが、自由に買い取引ができないため、自分が倒れたときに、代替電力を市場から即座に調達することが今はできない状況でございます。したがいまして、緊急時等につきましては、こういうようなこともできるようなことをお願いしたいと思っております。
それから、需要地近接性評価でございますが、先ほどJPEXさんのお話で、改善の措置は今図られているようでございますが、ただし、近接であっても、一般電気事業者さんと約定した場合は、これは戻らないという話になっているようなので、ここもぜひご検討をお願いいたしたいと。以上でございます。ありがとうございました。
【金本座長】
白羽さん、どうぞ。
【エネット(白羽)】
ありがとうございます。先ほど冒頭申しましたが、競争促進のための制度の改革に新規参入者としては大変期待しておりますので、先ほど、松村委員からもお話がございましたが、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
資料の11ページについてですが、今の卸取引所は、託送制度のひもつけルールのもとに設計されていますので、今後、取引所のさらなる活性化を議論するにあたっては、現行の託送制度ですとか、約款ですとか、系統運用などとの整合性による課題も出てくると思いますので、それらの見直し、少し時間はかかってしまうのかもしれませんが、それを含めた検討は不可欠であるのかなと思っております。もちろん、これまで取引所さんご自身の中での改善は継続していただいて、ぜひ本ワーキンググループにおいては、取引所さん内だけでは、なかなか改善が難しいと思われるような課題に対しても、資料にあるとおり、検討を進めていただくことが重要かなと思います。
それから、資料6の15ページの時間前取引に関してですが、今の取引所にない需給ミスマッチに対応する新たな市場の創設に大変期待をしておりまして、検討することに賛成でございます。市場の取引機会を増やすことになり、その結果、電源を有効に利用できるという側面もありますし、玉出しの活性化も期待できるのかなということで推進すべきと思います。ただ、いろいろ安定供給の確保ですとか、先ほど、横山委員からございました系統運用への影響ですとか、費用対効果、お金の観点も配慮しなければいけないということで、先ほど鶴田委員からもありましたが、私も実は経済融通の実績を参考にやったらどうなのかなと資料を見たときに思いまして、そういったできるところから検討を着手してはどうかと思います。
それから、ルールの改善ですが、それによりまして、取引の参加者が増え、取引所の活性化に向けて増えることは大変重要なことかなということで、改善には賛成でございます。ただ、ちょっと細かい点で検討の詳細になることなのかもしれませんが、供給区域で事業規模の小さいPPSにおきましては、一般電気事業者さんに支払うインバランス料金を求償できずに負担が増す場合も発生し得るということなので、検討に際しては、PPSの負担が増さないようなご配慮をお願いしたいと思っております。
それから、取引量の増大の20ページのところですが、25回の分科会での弊社の武井からも意見を述べさせていただきましたが、今回の資料に、海外でのいろいろなVPPですとか、マーケットメーカー制度という例示がございますので、ぜひワーキンググループで議論していただければありがたいと思います。
それから、情報開示と市場監視という資料の後半の部分でございますが、前回26回の分科会のときに、情報管理の不備のご報告があったときに、あわせて情報開示に関する指摘もございましたということと、監視につきましては、先ほど、私設任意ということで、取引所内の監視委員会と電力市場全体の市場監視委員会があるかと思うのですが、取引所の透明性、公平性を担保する意味で、内外から監視を強化することは非常に重要な視点なので、もちろん情報の取り扱いには細心の注意を払った上で、内外から検証を十分に行うということが必要かと思います。そういう意味で、本日の資料にございますように、海外での事例を参考にしながら、新たな枠組みですとか、監視方法、情報開示について検討を行うべきと思っております。以上でございます。
【金本座長】
時間も押してきましたので。(NACS三村氏に)(2)と(3)を少しやってから、最後にお願いしてよろしいでしょうか。
(2)の市場監視と(3)のガバナンスについて少し触れていただいた方もいらっしゃるのですが、何か特にご意見があればお願いしたいと思います。よろしいですか。市場監視のあり方について、もう少し何とかというご意見もございましたが。はい、どうぞ。
【鶴田委員】
市場監視のあり方とガバナンスは、かなり相互に関係しているテーマだと思うのですね。ガバナンスのあり方について議論を始めたら、かなり深刻な議論になる可能性があるのだと思います。例えば先ほどの市場監視委員会と理事会がどういう関係があるのだとかというのを含めて、それから、私が冒頭で菅野理事長に質問しましたが、取引所の機能を強化していくと。それを一体どこで検討するのかと。これもガバナンスに関する問題であって、そういうふうにかなり取引所のあり方の本質にかかわっているテーマだと思いますから、ここで今、終わろうとしているところで、何かありませんかと言われても、ちょっと困るなという感じがいたします。以上です。
【金本座長】
そのほかにございませんか。では、三村さん、お願いします。
【NACS(三村)】
私は全くの素人で、買い手側の立場でしか考えていないのですが、売り手側の立場の方たちのお話を聞いていると分からないことや理解し難いことがいっぱいあります。自由化を一般家庭までという事を前回まで議論しておりました。まだ決まったわけではないでしょうが、先送りする方向で話がついてきていると思っています。そういう中で、いつかまた、一般家庭も含めた全面自由化の話が繰り返されるときが必ず来ると思うので、そのとき、今の卸売市場の中で競争が成り立っていないと同じことをまた言わなければならないことになるのではないかと懸念しています。
中越沖地震が起こったときに、卸売市場があったから、東京電力は、取引所から買うことができるのだと思いました。だから、私たちは何事もなかったように電気が供給されるのだと単純に考えていました。私の仲間達も同じようなことを言っていました。今日の議論を伺い、私は二度も卸取引所を見学させていただいたのに何も分かっていなかったと思い知りました。何のために卸取引所があるのだと私たち何も知らない素人は思ったのです。そういう状況の中で、今後は、この11ページに書いてあることを見ていましたら、(1)(2)(3)ですが、こんなことは当たり前で、メニューをたくさん増やして、卸売取引所に参加する人を増やしていかない限りは、取引量の増加もないのではないかと私は感想として思いました。やはりこれから先、卸で活性化が起こってこなければ、自由化が進むと一般家庭を含め需要家は安定供給が得られない状況がありうると今日の皆さまの議論を伺って思った次第です。安定供給という意味でも卸売市場の存在を有効に活かしていただきたいと願っています。まだできたばかりでもあるので、一般の人は、こういうものがあることすら全く知らないと思います。これは一般の人が参加する場所ではないけれども、将来に向かっては一般の人の話題に上ってもよいのではと思います。以上です。
【金本座長】
どうもありがとうございました。時間もちょうど過ぎたのですが、今後の進め方を考えますと、ここで少し時間をいただいて、議論を整理するほどのものではないのですが、今後、どういうスケジュールで、どういう格好でご検討いただくかことについて私の考え方を述べさせていただきます。
まず(1)の取引活性化方策について、(1)で取引メニューの充実がございました。この中で、先渡取引と「時間前市場」がメインなのですが、先渡取引については、今さっき菅野理事長からご説明がありましたが、取引所のほうで検討されておられるようでありますので、今日の議論を踏まえていただいてご検討いただいて、11月15日の分科会との合同の会議がございますので、そこで出せるような格好で何か具体論を詰めていただけるとありがたいと思います。あと、「時間前市場」については、系統安定性との関係とか、インバランス料金との関係とか、こういったものをきちんと詰める必要がございますので、これについては次回、インバランスを議論する際に再度議論いただくということかなと思います。
あと、取引ルールの改善については、改善をする余地がありそうだということは大体のご意見かと思いました。ただ、具体的にどういうふうにするかは、なかなか難しい問題もあるようでございますので、事務局を中心にご検討をいただいて、11月15日に間に合うようにしていただければと思います。
あと、取引量の増加については、またなかなか大変な問題でございますが、どういうものがまとまるかは、若干、私もよくわかりませんが、これも11月15日に何らかの具体案が出ると非常にありがたいなと思います。
それから、市場監視のあり方については、多分、今は取引所が私設任意ということでスタートしましたので、取引所の内部的な措置として市場監視をしていると。それしかないという状況ですが、実態上1つしかない取引所で、メインのプレーヤーたちが入っているということで、勝手に私設でやっておいていただいていいのかという問題が多分あるだろうと思います。そういう問題について、まだこれから検討していただくということかと思います。具体的にどういうものが出てくるか、ちょっと私もまだイメージが湧かないので、また検討していただくということでお願いしたいと思います。
ガバナンスの話も、なかなか難しい話のようでございますが、これについてもご検討をいただいて、分科会との合同会議で案が出てくるかどうかはよくわかりませんが、議論をしていただくという方向かなと思います。
このような方向でいかがでございましょうか。よろしいですか。では、そういう方向で、これから鋭意、事務局のほうでは仕事をしていただくということでお願いをしたいと思います。取引所の方でも、よろしく御検討お願いをいたします。
それでは、時間が超過して恐縮ですが、事務局から次回の日程について。
【片山電力市場整備課長】
長時間にわたりご審議いただき、ありがとうございました。たくさん宿題をいただきまして、関係事業者の方々、あるいは取引所とも密に連携をしながら、宿題を一生懸命やっていきたいと思います。
次回でございますが、第4回のワーキンググループは10月15日月曜日、午前10時から、また2時間半で12時半まで時間をいただいております。場所は経済産業省の別館の10階1028会議室でございます。テーマはインバランス・同時同量制度ということでご議論いただく予定でございます。以上よろしくお願いいたします。
【金本座長】
それでは、長時間、どうも大変ありがとうございました。これで閉会をさせていただきます。

以上

 
 
最終更新日:2007年10月22日
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