経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会(第2回) 議事要旨

日時:平成19年10月11日(木)10:00~11:50

場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

議題

市場の流動性の増大に向けた課題

商品を投資対象としたETFについて

出席者

尾崎分科会長、荒井委員、池尾委員、石戸谷委員、大河内委員、加藤委員、久野委員、高井委員、多々良委員、中島委員、南學委員、平井委員、堀田委員、森委員、家森委員、唯根委員、渡辺委員

議事要旨

(1)資料説明

事務局より、資料3「市場の流動性の増大に向けた課題」、資料3別添資料「欧米取引所における流動性増大のための取組等」及び資料4「商品を投資対象としたETFにつて」について説明

(2)意見交換(各委員からの主な意見は以下のとおり)

  • 東工取の「市場流動性の増大」に関する取組につき、まず、「新システムの導入」については、平成20年度中の導入を目途に、世界最高水準の性能と国際標準の取引機能を有し、かつ低コスト・短期間で導入できる可能性の高いパッケージソフトを採用する方針で本年末までにそのベンダーを決定することとしている。次に、「制度設計の見直し」については、取引時間の延長や制限値段幅及び建玉制限の見直しを行っている。取引時間の延長に関しては、まずは来年1月から現行の取引時間を2時間延長し、5時30分まで取引を行い、その後、新システム導入後において、24時間取引の実現を目指すことを決定した。また、制限値段幅や建玉制限についても、金や石油は既に国際的に遜色のない形に変更を行っており、他商品についても順次見直しを行う予定。株式会社化についても、有識者からなる「株式会社化準備委員会」を設置し、平成20年中にこれを実現するよう検討を進めている。このように、現在、東工取では魅力ある市場を構築し、国際競争力を強化するために全力で取り組んでいるところであるが、これらの制度変更で流動性の増大に向けた本所の取組がすべて終わったとは毛頭思っていない。これからも市場参加者のニーズに沿う制度設計や市場運営に努めていきたい。
  • 東穀取の取組につき、資料3の7頁を補足する。「上場商品の見直し」とあるが、魅力ある商品はたくさんある。日本の農産物の貿易構造と行政のあり方から見ても、徐々に国の関与を減らしている流れにある。他方、上場商品の整理の関係では、流動性の低下によるオプション関係商品、野菜の指数取引の休止を行い、残念である。オプション取引は複雑だが、(プット又はコールの買ポジションであれば)投資金額の範囲内しか損失がないため、本来であれば投資家には魅力的な取引であるはずが、取引が低迷してしまった。その原因としては、複雑な構造であるオプション取引について、投資家やヘッジャーに対する啓蒙教育が足りなかったと考えている。米国は農業者にオプション取引の教育を行ったし、普及のために補助金もつけた。また、国内は外務員の資質・能力の点において、オプション取引を十分に説明し切れていない。他の取組としては、将来的には魅力のある商品として、国内に情報が潤沢にあるコメを、国の関与の低下に合わせ、第一順位で上場したいと考えている。コメ以外にも、小麦、食肉は、投資もしくはヘッジ商品としては魅力がある。取引システムについては、ステップ-バイ-ステップで考えている。10月からを予定したザラバへの移行時期を延期したが、コーヒー及び粗糖について来年1月に、4月以降にはトウモロコシを移行させて、国際標準に近づけたい。次世代の取引システムの構築については、利用者の利便性を図るため、取引所間でシステムの統合を図ることが望ましいと考えるので、協議する場を設け、勉強の速度を高めたい。しかし、今はザラバに移行するところから始めたい。値幅制限については直近の価格変動をより反映できるように決定方式を変更し、また、ロスカット取引については委託者に自由に選択できるようにしたい。株式会社化については、研究は終了しており、株式会社のメリットがどれだけあるのか、会員制の下でもどれだけのものが採用できるのかを検討中である。また、内部統制についても、できることは現体制のもとでもやっていくが、株式会社化それ自体は最終的には会員のチョイスにまかせることになる。ステップ-バイ-ステップで世界に近づけたい。
  • オプションが休止になったのはとても残念なことだが、外務員の資質に問題があるとは一概には言えない。外務員でもオプションについてよく制度を理解し、能力のある者は存在するので、誤解がないようにしていただきたい。オプションはそもそもヘッジャーが有効に使う商品であり、日本のマーケットは8割が個人のため、オプションを定着させることは難しい。
  • 現在、東工取では、TOCOM商品指数をはじめ、LPGや石炭、前回委員から要望のあった軽油やA重油についても、上場を検討している。先ほど、主務省より、我が国商品先物市場の上場商品は、海外と比較しても限定的である旨の説明がなされたが、東工取としても、商品取引所の重要な使命である産業インフラとしての機能をより向上させるためには、商品の多様化が必須であると考えている。また、昨今の環境問題に対する取組みの強化が世界的に叫ばれる中、我が国においても今後排出権取引に対するインフラ整備が喫緊の課題となっている。このような状況を踏まえ、商品取引所において排出量や電力等無体物を上場できるような環境整備をお願いしたい。
  • 韓国のKOSPI 200 Optionsは、オプション商品の取引枚数としては世界一だろう。韓国では6年前まで9割が個人投資家で、90年代後半にボラティリティーが激しくなり、宝くじのように個人がオプション商品を買い始めた。その後、海外投資の資金を呼び込むためにシステム面や資産要件などの参入障壁を下げた。その後一時期、1~2年、成長が止まったが、現在また伸びてきている。市場で取引している5割が海外のプレーヤーとなっている。海外の玉をプロフェッショナルの玉とするならば、比較的よい方向に進んでいると言える。海外からアクセスをしてもらうために、日本においても参入障壁を下げる必要がある。CMEは毎月のように商品を新規上場している。必ずしも、全てが成功するわけでなく、新規上場以来、取引がゼロという商品もある。米国では、各取引所がリサーチやマーケティングを行い、新規上場商品が公益に反しないか等の判断を行い、その判断が上場の2週間前までにCFTCによって却下されない限り、上場が行われている。一方、日本では調整に手間取って期待度数が上がって、上場廃止になっている。このため、うまくいかなった時のがっかりさもかえって大きくなる。なお、CMEは、現時点で流動性がない商品でも、電子取引所にのせておくのは余りコストがかからないし、金や石油のように何がブームとなるか分からないので、お客のニーズをつかめるようなコントラクトの時期が到来するまでそっと上場しておく。鳴かず飛ばずの商品だったものが急にできるようになった実績もある。ユーザーは全世界で同じシステムを利用したいと考えている。世界のマッチングエンジン(システム)は概ね3つに収斂されているが、それのいずれかを取り込むかどうかを真剣に考えることが必要である。自前のシステムを開発して、客の要求に応じたアップグレードおよび24時間システムダウンしないようにするためには非常に金がかかるので、どの程度の市場規模とボリュームを目指すのかを設定しないと、新システムの導入がかえって金食い虫で終わってしまうこともある。他方、パッケージソフトを採用する場合だと、自分でシステム変更する権利がないため、お客の要求に迅速に対応するソフトウェアの変更が困難である。そのバランスの問題である。数年前に東証でも起こった誤発注の際の対処ルールを明確にする必要がある。客が自分のパソコンから誤発注した注文で取引が成立したものを取り消せるように制度を整備し、末端のユーザーに伝えるべき。
  • 世界の先物市場が5年間で300%も増加しているのにもかかわらず日本の先物市場が3年で45%も減少していることについて、どのセクターが伸びているのか分析する必要がある。世界の先物市場が増加していることについて、石油は当業者が多少伸びているかもしれないが、その他の商品は当業者のヘッジは横ばいであろう。爆発的に伸びたのは投資家の分野であろう。ここ数年で先物市場に入ってくる投資家による投資資金が10倍くらいになっている。但し、年金基金などの資金は、先物市場に直接入ってくるわけではない。こうしたコモディティに高い関心を持つプレーヤーは、私募債(ストラクチャード・ノート)、コモディティ・インデックスのスワップを介して先物市場に入ってくる。だから、先物市場に直接参入していくのは、機関投資家等の投資家ではなく、投資銀行である。また、私募債を買うのは、例えば、地方銀行であったり、損保、生保といった機関投資家だが、いずれにしても、彼らが直接商品先物市場に入ってくるわけではなく、そういう投資商品を作っている人達がカバーとして先物市場を使っている。ETFはここ数年で爆発的に伸びており、ETFに投資している機関投資家の数は1997年には200社程度であったが、2006年は2,200社程度になっている。これを使っているのは、ヘッジファンドや機関投資家、それから、ヘッジファンドを束ねているファンド・オブ・ファンズ。こうした者がコモディティのエクスポージャーをいろいろな形で取りに行っている。つまり、日本の商品先物市場ではあまり見かけなかったような人達が、ここ数年間、世界のマーケットでものすごく活躍している。日本市場はこのような機関投資家、ヘッジファンドなどが入ってくるような店構えをしていない。投資の流れは「分散投資」、「非相関」志向になってきている。投資家に投資商品を売る場合、(株式や債券といった)伝統的資産とコーリレーション(相関)が低いものであれば非常に好まれる。そうした観点からすると、日本の円建てで取引をする商品は非常にコーリレーションが低い。ジムロジャーズのインデックスには日本の商品を組み込んでいるが、その理由は(株式や債券など他の商品との)非相関特性にある。このような従来、商品市場では見られなかった投資家が入ってこられるような市場設計であれば、日本の商品市場は伸びる。
  • 先物の市場構造は野球のボールと同じ三層構造になっている。「芯」が現物と先物の市場、次の「ゴム」はボンド(債券)の発行プレーヤー、コモディティ・インデックスにリンク(連動)した債券を発行し、コモディティとファイナンスの橋渡し的なことを行っている。日本は、このコモディティとファイナンシャルを結びつけるデリバティブの部分が弱い。そして最後の「皮」のところが、機関投資家、銀行、私募ファンドであり、(ファンド)投信の型にして先物を買いに行く投資家。この人達はデリバティブそのものを買いに行っているのではなく、「ゴム」の部分の債券を買いに行っている。銀行は銀行法の規制で現物の受け渡しにはタッチできないので、我々もこの部分のプレーヤーとなっている。
  • ここ5~10年で世界の先物市場は伸びているが、最終投資家として我々は発行された債券を買いに行く。金額にするとざっと少なくとも100億円から1,000億円のオーダーというボリュームである。日本の中でボールの3層構造のリンケージがうまくいけば、我々としては日本の中でプレーして取引を完結させたいが、残念ながら現実はそうなっていない。ただ、潜在的なリクイディティー(流動性)は国内に十分ある。
  • 政府にお願いをしたいことがある。投信・年金が商品先物で運用をできるようにしてもらいたい。また、有価証券投資顧問業者が商品先物の運用でも指図できるようにしていただきたい。そして、銀行、保険会社などの機関投資家が現物を受け渡しできるように、制度整備について関係省庁と調整を図っていただきたい。
  • 銀行などが現物の受渡しをできるようにするというよりも、制度変更をしなくても、デリバティブの形で使えるようにすることを考えるべき。
  • 先程の委員からの要望は銀行法、保険業法などの規制を撤廃してくれということではないか。
  • 商品設計やいわゆる店構えは非常に重要な問題。アジア諸国、特にシンガポールは日本のマーケットに注目しているようだ。今般の東工取における石油の商品設計の変更は評価が高かったようで、ヘッジ先として使えるという認識を持っていただいたようだ。国内の取引所が現状の中でマーケティングが重要であり、共存共栄していけるように具体的に検討していただきたい。
  • 日本のゴム市場は、ヘッジ目的としても多く利用されており、国際価格の指標にもなっている。ゴムはタイヤの原料にもなり、国際的に見ても大きな市場となっている。
  • 2001年以降、CME、CBOTの先物市場の出来高が急カーブで伸びている。この期間にCMEで何があったのかというと、CMEは株式会社化によって資金調達を行い、テクノロジーに投資しやすい環境を作った。また、CBOTのクリアリングはアウトハウス型であったが、CMEのインハウス型に統合し、クロス・マージンを採用することで顧客の資金効率を高めた。日本はJCCHというアウトハウス型のクリアリングであるがそこに統合しているので、これをうまく使って、客にどれだけベネフィットがあるのかということを売りにすれば、それはそれなりに先物市場を振興することになる。
  • 他の委員が野球のボールに例えたように、重層的・立体的構造を目指すべき。一般的に経済成長というものは同じ構造のままで規模が単に大きくなるのではなく、成長していく過程で複雑化・多様化し進化するもの。商品市場も同様で、個人投資家が直接参加する単純な構造では成長しない。取引所とその周辺の厚みを増すためには、伝統的プレーヤーでこの後ずっと考えていくことは不充分である。但し、伝統的な預金取扱金融機関がこうした役割を担うのではなく、アセットマネージメントの領域で多様な金融サービス企業が登場することが求められている。銀行の自己革新も必要だが、今までどこにも当てはまらなかったプレーヤーの出現を促し、取引所取引だけでなくOTC(店頭市場)も含めた重層的な構造をどのようにつくり出せるかという問題意識が必要である。
  • 先ほどのボールの話で、「芯」とその周りを取り囲む部分の比率は2対8くらいか。是非取引所を支えている方々にお願いしたいことは、金融のレバレッジをうまく活用し、いかにフィナンシャルを活用するかという方向で検討していただきたい。当業者だけの世界ではもう限界である。商品の価格決定メカニズムが市場化されると、価格決定が民主化される。世界的にも依然として商品の価格は少数の者の間で決められている状態である。
  • 当社が商品取引の世界に入ったのは25年前だが、日本で商品取引を展開したのは2000年前後からである。マーケット情勢によって異なるが、全世界合計における当社の法人向け取引からの経常収益の15%程度が商品取引によるものであり、5年間で5~6倍となった。この間、アジアにおける商品取引の割合は5%に過ぎず、その中でも日本の占める割合はごくわずかである。理由は様々な参入障壁があるからで、システムが対応していない、インフラが整っていないなどのため。機関投資家は、リスク分散のためのオルタナティブ投資を求めている。金融と商品が融合して商品取引がさらに伸びるのであって、単純に石油やジェット燃料を先物で売買するというような取引はウエイトが小さくなってくるだろう。オルタナティブ投資に向けられる資金が、シンガポール、東京で運用されるためにはシステムが最も重要である。リスクマネージメントの点でもスピードの点でもシステムが重要。当社は全体収益の15%程度を、商品取引関連向けのみに特化したものではないが、毎年IT技術に投資している。取引所がこうしたシステム面での追加投資を急がなくては、世界の動きやスピードに追いついていけない。
  • (ボールの芯2割に対してそれ以外の)8割について今後どのようにしていくか、今までの分科会では議論がなかった。どのようにすれば銀行など投資をする側が商品の世界に入ってくることになるのか検討することが必要であり、これがなければ流動性は増加しない。他方、当業者など2割の部分も軽視するのではなく、産業インフラとして非常に大事な部分である。

(商品を投資対象としたETFについての議論)

  • ETFは先物や商品の現物に直接触れない投資家にとって非常に有益なビークルである。先のサブプライム問題発生で東証やNYの株価が下がったが、株式の資金はETFに流入した。伝統的資産との非相関ということで買われるのがETFで、分散投資として買われていく。「分散」というキーワードの中で、ETFという形で商品が取引できるような形にしておくことは非常に有効である。大証がロコロンドン金価格に連動した債券のETFを上場したが、これが東工取にリンクすることができていれば、(大証と東工取の)ウィン・ウィンの関係ができていたはず。今後も原油価格や商品指数でETFを組成するときには、国内の市場にリンクしたものを作り、オールジャパンで、こうした投資資金を受け入れていくことが重要。東工取でも商品指数の上場を考えているという話があったが、これは非常に期待される。例えば、東工取で先物コントラクトとしてインデックスを上場するとともに、東証なり大証なり、それをETFの形にして株式市場にも上場するといった創意工夫をすることも考えられる。そうすれば、今まで東工取というお店には入ってきてくれなかったような投資家がETFの形で投資をし、今までの投資家層の種類が非常に拡大するのではないか。こうした観点から、省庁の規制の枠組みを乗り越えて、横の連携をし、証券取引所と商品取引所、金融先物取引所と証券、証券と商品といった横の連携を推進させていくことが非常に重要ではないか。
  • ETFが証券取引所に上場されることによって商品市場の流動性が減少する懸念がないわけではないが、相乗効果があり、相互発展すると見ている。大証の件は非常に残念である。東工取としても大証と協議を行ったが、東工取の金は値幅制限がネックとなり、危なくて使えないということだった。今度導入する新システムによってETFに対応できるようになるし、今後、国内で商品ETFが開発される場合には、為替リスクを負うことなく円建て価格である東工取の価格を利用していただけるのではないかと期待している。今後とも関係する取引所と話し合っていきたい。
  • ETFマーケットは今後拡大していくであろう。現在、金融審議会でもETFについて取り上げられており、金融商品の多様化の一つとして非常に注目されている。日本の市場は世界の潮流から取り残され、非常に厳しい状態にある。もっとスピードを上げなければならない。もっとも今更遅すぎるという意見があるくらいで、一旦外に流れる形ができてしまうと、戻ってくるのは困難。具体的に、実際何をどうしていくのかを含め、取引所には早急に検討していただきたい。
  • ETFと商品市場が連携してウィン・ウィンの関係になることは取引員のビジネスチャンスが増大するものとして歓迎する。大証が日本の商品市場を採用していないのは残念であるが、東京市場が利用されれば裁定取引やヘッジ取引が行われることによって東京市場の流動性も増える。しかしその前に法制度の整備が必要である。1,500兆円とも言われる家計資産を商品市場に呼び込みたい。
  • コアと外部の取引量が増えるとヘッジコストが下がり、情報量も豊富になり、価格決定も民主化され、現物市場も強くなる。そのためには金融と商品の垣根をどうにかしなればならないということはその通りであり、垣根というようなことは言っていられない状況。一方、コアの実需者の参加も考えていかなくてはならない。ガソリンの価格変動のヘッジ方法について、どうしても今の取引員の働きかけだけでは不十分であり、銀行が中小のガソリンスタンドに経営相談の中でヘッジ取引を紹介していく必要もあるのではないか。実需者への働きかけが必要である。
  • 仰るとおりだが、今の議論に補足すると、日本の場合においても、TOCOMルックアライクという重層構造の話がうまく機能している例がある。これは、地方のガソリンスタンド等の実需者が、商社や金融機関と東工取市場の相場に連動するOTCスワップ取引を行い、その商社や金融機関が東工取を使ってヘッジをするという取引である。銀行が直接先物に入れないという障壁を取り除けば、地方にたくさん支店のある銀行がローカルなヘッジニーズも広くカバーしていくことになるのではないか。
  • ETFについて前向きな議論は、喜ばしいと感じている。投信法の特定資産に金とか商品先物を是非早急に政令指定していただきたい。そのことによって相乗効果を上げ、各取引所が競争し、また協調しながらビジネスを考えていくべき。
  • ETFは非常に重要。金融と商品の垣根は取り除かれるべき。大証が投信法の制約でロコロンドンにしたが、金融の世界と商品の世界の風通しをよくするプランや工程を考える時期に来ている。
  • オンライン証券が日本のETFのみならず、海外のETFも結構売っている。証券のオンライン口座は、470~480万あり、価格競争も激しくなっている。こうした顧客が証券のオンライン取引と同じイメージで取引ができるよう、商品取引員の教育や資本などももちろんだが、テクノロジーの重要性を踏まえてディストリビューション(販売経路)を確立しておくことが非常に重要。CMEではディストリビューションをどのようにするかがまず先にあって、どのような商品を上場するかは後でついてくるということで、ディストリビューションの確立を重視した。
  • 本日の議論は市場のプロ化を目指すということで、反論する余地はない。金について、直接個人が先物市場に参加することについて、ある社は60件もの裁判所の支払い催促案件を抱えているが、それは非常にリスクが高い取引だからだ。ETFだと足が出るということはない。プロ市場化の方向ともマッチする。商品市場であれば商品取引法である一方、ETFであれば金融商品取引法となるが、もろ手を挙げて賛成はできるのか。それはそれで金融商品取引法の世界の話だが、それなりの手当てをしなければならない。その他に海外商品先物取引法もあり、(商品先物取引に関する)法律が複雑化してリーガルリスクも難しくなるので、これらをもっとわかりやすく整備する必要がある。
  • 国内市場とリンクするETFが上場され、ETFの資金が海外に行かないようにするためには、システムの問題とともに商品上場の自由度がないと、ETFの運用先の需要と国内市場の上場商品がうまくマッチしない。行政当局には、是非上場の自由度を高めるように制度整備することをお願いしたい。
  • 東工取の金市場はリスクが高く、ETFは安全だというような意見があったが、東工取では、ミニ金やロスカット制度を導入し、委託者の足が出ないような商品も提供している。一方、投信法の特定資産に商品先物を追加するべきとの有力な意見があった。年金基金が先物市場で資金を運用できるように法整備をお願いしたい。
  • 商品を対象としたETFの取引が伸びると商品市場の流動性を高まるということは委員の意見は一致している。具体策についてこれから議論を行っていくことが必要である。流動性が高まる潜在的可能性はある。投信法の政令指定はスピード感を持って行うべきとの指摘は有力。国内商品市場の流動性の低下が顕著であるという現実を踏まえ、流動性の確保・拡大が不可欠ということにも全く異論がなかった。上場商品の拡大や市場参加者の多様化といった課題に、タブー視することなく、スピード感をもって具体的にアクションを起こしていくことが必要。プレーヤーの多様化について、従来のプレーヤーだけでなく他のプレーヤーも取り込むことについての指摘や商品と金融の融合についての指摘は重要な問題提起である。

以上

 
 
最終更新日:2007年11月1日
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