経済産業省
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産業構造審議会割賦販売分科会・消費経済部会合同会合(第1回)‐議事要旨

日時:平成19年2月16日(金曜日)14時~15時45分
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

松本分科会長・部会長、青山委員、池本委員、大河内委員、長見委員、久保田委員、堀部委員、前川委員、山本委員(篠原委員は代理が出席)
全10名中9名出席

議題

  1. 消費者の視点に立った製品安全の確保策について
  2. 特定商取引に関する現状及び今後の主な課題について
  3. クレジット取引に係る課題と論点整理について
  4. 今後の検討体制について

主要な意見

  • 判断力の低下等がある高齢者をねらい打ちにするような被害が多発している。判断力が低下した人というのは再現能力がないために、なかなか現行法では救われない。むしろ、判断力の低下、弱みにつけ込む行為というのは、社会的に見れば最も悪質であり、それらに対しもっと厳しい違法評価を下すべきではないか。
  • 次々販売の被害は、クレジット契約を利用しているからこそ拡大の一途を辿っている。クレジット会社は、悪質な販売業者の販売行為について、結局見て見ぬふりをして与信を繰り返してしまっているのではないか。やはり、クレジット会社も適正な与信に向けてきちんとした責任を取ってもらいたい。
  • 消費者政策の流れとして、行政処分や罰則だけではなく、違法・不当な行為については消費者に契約の取り消しとか損害賠償という権利を与え、事業者が民事的にも責任を負う、こういうルールを整備することによって、事業者が自らのリスクのもとで適正な取引を管理することが必要ではないか。
  • 審議の進め方として、具体的な被害実態、被害事例等について、相談の現場あるいは事件の処理の現場の事例の報告などを早い段階で入れていたければと思う。
  • 悪質商法に歯止めをかけるためにも、割賦販売のクレジット契約を厳格にすることは重要。お金の面が緩いまま行為規制をしても追いつかない。特に個品割賦の問題は非常に重要であり、個品割賦を行う事業者の規制に取り組んで欲しい。
  • 信用情報を利用し、多重債務に陥らないような対策を確実にして欲しい。現実にそれは可能な状況にはなっているものの、あまり効果をあげてないので、効果的な対策の検討をお願いしたい。
  • 指定商品・役務制の問題は、消費者側から見れば法律が出来た頃からの課題。指定制では、どうしても対策が後追いになる。指定制を廃止すべきではないか。
  • ITを利用した消費者保護の関係では、刻々と変化をしているものでもあり、実態を踏まえて将来にわたって効果のあるような対策を考えるべき。
  • 消費者側に消費者団体訴訟制度の権利を認めていくような形を特定商取引法の中に盛り込んでいただきたい。
  • 立法府、行政府ともども後手に回っている感がある。それによって悪質な業者が高齢者に非常に迷惑をかけたという事例も出てきたことは、与信業者にとっても非常に残念。
  • 業界としては、自主ルールを経済産業省の指導もあって、何回も作り変えている。高齢者等に対する与信で不適切な対応をするということは、企業自体が存続出来ないようなことと認識しており、それに対してもう少し事業者の自助努力で改善する機会をいただきたい。
  • 特定商取引に関わる弱者保護は重要だが、そのための法律改正や行政指導等によって、全体の消費経済に影響を及ぼさないように配慮する必要がある。現状うまくいっている部分にまで悪影響が及ばないような慎重な御議論をお願いしたい。
  • 適正な販売や与信をしている事業者が、悪質な事業者のためにその陰に隠れてしまい、適正な販売行為が一般の消費者から否定されないようにするためにも、特定商取引法の改正とか割賦販売法の改正というのは是非とも必要なのではないか。むしろ適正な販売活動をしっかりしている業者に対しては、規制がかかろうとも、やることをきちんとやっていれば、何ら問題はないはず。
  • 悪質事業者は、非常に勉強しているか、法律を無視しているかの二極分化していると感じる。前者は、次々と法の網の目を潜って次の商品を開発する。これまでいろいろな商品について、多くの被害があって初めて法令が改正されてきたが、同じ轍を踏まないように、今回指定商品制の廃止は、割賦販売法とも合わせて是非やってほしい。
  • 団体訴権は非常に重要。基本的な理念として、広義での公の担い手を多様化していく、そしてそれを契機として民間の充実あるいは成熟を図っていくと言うことで、非常に重要な制度と考える。特定商取引法のルールは、基本的に明確かつ具体的なルールになっており、そのルールの執行として、これまで行政が担保してきたところに、その執行機能を一つ付加することに加え、団体訴権のもう一つの重要な機能として、抽象的なルールを訴訟を通じて具体化していく枠組みという意味がある。
  • 今後は、クレジットの関係、割賦販売との関係で信用情報をどうするのかという事が大きな問題。貸金業規制法の改正等を受けて、昨年6月にまとまった基本問題小委員会の報告書の段階と状況が大きく変わってきたのではないか。こういった大きな流れを踏まえて、大所高所から議論していただきたい。
  • 割賦払いの要件について、年金生活者にボーナス一括払いといったように法の抜け穴になっている部分について是非見直していただきたい。また、抗弁権の対象を拡大し、既払い金についても返還義務を検討して欲しい。
  • 特定商取引法について、指定商品廃止の議論があったが、これは前々から訴えていたものでもあるので、これについては是非その方向で検討して欲しい。
  • 団体訴権について、消費者契約法だけでは範囲が狭すぎる。引き続き議論していただきたい。
  • 先般報道された暴力団による絵画レンタル商法のように、暴力団が、多重債務者だけではなく、一般消費者に対しても牙をむき始めている。また、これに対して、クレジットが与信をしているのが問題。
  • 取引の安全・公正さを確保する法的なルールとは、決して自主ルールと対立するものではなく、また取引の利便性を減殺しない。訪問販売や電話勧誘というものは、高齢化社会でニーズは広がるはずだが、現在、消費生活センターは、当該取引自体を避けるように消費者に向けて啓発している。これは、自主ルールに服さないアウトサイダーや暴力団、悪質業者等を消費者は区別出来ないからである。きちんとしたルールを法的につくって、その水準をさらにリードしていく自主ルールを作ることで良循環ができるのではないか。同様に、クレジットの業であれ訪問販売業であれ、悪質業者の参入を排斥する、それが消費者にとっての安全・安心ではないか。
  • イギリスのクレジット制度は、会社は販売店と解除・取り消しになった契約について、既払い金返還を含む共同責任を負うという非常に厳しい法律・制度になっている。信販会社は安心して加盟店と取引できなくなり信用が収縮する懸念もあったが、実情は逆である。消費生活センターに該当するような公的窓口でも、取引のときにクレジットを使えば安心ということを勧める結果になっている。その結果、EU諸国の中でもイギリスのクレジット会社の発展は非常に目覚ましい。安全を提供することで、消費者もそこを選ぶという、その循環をクレジットとか訪問販売、この取引の分野でも発展させていただきたい。
  • 若年層を中心とするエステなどは特定商取引法の対象だが、割賦販売法は対象としていない。このため、特定商取引法で認められた中途解約などを行った際に、消費者が割賦業者から支払を求める訴訟を提起される事例がある。この意味で、特定商取引法が機能していないという面がある。特定商取引法と割賦販売法をきちんとリンクさせて今のクレジット業界を健全に発展させて欲しい。
  • 抗弁権の接続の実効性には懐疑的。支払い停止の抗弁は出来たとしても、既に高齢者が律儀に支払った金銭は返還されない、それでは意味がないのではないか。売買契約に瑕疵があったら返金するような条項を盛り込むべきではないか。
  • 投資をしておいて、自分の思ったとおりにいかなくなったなどの消費者側の事情で、抗弁をし、結果的に裁判に至るという事例もあると思う。その場合でも、業界は債務者の方の事情等も勘案し、裁判を回避すべく働きかけていることを御理解いただきたい。

関連リンク

 
 
最終更新日:2007年2月21日
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