経済産業省
文字サイズ変更

総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度改革ワーキンググループ(第12回)-議事録

平成20年5月12日(月)
  • 金本座長

    山地委員がまだですが、時間になりましたので、ただいまから第12回の制度改革ワーキンググループを開催させていただきます。

    本日はご多用のところご出席をいただきまして、ありがとうございます。まず、審議に先立ちまして、事務局から資料確認を行っていただきます。片山課長、お願いいたします。

  • 片山電力市場整備課長

    それでは、資料確認をさせていただきます。お手元の資料一覧をごらんいただければと思いますが、資料1から資料4、それから、参考の1から参考3を配付させていただいております。過不足ございませんでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。

  • 金本座長

    それでは、早速でございますが、本日の議事に入らせていただきます。

    まず、資料について一括してご説明をいただきたいと思います。資料3について事務局からご説明いただいて、その後、資料4について西澤オブザーバーからご説明をいただいて、その後、討議をお願いしたいと思っております。

    では、片山課長、お願いいたします。

  • 片山電力市場整備課長

    お手元の資料3をごらんいただければと思います。1枚おめくりいただきまして、本日の検討内容でございますが、論点の1といたしましてインバランス料金のあり方、論点の2として裾切り制度のあり方、論点の3がインバランスに係る収支、論点の4として取引ルールの改善(インバランス求償ルールの見直し)、論点の5として、制度施行のタイミングという構成になっております。

    まず、論点の1、インバランス料金のあり方でございます。ここは変動範囲内インバランス料金の見直し、変動範囲外インバランス料金の見直し、それから、選択変動範囲内インバランス料金の扱い、この3つからなっております。

    おめくりいただきまして、まず変動範囲内インバランス料金の見直しについて、基本答申でどういうふうに書かれていたかということでございます。基本答申におきましては、インバランス料金を系統エリアの同時同量のために要するコストを抽出した上で、一般電気事業者とPPS等がこれを公平に負担する形に改めることが適当というふうにされております。

    具体的には、「運転予備力に相当する固定費及び燃料代等の可変費を系統エリアの同時同量のために要するコスト」とみなす案が示されたわけでございます。ただし、発送電一貫体制のもとで一般電気事業者が系統運用者としての「系統エリアのインバランス管理」と発電・小売部門としての「自社の発電・需要の管理」を一体として行っているため、厳密なコスト等の抽出が困難であることを踏まえ、コスト等の抽出及び収支への計上に当たっては一定の仮定を置かなければならない点に留意が必要とされたわけでございます。

    まず、この運転予備力案の概要といたしまして5ページでございます。今申し上げましたようにコストを厳密に特定することが難しいということに立ちますと、この運転予備力案は電源を特定して費用を算出するかわりに、一般電気事業者の全電源のうち、インバランス調整に充てられたとみなし得る発電容量に相当する費用をインバランス調整コストと仮定をしてインバランス料金を算定するものと言えるのではないかと思っております。

    下のポンチ絵でありますように、このバツ印で書いてございますが、A電源からn電源まで並べていったとしても、インバランス調整電源というのは事前に特定されているわけではございませんし、どの電源がインバランス調整に使用されたか事後的に特定することもまた難しいわけでございます。したがいまして、下の絵にありますように、この全電源の容量をずっと並べていきまして、そのうちの一定の部分をインバランス調整コストと仮定することが必要だということでございます。

    おめくりいただきまして、6ページでございます。しからばどういう算式で求めていくのかということでございます。電源にかかわる費用は可変費と固定費から構成されるわけですが、これらの費用をそれぞれ全インバランス量、この全インバランス量といいましても、一般電気事業者のインバランスの相当量をどういうふうに想定をするのか、それから、PPSの想定されるインバランス量、こういったものを合計して計算するわけでございます。これで割り算をした合計を変動範囲内インバランス料金とすることが適当ではないかと考えております。

    その際、可変費相当部分につきましては、先ほど申し上げましたように限界的なインバランス調整コストを算出することが一貫体制のもとでは難しいということを踏まえまして、全電源の可変費平均というふうに割り切ることが適当ではないかと考えております。また、固定費相当分につきましては、運転予備力に相当する容量をどういうふうに設定するのか、それから、分母に来ます全インバランス量をどのように見積もっていくのか。特にインバランス量の実測値が存在しない一般電気事業者の想定インバランス相当量をどういうふうに設定していくのかということが重要になってくるわけでございます。

    まず、この固定費相当の扱いでございます。7ページでございますが、運転予備力の容量の設定につきましては、一般電気事業者の送電部門が当日の最大需要に対して3~5%の運転予備力の確保が求められているということに着目をいたしまして、この固定費の部分は全電源固定費の4%、4%というのは3~5の平均ということでございますが、というふうに割り切るのが適当ではないかと考えております。

    また、このインバランス相当量の見積もりでございます。インバランスが発生するのは需要予測と実際の需要とのずれから生じる需要側の要因。それから、突発的な発電機事故などにより出力が低下する発電側の要因とに分けられるかと思います。これを踏まえまして、需要側の要因といたしましては当日の実需に対して、比較して、前日の発電計画における発電容量が不足した割合、これは事務局のほうで一般電気事業者からヒアリングをいたしまして出したところでは、18年度実績で1%となっております。これを需要側の要因と置くのが適当ではないか。

    それから、発電側の要因といたしましては、発電設備の計画外停止率を使うのが適当ではないか。これは日本電力調査委員会のほうで発電機につきまして、運転開始初期3年間は5%、以後は2.5%の計画外停止率だという報告がございます。これを使いまして、当該発電設備が40年稼働というのを前提とした場合の年間の加重平均で出しますと2.7%という数字が出てまいります。これを発電側の要因というふうに置くのが適当ではないかと考えております。

    なお、PPSの想定インバランスというものも置かなければいけないわけでございますが、ここにつきましては一般電気事業者と同様の確率でインバランスを生じるものと仮定して算出するのが適当ではないかと考えております。

    今申し上げました、その一定の仮定を置かなければいけないという、その仮定についてご説明したわけでございます。これを集約化いたしましたのがページの8、具体的な算式と料金イメージというところでございます。変動範囲内インバランス料金は、全電源可変費平均にプラス全電源固定費平均掛けることの一般電気事業者、PPSの送電端電力量に、さっき言ったインバランスの需要側、発電側、足した3.7%を置きまして、分子のほうに全電源固定費の4%部分を当てるという算式であらわすことができると考えております。

    なお、PPSのシェアというのは、供給区域ごとに違いますので、各供給区域ごとにPPSのシェアを勘案した数値を用いて算出するのが適当ではないかと考えております。

    以上の算式で、現在、届け出られております託送料金の原価を使いまして試算をいたしてみますと、このブルーのところの数字、括弧がないものというのは、当初、届け出られたときの数字、括弧内というのは燃調が適用された後の数字というふうに考えていただければと思いますが、押しなべて大体20銭から40銭の範囲内で、変動範囲内インバランス料金というのは値上がりをするという結果になっております。

    次に9ページでございます。変動範囲外インバランス料金の見直しでございます。基本答申におきましては、変動範囲外インバランス料金は、変動範囲内インバランス料金のX倍として設定するということとされたわけでございます。また、このXの設定に当たっては、卸電力取引所のスポット価格の水準に留意をする。PPSの同時同量達成に当たってモラルハザードとならない価格であること。(3)といたしまして、PPSや発電事業者にとって参入阻害的な価格とならないこと。(4)といたしまして、PPSの負担が現状より重くならないこと。この4つの留意点が示されているわけでございます。これらを踏まえまして、望ましいXの値を検討することとしたいと思います。

    以下、それぞれの条件との関係でどのように考えるかということをご説明申し上げます。おめくりいただきまして10ページでございます。まず、スポット価格との水準、それから、モラルハザードとの関係でございます。変動範囲外インバランス料金につきましては、スポット市場におけるPPSの買い札価格の上限として機能をするということになりますので、過度に低い料金といたしますと適正な価格形成に支障を来すおそれがございます。この点につきまして、過去のスポット市場における約定価格の分布実績を検証してみました。それは左下のグラフにお示ししているとおりでございます。このグラフを見ていただきますと、そのスポット価格が変動範囲外インバランス料金を超過する確率が稀頻度、0.1%以下となる水準というのは26円以上であれば0.1%未満になるということでございます。

    つまり、この右下の表で見ていただきますと、Xが3以上であれば卸電力取引所のスポット価格形成などに悪影響を与えるおそれというのはないのではないかと言えると考えております。また、インバランス料金が他社からの調達単価よりも低くなりますと、自社で同時同量を達成するという意欲を減殺し、モラルハザードが発生するわけでございます。しかし、スポット価格との比較で相当程度高いことが常であるとするならば、問題とはならないのではないか。したがいまして、先ほど申し上げましたとおり、26円以上であればモラルハザードが生じるおそれというのは極めて小さいのではないかと考えております。以上からXは3以上であるということが適当ではないかと考えております。

    次に、11ページでございます。参入阻害性への配慮という点でございます。PPSにつきましては、変動範囲外インバランス料金が低廉であればあるほど参入がしやすいということになります。したがいまして、PPSの参入阻害防止の観点からは、先ほど申し上げた(1)と(2)の条件を満たす中で最も低い料金、つまり、X=3が望ましいということになります。また、発電事業者においても、発電不調事にPPSからインバランス料金に基づき求償されるリスクがあるわけでございます。したがいまして、その参入阻害防止の観点からは、PPSと同様、X=3が望ましいということになろうかと思います。

    しかしながら、逆に変動範囲外インバランス料金が発電事業者の電源の卸価格を下回ると、卸電力市場への発電事業者サイドの参入阻害要因にもなるということでございまして、これについては変動範囲外インバランス料金がスポット価格との比較で相当程度高いことが常であれば、参入阻害の懸念はない。つまり、Xが3以上であるということでございます。以上の条件を1つ1つつぶしていきますと、X=3というのが望ましい水準ではないかと言えるかと思っております。

    次に、12ページでございます。PPSの負担という観点からでございます。基本答申におきましては、インバランス料金の算定方法変更に伴ってPPSの負担が現状より重くならないことが重要とされているわけでございます。この点につきまして、全PPSの平成18年度のインバランスの支払い実績というのをもとに、インバランス料金制度の見直し前後における負担の増減というものを試算いたしてみました。この場合、X=3とした場合、PPSの負担というのは大幅に軽減されるという結果になっております。

    なお、同じ18年度実績をもとに、今度はPPSの各社ベースでも検証いたしました。ただ、各社の数字はここには出せないのですが、各社ベースでやりましても、一応、全社負担が軽減されるということが確認されております。

    以上のことから、PPSとの関係におきましてもX=3とすることは問題とはならないと言えるのではないかと考えております。

    以上のことを集約いたしまして、変動範囲外インバランス料金を現在届け出られている託送料金をもとに計算をいたしまして、さらにそれを季時別に展開をして試算をしたものが13ページでございます。ここの青字でかかっているところが、季時別に展開し、なおかつ燃調が入った部分でございまして、これで見ていただきますと、おおむね30円台から40円台というところに変動範囲外インバランス料金の夏季ピークというのが分布しているのが見て取れるかと思います。

    それから、最後、14ページでございます。選択変動範囲内インバランス料金の扱いでございます。選択変動範囲内インバランス料金は前回の制度改革の際に、30分同時同量変動範囲の弾力化を行うために10%を上限として任意で変動範囲を拡大可能な制度、拡大する場合に基本料金を払うという制度だったわけでございます。しかしながら、今ご説明いたしましたように変動範囲内・外の料金格差が縮小して、バッファーとして実効性のある料金設定が難しいということになりますので、選択変動範囲内インバランス料金は廃止することが適当ではないかと考えております。

    次に、論点の2、裾切り制度のあり方でございます。16ページをごらんいただければと思います。基本答申では裾切り制度とは、「新たな系統エリアに参入したPPSについては、一定期間に限り、この量以下の場合は変動範囲外インバランスとはみなさない」ということとする制度というふうに位置づけられております。つまり、具体的に設計する際には、この裾切りの水準、それから、適用期間というものが大事になってくるわけでございます。

    通常のこの変動範囲内インバランス料金というのは、どういうふうに定義をされるのかというのがこの真ん中の四角に囲ってございます。契約電力に送電ロスを割り戻して、0.5というのは30分単位に引き直した上で3%を掛けるということで、「kWh」であらわされるものでございます。裾切りの水準を考えるに当たっては、ここの右辺に当たるところにつきまして、参入後、B年以内に限ってAkWhよりも小さければ、これは変動範囲内インバランスというふうにみなしましょうといったような水準、このAkWhを決めるといったようなことで裾切りを考えたらどうかと考えております。

    17ページが具体的にどういうふうに設定するかということでございます。PPSのエリア別の契約電力の実績、この平成18年度の実績をどういうふうに分布をしていくのかというのを累積度数であらわしたものが左下のグラフでございます。これでいきますと、PPSの平均的な契約電力の中央値でございますが、これは32MWぐらいになるということでございます。これをさっきの式で割り戻しますと、適用上限となる裾切り値というのは大体500kWhとなってまいります。同じように、対応するように500であれば大体33Mでありまして、これを1,000にすると66.7、2,000にすると133.4というふうに逆算していくと数字が出るわけでございます。

    この平均的なところまで適用をするということにつきましては、参入直後のPPSの事業リスク低減という制度趣旨が実質を伴うものとなるようにするためには、裾切り制度の適用対象は広めに設定することが望ましいのではないか。したがいまして、平均的なPPSの2倍までの契約電力に対応して、実績ベースではPPSの今の既存契約でいきますと、3分の2をカバーすることとなる1,000kWhというのを上限値とすることが適当なのではないかと考えております。

    右下の表にございますように、133.4までいきますと8割まで行ってしまうというところでございまして、ちょうどこの真ん中ぐらいの66.7で、契約キロワットで言いますと、そのあたりで置くことが適切なのではないかということでございます。

    なお、系統への影響というのをどういうふうに留意するのかというのは、これはなかなか難しいところでございまして、具体的な数字でそれをあらわすことというのはなかなか難しいのではないかと思っております。

    そういう観点から、系統への影響というのはPPSの同時同量のインセンティブをどういうふうに裾切り制度を入れたとしても担保していくのかということに言いかえられるかということで、今回の裾切り制度を入れるに当たっても、今から述べますけれども、10%の上限設定ですとか、適用期間の設定ですとか、あるいは悪用防止といったような措置というのをあわせて講じていくことが必要になると考えております。

    次に18ページでございます。今申し上げました同時同量インセンティブとの関係でございますが、単純に裾切りの上限値以下の場合を変動範囲内インバランス量とした場合、契約電力が小さくなればなるほど、その内外の実質的な閾値というのが上がってくるわけでございます。極端な例、ここでは契約電力が2MW以下と書いてございますが、そういう例では100%インバランスが出てもすべて変動範囲内インバランスというふうにみなされているということでございます。こうした状況というのは、参入直後のインバランス調整が困難な時期における事業リスク低減という制度趣旨を超えて、同時同量意欲を減殺するおそれがあると言えるのではないかと考えております。

    したがいまして、インバランスの量が1,000kWh以下であっても、この量が契約電力に対して一定の割合、これは現行の選択変動範囲の上限である10%が適当ではないかと考えておりますか、これを超える際には当該超過部分は変動範囲外インバランスとすることが適当なのではないかと考えております。

    次に19ページ、適用期間(B年)でございます。PPSがあるエリアへの参入後の販売電力量の推移を我々事務局のほうが調べまして、契約電力の伸びを推計いたしました。これが下のグラフでございますが、それによりますと平均的なPPSの契約電力は参入後2年で、この裾切り制度が適用される閾値である66.7MWに達するということでございます。

    以上のことから、裾切り制度の適用期間は、当該PPSが当該供給区域の一般電気事業者と最初に締結した接続供給契約の開始日から2年間とする。これを各エリアごとに開始日を管理するといったようなやり方でやるのが適当ではないかと考えております。

    なお、この裾切り制度が悪用されないように託送供給約款に必要な記載を行うことが適当ではないかということで、次のページでございますけれども、その名称変更や事業譲渡を繰り返すことで、この適用期間を実質的に延ばすようなことはしてはいけないということが約款上担保されるようなことが必要ではないかということでございます。

    具体的には20ページに悪用防止措置の例として書かせていただいているところでございます。

    次に21ページでございますが、この制度の存続期間をどういうふうに考えるかということでございます。裾切り制度の導入というのは、新しい系統エリアに参入した直後は需要や電源の規模が小さく、変動範囲外インバランスを発生させる確率が高いため、参入直後のPPSの需要リスク低減をはかることにあるわけでございます。こういった趣旨にかんがみますと、必ずしも制度をある一定の期限を決めた制度というふうにする必然性はないわけでございます。他方で、この裾切り制度にはPPSの規模的成長を促す観点も含まれているわけでございまして、一般電気事業者の発電・小売部門との競争関係にかんがみますと、当該制度はPPSのシェア拡大に伴い発展的に解消されるべきという考え方もあり得るわけでございます。

    ただ、現在のPPSのシェア、あるいはこれまでのシェアの伸び率というのを考えていった場合に、一体いつが適切な終了時期なのかというのを現時点で特定することもまた難しいという事情があろうかと思っております。

    以上のことから、裾切り制度につきましては、小売自由化範囲の拡大の是非の検討を再度行う際に、その制度の活用状況やPPSの参入実績等を踏まえた上で、存続させるかどうかを再検討していくということが適当なのではないかと考えております。

    おめくりいただきまして、次に論点の3、インバランスに係る収支等でございます。23ページをごらんいただければと思います。現在、インバランス料金に係る収益、費用につきましては、PPSからのインバランス収入及びPPSへのインバランス補給に要した費用、これはPPSからのインバランス収入額と同額を送配電部門の外への社内取引費用として計上しているというのが今のインバランスに係る収支の計上の現状でございます。

    つまり、PPSのインバランスについては、収支上明確化されているが、一般電気事業者のインバランスに係る費用等は計上されていないわけでございます。これは発送電一貫体制のもとにおいて、自社のインバランス量を厳密に特定することが困難なためというところから来ているものでございます。しかし、一般電気事業者の発電・小売部門におきましても、PPSと同様に一般電気事業者の系統運用部門が確保した運転予備力を利用しており、当該利用に係る費用計上が収支上行われておらず、両者の間で非対称な状態が発生しているのが現状でございます。こうした状態を解消するため、一定の仮定のもと、一般電気事業者のインバランス料金に係る収支を計上することとされたわけでございます。

    以下では具体的な計上の場所及びその計上方法について説明をさせていただきます。24ページでございます。具体的な計上方法でございますが、まず一般電気事業者の発電・小売部門におけるインバランス相当量を厳密に把握することは難しいわけでございます。このため、インバランス料金の算定に当たり仮定したインバランス相当量、すなわち、一般電気事業者の送電端電力量実績の3.7%、これは全社一律固定というふうに置きまして、これを一般電気事業者の発電・小売部門が発生されたインバランス相当量とみなすことが適当ではないかと考えております。

    なお、変動範囲内・外の判定につきましては、PPSとのイコールフッティングを保つ観点から、一般電気事業者の契約電力をもとに変動範囲内・外の閾値を算出し、これを超えた分について変動範囲外インバランスとみなすことが適当だと考えております。

    また、インバランス補給の調達単価、つまり、発電部門に対して社内取引で支払う際の単価でございますが、これにつきましてはPPSへの補給、または一般電気事業者への補給相当分の別を問わず、同時同量に要するコストをもとに算定された変動範囲内インバランス料金とすることが適当だと考えております。

    25ページでございます。その他の追加項目といたしまして、現在の送配電部門収支計算書におきましては、送配電部門に係る業務のうち、ここにございます余剰インバランス購入、それから、振替インバランス供給、それから、全国融通による販売・購入というものの記載がないわけでございます。以上の申しました3つの項目について、送配電部門収支計算書に新たに追加をすることが適当であると考えております。

    以上、まとめまして26ページでございます。具体的な計算書における計上場所について、ここに書いてございまして、漢字が10文字以上並ぶような、定義をしていくと非常にややこしくなりますので項目が並んでおりますが、詳細については説明を割愛させていただきます。

    次に論点の4、取引所取引のルール改善についてでございます。おめくりいただきまして28ページでございます。問題の所在というところでございますが、現在のスポット取引に係るインバランス求償ルールでは、スポット取引の売り手が発電不調などにより受け渡しの不履行を発生させた場合、約定電力量を母数として求償料金の変動範囲内・外相当の判定が行われているわけでございます。このルールのもとにおきましては、変動範囲外インバランス料金に相当する額の求償料金が高い割合で発生をして、売り手の事業リスクを高めることになっているということでございます。こうした売り手の事業リスクを軽減する観点から、現行の求償ルールを見直す必要があるとされたところでございます。

    29ページでございます。この点に関しまして昨年のこのワーキングにおきまして、以下の方策について検討を行うべきとされております。具体的にはスポット取引の発電不調に起因するインバランスについては、供給区域ごと、時間帯ごとにスポット売り約定総量を3%内外判定の母数として取引所が料金精算を行い、原因者に実際の発電不足量に応じて求償する仕組みというふうになっております。つきましては、この考え方に基づいて売り手エリアにおける売り約定総量を母数として、求償料金の変動範囲内・外相当の判定を行うこととすることで、売り手の事業リスクを軽減することが適当ではないかと考えております。

    下の図にございますように、従来であればこの発電者の約定量10MWというのが判定の母数になっていたわけでございますが、他の売り手発電者の約定量90MWと合算して100MWを3%内外の判定と母数とするという仕組みに改めるのが適当ではないかということでございます。

    おめくりいただきまして30ページでございます。ただ、今申し上げましたような求償額の低減を行った場合、例えばスポット取引起因の不足電力量が原因で、一般電気事業者からこれに相当する変動範囲外インバランス料金を請求される。こういう一方で変動範囲内インバランス料金相当に近い求償額しか認められない場合、買い手の事業リスクを高めないようにするための措置が必要となるということでございます。

    つまり、スポットで成約した分が来なかった。それによって例えばPPSにインバランスが発生した。一般電気事業者からインバランス料金が請求されるわけでございますけれども、売り手の発電事業者から得られる求償額のほうがインバランス支払い額も大きいケースというのが出てくるということでございます。

    具体的には、ここの絵でかいてございますか、例えばということで、このエリア甲の売り約定総量が100MWで、そのうち10MWと約定していたものが来なくなる。一方で自社電源について90MWの発電容量だったものが発電不調で80MWしか発電できない。PPSは需要量が100のところ、トータルの発電量が80しかなかった場合、一般電気事業者からこの20MW分についてインバランスの補給を受けるわけでございます。その場合、インバランス請求対象というのは、100がベースになって変動範囲内が3MW、変動範囲外が17MWになるわけでございます。

    一方で、スポットの求償で入ってくる部分は、変動範囲内が3MW、変動範囲外が7MWになるわけでございます。この両者を比較した場合に、この求償漏れが生じるリスクがあるということでございます。ここではスポットに起因する部分というのを全くプロラタで配分をして、スポット分が変動範囲内が1.5、変動範囲外が8.5と置いておりますけれども、求償漏れがあるということでございます。

    ここはプロラタで置いているというのも一種の仮定でございまして、実際問題、PPSの同時同量なりインバランスの発生というのは、スポットによる部分がどれぐらいあるのか、自社の発電による部分がどれぐらいあるのか、あるいは相対契約の部分がどれぐらいあるのか、あるいは需要が変動した部分がどれぐらいあるのか。実は詳細に詰めていきますと、なかなか、何が原因で幾ら発生しているのかというのは、実同時同量制度でございますので、当然、特定するのが非常に難しいわけでございます。そういう難しい中で発電事業者への求償額が減ってくることによって、買い手側のリスクが高まるという場合もあり得るということでございます。

    したがって、ここのリスクを高めないような措置というのをどういうふうに手当をしていくのかということが求められてくるということでございます。これは非常に明快な答えがない世界で、なかなか難しいところでございますけれども、こういうところをどう手当ていくのかというのはあわせて考える必要があるということでございます。

    31ページでございますが、その措置といたしまして、具体的には低減される求償額のもとで、すべての買い手の事業リスクが高まらないようにするにはどうすればいいか。先ほど申し上げましたように、いろいろな要因でPPSのインバランス料金というのは実態上決まってくるということでございまして、それを特定するのが難しいのではないかということで、スポット取引に起因する不足電力量分につきましては、通常のインバランス料金精算とは料金精算上区別して扱うことが適当ではないか。もしこういうふうにできれば、非常にすっきりした仕組み、精算の仕組みというのができるのではないかということでございます。

    具体的な方策といたしましては、一般電気事業者とPPSとの間の契約に基づいて、スポット約定に係る電源脱落が生じた場合、この当該PPSが締結している託送約款上の受電地点に対して一定の要件のもと、一般電気事業者が電力供給を行い、当該供給に係る料金として、この新たな求償額に基づく料金を適用することなどが考えられるのではないかということでございます。

    ここでございますように、発電、この発電者、10MWの電源が脱落した場合に、この電気自体は一般電気事業者が契約に基づいてPPSに供給をする。この料金の精算というのは、新たな求償額、新たなルールに基づいて計算された求償額ですべて精算をするということにすれば、PPSの通常のインバランス料金精算と切り離した形で構成することができるのではないかという考え方でございます。

    なお書きのところでございますけれども、今回の制度改革におきまして時間前市場の創設ですとか、発電不調事の発電事業者による調整容易化といった同時同量達成の障害要因を発生させた者に主体的に、速やかにその回復を図らせようとする措置をあわせて講じているわけでございます。こういうことにかんがみますと、電源調達の現実的可能性がある間は、売り手発電者によるスポット脱落分の調達補給が可能となるよう、実運用の見直しをあわせて行っていけばいいのではないかと考えております。

    おめくりいただきまして、最後、制度施行のタイミングでございます。まず、インバランス料金の見直しでございます。これは裾切り制度を含めまして詳細制度設計についての答申後、当局、我々でございますが、我々は可及的速やかに省令改正を行う。一般電気事業者にあっては、可及的速やか、これは平成20年内を目途ということで、託送約款の見直しに係る届け出を行うことが望ましいのではないかと書いてございます。

    インバランス収支でございます。これは前回ご議論いただいた送配電部門収支計算書と同様でございますが、原則として平成21年度実績から適用するものの、任意で前倒して適用することを妨げないというふうにしてはどうかと考えております。

    最後に、スポット取引に係るインバランス求償ルールの見直しでございます。これは詳細制度設計についての答申を受けて、取引所において具体的ルールの整備、あるいは料金精算上のシステム変更、これは取引所に係るだけではなく、一般電気事業者さんのほうも関係してくるわけでございますが、これらの完了を受けて平成21年4月ごろを目途に新しいルールへ移行することが望ましいのではないかと考えております。

    「なお」のところでございますが、これは今回、制度改革の結果を受けたさまざまなシステム変更というのがあるわけでございます。したがいまして、これらとの間の調整というのが必要になってこようかと思っておりますので、取引所において関係者間で検討、調整の上、取引会員に対して適用開始時期を早期に確定して表明をしていっていただくということが望ましいのではないかと考えております。

    私からの説明は以上でございます。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    それでは、西澤オブザーバー、ご説明をお願いいたします。

  • 東京電力(西澤)

    金本座長、ありがとうございます。私のほうから、先ほど片山課長からご説明がありました中で論点の4の求償ルールについて、電力としての考え方をお時間をいただいてご説明させていただければと思います。資料は1枚で、資料4というのをつけてありますので、後ほどいろいろ、細かい数字を入れてありますけれども、ご説明させていただきたいと思います。

    先ほど片山課長からもお話がありましたけれども、現行の求償ルールにおける問題点を改めて整理させていただきますと、スポット市場において約定の買い手であるPPSさんの契約電力が約定量よりも大きいために、PPSさんは常に過大な求償額を受け取ってしまう一方、発電者の皆さんは過大なリスクを負っているのではないかというところかと思っています。これはこのワーキングの場でも東ガスさんのほうからご提示があったリスクでございます。

    今回の制度改革の柱でございますけれども、この発電者の参入リスクを低減するという趣旨から、必要かつ合理的な仕組みをつくろうということについては、我々としても大賛成でございます。しかし、この取引所取引の問題というのは、これは原則論を言うことではばかることもあるのですけれども、取引所内で解決するということが基本でありまして、そのような観点から、まさに取引所の取引ルールである求償ルールの見直しにつきましては、参考2の基本答申の10ページあたりにあったと思いますけれども、具体的な方策につきましては託送供給制度や取引所内における相対契約との関係も留意しつつ、卸電力取引所を中心に検討を行うのが望ましいと記載されたものというふうに我々としては理解しております。

    その前提に立ちまして、先ほど課長からご提示いただいた案につきましては、求償額の低減に伴うPPSさんの求償問題リスクを取引所内の話し合いによって解決するのではなくて、一足飛びに系統の利用ルールのところのインバランス料金の精算の方法の変更というところに踏み込んで解決を図ろうということにポイントがあるのかなと思っておりまして、我々としては違和感が否めないというところでございます。

    その上で求償ルールの見直し案の1つとして、我々が考える案を資料4でご説明させていただければと思っております。この案では売り手の事業リスクを軽減する一方で、買い手の事業リスクも高めないということを、この点は我々も思いは同じでございますが、系統利用のルールを見直すことなく、可能なのではないかという案でございます。

    資料4でございますけれども、まず、売り手の事業リスクを軽減するという観点からは、取引所の求償ルールの中で、この求償額の変動範囲内・外を判定する母数を拡大するということについて、これは同じ考えを持っております。事務局案のようにエリアの約定量を基準にすることで母数を大きくしていくというのも、取引所内でこれからいろいろ話し合っていく上で納得感のある1つの有効な案ではないかと思いますけれども、ご存じのように約定量は30分ごとに変化するものでございます。そういう意味で予見性という面で課題が残るかと思っておりまして、この点につきまして、もう少し予見性を高める案が考えられれば、その方が望ましいので、ここはいろいろ知恵を出していく必要があるかなと考えております。

    いずれにしましても、資料4の丸く囲んだスポット市場の一番下に、母数で1,000とあります。その下のカッコ内に現行は70と書いてあるのは、スポットの約定量を70と仮定した場合に、現行ではこの70が3%内外の判断の母数になるわけです。現行の求償ルールではこの70に3%掛けた2が変動範囲内となるわけですけれども、見直し案ではこれは例えば1,000という形にしますので、3%掛けますと変動範囲内は30ということで現行よりも拡大されるため、発電者の事業リスクが軽減されるということになろうかなと思います。

    具体的に数字でご説明します。スポット市場の右のところに求償額という欄があります。今、求償単価は3%内は大体9円、3%超えると50円になっておりますので、この数字で仮定します。

    70のスポット電源が、ポツンと落ちた場合、脱落した場合の求償額は、現行ですと変動範囲内は70の3%ですから大体2になるわけです。これに9円掛けまして、残りの68は変動範囲外となり50円という高い単価が適用され、この例ではじきますと3,418円になります。先ほど片山課長さんがおっしゃったように母数を何かしらの仕組みで大きくすれば、ここでは1,000と仮定してございますけれども、そうしますと、1,000の3%ですと30が変動範囲内、残りが、このときは70が脱落しましたから差し引き40が変動範囲外という形で、左に求償額が計算してありますけれども、足すと2,270となり、この差の分、発電事業者のリスクは軽減されるということになります。この母数をどう決めるかは、これからいろいろ知恵を出していく必要があるかなと思っております。

    他方、もう1点、今度は右側のほうに話が移りますが、求償を受けますPPSさんについては、現行のルールでは必ず実際のインバランス料金負担よりも大きな額をもらえている。つまり、受け取るのが過大になるというところ、この見直しを行うことによって、PPSさんの規模によっては、いわゆる求償漏れ、つまり、求償が過少になる場合も出てくるというのが右側の図で示してございます。

    具体的に申し上げますと、契約電力が2,500のPPSのAさん、それから、下に契約電力が200のPPSのBさんがいると仮定しますと、もし70という発電事業者とスポット取引で約定していて、この電源が落ちた場合には、AさんもBさんも、求償の収入として、先ほど母数を大きくした数字ではじいた上の青字で書いてある2,270円、ここが求償の収入として入ってくるということになります。

    もう一つ、PPSさんにはインバランスの支払額というのがございまして、ここに違いが出てきてしまうというのが、この図に示してあるところでございます。契約電力2,500のPPS、Aさんと約定した場合、これに3%掛けますと、75となり、約定量の70を超えますので、70が全部変動範囲内となり、9円を70に掛けた金額というのが、インバランスの支払額として出てくる。

    ところが、Bさんは契約電力200ですので、この3%の6が変動範囲内となり、70から6引いて、残りの64が変動範囲外の高い単価になります。これで、収入は同じですけれども、支払い額が違ってくるものですから、PPSさんのAさんでは多く受け取ってしまう、Bさんでは求償漏れという事態が発生してしまうということでございます。

    ここら辺を先ほど片山課長も大分苦労した形でご説明していましたけれども、この不均衡をどう解消していくかについて、事務局案はインバランスの料金を求償額に合わせていく案と理解しておりますけれども、他方、我々の案というのは、資料4の上のほうに赤字で書いてありますけれども、取引所の中に、多く受け取った分は積み立て、求償漏れのところには積み立ての額からそれを補てんしていく、そういうのをしていったらいいのではないかと考えた案でございます。これは取引所の自主的な管理のもと、PPSさんの事業リスクを高めないという方法として、こういう案が考えられるのではないかということでございます。

    いずれにせよ、これは発電事業者さんとPPSさんの間で、いわゆる債務の不履行のいろいろなリスクが出てくるのをどうバランスをとるかという、ある意味では非常に悩ましい問題なわけですけれども、積み立てを取引所の中で行う仕組みをつくるということで、具体的な中身については今後の検討となりますけれども、1つの解決策となるのではないかと考えております。

    事務局の案と我々の考え方との違いというのが、これは表にしてあるとわかりやすくて良かったのですけれども、言葉で言いますと、系統利用ルールへの影響という意味では、我々は今の系統の利用を前提としていまして、これには一切影響を与えないという考え方でございます。どうしても引っかかるところは、事務局の案ですと、相対で確保した電源の変動範囲内の3%に加えて、スポットの調達分も別枠で新たに変動範囲内に加えるという形で、変動範囲内が拡大されているという点。それから、先ほどPPSのA、Bという形でお示ししましたけれども、スポット電源の規模によって系統利用者の間で不公平が出るのではないかというところから、そういったような問題があるのではないかと感じております。

    そういう意味で、我々としては、今後もいろいろまだ知恵を出していく点はあると思っているのですけれども、電力の見直し案のほうが系統の利用ルールを維持するという点からはいいのではないかと考えている次第でございます。

    最後に、繰り返しになりますけれども、あくまでも取引所の中で利害関係者が集まって話し合って、いろいろここら辺の知恵を出していくというものだと思っております。取引所取引における債務不履行のリスクを、売り手・買い手間でいかにバランスを取るかというところが今回のこの求償ルールの見直しのポイントだと思っておりますので、電力として1つの案を紹介させていただきましたけれども、なるべくルールをいじらないという方向での解決を目指したいという形で、少しお時間をいただいて案を提示させていただいた次第です。どうもありがとうございました。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    それでは、ただいまのご説明につきまして、ご議論をお願いしたいと思います。いつもどおり、ご発言のある場合にはネームプレートを立てていただくようにお願いいたします。

    それで、進め方ですが、最後の論点について2つの違った考え方が出てきましたので、そこの議論に集中するようになるかもしれないと懸念をいたしまして、ほかのことについて、議論をしなくて「しまった」ということがないようにしたいと思います。論点1から順次議論を詰めていただければと思います。

    ということで、まず論点1のインバランス料金のあり方について、何かご意見、ご質問があればお願いいたします。

    横山委員、どうぞ。

  • 横山委員

    ありがとうございます。私もこのワーキングの最初のころに、この運転予備力案というのをギリギリと技術的に詰めていくと、どうしても変動範囲内インバランス料金が非常に高くなる懸念があるので、ここをできるだけ工夫をしていただきたいと申し上げましたけれども、今回の案はそういう意味でいろいろな、大胆に仮定を置いて、この一般電気事業者さんとPPSさんが同時同量のために要するコストを公平に負担する形に少しでも近づける案ではないかと思います。ということで、私は、これは料金ですから利害関係者の皆さんが納得されることが大事で、それであれば、まあ、少しは近づいているということで、もちろん全く公平に負担する形ではないと思いますが、こういうことであればよろしいのではないかと。あまり変動範囲内インバランス料金が高くならなかったということで、一応、評価をしていいのではないかと思っております。

    以上でございます。

  • 金本座長

    そのほか何かございますでしょうか。

    では、白羽さん、どうぞ。

  • エネット(白羽)

    ありがとうございます。今回の見直しによってPPSのインバランスにかかる負担が現状と比べてどうなるのかということにつきましては、一連の詳細設計の検討項目の中で最大の関心事でございました。本日お示ししていただきましたシミュレーションによれば、3%の変動範囲外が下がる一方、3%の変動範囲内がやや上がるという結果になっておりまして、12ページにございますとおり、平成18年度の変動範囲内・外のインバランス実績をもとに試算すれば、私どもの負担は現状より軽減されるということですが、PPSにとって不可避的に発生する変動範囲内が上がるということで、若干複雑な思いがあるというのが率直な感想でございます。

    ただ、変動範囲外につきましては、このシミュレーションどおりであれば現状よりは下がるということで、この水準そのものにつきましては、個々の事業者によって捉え方はまちまちかもしれませんけれども、先ほど片山課長のご説明にもございましたように、少なくとも現状よりは変動範囲外のインバランスに伴うリスクが減りそうだということですので、こうしたリスクが低減することによって、卸電力市場が活性化することに私共としても期待をしていきたいと思っております。

    この結果を踏まえまして1点だけお願いを述べさせていただければと思います。変動範囲内のインバランスに関連しまして、私どものほうから第8回のワーキングで託送に伴う余剰電力の買い取り料金が変動範囲内のインバランス料金より相当に安いので、両者の差をより縮めてほしいということを述べさせていただいておりましたが、この点につきまして基本答申確定後早々に一部の電力会社さんが料金体系の変更ですとか、昼間の買い取り価格の引き上げる見直しをしていただいておりまして、この場を借りましてお礼申し上げたいと思います。

    ただ、今回の見直しによりまして、仮に3%の変動範囲内が上がる一方で、3%内の買い取り料金はそのままという形になってしまいますと、両者の差は現状より開くということになってしまいます。今回のシミュレーションによれば3%の変動範囲内と外のインバランスという規制料金の枠組みの中で見れば負担は減るということになるかもしれませんけれども、ゼロを境にしてプラス・マイナス3%の中では不整合な状況が増すということになれば、納得感が得られないということになると思いますので、ぜひ託送約款を改定していただく際には、買い取り料金の水準についてもあわせて見直しをしていただくご配慮をお願いできればありがたいと思います。これはお願いですけれども、ぜひよろしくお願いいたします。

    以上です。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    そのほか何か。では、鶴田委員、どうぞ。

  • 鶴田委員

    ありがとうございます。このインバランス料金についてはいろいろ大きな課題があって、特に系統エリアのインバランスと自社の発電需要のインバランスとを明確に分けて、仮想的な世界であるとはいえ、そこでPPSとの負担の公平を図ろうというところがスタートにあったと思いますし、また、それを実現するためにさまざまなシミュレーションをされたのだと思います。結論から言いますと、非常に神業的にシミュレーションされたという印象が私にはございまして、意図せざる結果だったのかどうか知りませんけれども、1つの制約条件としてPPSの負担が現状より重くならないことということになっていて、しかも、PPS全体での負担の増減を見ると、全体で1億7,000万円、負担が軽減している。そういう意味で白羽さんは、今、大変満足されているのではないかなと推測いたします。

    ただ、私は、結論的には、こういうことで結構だと思いますけれども、しかし、以前このワーキンググループでも申し上げたことですけれども、運転予備力という概念を導入してまいりますと、一般的に言えば電力事業者さんは、お客様に対してコストの低いところから順に電気を供給していくというメリットオーダー的な管理をされていると思います。そういう意味では運転予備力に相当する電源は季節によって運転予備力の範囲は大きく変動いたしますが、一般的にはメリットオーダーが劣位にある、つまり、コストの高いところが運転予備力になると思います。

    したがいまして、このワーキンググループで申し上げましたのは、厳密に運転予備力にしたがって料金を算定すると変動範囲内でのインバランス料金が上がるのではないか、上がる可能性があるのではないかということを申し上げた記憶がございます。そういう点から言えば、このシミュレーションの範囲におさまったということはPPSにとっては大変ハッピーな結果かなと思います。

    そこで、このロジカルの世界と、それを現実的にどう実現していくかというところで幾つかの前提を置かなければいけないと思うのですけれども、エネ庁推計の非常に大きなポイントは、電源が特定できないというところにあると私は思います。今のインバランス料金は全電源平均、つまり平均概念を使っており変動範囲外のところではマージナル的な発想に立っていると思いますが、今回、電源を特定化できないという理由で平均概念で考えることになっており、変動範囲外の料金はこのX倍ですから、変動範囲外も平均概念になってくる。こういうロジックだと思います。

    さまざまな前提をおいてシミュレーションするわけですからこうならざるを得ないというのはやむを得ないかなと思います。ただ、私は多少なりとも気になりますのは、市場の中でスポット価格の上限を決めてくるのが変動範囲外の料金だと思うのですが、そうすると、今度は30円ちょっとのところで天井が形成されてくることになってくるわけで、そうなりますと取引所で形成される料金水準いかんによって、例えば需要量を抑制するとかの効果を期待できるわけですが、変動範囲外料金が30円強に大きく低下することは全体の資源配分を損なう結果になることはないのだろうかと多少懸念があります。しかし、運転予備力の電源を特定化することは不可能だということを認めれば、私はこれでしようがないのかなと思っております。

    どの電源のコストがいくらかということは一般電気事業者にとっては可視的な世界かもしれませんが外から見ると非可視的な世界であって、事務局がおっしゃるように電源を特定できないという前提を置かざるを得ないかなとも思えます。このインバランス料金の決定の仕方につきましては私は大筋賛成申し上げるところであります。

  • 金本座長

    そのほか何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。現行制度のもとでなかなか難しい点はありますが、とりあえずこういうことでいいのではないかといった感じかと思います。

    それでは、次の論点2の裾切り制度のあり方について、何かご質問、ご意見がございましたらお願いいたします。

    では、神宮司さん、どうぞ。

  • 公正取引委員会(神宮司)

    オブザーバーのほうが先に発言して申しわけございませんが、18ページのところで、10%という上限を設けるということが提案されております。前にも申し上げたと思うのですけれども、どのような新規参入者が参入してくるかというのはわからないわけでございます。現在、ここで想定されているよりずっと小規模な新規参入者が、ごく少数の需要者にだけ供給するということも将来的にはあり得るわけでございます。その場合にはネットワーク全体にかかる負荷というのはわずかであるということは、想定されるわけでして、分科会のほうでも、小さなPPSが発生させるインバランスはエリアの系統に与える影響も小さいということは前提になっているわけです。ですから、ネットワーク全体にかかる負荷がわずかであるのに、ここで10%の上限を設けて、10%を超える範囲をインバランスとして料金をとるということは、やはり論理的には整合していないだろうと思います。

    それから、内容的に見てみると、図のところを見てみますと、結局、これは3%から10%という変動範囲について段階的な上限を設けている、3%から順次緩和していって上限が10%である、内容的に見ると、そういう制度の内容のものということになります。したがって、制度の呼称としては、変動範囲の緩和と称すべきものなのかと思います。そうすると、これは裾切り値を導入したということにはならないのかなと思いますので、分科会で裾切り値という表現で報告を取りまとめておりますので、詳細設計の段階で、この10%の上限を設けるという形で制度の内容に修正を加えるということは、分科会報告における委任事項の範囲に入る話なのかという点を疑問に思います。

  • 金本座長

    今の点、何か。

  • 片山電力市場整備課長

    ご指摘の点なのですけれども、この資料の説明のときにも申し上げましたように、系統に与える影響に配慮するというのも基本答申の中に入っているわけです。ただ、具体的な数字で、どれぐらいになったら影響するのかというのを特定するというのはなかなか難しいので、去年のワーキングのときにも、小さなやつでもそれが数多くたくさん入ってきて、なおかつそれがもし1つの発電所から来ているとしたら、大きな発電所から小分けにして契約がなされているようなケースで落ちてしまったら、これは影響があると言わざるを得ない。要するにいろいろなケースを事前にどうやって特定をして抜くことができるのかというのは、合わせて考えなければいけないというご議論はあったかと思っております。

    具体的に制度設計をするときになかなかそこがうまく、制度の仕組みとして入れるのが難しかったものですから、ここは要はそれぞれのPPSごとに10%の上限を設けることによって、同時同量のインセンティブ、要するに系統に与える影響というのをある程度、個々のPPSさんにやっていただくような仕組みがいいのではないか。なぜ10%かといいますと、前回の制度改革のときに、基本料金を払えば10%までであればいいですよという仕組みがあったものですから、ある意味、当時も10%というのはPPSにとっての同時同量のバッファーとして意識されていた数字なのではないかと思っておりまして、確かに理論的になぜ10なのかって、なかなか難しいところがあるのですけれども、従来の制度から引用してきて10%というふうに置くしかないのではないかということで、神宮司課長がご指摘のように、もっと別のうまい措置があれば、考えつけばあれだったのですけれども、そこのところが我々としてもなかなかうまくできなかったものですから、それぞれのPPSごとにこういう上限を入れることで代替措置というふうにさせていただいたというものでございます。

  • 金本座長

    今のところは小さいのが出てくるという可能性をどこまで担保するかという最初の論点についてはあると思うのですが、もともとの仕組み自体がかなりイニシャルコストがかかる仕組みになっていますので、小さいのがたくさん出てくるというのはあまり想定できなくて、そこまで考えて制度をつくると空振りになりそうだなというのが私の個人的な印象ではあります。10%というのは、同時同量の仕組み自体をPPSさんにつくってもらうという前提ならば、そんなにプラスで大きな負担になるわけではなくて、それをつくらなくていいよ、小さいところはつくらなくていいよということを言い始めるとかなり大きな制度の変更になって、といったところでこの程度が今の状況かなという印象を持っております。若干、個人的な説明というところでありますが。

    松村さん、どうぞ。

  • 松村委員

    最初に質問です。質問への回答によって、この後のコメントが変わってくるのでまず質問だけします。裾切り値制度に関して平均的なPPSは2年目で卒業とありますが、この「平均な」の意味を知りたいのです。もしPPSの規模の分布が左右対称だとすると、平均的なPPSが卒業したということはPPSの約半数が卒業したことを意味しているわけです。しかしこの表では単に値を平均しているだけですので、数の割合はわかりません。2年で卒業した割合は大体どれぐらいなのかを教えていただけますか。

  • 片山電力市場整備課長

    すみません、今、手元にはないのですけれども、数できっちり半分というわけではないと思います。どちらかというと少ないほうに来ている可能性があると思います。といいますのも、要するに既存のPPS、全く新しくPPS事業をやられる方だけではなくて、新しく、既存のPPSさんが新しい供給エリアに参入されるというのも1件としてカウントしていて、そういう事情も当然あるものですから、こういうようなことになっているということと、おのずとPPSの参入が集中している地域とそうでない地域というところもあるということも影響しているのかもしれません。いずれにしても、数がちょうど半分というわけではないと思っています。

  • 松村委員

    おそらくそうだろうなと思っていました。2年で平均的なPPSが卒業しているというイメージは、やっぱりちょっとミスリーディングなのではないか。おそらく卒業した数は半数をサブスタンシャルに下回っているのではないかと思うので、これが根拠で2年と言われるのはかなり違和感があります。

    これからは感想です。やはり2年というのは相当短いという印象です。その上のところで裾切り値を1,000にしますと。この1,000は初めて制度を導入するということを考えれば相当思い切った値と言えなくはないのですが、諸外国に比べて突出して大きいとかという値でもなく、2年などと切らないようなところでもこれぐらいのところはあるわけですから、特段大きいという値でもないと思います。もちろん小さ過ぎるとは思わないのですが。

    それから、10%で切るということなのですけれども、これをやることは十分意味はあると思います。出なりで出てくるような発電でも小さなところなら幾らでも入れるというたぐいのことをエフェクティブに防ぐ非常にいい工夫だと思います。こういう工夫がされていて相対的に系統への極端な悪影響を防ぐことについてこれほどに厚く配慮されていることを前提にすれば、この後の2年というのはいかにも短い、2年に制限する根拠は極めて薄弱であると思います。わずか2年で免除が切れるような制度で、ほんとうに初期コストの低減と参入の促進になるのかという点に関しては、かなり疑問を持っています。

    しかし、これは最初に導入する制度ですし、最初からあまり長く設定してしまって、やり始めたら非常に大きな問題が発生して、すでに5年ないし10年と与えた既得権益を突然取り上げるとかというようなことになれば、制度の安定性を損なうことになるので、比較的速やかに見直すというようなことを、見直すというのは検証するという意味ですが、検証するということを念頭に置けば、短めに置いて、すぐに検証に入るというのが1つの制度のつくり方なのだと思います。

    そういう観点からすると、例えば5年後、自由化の拡大の是非を再検討というようなことまで待って、これを見直すとかということではなくて、検証のレベルでは最初の期限が切れる、2年という期限が切れる前の段階でぜひとも検証していただいて、最初に懸念されたようなある種の系統の安定性にサブスタンシャルな影響が与えられるほど参入を促進したというようなことだとすれば、ずっと続けるとされている制度を見直す必要も出てくるのかもしれないですし、あるいは2年では全く力不足だった、10%では小さすぎた、系統への大きな影響もなかったということが明らかになったとすれば、2年あるいは10%という数字を速やかに再検討すればいいと思います。この自由化の範囲の拡大の是非を検討するときに合わせて検討するというのんびりしたスタイルではなくて、検証及び制度の詳細の見直しを、この2年という期間を念頭に置きながら行うべきだと思います。

    以上です。

  • 金本座長

    今の点、何かほかにご意見は。かなり細かい年数の話で回答も難しいという感じはありますが、何かあれば。

  • 片山電力市場整備課長

    おそらく松村委員のご意見を最後詰めますと、新しい仕組みなので、最初は慎重にやること自体に反対はしないけれども、期間が短い以上、その効果の検証が早くできるではないか。その検証の結果、この仕組みがうまくいっているのか、変な影響が出ているのか、全く空振りなのかとわかるはずだから、そのときにどうするかというのを考えてもいいのではないかというご指摘かと思います。

    21ページに書いてございますのは、そもそも裾切り自体、ここの仕組み自体をもうやめてしまうのか、どうするのかという議論だと思っております。定期的な検証のところについては、基本答申の最後にも定期的な検証の結果を踏まえて改革した制度が期待どおりに機能するよう、普段の見直しを行っていくことが必要であると書いてありまして、ここがどんどん拡大解釈していくのもまた問題だとは思っているのですけれども、今の時点で何をどういうふうに検証していくのかというのは、今後の課題だと思いますけれども、そういう中で、今の松村委員のご意見を念頭に置きながら物を考えていくということではないかと思っております。

  • 金本座長

    よろしゅうございますか。実際にどういうふうに検証すればいいのかというのはなかなか難しいところではありますが、制度自体を見直すということ、制度自体というか、制度の存続を見直すということではなくて、制度の中の年数を見直すということが、この文言では拒否されているわけではない。そんなことですね。

    そのほか何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、この論点についても一応、ご了解をいただいたということにさせていただいて、論点3のインバランスにかかわる収支等について、ご意見、ご質問をお願いいたします。これはきょうご欠席の大日方委員がご専門ですが、特に問題だというご意見はなかったでしょうか。

  • 片山電力市場整備課長

    はい。

  • 金本座長

    よろしゅうございますか。収支計算書等にどういうふうに出していくかというところでありますので、サブスタンスでどうこうということではないとは思いますが、よろしゅうございますか。

    では、これも一応、ご了承ということで、次の論点4に進めさせていただきたいと思います。取引所のインバランス求償ルールについてというところですが、ご質問、意見があれば。

    山地委員、どうぞ。

  • 山地委員

    ありがとうございます。全般に、発送配電一貫の一般電気事業者と、それから、新規参入者というか、PPSの両者が共存するという複雑な枠組みの中でルールをつくるという非常に難しい作業をよくやっていただいていると思っております。この求償ルールのところも、私はなかなかよく考えられているなと思いました。

    特にこの資料3の31ページ、この図はわかりやすいのですが、それをさらに西澤さんの資料4のところで、ある意味、具体的なケーススタディーが示されていると思います。私がまず思いますのは、資料4でおっしゃったことは、例えばPPS・Aとか、PPS・Bとかと約定した場合というけれども、これは30分ごとに、いわゆるランダムひもつきということで、バーチャルにやられるわけですよね、実際は。したがって、ここでインバランス支払いが受領過多であるとか求償漏れとかいうのは、これもバーチャルに起こるということだと私は理解するわけです。ランダムに起こっているので、多分、何回か繰り返していけば、ある種、このプラス・マイナスというのが均等化されるかなと思うのが1つです。

    もう一つ、多分、一番根本的に違うのは、この31ページの資料3のほうですけれども、一般電気事業者から矢印が2本出ているわけですね。つまり、スポット電源脱落分とそれ以外で分けましょうということで、おそらくこれが非常に本質的なことかなと私は思っております。今の制度の修正としては、これは分かりやすいと思います。私がルールを十分理解していないためか、資料4でアンダーラインしてあるところがもう一つ理解できていません。この「卸電力取引所内の私的自治の範疇において解決されるべきもの」というのが、そういう足かせってどういう意味なのかは、もしもうちょっとわかりやすく説明があるなら聞きたいなというところです。それを考えない私が理解できる普通のルールから言うと、31ページ、資料3のほうがわかりやすい。

    なおかつ、資料3の31も、この電気事業者から出てくる2本の矢印のうちの(2)のスポット電源脱落分というのは、PPSに一たん入るけれども、これをそのまま取引所に求償に行って、取引所から発電事業者に求償に行くわけですから、そのままスルーしていくわけですね。PPSは何というか、ニュートラルですよね、ここのルートに関する限り。そうであれば、結局、ランダムにひもつきしているんだから、エリアごとのマクロなインバランスが問題なんだから、ルールはこうなのかもしれないけれども、一般電気事業者から直接、この(2)の部分だけ取引所のところに矢印があってもいいし、そのほうが多分、いろいろな手続から言うと、より簡略ではないかなと思うのですが、それができない理由というのは何かあるんでしょうかということが2つ目の質問です。

  • 片山電力市場整備課長

    現行の託送制度というものを前提にすると、要は発電側で補給をするという関係にないわけでございます。したがって、例えば取引所にて電気を売るという関係というのは、多分ないということでございますので、要は一般電気事業者がPPSに対して不足分を供給するという立てつけにする以外ないのではないかと思っております。そういう意味で、現行の託送制度を前提にして物事を処理しようと思うと、矢印の向きはこういう向きではないかと考えております。

  • 山地委員

    それは理解するのですけれども、結局、同じことなんだからまとめてやれないのでしょうか。代行するだとか、そういうことは考えられないのでしょうか。何か面倒くさい。ランダムに、たまたま落ちた電源のところの一部をうちが使っていると言われているだけですよね、このPPSにとってみると。

  • 片山電力市場整備課長

    すみません、おっしゃることはわかりますけれども、今の仕組みを前提にする限り、そういう解決策というのはなかなか難しいと思っております。したがいまして、それでもこれは、我々はギリギリ抵触しないと見ていますが、まさしく西澤オブザーバーのプレゼンテーションにあったように、いや、これはもう抵触しているんじゃないかというご意見があるということでございまして、さらにそれを一足飛びにというのは、それは明確に今の制度上抵触するのではないかと思っております。

  • 山地委員

    抵触するとおっしゃっているのは、託送というのは送電線を持っている一般電気事業者とPPSとの間で行われる、そういう意味合いですか。

  • 片山電力市場整備課長

    そういうことです。

  • 金本座長

    今、西澤さんに対する質問のようなものがあったような感じもあるのですが、何かこの時点でつけ加えることがあればお願いしたい。

  • 東京電力(西澤)

    片山さんがおっしゃったとおりでして、今の託送制度は変えないという前提で今ここの仕組みが話されておりますので、託送制度についてはPPSさんが第一義的に責任を持って我々とやっているという仕組みに今なっており、求償ルールについては、我々とは関係ないと言うと語弊があるかもしれませんが、発電事業者さんとPPSさんとの間の仕組みとなっております。そこはある意味では私的な契約の世界でありまして、何か細部的に決まっているというわけではないのですが、この託送制度とはあくまでもPPSさんが供給の責任をきちっと持ってもらって、我々と託送契約を結んでやっているという仕組みになっています。このような仕組みのもとで、この発電事業者さんのいわゆる債務不履行が出てくることに対し、どう考えたらいいかということです。我々としては、現行の託送制度においてはあくまでも3%を基準として変動範囲の内外を判断するというのがありますから、それはきちっと守るべきではないかという考え方です。

  • 金本座長

    松村委員、お願いします。

  • 松村委員

    2つとも今の山地委員がおっしゃったこととほとんど同じになってしまうのですが、重要な点なので確認させてください。まず第一に、山地委員がおっしゃったことを確認させてください。受け答えから、少なくとも片山さんも、金本さん、西澤さんも理解されたのは明らかですが、一応、念のために全ての出席者の理解を確認したいと思います。山路委員のご指摘は、バーチャルにひもつける発想はもうやめてしまって、取引所の単位で、売りのインバランスも買いのインバランスも精算する。取引所が窓口になって、エリアごとの取引所全体の取引を分母にしてインバランスを精算するという、そういうことなのですよね。

  • 山地委員

    エリアごとで、かつスポット電源脱落分についてはという意味ですね。

  • 松村委員

    それで、今のお2人の説明は、今の制度を前提とすると、そのような選択肢はないというご回答だと理解しています。基本答申では、今のこの制度を変えるということにはなっていないので、したがって、この詳細制度設計の範囲ではとり得ない選択肢であるというご回答だったと理解しています。

    しかし、私は山地委員の指摘はすごく重要だと思っています。重要だというのは、今の発想を維持していると、例えばここで出てきた資料4のような非常に複雑なものしかとり得ないというようなことになったとすると、こんな複雑な制度しかとり得ないような基本的な仕組みが、そもそも正しいのかという疑問が出てきます。今、山地委員がおっしゃったような非常にシンプルなやり方で、非常に効率的に、しかも、取引所が主体になってすることができるわけですから、こんな理想的な解決策があるのにもかかわらず、今現在の基本的な発想にいつまでも固執するのが本当にいいのかという問題を投げかけているのだと思います。今回の詳細制度設計では無理だということは理解しましたが、次を考える、将来の世界を考えるときの重要な選択肢としてぜひともこの山地委員のアイデアを生かしていくべきだと思います。

    また、今回、どういう仕組みをつくるのかというときにも、山地委員のアイデアは、それをとり得る選択肢だということでないとしても、ベンチマークとしては使えると思いますから、この非常にすっきりした制度に比べてどう違うのかというような見方で、今回出てきた2つの制度を見ていくことは可能だと思います。これが第1点です。

    次の点は質問なのですが、山地委員が「卸電力取引所内の私的自治の範疇において解決されるべきもの」というのについて質問され、西澤オブザーバーがお答えになったのは別の点に関する回答だったので、私も少しこの点をお伺いしたいのです。まず、この意味ですが、次のどちらの意図だったのかを知りたいのです。私的自治の範疇において解決されるものだから、仮にこの資料4のような案でも、あるいは資料3のような案だったとしても、このどっちをとるか、あるいはそれ以外のものをとるのかというのは、基本的に取引所が決めるべきであると。したがって、このワーキングで決めるべきではないと、こういうことをご主張になったのか、あるいはそうではなくて、このワーキングで、この資料3のようなもののほうがいいのか、資料4のもののほうがいいのかというのは議論し、その方向性を出すことは許す、こういう意味なのか。どちらの意図だったのかを確認させてください。

  • 東京電力(西澤)

    私の認識は、プレゼンでも述べましたけれども、基本的に取引所のところで決められるべきだと思っています。もちろん、このワーキングの場でこういう方法があるとか、こういうのがいいというサジェスチョンはあってしかるべき、それを大いに参考にすべきだとは思っていますけれども、決めるのは取引所でよろしいのではないかというのが私どもの意見でございます。

  • 松村委員

    やっぱりそういう意味だったのですね。そうすると、大きな分かれ道として、まずその点があると思います。このワーキングで、今回、すぐに決着がつくかどうかは全く別として、ワーキングで1つの案を出すことの是非というようなことまでおっしゃっているわけですから、そもそもどっちの案のほうがいいのかということを言う前の段階で、ワーキングで1つに決める、一つの方向に集約するということ自体の是非をおっしゃっているわけですよね。

    だから、それに関して1つに集約するということはよくないのか、集約する方向を目指すべきなのかをまず議論しないと、どっちがいいのかというようなことを議論しても意味がないのではないでしょうか。ワーキングでは意見を言うだけ言って1つに決めないというのが正しいという主張なわけですから、それを受け入れるかどうかということをまず議論すべきなのではないかと思いますがどうでしょうか。

  • 金本座長

    それはどうでしょうか、片山さん、どうぞ。

  • 片山電力市場整備課長

    なかなか、ギリギリやると、最後は取引所の求償ルールが取引所において見直されない限り、執行はされないということですから、最後はどういう意見を斟酌するにせよ、取引所で意思決定をしていただく必要があるという意味において、規制ではないので、これは私的自治の範疇だというのは定義上そういうことだと思います。

    したがって、ギリギリ、ギリギリ言っていくと、どっちも正しいみたいなことにしかならないのではないかという気がしていて、ただ、3月10日に分科会で基本答申をお決めいただいた際ですけれども、あわせてワーキングで議論すべき事項ということで、お手元の参考資料の3としてお配りしていますけれども、取引ルールの改善についての具体的な仕組みというのが詳細制度設計でワーキングに与えられていることでもございます。

    そういう意味で、ワーキングで議論をしてはいけないとか何とかということではなくて、最後は取引所で意思決定をしていただかなくてはいけないにせよ、我々、制度改革ワーキングで具体的な仕組みということについて、一定の結論を出すというのは分科会からこのワーキングが期待されていることではないかと思っておりますし、それ自体を否定することではないのではないかというふうに事務局としては思っているところでございます。

  • 金本座長

    今ので。

  • 鶴田委員

    この電気事業者のおっしゃる私的自治の範疇においてという、もしそれが可能ならもっとベストだと思いますが、今の段階ではそれは無理だと思います。そもそもこのことがこの分科会の中で議論されるようになった契機は、1年ほど前の分科会が始まった初期のころに一般電気事業者さん、それから、PPSさん、発電事業者さん、取引所、協議会(ESCJ)などの各経済主体がプレゼンテーションをいたしました。そのときに発電事業者の方が、この取引所ルールの求償ルールの見直し、改善を要望されて、それがそもそも議論の始まりだというふうに私は理解しております。つまり発電事業者さんから問題提起されて、事務局がその球をお受けになって、1つの論点としておとり上げになり、分科会とWGで議論し最終報告書である基本答申書に載り、さらにこのワーキンググループで議論されていると私は理解しております。

    ということは、逆に言うと、発電事業者さんが今から1年ほど前に分科会で求償ルールの改善を要望されたということは、それまで私的自治の世界の中で結局、改善できなかったのではないかと思います。したがって、発電事業者さんのほうから、この分科会で求償ルールの見直しをきっちりやってほしいというふうな問題提起があったのだと思います。

    おそらくこの求償ルールについて言えば、西澤部長がおっしゃるように私的自治の世界で解決することが理想だと思いますし、解決する事が出来ているとすれば今まででも改善されていたんだと私は思います。それを今まで引きずってきてしまっているということは私的自治の中では解決できなかったと理解しております。ワーキンググループの議題となり何らかの成案が出来たとしても最終的には取引所が意思決定しなければいけませんけれども、こういう案でどうですかということを提案することが、ワーキンググループのミッションだと私は理解しております。

    もう一つ争点は現行託送制度を前提としているのか否かという点だと思います。現行の託送制度を前提にすることは大前提ですけれども、エネ庁のプランが、託送制度に対して中立的であるかどうかというところで電事連さんとエネ庁との意見が違っているといえます。電事連さんのお立場は中立的でないという点にあり、インバランス制度、系統利用ルールに踏み込んでいるというご判断だと思います。反面、片山課長のほうは、そうではなくてこれは中立的だとおっしゃっているので、これが1つの争点になっているわけです。

    したがって、この内容に入る前に、その私的自治の世界でできるのかどうか。そういうことと、それから、系統利用ルールに対して中立的であるか否かというあたりの決着をつけない限りは前に進めないのではないかなと私には思えます。

  • 金本座長

    横山委員。

  • 横山委員

    今のとは違いますが、よろしいですか。

  • 金本座長

    ええ、結構です。

  • 横山委員

    それでは、私は、今、片山課長さんからご説明いただいたこの31ページの案について、技術的な観点から質問をしたいと思います。それはいわゆる3%同時同量を達成するインセンティブ、つまりこの方式で、取引所で取引をする電気の3%同時同量を達成するインセンティブの価値と、それから、自社電源と相対取引等で行われる電源のその価値ですね。3%同時同量を達成する価値というのに両者に違いがあるのではないかなという気がするわけです。

    それは例えば、この例で、すべてをスポット市場から買ってきたというふうにしますと、ここではスポットが今、全部で100ですけれども、例えばスポット全体が500と、スポット市場がものすごく大きくなったということを仮定しますと、500の3%の15が変動範囲内になって、変動が20ですから、残りの5が変動範囲外ということで、いわばPPSさんにとっては15の範囲は3%の変動範囲内料金で自由に、これはもちろんモラルの問題ですけれども、変動範囲内のそういうインセンティブがある。

    ところが、全部相対でこの100を買ってくると、これは当然、変動範囲内は3で、残りが17。変動範囲外が17ということでこれは非常に厳しい世界になるということで、例えばスポットから全部相対でというふうに見た場合に、そしてまた取引所の取引量がものすごく大きくなったという条件で見ると、やはり同じ20が脱落したといえども、その価値、3%を維持しようとするPPSさんに対しての価値に違いが出てくるんじゃないかなという疑問がやっぱり消えないのですが、その辺はどういうふうに解釈、お考えかというところをご質問したいと思うのですが。

  • 片山電力市場整備課長

    そこが一番難しいところでございます。ご指摘のとおりのところも一部ございます。したがって、取引所のスポットというのがどれぐらい大きくなったときに、そういう状況になるのかというところでございまして、昨年のワーキングのご議論を思い出していただければと思うのですけれども、常時バックアップの移行に必要な十分な量、じゃあ、何年後に目指すのかといって合意できなくて将来というふうに言ったわけでございまして、そのとき、十分な量って何倍ぐらいって、まあ、5倍とか、あるいは何とかかもしれませんけれども、それぐらいだと多分、おそらく今、横山先生がおっしゃったようなところまではいかないのだと思っております。変動範囲内・外の閾値からいってですね。

    ですから、それはもちろん、今回いろいろな活性化措置をやっているので、急速に増えて、さあ、大変ということが起きるかもしれないですけれども、今のおそらく想定されるレベルからいくと、そこまではいかないのではないか。ただ、理論的にあり得るだろうというご指摘というのは否めないところでございます。ただ、それは正直に申し上げて、そういう影響がどうしても実際のインバランスのところと結びつけて処理をするという、今の制度の中で工夫をしようと思うと、そういうところは出てこざるを得ないというところかと思います。

    ただ、1つ指摘をさせていただきたいのは、おそらく西澤オブザーバーがご提案された案でも、今、これ、極めてざっくりしたことをご提示されておられますけれども、これを詳細に詰めていけば、我々とおそらく同じようなことが起き得るところではないかと思っております。基本的に西澤オブザーバーがご提案されているやつと我々が提案しているやつと、解決の基本的な考え方というのは同じで、それをどこで実現するかが違うだけだと私は実は思っておりまして、したがって、解決されるところも同じであれば、問題となるところもほぼ同じように出てくるのではないかと思っています。

    例えば典型的なのが、我々の案でいきますと、スポットの電源脱落、10MW脱落した場合に、このPPSがこの10MW分を何にも回復する、つまり、同時同量を達成するために自社電源を、例えばこの自社の発電不調を無視していただいて考えるといいと思うのですけれども、自社で10MWたき増ししましたとなった場合には、発電事業者からはこの10MW分の求償額がもらえるのですけれども、一般電気事業者に払う必要ないわけですね、その分は。自社のたき増し費用等の相関関係になるということで、横山先生がご指摘のように、求償額が非常に小さくなってくる世界まで取引が活性化してくればあれかもしれませんけれども、そういう意味で同時同量を達成するインセンティブが入っているのではないかと思っています。

    電力さんの案でいくと、この場合、この積み立てのケースでいきますと、インバランス支払額との間の差額分のところというのは、みんな積み立てることになってくるということになるので、例えばここの額をいじると、同時同量を達成しました。でも、求償額のうち、実際の支払額との差額は全部積み立てますということにならざるを得ない。そこをどういうふうに組み込んでいくかということかと思うのですけれども、そういうことをやっていくと、おそらくもう少しこの電力のオブザーバーの案の詳細がわからないと、にわかには言えないかとは思いますけれども、おそらく基本的なインセンティブの構造というのは、同じような形にならざるを得ないのではないかと思っております。

  • 金本座長

    そのほか何か。松村委員、どうぞ。

  • 松村委員

    今、取引量のことが出ましたが、資料4に出てきた例で言うと、契約電力とスポットの取引量の大小によって、積み立てに回るのか支払いに回るのかが決まってくるわけですね。そうすると、取引所が順調に発展していくと、そのような非常に望ましい状況になっていくと、この収支が赤のほうに行くのではないかと懸念しています。そうなると必然的に取引所がそれをかぶるということになると、取引手数料の引き上げ、あるいは本来は取引量が大きくなれば取引手数料を下げられるはずなのですが、それが抑制されるとかいうことになって、自動的に取引が抑制される、取引量が増えれば増えるほど赤字になりそうな制度であるように見えるのですけれども、この懸念は誤解でしょうか。

  • 金本座長

    では、川崎さん。

  • 関西電力(川崎)

    最初に、先ほど片山課長が仰いました、両案に似たようなところがあるのではないかというご意見ですけれども、私ども電力のほうでは、大きな違いというのは当然あると考えております。先ほど鶴田委員が仰いました託送制度における中立性の問題に関しましては、資料4で西澤オブザーバーからご説明いただきました分につきましては、現行の託送制度の延長線上の中できっちり処理されているという点がありますし、31ページでご提示の分につきましては、PPSさんのインバランスをスポット分とそのほかの分に分けるというところは明らかに大きな違いがあるのではないかと思っております。

    それと、先ほどの松村委員のお話につきましては、そのボリュームによって変わってくるというのは確かなのですけれども、これが未来必定こうでなければならないということは全然なくて、そもそも今、発電事業者さんがいわゆる求償ルールの中でPPSさんのインバランスに対して過多に損をしているというところのバランスを是正しようということですから、もしバランスが変わってくれば、当然そういう中でルールを見直していくというのは、取引の中での必然事項ではないかと思いますし、そうであるべきだと考えます。

    それと、1点、31ページに関しましてご質問なのですけれども、先ほどの片山課長の冒頭の説明の中では、いわゆるインバランスが出たPPSさんに一般電気事業者が供給するとご説明されたと思うのですけれども、これというのは、電力会社がPPSに、いわゆる卸相対の中で現物のkW・kWhを提供するという契約を結ぶということになってくると理解したのですけれども、そうすると、普通、卸の相対の中では、当然、その目的のために電気を確保するということに関して、固定的部分の費用の発生というのは出てきますので、現行のインバランス料金制度のような形での処理というのは、料金上の費用回収が難しいのではないかと思います。

    特にインバランスにおきましては、基本的にPPSさんが30分の同時同量を守っていただく中で不可避的に出てくるものに対して、電力のほうで補給するという形でございますので、その分については今のような料金でやっておりますが、それ以外に改めて、あらかじめ契約をするということになりますと、この契約の考え方もまた変わってくると思います。その辺の考え方はどうなっているのでしょうか。

  • 金本座長

    後者のほうはいかがですか。

  • 片山電力市場整備課長

    要するに卸供給料金のつくり方についておっしゃったということだと思っております。そこについて言うとすると、ここはそこを一致させない限り、きれいな仕組みとしてできないということで、それをお結びいただくということを一般電気事業者さんにお願いをするという案になっているというのが、端的に言ってこの事務局案の説明というしかないということだと思っております。要するに料金のつくり方の考え方というのが、今、川崎オブザーバーがおっしゃったのが、うちはこういう考え方だというふうにおっしゃり、我々は違う考え方にしないと、この解決の仕方というのは首尾一貫しないということですということをご説明しているということでございます。

    それで、あと、我々も1点ご質問させていただければということなのですけれども、この資料4で、積み立てるときに受領過多という概念が出てくるんですね。要するに取り過ぎという概念がですね。これ、例えば買い手が一般電気事業者さんの場合だとどうなるんですか。

  • 関西電力(川崎)

    このルールは、おそらく取引所の中の会員の皆さんにあまねく普通に適用すべきものだと一般に考えますので、まだ詳細を議論しているわけではございませんけれども、電力だけが特別にどうこうということは、今の私の考え方では少し無理があるかと思いますけれども、その辺も合わせて今後の検討事項だとは思います。

  • 金本座長

    では、松本さん。

  • 東京ガス(松本)

    ありがとうございます。求償ルールにつきまして、売り手のインバランスのリスクを回避する側で考えていただきまして、大変ありがとうございます。事務局案も、それから、電力さんの案も、私どものインバランス発生リスクを回避することで、大変ありがたいと思っております。それで、今、お話が混雑しているのは、買い手側のインバランスの発生リスクにつながるところだと思いますけれども、それは松村委員がおっしゃったように、今の現行のルールの中では、やるということで無理が出ているのではないかと感じておりまして、長い目で先々はよろしくというふうに思っております。

    以上でございます。

  • 金本座長

    では、買い手側の白羽さん、どうぞ。

  • エネット(白羽)

    ありがとうございます。求償額の算定の母数を大きくすることで、逆に規模の小さなPPSの求償漏れが生じるケースがあるということで、その点に対するご配慮ということでエネ庁さんの案も電力会社さんの案も共通の認識に立って、その中で買い手に求償漏れとなる可能性があるということをある意味、副作用としてどういうふうに対処していくというような取り組みについて、真剣にご議論いただきまして、ほんとうにありがとうございます。改めてお礼を申し上げます。

    PPSの立場から両案についてコメントさせていただきますと、PPSのインバランスの精算を電力会社さんとPPSの間との契約に基づいて行うのか、取引所さんを介して行うのかというプロセスの違いになるのかなと思っています。電力会社さんの案のように、取引所を介して求償収入額とインバランス支払額のバランスをとるということになりますと、例えば先ほど松村委員からございましたように積み立てた額が不足した場合にどうなってしまうのだろうかとか、エリアを跨いだ取引における精算ってどうやってやるんだろうとか、それからあと、取引所にPPSのインバランスに関するエビデンス情報を提供する必要が新たに生じるのかなとか、いろいろ考えられまして、積み立てと還元のバランスについての予見性が難しいかなとか、あと情報管理の観点からの懸念もあるし、そもそも先ほども出ていましたけれども、仕組みが複雑となってしまって、取引所の中でルール策定の検討をするときに、先ほど鶴田委員のほうからもございましたけれども、関係者の間の調整に時間を要してしまうのかなというようなことが心配で、結果的にそれでうまく回らないというのがまず心配の第1点です。

    また、詳細なことになるのかもしれませんけれども、仕組みの面から見ますと、実際には個々のPPSのインバランスはスポット取引における電源の変動だけではなくて、自社や、あと他社の電源の変動ですとか、あと需要の変動などが合わさって生じておりますけれども、資料4の電力会社さんの案では、スポット取引以外に起因するインバランスを固定して差分を積み立てるという形になっているために、そこの部分が示されていないのですけれども、系統からのインバランスの請求と取引所さんへの求償との間の整合性の問題があるのかなとか、また、先ほど来、議論も出ておりますけれども、同時同量のインセンティブが適切になるかといったような仕組みとしての合理性も合わせて心配しているところでございます。

    一方、エネ庁さんのほうの案でございますけれども、個々のPPSのインバランスの実績とリンクいたしまして、二者間で確実に精算して完結ができるなど、非常にシンプルというような気がしておりますし、電力会社さんとPPSとの契約が整いさえすれば、比較的速やかに始められるのではないかと思っております。こうしたことを踏まえますと、私どもPPS、買い手としてのいろいろなリスク等の懸念をとらえた上で考えますと、エネ庁さんの案のほうが望ましいのではないかと思います。ただ、詳細はまだこれからということですので、幅広くご検討していただければありがたいと思います。

    以上です。

  • 金本座長

    神宮司さん、お願いします。

  • 公正取引委員会(神宮司)

    この部分についての私の理解は浅いので、極めてシンプルに考えましたけれども、31ページの図は拝見しておりますと、要するに同時同量を維持するというインセンティブについて、求償制度というものを通じて変なゆがみが生じないように、スポット電源の脱落分のほうを分けて、スポット電源脱落以外のものについてのインバランス請求だけをさせるということにするわけですから、ざっと見た限りにおいては、このほうがインセンティブには影響を与えないほうなのかなと。まあ、バーチャルと言えばバーチャルなのかもしれませんけれども、それはそれで非常に理解できる案であろうかなと思います。

    資料4のほうについては、直前にいただいてご説明をお聞きしたのですけれども、正直言って、よく理解できないというところで、特によく理解できない理由は、なぜ31ページの案ではだめでこれが出てきているのかという部分については、よく理解ができません。ただ、内容的に見てみると、一種のプール制度みたいな感じのことを想定しているかなと思いますので、どのような目的でこういうのをお考えになっているのかはよくわかりませんけれども、プール制度というのは競争制限的に働く可能性もある制度ですので、こういうのを導入するのであれば、かなり慎重な配慮が必要なのではないかなと思います。トータル的に見れば、私は片山課長のご説明があった形で、31ページの方法で一番、インセンティブにゆがみを生じない意味では非常にいい方法なのかなと思っております。ただ、私自身の理解は浅いということを前提にですけれども、そのように思います。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    このエネ庁案と電力案でどの程度同じなのかというところ、お聞きしていると、イメージ的に、資料4だとPPSと一般電気事業者の関係というところが書かれていないんですね。その関係で、私の理解するのは、エネ庁の資料31ページのところは、一般電気事業者がインバランス料金を請求するときに今までよりも安くなると。発電事業者からのものについて計算の仕方が変わりますので安くなる。資料4は安くしないということを前提につくられているのかなという感じなんですね。

    もしそうだとすると、ここの取引所内にプールするものをつくると、必ずほぼ確実に赤字になる。片一方で安くしておいて、インバランス料金を取るほうは安くしていないというわけですから、平均、ならしてみると赤字になるということかなという気もしたのですが、この辺、もう少しいろいろ詰めないといけないかなという気はします。何かこれについて、今、クラリファイしていただけることがあればお願いいたします。

  • 関西電力(川崎)

    料金を安くするとかしないとかということではなくて、この資料4でも、確かに一般電気事業者がどこにも見当たりませんが、何遍もお話に出ていますように、あくまでもインバランスというのは、一般電気事業者とPPSさんとの間できっちり今のルールに基づいて処理するというものですので、それについて私どもが用意した資料4につきましては、何ら特に変更を加えておりませんので、その点の記載は省いております。ただ、分母の母数を大きくして発電事業者さんの今の求償額を小さくしますと、PPSさんのほうにどうしてもしわが行く場合があり得ますので、こういった例を書かせていただいております。

    ただ、これも、今後のスポットの調達比率がどうなるかということに当然よりますけれども、今の見立てではおそらく積み立てのほうが増えるであろうというのが、私どもの想定でございます。ただ、それがいいか悪いかという話は別でございまして、そういうことになりますと、本来、いわゆる求償ルールというものは、そもそも売り手と買い手できっちりプラス・マイナス合わなければならないというのが命題ではなく、お互い納得いくような形での事故時のいわゆる求償補てんルールができればというところがそもそもの出発点でございますので、そういったことをもとに、積み立て過多になったような場合は検討していくことになるかと思います。

    それで、P31につきましては、現行のインバランス料金が安くなるということ自体がそもそも、いわゆる中立性のルールの中でおかしな事象として生じてくるのではないかというのが、逆に私どもの懸念であり、大きく問題視しているところでございます。PPSさんがスポットの調達比率がどのくらいか、もしくは今の案でしたら、仮にエリア分断などがされました場合ですと、そのスポット市場の大きさによっても、かなりの違いも出てきますので、そういったところがいわゆるインバランスの料金制度のそもそもの考え方に抵触するものであり、おかしいのではないかというところが大きな問題点でございます。

  • 金本座長

    鶴田委員、お願いします。

  • 鶴田委員

    ありがとうございます。電力さんの議論の魅力的なところは、売り手と買い手とのリバランスで解決してしまうという、そしてそのリバランスと同時にプールをつくって、そこで調整していくということだと思うのですが、私のそもそもの物を考えるスタンダードは、シンプル・イズ・ベストということです。複雑な考え方は問題の核心をついていない場合がしばしば見受けられます。つまりシンプルでわかりやすいほうに私は何か真理があるような気がいつもしております。そういう観点でこの電力さんとエネ庁さんのプランを見ていると、電力さんのこの下の図がちょっとわかりにくい。ご説明いただきましたけれども、僅か1枚のペーパーでございますから、ここに示されている仮説例がどういう前提でこのようになるのかなというところで、多分、ここで大勢の方が聞いていらっしゃいますけれども、よくわからなかった点があるのではないかと思います。

    希望を言えば、エネ庁さんのようにすべてのプレイヤーの方々、PPS、発電事業者、一般電気事業者ですか、そういうプレイヤーがすべてそろう形でもって、電力さんの方もが同じ様な観点からチャートをつくったら考え方を比較しやすいように思えます。是非、比較しやすいチャートをつくっていただけたらありがたいなと思います。エネ庁のプランの特徴は最終的にはスポットで供給されるべき電源が脱落した場合に、一般電気事業者がそれに見合う電気を供給していく点にありますから非常にシンプルでありわかりやすいんだと思います。

    ただ、私が気になりますのは、この考え方は現行の常時バックアップと非常に似たような制度だという点でございます。つまり、スポット約定に係る電源脱落が生じた場合、一般電気事業者は電力供給を行う、それに対する対価をもちろんPPSが払うことになり、この対価に相当する料金を電源脱落が生じた発電事業者が負担することになります。この求償ルールは、常時バックアップとは性格も仕組みも違いますが常時バックアップ的だという印象が私にはあります。常時バックアップは、一般電気事業者がPPSにある発電量を供給していく仕組みでございまして、以前の適正取引ワーキンググループで常時バックアップという仕組みはいつまでも続けられないだろうという議論があったと記憶しております。今日のPPSをめぐる事業環境を考えますと、継続せざるを得ないと思いますけれども、それと似たような仕組みがこの電源脱落のところで入ってくることに対して、私はやや抵抗感があります。

    したがいまして、もしエネ庁のこの考え方が通るのであるならば、常時バックアップとは明らかに違うのだということがどこかできっちり明記される必要があると思います。近い将来、常時バックアップは取引所取引に移したほうがいいよという議論もあるし、移すことを前提として取引の活性化を考えようということも議論されているわけでございますから、異動点をきっちりと書かれなければいけないと思います。1つの考え方は適取の指針に書き込むのかなという気もしないではないのですけれども、あるいは別に違うやり方があるのかもしれませんけれども、そこのところはどうお考えになっていらっしゃいますか。

  • 片山電力市場整備課長

    我々は、これ、常時バックアップのようなものとは全然位置づけが違うと思っています。そういうふうに外形的に見えるという事情はあるのかもしれませんけれども、明らかに本質は違うと思っています。

    ただ、これを市場化しようと思うとなかなか大変な市場をつくらない限り市場化できないという事情もありますし、ここのところは、さっきの川崎オブザーバーとのやりとりでもありましたように、卸供給契約としてうまく処理をすることによって、今の託送制度のもとでの供給とは違うという位置づけを与えて、なおかつ常時バックアップとも違うという位置づけを与えて、2回も言わなければいけないのがつらいところだというのは重々わかっておりますけれども、なかなかこれ、本質的に制度を接合するというのは非常に難しいというところを出発点に我々は議論をさせていただいていますので、そういう意味でうまくできないかというところでございます。解決をしたいところというのは、電力オブザーバーがおっしゃっている点と何ら変わるところはないと思っております。

  • 金本座長

    松村委員、どうぞ。

  • 松村委員

    まず、今の点ですが、僕は常時バックアップとは全く関係ないと理解しています。

  • 鶴田委員

    「的」と言ったの。

  • 松村委員

    はい。単なるインバランスの料金の精算の話なので、したがって、これは常時バックアップに近いから非常によくないというふうには受け取るべきではないと思います。

    それから、1点確認したいのですが、川崎オブザーバーから予想もしないことを言われて、確認したい点があります。この資料4のところでPPS・A、PPS・Bとあったのですが、これは一般電気事業者にひもつけられたときには当然同じように扱うと、こう言われたわけです。ということは一般電気事業者もこの枠組みに入るわけですよね。一般電気事業者の契約電力は、かなり大きいと考えるのが自然ですから、スポット市場が予想を遙かに上回って発達しない限り、上のような状況、つまり、支払い超過というようなことになるわけですよね。ほぼ確実にお金を出してくれるほうに入るというわけですよね。

    もう一つは、この案では自助努力で、30分同時同量単位で調整したときには払い戻されるというか、受領過多でファンドに入れるということはしないということのはずですが、、一般電気事業者も同じ立場でやるということですから、インバランスの買い手として明確に位置づけるということですよね。インバランスの買い手として明確に位置づけて、実同時同量をしていて、なおかつPPSのシェアがこれだけ小さいというところからすれば、実同時同量をすれば必然的に30分同時同量を満たしているから、自助努力によって既に対応したので、だから、おさめませんなんて、そんなごまかしのようなことでおっしゃったのでは決してないと思っています。そういう都合の悪いことだけ伏せた不誠実な対応ではないはずだと理解しています。

    そうだとすると、インバランスの受け手として一般電気事業者さんをちゃんと位置づけて、しかも、その30分同時同量に対応する部分と系統管理というところをきちんと峻別して位置づけて、この30分同時同量の範囲で対応したところについてはファンドに入れないのだけれども、そうでないところについてはファンドに入れることになるはずですよね。インバランスの買い手として明確に位置づけるという、そういうことだと理解したわけなのですが、そこまで実同時同量による系統管理とそうでない部分をうまく分けられるということだとすると、今回資料4でご提案の制度は、そんなすばらしいことができる制度ということになります。もしこれを導入すれば、それの一里塚となってインバランスとそうでない系統管理のところをどう分けるのかという重要な問題のヒントになるとするならば、長期的には非常にすばらしい制度なのではないか、今後の制度設計を考えればびっくりするほどいい制度ではないかと思ったのですが、一方そんなことはできないか少なくとも難しいという前提で今まで制度が設計されてきた側面があることを考えると、どうも私の誤解のような気がするのですけれども、どこを誤解したのか確認させてください。

  • 関西電力(川崎)

    今仰ったことは、多分に誤解があると私ども思っております。何とかこの問題を解決しようとするときに、もともと申し上げていたように、電力のほうでは瞬時瞬時で同時同量をしており、インバランスが発生していないということは、重々、このワーキングの場を通して申し上げさせていただきましたけれども、ただ、この取引所のルールの中で一律に電力だけが孤高の人になってそれで済むものなのかというところについて少しバランスを気にしただけでございまして、そこは取引所の中のルールとして割り切った中でやってみるということを申し上げたつもりでございます。したがって、インバランスの買い手になるというような、制度の中での今までの私どもの考え方を変えるということではございません。

  • 松村委員

    しかし、先ほどからずっと議論になっているとおり、資料4のところで一般電気事業者という図が出てこないという問いに対して、一般電気事業者にひもついたらどうなるのかという問いに対して、川崎オブザーバーのお答えは、買い手としても当然出てくるということでしたよね。もちろん供給者として出てくるというのは書かなくても当然ということだとは思うのですが。そういう絵をかいてこの案を出してこられたということですよね。つまり、資料3のほうでは、一方的な売り手としてしか出てきていないのだけれども、こっちでは売り手と買い手というのが明確に分かれて出てくる案ということですね、最終的にどうルール化されるかは別として。

  • 関西電力(川崎)

    インバランスを売っている、買っているという、その明確な概念の中で整理することはできないかと思っていまして、ただ、必然的に電力としては、従来の立場で言いますと、瞬時瞬時の同時同量をやっているという中で、私どもとしては、PPSさんにもお願いしている30分同時同量ができない場合に、インバランスという制度をもって対応させていただいているということでございますので、そのルールの枠組みの中で対応するということで考えていっていただけたればありがたいと思います。

    この案もあくまでも一例ですし、母数をどうするかという問題もございますし、この辺の具体案についてまだ詳細に議論しているわけでもございません。ただ、その制度そのものにつきましては、今までの枠組みをきっちり守った中で、その前提に立った上での議論をさせていただきたいと思っております。

  • 金本座長

    山地委員、お願いします。

  • 山地委員

    実は今、松村委員がおっしゃったことと同じことを考えていたので言わなくてもいいですけれども、解説的な話にすると、この資料4というのは、受領過多になるとか、求償漏れになるとか、ケース・バイ・ケースと言うけれども、そんなに複雑な話ではなくて、このスポット市場のエリアの市場の大きさと、PPS・A、PPS・Bとの契約電力の大きさの関係だけで決まっているわけですね、これ、よく考えてみると。

    スポット市場、これは今、1,000ですよね。だから、1,000よりも大きいPPS・Aみたいなところは受領過多になって、それより小さいBみたいなところは求償漏れになる。今後、スポット市場をもし大きくしようとしたら、みんなBになってしまう可能性があるんじゃないですか。そうすると、これ、プールして調整なんて話もできなくなりますし、やっぱりおかしいんじゃないかな。どうもバランスがとれないなという気が私はいたします。

  • 東京電力(西澤)

    これはいろいろなアイデアの1つでして、山地先生が今おっしゃったように、このスポット市場が大きくなればという点についてはご指摘の通りなのですけれども、これ、何のために母数をスポット約定量としているかというと、そもそも買い手たる発電事業者さんの変動範囲外が、今のままだと非常に多くなるものですから、それを救うためには算定の母数を大きくする必要があるからということであって、これは片山さんのご説明も全く同じなんですけれども、そのために1つのアイデアとしてあるという形なんです。

    何で資料4に一般電気事業者が出てこないかというご指摘話がありましたけれども、これはくどいようですけれども、今の託送制度をガラガラと変えるつもりは一切ないんです。これは我々も、おそらく片山さんも同じなんです。ただ、1点、発電事業者の電源が落ちたときの、スポット分の欠落の部分を、どういう形で求償するかという点において、我々としては現行託送制度の3%の考え方は変えるべきではない。そこで、求償するとしたら、こういう積み立てとか何かで考えるしかないんですけれども、事務局案はおそらく託送制度の3%をもうちょっと増やして、例えばそれが6%になるのか、7%になるのかわかりませんけれども、3%の枠を広げようという考え方です。この点が、仕組みの考え方として一番違いがあるのだろうと我々は思っています。

    我々は今の託送制度の3%の考え方は一切変えないという前提で、発電事業者さんと、PPSさんとの負担を、これは債務不履行だと思っているのですけれども、両者の負担をどうやってバランスをとるかというので知恵を出した案がここの案だというふうに思っていただいて結構でございます。我々は一切ルールを変えないという形なのに対し、事務局案ではそこは明確に変えてしまっている、のかどうかというのはご説明願えればと思いますけれども、資料に一般電気事業者が出てこないというのは、一切、今の託送制度の仕組みは変えていなくて、取引所の中でいろいろやりとりする中で、調整できるという案をお示ししているからでございます。

  • 金本座長

    何かございますか。

  • 片山電力市場整備課長

    何度もご説明をしている点ではあるのですが、3%の変動範囲内を事実上、拡大しているのではないかというご指摘なのですけれども、もう何度もご説明しているとおり、要は取引所のスポットの電源脱落については、今のインバランス精算とは違う立てつけで整理をできないか。だから、そういうことによって、今の託送制度の外に置くというような立てつけにできないか。そうすることによって整理をしないと、シンプルなルールというのはできないのではないかというところから来ているというものでありまして、別に変動範囲内、要するに3%を引き上げたいということで言っているつもりというのは全くないということでございます。

    求償額自体が、おそらくさっき横山委員のご質問のときにも申し上げましたけれども、スポットが相当何十倍と大きくなれば別かもしれませんけれども、そこに至るまでの間というのは、求償額はおそらく変動範囲内インバランス料金よりも相当程度高いものになるということは間違いないと思っていまして、そういう意味でも同時同量を達成しなければ、いわばもらった求償額、そのまま一般電気事業者に行くわけでございます。そこでPPSが同時同量を達成すれば、求償額は入ってくる。でも、一般電気事業者への支払額というのは少なくて済むかもしれないという意味で、同時同量のインセンティブというのがあるんじゃないかと思っております。

    もちろん、そのスポット市場がものすごく大きくなれば、そこが極端に小さくなるリスクがあるじゃないかという意味において、未来永劫、これで完結していますと胸張って言えないというところはあるのかもしれないけれども、少なくとも我々としては取引所のスポットが拡大してくれることは望ましいとは思っているものの、5年後の再検討のときまでにそういう状況になるとはあまり想定はできないのかなという意味で、少なくともしばらくはきっちり維持可能な仕組みなのではないかと思っております。そういう意味で、変動範囲内の3%の閾値を事実上拡大することによって、PPSの同時同量のインセンティブを低める仕組みだというところまで烙印を押されるほどひどくはないのではないか。ただ、立てつけが非常に苦心の策であることは認めつつも、そういう思いでいるということでございます。

  • 金本座長

    そろそろ時間でございます。詰め切れないところが残っておりますけれども、とりあえず今までのところの整理をさせていただきたいと思います。論点4以外については、既に大体のご了承をいただけたということで、これらについては取りまとめに向けて進めていただきたいと思います。論点4につきましては、基本的に発電事業者さんが取引所に言ったときに、インバランス料金の支払いが非常に大きくなるかもしれないといった事態を軽減する方向ということについては、事務局案も電力案も同じだと解釈をしております。具体的なやり方についても、発電事業者のエリアにおける総約定量をベースにするということについても同じかなといったところかと思います。さらにPPSさんにも、求償漏れで損をしないような仕組みをつくらなければいけないという点についても同じだというところかと思います。

    あと、横山委員からも若干ご議論がありましたけれども、同時同量インセンティブが損なわれるということについても避ける仕組みが必要だという、そういったことについては大体の意見の一致が見られているのかなと思います。ただ、具体的な仕組みとして、取引所の中で何らかのプールの仕組みをつくるという資料4の案と、それから、事務局案では一般電気事業者さんが求償額をエリアベースで請求をするといった仕組みというのと、具体的なところではかなり違いがあるといったところかと思います。両者、どちらがいいか、あるいは第三の案が出てくるか、あるいはいろいろな修正をするかということについては、これからあまり時間もございませんが、関係の方々で鋭意議論をしていただいて、なるべくいい案をつくっていただきたいと思います。

    あと、取引所に任せておくものかどうかということについても、ここで取引所に任せるべきだという結論を出すという問題では多分なくて、こういうふうな方向であれば、この後は取引所に任せていいといったふうな格好になるのが理想的かなということがございますので、なるべく次回か、あるいはギリギリ、その次のときまでにうまく取りまとめできるように皆様方のご協力をお願いいたしたいということにさせていただきたいと思います。といったところで、積み残しができてしまいましたが、ご協力をお願い申し上げたいと思います。こんなところでよろしゅうございますでしょうか。

    それでは、活発なご審議をありがとうございました。事務局のほうから今後の進め方についてご説明をいただきます。

  • 片山電力市場整備課長

    次回は5月22日、木曜日、午後1時からでございます。場所は経済産業省の別館11階となっております。テーマは「安定供給の確保・電力分野の環境適合」ということでご議論いただく予定でございますが、今、座長からのご指示がありましたとおり、きょうの積み残しの論点についても関係者と事務局のほうで調整をさせていただきまして、どういうふうに議論をしていっていただくのが生産的なのかというのをいろいろ考えた上で、あと、場合によっては22日にもどこかあいたマージンでご議論いただくことになるかもわかりませんが、ぜひよろしくお願いしたいと思っております。

  • 金本座長

    それでは、長時間にわたり、ありがとうございました。これをもって閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

 
 
最終更新日:2008年5月30日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.