経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会 議事要旨

日時:平成19年3月14日(水) 14:00~15:55

場所:経済産業省本館2階東3共用会議室

出席者

尾崎分科会長、池尾委員、石戸谷委員、大河内委員、
加藤委員、高井委員、多々良委員、中島委員、南學委員、
平井委員、堀田委員、森實委員、家森委員、唯根委員

議事要旨

委員紹介等

各委員の紹介
分科会長の選任(尾崎安央 早稲田大学大学院法務研究科教授を選任)

資料説明

事務局より、平成16年商品取引所法改正の実施状況及び平成18年法改正の概要について説明

意見交換(各委員からの主な意見は以下のとおり)

  • 平成16年改正の前の中間報告では、洗練された投資家から成る市場を目指すとされていた。しかし、現状においては、不招請勧誘の禁止が行われておらず、適合性原則についても不十分なので、そのような市場に至っていない。一方、外国為替証拠金取引は、金融先物取引法の一部改正によって不招請勧誘の禁止が導入されたが、市場が急拡大している。
  • 平成18年の商品取引所法改正は金融審議会のみで議論され、省庁の守備範囲の問題に終始した。規制がない部分も多く、海外問題も含めて是非包括化すべきではないか。
  • 我が国の商品先物市場は、出来高が減少傾向にあり、このままでは産業インフラ機能が低下して、海外商品市場にその地位が奪われてしまうおそれがある。こうした中、改正法の趣旨を踏まえ、取引所においてグローバルスタンダード化を目指した取組を行った結果、海外の企業の参入や海外からの注文が増加してきており、国際的な取引所としての存在感が急速に高まってきているものと考える。
  • 金融審議会、経済財政諮問会議で金融資本市場の国際化が議論されているが、商品先物市場は資産運用の場だけでなく、産業インフラであり、業界をあげて変革に向けて取り組んでいることを主張していただき、業界に混乱を起こさないようにしていただきたい。また、国際競争力の向上を図り産業インフラとして充実するためにも迅速な対応が必要で、そのために、商品設計の改善等について取引所の自主性が活かされるよう規制緩和等を行っていただきたい。
  • 消費者としての商品先物取引の一般イメージは、手を出してはいけないというダーティなイメージ。産業インフラとして大事な役割を担っていることはわかったものの、高齢者を中心に被害がたくさんあるのが実態で、資産運用機能は止めてしまえばいいのではないかとも思う。法規制も強化されているが抜け道がたくさんある。ここで包括的に議論し、特に規制の対象になっていない取引は規制する必要がある。
  • 商品先物市場が産業インフラとして大事な役割を担っていることはわかった。しかし取引の仕組みがわかりにくいし、「損はさせません」といって勧誘するのがアウトサイダーではなくて、商品取引員でもいることが残念。個人の資産運用機能があるという点はまだ審議していただく必要がある。できれば、不招請勧誘はしてほしくないなというのが今、相談の現場からの声ではないか。
  • 資料の「今後の課題」中の「利便性向上」について。石油が平成11年に上場したものの、最近は出来高が減少してきている。当業者に対する参加の利便性を図っていくと商品市場は活発化・健全化するのではないか。例えば、値幅制限の緩和など、グローバル化している状況の中で、当業者も取引に参加しやすい制度設計にすべきである。
  • 正規軍だけ取り締まるのではなく、海外先物取引や株式の名を借りた詐欺まがいのことを行っている業者を取り締まることも必要があり、PRするなり行政側が対応を考える必要があるのではないか。
  • 外務員の元本保証などの絶対に許されない勧誘行為は厳しく規制することが必要であるが、一般投機資金の新規の参入も確保して初めて市場が育っていくという面もあり、不招請勧誘の全面禁止というような形になるとちょっと行き過ぎなのではないか。
  • 出来高の減少、手数料の自由化、勧誘規制の厳格化、検査の厳格化が同時期に起きているため業界は萎縮しており、混乱している。しかし、少しずつ改善に向けて次の段階の胎動が出てきているのではないか。
  • 経営が悪化している会社はトラブルが増加する傾向にあるが、最近の苦情件数が減少しているところを見ると法改正の効果が一応見られるのではないか。3千件を超える苦情の中身について、規制を受けた取引のものなのか、規制を受けない取引のものなのか把握できれば、規制の効果がはっきりするのではないか。
  • 商品先物取引に個人が参加するのはやや無理があると考えるが、100万人の日本人が1億円以上の資産を所有していると言われている。例えば、銀行が投資信託を扱っているように、商品ファンドを銀行等が扱えるようになればいいと考える。また、大企業だけではなく、ガソリンスタンド事業者のような方も先物取引の意義をよく理解していただいて利用していただくことが必要ではないか。そのためには、啓発活動のようなものも必要ではないか。
  • 16年の改正で清算機能強化、委託者資産分離保管、商品取引員の委託者保護基金加入義務付け等が措置された結果、商品取引員の破綻が14件あったが、100%きちんと委託者の資産を保全できた。これらの点は、改正商品取引所法の制度の整備と基金の会員に対する日々の監視によるものである。
  • 業界として苦情・トラブルの問題に関し、改正法施行以降、できることを1つずつ実行している最中である。顧客本位の取引及び苦情の減少を目指していきたいと考えており、今は、苦情について許可を受けた業者によるものなのか、それ以外の業者によるものなのか実態がわからないので、国民生活センタ-ーに寄せられた苦情の実態を把握して、改善するように取り組んでいる。
  • 業者の半分が赤字という厳しい状況の中、業態を変化させようという会社が増えている。そうした業者が円滑に業態変化できるような対応を行政には是非ともお願いしたい。具体的にはIB制度の導入、CTA・ファンドの資産運用者であるCPOの育成など、専門性のある業態が確立できる環境づくりを行政にお願いしたい。
  • 16年及び18年改正で当業者にとって商品先物市場の利便性はかなり高まり、クリアリングハウスができて海外の当業者、証券会社等から信用が得られたのではないか。16年改正が行われなかったら、日本から商品先物市場はなくなっていたのではないか。
  • 世界のオルタナティブ資産は350兆円規模。そのうち12~13兆円程度がコモディティーで運用されている。日本の年金資産の一部も実はまわりまわって間接的に世界の商品先物市場で運用が行われていることは知られていない。その運用は外国人の運用マネージャーが行っている。日本でなぜそのようなことができないのか。利便性の向上・法的改善等につき、第一弾が16年の改正だとしたら第二弾としてやっていかないとアジアの時間帯における日本の市場の優位性が失われる。
  • 日本の経済力に見合った商品先物の価格形成ができる市場が日本には必要だが、国際的なダイナミックな動きに比べると、前進しているとは言え、相対的に日本は出遅れてしまっている。
  • しっかりした価格形成機能の市場をつくるためにはInstitutionalな投資家の参加が望ましく、個人はファンドなどの集団的投資スキ-ムを通じた間接的な参加が自然な姿であり、プロが投資技術の粋を駆使して取引するような場でなければ真の価格発見機能を果たすことはできない。ただ、個人投資家を中心として商品先物市場が成り立ってしまっている現実を踏まえ、投資家保護を徹底することも必要。
  • 外国為替証拠金取引が、勧誘をしなくても、投資家自ら市場に参加するようになって出来高を増加させた業界の技術力を参考にすることが必要。全くさやを抜かずに証拠金取引ができる設定や、投資家が怪我をしないようなロスカットル-ルなど、業者が今までの発想とは頭を変えて自ら技術とコンセプトを思い切りモダナイズしないとマーケットを発展させることはできない。
  • 17年度に比べ18年度は、苦情は大きく減少するであろうが、勧誘面の苦情が多い。日商協のアクション・プログラムに基づき、業界は自己点検を行い、できないところは日商協で指導することとしている。また、問題のある外務員にはペナルティーを科し、勤務歴5年以上の中堅外務員を対象に資質の向上のための研修を行うこととしている。
  • 東京商品先物市場がローカル市場になっている。プロにとって不便で、取引時間の24時間化、取引ロットのポジション制限の緩和、取引・決済処理の迅速化といった見直しが必要。ニューヨークやロンドンの市場は個人投資家の割合が1%もない。利便性向上のためのインフラ整備が遅れている。そうした観点で次の商品取引所を育成していくというインフラ作りを考え、取引所がローカル市場からグローバルの一つの取引メンバーになっていくということではないか。また、金融だけでなく商品もラップしていくことが必要。
  • 商品先物市場についていろいろな場で議論が行われているので、今後、産構審の場でも、部会でもいいので是非何らかの形で議論すべきである。
 
 
最終更新日:2007年3月28日
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