経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度改革ワーキンググループ(第6回) 議事録

平成19年11月1日(木)

【金本座長】
それでは、ベルも鳴っておりますが、定刻となりましたので、ただいまから第6回の制度改革ワーキンググループを開催させていただきます。本日は、皆様ご多用のところご出席をいただきまして、大変ありがとうございます。
まず、資料確認をお願いいたします。吉野電力基盤整備課長、お願いいたします。
【吉野電力基盤整備課長】
まず、資料の確認でございますが、お手元の配付資料一覧のところに、資料1、議事次第、資料2、委員名簿、資料3の電力の安定供給と環境適合について、資料4の、IBMさんの資料。それから、参考としまして、今後の制度改革ワーキングの検討スケジュール(案)、それから、参考の2としまして、9月3日に配られました論点についてと、これだけの資料がございます。過不足がございましたら事務局のほうにおっしゃってください。よろしいでしょうか。
【金本座長】
それでは、本日の議事に入らせていただきます。
まず、資料3と4についてご説明をいただいて、その後、討議の時間をおとりしたいと考えております。
最初に資料3「電力の安定供給と環境適合について」、事務局のほうからご説明をいただきたいと思います。吉野課長、お願いいたします。
【吉野電力基盤整備課長】
それではよろしくお願いします。資料の3の「電力の安定供給と環境適合について」、ちょっと分厚い資料ですけれども、事前にお届けもしておりますので、少しはしょりながらご説明申し上げたいと思います。
まず開いていただきまして1ページ目、目次でございます。大きく4つのパートに分かれておりまして、1つ目が「非常時も含めた安定供給確保にかかる検討項目」、2つ目が「安定供給確保にかかる検討項目」、3点目に「電力分野の環境適合をめぐる検討項目」、それから、4番目には、「その他」としまして、「需要家が需要を抑制するインセンティブを付与する枠組みについて」ということでございます。
まず1つ目の、「非常時も含めた安定供給確保にかかる検討項目~連系線について~」、2ページ目以降入ってまいります。
3ページ目を開いていただきまして、この黄色の枠で囲んでおりますのは、9月3日の電気事業分科会の折に示されておりましたこのパートにかかわる検討項目、論点でございます。
丸の1つ目にありますように、中越沖地震により柏崎刈羽電子力発電所が運転停止をしたように、発生率は低いながらも一時に大規模な供給力が失われるような事態に対して、安定供給の観点からいかなる対策を講じていくかといったところが示されたわけでございます。
4ページ目は、「連系線整備の歴史」ということでございまして、最大電力の拡大に合わせて連系線の整備が進められてきたことを図示したものでございます。
それから、5ページ目でございます。「我が国の連系線と運用容量」という資料でございまして、各社の最大電力の実績値と連系線の運用容量を示したものでございます。各その運用容量は、電力会社間で矢印で示された方向に示された数字のとおりというふうになっております。
6ページ目は、「地域間連系線の機能(効果)」ということでございます。まず、供給予備力の節減、広域開発の確保、電源の効率運用の確保、異常時の供給力の確保といった効率的な安定供給の確保といったこと、さらには、系統の安定性の向上、電力流通の活性化と、こうした効果をお示ししております。
続きまして、7ページ目、8ページ目は、「発生率は低いながらも設備容量の激減を招いた事象の例」ということで、7ページ目は東北電力の女川発電所の件、それから、下のところは今般の柏崎の件。それから、8ページ目には、平成14年、15年にかけての福島、柏崎刈羽、この両方のケースを掲げております。
それから、9ページ目を見ていただきまして、大規模発電所の多くのユニットが停止した場合、一般電気事業者がそれぞれ確保している予備力を含めた供給力が最大電力を下回る可能性があるということであります。下の図にありますこの夏の需給バランス、これは追加供給力を確保する前の数字でございますけれども、柏崎の地震が起こった時点で想定の最大需要を一たんは下回るような状況になったものをあらわしたものでございます。この場合に、安定的に電気を供給するには、他社からの融通、それから自家発余剰電力の購入などの追加的供給力対策を行うことになりますけれども、相手側に余力があることや送電制約がないことが前提となるということでありますが、ただし、こうした事象の発生頻度は、下の表にありますように、過去30年間で十数件でという位置づけになりまして、うち供給力不足によって停電は発生はしていないという事実でございます。
10ページ目は、こうした事象に備える場合ということでございますが、(1)に自社の予備力を確保する、また、(2)には他社の予備力を活用する(連系線の増強)と、この2つの方法を掲げて、そのメリット・デメリットを整理いたしております。
めくっていただきまして、11ページ目のところに、自社電源の新増設により対応する場合の留意点を掲げております。(1)番目には、電源の選択ということで、燃料調達、貯蔵の容易性、運転特性を考えれば石油火力が有力ということですが、石油火力の新増設は、石油代替エネルギーの導入指針に基づいて対応することが必要であるといったこと。それから、(2)環境制約への対応、(3)のところの電源設備の利用率、(4)番目にあります新設に要するコスト、(5)番目には、電源の新設に要する時間といったところを掲げております。
それから、12ページ目は、今度は連系線の増強により対応する場合ということでありますが、まず、このページは、連系線を通じて他社から期待できる予備力については、相手方の系統規模におおむね比例すると考えられて、その他社の予備力を期待する場合には、これに見合った連系線の容量が必要となるということで、このスライドの図は、その今申し上げたことを概念的に示したものということでございます。
13ページ目に、連系線の増強により対応する場合の留意点を掲げております。まず、連系線の稼働率に関しましては、予備力利用の場合、平常時は、必要な連系線容量を常にあけておく必要があると、連系線の稼働率は極めて低くなるということです。2つ目には、送電線建設に要する時間ということで、その建設には10年以上の期間を要する場合があるということでございます。それから、連系線の建設にかかるコストということで、下に少し匿名で例を挙げておりますけれども、過去の例としては数千億円の費用が発生すると。技術的課題として、連系容量の拡大・連系点の増加によって系統運用の複雑化や事故波及等に留意をする必要が出てくるといったことでございます。
なお、(5)にありますように、連系線整備の調整プロセス、現行は、下の図にありますように、特定の電源開発のケース、それから、不特定の電源開発の、不特定電源のプロセスと、この2つが現状は制度化されていますが、安定供給確保の観点からの検討プロセスは、記載は、ルール上はされていないということでございます。
それから、14ページ目は、連系線の増強に対する場合は、その設備投資へのインセンティブの付与ということでございます。前回のワーキングで託送料金の件が取り上げられましたけれども、その関連でもございますが、連系線を増強する場合、長期にわたって多額の費用を要することから、連系線・FCへの設備投資インセンティブとして、託送供給料金設定に係る事業報酬算出に当たりまして、レートベースのうち連系線・FCの帳簿価額相当分は、通常の報酬率に一定割合を上乗せした割合を乗じることを許容してはどうかという、これは今般ご提案を申し上げる内容でございます。
それから、15ページ目、16ページ目でございます。今、申し上げてまいりましたような、事象の発生確率が非常に低いということにかんがみまして、あらかじめ備えておく必要はないとの考え方もあり得るわけでございますが、この場合には、極めて低いながらも、それはやはり停電となる可能性が高まるということ、また、我が国においては、短時間においても大きな被害が発生する可能性があるといった点を考慮するべきではないかということで、かかわりの事実関係をお示しております。
その被害が大きくなることの背景としては、16ページ目にありますように、我が国では、需要家側で自衛策を講じている比率が欧米に比べて非常に低いということが挙げられるというふうに考えております。
17ページ目は、述べてまいりました「非常時も含めた安定供給確保にかかる論点の方向性」のまとめでございます。まず、丸の2つ目にありますように、(1)として、供給区域内に新たに電源を建設する場合。(2)として、連系線を増強して他社の供給予備力を相互に活用する場合。(3)として、今申し上げた(1)と(2)を組み合わせて対応する場合と。4番目には、当該事象の発生確率が低いことから、費用対効果にかんがみて、あらかじめ備えておくことはないと、この4通りが考えられるということでございますが、まずは、その現行、調整プロセスがございませんので、ESCJにおける広域流通を通じた安定供給に関する調整プロセスを新たに追加することによって検討の「場」を用意すると。大規模な電源の脱落によって連系線制約が顕在化した場合などに、その調整プロセスを開始する要件といったことを規定する必要があるのではないかということを掲げております。
それから、そうした検討をするに当たりまして、(1)で掲げたような、まず電源を建設するという場合には、エネルギーセキュリティーの観点、それからSOx等への対応などの環境制約の観点を含めて総合的に検討するべきではないかと。それから、(4)のあらかじめ備えておくことはしないという場合には、停電が社会に与える影響といったことを十分に比較考慮することが必要ではないかということを掲げております。
最後のところで、その上で、定量的な費用対効果の分析を伴う検討が行われて、その過程においてどのような議論がなされていずれが選択されたかについて、選択を行った者は国民に対する説明責任を果たすことが必要ではないかということでまとめさせていただいております。
次に、18ページ以降は、2つ目の項目であります「安定供給確保にかかる検討項目」ということでございます。
まず、19ページ目、20ページは、同じく9月3日の分科会で示された論点ということで、大きく1つ目は、「需要に見合った供給力にかかる論点」と、丸の1つ目でありますように、全国1本だけではなく、周波数帯ごと、供給区域ごとに長期及び短期の両面について需給がバランスすることが、競争上の影響や電源立地等への影響に配慮しつつ、透明性を持って公正・合理的に担保されるべきではないかといったことが論点として上がっております。
それから、大きく2つ目には、20ページ目にありますように、「電源構成にかかる論点」、それから、3つ目には、「効率的な安定供給の確保にかかる論点」といったことが上げられておったかと思います。
それで、まずその今の論点の大きな1つ目に関する参考資料を幾つか並べておりますが、21ページ目は、最大需要電力と電源開発のかかわりでございまして、これまで最大需要電力の伸びの予測に合わせて設備形成が進められてきたというのを図示しております。
それから、22ページ目は、最近の情勢変化ということで、PPSのシェアの拡大を示しております。目下、2006年で282万キロワット、シェアとしては、全国9エリア合計で1.6%、東京エリアで3.4%といった数字になっております。
続いて、23ページは、供給予備率の推移と今後の見通しということでございますが、スライドのグラフは、まず、黄色の折れ線が一般電気事業者9社の供給予備率、それから、途中から加えております水色の折れ線が、一般電気事業者がPPSの需要すべてを賄った上での供給予備率ということで、これを仮に試算した場合には、水色の線が適正予備率とされるところの数字よりも若干低目のところにあるということが見られるかと思います。
それから、24ページは、現行の供給計画で把握される範囲というものをお示ししております。この図の枠で囲ったところの下5分の4ぐらいでしょうか、ピンクの網かけがかかった部分、これが現行一般電気事業者の方々からお出しいただいています供給計画の範囲でございまして、上の5分の1程度、PPSの需要に係る部分に関しては、予備力を含めた供給力が把握されていないと、この黄色で塗った部分が把握できない部分になっているかということでございます。ただ、もう悉皆しておりますので、実際のこのPPSのこの需要と書いてあるところの幅はもう少し薄いということでございます。
25ページ目以降は、自由化が進む、今回の議論とかかわりのある欧米での取り組みを示しております。まず、25ページ目は、アメリカ、それからヨーロッパのそれぞれの大きな流れを示しております。そのうち、まずその欧州における取り組みに関しては26ページ目からということでございます。26ページ目の黄色枠のちょっと下を見ていただきますと、1990年代初等から、イギリス・北欧で電力の自由化が始まったと。その後、2003年に改正EU電力指令というものが出たわけでありますが、これによって、安定供給確保の状況に関するモニタリングと結果の公表を各国に義務づけるということが示されました。これは、自由化後に起こったヨーロッパ内での停電といったことを踏まえた対応ということでございます。さらに、2006年、供給セキュリティ指令でございますが、その停電を受けて、さらにその十分な発電設備容量、需給のバランス、(3)として適切な水準での加盟国間連系による安定供給の確保も目的とした需給バランスの維持に係る施策等の実施を義務づけるといったところが出てまいりまして、つまるところ、自由化があり、モニタリングの仕組みがあり、さらにその先の安定供給確保のための施策ということで、段階的なアプローチがされているということでございます。
27ページ目でございますけれども、その中で、ヨーロッパを、大陸欧州をカバーしております電力系統調整協議会、UCTEですか、ここにおいては、今後15年間の需給バランス、発電整備及び送電設備の十分性に係る見通し等を取りまとめて公表をしておりまして、その報告書の中には、(1)にあります発電設備容量等の供給力、電源構成と需給バランスの見通しですとか、国際連系線の送電容量の十分性に係る評価といったもので構成をされております。
それから、28ページ目のところは、以降アメリカのケースでございますが、まず28ページ目は、カリフォルニアの電力危機の教訓を踏まえた対応でございます。カリフォルニアにつきましては、2000年を挟みまして、28ページ目の下の表にあるような厳しい状況が、事態が発生したということがございました。
それを受けまして、29ページ目にございますように、2005年にエネルギー政策法ができまして、そのもとで供給信頼度の監視機関、EROの設置ということが制度化されて、2006年には北米電力供給信頼度協議会、NERCといったものがEROとして認可をされております。
その後、その電力供給信頼度基準といったものが、提案後、この連邦エネルギー育成委員会で承認をされておりまして、そのもとで北米系統の供給信頼性にかかる評価が行われてきていると。さらに加えて、目下この水色の枠で囲ってありますような、想定されるリスク、燃料調達などを含めてですが、それから、そのリスクの緩和策、送電線制約、環境制約などに係る評価を含むものとしての、その総合的供給信頼性評価といったものも検討されているということでございます。
30ページ目のところは、ただいまの総合的供給信頼性評価の検討に加えて、個々の系統運用者においての取り組みといったものもお示しをしております。このように、米国においては、安定供給確保のために、設備容量の十分性を電力系統の信頼度の一部として評価をして、また、その真ん中の例にありますように、州によっては、設備容量の確保を小売事業者に義務づける制度の整備といったものが進められてきているということでございます。
31ページ目は、ただいまの欧米の状況を取りまとめたものでございます。
32ページ目以降、日本の場合でございます。日本の場合には、もろもろ評価はありますが、まず、その矢印の1個目にありますように、電力系統が欧米に比較して小規模であるため、周波数が変動しやすい、予備力を確保して需給バランスを管理することは重要であるということが言えます。まさ、さきに触れましたように、自衛手段を確保している需要家が少ないため、停電をした場合の影響が大きいといったことも言えるかと思います。さらに、電源開発に要する期間が長いため、設備容量が不足した場合、需給のインバランスが長期にわたって解消されないという面もあろうかと思っております。
そういうことに備えまして、電気事業法上、供給計画の仕組みというものがあるわけでございますが、33ページ目を見ていただきますと、この仕組み、供給計画におきましては、精度のよい情報を得ることが可能ということでございますけれども、PPSや発電事業者等の情報は含まれておらないという実情がございます。
34ページ目には、今申し上げたような点も含めまして、電気事業法上どのようなルールになっているかというところをお示ししております。バツのところがそういうものが整備されておらないという部分でございます。
それから、35ページ目は、ESCJによる供給信頼度評価がどうなっているかということですが、これにつきましては、現在は、全国1本の需給バランスの評価、それから、連系系統の信頼度評価を行っているということでございます。
36ページ目で見ていただきますと、電力の安定供給を図るためには、予備力が必要と、繰り返して申し上げておりますが、PPSの予備力を含む供給力の確保状況は、今のところは、十分な情報が公表されていないため不明であるということに加えまして、37ページ目は、これはある種当たり前の図でございますが、例1、例2とありますが、この図、緑色で囲んだものが、一般電気事業者の、四角が発電所、丸が需要家と、黄色の四角がPPSの発電所、黄色の丸がPPSの需要家ということですが、単純に、一般電気事業者の発電所が倒れた場合に、一般電気事業者のお客さんのみならずPPSのお客さんにも影響が及ぶと。また、一方で、PPSさんの供給のもとになっている電源が倒れた場合に、一般電気事業者の方への影響も及ぶということをお示ししております。
以上の点も踏まえまして、38ページ目、39ページのところに、問題意識と現状認識を掲げております。繰り返しになりますが、安定供給を図るためには、短期長期にわたり供給区域全体で十分な予備力を有して需給がバランスすることが必要と。それから、丸の3つ目にありますように、現状、PPSの中には、自社需要が200万キロワットを超えるような事業者もあらわれ始めておりますけれども、そのシェアの大半は需要規模の大きな供給区域内にあって、供給区域に占めるPPSのシェアの観点からはいまだ小さいと、供給信頼度についても影響を与えるには至っていないというふうに認識をしております。
しかしながら、仮に供給区域内の需要に対する供給力不足が発生した場合、一般電気事業者が保有している予備力が使用されることになりますが、供給区域全体の予備力が不足する場合、自由化分野の需要家であるか規制分野の需要家であるかにかかわらず、最悪の場合には停電に至るということも考えられるということでございます。
それから、39ページ目、丸の1つ目のところ、今後、PPSのシェアが拡大する方向に向かう可能性があることも踏まえまして、実態を踏まえながら、自由化環境下で供給力確保に向けた施策を講じることが必要ではないかと。2つ目には、市場参加者に対して需給状況にかかる情報提供を行って、必要な発電設備の形成や新規参入を促すことが安定供給確保への第一歩と。
2つと飛ばして、下から2つ目ですが、この結果、供給区域全体の短期から長期に至る需給バランス状況についての情報が、今は十分に確保されていない状況がありますので、それを改善することが必要なのではないかということ。それから、最後のところで、他方とありますが、一般電気事業用以外の大規模な電源開発が行われていて、供給先が確定していない電源もありまして、それはその小売事業者のみを通じた供給力の把握ということでは限界があるということも事実ということも認識をしております。
以上を踏まえた論点の方向性、40ページのところでございますが、矢印の2つ目のところ、まず1つは、供給区域ごとの需要の実績と見通しは流通設備形成の基礎となる情報であることから、供給計画を通じて把握・公表されるべきではないかということ。
それから、PPSについても、まずは、電気事業法に基づく報告徴収を通じて、短期及び長期の自社需要に対する供給力の確保状況に係る情報を把握すべきではないかと。一方、そのPPSを供給計画の対象事業者とすることについては、現時点において比較的規模の大きいPPSでも供給区域に占めるシェアという観点からはいまだ小さいことから、今般、競争環境整備が行われた結果を踏まえて、今後検討することが適当ではないかと考えております。
また、一般電気事業用かPPS用か供給先が確定していない電源に関しましても、相対取引、あるいは卸電力取引所を通じた取り引きにより活用され得るものということで、それを供給力として把握をして、供給力確保の見通しに反映される方策を検討すべきではないかということでございます。
それから、最後、ESCJにおいては、現在の全国1本の供給度信頼評価に加えて、供給区域ごとの需給バランス評価と、供給区域内において混雑の著しい基幹送電系統に係る供給信頼度評価を行うと、さらには評価内容についても一層の充実を図るべきではないかということを言っております。その際には、発電事業者を含むすべての系統利用者の電源開発計画等を供給力として把握をして、供給力確保の見通しに反映させるべきではないかということも合わせて掲げております。
一たんここでちょっと切れ目が入りますが、次の41ページ目以降は、20ページでお示ししたこのパートの検討項目の2つ目のところでございます。「電源のベストミックスの必要性」ということでございますけれども、41ページ目のところは、電源構成の構築に当たっては、各電源別にそれぞれ特徴があることから、供給安定性、経済性、環境特性、各電源の運転特性等を踏まえた最適な構成、ベストミックスをしていく必要があるということ、これはもうおなじみですけれども、お示しをしております。
その中で、原子力発電に関しまして、42ページ目ですけれども、原子力については、基幹電源として大きな役割を果たしていると、供給安定性にもすぐれている、また、温暖化対策の観点からも貴重なエネルギーということで、2030年以降も全体の3割、4割程度以上の役割を期待するということでございまして、そのために、43ページ目にありますように、さきに示されました原子力立国計画におきまして、この政策目標の実現のために投資リスクの低減・分散、初期投資・廃炉負担の軽減・平準化、広域運営の促進、原子力発電のメリットの可視化、新規参入者の取り扱いといったことが議論をされてきたということでございます。
それから、44ページ目は、「エネルギー資源としての石炭の利点」ということで、石炭は、その埋蔵量が豊富、供給安定性が高い、価格も低位安定的に推移していると、経済的なすぐれた重要なエネルギー資源ということもお示しをしています。
こうしたその原子力ですとか石炭といった重要な電源を確保しながら、全体としては、電源のベストミックスが図られることが重要ということなわけですけれども、それに関して、アメリカでは、先ほどもちょっと触れましたNERCの信頼性評価において、電源構成や燃料調達が供給信頼性に与える影響を評価しているといったことがありますとか、このスライドにありますように、テキサス、ニューヨークといったところでは、地域によっては、それぞれの供給を構成する電源の燃料についても評価をするような仕組みがあるといったこと。
それから、46ページ目に、英国では、天然ガスの発電が急増した後にガス不足になって、結果的にその新規ガス発電プロジェクトに対する認可を保留すると、こんなことになっておりますが、いずれにせよ、我が国としても、済みません、47ページ目を見ていただきますと、日本の場合には、全般的、全国ベースで見ればバランスのとれた電源構成になっているということでございますけれども、我が国においても、48ページ目にありますように、今後新規に運転を開始する電源は、石炭が減少をしている、それから、書いておりませんが、原子力が少し後に倒れているという中にあって、LNG火力が主要なものになってきているというようなところも出てございます。
したがいまして、50ページ目、それから51ページ目にありますけれども、51ページ目のまとめにありますように、我が国においても全国ベースでバランスのとれた電源構成を確保するため、PPS等の供給力の内訳や電源計画も含めて、そうしたものをきちっと把握することが必要ではないかということ。
それから、原子力については、事業環境の整備を進めてきておりますけれども、引き続き事業者の自主的な取り組みに期待をすると。
石炭については、環境適合について考慮した上でその導入が図られていくようなことを進めていくべきではないといったことを言っております。
総論としては、このベストミックスに関しては、電気事業法に基づく広域的運営の観点からの勧告などの手続の明確化の必要性を含む幅広い対策の検討については、まずはその電気事業者の自主的な取り組みを見守りつつ全国ベースでの電源構成の状況を注視して、将来必要性に応じて行っていくこととしたらどうかというまとめをしております。
それから、52ページ目のところ、少しここだけ別途の整理になっておりますが、これは、さっきの原子力立国計画におきまして、一番上の枠の中にありますが、原子力発電の広域的運営を計画的に行う観点から、PPSも供給計画の対象事業者とするべきではないかという問題提起がありまして、この点については、2007年度を目途に開始される全面自由化の議論にあわせて検討をされていくことが適切と、これは宿題になっておりました点ですが、これについての現状認識としては、丸の2つ目にありますように、供給区域における需給バランスを的確に把握する等のため、PPSの自社需要に関する供給力の確保状況等を把握することは必要だと考えられますけれども、現時点におけるPPSの市場への参入状況にかんがみれば、PPSを供給計画の対象とすることは時期尚早と。
したがいまして、論点の方向性としては、原子力や大型水力を有しておらず火力発電に頼らざるを得ないPPSは、競争上不利になる可能性が指摘されているところですけれども、現下の制度面での位置づけを踏まえれば、当面は相対取引を含め市場を通じた供給力の確保による対応が適当ではないかという整理をさせていただいております。
3点目、済みません、足早でございます。申しわけありません。
「電力分野の環境適合をめぐる検討項目」ということでございます。54ページ目のところは、同じく9月3日に示された論点、項目でございまして、ここはちょっと省略をさせていただきます。
55ページ目のところは、電気事業連合会の自主行動計画の概要でございまして、2008年から2012年におけるCO 排出原単位を1990年から平均で2割程度低減をすると。具体的には、0.34という原単位を目標とするということが掲げられております。
それから、56ページは、PPSの10社の方々の自主行動計画ということで、本年の7月31日にお出しをいただいたものでございまして、2001年度実績から3%削減するという目標が掲げられております。
それから、57ページ、58ページは、ただいま申し上げましたその目標達成、CO の排出原単位を下げていくことの制度的な背景ということで、地球温暖化対策法に基づいて特定排出者が排出量を計算する仕組み。
それから、58ページ目は、その算定に当たって、電力に関していかなる原単位を使うかということで、省令に定める値0.555という数字のほかに国が公表する係数があるということでございますが、その国が公表する各電気事業者の排出係数を59ページ、60ページに掲げております。これはこの9月に告示を公表したものでございまして、青で示したものが2006年度の実績と。それから、59ページ目ですが、黄色のほうは電事連の目標でございます90年比2割削減といったもの、これは、それぞれ各社のCSR報告書の目標値ともなっておりますので、仮に計算をすると、このそれぞれの各社ごとにある数字が目標値になるということでございます。
60ページ目は、PPSさんの数字ということでございます。
それから、61ページは、今後想定される、以上のその排出係数についてなんですが、今後想定される京都メカニズムの活用について、これをその事業者別排出係数に反映することによって事業者の努力が可視化されるべきではないかということを掲げております。京都議定書目標達成計画の評価・見直しに関する中間報告の中でも、この枠の中にありますように、電気事業者がちょっと「事」が抜けておりますが取得した京都メカニズムクレジットを、算定・報告・公表制度において電気事業者ごとのCO 排出係数に反映させる方策については、本年度中に十分に検討し、結論について関係者に周知を図ることとするというふうにされております。
それから、62ページ目は、「電源種別ごとの平均的なCO 排出原単位の差異」ということで、仮に、目下、現下のその排出権クレジットのコストというものをもとにしてオフセットするための必要な価格、コストといったものを図示しております。
それから、63ページ目は、卸電力取引所の排出係数ということでございます。その所定の算定方式に従って出したものが、真ん中にあります卸取引所の排出係数でございますが、2005年、2006年、2007年と、若干ずつですけれども、ちょっと数字が悪化しているということがございます。青枠の中に、私どもがちょっと若干懸念する問題点を指摘をさせていただいております。
それから、64ページ目でございますけれども、今幾つか申し上げてきた点を踏まえまして、四角枠で囲んでおりますように、CO の排出量の大小が卸電力取引所において考慮されない現状等にかんがみ、多種多様な主体が参画した上で市場メカニズムを十分に活用してCO 排出係数の改善に資する電源調達を可能とするCO フリーの電気の取り引きや京都メカニズムクレジットの取り引きを行うことについて検討すべきではないかということをご提案申し上げるわけですが、ただ、CO 排出係数の優劣を経済価値として考慮する電気の取り引きにおいては、参加主体が限定されるものとなる可能性も否定できないということもあわせてお示しをしております。
64ページ目の下半分、65ページ目は、京都メカニズムのクレジットやCO 排出係数0の電気の取り引きのイメージをお示ししたものでございます。説明は省略をさせていただきます。
それから、66ページ目以降ですが、安定供給の観点に加えまして、環境適合の観点からも石炭火力、特に石炭火力発電のCO 排出原単位の低減に向けた取り組みが重要と。特に66、67、68、さらに69にありますような技術開発が非常に重要というふうに考えております。
70ページ目のところを見ていただきますと、石炭火力に関して、グラフの下半分ですが、青で書いたものは、今後その運開から35年を経過していく火力発電所、高経年化していく火力発電所を累積させていったものでございまして、一方その上半分が、薄黄色のところが新設されていく石炭火力発電所と。ここにその比較的大きなギャップがあるわけでございまして、このギャップをどう埋めていくのかということが大きな課題ではないというふうに思っております。
それから、71ページ目からこのパートにおける問題意識、現状認識ですが、丸の2つめにありますように、一般電気事業者、PPSは、それぞれ自主行動計画を策定をして、CO 排出原単位の改善目標を設定していると。全体として、グループとして目標を達成するべき個々の事業者による取り組みが行われているという状況ですが、一方その丸の3つ目にありますように、さまざまな不確実性の影響を受けるということがございます。このため、その事業者ごとには目標の未達成、過達成といったことも起こり得ると、グループとしての目標を過不足なく達成しようとする場合には、何らか事業者間でこの調整をするメカニズムが必要ではないかというふうにも考えます。
その際、丸の4つ目ですが、個々の事業者における温暖化対策の努力は適正かつ公正に報われるべきであって、CO 排出原単位の差異は経済価値としても考慮されることが必要ではないかということを掲げております。
現状の卸電力取引所でのCO 排出量の多寡が経済価値として考慮されないことは、今後、取引所の活性化の阻害要因となり得るのではないかといったこと、それから、個々の事業者における温暖化対策の努力を適正かつ公正に評価する上でも指標としての役割を果たせなくなるのではないかということを言っております。
72ページの上半分、この現状認識の続きでございますけれども、京都メカニズムクレジットには、非排出電源の稼働・調達状況等の変動リスクをヘッジするとともに、非排出電源の導入に要するリードタイム、目標達成を求められる時期との時間的なギャップを埋めるという役割を期待することが可能ということもあります。
それから、石炭に関しては、この残り2つの項目のとおりということを考えております。
以上を踏まえまして、論点の方向としては、まず、丸の1つ目、卸電力取引所において京都メカニズムクレジットの取り引き、CO フリーの電気の取り引きといった商品の取り引きを行うよう検討すべきではないかということを提案申し上げつつ、また一方で、ただし、そのCO フリーの電気の取り引きについては、参加主体が限定される可能性も否定できないことから、まずは純粋に取り引きニーズ、取り引きの成立性を検証する意味で、実験的な取り引きとして試行してはどうかということを掲げております。
それから、石炭火力については、技術開発の推進を通じて電源自体の排出原単位の低減を図るべきではないかということでございます。
それから、最後、ちょっと時間がかかっておりますが、4番目に、「その他」として「需要家が需要を抑制するインセンティブを付与する枠組みについて」ということでございます。
これも電気事業分科会で1つ論定としてちょうだいをしておるものでございますが、少しこれまでの取り組みを例示的に申し上げますと、74ページ目は、需要家が需要を抑制するインセンティブに関する既存の枠組みとしての2つのタイプをお示ししております。1つ目は、価格型の需要反応に期待をするということで、季節別・時間帯別料金のようなものがあるといった例。それから、インセンティブ型需要反応を期待するものとして、需給調整契約といったものを掲げております。
75ページ目は、試験的、技術的、実験的な取り組みということで、省エネナビ事業というものを掲げておりますが、これは、リアルタイムでエネルギー消費量や金額を表示する機器を使いまして、一般家庭で実験をした結果、若干ながら省エネ効果があったという実例をお示しをしたものでございます。
それから、最後のページ、76ページ目でございます。需給調整契約の事例でございますが、これに関しましては、本年8月22日に17年ぶりに発動があったということでよく知られる結果になりましたけれども、関係する契約としては、年間調整契約、計画調整契約、それからこの随時調整契約というものがあって、今回、その夏場の折には、一番下にある瞬時調整契約といったものが実際には使われたということでございました。
ここは例示にとどめますが、このパートの取りまとめの方向としましては、最後の枠囲いにありますように、安定供給確保のため、需要家が需要を抑制するインセンティブを付与するという視点について、これ自体は重要とは考えておりますけれども、電力需給の状況、技術革新の動向、それから欧米の動向等を踏まえて、今後検討すべき課題というふうに整理をすべきではないかというふうに考えております。
この関係では、IBMさんのほうで関連のプレゼンテーションをご用意いただいておりますので、引き続きお願いをしたいと思います。
ちょっと長くなりましたが、以上でございます。
【金本座長】
どうもありがとうございました。
それでは、今お話がございましたけれども、引き続きまして、資料4に基づきまして、IBMビジネスコンサルタンティングサービス、公益事業部長、岩上様からご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【岩上公益事業部長(IBM)】
岩上でございます。よろしくお願いいたします。
私からは、電力の安定供給、それから、環境保全の実現というものを目標としまして、デマンドサイド、それからサプライサイド、両方からの中長期的な取り組みの事例といたしまして、欧米におけるスマートメーター、それからスマートグリッドの取り組みの事例というものを、簡単ではございますけれども、ご紹介をさせていただきます。
資料の2ページ目でございますけれども、こちらがスマートメーターの一般的な考え方を図示させていただいたものでございます。まず、スマートメーターというものそのもの自体は、自動的に検針をして、その検針結果というものを通信ないしはほかの手段で遠隔地に電送する、あるいは、その遠隔地から電力供給の開始、停止などを行うことができる機能を持った電子式の電力計でございますけれども、欧米におきましては、もう少し広い意味でとらえられておりまして、メーター、それから事業者間の双方向通信の仕組みを利用した新たなサービスであるとか、あるいは、新たな価値の提供の仕組みとしてとらえられていると考えております。
その今申し上げた価値というものでございますけれども、その要素の1つとして需要家の電力利用をマネージするようなデマンドコントロールというものがあるというふうに整理がされているようでございます。
2ページ目の資料にございますように、広い意味でのスマートメーターを構成する要素としては、主に4つあるというふうに考えております。
まず1つ目が(1)というふうに書いてある部分でございますけれども、お客様に提供されるまずは各種サービスでございます。これは、そこのボックス内にも書いてございますように、一般の家庭であるとか、あるいは商店、中小規模の工場などに対する電力の利用状況の統計情報であるとか、あるいは、その宅内の監視といった付加的な情報の提供というものが当たります。
2つ目が、メーターそのものでございます。先ほど申し上げましたように、メーターはある一定間隔、これは会社によって間隔は若干違いますけれども、15分、30分、1時間というようなところが一般的というふうに聞いておりますけれども、ある一定間隔で自動的に利用量の積算値というものを検針して、検針値というものをデータ転送すると、それから、遠隔からの供給の開始、停止といったようなサービスもここから提供するというようなものでございます。
3つ目が、コンセントレーターというふうに書かさせていただいておりますけれども、複数のメーターからのデータを集約いたしまして、それをそのバックエンドにあるデータセンターに転送するためのいわばデータのハブでございます。
4つ目が、そちらの絵にもございますように、集められてきたデータを受信、そしてそれに基づいて処理をするデータセンターでございます。先ほど来申し上げましたように、データセンターには検針値が集まってくるわけでございますけれども、当然ながら検針値は料金の計算にも利用されます。あるいは、お客様のプロファイルの分析、あるいはコールセンターにおける停電の問い合わせに対する利用であるとか、あるいは、停電区間の特定、それによる迅速な復電、こういったものにも利用されているというふうにも聞いております。
まずこの2ページ目が、一般論ではございますけれども、欧米におけるスマートメーターの考え方でございます。
続きまして、3ページ目でございます。ここからが具体的な欧米における事例に入ってまいります。
最初の事例でございますけれども、1つ目が、アメリカ、テキサス州ヒューストンにございますCenter Point Energy(センター・ポイント・エナジー)社の事例でございます。企業のプロファイルにおきましてはお手元の資料に記載のとおりでございますけれども、お客様の件数が約200万件でございます。そこにも記載がございますが、Center Point Energy社がスマートメーターの導入に取り組んだ背景には、需要の増加に対応してピークカット、あるいはそのピークシフトの実現が必要であったこと。それから、規制当局側からのコストの低減、それから環境対策の圧力の増加があったというふうに聞いております。
その下段に図示をしておりますけれども、これが同社のシステム構成を模式で図示したものでございまして、先ほど申し上げたように末端に電力メーターがございます。そこから各柱上あるいは各宅内に近いところにコンセントレーターを配置しまして、そこからデータをデータセンターに転送するというような仕組みがとられております。
さらに、一番左側になりますけれども、家庭内のアプライアンスというふうに記載をしておりますが、各電力の利用者、ユーザーの機器でございます。この会社の場合ですと、各メーターと各利用機器の間はさらに通信等々で結ばれておりまして、自動的にあらかじめ設定された順序で電源を切るであるとか、あるいは入れるというようなサービスも検討がされております。
続きまして、4ページ目をごらんになっていただきたいんですけれども、これが同じくCenter Point Energy社の事例でございます。お手元の資料に、見にくくて大変恐縮でございますけれども、写真が2枚張りつけてございます。これは、今、Center Point Energy社が1万人程度のお客様を対象にパイロット運用を実施しているカスタマーポータルというお客様向けの情報提供、それから各種サービス提供の画面の写真でございます。写真が小さいので非常に見にくくて申しわけないんですけれども、画面の左側に漫画が5つぐらい縦に並んでございます。これが大きなメニューになっておりまして、上からパワーダッシュボード、エナジーユーセージ、マネージコンサンプション、マネージドアプライアンス、プリファレンスパネルという大きな5つのメニューが提供されております。ここのメニューから電力の利用に関する各種情報の提供であったり、あるいは、引っ越し、停止の申請といったサービスを提供しております。
上段の写真が、ちょっと見にくいんですけれども、大きく2つグラフが出ております。これは、ちなみにエナジーユーセージというメインメニューの中の1つ画面でございます。上段のグラフが、ある家庭、利用者さんの1日の時間別の利用量をグラフで示しております。下段のグラフでございますけれども、これは曜日別のあるお客様と、それから近隣のお客様との平均利用量の差、それから、同一の郵便番号エリアの平均利用量というものを曜日別に比較するようなチャートで図示をしたものでございます。
右側に、ここはちょっとカラフルなバーがございますけれども、これは、現在の料金帯、ヒューストンの場合ですと料金帯が5段階に分かれておりますけれども、ティア1からティア5まで分かれておりますけれども、その時点での料金帯をあらわしています。
下側に丸が4つございますけれども、左から現在の使用料、それから月次での利用料金の予測額、それから月次の利用実績、それから、一番右側は電力の生産量ということで、これは各個別の家庭に例えば太陽光パネルというようなものがあった場合のみ対象になりますけれども、こういったものがあわせて表示をされております。
下側の写真でございますけれども、これは、先ほど申し上げたメニューの中のマネージコンサンプションという画面の1つでございまして、料金帯、先ほど申し上げましたようにヒューストンの場合ですと5段階料金がございますので、どの料金帯になって、なおかつある期間、あるいは時間ごとに個別の電気機器の入り切り、要は待機電力をカットするとかそういう目的がございますけれども、それと、その通知方法を設定する画面でございます。
上側の、今申し上げたように、各個別機器の入り切りの設定でございますけれども、実は、一番上に書いてあるのが冷蔵庫でございます。これは、この絵の場合ですと、いかなる料金帯、時間帯においてもオンになるように設定されております。下から2段目が、実はこれは温水器でございまして、ちょっと見にくいんですけれども、これは、午前6時から8時、午後7時から9時を除いては、料金帯が3段目に入ったら自動的にオフになるというような形で設定をされております。
さらに、その画面の下半分でございますけれども、これは各利用者さんに対しての通知方法を設定する画面であります。この画面の例でございますと、例えばその月の請求額が115ドルに達したら、あるいは、月次での利用量が123キロワットに達したら、あるいは、1時間当たりの利用量が2ドルを超えたら、右側に電話番号あるいはEメールというものが登録されておりますけれども、ここに対して自動的に通知が行くというような設定をする画面でございます。
先ほど、利用者側のインセンティブというお話がございましたけれども、試験的ではございますが、アメリカのCenter Point Energy社におきましては、こういったお客様向けのポータル画面というものを準備することによりまして、利用者側での省エネ意識の喚起、それから実際の行動に結びつけようというような取り組みがされております。
1枚めくっていただきまして、5ページ目でございます。こちらは、同じスマートメーターの事例でございまして、欧州における事例でございます。こちらは、イタリアのローマにございますENEL(エネル)社の事例でございます。こちらも企業のプロファイルにつきましては、そちらの手元の資料にあるとおりでございますが、お客様の件数が約3,000pg/g-dry3,000万件ということですので、かなり大規模な事業者であるというふうに考えることができます。こちらもほぼCenter Point Energy社と同じような取り組みでございますけれども、ENEL社がこういったスマートメーターの導入に取り組んだ背景には、そもそも料金体系というものを多様化して、デマンドコントロールを実現する必要があったと。それから、そもそも皆様ご存じのとおり、イタリアの場合には電力量計が宅内に設置されているという事情もございまして、検針が困難であったことを解消する必要があると、この2つが主な背景であったというふうに聞いております。
こちらも記述がございますけれども、ENEL社では2001年に今申し上げたようなスマートメータープロジェクトを開始いたしまして、当初は2005年までに3,000万個のメーターすべてをスマートメーターに変更する計画でプロジェクトを実施しておりましたが、若干おくれが発生しているというふうに聞いておりまして、やや古い情報ではございますけれども、2006年4月時点で約2万5,000万個のメーターの置きかえが完了していると聞いております。したがいまして、それから約1年半たっておりますので、ほぼ全数、3,000万個分がスマートメーターに置きかえが終わっているのではないかというふうには推察がされます。
1ページめくっていただきまして、6ページ目は、甚だ僣越ではございますけれども、我々、スマートメーターを導入することによってどういう効果が期待されているのかということを1枚にまとめさせていただいております。まず、メリットとして大きく3つ、お客様にとってのメリット、事業者様にとってのメリット、それから社会全体にとっての便益という3つに大きく分けてございます。
まず、お客様に対してのメリットとしては、消費電力のモニタリングによる需要家を主体とした効率的な電気の利用が可能ではないかと。それから、契約変更などの問い合わせ対応の迅速化という効果もあるのだろうと。それから、細分化された料金メニューの享受という、大きく3つがあるのかなというふうに考えてございます。
一方、事業者様にとってのメリットとしては4点記載をしてございます。1点目として、ピークコントロールによる負荷の平準化、それから最大需要の抑制。それから、日本ではあまりございませんけれども、不正、不当利用などの早期の発見・防止による収入の保護と。3点目といたしまして、不払い顧客に対する利用制限、督促・回収にかかわるオペレーションコスト削減、検針にかかわるオペレーションコスト削減と。
それから、社会全体にとって考えてみた場合には、ピークコントロールによる環境負荷の軽減、それから、需要・供給データ管理による供給信頼性の向上というようなものが考えられます。
今申し上げたように、実際にアメリカないしはヨーロッパにおきましては、このようなメリットが実際の導入事例、あるいはそのパイロットプロジェクトを通じて検証をされておりまして、十分なROEがあるということで、実用段階に入っているというふうに聞いております。
ここまでがスマートメーターでございます。
1ページめくっていただきまして、7ページ目がスマートグリッドというものの事例でございます。まず、7ページ目が、非常に一般的ではございますけれども、こちらもスマートグリッドの一般的なコンセプトないしは考え方を図示しております。
まず、こういったものの取り組みの背景でございますけれども、皆様もよく記憶に残っていらっしゃるかと思うんですが、ドイツにおける送電線の事故を発端としてEU全土に停電が波及しましたように、欧州におきましては、供給安定の脆弱性、それから、火力発電による環境的欠落があるというふうに一般に考えられております。
その一方で、欧州におきましては、サステナブルなソサエティーということで、持続可能な社会の実現目指しておりまして、エネルギー分野における安定性の確保、それから、気候変動の緩和、経済競争力の確保、こういったものがEUとしての重要な課題というふうに位置づけられているというふうに聞いております。
そういった関係の中にありまして、分散型の電源を含めた双方向な電力供給が将来的には欠かせない技術になるであろうという予測のもとに、そうなった場合の電力系統の円滑な運用を保障するための技術、あるいはそれを実現するための管理、電送技術というものの、あるいは電力の貯蔵技術といったものの、今まさにパイロット、あるいは技術的な検証というものが行われている最中というふうに聞いております。
1ページめくっていただきまして、8ページ目でございますけれども、こちらは非常に簡単な事例でございますけれども、欧州におけるスマートグリッドの実証実験の1つの例でございます。上段の記述にもございますように、既にスマートグリッドの実現に向けて、各分野における研究開発のプロジェクトというものが実施をされております。一説によりますと、既に約160億円程度が投資をされ、そういった研究というものが推進されているというふうに聞いておす。
その下側に記載をしておりますのが、Project DISPOWER(プロジェクト・ディスパワー)というスマートグリッドの実証実験の事例でございます。このDISPOWERというパイロットプロジェクトにつきましては、ドイツが中心となりまして欧州11の国が参加をして、実際に分散型の電源を配置し、なおかつ双方向での電力の流通をするということがどのように技術的に可能なのか、あるいは、それを実現する際の困難性といったものの検証がされているというふうに聞いております。
1ページめくっていただきまして、先ほどのスマートメーターと同じでございますけれども、9ページ目に、僣越ではございますけれども、スマートグリッドの導入による期待効果というものを4つ記載をさせていただいております。
まず、1点目として、国をまたがる電力系統の安定運用。2点目として、負荷平準化の実現による低発電容量での系統運用。3点目として、多極・分散電源と既存の電力ネットワークの統合によるエネルギーの効率利用。4点目として、再生可能エネルギーの有効活用による温室効果ガスの排出の削減というものが上げられるのではないかというふうに考えております。
最後のページになりますが、きょう、私、説明をさせていただきましたのはあくまでも事例でございまして、日本におきまして、今申し上げたようなスマートメーター、あるいは、スマートグリッドというものが今後普及するしないという議論は、私、するつもりは全然ないのでございますけれども、やはり幾つか課題があるのかなということを感じておりまして、最後に課題を大きく2点記載をさせていただいております。
1点目といたしまして、需要家の効率的な電力利用、それから供給者による電力の効率・安定供給、そういったものに今申し上げたようにスマートメーター、あるいはスマートグリッドは資するのかどうかというような検討が必要であろうと。
2点目といたしまして、やはり欧米では、産学一体となった取り組みというものが実施されております。日本においても、そこに3点上げておりますけれども、こういった視点での産学が一体となった取り組みが今後求められるのではないかというふうに考えております。1点目としまして、技術仕様であるとか、あるいはその管理手法、プロセスの業界全体での標準化はどうするのか。あるいはITの活用、これは、具体的には事業者単位での投資の回避であるとか、あるいは、共有が可能な仕組みの構築はどうするのといったところまで含むかというふうに考えております。3点目といたしましては、需要家、それから供給者双方にとってのインセンティブが機能するにはどういう仕組みが必要なのかというところも検討が必要なのかなというふうに感じておりまして、本日、つたないご説明ではございましたけれども、ぜひ本ワーキング、それから分科会におきましても、今後、活発なご議論をしていただければというふうに考えております。
私からは以上でございます。
【金本座長】
どうもありがとうございました。
それでは、今から1時間半ぐらいございますか、時間をいただきまして、ただいまのご説明につきまして、各委員及びオブザーバーの方々からご意見、ご質問を承りたいと思います。議論を円滑にするために2つに分けたいと思います。資料3、大部なものですから、1.「非常時も含めた安定供給確保にかかる検討項目について」というものと、2.「安定供給確保にかかる検討項目」と、この2つをまず最初にご議論いただいて、次に3.の環境適合のご議論をいただきたいというふうに思います。
いつもどおり、ご発言のある方は、ネームプレートを立てていただくようにお願いをいたします。それでは、最初の1.、2.についてお願いをいたします。どなたからでも結構です。
では、横山委員、どうぞ。
【横山委員】
 どうもありがとうございます。
まず、1.の連系線について、ちょっとたくさん意見がありますけれども、ちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
まず、この論点は、発生確率は非常に低いこういう設備容量の激減を招く事象の備えのあり方と、その事象の発生が発電電力量ベースでの電源構成に大きな影響を与える場合の電力量確保のあり方というふうにということで検討されているわけですけれども、まず、皆様に認識していただきたいのは、この連系線というのは、幾らたくさん大量に確保しても、例えば100%停電をなくすということは、これは不可能であると。非常にいろいろな事象が重なり合って、稀頻度ではありますけれどもそういう事象が起こり得るということ、確率で非常に少ないですけれどもあり得るということは、まずこれを認識していただいてほしいということ。
それから、まず、長期的にその電力量が不足するという場合においても、これは連系線を確保しても、最後は隣の、隣とか他社の電力量、応援可能な量、燃料とか設備、燃料が大きな制約になるかと思いますが、そういう他社の応援可能な電力量で決まってくるということで、その辺は、まずは皆様に認識をしておいていただくのが最初かなというふうに思います。
それから、全体的な結論のところ、17ページに参りますが、このESCJでこの広域流通という点ですね、このルールには書いてないというのはまさにそのとおりでありまして、そういう広域流通を通じた安定供給に関する調整プロセスを追加する検討の場を設けるというのは非常に賛成でありまして、ぜひそういうことをやっていただきたいというふうに思いますが、前のこのワーキングでも申し上げましたが、ワーキングか分科会かどこかで申し上げたと思うんですが、これまでもこの安定供給という概念は、必ず連系線を建設するときには考慮されております。ただ、こういう明示的にルールの中に入っていなかったということで、これを表に出してきちんと議論をするということで、非常にいいことではないかというふうに思って賛成しております。
それから、ちょっと個別的な話になりますけれども、まず、10ページ、11ページのほうで、その発生確率は低いながらも設備容量の激減を招く事象への対応として、新たな電源をつくるとした場合というケースがございます。ここで、石油火力の例が出ておりますけれども、あとの安定供給のほうの、これからの電源運開の、新規電源運開の図というのもありましたけれども、長期的に見ますと必ずしも石油火力だけではなくて、ガス火力も、それから、何十年、10年後には、原子力も新規電源も多分あるというわけで、例えば、そういうガス火力も計画の前倒しができる可能性もありますので、必ずしも石油火力ではないということじゃないかというふうに思います。ですから、今後、運開されるような、その新規の運開の電源のそういうプロセス、過渡的なそういう電源がどう運開していくのかというのも見ながら全体的に判断をして、この連系線問題をやはり解決していく必要があるのではないかなというふうに思います。
それから、もう1点は、15ページに、第4の例として、発生確率が非常に低いということにかんがみて、あらかじめ備えておく必要はないとの考え方もあるということで、ちょっとこれ、非常にネガティブなとらえ方、何も備えておく必要がないというのではなくて、これは連系線もつくらない、発電所もつくらないという場合には、やはり既存の制度、先ほどご紹介がありました瞬時調整契約等の、やはりそういう制度をきちんと機能させることによって、こういうコストをかけるようなことをせずにでも、もし回避ができる、絶対停電が起きないということではないんですけれども、そういうことを回避していくことができればいいということで、ちょっとこれはネガティブな印象を与えるので、その辺は、ほかの現在の制度もきちっと有効利用をするのだということを認識しておいていただきたいというふうに思います。
これが1.の連系線に関するところで、ちょっと2.のほうも、安定供給にかかわる論点も少し1点だけ最後に申し上げさせていただきたいと思います。
それは、この40ページの論点の方向性なんですけれども、大変ここに書いてあることは、非常に結構じゃないかというふうに思います。各供給区域ごとの需給バランス状況をきちんと把握をして、そしてモニターをして、それを評価するということは、非常に重要だというふうに思います。そして、また、これに当たっては、すべての系統利用者がこれに協力していくということが非常に明記されてあって、これは非常に賛成でありまして、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
以上でございます。長くなりまして、申しわけありませんでした。
【金本座長】
どうもありがとうございました。
そのほか、では、山地委員、どうぞ。
【山地委員】
ありがとうございます。
まず1番目の、非常時の安定供給確保というほうですけれども、私もその17ページにまとめてある結論、つまり、一番大事なところは「従って、まずは、ESCJにおける広域流通を通じた安定供給に関する調整プロセスを追加する」ということは、ある意味当然で、今、横山先生もおっしゃいましたけれども、もともとそうすることになっていたんだけれども、ESCJにおけるプロセスとして明記されていなかったということのようですから、それを追加するということでよろしいかと思います。
あと1つ、その1.のポイントのところで申し上げたいことは、15、16のところで日本の停電の発生確率が低い、一方で、需要家は停電に対する自衛策の実施率が低いということですけれども、これは、やっぱりちょっと自由化との絡みということでいうとどういうふうにとらえていいか、まだはっきり私自身も認識してないんですけれども、この停電に対する備えというのは、社会全体で考えると、供給側で確保するのか、需要側で確保するのかというのは相当重要な問題で、日本ではそれへの対応が足らない。しかし、要するに自衛してUPS等の無停電装置を入れても電気料金が安くなるわけではないとなれば入れないということになって、ちょっと袋小路に陥っている可能性がある。社会的に見ると、最適なのは、需要家が個別にある程度対応しておいて、供給者側の停電に対する頻度はもう少し現在ほど低くなくても許されるのかもしれない。そういうことができる仕組みというのを考える手はあるかもしれない。
それに関して、ちょっと後半のところに飛ぶんですけれども、需要家のインセンティブというところがありますけれども、そこのところで、需要家が、何ていうんですかね、一定程度の割引をしてくれるのであれば、緊急時に遮断を受け入れるということとワンセットにすれば可能ではないかと思うんですね。そういうことを少し考える手はあるんじゃないか。
日本の現状をそのまま、この16ページに書かれた現状をそのまま受け入れるのは、何か社会的にはひょっとしたら非効率なことになっているかもしれないというふうに考えました。
それから、2番目の平常時というんですかね、平常時の安定供給確保のほうについては、これは、基本的にいうと、現在、つまり自由化されても、新規参入者の比率も非常に小さく、電力会社間の相互乗り入れというんですか、それも非常に少なくて、問題がまだ顕在化していないので、何かこの問題をこう、例えば24ページのエリア需要という話でも、この図はデフォルメされているからこういうふうに明瞭に見えるけれども、実際の現状に比例して書くと非常に小さい問題になってしまっているものなので、何というか、真剣に考えるにはまだ値しないような印象があるんですけれども、ただ、自由化の本来の姿を考えてやっぱり手を打っておくべきことであろうというふうに考えます。
したがって、その結論に書いてあるように、その域内の需給バランスに関するデータの把握というところから始めるのはある意味当然のことでありますので、それを今から行うという、結論を言えば40ページに書かれている対応ぶりで私はよろしいのではないかと思います。
以上です。
【金本座長】
どうもありがとうございました。
鶴田委員、どうぞ。
【鶴田委員】
ありがとうございます。
最初に若干の質問も含めて発言をさせていただきます。終わりのところで、私のこのペーパーに対する総合的な考え方を申し上げたいと思いますけれども。
まず、ページ11、12のところで、電源についての選択で「石油火力が有力」と書いてありますが、しかし、こういうふうに単純化できないのではないかと思います。各企業の上流対策も多様性がありますし、また、電源を立ち上げる場合の発電に関する技術もそれぞれの企業によって特性があり、多様性を持っているだろうと思います。そうしますと、石油火力が有力というのではなくて各事業者にその選択をゆだねるというほうが自然なのではないかと思います。事業者ですから、そビジネスのリスクや費用対効果を考えて最適な選択をすると思いますから、石油火力が有力というのは、やや言い過ぎではないかなという印象がまず第一にあります。
第2は、13ページ目にございます連系線稼働率のところで「予備力利用の場合、平常時は必要な連系線容量を常に空けておく必要があり、連系線の稼働率は極めて低くなる」と書いてありますが、非常に気になりますのは、今、協議会のほうで連系線のマージンをめぐる議論をしておりまして電力さんと詳細を詰め合っているところです。2つの案がございました。1つは電力案というのがございまして、これはもう既に実施しているところでございますけれども、今、事務局案というB案がテーブルの上に載っております。そうすると、ここで「連系線容量を常に空けておく」というふうに書かれると、既設の連系線もこれに充当するのかどうか。あるいは、逆に、こういうふうに非常時用の連系線をつくるとしたら、既設の連系線を全部使っていいのかということも逆説的には言えるわけですね。一体、この「常に空けておく必要があり」といった場合、既設にも波及するのかしないのか。もし波及するとなると、ESCJで2年ぐらいの時間をかけて検討をしていることが全くむだになってしまうというふうになります。あるいは、逆に先ほど申し上げましたように、これは新しく非常時用をつくるんだから、既設の連系線は全部使っていいよというのであると連系線の使い勝手がよくなることは確実です。これをどういうふうに考えていくかというのが2点目の疑問です。
3点目は、2.ですけれども、40ページです。安定供給を確保するためで、ここに書いてございますように、エリアごとの需給バランスを把握するというのはものすごく大事だと思いますけれども、ここで私が気になりますのは、PPSの場合なのですが、「供給力の確保状況に係る情報を把握すべきではないか」、確かにそうかもしれませんけれども、PPSは供給区域を持っておりません。一般電気事業者さんとは異なって全国区です。そうすると、お客様があるA地点にいた場合、そのお客様にどこのエリアの電力を使うかということは、そのときの事情によって変わってくるだろうと思います。従いましてエリアごとにPPSの供給力を確保することができるのかできないのか極めて不透明です。もし出来たとしたならばPPSの企業機密に関する情報が含まれている場合が多いように思いますから情報管理をきっちりやっておかなければいけないと思います。ここのところは、質問も含めであります。
4点目は、自家発のことは何も出てきておりませんが自家発は4,000万キロワット弱あります。最近、燃料費が上がっておりますから、自家発戻りというのでしょうか、電力さんから電力を購入するケースもあるし、そういう意味で自家発のことを全部無視してしまって良いのか否かということについて私は疑問を持っているところであります。仮に5%動くだけでも200万キロワットになってしまいます。そうすると、今のPPSと同じくらいになりますから、この自家発のことを考えないでいいのかどうかということであります。
以上が質問も含めてで、結論は後で申し上げさせていただきます。
【金本座長】
では、吉野さんのほうから、どうぞ。
【吉野電力基盤整備課長】
まず、ページ11のところ、「石油火力が有力」ということでございますが、ここでは、資料の中にもございますように、実際そのスポット市場の状況とか、それから、貯蔵がどれだけできるかといったこと、ピーク対応には現に石油火力が使われているといったことから、事務局としては、石油火力が有力ではないかということをお示しは、考え方としてしたわけでございますけれども、今後の検討に関しましては、先生のご質問の点も踏まえて議論をしていきたいというふうに思っております。
それから、13ページ目のところ、これは今のこの11ページ目のところの資料ともかかわりますけれども、これにつきましては、今後その連系線の整備に向けての検討をするに当たって、当然これはコストの評価をしていくということになるわけでございますので、それに当たって、どのようなことに留意をするかということを書いてございます。基本的には、今後の議論、今後のその新たな整備に関する議論ということで、安定供給の観点からの整備ということになれば、基本的には、それをその安定供給に資するように使うということをここでは掲げておりますけれども、ただ、現実的にルール上どのように整備をしていくのかということは、今後のまた詳細の制度設計の中で議論をされていくべきものというふうに考えております。
それから、PPSの供給力の確保状況と、これもご指摘のとおりでございますけれども、他方で、エリアの需給についてもそれはそれなりに確保していかなければならないということですので、これにつきましては、いろいろな仮定を置きながら算定をするという部分もあるでしょうし、ただ、一方でできる限り可能な情報についてはお出しをいただきたいということでございまして、情報管理に関しましては、まとめの中にも、括弧書きの中にありますように、十分留意をしていきたいというふうに考えております。
それから、自家発に関しまして、おっしゃるように供給力4,000万キロワットということですが、これに関しましては、まずそのエリアの需要を考えるときに戻るの部分というんでしょうか、これに関しましては、供給計画の中でお示しいただいたものの中で、戻るの部分に関してはやはり念頭に置きながら考えていく、根っこのところの供給力そのものに関しては、この把握は、このものはやはり各企業のそれぞれの製造現場の電源ということですので、そこまでの把握は、若干電気事業制度上、そこまでカバーするというのは無理があるのかなというふうに考えてございます。
【金本座長】
よろしゅうございますか、鶴田委員、今ので。
では、松村委員、どうぞ。
【松村委員】
まず、発生確率が低い、小さいというレベルについてです。横山委員からも、とんでもなく低い確率のものも含めてすべての問題を連系線で対応することはできないというご指摘がありました。これは確かにもっともだと思います。ただ、ここで上げられているような懸念は、100年に1度、1000年に1度、1万年に1度あるかないかなんていう、文字通り稀頻度というものではなく、現実に起こっているものであるという点を確認する必要があります。確率が高いとは言えないけれども、それなりの確率があって備えておくべきものを明記したということだとおもいます。確率が小さいというのは確かに事実だとしても、一定の確率で起こり得るものなので、これについてはきちんと考える必要があると思います。
連系線に関しては、今回、ご提起いただいたような重要な役割があるというのはもちろん事実で、その点についてきちんと明記してESCJさんに検討していただくというのは大賛成なんです。6ページで、きちんと指摘されているように、連系線は、多様な役割とがあるわけで、そのような稀頻度の事故にも役に立つというのは事実かもしれないけれども、他にもいろんな局面で役に立ちます。
国策として原子力を推進していくときに、連系線の容量拡大がその推進に役に立つという側面も当然あるわけですし、国策として新エネルギー・再生可能エネルギーを推進していくというときに、連系線の容量が確保されていることがそれに資することもあるわけです。連系線はいろいろな点で役に立つものだということをきちんと認識すべきだと思います。
なぜこんなことを強調するのかというと、もし指摘された点だけを追加で考えるということをして、このような事故が起こることに関しては、小規模な火力発電所を各地域で持っておいたほうがコストは低いという結果が出てきたとしても、それだけで連系線をつくる必要はないということにはならないことを確認したいからです。多様に役に立つということを考えていく上で、そのうちの1つの重要な側面としてこれを考えるということであって、予備力を各地域で確保したほうがコストが低いということは、連系線の増強がとりあえず不要であることの必要条件ではあるかもしれないけれども、十分条件ではないということを認識すべきです。
それで、もう一つ、ESCJさんに対して、要望があります。国民に対する説明責任という言葉がこの資料に出てくるわけですが、既に指摘したとおり、連系線はいろいろなことに関連し、その結果国民の利益とも深く関連しています。この説明責任が、一般電気事業者さん、PPSさん、卸自家発の関係者の方、この人たちが納得すればいいというだけではなくて、連系線をつくることになった、増強することになった、あるいはやめましたということに関しても国民的に重要な事項であるわけですから、国民に対する公表、説明責任を重く負っているということを認識していただきたいと思います。
もちろんその連系線の増強に関しては、事業者の経営情報だとか、安全情報だとかという公表できない情報が多くあるということはわかっていますが、ここまでは公表できない、こういう理由で公表できない、この点は公表できるということをきちんと議論をして、公表できるものに関しては、国民に対して速やかに積極的に公表していただきたい。
以上です。
【金本座長】
連系線のその他もろもろの役割というところは、一般論としてということでお聞きしてよろしいですか。ESCJのプロセスの中で、ここで上げられているもの以外にたくさんありますねということは当然あるんだと思うんですが、それは考慮しているという、そんなことでよろしいのでしょうか。
【電力系統利用協議会(内藤)】
電力系統利用協議会の内藤でございます。今、連系線増強プロセスの話がございましたので、若干補足をさせていただきます。
現状のそのプロセスの説明が、13ページにございますけれども、特定の電源開発と、それから不特定の電源開発というもので、検討を開始するキックについて2つ決めてあったということでございます。基本的には、今、松村先生がおっしゃったとおり、連系線の機能というのは、6ページにありますとおりいろいろあるわけでございます。大きく分けまして、その連系線をつくるときのキックになるというのが、私が考えますと、1つは、今回問題になっております「信頼度」、双方の地域で予備力を共有化することであったかと思います。これは、横山先生のご指摘のとおり、もともとあった理由だと思います。また、「特定電源」と申しますのは、その電源が遠隔地になって、いわゆる電源線としてつくるというニーズであります。それから、もう一つが、市場の活性化、いわゆる自由化になってから出てきたニーズで、こういうもので連系線を増強しなきゃいけない、こういうところにいろいろな効用があるのではないかと、そういうことがございましてルールをつくったわけでございます。しかしながら今、ルールをもう1回見てみますと、もともとの理由でありました「信頼度」という観点のものがしっかりは書いていなかったということで、これはルール化すべきであろうと、私どももそのとおりだと思っております。
そのときに、検討のキックはそういうことなのですが、実際に連系線をどういう規模で、いつごろつくったらいいかということを考えますときには、今おっしゃいましたとおり、メリットとしていろいろなものを評価するということになろうかと思います。それに対しまして、この13ページにも書いてありますとおり、非常にお金がかかるということもありますから、このコストと総合的なメリット、これを評価した上で国民経済的にメリットがあるかどうかということをESCJの場でプロセスとして検討していこうと、こういう仕組みでございます。
この中で、プロセスの後に委員会を経まして、最終的には、理事会の中で提言をまとめまして、それを広く皆様にも結果を公表するという透明性のプロセスでおりますので、そういう中で今ご指摘の点についてやっていきたいと思っております。
【金本座長】
山内委員、どうぞ。
【山内委員】
幾つか、3点ぐらいご質問と指摘をしたいんですけれども、1点目は、この問題設定自体が出てきた背景とか、あるいは、そういったところで十分私が理解していないことが原因かもわかりませんが、先ほど、山地委員とか鶴田委員のご指摘の中で出てきたことと同感のところがあって、この、特に1.の連系線のところは、何か議論をすべき範囲をもうちょっと広くとってもいいところをちょっと狭くとっているんじゃないかというような印象を受けました。
先ほど、鶴田委員がおっしゃったように、例えばその火力のケースでも、そういうケースを想定した上で議論をしているという、そういうようなところがあるということなんですけれども、全体的に、これ、私、言うまでもないんですけれども、何かの政策をとるときには、費用便益分析的な発想が基本と考えておりますが、費用便益分析の選択肢がもうちょっと広くとられてもいいんじゃないかという、そういう印象を受けたということなんですが。
それで、それと関係しているんですけれども、1.の非常時のところなんですけれども、連系線の話というのは、私自身も、技術的に専門家ではないので確信を持って申し上げられませんが、情報の非対称性というか、そういうものがあるように思っています。それは、要するに、今もご指摘あったように、これが持っているいろいろな効果もありましょうし、それから、さっきの13ページのところのコストの問題もありましょうし、いろいろなところでの政策を実行する側と、それからそれを受ける側と、今、中間にESCJというのが入ってくるんだけれども、その3つの中で情報の非対称みたいなものがかなりあるんじゃないかというふうに思っています。
それで、特に非常時の問題というのはリスクの問題です。リスクの問題をどういうふうに適切に処理するかというときには、基本原則はマネジャビリティだと思います。要するにリスクを一番安いコストでというか、効率的にというかな、そういうことで防げるといいますか、対処できる主体がこれを分担する、こういうことだと思うんです。そのときに、先ほどの費用便益分析のような議論が、費用対効果のような考え方がやっぱり必要で、それを最も効率的にできるというのが今のマネジャビリティになるんだろうというふうに思っています。そのときに、政策側と、それから実施側のその情報の非対称性がある中で、どの最適化解を選んでいくかというので、おそらく今のESCJの議論があると思うんですけれども、その辺の詳細設計といいますかね、そこにかかってくるのかなというふうにこの問題については思っています。
ただ、先ほどから繰り返していますけれども、その情報の非対称みたいなものがあることは事実であって、それを忘れてはならないのだろうというふうに思っています。
それから、もう一つの安定供給のこの項目なんですけれども、要するに、非常時だけではなくて、常に何らかの形の安定性を電力供給の場合は持たなきゃならないということで、特にいろいろな者が、競争者が入ってきたときにそれをどうするかということで、基本的には、ご指摘になっているような形が現実的なものなのかなというふうに思うんですけれども、地域ごとにその需要と供給といいますかね、そういったものを把握する中でそういった安定性を図っていくということなんだと思います。別の見方をすると、ある意味では、これを極端な見方をすると、リダンダンシーをどうつくっていくかということとも言えると思うんですよね。リダンダンシーの必要性は、社会的な安定性というか供給の安定性になるわけだから、それをだれが、どの者が責任を持つのかとか、あるいは、それをさらに言うと、どの者が費用負担をしていくのかという、こういう問題なのかなというふうに思っています。
さっき、山地先生がおっしゃったように、今のところは、非常にそれが小さいのでそれが明確になっていないけれども、これは、将来的には明確になる可能性もあるということもありますし、それから、鶴田先生がおっしゃったように、その自家発ということを考えたときにどうなんだということもあるし、だから、社会的なものとして認識をしたときに、その費用負担をどういうふうにするのかというところにもうちょっと収れんというか、その範囲といいますかね、その費用負担のことについても少し考える必要もあるのかなというふうな感じを持ちました。
以上です。
【金本座長】
どうもありがとうございます。
【東京電力(西澤)】
先ほど、横山先生を初め何人かの先生がおっしゃいましたように、今、いわゆるESCJのルールが、特に安定供給の視点でまだしっかり整備されていなかったということで、この調整プロセスを追加するということに我々としても異論はございません。これはぜひ、今、内藤さんもおっしゃいましたけれども、しっかりやってもらえればと思っております。
この検討に際しては、今、費用対効果とかいろいろ出ましたけれども、ESCJにはいろいろな専門家、関係者が集まっていますので、その中で、ぜひ幅広い視点から、公平にきちっと議論をしていただければと思っています。
ただ1点、実際、我々、電気事業者というのは、電力会社として、連系線をいろいろつくってきたわけですけれども、費用対効果は非常に大きな1つの柱といいますか視点ではあるんですけれども、もう一つ、実際は、これはどろどろした話になってしまって申しわけないんですけれども、用地交渉といいますか、そこに設備をつくるときの理解を得ていかなきゃいけないんですね。実際、土地を持っていらっしゃる方とかは、何でこんなところへつくるのだと、私にとって一体これは何のメリットがあるのだと感じられるわけで、そこの理解を得ていかないと、実際問題としてつくれないということがございまして、実務というか、実際のビジネスとしては、そこが結構大きいわけです。
そういう意味で、14ページに報酬率のインセンティブというのがありましたけれども、これがあったから立地が進んでいくということは決してありません。これは全然違う世界に入ります。この費用の負担が、回り回っては、結局お客様のところへほんとうにごくわずかであっても行くという場合には、横に三村さんがいらっしゃいますけれども、ある程度お客さまの理解を得ていかなければならず、一方的にというわけにはいかないところがあります。インセンティブをつくったから建設が進んでいくとか、これがあるから我々としては絶対つくらざるを得ないとか、そこはディカップリングというか、切り離しておいていただきたいと思っております。よろしくご理解のほどお願いいたします。
【金本座長】
では、片山さん。
【片山電力市場整備課長】
済みません、今のインセンティブについて一言。
インセンティブでございますので、強制という意味ではありませんので。まさしく、前回、託送料金規制のあり方を議論した際にも、今後の送配電投資のいろんなサイクルを見ながらやっていかなきゃいけない投資というのは、やっていけるような料金規制が要るんじゃないかという、ざっくりいうとそういったことでワーキング全体のコンセンサスだったんじゃないかと思います。その中で、特に重要なFC、あるいは連系線というところについては、さらにそのインセンティブをということで、決して強制という趣旨で書いているわけではございません。
【金本座長】
白羽さん、お願いします。
【エネット(白羽)】
ありがとうございます。3点述べさせていただきます。
まず1点目は、40ページにまとめておられます需給バランス状況の把握・公表に係る論点の方向性についてです。ご説明にもございましたように、電力会社さんなどにつきましては、電気事業法に基づいて供給計画を提出されているのに対しまして、私どもPPSはその対象外ということで、PPSの供給力の確保状況に係る情報が公表されていない、したがって、供給区域全体の短期及び長期の需給バランスについての必要な情報が公表されておらず、こうした状況は改善するべきではないかという問題意識がございまして、その改善手段として、PPSの現状のシェアを考慮して、供給計画としてではなく、まずは報告徴収を通じて把握するのが適当ではないかというご提案につきまして、私どもといたしましても、一定の合理性があるものというふうに認識しているところでございます。
今後、事業規模をさらに拡大していく中で、微力ながら安定供給に貢献していくという観点からも、私どもPPSの需要と供給に係る情報の提供には、前向きに協力していく必要があるものと認識しておりますが、その際に、ぜひ留意していただきたい点につきまして述べさせていただければと思います。
まず、需要面についてですけれども、PPSの需要は、規制分野ではなく、すべて競争環境下にある自由化部門ということになりますので、需要の報告値というのは、販売電力量の目標値という性格を帯びざるを得ないというふうになります。したがいまして、その目標値を出す基準というものは、各PPSによっておそらくまちまちになるのかなというふうに思いますので、そういった性格のものを国全体の需給状況を確認する数値として利用するものとして適当かどうかということについては、議論の余地があるのかなというふうに思っております。
他方、供給面のほうにつきましては、PPSの電源は、自社関連のものよりも契約期間が短く、それから、不確実性が高い他社からの余剰電源等の購入の比率のほうが圧倒的に多いということで、中長期的な供給力の確保見通しを出すというのはなかなか容易ではないということですとか、あと、先ほどもお話に出ておりましたけれども、1つのエリアでなく全国大で事業を行い得るということで、例えば九州にある電源をどの電力会社さんのエリアの需要地へ持っていくかというような選択の可能性はいろいろあるわけですので、供給エリア単位での需要と結びつける形で供給力を把握することはかなり難しいということなどにつきまして、十分配慮していただく必要があるのではないかというふうに思っております。
資料の40ページの3つ目の矢印のところに、PPSについても自社需要についての供給力の確保に係る情報が、一般電気事業者と同程度の精度及び確度をもって把握されるべきというふうにございますけれども、精度や確度を問われてしまいますと、今申し上げたようなことがございますので、詳細な運用を検討する際には、こうしたPPSの事業の特性を十分考慮した検討を行っていただきたいというふうに思います。
また、あわせまして、電力小売りをメーンの事業としておりますPPSにとりましては、電源、需要といった情報は、競争のまさしく源泉でございまして、それらを明らかにすることは、公正競争上難しいということもございますので、この点につきましては、資料にも書いていただいておりますけれども、また、先ほど鶴田委員のほうからもご指摘いただいておりますけれども、把握された情報の取り扱い、公表に当たっては、十分な配慮を重ねてお願いしたいというふうに思います。
続きまして、2点目でございます。資料の51ページでございます。
「全国ベースでのバランスのとれた電源構成の確保にかかる論点の方向性」の整理の3つ目の矢印のところに石炭に関する記述がございます。石炭に関しましては、地道な効率の改善など、地球温暖化対策と整合をとった導入を図っていくことが適当というのはそのとおりであると思いますが、京メカクレジットで排出係数の高さのハンディを解消しないと導入が図れないというような方向に安易に流されてしまいますと、もしそのクレジットの価格が高騰してその調達が困難になった場合、石炭の導入というのができなくなるリスクも高くなってくるというふうに思います。クレジットの獲得が既成事実化することによって、バランスのとれた電源構成の確保に支障が出ることがないよう十分留意することが必要ではないかというふうに思っております。
石炭に限る話ではございませんけれども、私どもといたしましては、新たな電源が立ち上がる際には、地球温暖化対策の観点からは、効率が悪い電源を置きかえるのではないかというふうに思っております。電気事業全体で考えときに、CO がふえるのか、減るのかという視点で考えていくことが重要ではないかということを意見として申し上げたいというふうに思います。
3点目は、先ほど来の連系線のご議論ですけれども、PPSといたしましても、非常時を含めた安定供給にかかる検討を中立機関にて行うことについては必要性があるというふうに思っており、広域的電力取引の確保が連系線の重要な機能の1つであることを改めて共通認識とし、従前のものに加えまして、広域流通を通じた安定供給に関する調整プロセスを追加することにより、検討の場を提供していただくことについては賛成です。
それから、資料の12ページのところを鶴田委員からもご指摘がございましたけれども、私どもも今やっているマージンの検討とどういう関係になるのか心配ですけれども、先ほどご議論いただきましたので、以上です。
【金本座長】
大日方委員、どうぞ。
【大日方委員】
最初、事務局に膨大な資料をいただいたことを感謝申し上げますが、ちょっと私の頭のメモリーが小さいので、お願いがあるんですけれども、3点ほどですが、最終的な報告に向けてご検討いただきたいことがあるんですが、まず、分科会で提示された論点に対してワーキングがどう答えるかという主要なミッションについてですが、タイムスパンを問わずその論点を解決するための全貌の話と、直近何をすべきかという話というのは、うまく分かれていない感じがあるんですね。その全体が、その理想形でもいいんですが、全体を解決するにはこういうのが必要だと。今、まず真っ先に何をすべきかという話で多分ESCJへの投げかけというのがあると思うので、これだけをちょっと強調されると、一体我々は何をしているんだということになりかねないので、そこをもう少し峻別していただきたいのと、その際には、やはりその関係において、ESCJの役割と規制当局の役割というのを簡単でいいですからちょっと解説をつけ加えておいていただかないと、我々はまだいいんですけれども、一般の方はちょっとわかりにくいかなと思います。
これが第1点です。
2点目は、安定供給、言いかえれば需給バランスことだと思うんですが、ここについても、欧米の紹介があるからなおさらなんですが、現状と将来見通しの2点についておそらく問題があるという認識だと思うんですね。現状をうまく把握できていないという問題。将来見通しについては、その集約システムなり制度がいろいろあるんだと思うんですが、その点についてもややこのペーパーの中があまり整理はされていないのではないかという感じになっているんです。そこをもう少し整理していただくというのが2点目です。
3点目は、その需給バランスの効率的達成手段として、連系線増、電源増設という問題があって、2つ、あるいは同時、両方ともとあるんですが、おそらくこれは多分これまでの各委員の先生方のご発言もあるように、多分同時決定になるはずで、特に自由化であれば異なる区域に電源をつくって、託送で異なるエリアの需要を賄うということがあるとすると、これは容易には切り離せない問題だろうと思うんです。そのことは書かれてはいるんですが、さて問題は、最初に返って、そのESCJに問題のその検討を投げかけたときに、連系線はともかくとして、ここにいっぱい書かれているその電源の立地、立地は書かれていない、立地も含めてですね、それから電源構成ですね、その燃料セキュリティを含めた観点、あるいはその環境を含めた、そこまで一体ESCJにお願いできるのかというと、それはちょっと違うような気もしていて。そうすると、最初の問題点に返って、直近にすべきことのうちまだ何か残っていることがあるような気もするんですね。ここはどこかでだれかがやらなければいけない仕事というのが何か残っているような気がしているんです。直近、キックオフできるかどうかはわからないんですけれども、何ていうんでしょう、全体の作業マップのうち複数の関係と同時に今何をすべきかということをもう少し見通しがあったほうがいいかなというのが私の感想です。
【金本座長】
吉野さんから何かコメントはございますでしょうか。
【吉野電力基盤整備課長】
ご指摘大変ごもっともな部分ではないかと思っております。
ただ、この後の長期的なタイムスパンといいますか、この後の具体的取り組みをどうしていくのか。安定供給の観点からいえば、例えば、アメリカのケースの中にはあっては、アメリカの制度がもちろん前提ではございますけれども、系統運用者が参入してくる社に予備力の義務づけをといったようなことになっている例はありましたけれども、日本の場合には、何が今後の具体的なその策になっていくのかということに関しては、そこはまだまだこれが白紙ということで、その前提となる情報の把握をどうしていくのかということが今般のポイントということでございますので、そこに関して、まずは具体的な絵姿をかいていかなければならないというふうに思ってございます。
他方、最後のところでもおっしゃられました、ほんとうの安定供給を考える上で、電源構成、それから燃料の問題、場合によれば電源構成にかかわる立地の問題、非常に多くの問題が出てくるのではないかと思っております。その点は、今後の情報の把握をしつつ、クリアに出てきたものに関して、電気事業制度の中でやっていくのか、また、立地問題に対する別途の施策でやっていくのかというところに関しては、切り出しつつやはり個々取り上げて対処をしていくということになってくるのだろうと思っています。
今回の報告書でどこまで書けるかは、ちょっと今後また検討していきたいというふうに思ってございます。
【金本座長】
よろしゅうございますか。
鶴田委員、お願いします。
【鶴田委員】
ありがとうございます。
今回のペーパーを拝見していて、ESCJがかなり重要な機能を果たすということが改めて認識を新たにしたところでございますけれども、今、大日方さんがおっしゃったように、ESCJと国の役割分担とか、それから、ESCJとPPSを含む電気事業者との関係とか、これはやっぱりどこかでわかるようにしておいたほうがいいのだろうと思います。多分内藤事務局長のところで整理されていると思いますから、報告書の中でもどこかでそれに触れられたほうがいいという点が1つです。
それから、2点目、これから申し上げることは、ESCJの経営資源の量とか質に制約がないという前提でお話を申し上げるので、ひょっとしたら制約が出てくるのかもしれませんけれども、それは別途の話でございますから、制約がないという前提で申し上げたいと思います。
まず、連系線についてですけれども、私も広域ネットワークと安定供給を確保する上で、連系線を整備するということは非常に重要だと自覚しております。ただ、その場合にはリスクもあるわけで、事故が起こった場合、他に波及することもあり得ますから、電気事業者の系統管理が一層重要になってくると思います。
ただ、その場合でも連系線だけじゃなくて、供給予備力との関係を絶えず考えていかなければならないわけでありますけれども、その、どちらかということもさることながら、具体的なコストを比較しなければ究極的には判断できないと思います。
このような観点から、ESCJに検討のプロセスを設けて、個々の具体的事案について、例えば発電所の建設とか、連系線の増強とか、あるいは、その1と2の組み合わせなどなど、幾つかのオプションについて定量的なデータに基づいて比較、考量することが重要かなと思っております。
また、発電所を建設する場合におきましては、電力量を確保する観点から、このペーパーでは燃料調達性を考慮して石油というふうになっておりますけれども、燃料調達性なり、あるいは各社の特性を生かした取り組みが重要なのではなかと思います。これが第1点です。
第2点は、需給バランスについてですけれども、自由化と安定供給を両立する上で、供給区域ごとに需要に見合った供給量の見通しを把握、公表することは極めて重要だと思います。先ほど、自家発のことで吉野課長からお答えを戴きましたが、どちらかというと供給力の点に焦点を合わせたお答えであったと思います。しかし、戻り自家発といわれますように、出たり入ったりする部分は一般電気事業者にとりましては需要の方でございますから、そこのところを考えた場合に、自家発のことも念頭に置くべきではないかなというふうに思います。
また、供給区域全体の需要は、流通設備の形成とか更新に大きく影響するものでありますから、流通設備計画の担い手である一般電気事業者の供給計画を通じて把握することはまさに適切ですし、その供給計画を今の段階でPPSに課さないということも私は理解することができます。
ただ、ESCJにおきましては、エリア別の需給バランス評価を送電線制約も加えて、加味した上で行うことは必要だと思いますけれども、自由化の時代であることを踏まえますと、発電事業者などの売り先の決まらない供給力についても供給力見通しに反映させることが大事だと思いますから、供給信頼度評価の内容を一層充実していただきたいと思います。ここのところが先ほどの経営資源の量と質に関係があるかもしれないなと思って、制約なしという前提で申し上げましたけれども、具体的にはかなりの経営資源が必要となることもあり得ると思っております。
以上であります。
【金本座長】
どうもありがとうございました。
松本さん、お願いいたします。
【東京ガス(松本)】
 ありがとうございます。
資料の40ページの関係でございますが、ここにありますとおり、供給区域ごとの需給バランスの状況、これを把握・公表することは、安定供給確保の上で重要であると思っておりまして、基本的に賛成でございまして、発電事業者としても協力していきたいと考えております。
ただし、今もちょっとお話が出ましたとおり、供給先が確定していない、あるいは長期的な契約はいただけないような状況もありまして、どうしてもその部分的にその内容について精度が悪いものが幾分出てまいりますので、その辺はご留意いただきたいと考えております。
以上です。
【金本座長】
なかなかこの辺は難しい、具体的に始まると難しいことが多いかと思います。どういう情報をどういうふうにとるかと、確度の低いやつもあったほうが多分いいんですが、それのとり方をうまくやらないと、かえって非常にリスキーなことが起きてしまうということもあろうかと思いますので、よろしくお願いいたします。
あとは、三村監事、お願いいたします。
【NACS(三村)】
今回の議論は、一般家庭の人間にとっても重要な議論だということがよくわかりました。前回、私は、資料の中にありましたので、この議論につなぐためには、連系線のFCの整備が重要なことではないかというふうに申し上げました。その後、いろいろな情報を得た結果、今、西澤さんがおっしゃられたように、そんな簡単な問題ではないということがわかったものですから、私はちょっと言い過ぎたかなという気はしているのですが、やっぱり日本の半分は60で半分が50でという、そのヘルツの違いを何とか乗り越えなければいけないのですから、この問題は国民にとってもやはり重要な問題ではないかなというふうに思います。
託送の余剰が少しでも出ているというお話がの中にありましたが余剰が少しでもあるならば、その使途に連系線のことも入れていただきたいと思います。しかしこの問題は、お金の問題だけでなく、どろどろした住民の問題が絡むのだという話になってくると、物が言いにくくなってしまいます。しかし私が思うに、送電線の鉄塔を建てることを迷惑と思っている人とそこから離れて物を見ている一般家庭の消費者と、情報にギャップがあり過ぎるのです。できればこの問題もみんなで考える場が必要なのではないかと思うにいたりました。私ができることがあれば努力したいと思います。
それからもう一つ、需要抑制について、一般家庭では今どのくらいの電気を私用しているのか、調べるすべはありません。もし省エネナビがあったら、多分子どものいる家庭では、とても丁寧にそれを見るだろうと思います。屋根に太陽光発電のパネルをを上げている人たちがみな言っていることです。今省エネナビが、もう少し安くならないと普及できないと思いますが。先ほどスマートメーターのことが出ましたが、これは後の議論なのかも知れませんが、スマートメーターが導入されるとその辺も見えるようになると思うので、それなりに歓迎できる部分と私個人としては賛成です。して、一般の人たちがどう考えるしかし、お金の問題が絡むと私が勝手なことはいえないのですけれども、。
それから、もう一つ、変消費者は、ことしの夏、やはり地球は温暖化しているなと感じたと思いますので、皆が揃って省エネに向かえるとよいのですが、自分の生活レベルを変えないで省エネをやりたいとは思っている人が多いのです。この消費者の習性をよく知って機器を開発するとか省エネ行動を示唆するなどということが必要だと思います。
最後に需要抑制に関係がありますが、私の会では家庭の省エネ出前講座を始めました。今年度は500カ所、1万人対象で行っています。、
電気は使っているけれども、オール電化にしたからCO を出していないと思っている人が多いのです。ガスを使ってないからCO を出してないという、知識しかない消費者のレベルの底上げをしていかないと、一般の人の需要抑制はなかなかできないと思います。それを、使わないように抑制をかけていくならば、いろいろなことを言いましたけれども、やはり情報をどう流すかということも考えていただかないと、いろいろなことを、幾ら先進的なことを言ってもなかなか目的は達成しないのではないかと思っています。このWGの議論のまとめの中にに一言入れていただきたい、そういうふうに思います。済みません、つまらない意見申し上げました。
【金本座長】
いえいえ、どうもありがとうございました。
大分もう次の環境適合のほうに議論が入っているようでございますが、時間も大分押してきましたので、環境適合と、それからIBMの岩上さんのほうからご説明があったことについて、ご質問、ご意見をお願いいたします。
山地委員、どうぞ。
【金本座長】
いえいえ、どうもありがとうございました。
大分もう次の環境適合のほうに議論が入っているようでございますが、時間も大分押してきましたので、環境適合と、それからIBMの岩上さんのほうからご説明があったことについて、ご質問、ご意見をお願いいたします。
山地委員、どうぞ。
【山地委員】
まず、3番目の環境適合というところでございますけれども、まとめが72ページのところに、この下側の黄色っぽいところですが、この真ん中のところの卸電力取引所において、京都メカニズムクレジットの取り引き、それから、実験的な取り組みとしてではあるけれども、CO フリーの電気の取り引きということが言われているわけで、ほんとうはいろいろできるんでしょうけれども、まずはこういうところから始めるということでよろしいと思います。
ただ、CO フリーの電気というのが何となく物珍しくて、興味があるわけですけれども、例えば、RPS制度というのを導入した結果を見ると、理論的に言うと、RPS制度の中では、RPS相当量の取り引きというのをかなり期待していたわけですけれども、現実には、実は、電気と抱き合わせ、相当量と電気と抱き合わせのものが多い。これもだから実験的な取り組みというけれども、このCO フリーの電気の取り引きというところにかなり惹かれる、実際、取り引きがどの程度になるかはともかく、興味が持たれるかと思いますが、まずは、その前の京都メカニズムクレジットの取り引きというところを活性化するということを工夫するのが重要ではないかと私は思っております。
その点では、関連するところで、64ページにその絵がかいてあって、ここはCDMで京都メカニズムクレジットを代表しているわけですけれども、このところの上の四角の中の2番目のぽつで、「ただし」のところで、参加主体が限定されるものになる可能性も否定できないと心配なことを書いてあるわけですね。ここをどうやって活性化するかという工夫が要ると思います。
取引所でその京都メカニズムクレジットを取り引きする参加主体、これはだから買う人と売る人がいるわけでしょうけれども、もちろん基本的には電気事業に関係する人なんでしょうけれども、特に買うほうは、小売りをする人が主体になるとは思うんですが、ただ、買うほうにも多分発電事業者があっても悪くはないかなと思うんです。もう一つ、売るほうの事業者ですけれども、ここを電気事業者だけに限定すると、なかなか現下の電気事業の、さっきの原単位の現状もありましたけれども、CDMでは、そこを、ギャップを補完しようとしているところから見ると、こういうところへ出せる余裕があるのかという心配がここにも書かれていると思うんですけれどもあります。そのために、やっぱり例えば商社であるとか、売るほうに関してはもう少し枠を広げるとか、そういう知恵を出していかないと、このアイデアがあまり活性化していかないんじゃないかなという心配をしております。
それからもう一つは、4番のところの需要家のインセンティブと、それからさっきのスマートメーターのIBMさんの話と両方考えられるわけですけれども、この需要家にインセンティブを与えて需要を抑制をする、要するに需要をコントロール、需要にリスポンスを与えるという考え方は非常に重要だと思うんですね。供給側だけで考えるのではなくて。これは、さっきの需給調整契約の瞬時調整なんていうのはまさにそうですけれども、安定供給、予備力というところにも関係するわけですので、ぜひそういうところにも生かすという視点を持っていただきたいし、それから、そういうことで言えば、取引所のかかわりというのも将来的には考えられるのではないか。つまり、自分のところの需要を削減するということですね。私、これを前の分科会でも多分言ったと思うんですけれども、自家発をもし持っている人たちであれば、要するに自家発を取引所に提供するんじゃなくて自分で使えますから、系統への需要を減らす、その部分を売るというようなことも考える仕組みを、今回とは申しませんけれども、将来的には頭の中に入れておいていただければと思います。
それともう一つ、スマートメーターは、先ほど三村委員の話もありましたけれども、我が国はやっぱり大分おくれている。もちろん電力会社によっては興味を持っているところがあるのは存じ上げておりますけれども、何か一番需要家の接点のところでおくれているポイントだと思うんですね。これは、分科会の中で全面自由化の議論をしたときに、要するに電灯需要家を対象とするのがコストベネフィット上難しいという中の1つがメータリングの話だったわけで、そこにもかかわることですので、これはぜひそのデマンドサイドの接点として重要な要素だと思っていますので、IBMさんにも頑張っていただきたいと思っております。
【金本座長】
吉野さんのほうから何かございますでしょうか、よろしゅうございますか。
では、横山委員、どうぞ。
【横山委員】
ありがとうございます。
CO フリー電気の取り引きについて、少しちょっと技術的な面で申し述べたいのが、65ページにあります絵なんですけれども、おそらくここで考えておられるのは、CO フリー電気、前のページにもありますけれども、原子力/水力、LNG+CDM、石炭+CDMというふうにありますが、この絵は風力の絵がかいてあるんですね。実は、風力もきちっと蓄電池をつけて成形をしてきちんとESCJのルールを満たしていれば当然取り引きはできるんですけれども、ちょっと技術的に注意をしておかなければいけないのは、エリアの外に出て連系線を使う場合は、先ほどもありましたけれども、日本の場合は、非常に連系線の管理が非常に厳しいということがありますので、その辺、連系線の管理の問題をよく考えないと、なかなか、この風力の絵がここにかいてあるので、ちょっと注意していただければというふうに思います。つまらないコメントでしたけれども、よろしくお願いいたします。
【金本座長】
はい。(笑)
京メカクレジットなのか、CO フリー電気なのかという議論は、今の段階でする必要は、どちらが重要かという議論を、する必要はないかと思いますが、京メカクレジットとしては、外側にも多分マーケットがありますし、取引所さんでどう頑張っていただくかということも含めてこれからご検討ということかなと思います。
西澤さん、お願いします。
【東京電力(西澤)】
事務局で膨大な資料をまとめていただいて、いろいろあるんですけれども、私自身、ちょっと読んで、そのCO 排出量を経済価値化し、望ましい電源構成というのをつくり上げていこうというのは1つあるんですけれども、これは、きょうの41ページでしたかね、ベストミックスという言葉が出てきましたけれども、これはなかなか難しい問題です。経済性とか、環境とか、それから供給安定性という、この3つがよく言われるんですけれども、この多元方程式を解くような、解を見つけるのはなかなか難しいということです。ただ、基本的に言えることは、やはり中長期的に考えるといろいろな事情が変わります。エネルギー情勢であれ、社会情勢であれ、そのときにもフレキシブルに対応できるような仕組みを作っておく必要があります。だから、1つの電源に頼らないということが、これはオイルショックのときに我々は経験したものですから、非常に大事です。確かに環境というのは、我々も重々考慮しなきゃいけないと思っていますけれども、それだけで電源選択をしているわけではないと。環境は重要な要素ではありますけれども、それだけではないというのが大事という点で、まず基本的なコンセンサスが得られないかと思っております。
それで、具体論のところで、先ほど山地先生がおっしゃったように、我々は一生懸命今自主行動計画をやっていまして、これは社会的にコミットしていますので絶対やり遂げるという覚悟でいますけれども、正直言って、並大抵の苦労じゃ達成できないと思っています。山地先生が余裕がないだろうとおっしゃいましたが、実際に、全く余裕がありません。当社は少なくとも全然ないと言い切れるぐらい厳しい状況であるけれども、社会的コミットをきちっと果たしていきたいと思っています。
そういう意味で、実験的にCO フリー取引をやると書いていただいていますけれども、我々としても期待されても、なかなかないそでは振れないところがあるというのをぜひご理解をいただきたいというのと、あと、参加を強制するとか、うまくいかなかったから後になってもうちょっと何かしなきゃとかという、強化的な措置をとるというのは、ぜひ避けていただいて、やってダメだったらそれを素直に評価することが必要かなと思っています。
あと最後に、これは私もちょっとよくわからないんですけれども、実験的にこれをやるということは、いろいろお金がかかったりすると思うんですけれども、この費用負担をどう考えるのかと。国がやると言っているから国で出してくれるものなのか、よくわからないんですけれども、取引所でやるといった場合には、これは民間で今やっていまして、手数料で何とか運営しているが厳しい状況ですので、そのときは費用のかからない方法を考えなきゃいけないし、国がやるのであれば国で何かいい知恵を出していただければと。
最後はちょっとお願いっぽくて申しわけございません。
【金本座長】
何かございますでしょうか。
国で金を出せるかどうかというのは、すぐに今回答が出るものではないかと思いますが、何かございましたら。
【吉野電力基盤整備課長】
ただいまのご議論、環境、経済、安定、この多元方程式、このバランスをとりながらというところ、全くごもっともではないかと思います。
他方、足元でそのCO の問題をどうするか、これに関して、電力各社さん、それから、日本の産業全体が相当の企業としてのコストをかけて取り組んでいる事業ということでもありますので、その取り組みをいかに市場メカニズムを活用しながら円滑にやっていくのかということで、何らかのその調整メカニズムが必要なのではないかということを考え、検討をしてきたものであるという点でございます。
それから、今回、その実験的にやるというところ、これは、これまでも実質的にご議論をしてきて、結果としてのある種の方向性ということでありますが、目下置かれている電力各社さんの状況も踏まえてであります。また一方で、その実験的と言っておりますのは、さまざまなその方法と、CO 、京メカのクレジットもあれば、その両方あわせたものもあれば、CO フリーの電源そのものの取り引きもあればと。その供給主体としても、一般電気事業者さんのみならずというところもあろうかと思いますので、さまざまな可能性があり得るということで、選択肢があり得るということであえて実験的とも申し上げている点もありますので、あわせてご理解をと思います。
それから、参加の強制ということに関しては、これは、そのボリュームを確保して活性化をしてと言ってまいりますと、これまでの卸電力取引所の議論とは少し違うフェーズの議論かと思っておりますので、そうしたことは基本的に考えておらない。まずは、そのメカニズムをつくっていくための実験的なものをぜひ進めてまいりたいということでございます。
お金の件は、今後、また詳細設計を進める中で議論をすべきことかと思っておりますが、よろしくお願い申し上げます。
【金本座長】
鶴田委員、お願いいたします。
【鶴田委員】
ありがとうございます。
この環境適合に入る前、先ほど1つ言い忘れてしまったことがございますものですから、簡単に言わせてください。
13ページの、先ほど私が質問した連系線稼働率のところの文章をもう少し工夫していただけないかという。要するに、「常に空けておく必要があり」と書いてありますから、文章を工夫していただきたいなと思います。
環境適合についてですけれども、山地委員や西澤さんがおっしゃったように、CDMの売り手が今のところないのではないかと私も思います。私はその当事者ではございませんから推測でしか物が言えないませんけれども、各社さんを見ておりますと自主行動計画の目標は高くなっておりますし、それを実行することで精いっぱいだろうと思います。そうしますとよそに売るくらいだったら、もっともっと買いたいと思う企業がいっぱいいると思います。そういう意味で環境を考えた場合にCDM市場を立ち上げるのはやや難しいかなという印象がございます。
CO フリーの電気の取り引きにつきましても、64ページなり72ページに書いてあるこの精神はすごく理解できるますし、また、実験的な取り組みを開始したらどうかということも、私は、その件についてはもろ手を挙げて賛成いたしますけれども、ただ、実験的な取り組みというものもいろいろあると思います。例えば、RPSを立ち上げるときには、仮想的な世界をつくってそこで幾つかの実験的なテストをしてから現実に移していったという経緯がありますから、そういうことを考えるのか、あるいは、現実の取引所の中で試行錯誤的に取り組んでいくのか、そのイメージがよくわからないところがあります。
また、CO フリーの電気の取り引きというのも、いろいろな人が多様なイメージを持っていると思いますから、そういう意味では、多くの人々のイメージを融合していくというような位置づけなのかなというふうに思います。もし取引所を使うとしたら、先ほどのESCJの経営資源の話ではございませんけれども、取引所にそういうことができる、経営資源の量と質が十分そろっているのかどうか。やっぱり相当のロードがかかると思いますから、そこをどう考えていくのかが重要です。特に市場のことも考えていくに当たって私たちが「取引所」という言葉からイメージする世界と現実の取引所との間に大きなギャップがございますから、そういうギャップも十分考慮した上で取り組むことが必要だというふうに思います。
私は、このペーパーに書かれているイメージはすごくよくわかるし、いずれはどこかがやらなければならないと自覚はしております。
以上です。
【吉野電力基盤整備課長】
イメージの議論でありますけれども、まずは、この議論をしてまいりましたもともとのきっかけは、排出係数の原単位を今後目標を定めて下げていくときに、一方でCDMを買うこともある、一方で原子力の稼働率が上下することもあるし、出水率の問題も出てくると、そういう不確実性を調整するために、過達成になったところは何らかそれを売りに出す、未達成のところはそれを買うニーズ、そういうものがおのずと出てくるであろう。それをより公明正大な手続のもとで出される、取り引きのもとで出されるようにということで始まった議論。他方で、これまで議論がありましたように、達成そのものが大変になってくるという中にあって、トレードを具体的に成立させていくということが必ずしも簡単ではないというところも一方では認識をしているということでございます。
ただ、基本がそういうことでありまして、それをするためには、1つはCDMの取り引きということも考えられますし、また一方で、その原単位が0である電源の取り引きをすることによって、出す側、買う側でそれぞれの調整が起こるということも考えて企画をしてきたと。ただ、実際に出せるじゃあものが何なのかというところが今後の課題であって、それが火力+CDMというような形なのか、それとも、もう少し非常にミクロな水力みたいなもので一般的電気事業者さん以外の非常に小さな水力みたいなことは考え得るのか、ないしは、そのごみ発電のようなものなのか、そういうさまざまなものが可能性としては考えられますので、そうしたものを視野に置きながら実験的な取り組みに入っていきたいということを現在考えているということでございます。
それから、取引所のキャパシティの件、これは十分踏まえて今後検討していきたいというふうに考えてございます。
【金本座長】
松村委員、どうぞ。
【松村委員】
この取引所の取り引きの件なんですが、自主行動計画達成のために、今、非常に厳しい状況にあって、CDMの売り手として期待されたとしても到底できそうにないという厳しい状況にあるというようなことは当然理解できると思いますし、その売り手が少なかった結果として、この3のところの右側の市場がうまく立ち上がらないという可能性も十分あると思うんですが、しかし、逆にいうと、非常に環境の点で達成するのが厳しい状況があるということは、CO フリー電気に対する需要という点では、非常に強い需要があるということを表明していただいたというふうに私は理解しています。
ということは、それがもし事実だとすれば、このニーズは非常に高いわけですから、普通の電気に比べてかなり高い値段でも買うインセンティブがありますと、こういうことなわけですね。その価格シグナルというのが出てくれば、現在の状況では、風力でここに出すというようなことが技術的に大きな問題があったとしても、こういう市場が存在して、高い値段でも恒常的に買いますというような格好でそのシグナルが出てくれば、技術革新というのを促して、太陽光、風力、小規模な水力というのが市場に出てくるきっかけになるかもしれないというわけですね。実際に環境の問題が非常に深刻であって、自主行動計画を達成するのが難しいという、こういう状況だとすれば、ある程度の値段でも買う、ある程度のコストが高くてもそのようなところを開発するというのは、社会的にも望ましいことだというふうに思うので、このようなシグナルを出す場としても重要な役割を果たせるのではないかというふうに思っています。
以上です。
【金本座長】
そこはどうなるかよくわかりません。全部東京電力さんが買い占めるとかということになると、またいろいろな問題もあるかと思いますので、その辺は慎重に検討していただいて。
川﨑さん、お願いします。
【関西電力(川﨑)】
電力会社としては、いわゆるCO の排出係数の努力というのは、当然、西澤オブザーバーもおっしゃいましたように、発電側としましては、いろいろなところへ努力していく必要があるということでございますけれども、やはり電力会社としても電気を販売する立場でもございますので、先ほどの三村さんがおっしゃったように、お客様方にどういったような省エネという情報提供していくかということも十分に考えていく必要があると考えております。
そういった意味で、昨今の商品機器の開発というのは、電力会社も十分メーカーと協力してやっておりますし、高効率のヒートポンプにおきましては、空調分野並びに給湯分野にも一生懸命頑張っておりますし、昨今では、洗濯機みたいなところにも出てきており、いわゆるアワーは減りますけれども効率が良くなります。電力会社の販売にとっては販売量が減り、実際には収入が減りますけれども、そういったことで環境に貢献することも私ども当事者はやっていかなければならない課題だと思います。
それとメーターにつきましても、いろいろ可視化する必要性はあると思いますけれども、その辺はコストとの関係で、費用対効果で十分検討していく必要がある項目であるということは従来から認識しているところでございます。
以上です。
【金本座長】
大日方委員、どうぞ。
【大日方委員】
ここのところ、おそらく事務局はかなりご苦労されて、54ページに分科会の論点提示があって、72ページにその回答があって、ほぼ満額回答というか、スルーしたというか、ちょっと回答のほうがあまり具体的でないのが寂しい気もするんですが、私はこの回答は基本的に賛成で、このとおり可能ならば次の段階に移行してほしいとは思うんですが、ただ1つつけ加えていただきたいと思っていることがありまして、それは、現在、行動計画を出して、そして今度実行に移していく段階ですが、それも不確実性があっていろいろあるんだと思うんですが、結果的にクレジットのポジションですね。各社どういうふうにロングになって、ショートになって、年度ごとにどう変化するかということについてのモニタリングをする必要があるのではないかという気がします。それは、一般電気事業者だけではなく、可能ならば、電気事業者、PPSを含めて全部で、そういうものがないと、仮に実験的市場をつくっても、強制でない以上、ある部分しか出てこないとなると、それがうまくいったりいかなかったりしたときに、なぜなのかちょっとよくわかりませんから、おそらく、最終的に調整するメカニズムも重要なんですが、もともとは、ポジションがインバランスになってしまうだろうというところから始まっているとは思うんですね。それから効率的に評価はしたいという。その基礎データの収集は、やっぱり規制当局でないとできないと思いますので、それは、市場取引、実行に移せるかどうかわからないんですけれども、今からでも可能な限りで結構なので、検討していただいて、報告書に盛り込んでいただきたいと思います。
【金本座長】
よろしゅうございますか。では、検討をして。
【吉野電力基盤整備課長】
まず、1つ今の点についての基本は、供給計画の中でもいかなる電源構成で満たされているのかということがありますので、それによってある程度算定される部分と、他方で、また、それぞれ各社がどのようにクレジットをお持ちになられているのかということとの関係だと思います。クレジットに関しては、既に各社、公表されているものがあれば、それはそれとして私どもも活用させていただけるんですが、クレジットの性格として、その投資先との関係、それから、ファンドのようなところとの関係で、やはり個々対外的にお出しできない部分もあるということでございますので、そこは緩和しながら制度設計をしていきたいというふうに考えてございます。
【金本座長】
白羽さん、お願いします。
【エネット(白羽)】
ありがとうございます。
その他の論点と、それから、先ほどのIBMさんからのプレゼンテーションについて2点ほどコメントさせていただきます。
まず1点目は、資料3の75ページにあります省エネナビ事業ですとか、それから、あとIBMさんからのご説明があったスマートメーターの導入なんですけれども、需要家の方がリアルタイムで電気の使用料を可視化できるようになるということは、家庭部門の需要家の方の主体的な省エネ行動を促すということで、地球温暖化対策への貢献が期待できるのかなというふうに思います。
特に資源の乏しい日本におきましては、需要家の方と供給者が一体となって協力することも、電力の効率的な供給という観点から重要になってくるのではないかというふうに思っております。
私どもといたしましても将来期待しております家庭部門の自由化拡大に向けまして、自由化範囲の拡大に伴う社会的な便益を高めるという観点からも、こうした可視化の仕組みですとか、それから、需給協調システムなどを後押ししていただけるような枠組みの検討をしていくことに期待したいというふうに思っております。
そのためには、国におかれましては、必要な法制度の整備や旗振り役としての役割を期待するとともに、IBMさんの資料にもございますように、欧米の事例なども参考にしつつ、産官学一体となって幅広く英知を結集した取り組みが必要ではないかというふうに思っております。
2点目ですけれども、資料の76ページでございますが、一番下の部分にまとめの部分があるかと思うんですけれども、需要家が需要を抑制するインセンティブを付与する観点について、安定供給のためとだけ書いてございますけれども、電力分野における環境負荷低減を目指すためには、私ども供給サイドは発電所からのCO 削減に努めるとともに、需要家サイドが電気の使用量の抑制を主体的かつ積極的に行っていくという適切な役割分担というのが重要であるというふうに思っておりますので、需要家の方が需要を抑制することについて、環境負荷低減の観点からの必要性もぜひ明記していただきたいというふうに思っております。
なお、今申し上げました供給サイドと需要家サイドの適切な役割分担を達成する上で、需要家に対して電気事業者の選択による少出化を試行させている今の温対法の制度が必ずしもふさわしいものになっておらず、こうした全体最適を導かないという温対法の制度が抱える問題につきましても光を当てて議論をしていただいて、ぜひ分科会としてしかるべき議論を行う場所に対してメッセージを発信することは、電力分野における環境適合を達成する観点からも有意義ではないかと、ということを分科会でも弊社の武井のほうからもお願いしておりましたけれども、今回、ワーキングにおいては、この論点というのが検討項目として上げられていなかったということは、大変残念だなというふうに感じておりますので、最後につけ加えさせていただきたいと思います。
【金本座長】
時間もあれですが、山内委員、お願いします。
【山内委員】
今のスマートメーターの話はとっても重要だと思っています。これは消費者に情報を与えるということであれなんですけれども、こういう形で、何ていうんですかね、消費量みたいなものが時間帯別にきちっとはかれるとかということになってくると、きょうの3.のところの議論は、B2Bで京都メカニズムという話なんですけれども、最近、他分野だと、B2Cでいわゆるカーボンオフセットの商品をつくるビジネスモデルというのが出てきているので、そういうことも視野に入ってくるのかなというふうな感じを持ちました。
以上です。
【NACS(三村)】
一言いいですか。
【金本座長】
菅野理事長に、まずお話し頂いて、その後お願いします。
【日本卸電力取引所(菅野)】
取引所についていろいろな問題のご指摘、それから、こういうことを努力してみてはどうか、研究してみてはどうかというご指摘、すべて私も考えておりますことと一致しておりますので、ここで、これからさらに討議の後、出てまいります検討の方向、なるべく具体的な宿題をいただいて、それに努力してみたいというふうにまず申し上げたいと思います。
ただ、その宿題、いただく内容を伺うまでは、難しいとか、大変そうだとかということは私も申し上げないつもりで今伺っておりますが、既にこのペーパー、あるいは先生方のご指摘の中にも、十分こういう点を気をつけて、あるいはその実現可能性、十分チェックしながらやれというご指摘をいただいていた点も感謝しております。私のほうもそういう点を含めて大いに実現可能性のある、皆さんのお役に立ち得るものを考えるということをお約束したいと思います。どうもいろいろありがとうございます。
【金本座長】
三村さん、お願いいたします。
【NACS(三村)】
済みません。この間、このペーパーの事前説明を受けた後で、私は自分の会の、今、エネルギー問題を勉強している仲間たちにいろいろな意見を聞いたんですが、その中に1つだけ、原子力は嫌だという人が圧倒的に多いんですね。一般の人たちも原子力は、今回の地震の問題なんかがあるから嫌だ。だけれども、風力だとか太陽光だとかの電気だったら買いたい、東北のほうに行くと風力発電がいっぱいあるようだから、あれが買えるならば、少しぐらい高くても買いたいということを言った人がいるんですね。私も、そんなことを言ったって、送電線を通ってくれば全部まざってくるわけだから、色をつけて送ってくることができるんだったら言うとおりなんだけれども、この取引所の件も、ほんとうにCO フリーの電気が流れて、きちっとそれが高値で売られていくことに多分なると思うんですけれども、そうなったときの監視がどうやってできるのか。ほんとうにそれを売ったのか、昨今の食品の表示みたいなおかしいことになったら困るので、その辺、消費者ですらも買いたいという人がいるんだということも含めて、余計なことを申し上げておきたいと思います。
以上です。
【金本座長】
実際の設計はなかなか難しいこともあるようですが、これから検討いただきたいと思います。
もうよろしゅうございますか。
時間ですが、最後に簡単にきょうのご議論をまとめておきたいと思います。
基本的に事務局がご提案された方向性にご異論があったとは思いません。幾つか、その前の説明の文言とか留意事項とかのご指摘はあったかと思います。
基本的に3つのテーマがございましたけれども、連系線については、発生確率は低いけれども、設備容量が激減するような事象への対応として、その検討のプロセスをESCJのほうに設けていただくといったことについては、ご了承いただけたと思います。
安定供給の確保に関しては、全国及び供給区域ごとの需給をより今より精緻に把握するために、供給力の確保状況等を把握していただくような方向を検討していただくと、そんなことかと思います。
3番目に、環境適合については、電気事業者による温暖化対策への努力が公平かつ円滑に実施されるような透明的な制度的枠組みを構築すべきといったご提案がなされましたけれども、こういったことについて意見の一致が見られたと思います。
あと、石炭火力とか、ディマンドのレスポンスについて幾つかのご意見がございました。
具体的な論点としては、ESCJにおける連系線整備にかかわる調整プロセスにこういった最初の論点であります広域流通を通じた安定供給に関する調整プロセスを追加していただくということで、大規模な電源脱落によって連系線制約が顕在化した場合にどういうふうな調整プロセスを開始していただくといったことの要件を規定していただくと、そんなことかと思います。
2番目は、供給区域ごとの需要については、供給計画によってPPSの自社需要に対する供給力の確保状況等については、電気事業法に基づく報告徴収によってそれぞれ把握、公表といったことだろうかと思います。
あと、ESCJにおける供給信頼度評価については、供給区域ごとの供給信頼度評価や発電事業者からの情報を把握することによってより充実させていただくといったことかと思います。
それから、環境適合については、京都メカニズムクレジットの取り引きと、それからCO フリー電気の取り引きを卸電力取引所で実験的に行うといった方向を検討していただくといったことかと思います。
そのほか、幾つかのCO フリー電気の取り引きについて、電力関係の方々からタマがないといったふうなこと等のご指摘がございましたけれども、そういったことの中で、CO フリー電気等の取り引きを活性化するためにどうするかといった方策について、今後ご議論していただくといったことになろうかと思います。
といったことで、以上のご議論を踏まえて、15日の分科会との合同会議で方向性について確認した上でより具体的な検討に進んでいただくと、こういったことでお願いできればと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
どうもありがとうございました。
時間を少し超過いたしまして、大変失礼いたしました。それでは、あとは事務局のほうから。
【片山電力市場整備課長】
次回の第7回の制度改革ワーキンググループは、電気事業分科会との合同開催でございます。11月15日の2時から4時半、場所は霞が関ビル33階の東海大学の校友会館となっております。
本日の皆様方のご意見を踏まえながら、過去4回のワーキングの検討状況というものを分科会に報告をして、合同でご審議をいただければというふうに考えております。
以上でございます。
【金本座長】
それでは、長い間どうもありがとうございました。これで閉会をさせていただきます。

以上

 
 
最終更新日:2008年3月11日
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