経済産業省
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産業構造審議会商品先物取引分科会(平成23年度第3回)‐議事要旨

日時:平成24年3月28日(水)16:00~18:00
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1028会議室

出席者

委員出席者:
尾崎分科会長、池尾委員、江崎委員、大田委員、岡地委員、川村委員、佐藤委員、佐野委員、高井委員、多々良委員、細井委員、三次委員、唯根委員、畑野氏(渡辺委員代理)
オブザーバー:
岡本・関西商品取引所理事長
高橋・(株)日本商品清算機構社長
古澤・金融庁総務企画局市場課長

議事概要

岡地委員(資料2)、高井委員(資料3)、細井委員(資料4)からプレゼン、事務局から資料5の説明

意見交換

  • 商品先物市場は重要な経済インフラであり、健全な発展と正しい活用が日本経済の成長に欠かせないもの。先物市場の機能を活かすことによって、輸入品はよりよい条件や価格での取引、国産は生産者・物流業者・消費者などにとって事業上の有効な選択肢となる。今後、TPP、EPAなどの国際取引自由化の流れを前提にすると、外国産の農産物との競争は不可避であり、そのための備えが必要。市場の存続、市場の活性化を実現しなくてはならない。
  • 農産物の商品移管の報道があるが、一刻も早く東工取に受け入れを決めていただきたい。
  • 不招請勧誘の禁止について、その導入経緯も含めて目的や結果の総括をしてほしい。目的に合致した運用のあり方を再考すべく、不招請勧誘の意味や定義を明確にし、何ができるのかというガイドラインのようなものをつくることが必要。
  • 商品設計の検討について、一般大豆などは取引単位を大きくすることを検討してもよいのではないか。また、トウモロコシの受渡共用品の追加を検討してもよいのではないか。現状、米国産トウモロコシが標準品で、その他の産地は認められていないが、近年、欧州産、南米産のトウモロコシの輸入が増加している。受渡場所の変更、追加などの検討の余地がある。
  • 新規商品上場の検討について、国産・輸入ともに受渡可能な大豆ミールと植物油の上場が考えられる。シカゴでは大豆産品として取引されており、ボードマージン取引などの現物市場のヘッジの場として活用されている。日本でも、ミール、油ともに輸入物が国内市場により大きく影響を与えており、そのヘッジニーズ等は高まっている。また、将来の自由化に備えて、小麦、輸入米などのさらなる研究が必要。
  • 所管省庁当局からの情報発信について、正確で有益な情報がタイムリーに供給されることが市場参加者の希望であり、健全な経済活動を助けるものとして必要。取引の活性化にも役立つ。米国農務省は、農産物について毎週、輸出成約高、輸出検証高、毎月の需給発表、四半期ごとの全米在庫などを定期的かつ継続的に情報発信しており、農水省はアメリカ農務省のような機能を持つべき。
  • 商品先物市場の発展・活性化を考える場合、商品ごとにブレークダウンして、その特性を考えながら、金、石油、農産物ぐらいに分けて振興策を検討することが必要ではないか。
  • 商品先物市場と個人投資家の関係を考える際、外国為替レートは個人投資家とプロの情報格差が結果的にあまりない。金については、そこまでいかないにしても割と情報格差が大きくないと思うが、例えば石油関係などは、タンカーの航路や精油所の状況をリアルタイムでつかんでいる人と個人とが同じ市場で取引するのは、情報格差が大きい取引になってしまう。
  • 石油製品は別だが、原油はテレビ等でも金・原油でパッケージで報道されるので原油に関しては情報格差はなくなりつつあるという印象。原油も金も経済活動に非常に敏感に反応する商品なので、株式投資をしている人、FX投資をしている人が原油でそれをヘッジするというニーズは潜在的にあると思う。
  • 現在の外務員は営業のチャンスが全くなく、過当な規制がかかっている。勧誘規制の見直しが必要。
  • 商先業者のコモデティリスク値が18%位で非常に高い。せめて3~4%ぐらいにしてほしい。
  • 消費者の一番の関心は、不招請勧誘の禁止。投資への知識や関心が全くない人に対するきっかけ作りがセミナー参加であり、セミナーに参加しただけで一定の関心を示しているとは言い難い。勧誘受諾の意思確認は省略せず、きちんとすべき。不招請勧誘も今まで通り禁止すべき、またさらに広げていくべき。外務員の質の向上と知識の充実も重要。
  • 不招請勧誘について、裁判の事例では、業者の形式的な手続では投資について理解しているという扱いを受けて、業者の社内規制を通過した上で取引しているにもかかわらず、裁判所の認定で最終的に投資の知識がないと認定された事例がたくさんある。少なくとも裁判事例から見る限り、これまでの業者のコンプライアンスは不完全。
  • 少なくとも商品先物市場が資産運用の場として認知をされているならば、一定の関心を示しているような方や経験者に対しての勧誘は、緩和してバランスの取れた運用をしてもいいのではないか。
  • 市場は当業者だけでは成立し得ない。商品ごとに振興策を考えるべきという話もあったが、その前に個人投資家をどう呼び込んで流動性を回復させるかということを先に考えた方がいい。流動性が回復すれば、当業者も自然と参加し、海外のヘッジファンドなども出来高の増加によって参入するといういいスパイラルができてくるが、現状は逆のスパイラルになっている。
  • FXと商品先物を比較した場合、似たような仕組みであるにもかかわらず、一般の人のイメージが大きく違い、個人に勧めるのは難しい。商品先物取引の悪いイメージの払拭が必要。広告にしても、イメージ広告のようなものではなく、投資としての使い方であるとかヘッジとしての使い方をきちんと伝えるような形のものを地道にやっていかなければならない。
  • 不招請勧誘禁止の緩和は慎重に考えるべき。業界のイメージアップのためにも電話や訪問による従来の無差別的な勧誘は避け、不招請勧誘の禁止を継続した方がいいのではないか。
  • 外務員については商品先物業界は離職率が高い。イメージが悪いため、普通の仕事と思ってもらえない。また、興味を持った人がいても、勧誘を始める前に承諾書等の書類に尻込みをするのが現状で勧誘の仕事も厳しいものになっている。
  • 個人の方が商品先物の情報に接する機会がほとんどない。FXであれば書店に行けば本が山積みになっていて、毎年色々な本が出されたり、マネー雑誌にも取り上げられるが、商品先物取引の出版物は、法律や制度が変わって1年経った現在でも、個人投資家向けに商品先物取引の仕組み・ルールを紹介するものはまだ出版されていないのが現状。
  • リスクヘッジに使いたいと経営者が思っても、どう利用していいか分からない。ヘッジ会計に関する本の中にも、商品先物が組み込まれておらず、外務員もヘッジ会計の知識が乏しい。
  • 先般の法改正によって、消費者相談が少なくなった。ようやく商品先物市場が健全化されると思っているところで、不招請勧誘禁止が見直しとなると逆にもったいない。平成15年度の市場が大きかったのは、被害が多くてだまされた人が多かった時代のものであり、現在は市場は小さいが透明性が高い市場に生まれ変わる、イメージアップできるいい時期。
  • 商品先物市場の低迷は、商品先物市場の有益性を説明できていないからであり、外務員等の営業努力、説明能力が足りない。
  • (オブザーバーより)現在の商先業者や外務員は、財務要件や営業姿勢においても、厳しいハードルを乗り越えて残っているもので、質の面で向上している。総合取引所が議論される中で、証券の客をどこまで呼び込めるかが大事。証券の中でも、信用取引やデリバティブをやっている人はかなりいるので、そのような人には勧誘しても不招請勧誘禁止にあたらないという流れにしてほしい。
  • 現在、被害者や苦情件数が少ないので、このまま、知識のない一般消費者への不招請勧誘はやめてほしい。不招請勧誘禁止を緩和して、被害者や苦情件数が増加したら信頼の回復に相当な苦労が必要になる。不招請勧誘の禁止は継続すべき。

事務局から資料6の説明

閉会

以上

関連リンク

 
 
最終更新日:2012年4月18日
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