経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度改革ワーキンググループ(第3回) 議事要旨

日時:平成19年9月27日(木)15:30~18:00

場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

委員

金本座長、大日方委員、鶴田委員、松村委員、山内委員、山地委員、横山委員

オブザーバー

川崎関西電力株式会社お客様本部料金企画グループ部長、菅野有限責任中間法人日本卸電力取引所理事長、白羽株式会社エネット取締役営業本部長、神宮司公正取引委員会事務総局経済取引局調整課長、西澤東京電力株式会社執行役員企画部長、松本東京ガス株式会社エネルギーソリューション本部副本部長、三村社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会監事

事務局

西山電力・ガス事業部長、後藤電力・ガス事業部政策課長、伊藤同課長補佐、片山電力市場整備課長、山口同課長補佐、吉野電力基盤整備課長、生越電力需給政策企画室長

議事概要

(1)開会

  • 片山電力市場整備課長より、新オブザーバーの紹介、資料確認。

(2)今後の制度改革WGの検討スケジュール及び検討事項について

  • 片山電力市場整備課長より、資料3、4、5に基づき説明。
  • 以下の発言があった。
  • 新規参入者としては、競争促進のための制度改革に大きな期待を寄せている。早期に改善できるものから実施していただきたい。

(3)発電・卸電力市場の競争環境整備について

  • 片山電力市場整備課長より、資料6について説明。

(4)有限責任中間法人日本卸電力取引所からのプレゼンテーション

  • 菅野有限責任中間法人日本卸電力取引所理事長より、資料7に基づきプレゼンデーション。

(5)その他

  • 資料6及び資料7について、以下の発言が委員等からあった。
  • 取引所のプレゼンにおいて、先渡取引が弱いという説明があったが、取引の活性化については取引所が主体的・自主的に取り組めるテーマではないか。取引所の創設から2年半経っているのに、今まで先渡取引の活性化策を実施できなかったのはなぜか。
  • まずはスポット市場が円滑に機能することを意識してやってきた。スポット取引量 が増加し一定の評価がなされるようになり、先渡の活性化について意識できる状況となった。採算性と市場参加者のニーズの見合いなどを検討しながら、商品設計に取り組み昨年6月に週間商品を導入したところ。ただ、期待に比して取引量が伸びていないのはご指摘の通りであり、週間物の活性化等について今後本格的に分析していくことを考えている。
  • 取引所への期待は大きいと認識。時間前市場の創設といった指摘もある。新しい仕組みや、取引メニューの増加は結果として取引量の増大をもたらすだろう。先渡が活性化してくればスポットと先渡の間での裁定取引も考えられる。このようにいろいろと検討する事項は考えられるし、取引所内で検討できることは多い。これらを実践していく上でマンパワーの不足があるのであれば、拡充して対応していただきたい。
  • マンパワー・マシンパワー共に、現体制でも今の取引量の10~50倍までは十分対応できる状態だが、先渡取引が不調であるということが、次の段階へ進むことをためらう原因となっている。まずはスポット取引への対応を万全にしているところ。

    さらなる活性化への取組みをせよという委員からの指摘はありがたく思っている。

  • 取引量の拡大は取引所の収入増・経営安定化につながることから、前向きに検討していただきたいのだが、例えばその検討を行うのは運営委員会であるべきなのか。中期的スパンで考えた場合、活性化についての専門的な委員会を別途設置して検討を実施してはどうか。このようなガバナンスも含め、活性化について検討していただきたい。
  • 海外の例では、先渡定型取引は取り扱われていない。元来、先渡定型取引という形態が市場取引に向かないのではという考えもあるかと思うが、このことについてはどのようにお考えか。
  • 我が国の電力取引所取引においては、現物取引というのが基本。海外取引所に見られるのは、裁定やリスクヘッジのための先物商品であり、発想が違う。
  • 海外の取引所において、先渡商品に対応するのはOTC決済サービスではないか。どういうものが市場性を持つかについて幅広く検討していただきたい。
  • 取引所活性化については大いに賛成。かつて市場環境整備WGにおいて取引所の年間取扱量と収支バランスについて検討していたと思うが、現状はその想定シナリオと比較してどうか。

    時間前市場については、安定供給に不都合がないようにするのが大前提。資料6にもあるように発電不調や需要の急増により生じる需給ミスマッチへの対応に限定してやるべきと考える。カリフォルニアでは、時間前市場が不適切な需給計画の作成を促し、系統の不安定をもたらした。このようなことがないような仕組みにすべき。時間前市場を同時同量の達成のためのものと位置付けた場合に、システム開発や人件費等のコストや市場参加者がどれほど見込めるか等の様々な観点から検討していただきたい。

  • 取引所として事業の採算性について検討したことがあるが、スポット取引手数料3銭としたときに40億キロワットアワーの約定、平成22年に採算がとれるとの見込みであった。現状は見込みよりも上のラインをいっているが、ご指摘のとおり絶対量としては少ないかもしれない。

    時間前市場については、スポットとの裁定が起こらないか等について良く検討していかなければならないと認識。

  • ざっくり言って、創設5年後に1日当たり1000万キロワットアワーの約定量というのが想定されていたライン。
  • 時間前市場について。海外では当日市場も実際運営されている。なぜ日本では難しいのか。また、新たに導入された天災地変時の買い手側の補償制度について尋ねたい。
  • 時間前市場については、海外と系統の構成やロードカーブが急峻であるとの違いはあると思うが、日本でできないはずはないと考えている。一定時間前の設定やコストとの見合いというのは必要だが、テクニカルに不可能ということはないだろう。
  • 時間前市場については、インバランスの問題との関係で検討いただくことになる。
  • 天災地変時の補償についてお答えしたい。これまで売り手に対する補償はあったのだが、買い手側の補償は無かった。具体的には、電気不達分について発生したインバランス料金分とスポット価格との差分について金銭的な損害を補償している。
  • マーケットメーカー制度について、現物取引への導入にあたって問題があることは認識しているが、大変期待している。導入すれば、市場監視にしてもマージナルコストの推定ではなくスプレッドを見ることで価格支配力の行使が監視できる。仮に約定量が少なくても、マーケットメーカーがうまく機能していれば流動性が十分確保されていることについては誰の目にも明らか。この制度を利用すれば常時バックアップの市場への移行も可能になるのではないか。是非検討していただきたい。
  • 大規模電源の事故があった場合に、原理的には翌日以降の調達はマーケットを使えるはずなのに実際には使われていないというのであれば使い勝手が悪いということ。どこかのタイミングでその原因を検証する必要があるのではないか。

    資料7の11ページに「公表データをもとに発電価格を推計し、その推計値と実際の入札額を比較する。」とある。この結果についてはどのような形でオープンにしているのか。

  • 発電価格の推計については、ラフな仮定に基づいて算出しているものであり一応見てみるという程度。いままでは推計値と実際値はそれほど乖離してはいないが、公表に耐えるようなものではない。
  • 大規模電源事故時にマーケットが機能しなかったことについてだが、長期相対契約がベースにあって取引所は補完的な位置付けであると認識している。相場観を乱すような悪影響を与えないように市場からの調達を行わなかったということではないかと推察。
  • マーケットメーカー制度について、先ほどのご発言では、売値と買値の幅を常識的な一定範囲内に収めて出すことを想定されていると考えるが、価格が飛び跳ねたところで売りと買いを出されると事実上マーケットメイクにならないのではないか。他の市場を見ると、マーケットメーカーにある程度規制・ルールをかける必要があると思われる。

    取引所だけで解決できる問題はあまり多くはないかもしれない。幅広くご検討いただきたい。

  • 中越沖地震のときの取引所の動向について申し上げたい。まず、連系線の問題として東西地域で供給力の状況がまったく異なる状況が生じた。このことについては、安定供給のパートで検討したい。松村委員ご指摘の二者間融通が先渡にシフトしなかった事については、使い勝手の問題。取引所取引のリスクマネジメント機能が期待されている。

    安定供給を効率的に達成するための手段として取引所が使えるような検討が必要ではないか。

  • 大規模・長期間・確実性の全てを満たすのは相対取引。一部分は先渡を使っているが、確実に調達出来ないというリスクがある。

    調達手段が複数あるということが大事だと考える。活性化についても当事者として検討していきたい。

  • 今回程度の事故であれば、取引所で調達出来るべきではないか。そうならなかったのは、やはり使い勝手が悪いということにつながるのだろう。

    時間前市場の機能・性格付けのイメージが固まっていないが、スポット市場の機能を補完するものとして考えるのではないか。このイメージをもとにすると、資料6、15ページの表現については「需要の急増」ではなく「需要の増減」と理解。電源立ち上げに要するコスト等も鑑みると、時間前市場はスポットを補完する程度の機能になるのではと認識。

    一定時間前の設定については、経済融通の2時間前というのがメルクマールになるのではないか。

  • 0.2%という取引所シェアはやはり少ないように思うが、取引量増加そのものを目的とするのは違和感あり。

    具体策の検討・判断にあたっては、技術的な制約などの情報必要。また、(1)取引メニューの充実、(2)取引ルールの改善は必要と考える。現場の人たちの考え方をフィードバックすべき。

    費用対効果の検討や、時間前市場を導入した後の市場構造をクリアにしていくべき。

    マーケットメーカーについては、日本型マーケットメーカー像を示して欲しい。

  • 市場参加者にとって魅力的なものを、取引所を中心に市場参加者の中で検討すべき。これまでも電力会社は可能な限り玉だしをしてきたし、制度設計時に取引所に期待された役割は一定程度果たされているものと認識。

    目標値設定・割当といった規制強化ではなく、これまで同様事業者の自主的な判断のもとで活性化を進めていくことが大事。取引ルールが煩雑なところは簡略化するなどすれば、従来からの考え方の中で十分やっていけるものと認識。

    マーケットメーカー制度にしても、自主的に参加できるような魅力ある形になればともかく、規制強化につながらないよう、その辺りの前提を置きながら検討していただきたい。

  • 海外でできることを日本でできない理由を考えるべき。差金決済を導入することによって、取引メンバーが劇的に変わるだろう。現状では流動性が低いのも当たり前。もう少し工夫の余地があるのでは。

    VPPなど過激と思われる手段もWGの検討の範疇なのか確認したい。

  • まさしくWGでご検討いただくことかと思うが、現在の常時バックアップは、独禁法上、供給余力がある限りはPPSへの供給を拒むことができない。またその価格水準についても、PPSの事業を困難にするような価格を付けることは独禁法に抵触する。量の制限がないという観点からいくと、ある意味ではVPPよりも過激。

    流動性について、自主的に任せるのではなくなぜ強制するのかという議論もあろうかと思う。しかし、これまで常時バックアップの取引所取引への移行について電気事業分科会において議論を積み重ねてきたことを前提とすると、取引所の取引量についてどう考えていくのか。メニューの充実、ルールの改善だけであとは取引量の増加を手段を講じずに待つということであれば、その間常時バックアップは残っていくということを明確にする必要があるのではないか。このあたりについて十分ご議論いただきたい。

  • 常時バックアップの契約量を積み上げていくと、電力会社の持っている供給力を超えてしまうということはないのか。つまり、空売りのような事態は生じていないのか。
  • 常時バックアップは、キロワット契約であり基本料金を支払うことになっている。余計な枠を維持するとその分コストがかかるため、おのずとPPSに自制が働くと考えられる。また、売り手側である電力会社は、契約した量を日々の計画の中で確保しているものと認識。

    また、常時バックアップとスポットとの間で裁定が働くということが過去あったと認識。

  • 事務局に、取引ルールの課題とその対応策の整理をしていただきたい。

    自分たちでリスクをマネジメントするという考えが大事。バランシンググループは、事業者が自らリスク管理をできる点で有効と考える。電源のポートフォリオが多様化し、リスクを管理しやすい。情報の集中という問題が挙げられるが、工夫の仕方があるはずであり、事業者にもリスク管理すべく自主的に行動することを求めたい。

  • 現在行っている検討は、競争基盤が脆弱であるから何とかする必要があるというのが出発点。先ほどの事業者が自主的に取り組むインセンティブが働かないものを議論すべきではないという発言はおかしい。
  • 取引活性化方策として、「取引量増加」が挙げられているのは誤解を招く。活性化の結果として、取引量の増加がある。ただし、マーケットが円滑に動くためには慣れが必要。そのためにはある程度の取引量が必要、したがって取引量を増やすための新たな仕組みを作るという意味で、「取引量増加」というのであれば理解できる。そういう意味では、マーケットメーカー制度を期間を限定して導入してみてはどうか。

    取引所の市場監視・ガバナンスに関して、監視委員会と理事会との関係性が不明。監視委員会は独立性が大事。

  • 取引活性化方策については、是非ともよろしくお願いしたい。取引量の増加は大事。電力間取引の取引所利用やマーケットメーカー制度については是非検討を。

    ルールの改善について。現状において発電事業者は買い取引ができない仕組みになっているが、緊急時には買い取引ができるようにしていただきたい。また、電力会社と約定したときは、近接性評価分が還元されないことについても検討していただきたい。

  • 現行託送制度等との整合性を見た上での検討が不可欠。本WGでは取引所内だけでは難しいことについてもぜひ検討していただきたい。

    需給ミスマッチの改善のほか、電源有効活用、玉出しの活性化をもたらすと考えられる時間前市場については大きな期待をしており、検討を進めることに賛成。安定供給、系統運用への影響、コストベネフィットへの配慮が必要。一定時間前の設定については、経済融通を参考にしてはどうか。

    取引ルールの改善については、参加者増加および活性化につながることから賛成。規模の小さいPPSの負担が増さないような配慮をお願いしたい。

    VPP、マーケットメーカー制度については是非議論をしていただきたい。

    市場監視については、情報の取り扱いについては配慮した上で、内外からの監視強化を。海外事例を参考にしつつ、監視方法・情報開示について検討すべき。

  • 全面自由化は先送りになったが、将来また同じ議論をすることになるだろう。

    中越沖地震のとき、東京電力は卸電力取引所から調達出来たと思っていたのだが、実際はそうではないと聞き話が違うじゃないかと思った。取引所活性化方策としてあげられている3点は当たり前のこと。

    卸市場が活性化されていない状況では困る。

    取引所があることについて、一般の人は知らない。もっと情報を流して欲しい。

  • 本日のまとめをしたい。

    先渡取引については取引所内でも検討されているところだが、今日の議論を踏まえて更に検討いただき、11月15日の合同会議で報告をしていただきたい。

    時間前市場については、次回のインバランスの回(10月15日)で検討。

    取引ルール改善・取引量増加については、11月15日の合同会議に向けて事務局中心に具体的に整理・検討をしていただきたい。

    市場監視のあり方については私設任意ではあるものの、実態上一つしかない取引所であり、このまま私設任意という位置づけでよいかということについて今後検討していただきたい。

    ガバナンスについては、11月15日の合同会議で議論いただくこととしたいがよろしいか。(異議なし)

  • 次回は、10月15日10:00より開催予定。

(6)閉会

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2007年10月3日
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