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審議会・研究会

産業構造審議会商品取引所分科会平成15年度第1回 議事要旨

日時:平成15年5月16日(金)14:00~16:00

場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

出席者:後掲

議事次第:

  1. 委員紹介
  2. 資料説明
  3. 意見交換
  4. 今後のスケジュール

議事概要:

以下のとおり。

  1. 委員紹介
     各委員より、自己紹介。

  2. 資料説明
     事務局より、以下の資料について説明。
    1. 商品先物市場の現状
    2. 商品先物取引に関する研究会について
    3. 商品先物市場制度の改革に向けた問題意識
      これは、商品先物取引に関する研究会における議論を踏まえ、本分科会での検討項目の案としてまとめたもの。
  3. 意見交換
     委員から、以下のような意見があった。
    • 委託者資産が完全に保全されるよう、現行制度の抜本的な見直しが必要。一つの選択肢として、証券・海外並みに取引所への全額預託方式がある。また、取引員の財務の監査・監視のための関係機関間の連携も重要。

    • クリアリングハウスは取引所横断的にするのも効率的である。また、会員資格について、将来的には、クリアリングメンバー(清算会員)とノンクリアリングメンバー(非清算会員)を二分する体系を作ることが重要。

    • 無体物に係る先物取引等についても、検討対象とすべき。

    • 最近、商品先物業界における企業間格差が拡大しつつあり、経営上の多様な選択ができるよう、委託手数料の完全自由化前に、ソフトランディングのために必要な環境整備を行うことが必要。

    • クリアリングハウスを導入しても、違約の場合に他の会員がカバーするための「共益部分」をどうするかという問題が残る。相場変動が激しいと、損をした委託者が(差損金を)支払えなくなり、会員が清算できなくなる。それによって、取引決済上の問題と委託者債権保全の問題が連動して生じるので、事前の市場管理で対処することが重要。市場の利便性向上と委託者保護は、時としてトレードオフの関係に立つということを念頭に置いて議論すべき。

    • 不健康状態への対応に終始している証券・金融に対し、商品先物分野には、このような制約なしに一気に健全化させるチャンスがある。業者の淘汰をある程度覚悟しつつ、それでも市場は維持されるようにすることが重要。

    • 現行は、取次ぎの純資要件が過重である。商品先物業界の構造改善の受け皿として機能するように、これを見直すべき。

    • 委託者保護の観点から、取引員が破綻した際の委託者債権保全について、しっかり手当することが重要。

    • 中長期的な課題だろうが、商品先物について、海外先物と国内先物で異なる法制度となっていること、また、商品先物取引は「金融商品の販売等に関する法律」の適用除外となっていることなど複雑な法体系となっており、対応が必要。委託者保護については、これらも念頭に置き、幅広く議論すべき。

    • 商品市場を利用する企業にとって、使いやすく、安全な市場整備を望む。市場を使う人の視点を重視すべき。

    • 市場のセーフティーネットの整備に関し、一般投資家とプロの投資家を一律に扱うことにより、市場参加コストが高まらないように配慮すべき。

    • 委託手数料の完全自由化による商品先物業界の競争環境の激変に備えた環境整備は急を要する。守るべきは市場であり、国際的な市場間競争の中で、国内に信頼性ある商品先物市場を整備することが重要。このため、トランスファー制度導入や委託者資産保全の徹底は当然の要請。

    • 投機・投資は正常な経済行為であるから、一般投資家にとっての資産運用機能も、商品先物市場の主要な機能として位置づけるべき。また、今度の制度改正では、国際水準というよりもそれを超えた制度整備を目指し、その具体的な行程表についても併せて考えるべき。

    • 日本に「国際水準」の市場整備が真に必要なのか、再定義すべきであるが、そうであるとすれば、ドラスティックに改革すべきではないか。

    • 海外投資家にとっては、クリアリングハウスの有無は最大の関心事項だが、現行では、明文上の保証がないのでわかりにくい。また、ノンクリアリングメンバーになることは、違約リスクをとらなくてすむというメリットを有し、必ずしも悪くない。一つの選択肢と考えればよい。

    • 取引所における取引コストの引下げについても議論しないと、海外に低コストな市場ができれば、そちらに行ってしまう。

    • 最近、石油・鉱物等に関し、リスクヘッジニーズが増大しつつあるが、国内取引所ではヘッジできない現状。欧米やアジアに先を越されないように、東京の商品先物市場がヘッジ機能を果たせるようにすべき。

    • 委託者にとっては、委託者資産保全が最重要課題であり、透明性が高く、わかりやすく、使いやすい仕組みを構築することが取引の厚みを増す。証券でも、証拠金の分別管理は重要な問題であった。
  4. 今後のスケジュール
     事務局より、資料-4 産業構造審議会商品取引所分科会の今後のスケジュール(案)について説明。

 最後に、次回日程について、6月中旬を目途に事務局において調整すること、また、次回以降の検討テーマについては、第1回の議論を踏まえて事務局で整理した上で決定するということで分科会長に一任された。

【出席者】

分科会長 神崎 克郎 関西学院大学法学部教授
委員 石戸谷 豊 日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長
委員 岩瀬 史明 住友商事株式会社理事・金融事業本部長
委員 上村 達男 早稲田大学法学部教授
委員 大森 輝夫 新日本石油株式会社常務取締役
委員 尾崎 安央 早稲田大学法学部教授
委員 河村 幹夫 多摩大学・同大学院教授
委員 久野 喜夫 FIAジャパン・チャプタープレジデント
委員 鳥居 敬司 株式会社みずほコーポレート銀行常務執行役員
委員 中澤 忠義 東京工業品取引所理事長
委員 藤田 庸右 (社)商品取引受託債務補償基金協会理事長
委員 二家 勝明 日本商品先物振興協会会長
委員 堀田 健介 モルガン・スタンレー証券会社会長
委員 堀口 亘 日本商品先物取引協会会長
委員 森實 孝郎 東京穀物商品取引所理事長


【事務局】

農林水産省
西藤 総合食料局長、山本 大臣官房審議官、田辺 商品取引監理官

経済産業省
望月 商務流通審議官、小川 消費経済部長、蔵元 流通政策課長、横尾 商務課長


【問い合わせ先】
農林水産省 総合食料局 商品取引監理官 五十嵐
経済産業省 商務流通グループ 商務課 柳橋、山崎

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最終更新日:2004.04.01
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