経済産業省
文字サイズ変更

計量行政審議会計量標準部会(平成19年度第1回)‐議事録

知的基盤課中山課長の挨拶があった。また、事務局から前回部会で審議・決議された特定副標準器の指定等については、平成19年8月6日に官報で公示済みである旨説明した。

今井部会長より、資料2について経済産業大臣から計量行政審議会会長への諮問及び計量行政審議会会長から計量標準部会長への付託がなされたので、審議をお願いしたい旨発言があった。

  1. 高周波インピーダンス特定標準器の指定及び校正等の実施
     参考資料1に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門電磁波計測科小見山科長より説明。
  2. 光減衰量校正等の実施(範囲の拡大)
     参考資料2に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門光放射計測科レーザ標準研究室向井主任研究員より説明。
  3. 温度校正等の実施(範囲の拡大)
     参考資料3に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門温度湿度科低温標準研究室田村室長より説明。
  4. 振動加速度校正等の実施(範囲の拡大)
     参考資料4に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門音響振動科強度振動標準研究室臼田室長から説明。

これらについて審議を行い、いずれの案件も異議なく承認された。主な質疑応答は以下のとおり。

1.高周波インピーダンス特定標準器の指定及び校正等の実施について

大井委員
例えば1GHzの周波数の信号を入れたときに、反射波のベクトルを見ることによって50Ωからどれだけずれたかを判断するのか。

小見山科長
測定サービスの途中でそういうことはある。外部導体の内径と内部導体の外径の比がインピーダンスである。図3のVNAのケーブルの間につないだコンポーネントの信号が入って反射する量と透過していく量を振幅と位相という形でベクトル的に測ることができる。VNA装置の特性をまず揃えて中間標準器とする。次にVNAで被校正物の反射を測って評価する。これが特定二次標準器となる。これを使って登録事業者は自分のVNAを校正して更に次の校正サービスを行いトレーサビリティがとれていくことになる。

田中委員
反射の比が1以下のものとあるが、当たり前ではないのか。1以上のものが出てきて困ったことがあるのか。

小見山科長
増幅器の場合は1以上になる場合があるので、それを想定している。

中山課長
ユーザーのニーズに変化があったのか。それとも元々こういうのが求められていたがようやく国家計量標準として確立できるようになったのか。

小見山科長
両方である。電磁波障害の規制がIECのCISPRで標準化された。日本の産業が輸出するときには今まで個々の企業、団体が対応してきた。電力、電圧、減衰量、インピーダンス、雑音の基本量が電波の送受信では重要で、今回のインピーダンスが最後である。規制も周波数領域が拡大されてきている。高い周波数を利用する技術が伸びているので規制もそれに伴って伸びている。イミュニティ(免疫性)と言われている電子機器が外から妨害波を受けても誤動作しない性能は、従来1GHz以下で規制されていたが、最近では、18GHzまで伸びようとしている。

2.光減衰量校正等の実施について

大井委員
1310nmの場合レーザ光源は取り替えるのか。

向井主任研究員
レーザ光源だけ取り替える。

今井部会長
他に改良したところはないのか。

向井主任研究員
光減衰器も光電検出器も両方の波長で使える。レーザ光源だけ取り替える。

3.温度校正等の実施について

田中委員
ITS-90は、JISなどという形で十分中身は周知できるようになっているのか。

田村室長
特定二次標準器をもっている登録事業者まではITS-90を知らないと業務ができないので当然知っていると思う。温度計測のJISの参考資料にITS-90が記載されていると思う。

今井部会長
JISの温度測定方法通則に掲載されていると思う。

4.振動加速度校正等の実施について

原田委員
測定の不確かさの書き方が曖昧ではないか。例えば周波数範囲ごとにエラーを書けないのか。

臼田室長
周波数によるマトリックスシートで各振動数における不確かさを規定している。この資料では割愛した。登録事業者の審査の際にもバジェットシートをフィックスしていただいて各校正振動数における不確かさが求まったところで校正している。

今井部会長
被校正物ごとに違ってくるので代表例として出したということか。

臼田室長
そのとおりである。

杉山委員
感度の供給は電圧感度のみとなっているが、一般的に多く使われている電荷感度の供給について、今後の予定があるのか。

臼田委員
JCSSで供給することについては議論しているところであるが、依頼試験レベルでは電荷感度の校正を開始している。コストの安い方法を検討しているところである。

瀬田委員
NMIJと同じような装置を持っている事業者が大勢いる場合、事業者がレーザ波長と時間から一次標準を実現し、NMIJは技能試験の参照値を出すという形態の方が、登録事業者の登録事業者の校正不確かさが小さくなるというケースもあると思うが、そのような供給形態は検討しているのか。

臼田室長
そのような供給形態の方が、産総研の出張校正の負担が減るので検討している。そのような体系にしたときの想定しうる不確かさ、必要な同等性の審査の手続きなどについて検討している。

中山課長
今回範囲拡大した0.1~1Hz、5~10kHzは、どういうニーズを念頭においているのか具体例を教えて欲しい。また、今回範囲を0.1Hz~10kHzで切っているのは、これでニーズをカバーできるのか、それともニーズはもっと広いが技術的にこのへんで切っておいた方がよいということなのか。

臼田室長
0.1~数10Hzは地震計である。数10~数100Hzは振動レベル計。これは一番人間の体に影響を及ぼす振動である。例えば工事のくい打ちの振動、チェーンソーである。数100~10kHzは自動車エンジンのシリンダの振動を測るときにニーズがある。今回の校正範囲で商取引上のニーズはほぼカバーしていると考えている。

瀬田委員
今後のJCSS登録申請が受付可能となるまでの予定を教えて欲しい。

小見山科長、向井主任研究員、田村室長、臼田室長
技術的適用指針を検討し始めたところである。半年から1年後にJCSS供給が始まると思う。

その他

田中委員から今年11月の国際度量衡総会で、国際度量衡局の予算、メートル条約加盟国の増加策等について審議予定であるとの説明があった。

また、事務局から、本日議決頂いた4件の特定標準器の指定及び校正等の実施について、告示を行う予定であることについて説明した。また、次回計量標準部会については、来年2月頃の開催を予定している旨説明するとともに、引き続き委員皆様のご指導、ご協力をいただきたい旨発言があった。

以上

関連リンク

 
 
最終更新日:2007年10月3日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.