経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度改革ワーキンググループ(第14回)-議事録

平成20年5月29日(木)

  • 金本座長

    まだ地下鉄がとまっていて、おくれている方々がいらっしゃいますが、定足数に足りているということでございますので、始めさせていただきたいと思います。

    第14回の制度改革ワーキンググループになります。本日は、お足元悪いところ、お集まりいただきまして、大変ありがとうございます。

    まず、事務局のほうから資料確認を行っていただきます。片山電力市場整備課長、お願いいたします。

  • 片山電力市場整備課長

    それでは、配付資料の確認をさせていただきます。

    お手元の資料一覧をごらんいただければと思いますが、資料の1から3、それから参考の1から3をお配りしております。不足等ございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。

  • 金本座長

    それでは、本日の議事に入らせていただきます。本日は、これまでのワーキンググループの議論を受けて、事務局に用意していただいた「詳細制度答申(案)」をご議論いただいて、電気事業分科会に報告するためのとりまとめを行いたいと考えております。

    それでは、まず事務局のほうから資料のご説明をいただいて、その後、ご審議をいただきたいと思います。

    では、片山課長、お願いいたします。

  • 片山電力市場整備課長

    それでは、お手元の資料3をお開きいただけますでしょうか。

    まず、開いていただいて、目次として「はじめに」、それから「発電・卸電力市場の競争環境整備」「同時同量・インバランス制度」「託送供給料金制度」「安定供給の確保」「電力分野の環境適合」という構成になっております。

    まず、2ページ「はじめに」のところでございますが、ここでは昨年の4月の諮問を受けて、ことしの3月に基本答申をとりまとめたという経緯、それから、その中で、できるだけ速やかに制度改革ワーキンググループにおいて詳細制度設計を行い、可能なものから早期に実施することが重要と基本答申でされたことを踏まえて、このワーキンググループで審議をいただいたという経過、そして、その検討結果をまとめたものであって、基本答申とあわせて、今後の電気事業制度の具体的在り方を示すものだという位置づけを書かせていただいております。

    それでは、おめくりいただきまして、内容のほうでございますが、まず「発電・卸電力市場の競争環境整備」ということで、ここは大きく「時間前市場の具体的な取引形態」、それから「時間前市場を創設後の全国市場の在り方」「時間前市場創設による前日計画の機能の毀損を防ぐための措置内容」「取引ルールの改善」「市場監視の徹底」「先渡取引の活性化」「卸電力取引所の内部組織の在り方」、以上7つの固まりから構成をされております。

    まず、「時間前市場の具体的な取引形態」でございますが、ここでは市場参加者ニーズ、系統運用への影響、費用対効果の3つの観点から、どのような取引形態をとるのかを具体的に検討を行った旨を、冒頭に、記述をいたしております、初めに(1)の「市場参加者ニーズ」というところでございますが、まずニーズといたしましては、不測の需給ミスマッチ発生後、なるべく早い段階でなるべく多くの電源調達が可能であることが最も重要だという点。それから、時間前市場の取引のために通告変更の受付が相当期間停止されるといった系統利用上の悪影響が生じることは望ましくない。したがって、時間前市場創設に際しては、事前の空き容量確定のための通告変更受付停止時間は設けないとするのが適当であるということが、まず記述されております。

    こうした前提のもとで、選択肢といたしましては、各取引の約定処理、連系線可否判定処理を一括してやるオークション方式と、逐次的に行うザラバ方式を、まず比較したということでございます。

    オークション方式においては、今のスポット取引を参考に検討すると、閉場から受渡開始までの時間を4時間程度、開場回数を1日最大3回として設計することが可能だということ。

    一方、ザラバ方式の場合は、閉場から受渡開始までの時間を3時間程度として設計することが可能だと。ただ、ザラバ方式の場合には、連系線可否判定手続も先着順に逐次処理ということになりますので、場合によっては可否判定手続が間に合わずに、買いニーズに対応する売りニーズがあったとしても、受渡しが実現しないということが起き得るという点を指摘しております。

    (2)の「系統運用への影響」というところでございます。系統運用への影響の観点からは、追加的な時間前市場創設に伴って発生する連系線可否判定の業務が過度に増加しない設計にすることが一番大事である。

    この点について、ザラバ方式の場合には、オークション方式に比べて連系線可否判定に係る業務や契約手続に係る業務等が増加をし、また、こういった業務の予測可能性も存在しないことから、相対的には望ましくないという評価をしております。

    それから、(3)「費用対効果」というところでございます。時間前市場の創設に伴い、追加的に必要となるコストというのは、取引所を初めとした関係機関のそれぞれにおいて、システム構築・改修費用及び追加的人件費というのが想定されると。ただ、オークション方式とザラバ方式との比較において、取捨選択を大きく左右するほどのコスト差は想定しがたいということ。

    また、海外の事例を見ても、時間前市場、ヨーロッパの場合はイントラデーマーケットということで、当日市場と呼ばれておりますが、これ自体の創設は、これ単独での採算性を考慮してつくられているものではないといった点を指摘しております。

    以上の(1)から(3)を、ご説明いたしましたものに基づいて総合評価をいたしますと、事前に空き容量確定を行わないオークション方式の市場、これを1日3回、4時間前市場として設計することが妥当ではないかということでございます。

    なお、その際、系統運用の負担の重いピーク時間帯に行うこととなる市場、1日の中の第2場につきましては、設備特性上、可否判定処理業務の負担が大きいFCにおいて、あらかじめ常に分断させておくこと等によりまして、系統運用者の負担の軽減を図ることが適当だということでございます。

    また、既に通告変更に基づく連系線可否判定を行っている場合など、系統運用上、時間前市場約定分の可否判定に入れない事態が生じ得ると。その場合、閉場から実受給までの時間をなるべく短くすることが市場参加者ニーズに適合するということだろうということから、そうした事態に備えるための時間的な裕度を考慮した設計とするのではなくて、可否判定に入ることができない連系線等については、混雑が発生したと見なして、市場分断する設計とすることが適当だという記述をしております。

    なお書きでございますが、系統運用者が安定供給上の重大な支障を回避すべく迅速な対応を行う必要がある場合などにつきましては、時間前市場に係る連系線可否判定処理等の業務よりも、こういった対応を優先することができるようにすべきだという記述をしております。

    以上の設計・運用上の考え方に基づきまして、具体的な開場時間等につきましては、このワーキンググループでの議論も踏まえた上で、卸電力取引所において速やかに確定していっていただくことを期待すると結んでおります。

    また、この時間前市場、いつから開始をするかという点でございますが、これにつきましては、なるべく早期にやっていただくことが重要なわけでございます。ただ他方で、これを具体のものにしていくためには、取引所において、なお確定していっていただく事項が残されているということでございます。

    さらに、系統運用実務に変更を加えることになりますので、取引開始前に運用面、システム間連係の十分な調整等も必要となってまいります。

    こうした点も踏まえまして、平成21年度上半期中を目途に取引が開始されるよう、速やかな検討・調整が行われることを期待すると結んでおります。

    なお、これから初めてやっていくということでございますので、実際に始まった後、必要に応じて見直していくことが適当だというのを、あわせて記述をしております。

    次に、6ページ目、「時間前市場創設後の全国融通の在り方」でございます。ここにつきましては、前回の制度改革におきまして、スポット市場創設に伴って全国融通をどう位置づけるかといったときの議論の経過が冒頭に書いてございます。続けて言いますと、全国融通を実際に利用する条件として、系統運用者間の全国融通以外に実質的に需給の不一致を解消すべき手段が残されていないことを条件とするということにされていたわけでございます。

    今回の制度改革で、時間前市場が整備されることになったわけでございますが、系統運用者の最後の調整手段としての性格を踏まえれば、引き続き全国融通を存続させることが適当であると結んでおります。

    また、系統運用者には、安定供給確保のために前日計画確定後は運転予備力の確保が常に求められ、運転予備力水準を下回る事態が生じた場合は、直ちにその回復を図るべく最大限の努力が求められている。これを踏まえまして、一般電気事業者の送電部門が全国融通を発動するための条件として、事前に時間前市場を利用することを求めることは適当ではないと結んでおります。

    なお、この場合、前日計画確定後の手段といたしまして、時間前市場とは別に一般電気事業者間の取引が認められることになるわけでございますので、全国融通の取引価格等について、一般電気事業者は説明責任を果たしていく必要があるものと考えられると結んでおります。

    次に、「時間前市場創設による前日計画の機能の毀損を防ぐための措置内容」でございます。ここにつきましては、基本答申におきまして、今の前日計画の機能が損なわれないようにするための措置を講ずるべきと提言されております。

    この点を検討するに当たりましては、市場メカニズムを歪める規制的措置は望ましくない。過度の事務負担の増加や情報開示により、通常の取引の阻害要因となってはいけない。こういった点に留意することが必要だということで、具体的には卸電力取引所所において、買い手にとって負担とならないよう、事後検証を行うことが適当だとしております。

    中身といたしましては、まず買い手は時間前市場を利用する際に、その利用の要因など負担にならない程度で最低限の情報を取引所に提供する。

    (2)といたしまして、各買い手の利用の都度、検証を実施するのではなく、一定期間内に非常に利用回数が多いとか、一定の客観基準で抽出された買い手に対し詳細な検証を行う。その結果として、(3)といたしまして、趣旨に反する利用があった場合には、買い手に対して、注意・事業者名公表・取引停止などの措置をとるといったような措置がよいのではないかということでございます。

    次に、「取引ルールの改善」でございます。6ページから7ページ、8ページにわたって記述をしておりますが、ここにつきましては、前々回の制度改革ワーキンググループでご議論をいただいて、その結果を踏まえて事務局のほうに関係者間で調整をするように座長のほうからご指示をいただいたところでございます。その後、鋭意調整をいたしまして、一応調整が終わったものとして、ここに答申(案)として出させていただいております。

    まず初めに、スポット取引での売り手が発電不調等により受渡不履行を発生した場合、今は約定電力量を母数として求償料金の変動範囲内・外相当の判定が行われている。このルールのもとでは、変動範囲外インバランス料金相当額の求償料金が高い割合で発生をして、売り手の事業リスクを高めている。したがって、売り手の事業リスクを軽減する観点から、今の求償ルールを見直す必要がある。

    具体的には、現在のスポット取引において小売供給を行う買い手と発電を行う売り手をランダムに結びつける仕組みを採用していること等を踏まえまして、売り手が発電不調等により受渡不履行を発生させた場合には、売り手エリアにおける時間帯ごとの売り約定総量を母数として求償料金の変動範囲内・外相当の判定を行うということが適当だと。

    ただ、取引所取引の活性化を図る観点からは、この見直しによりまして求償額が低減するわけでございますが、それに伴い買い手の事業リスクが高まらないようにすることが、また必要となるということでございます。

    このため、低減される求償額のもとで、すべての買い手の事業リスクが高まらないようにすべく、スポット取引に起因する不足電力量分につきまして、通常のインバランス料金精算とは料金精算上区別して扱うこととすることが適当だと。その際には、現行の託送制度を前提に、同時同量達成インセンティブにも配慮した仕組みとすることが求められる。

    具体的方策としては、一般電気事業者と買い手の小売事業者との間の卸売供給契約に基づき、スポット約定に係る電源脱落が生じた場合、当該小売事業者が締結している託送契約上の受電地点に対して、一定の要件のもと、一般電気事業者が卸売供給を行い、当該供給に係る料金として、見直し後の求償額に基づく料金を適用することが適当であるとしております。

    基本的には、前々回ご説明いたしました事務局案をベースとした調整案をご提示させていただいているところでございます。ここの下に注6、注7とございますのは、具体的に一般電気事業者と買い手の小売事業者との間で契約される卸売契約のポイントを抽出してまとめさせていただいているところでございます。

    ただ、前々回のワーキンググループでも事務局案に対してスポット市場での取引量が増えてきた場合には、いろいろな問題が顕在化することがあり得るのではないかというご指摘が多々あったわけでございます。その点につきまして、8ページのなお書き以降で、そういう議論の経緯、それを受けた考え方の整理をいたしております。

    「なお、こうした新たな仕組みの導入に対しては、現在の系統利用ルールの基本をなしている変動範囲3%の考え方が実質的な意味で変容し、系統安定に悪影響を与えることになるのではないかとの懸念が表明されている。今回の仕組みは、現在の同時同量制度を前提に、基本答申に記載された卸売電力取引所に期待される役割や、現在の取引を踏まえて検討され、一般電気事業者に対応を要請する内容を含むものであるところ、スポット取引量が大幅に増加した場合には、こうした懸念が現実問題化する可能性も否定できない」。これが前回、前々回のワーキンググループで議論された中身ではないかと思っております。

    「したがって、新しい仕組みが期待どおりに機能し、問題点が生じていないかどうかについては、これらの点を踏まえ、定期的な検証を行い、必要があれば見直しを行うべきである。また、現状と比べて、取引量の相当程度の増加が期待される次期制度改革の検討時には、今回、導入される仕組みの存廃も含めた全般的な見直しを行うことが必要である」。このように記述をすることによりまして、前々回のワーキンググループでの議論のポイントをまとめ、それに対して今後も注意をして考えていかなければいけないということを記述させていただいているところでございます。

    それから、次でございますが、「また、こうした仕組みの実施のためには、取引ルールの最終的な確定主体である卸電力取引所における本答申を受けた具体的ルールの整備」。この記述は、最後は卸電力取引所のルールによって決められるものだといったようなご議論もあったかと思いますので、そういう趣旨を明確にするという意味で書かせていただいております。

    さらに、料金精算上のシステム変更、一般電気事業者とPPSとの間の契約締結等が必要となる。平成21年4月を目途に新たな仕組みに移行することが望ましいが、制度改革の結果を反映するための他のシステム変更との調整も一部求められることから、取引所において検討・調整の上、導入開始時期を早期に確定し、取引会員に対して表明することを期待すると結ばせていただいております。

    次に、「取引所取引に係る市場監理の徹底」でございます。ここにつきましては、まず初めのパラグラフで、卸電力取引所は私設任意の市場として設立されており、日々の取引監視については、あくまでも自主監視が基本となる。卸電力取引所においては、市場監視の徹底を求める意見等を踏まえて、日常的な取引行為に関する市場監視等について、より実効性ある監視手法を今後とも追求していくことが求められるとしております。

    他方で、卸電力取引所は私設任意といいましても、前回の制度改革時に、この電気事業分科会の審議を経て設立されたものであるということ、さらに今回の基本答申におきましても、取引所の取引活性化に向けてさまざまな改革案が位置づけられているというところでございます。

    また、海外におきましては、補完的な性格を有する市場におきましても、取引所からのデータ情報提供をもとに、政府の担当当局が市場監視・取引検証の役割を担っているという実態がございます。

    これらを踏まえまして、我が国におきましても、取引所で行われる自主的な市場監視に加えまして、経済産業省、公正取引委員会が適切な役割分担の連携を行いながら、市場監視や制度検証を実効的に行う努力をやっていくべきだとまとめております。

    また、電気事業分科会の場、本体そのものなのか、その下部委員会なのかというところがございますが、その場におきましては、取引の価格指標性や市場支配力の行使の有無等の競争状態について、取引所を中心とした関係者からのデータ・情報提供等の協力を得つつ、定期的に検証を行っていくことが適当だと結んでおります。

    次に、「先渡取引の活性化」でございます。この点につきましては、ワーキンググループにおきまして、日本卸電力取引所のほうから具体的な検討状況のご報告があったわけでございます。それにつきましては、約定した電気の受渡しを匿名のままスポット取引を通じて行い、売買代金の精算は、取引所が仲介する新たな先渡商品群を追加導入するという中身でございます。

    今後、詳細ルールの検討やシステム整備を経て、取引所から表明がなされたとおり、平成21年早期に、こうした取引が開始されることを期待すると結んでおります。

    7番目に、「卸電力取引所の内部組織の在り方」でございます。基本答申におきましては、取引所に対する期待、求められる役割や、これまでの経験を踏まえて、市場参加者ニーズへの一層迅速な対応や、中立・公正な事業運営を図っていく観点から、内部組織の在り方等において見直すべき点がないかどうか、さらに検討してほしいという整理がなされたところでございます。

    この点につきまして、卸電力取引所のほうから取引活性化特別委員会というのを設置して、取引の活性化に係る諸課題を幅広い見地から検討していくという旨の報告がなされたところでございます。これを受けて、この委員会の設置目的が十分に達成されることを期待すると結んでおります。

    次に、10ページからが「同時同量・インバランス制度」でございます。ここにつきましては、「変動範囲内インバランス料金の算定方法」「変動範囲外インバランス料金の算定方法」「選択変動範囲内インバランス料金の扱い」「裾切り制度」「インバランスに係る収支」「制度施行の時期」という6つのパートからなっております。

    まず、「変動範囲外インバランス料金の算定方法」でございます。ここにつきましては、基本答申において変動範囲外インバランス料金につきましては、系統エリアの同時同量のために要するコストを抽出した上で、一般電気事業者とPPSとが公平に負担する形に改めることが適当だと。しかしながら、一貫体制のもとで厳密なコストの抽出等が難しいということを踏まえて、一定の仮定を置かなければいけないという記述がなされたわけでございます。これらを踏まえまして、このワーキングでご検討をいただいたわけでございます。

    まず、変動範囲外インバランス料金につきましては、系統エリアごとに、一般電気事業者の全電源のうちインバランス調整に充てられると見なし得る発電容量に相当する費用をインバランス調整コストと仮定し、これを一般電気事業者とPPSの全インバランス量と想定する量で除する、割り算をすることによって算出することが適当である。

    具体的には、まず可変費につきましては、一貫体制のもとで限界的なインバランス調整費用を算出することが困難であることから、全電源の可変費平均を用いる。次に、固定費につきましては、運転予備力に相当する発電容量に対応する費用をインバランスの調整に要するコストと仮定をして、一般電気事業者の送配電部門が当日の最大需要に対して、3%から5%程度の運転予備力の確保が求められていることを踏まえて、全電源固定費の4%とする。

    次に、インバランス量の設定については、一般電気事業者のインバランスに相当する量として、需要予測と実需のズレから生じる需要側要因は、送電端電力量の1%、突発的な発電機事故などにより出力が低下する発電側要因は、送電端電力量の2.7%とすることが適当である。

    なお、PPSの想定インバランスについても、一般電気事業者とPPSが同様の確率でインバランスを生じると想定して算出することとする。

    以上の算式をあらわしたのが、その下につけてあるところでございます。この式の中で、「(1+N)」と書いてあるんですが、「N」の説明がないところは、後で補いたいと思いまして、これはPPSのシェアでございます。

    次のページでございますが、以上の算式に基づきまして、現行の料金をもとに試算をしたらこうなるとういイメージを11ページに掲載させていただいております。

    次に、「変動範囲外インバランス料金の算定方法」でございます。ここにつきましては、変動範囲外インバランス料金は、変動範囲内インバランス料金のX倍として設定をする。このXの設定に当たっては、取引所のスポット価格の水準、PPSの同時同量達成に当たってモラルハザードとならないこと、PPSや発電事業者にとって参入阻害的な価格とならないこと、これら3点に留意して行うということとされたわけでございます。

    この点について、一つ一つ検証していった結果、結論といたしましては、Xの値は3とすることが適当であると結論をいただいたところでございます。

    なお、基本答申におきまして、インバランス料金の算定方法の見直しに伴い、PPSの負担が現状よりも重くならないことが重要であると指摘されていたわけでございまして、このXを3と置いて試算をいたしますと、PPSの負担は全社で軽減されることが確認されているという旨を記述いたしております。

    おめくりいただきまして、13ページに、この変動範囲外インバランス料金を試算したイメージというのを掲載させていただいております。

    次に、14ページ、(3)の「選択変動範囲内インバランス料金の扱い」でございますが、ここにつきましては、今回の制度見直しによりまして、変動範囲内外の料金格差が縮小していくということで、実効性のある料金設定が難しくなるのではないかということから、今回これを廃止することが適当であると結ばせていただいております。

    次に、(4)「裾切り制度」でございます。裾切り制度というのは、新たな系統エリアに参入したPPSに対して、一定期間に限り、当該系統エリアにおけるインバランスのうち、一定量以下の不足電力量については、当該不足電力量が契約電力の3%を超える場合であっても、変動範囲外インバランス料金は適用しないという制度でございます。

    この変動範囲外インバランスと見なさない一定量の水準につきましては、既存のPPSの平均的な契約電力の2倍に対応する1,000キロワットアワーを上限とすることが適当だと。ただし、単純にこの1,000キロワットアワーを適用いたしますと、契約電力が小さいPPSにおいては、変動範囲内インバランスと見なされる割合が極めて大きくなり、同時同量を達成する意欲を減殺するおそれがある。このため、インバランス量が1,000キロワットアワー以下であっても、契約電力に対して10%を超える際には、当該超過部分は変動範囲外インバランス料金を適用することが適当であるとしております。

    また、この裾切り制度の適用期間につきましては、系統エリアごとに適用の開始日を管理することとし、これまでの各PPSの系統エリアごとの契約電力の推移を参考といたしまして、具体的な期間としては2年間とすることが適当であるとしております。

    また、制度の悪用の防止措置といたしまして、裾切り制度の適用開始日に関連する規定、不正に裾切り制度の適用を受けた場合の措置、一系統エリアにおいて接続供給契約は原則として1契約とすることなど、必要な規定を託送供給約款に記載することが適当であるとしております。

    最後に、この裾切り制度自体の存続期間につきましては、期限を設ける必要はないという議論、あるいは、これはPPSと一般電気事業者との競争関係にあるという観点からは、期限を設けるべきであるという議論があるわけでございますけれども、今の時点で具体的にいつと想定するのは難しい。したがいまして、次期制度改革の検討時に制度の活用状況やPPSの参入実績等を踏まえた上で、裾切り制度を存続させるか否かにつき検討を行うことが適当であると結んでおります。

    次に、「インバランスに係る収支」でございます。現在の送配電部門収支算書及び社内取引明細表では、PPSのインバランスに係る収益及び費用は計上されておりますけれども、一般電気事業者のインバランスに係る費用等は計上されていないわけでございます。この点について、一般電気事業者の発電・小売部門は、PPSと同様に送配電部門が確保した運転予備力を利用しているものの、この利用に係る収支計上が行われていないということで、非対称な状態が生じている。これを解消するために、一定の仮定を置いて、一般電子事業者のインバランス料金に係る収支を計上することとされていたわけでございます。

    この仮定についてでございますが、まず一般電気事業者のインバランス相当量につきましては、先ほどご説明いたしました変動範囲内インバランス料金の算定に当たり仮定したインバランス相当量、つまり一般電気事業者の送電端電力量実績の3.7%をインバランス相当量と見なすことが適当である。

    また、変動範囲内外の判定につきましては、PPSとのイコールフッティングを保つ観点から、各一般電気事業者の契約電力をもとに閾値を算出し、これを超過した分については変動範囲外インバランスと見なすことが適当である。

    さらに、単価につきましては、社内取引、あるいはPPSとの取引を問わず、同時同量に要するコストをもとに算定された変動範囲内インバランス料金とすることが適当であると結んでおります。

    以上のほか、送配電部門収支計算書及び社内取引明細表に、PPSからの余剰インバランス購入、振替供給、それから全国融通に係る費用、収益というものを新たに追加することが適当であるとしております。

    最後に、「制度施行の時期等」でございます。インバランス料金の見直し、裾切り制度の導入については、この答申の公表後、行政は可及的速やかに省令、その他の制度改正を実施するとともに、一般電気事業者にあっては、平成20年内を目途として可及的速やかに託送供給約款の見直しに係る届出を行うことが望ましいと結んでおります。

    次に、17ページ、「託送供給料金制度」でございます。ここは「新たな変更命令発動基準の詳細設計」、それから「超過利潤の使途明確化に関するルールの詳細設計」、それから「連系線・FCへのインセンティブ付与方法」、それから「その他の措置」、最後に「制度施行の時期及び移行措置」という5つのパートから構成されております。

    まず、「新たな変更命令発動基準の詳細設計」でございます。ここにつきましては、基本答申におきまして、託送供給料金への変更命令については、毎期の超過利潤、または欠損の累積額が一定の水準を超過した際に発動することとされて、この超過利潤累積額の上限として送配電部門固定資産の期末帳簿価額に報酬率を乗じて得た額とするということが例示をされていたわけでございます。

    そして、これにつきまして本ワーキンググループにおいて、料金改定サイクル及び効率化インセンティブの観点から、妥当かどうかのご議論をいただいたわけでございます。

    まず、料金改定サイクルとの関係では、小売自由化が開始された平成12年度以降の一般電気事業者の超過利潤の平均というのは、この事業報酬相当額の約3分の1でありまして、単年度でこれを超えるケースは極めてまれであったということ。それから、超過利潤の累積額が、この事業報酬相当額を超えるのに要する平均年数というのは4.4年でございまして、過去の料金改定の実績、3年に1回程度というものと比べても大きな乖離はないということでございます。

    このことから、料金改定サイクルの観点から見て、事業報酬相当額を上限とすることは適切であると言えると評価をしております。

    また、効率化インセンティブとの関係でございますが、そもそも総括原価方式には効率化インセンティブが組み込まれていることに加えて、事業報酬相当額を超えない範囲で超過利潤の正当留保を認めることによりまして、一般電気事業者の実質的なリターンを押し上げる効果が期待できるということでございます。

    以上のことから、事業報酬相当額を超過利潤累積額の上限として設定することが適当であると、評価結果をまとめております。

    なお、この新しい変更命令発動基準の適切な執行を行うため、一般電気事業者においては、毎期の超過利潤、または欠損を算出する「超過利潤計算書」、それからこれらの累積額を管理する「超過利潤累積額管理表」の作成を義務づけることが適当である。

    最後に、変更命令の発動のタイミングにつきましては、超過利潤累積額が上限を超過した事業年度の翌々事業年度の開始の日までに届出がない場合、変更命令を出すというふうにまとめております。

    次に、おめくりいただきまして、「超過利潤の使途明確化に関するルールの詳細設計」でございます。

    まず、「強制還元ルール」につきましては、事業報酬相当額以下を設備投資原資として正当留保を許容して、原則としてこれを超過した事業年度における超過額を還元対象額とするということでございます。

    ただ、強制還元ルールは、過去の実績に基づいて一般電気事業者の将来の収入を強制的に圧縮するものであることから、実際に還元すべき義務額及びその還元方法については、一定の配慮が必要であると。

    まず、還元義務額の算出に当たっては、効率化努力分というものを算出して、これについては還元義務額の対象外とすることが適当である。具体的には、厳密に効率化努力分を算出することが難しいので、想定原価と実績費用との乖離額を毎期把握し、その乖離額の2分の1を効率化努力分と見なすこととすると。

    それから、還元をどのように行うかという方法につきましては、5年を上限として分割還元を許容することが適当である。具体的には、還元義務額の5分の1以上を電気事業報酬額の控除額として事業報酬総括表に計上しなければいけないこととするとしております。

    次に、「任意還元ルール」でございます。ここは、基本答申を踏まえまして、超過利潤累積額の一部を任意で還元する場合には、翌期以降の超過利潤累積額か毎期同額分だけ減額されるといったルールとすることが適当であるとしております。

    3番目に、「レートベース控除」でございます。基本答申を踏まえまして、レートベース控除の対象となる金額を適切に管理するため、毎期の超過利潤や還元額等による変動を記載する「内部留保相当額管理表」の作成を一般電気事業者に義務づけることが適当であるとしております。

    次に、大きな(3)といたしまして、「連系線・FCへのインセンティブ付与方法」でございます。

    基本答申におきまして、連系線・FCについて、報酬率の上乗せを行うべきだとされていたところでございます。

    具体的な対象といたしましては、本制度導入以後に着工される連系線・FC及びこれに伴い必要となる周辺設備のうち、一般負担部分を対象とすることが適当である。具体的な報酬率の上乗せの水準としては、連系線・FCへの投資が他の投資案件と比べて収益性で劣後することのないよう、当該投資が他の投資案件の投資効率を上回る水準とすることが適当であって、具体的には、通常の事業報酬率の1.5倍とすることが適当だと結んでおります。

    次に、20ページの下の部分、「その他の措置」でございます。

    まず、「計算書等の監査及び公表」でございますが、今回の制度改正によりまして、超過利潤計算書、超過利潤累積額管理表及び内部留保相当額管理表という3つの計算処理が追加されるわけでございます。これらに対する証明を公認会計士等から得ることを一般電気事業者に義務づけるとともに、行政監査の対象とすることが妥当である。

    また、これらの計算書等は過去5年程度の計算書等について、随時閲覧可能とすることが適当であるとしております。

    次に、21ページでございます。「卸電気事業者の扱い」でございます。ここにつきましては、振替供給を行う卸電気事業者は、現在、振替供給業務に係る送変電部門収支計算書を作成しておるわけでございます。ここにつきましては、当期純利益計算を導入することが適当である。

    ただ、振替供給料金には一律の算定ルールがないということから、厳密かつ一律の算定ルールを有する接続供給料金と同程度の事後チェックルールを設ける意義には乏しいのではないか。したがいまして、振替供給を行う卸電気事業者については、先ほどの3つの計算書類の作成の義務づけは行わないということが適当だと考えております。

    なお、連系線・FCへの設備投資を行う卸電気事業者については、一般電気事業者と同様の事業報酬の上乗せがなされることが適当であると結んでおります。

    3番目が、「公認会計士等による部門別収支への証明業務」というところでございまして、ここは前々回の制度改革のときに部門別収支計算書について、一般電気事業者の本体監査を行う公認会計士等と異なる者が監査をしなければいけないということになっていたわけでございます。

    これにつきましては、本体監査と収支監査を分ける弊害、あるいは分けなくとも、レベル、問題がこれまで生じていないのではないかということから、今回このルール自体を廃止することが適当であると結んでおります。

    5番目に、「制度施行の時期及び移行措置等」でございますけれども、送配電部門収支計算書への当期純利益計算の導入、あるいは変更命令発動基準の適用につきましては、原則として平成21年度実績から適用するということでございます。ただし、前倒し適用を認めることといたしまして、それについて事前に表明をしてもらうというルールにしたいと考えております。

    なお、変更命令発動基準を前倒し適用する場合には、過去の超過利潤を持ち越した形で累積額管理をしていくことにしたいと考えております。

    超過利潤の使途明確化に関するルールにつきましては、平成21年度実績が公表される平成22年7月移行に行われる料金改定から適用することとして、特段の経過措置は設けない。

    連系線・FCへの事業報酬上乗せについては、この答申の公表後速やかに省令改正を行い、改正後に行われる料金改定から、当該改正以降に着工された連系線・FCへの投資に対し、事業報酬を上乗せすることとしております。

    次に、23ページ「安定供給の確保」でございます。ここは「非常時も含めた安定供給の確保」、それと「自由化された市場における安定供給の確保に向けた制度的基盤の整備」と、大きく2つのパートからなっております。

    まず、「非常時も含めた安定供給の確保」でございます。ここにつきましては、先般のワーキンググループにおきまして、ESCJのほうから、広域流通を通じた安定供給に関するプロセスとして、2種類のプロセスを整備するため、この5月13日にESCJルールの改正を行った旨の報告があったわけでございます。

    まず、「プロセスA」として、一般電気事業者の送電部門を検討提起者として安定供給確保の観点からの連系線増強について、検討を開始するプロセスが規定されているということでございます。

    また、「プロセスB」といたしまして、今言いましたプロセスAの検討提起がない場合であっても、連系線が運用容量まで使用されたにもかかわらず、供給支障の発生が懸念された具体的な事象について検討を開始するプロセスが規定されるということでございます。

    ESCJからは、新たに改正したルールを適用して、今後、今回追加した調整プロセスの開始適否について検討を行うこととする旨の表明が行われており、当該調整プロセスを適用することを通じて、非常時も含めた安定供給の確保に向けた検討が進められていくことを期待すると結んでおります。

    次に、「自由化された市場における安定供給確保に向けた制度的基盤の整備」でございます。ここについては、先般のワーキンググループで、まず国が取り組む事項として具体的な需給バランス、短期、長期にわたる需給バランス状況等の把握・公表内容、公表に当たっての留意点、需給バランスの作成に係る考え方について具体的な検討を行うとともに、ESCJからは供給信頼度評価の充実に向けた取り組みの現状について報告が行われたところでございます。

    まず、(1)の「具体的な情報の把握・公表内容」につきましては、「国は、電気事業法に基づき届出が行われる電力供給計画及びPPSに対して行う報告徴収により把握する情報をもとに、以下の内容を公表する」として、ア)として供給区域ごとの需要電力量及び最大需要電力の実績並びに見通し。イ)として短期の需給バランス、ウ)として長期の需給バランス、エ)として電源構成ということでございます。

    このほかに電源開発計画、流通設備整備計画、その他必要と考えられる内容について公表をするということでございます。

    なお、この上記の短期の需給バランス、それから長期の需給バランスにおいて、国及びESCJが公表する内容に関しては、以下に示す留意点や国とESCJとの役割分担を踏まえて、制度の実施までの間に調整を行うものとする、としております。

    これは先般のワーキンググループで、この点をめぐってご議論をいただいたかと思います。今回のとりまとめまでに、あまり拙速に結論を出すべきではないということで、いろいろ関係者と種々調整した結果、実際に実施するまでに調整を行うということで整理をしているところでございます。

    (2)といたしまして、「公表にあたっての留意点」というところでございます。一般電気事業者以外の電気の供給者が少数である供給区域につきましては、供給区域ごとの需給バランスの状況等を公表することによって、個々の事業者の供給力や需要に係る情報が推計されるおそれがあるわけでございます。また、ESCJと国の公表内容から、発電事業者等の供給力が推計されるおそれもあるということでございます。したがって、PPSや発電事業者等を含めた供給力の確保状況を公表するに当たっては、以下に示す点も含めて、競争上の影響に配慮することが必要であるとして、具体的にア)、イ)、ウ)というところについて配慮の視点が記述をされているところでございます。詳細は割愛をいたします。

    次に、25ページ、(3)の「需給バランス等の作成に係る考え方」というところでございます。

    まず、「月別の需給バランスの作成に係る考え方」でございますが、まず短期の需給バランスにつきましては、需要側についてどのように計算をしていくのか。一般電気事業者PPSからそれぞれ出てきたものを足し上げて、その値を出すのか、前年度実績値に年平均伸び率相当の増加を見込んだものを利用していくのか、2通りあるわけでございます。

    この点については、前者でやりますと、個々の事業者の販売計画の和を用いることになりかねないとか、あるいは競争上の配慮から、逆に公表できないといった問題がありますので、むしろ後者の年平均伸び率相当の額を見込んでいくといった方法で取り扱うことがいいのではないか。ただ、よりよい方法があれば、今後検討を行うことが適当だと結んでおります。

    一方で、供給力につきましては、供給計画と報告徴収によって把握される事業者ごとの値を足し上げて出していくということ。なお、ESCJにおいては、これにプラスをして供給先が決まっていない発電事業者等の供給力を加えたものを供給力として把握するということでございます。

    それから、イ)といたしまして、「年度別需給バランスの作成に係る考え方」でございますが、ここにつきましては、需要側におきましては、今後、一般電気事業者が供給計画において届け出る供給区域ごとの需要を用いるということでございます。

    供給力につきましては、先ほどの短期のところと同じ考え方で、ここの事業者ごとの値を足し上げていくということでございます。

    ウ)の「電源構成の作成に係る考え方」につきましても、同じように供給計画と報告徴収によって把握される値を足し上げていって見ていくということでございます。

    次に、(4)といたしまして、「ESCJにおける具体的な取り組みの検討状況」でございます。ESCJからは、先般のワーキンググループにおきまして、供給区域ごとの需給バランスの評価、供給区域内において混雑の著しい基幹送電系統に係る供給信頼度の評価、供給先が未定の供給力を把握して、需給バランス評価に反映する仕組み。それから、各事業者の経営情報の厳正な管理の仕組みなど、基本答申を踏まえた検討状況についての報告が行われたところでございます。

    また、今後についても、供給信頼度評価における対象断面等の残された課題について検討を進め、ESCJルールの改正を行って、来年5月公表予定の、21年度の評価報告書の策定作業から適用していくといった報告が行われたところでございます。

    ESCJの評価内容の充実ということも、先般のワーキンググループで議論されたことを踏まえまして、ESCJにおいて評価内容の充実に向けた、さらなる検討が進められることを期待するというふうに結ばせていただいております。

    次に、(5)といたしまして、「国とESCJとの間における公表内容等に係る調整」というところでございます。ここについても、先般のワーキンググループでご議論いただいたところでございまして、まず国の役割として電気事業法に基づいて情報を把握し、必要な公表を行う。ESCJの役割として、発電事業者も含めた関係する事業者から、独自に把握した情報等を用いて供給信頼度の評価を行うものという両者の役割分担を記述した上で、これを基本としつつ、市場参加者・国民一般に対して、適切な供給信頼度評価結果が示されるよう、国とESCJ双方の公表方法、それからESCJが行う短期の供給信頼度評価において示される内容の充実が検討されるべきだ。

    なお、短期の供給信頼度評価の内容に係る上記の検討は、年間を通じた需給バランスの状況が情勢変化によって変動すること等も考慮して行われることを期待する、と結んでおります。

    次に、27ページ、「電力分野の環境適合」でございます。これも先般のワーキンググループでご検討いただいたものでございますが、ここについては卸電力取引所においてCO2フリー電気と京都メカニズムクレジットの取引、実験的なものとして行う取引の具体的な仕組みについて検討が行われたわけでございます。

    まず、ここについては大きく「CO2フリー電気の取引」というところ、それから「京都メカニズムクレジットの取引」、それから「取引結果に係るデータの扱いについて」「取引の開始時期及び今後の見直しについて」という4つのパートから構成をされております。

    まず、「CO2フリー電気の取引について」でございますが、(1)「具体的な取引方法」でございます。ここについては、卸電力取引所に新たに大規模な約定システムを構築することは適切ではないという点、取引ニーズ、取引の成立性を検証するとの趣旨を踏まえれば、現時点で商品の定型化を行わないことが適当だということ。それから、可能な限り卸電力取引所の人的財務的負担の少ない形で実施するという趣旨を踏まえれば、卸電力取引所が託送手続を代行することは見送って、今後の課題として整理すべきだということ。

    以上を踏まえれば、具体的な取引の形としては、先渡掲示板と類似の形式でCO2フリー電気取引用の掲示板を作成し、取引を行うことが適当だというふうに結んでおります。

    ただ、幾つか留意点がございまして、まず今の現行の掲示板取引と同様に取引を完全に相対ベースのものといたしますと、取引のニーズや取引の成立性を検証することが困難となって、実験的取り組みであるという趣旨に反することになるということでございます。

    したがいまして、決済手続や託送手続は当事者間で行うなど、相対による取引・手続を前提としながらも、卸電力取引所を介して市場参加者がFAX等により売り入札や買い入札を行う形式とすることが適当だとしております。

    その場合でございますけれども、いつから顕名にするのかという点につきまして、現行の先渡定型取引と同様に、取引成立以前の段階では匿名とすることが適当であるとしております。

    また、入札によって取引が成立しない場合は、必要に応じて取引所が買い手・売り手の間に入って条件面の調整を行うことが適当だとしております。

    この取引所による調整におきましては、先ほど申し上げました取引成立以前の段階では匿名とするという趣旨にかんがみて、取引所は売り手・買い手が特定できるような情報は開示しないようにする必要があるとしております。

    また、送電制約につきましては、取引所において事前確認サービスが行われることが適当であって、具体的な方法については取引所で検討していってほしいと書いてございます。

    取引に用いる掲示板のイメージは、ここに示したとおりでございます。

    次に、(2)「実験的な取り組みとしての趣旨を踏まえた売り手についての措置」でございます。

    まずCO2フリー電気の取引につきましては、多様な売り手に実験的に参加をしていただくことを可能とすべきだということでございまして、公営電気事業者や一定の要件を満たして、事前に一定規模以上の非排出電源の登録を行った法人は、卸電力取引所の取引会員でなくても、売り手としては取引に参加可能とすることが適当だとしております。

    また、実験的取り組みでやるということから、30分ごとに一定の発電を行う整型タイプの商品だけではなくて、非整型の商品も取引可能とすること。及び取引単位につきましても、現行の最低取引単位というのは設けないことが適当であって、今の系統利用制度を前提として、例えばでございますが、100キロワットの電力も取引可能とするといったことが適当であるとしております。

    それから、29ページでございますが、さらに長期的な取引を望む売り手に配慮する観点から、取引期間についても特段の制限は設けないということで、例えば受渡期間が5年や10年といった取引も可能とすべきだということ。なお、約定までは匿名となりますので、現在の先渡定型取引のように、与信や支払日等に関して、取引所において、あらかじめ取り決めがなされることが適当だと結んでおります。

    次に、(3)「実験的取組の円滑化のための措置」ということでございまして、ここは一般電気事業者と公営電気事業者等の卸売事業者との間の卸売契約においては、発電電力量の全量を卸す旨の契約となっているのが通常でございます。こうした卸売事業者から、既契約の電力の延長分の、例えば一部を卸電力取引所に卸す旨の要請があった場合には、一般電気事業者は「適切な取引についての指針」の趣旨にのっとって協議することが必要であると結んでおります。

    次に、(4)「CO2フリー電気であることの確認について」ということでございまして、CO2フリー電気の取引を行う上で、ここの確認をしっかりやっていくというのは非常に重要でございます。CO2フリー電気というのは、そもそも非排出電源から出される電気、あるいは火力電源+京都メカニズムクレジットによって得られるというものでございます。

    ここにつきましては、非排出電源の場合には、卸売した電力量に相当する非排出電源の電力量が売り手の販売電力量から適切に控除されることが必要となってくるということでございます。

    また、火力電源+京都メカニズムクレジットの電力の場合には、卸売した電力量に相当する燃料使用料から算出されるCO2排出量に相当する京都メカニズムクレジットが、同一年度内に適切に償却されることなどについてルール化することが必要であるということでございます。

    また、火力電源+京都メカニズムクレジットからなるCO2フリー電気の取引に当たっては、京都メカニズムクレジットの所有権そのものは移転をさせずに、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく算定・報告・公表制度の中で対応することが、取引円滑化の観点から適切だということでございます。

    以上を踏まえまして、具体的な方法につきましては、今後、電気の事業者の排出係数の算定方法に係る見直しが行われる際に、適切に位置づけられるよう、具体的な検討を行うことが必要だとしております。

    次に、「京都メカニズムクレジットの取引」、そのものでございます。ここにつきましても、CO2フリー電気の取引と同様に、掲示板を用いた相対取引とすることが適当だとしております。具体的なイメージは、ここに示した図のとおりでございます。

    また、取引の対象といたしましては、CDM理事会が承認し、既に償却が可能となった確定した京都メカニズムクレジットに限定し、その取引に際しては実際にクレジットの所有権を移転することが適当であると。クレジットの取引の参加者については、CO2フリー電気の取引と異なりまして、取引所の取引会員となっていない公営電気事業者等に売り手を拡大する必要性は乏しいと考えられることから、取引会員となったものに限定することが適当だとしております。

    なお、クレジットの取引を行うための要件の見直しについては、今後必要に応じて、取引所において検討がなされることが適当だとしております。

    (3)の「取引結果に係るデータの取り扱いについて」というところでございます。まず、取引の開始後は、実験的取組という位置づけを踏まえまして、取引所から国に対してCO2フリー電気、京都メカニズムクレジットの取引結果に係るデータの提供が行われることが適当だということでございます。

    また、取引参加者への情報提供を行う観点からも、このCO2フリー電気及びクレジットの取引結果に係るデータが、取引所より公表されることが適当だとしております。

    例えば、頻度としては、原則毎月報告・公表。約定分については、平均価格数量、これを期間別、時間帯別に報告・公表。売り札、買い札、あるいはその気配について、売買掲示板の価格帯、平均価格、数量を報告・公表する。こういったことを基本として、今後、取引所で検討していっていただくことが必要だということでございます。

    それから、最後に(4)の「取引の開始時期及び今後の見直し」でございます。CO2フリー電気及びクレジットの取引の開始時期につきましては、温室効果ガスの算定・報告・公表制度の見直しに合わせて、今後卸電力取引所等において、さらなる検討を行った上で、遅くとも来年の4月を目途に開始されるべきであるとしております。

    また、実験的な取組であるということで、いつまで実験するのかというところでございますが、なかなか今の時期で具体的に周期を設けることは難しいということでございます。したがいまして、次の制度改革の検討時期において、今回やることの存廃も含めた見直しを行うことが必要だというふうに結んでおります。

    以上、少し長くなりましたが、これまでの4回のワーキンググループでご議論をいただいたものをまとめたものとして、この案を作成いたしました。

    私からは以上でございます。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    それでは、きょうワーキンググループとして、とりまとめをさせていただきたいと思いますので、それに向けまして各委員及びオブザーバーの方々からご意見を承りたいと思います。いつもどおり、ご発言の際はネームプレートを立てていただくようにお願いをいたします。

    では、鶴田委員、どうぞ。

  • 鶴田委員

    昨年の分科会で全面自由化の是非を検討した際に、ワーキンググループに課せられたミッションは、諸制度を見直して、公正かつ効率的な競争を促進するための基盤を整備することにあったと思います。

    今回のリポートを拝見していますと、同時同量・インバランス、託送供給料金制度、安定供給の確保、環境適合など、実に多様な論点が盛り込まれ、多くの論点がきっちりと掘り下げられ、きょうご説明いただいたような結論になっているわけでございまして、そういう意味では、今度の制度改革を通して、当初のミッションである公正かつ効率的な競争基盤の整備という目標は十分に達成されたのではないかと私は思います。

    特に、このワーキンググループに関しましては、全面自由化の是非を検討した2回を除きますと、昨年の9月の下旬から11月にかけて、都合7回、ことしは3月24日から5月29日まで2カ月間に計5回、全部で12回開かれ非常に短期間で精力的に議論がなされました。論点整理をしていただいた事務局並びに関係事業者の方々の制度改革に対する熱意、ご理解等々に対しまして私は深い敬意を表したいと思います。

    全体の報告書に関しましては、個人のリポートではございませんからそれぞれが専門の分野から見ると、少し掘り下げが足りないなとか、いろいろな意見があるかもしれませんけれども、全体として私はよくバランスがとれたリポートだと思っています。

    一般電気事業者、あるいはPPS、発電事業者等々、100%の最大限要求をすれば、もっとこうあってほしいという点があるのかもしれませんけど、それぞれの事業者の希望を全部網羅することは不可能であって、概ね80%、90%程度はそれぞれの事業者の方々も満足されているのではないかと思います。

    今度の制度改革で特徴的なことを申し上げますと言うまでもございませんけども、ESCJと行政との役割分担はかなり明確になったとの印象がございます。そういう意味では、安定供給をめぐってESCJと行政との、ある意味では補完関係というのでしょうか、協力関係というのでしょうか、それがよりはっきりしたということが言えるだろうと思います。

    また、取引所の活性化につきましては、時間前市場の創設とか、あるいはCO2フリー市場への実験的な取組とか、あるいは全般的な取引所の活性化とか、そういう意味では、今までややもすれば置いてきぼりにされた感がないわけではございませんけれども、取引所の活性化について真正面から取り組まれたことは十分評価に値すると思います。そういう意味では、垂直一貫体制のピン留めと並んで日本型自由化モデルが深化し、実現したと思います。

    近年エネルギー分野での経営環境は激変しております。とくに昨年に分科会がスタートした以降、燃料費が非常に高騰致しました。この燃料費の高騰ということを考えますと、ある意味でPPSモデルの再検討が余儀なくされたという印象がございます。そういう意味で、このリポートを拝見いたしますと、随所にPPSに対する深い配慮が散見されるわけでございまして、そういう意味ではPPSの将来の発展への礎が整ったのではないかと思っております。PPSに対する深い配慮がなされていることがこのリポートのもう一つの特徴だと思います。

    今日ご報告にございましたように、前回まで一般電気事業者と事務局とで求償ルールをめぐって、やや意見が対立した経緯がございました。この求償ルールにつきまして、私自身が感じておりましたのは、取引にかかわる会計処理上の問題でございますから、実物取引に波及させないで問題の処理が可能なのではないかというような印象を持っておりました。代案があったわけではございませんけれども。

    一般電気事業者の方々から事務局案はインバランス制度に対して、やや踏み込み過ぎているのではないかという懸念が表明され私も電気事業者の懸念に対してある程度理解はしておりました。ただ、前回の一般電気事業者方から、それに対する有効な対案が提案がなかったわけでございまして、そういう意味では、事務局の考え方をベースにして、先ほど片山課長のお話によりますと、一般電気事業者とも調整が済んだということでございますから、それはそれとして大きな前進だというふうに思います。

    このペーパーを拝見しておりますと、一般電気事業者の懸念に対して行政のほうも理解を示されていて、しかるべき時期に、もし悪影響が顕在化した場合には、制度全体を見直すというところまで表明されているわけでございますから、バランスのとれた解決がなされていっているという印象を持ちました。

    以上が私の報告書に対する感想でございまして、ともかく全般的に見て、私は全面的に評価したいと思っております。ありがとうございました。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    そのほかございますか。川崎オブザーバー。

  • 関西電力(川崎)

    前々回も議論になりました求償ルールにつきまして、私どものほうから一言申し上げさせていただきたいと思います。

    現行の求償ルールというのは、議論がありましたように、発電事業者さんが過度のリスクを負担しているということで、取引所のほうでのご議論では、なかなか解決が難しいという面もありまして、分科会、ワーキンググループのほうへ議論の場を移して、解決を図っていったというところでございます。今回の結論といたしまして、まず現行託送制度を大前提に、それを崩さずに、解決を図ろうということ、それと、いわゆる政策的に、電力会社のほうへ卸供給の形態の中での対応を要請されたということを踏まえて解決を図られたと、私どもは考えております。

    前々回の議論の中では、PPSさんの同時同量のインセンティブの減少や、さらには系統利用者の不公平性といった懸念があるということは提起をさせていただきましたし、議論もなされました。

    また、そういう懸念があるということに対しまして、今回の答申案の中では、同時同量インセンティブというものを大前提にすること、それと、先ほど鶴田委員も仰いましたけれども、必要な時期に必要な見直しをきっちりやっていくことを、書いていただきました。ただ、具体的ルールにつきましては、これから取引所の中でさらに検討を進めていかないと、実運用まではたどり着きませんし、実運用までの段階で、いろいろ改善点等が出てくると思います。そのあたりについては、取引所会員の中で議論しながらやっていく必要がありますし、またそれによって最初の目的であります、いわゆる取引の活性化につながっていくものと考えておりますので、そういった意味で、前々回の事務局のご提案に沿いまして、私どもも電力への要請を受けた上で対応させていただきたいと思っております。

    以上でございます。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。なかなか厄介な問題でありますが、何とかまとまってよかったと思っております。

    そのほか何かございますでしょうか。あまりないのも寂しいというのがありますが。(笑)

    これまで長期にわたりまして何回もご議論をいただきましたので、皆様方にきっちり理解をしていただいたということかなと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。では、三村監事どうぞ。

  • NACS(三村)

    まだ、たくさん時間がある中で、私がこんなことを言うのはすごく恐縮ですが、感想と、お礼を述べたいと思います。

    電気事業分科会から発して、このワーキングに私も参加させていただいたのですが、特に後半の部分は、ここにいるのがしんどいぐらい、とても難しい内容でした。でも参加させていただいたことで少しでも前向きに、私が得た知識が将来生かされるような方向で行けたらいいなという感想を持ちました。

    平成21年というのは、もう来年ですけれども、その21年にはという言葉がたくさんこの文章の中にも入っておりましたが、私たちから見れば、一般家庭という形からいけば、まだ上のほうで動いている問題であって、意識的に理解をしてもどうにもならない問題がほとんどだと思いますが、何年後かに自由化が進んで、もう一度、全面自由化の検討に入るときに、この制度が大幅に変わっていて、一般家庭も市場の参加者になれる状況に向かうことを大いに期待したいと思います。

    それと、今のCO2フリーという問題については、原子力の問題等いろんなことをはらんだ言葉だとは思いますが、実際に国の置かれている立場は、CO2フリー電気を大いに伸ばしていく必要があるので、できる限り、そういう電気を取り入れていく方針をもっと進めていく必要を感じています。また、取引所に負担がかからないように人的負担云々ということが書かれていますが、これから設備投資もたくさん進むと思いますので、これからはもっと市場の中で活発にこの取引がなされていくことと思っております。消費者が買うときには、どの電気がうちに来ているなんてことは全くわからないわけですけれども、色々な情報開示をしていただいて、意識ある一般家庭の人がその情報を入手できるというシステムづくりの中で、ぜひ一般電気事業者も、それからPPSも、このCO2フリー電気に力を注いでくださることを望んでおります。

    長い間、この席を温めさせていただけたことに感謝いたします。ありがとうございました。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。菅野理事長、お願いいたします。

  • 日本卸電力取引所(菅野)

    どうもありがとうございます。この半年間、議論に直接参加させていただいて、参加当初と今とでは、相当この問題に対する私自身の心構えも変わったように感じます。

    と申しますのは、一番難しい、我々としてどうしようかと思っていた点につきまして、専門のお立場の方々、あるいは一番利害関係のある方々が直接意見を述べあって、事務局のご努力により、大事なことについて、かなり突っ込んだポイントを出していただきました。

    あと、我々が、関係者が満足するような形でルールをつくって、私も一番最初に申し上げましたけれども、信頼度を高めながら取引を活性化するということをしっかりとやってまいりたいと思います。ほんとうにどうもありがとうございました。

  • 金本座長

    ありがとうございました。西澤企画部長、お願いいたします。

  • 東京電力(西澤)

    先ほど鶴田先生もおっしゃいましたけれども、多種多様といいますか、三村さんもおっしゃいましたけれども、私にとっても難しいというか詳細過ぎる点が多々あったように思いますけれども、ほんとうに金本先生初め皆さんの精力的なご議論に感謝する次第でございます。

    先ほど、鶴田先生、菅野さんもおっしゃいましたけれども、今回は、系統利用協議会とか、卸電力取引所に関する議論が非常に多かったというのがございます。やはり日本型モデルの1つの大きな特徴として、民間の活力とか、創意工夫をなるべく生かそうという形で、この制度なり仕組みが作られてきたというところがございます。ですから、そもそも論的なことを言って申しわけないのですけれども、なるべく民間の中で解決すべきことはきちっと解決すべきというのが基本ではないかと思っております。

    その点、我々としても、まだまだ力不足の感があったということは否めず、その点は反省して、なるべく我々の中できちっと解決すべきことは解決していこうと思っております。

    いずれにせよ、今回まとめられておりますので、我々一般電気事業者としても、この内容に沿いまして、安定供給の確保を大前提に、最大限の努力を図っていきたいと思っております。

    長い間、いろいろありがとうございました。

  • 金本座長

    ありがとうございました。

    内藤事務局長、お願いいたします。

  • 電力系統利用協議会(内藤)

    ESCJとしましても、安定供給のパートにおきまして、オブザーバーとして参加させていただきましたので、一言申し上げたいと思います。

    前回の13回のときにご議論いただきました供給信頼度評価方法につきましては、私どもESCJにおきましても、今、専門委員会の中で具体方策を詰めている真っ最中でございます。本報告書にございますとおり、公表の仕方等、幾つか細かい点が残っておりますけれども、ワーキングの委員の先生方のご意見も尊重しながら、エネ庁さんのほうと十分調整を図りまして、来年度からの信頼度評価が将来の安定供給確保に有益なものになりますよう、検討を進めてまいりたいと思っております。

    また、連系線増強のほうのテーマに関しましては、前回ご報告させていただきましたとおり、このワーキングを待つことなく、安定供給の確保をきっかけとします調整プロセスというものを、ESCJとしまして追加整備させていただくところでございます。

    枠組みは、これで整いましたので、今後はこのプロセスによりまして、具体的な検討を開始してまいりたいと、このように考えてございます。

    以上です。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    では、白羽さん、お願いいたします。

  • エネット(白羽)

    ありがとうございます。私のほうからも、短期間、精力的にご議論いただきまして、制度設計案をとりまとめていただきました金本座長を初めといたしまして、委員及び事務局の皆様に対しまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。

    先ほど、鶴田委員のほうからもございましたとおり、ご存じのとおり、今、燃料価格の高騰ですとか、CO2面での制約など、私どもPPSを取り巻く事業環境というのは大変厳しさを増すばかりの状況でございます。今回、とりまとめされました制度改革が、私どもの事業関係の改善に寄与することに期待をしたいと思っております。

    今後、この詳細制度設計(案)をベースに、さらに実運用レベルに落していく過程におきまして、いろいろな課題が生じてくるかもしれませんけれども、その際には、こうしてでき上がった仕組みが有効に機能して、制度改革としての成果が将来得られるよう、運用開始までに関係者の間で協議させていただければありがたいと思っております。

    以上でございます。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    そのほかございますでしょうか。

    時間は余っておりますが、余計な時間を使っても仕方ありませんので、この辺でまとめさせていただければと思いますが、答申(案)については、皆様方にご賛同をいただいたと解釈させていただきます。

    若干、途中でミスプリとかございましたので、そういった所要の修正をした後に、この詳細制度答申(案)を、基本的にこのまま本ワーキンググループのとりまとめとして電気事業分科会に報告させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    最後に、電力・ガス事業部の西山部長のほうからお話をいただきたいと思います。

  • 西山電力・ガス事業部長

    きょうの先生方のこれまでのお話で、大体尽きていると思いますけれども、事務局としてお礼方々、一言だけ申し上げたいと思います。

    ことしの3月の基本答申を受けまして、短期間に5回の審議を重ねていただきました。その前にも、たくさんの審議もいただいたわけでございますけれども、制度の幅広い論点にわたりまして、詳細な議論を経て、この詳細制度の答申案をとりまとめていただきましたことについて、改めて深く感謝を申し上げます。

    金本座長を初めとする制度改革ワーキンググループの皆さんのご尽力に、厚く御礼を申し上げます。

    幾つかの論点について、ごく短く述べますと、まず卸電力取引所の関係におきましては、時間前市場とか、あるいは求償ルール、それからCO2フリー電気の取引という具体的な仕組みについてご議論をいただきました。

    取引所の活性化というのは、先ほども何人かの方からもお話が出ましたけれども、今回の制度改革の柱の1つでございますし、日本のこの制度の目玉でありますので、この答申案の着実な実施を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。

    次に、同時同量・インバランスの関係でありますけれども、関係者が公平にコスト負担をする形でのインバランス料金の見直しとか、それから今回導入する裾切り制度の具体論について、ご議論をいただいたわけでございます。

    それから、託送供給料金制度につきましても、新たな変更命令基準とか、超過利潤の使途の明確化に係るルールなどについて審議をいただきました。

    行政といたしましては、この答申を受けまして、省令などの改正を速やかに行う考えでございます。一般電気事業者の方々におかれましても、約款などの改正につきまして、よろしくお願いしたいと思います。

    安定供給につきましては、主に需給バランスの状況に係る情報提供につきまして議論いただいたわけですけれども、この答申案に基づいて電力系統利用協議会との適切な役割分担のもとで、公表の内容につきましての調整などをしっかりと進めてまいりたいと考えております。

    今回の詳細制度の答申をもちまして、このたびの制度改革については、一応の区切りということになるわけでございます。この答申を受けて実施する制度改革につきましては、我々として定期的な検証を行いまして、必要に応じて見直しを行ってまいりたいと考えております。

    非常に世の中の状況も変化しておりますので、今後とも関係者のご協力とかご意見をいただきながら、この現実の制度が期待どおりに機能するように頑張ってまいりたいと思いますし、よく目を光らせてまいりたいと思っておりますので、またこれからもよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

  • 金本座長

    どうもありがとうございました。

    それでは、事務局のほうから今後の進め方について、ご説明いただきたいと思います。

  • 片山電力市場整備課長

    先ほど金本座長におまとめいただいたとおり、この詳細制度答申(案)を7月4日の電気事業分科会にご報告させていただきまして、そこで電気事業分科会としてのとりまとめを行っていく予定としております。

    以上でございます。

  • 金本座長

    これまで5回にわたり、長時間熱心にご議論をいただきまして、大変ありがとうございました。その前の段階から数えると14回ということでございますが、私も大変でしたが、皆様方も大変ありがとうございました。

    これをもちまして、第14回制度改革ワーキンググループを閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

―了―

 
 
最終更新日:2008年7月8日
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