経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度改革ワーキンググループ(第10回) 議事要旨

日時:平成20年3月24日(月)10:00~

場所:経済産業省別館11階1120供用会議室

出席者

委員

金本座長、鶴田委員、松村委員、山地委員、横山委員

オブザーバー

川崎関西電力株式会社お客様本部料金企画グループ部長、菅野有限責任中間法人日本卸電力取引所理事長、山崎有限責任中間法人日本卸電力取引所事務局長、白羽株式会社エネット取締役営業本部長、内藤有限責任中間法人電力系統利用協議会事務局長、西澤東京電力株式会社執行役員企画部長、松本東京ガス株式会社エネルギーソリューション本部副本部長、三村社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会監事

事務局

西山電力・ガス事業部長、後藤電力・ガス事業部政策課長、片山電力市場整備課長、山口同課長補佐、吉野電力基盤整備課長、生越電力需給政策企画室長

議事概要

(1)開会

片山電力市場整備課長より、資料確認。

(2)発電及び卸電力市場の競争環境整備について

片山電力市場整備課長より、資料3に基づき説明。

(3)有限責任中間法人日本卸電力取引所からのプレゼンテーション

日本卸電力取引所の菅野理事長及び山崎事務局長より、資料4に基づき説明。

(4)その他

委員より、以下の発言があった。

  • 資料3、時間前市場創設後の全国融通の在り方について。「引き続き全国融通を存続させることが適当」と結論されている。その後段に「また、安定供給確保のため」という記述があるが、このことが全国融通を存続させる本質的な理由なのか。それ以外の別の理由があるなら、全国融通を存続させる理由付けをしっかり記載する必要があるのではないか。
  • 「また、安定供給確保のため」という後段の記述は、全国融通発動のための条件についての考え方を述べたもの。

    全国融通存置の理由は、「系統運用者の最後の調整手段」という性格を有しているから、ということ。

  • 今の議論に関連して。時間前市場は自社の発電需要の管理のため、全国融通は系統エリアのインバランス管理のためのものと整理できると思う。基本答申とのつながりを考えて記述したほうが、理解が得やすいのではないか。
  • 周知のことであるので、あえて記載しなかったということかと思うが、どのように説明をつけるかについて確認していただきたい。
  • 全国融通は必要なものであり、存続するというのは当然のことと認識しているが、全国融通の発動条件について確認しておきたい。「全国融通を発動するための条件として、事前に時間前市場を利用することを求めることは適当ではない」とあるが、これは「時間前市場が開場している状況で、全国融通を発動することはルールに反する」とは判断しないということか。また、ESCJルールでは予備力3%を下回ると速やかに予備力を確保しなければならないことになっていることをもって、逆に「時間前市場は受給まで時間がかかるので系統運用者は時間前市場を使ってはいけない」という意味ではないことを確認したい。

    ESCJにおける全国融通に関する事後検証において、時間前市場が使えた時間帯なのにも関わらず、時間前市場を活用していないことが、直ちにルール違反と判断されることはないものと認識している。逆に、この条件が一般電気事業者の全国融通発動に関するあらゆる説明責任を免除したものではないことをここで確認しておきたい。

  • 当然様々な状況があり得ることから、時間前市場を使わなければならないとも、使ってはいけないとも言っていない。

    また、実態としてどのような状況が想定されるのか情報がないので、踏み込んで申し上げられないが、具体的にどのような説明が適当なのかについては、ESCJ内で実態に則した議論を行っていただきたい。

  • ESCJには、工学の専門家もいらっしゃるだろうし、実態に則した検証が当然行われるものと期待。

  • 全国融通発動の引き金は、需給の逼迫。そのような状況下では、系統運用部門もナーバスになっている。そもそも必要な量が確保できるかについて不確実性が高いのに、こういう状況下で時間前市場の活用が条件付けられてしまうと、柔軟な対応が出来なくなってしまう。従って、時間前市場の活用を発動の条件としないのは賛成。また事後検証に時間前市場活用の有無を含めることは慎重に判断する必要がある。系統運用者の柔軟な対応の足かせとなる懸念があり、柔軟に考えていただきたい。
  • 全国融通は最後の調整手段であり、時間前市場の活用を発動要件にすることは適当ではないと考える。また、実態として全国融通の発動を前提とすれば、時間前市場を活用できる場合はほとんど無いように思われる。全国融通を発動する段階では、時間前市場を使う余裕が無い。
  • これまでの議論から、全国融通発動の前提として、時間前市場を位置付けることについての賛同は無いものと理解。

    しかし、全国融通の代わりに時間前市場が使われることはほとんど無いということについては異論を述べたい。電源事故の場合は、時間前市場を使う余裕がないというのは理解できる。しかし、需要の読み違いに起因する需給逼迫は、事故と異なり突如生じるもとは限らないのでは。従って余裕が必ず無いとも言えないと思う。市場を活用しなかったことについて、妥当な説明が出来ればいいわけで、従来通りの事後検証を続けることとしても、過度な負担にはならないのではないか。

  • ご指摘のとおり、需要の読み違いが全く無いとは言えないが、例えば去年の夏、需給が苦しい時、気温が予想とは全く違う動きを見せたことがあった。このような場合は、時間前市場は使えない。使っていたら停電を招いてしまう。このようなケースに全国融通が使われる。全国融通は人知を尽くしたうえでのラストリゾートであり、いい加減に発動しているものではない。実運用を束縛しないようなものとしていただきたい。
  • 事後検証でも、今のような説明があれば十分ではないか。

  • 全体の考え方は理解。可否判定を考慮するとシングルプライスオークション方式を取らざるを得ないのだろう。

    3点確認したい。1点目。市場監視は重要である。20ページに、仏・独の市場監視体制が図式化されているが、これを日本に当てはめるとどうなるのか。私設任意の取引所とはいえ、分科会で議論されていることをもってオーソライズやフォーマルな位置付けは出来ないのか。

    2点目、混雑の概念について。3%マージンを前提としているのか確認したい。

    3点目、実施予定時期について。詳細制度設計の取りまとめまでに取引開始時期を明確化とあるが、システム設計のための技術的検討やコスト負担の在り方などの検討事項がある中で、対応可能なのか。また、平成21年4月から開始という議論もあると承知しているが実現可能なのか。

  • 市場監視について。行政は法的権限をもって監視することは出来ないが、これまでの分科会等における議論の経緯を踏まえ、JEPX独自の市場監視とは視点を違えつつ幅広い見地から、任意の情報提供を受け第三者の知見を得ながら監視していく。

    混雑処理については、現在のマージンの仕組みを前提としたうえで、制度設計を行っている。

    実施時期については、本日の議論を経てある程度の制度の形が分かると、「いつ頃までにできる」というのはある程度言えるはずであるから、それは明記しようという趣旨。全てを詳細設計取りまとめまでに固める必要は無い。

  • ザラバが良いかオークションが良いかはコスト的に判断出来ないというのは正しい考えと思う。しかし一方で、この判断はむしろ取引量に依存するのではないか。前提条件として、ある程度取引が成立すると考えるからこそ、相対的にシステム改修コストのかかるオークション方式が妥当との提案という理解でよいか。

    市場監視について。取引所に設置されている市場取引監視委員会の委員長名は公開であることから、定期的な検証の場に委員長を呼んでヒアリングを行ってはどうか。そうすることで、より明確に市場監視の取引所と行政の役割分担も可能になると思う。

  • 時間前市場については、各事業者について頻繁にニーズがあるものとは思わないが、ニーズがあったときには約定するものであって欲しいと考えている。

    市場監視については、ご指摘を踏まえて具体的な進め方について今後検討してまいりたい。

  • どれほどの需要があるかは読めないものの、総合的に考えてザラバとオークションの費用はそれほど変わらない、という論理で説明がなされている。

    市場監視については、基本的には資源エネルギー庁と公正取引委員会の責務であることは変わらないが、現状では取引所等に情報を出させる権限が無い。当面、この体制を前提として有効に機能する方策を考えていこうということ。

  • 取引に対する信頼性向上は重要なものと認識。海外の取引所のようになるべく多くの情報を開示していきたいが、現状ではデータの開示により特定の者が判別出来てしまうケースがあるので、情報をオープンにできないという事情がある。今後の活性化が進展した段階では情報開示をしていきたいと考えるが、それまでの間は行政に必要な情報提供を行ってまいりたい。
  • 全国融通の取引価格等について、一般電気事業者が説明責任を果たしていく必要があるとのことだが、一体どのような説明をするのか。
  • 現在はPPSに適用されているインバランス料金と整合を取っているが、こうしたことを踏まえて今後検討して参りたい。

  • 現在、全国融通は変動範囲外インバランス料金で取引していると認識している。今後、インバランス料金は調整に必要なコストを抽出し、公平に負担する形に改められることになる。全国融通は緊急時の対応であるから、料金設定の考え方が異なるかもしれないが、どこかで関連が生じてくるのではないか。
  • 現在の料金算定の基礎となる数字についてつまびらかに明らかにしているわけでは ないが、需給の安定に必要なものという前提に立った料金にならざるを得ないと考える。
  • 系統容量の3%を超えて全国融通を受けることはほとんど無いと思うのだが、全国融通料金は変動範囲外インバランス料金なのか。可能であれば事実関係を確認したい。

    仮に、全国融通の料金が改定後の変動範囲外インバランス料金よりもはるかに高いとなった場合、経済的インセンティブという観点から、時間前市場を回避して全国融通を発動することはあり得そうにないという前提で、事後検証ができると考える。このように、全国融通の料金水準そのものや、その水準が明らかになっているかどうか次第で、全国融通の発動条件との関係も変わってくるのではないか。全国融通の価格について公表するのも一つの選択肢としてあるのではないか。

  • 実際に3%を超えるということもある。料金についてはPPSより厳しくしている程度と述べるに留めたい。今後の価格については検討課題。
  • 時間前市場創設に感謝。事業者リスクの低減につながる、使い 勝手の良い市場としていただきたい。

    発電事業者としては取引量の増加に関心がある。新設が表明された「取引活性化特別委員会(仮称)」においては、実効性のある方策を検討して頂くことを望む。

  • 現在、マージンの見直しについてはESCJ内で検討がされているところ。3%マージンを前提として制度設計されていることは理解できたが、今後ESCJの検討次第でマージンは変わりうることを書いてあげないと今後のESCJ内の検討において不利な人たちがでるのでは。
  • マージンについては制度設計の前提を述べたのみであって、予断を与えるつもりではない。

  • 時間前市場について。1日3回のゲートクローズを何時に設定するのかなど、更に検討する事項は多い。市場参加者のニーズを十分に踏まえて、使い勝手の良い市場としていただきたい。

    札入れ方式について。買い入札の有無が分かる方式とするとのことだが、買い入札を締め切った後に売り入札では、売りが間に合わないケースや、買いの入札時間が短くなるのではないか。また、売り札が変動範囲外インバランス料金に価格が張り付くのではないかといった懸念がある。売り手側にとっては、前日スポットで売れなかった電源を売りたいというケースがあり、その場合は買札に関わらず売りをだすこともある。このような理由から、必ずしも買い入札の有無が分かるような方式とする必要はないのではないか。買いと売りがイーブンな立場というのが市場の基本であり、前日スポット同様に売り買い同時入札が良い。歯抜け約定防止についても検討が必要。

    時間前市場創設に伴う追加的コストについて。時間前市場の創設により、前日スポット取引の手数料が上がるのでは本末転倒。コスト負担については市場参加者で十分に協議したうえで決定をすべき。

  • 買いの有無が分かる方式については、今発言のあったような、買い入札を締め切った後に売り入札を行うという方法に限らないのではないか。ニーズに応えるためには、閉場する前までに買いが入ったことが関係者に分かればいいのであって、同時に入札するという方法もあるのではないか。方式について、これから検討していくという理解でよいか確認したい。
  • 特定の方式を前提としているわけではなく、具体的な方法については今後取引所で議論していただくこととなる。

  • 時間前市場の開始時期について。今後、システム設計をおこなっていくわけだが、期限にせかされることなく、技術的にしっかりとしたシステムを着実に構築していただきたい。
  • 時間前市場については、実運用上、非常に大変なものである。この点についてご理解をいただきたい。

    これはお願いだが、市場監視については行政における検証主体が複数あるので、整理していただければと思う。

  • 法的な規制権限が無いためそれぞれの見地から検証を行っているが、ご迷惑をかけない形でやっていきたいと思う。
  • 内容については異論無いものと認識しているが、説明の仕方について意見があった。これを踏まえて事務局でまとめていただきたい。今後のスケジュールについて事務局から説明をお願いする。
  • 制度改革WGは今回を含めて5回開催。次回は、4月3日15時30分からの予定。

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2008年4月3日
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