経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会(第2回)-議事録

日時:平成20年7月25日
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1020号会議室

議事概要

  • 大山商品取引監理官

    それでは、定刻でございますので、ただいまから産業構造審議会第2回商品取引所分科会を開催させていただきます。

    私、7月より農林水産省の商品取引監理官に着任いたしました大山でございます。よろしくお願いを申し上げます。

    委員の皆様方には、御多用のところ御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

    私から、まず配付資料の確認をさせていただきます。お手元の資料一覧をごらんいただきたいと存じます。資料1、議題及び議事次第。資料2が産業構造審議会商品取引所分科会の委員名簿。資料3、「海外商品先物取引等小委員会中間取りまとめ」の要約版。資料4、「クリアリング機能の強化に向けた今後の取組について」の要約版。資料5、商品先物市場を巡る国際動向。資料6、今後の検討事項(案)。資料7、分科会における今後の議論の進め方(案)。参考資料といたしまして、2つのレポートを参考1、参考2としてまとめた資料がございます。

    なお、このほかに、ナンバーリングしておりませんが、津谷委員からの提出資料、「今後の検討事項(案)に対する現在の暫定的意見」と題する資料、それから産構審商品取引所分科会の前回の議事要旨を配付させていただいております。

    配付資料に不備等ございましたら事務局までお申しつけください。

    議事に入ります前に、事務局である経済産業省におきまして人事異動がございましたので御紹介申し上げます。

    大下大臣官房審議官。

  • 大下大臣官房審議官

    大下でございます。よろしくお願いします。

  • 大山商品取引監理官

    安井大臣官房参事官。

  • 安井参事官

    安井でございます。よろしくお願いいたします。

  • 大山商品取引監理官

    それでは、以後の議事進行は尾崎分科会長、よろしくお願い申し上げます。

  • 尾崎分科会長

    本日は御多用のところを御参集いただきましてありがとうございます。

    それではただいまより議事を進めたいと思いますが、最初に委員の交代について御連絡申し上げたいと思います。

    堀田委員にかわりまして、モルガンスタンレー証券株式会社の福田眞会長が新たに委員に就任されました。なお、本日は所用により御欠席となっております。

    次に、本日の委員の出欠状況でございますが、18名中13名が御出席でございます。したがいまして、産業構造審議会令第9条の規定により、本分科会は成立いたしております。なお、池尾委員、上村委員、津谷委員、中島委員、福田委員は本日御欠席でございます。

資料説明

  • 尾崎分科会長

    それでは議事に入りたいと存じます。

    資料1にありますように、本日の議題は「今後の検討事項について」、「その他」ということになっておりまして、これまでの経緯の御説明と、今後の検討事項について御議論をいただくことが目的でございます。

    3月に行われました第1回分科会におきまして、商品市場に係る制度について主務大臣より諮問を受けるとともに、海外商品先物取引等に関する制度のあり方について「海外商品先物取引等小委員会」を設置して検討を進めることを了解していただきました。同小委員会につきましては、河内隆史明治大学教授を小委員長として、4月から4回の委員会を開催いたしまして、6月26日付で、お手元に参考資料として添付されているかと思いますが、「海外商品先物取引等に関する制度のあり方等について中間とりまとめ」を取りまとめていただきました。そこで、まずこの中間とりまとめについて、要約版という形で資料3がありますが、それに基づいて事務局より御説明いただきたいと思います。

    また、あわせまして、4月24日に取りまとめられました「クリアリング機能の強化に関する研究会」の報告書、これも参考資料として添付されていると思いますが、要約版という形で資料4に基づきまして、また、「商品取引市場を巡る国際動向」についてということで資料5に基づきまして、それぞれ御説明いただきたいと思います。

    それでは、経済産業省の小山課長、よろしくお願いいたします。

  • 小山課長

    それでは、事務局より資料3、4、5につきまして説明をさせていただきます。

    まず資料3をごらんください。資料3は「海外商品先物取引等に関する制度のあり方等について」ということで要約版をつけております。本委員会につきましては、ただいま分科会長より御説明がありましたとおり、前回の分科会で、特に海外先物に関連するトラブルがふえたということで小委員会の設置を決定していただきまして、この資料の7ページにございます委員会名簿の皆様に御議論いただきました。委員長は先ほど御紹介がありました河内隆史明治大学法科大学院教授、委員長代理として家森先生になっていただいております。8ページに開催状況ということで、第1回から第4回まで、途中、津谷委員及び唯根委員からの有識者ヒアリングを加えまして取りまとめを行なったというのがこの内容であります。

    それではポイントについて簡単に御説明を申し上げます。1ページに戻っていただきまして、海外商品先物取引等を巡る現状ということで、まずその問題点及び法制度上の位置づけであります。

    (1)に問題点がありますが、特に海外商品先物取引等についてトラブルがふえているということであります。「海外商品先物取引等」というのはどういうものかといいますと、(注2)をごらんいただきたいんですが、一般的な海外商品先物取引ということで「海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律」、いわゆる海先法で規定されている分野、(2)がそれ以外の分野ということで、海外商品先物オプション取引等ということでまとめてあります。

    これは主に19年7月から「特定商取引に関する法律」、特商法で規制が始まった分野でありますが、具体的には下に書いてありますように海外商品先物オプション取引、ロコ・ロンドン取引、これは正式な取引ですが、ロコ・ロンドンまがい取引ということでトラブルが非常にふえているという内容、あと、指数先物取引、その他類似取引というものがございますが、こういうものは、(2)にもう一度書いてありますが、海外先物取引法及び特定商取引法で規制がかけられております。

    2ページに参りますとその苦情相談件数の動向ですが、ここにグラフが載せてございます。平成17年度には減少傾向にあったものが、18年度から急増している。特に、濃い灰色の部分であります海外商品先物取引以外の部分、基本的には特定商取引法等で規制されている部分及びそれにかかわらない部分につきまして非常にふえていて、年間2,000件近くになっていることが見てとれるかと思います。

    (2)苦情相談の特徴がありますが、高齢者、無職、家事従事者の割合が高いとか、かなり高額な契約金額となっているというような特徴がございます。

    実態等につきましては、業者数は、事前規制、いわゆる参入規制と言われるようなものを行なっていないため、何社あるか、詳細な把握は非常に難しいんですが、3ページにありますように、私たちがいろいろな資料から確認したところによりますと、3年弱の間で確認された業者は約200社ということであります。改廃業が非常に頻繁に行われていること、そして、3番目の「・」にありますように、一度廃業を行なった者がほかの会社の役員に就任している例も多く見られるというような状況でございます。

    不適正業者による被害の実態ということで2社の事例を載せておりますが、各書類の虚偽記載、また、取り次いでいないというようなこと、さらには不実告知というものも多数見られております。

    4.にございますが、行政の取組といたしましては、農水省、経済産業省としては厳正な法執行ということで、最近は行政処分をかなりふやしております。また、苦情相談の受付、委託者・消費者啓発、情報提供等を行政として行っております。

    4ページ目にありますが、具体的な検討すべき課題及び検討の方向性ということを中心に特に議論いただいたんですが、まず1番目にあります規制対象の範囲につきまして、先ほど申し上げましたように海先法と特商法の2本の法律で規制が行われておりますが、これらにつきましては継ぎ目のない対応が必要だということで、「海先法等によって一体的に規制する方向で具体的に検討する」という御提言をいただいております。

    (2)にありますが、取引形態を非常に多様化している業者への対応につきましては、どこまで対象にするかということについて取引行為の具体的範囲を検討する。「その際」ということで、商取法329条の趣旨で類似取引というのがありますが、事業活動の柔軟性の確保にも配慮する必要があるということであります。

    また、海先法というのは指定海外商品市場制度という制度をとっております。これは39あります指定市場に関連して行われた取引について行為規制を行うということですが、どうしても規制が後追いになりがちでありますので、その廃止の法制上の可否を含め、具体的検討を行なうというような内容となっております。

    一方、(3)にありますが、営業目的の取引の取り扱いについても論点となりました。現在、海先法及び特商法は基本的には委託者保護ということで、個人取引を対象にしておりまして、営業のために、または営業として行なう契約については規制対象外となっております。そのため、ここに書いてありますように、営業目的の取引に関する取り扱いについては、国内市場における営業目的の取引の考え方、事業活動の柔軟性の確保という点を踏まえて慎重に検討することとされております。

    2番目として事前規制の導入についてということで、特に不適切な業者が多数来ているということもありますので、その社会的必要性、商品取引所法における規制とのバランスを踏まえ、一定の事前規制を導入する方向で具体的検討を行なうとされております。

    3.として行為規制の強化でありますが、適合性原則につきましても非常に不十分なものですから、海先につきましても適合性の原則を導入する方向で具体的検討を行なう。

    その後、勧誘規制、広告規制につきましても、具体的には報告書を読んでいただきたいんですが、勧誘規制を強化する方向で検討を行なう。特にその際議論となりましたのは不招請勧誘のあり方でありますが、その規制のあり方につきましては、問題事例の動向、商品取引所法・金融商品取引法における同様のリスク特性を有する取引に対する規制とのバランス等を踏まえ、また、憲法上の「営業の自由」にも留意しつつ、一定の場合における不招請勧誘の禁止の導入の可否も含め検討を行なうこととされております。

    広告規制についても、商品取引所法の考え方を踏まえ具体的検討を行なう。

    無断売買につきましても、無断売買の禁止規制を行う方向で具体的検討を行なうことといたしました。

    4番目に委託者資産の保全であります。海先法においては委託者資産の保全がされておりませんので、これにつきましても、事業者に対し委託者資産の分離保管を義務づける方向で、適正な分離保管の方法も含め、具体的検討を行なう。その際、海外諸国の同様の制度との関係にも留意するという内容となっております。

    その他の課題ということで、外務員に対する規制、自主規制機関について、その他実効性を確保するための方策につきましても、それぞれ商品取引所法等を参考に必要な整備を行う方向で具体的検討を行なうという内容となっております。

    あわせまして、これは法律事項ではございませんが、委託者・消費者啓発の強化につきましても、関係機関と連携しながらでありますが、必要な情報提供、注意喚起を行う。有機的な連携の強化に努める。あわせまして、厳格な法執行を行なっていくということがこの内容となっております。

    これらにつきましては、6月26日の第4回で「中間とりまとめ」ということで皆様の御了承をいただきまして、同日、発表したところであります。

    それ以外に、資料4、5につきましても説明をさせていただきます。

    資料4は、本分科会の下の小委員会ではありませんので、内容につきましはてごく簡単に申し上げます。「クリアリング機能の強化に向けた今後の取組について」という内容になっております。本体は参考資料につけてあります。

    クリアリング機能ということで、皆様御存じのように、日本ではJCCHというものが清算機構として商品市場を見ておりますが、その機能・効果というところにつきまして全体をまとめてあります。この研究会自体は、もともと、日本の先物市場の競争力を強化するためには、取引所の運営のあり方とか市場参加者の多様化・拡大とともに、信頼性の向上のために必要な内容として始めたものでありますが、最初に機能・効果というのを簡単にまとめてあります。

    (2)として強化の必要性ということで、内外の市場参加者がより一層安心して取引を行なうことができる環境を整備し、信頼性を高める観点からクリアリング機能を強化していくことが必要であるというのが前提であります。クリアリング機能というのは、御存じのように、取引所が取引をした後に金銭的な清算を行なう機関ということであります。

    2.として海外の状況・動向、3.として国内の状況・動向、この2つを比較しまして、欧米に比べ、重要性に係る共通認識が醸成されていないとか、運営形態、機能についても必ずしも十分ではないというような御指摘をいただいたということが書いてございます。

    2ページ目として、それでは何をすべきかというところで、クリアリングハウスの経営基盤の確立というのが1つの大きな柱となっております。まず組織・体制の整備として、取締役構成ということで、ガバナンスの強化の観点から取締役等々についての内容が記載されております。常勤の代表取締役を置くとか、社外取締役を相当程度置くというような内容になっております。

    職員体制につきましても、専門知識・ノウハウの蓄積が必要だ。業務運営体制につきましても、業務運営体制が効果的・効率的な面から適正であるかどうかを検証する等々の内容となっております。

    2番目のポイントとして運営財源の確保という点があります。現在は、JCCHにつきましては清算手数料を1つの財源としているんですが、必ずしも十分ではないということで、基本的な運営費を賄うことができる水準に引き上げるということで、少なくとも6円に、1枚当たり1円のものを引き上げる。各取引所は応分の取引所定率会費を引き下げることを検討するということにつきまして、下の四角に書いてあるような内容及びタイミングにおいて行なうということを内容としております。

    3ページに参りますが、3.経営方針の明確化ということで、「中期経営計画」をそれに関連する会議を設置して検討を開始する。21年度から実施というような内容となっております。

    2番目の大きな柱として、クリアリングにおける信用力の強化ということで、違約対策財源。これは、実際に取引を清算会員が行なっている場合に、自分たちではカバーできなかった場合には取引所及びJCCHがそれをカバーするというような内容になりますが、それに対しまして、まず取引員とJCCHの間でSPAN証拠金を導入する方向で検討し、早急に結論を得る。あと、クリアリングハウスの財務基盤の強化として、今手元にある資金は非常に限られたものでありますので、目標額をおおむね87億円とし、5年程度でそれを積み上げる。あわせて保険の活用についても検討するというようなことになっております。

    一方、2番目として清算参加者の信用力の強化。実は、清算参加者として各国のクリアリングハウスでは信用力の高い方々がなっているんですが、日本の場合には設立後数年の間に4件のデフォルトが起きているということで、財務基盤を強化することが国際的な信用の面からも重要ではないかという御指摘もありましたので、現在の純資産額要件を大幅に引き上げて、資本金額や純資産額規制比率を財務要件とするというような内容となっております。新たな財務要件につきましては、四角に書いてありますように、取得基準と維持基準、2つに分けまして規定されております。

    4ページに参りますが、あわせて他社清算資格、これは自分のところが清算をするだけではなく、ほかの取引員の方からの清算を受ける場合につきまして、より高い財務要件を定めるということでありますので、純資産額の基準及び会社数が規定されております。

    タイミングにつきましては、21年10月以降、上記の要件を満たすことが必要という内容となっております。

    (2)として清算資格に係るその他の事項ということで、継続的なモニタリングの必要性、清算資格の区分の見直し等々がうたわれております。

    また、清算リスク管理のあり方につきましても、信用エクスポージャーの測定と管理ということで、現在は毎日行われていないエクスポージャーの測定を毎日着実に行なうというようなこと、その管理としても、測定を着実に行なった後、中期的な視野で研究するという内容となっております。また、清算参加者の財務状況の把握・管理につきましても、速やかに可能なものから実施するとともに、今後の課題となり得るものについては中期計画に反映させる。

    4番目でありますが、破綻対応手続ということで、違約処理。清算会員の方が破綻を起こした場合にどうするかということにつきまして、現在も一定の手続が規定されているんですが、より確実・迅速・公正なものとなるか再度の検証を行なう。

    さらに、5ページにありますが、緊急融資枠の活用及びトランスファー、トランスファーというのは、支払い不能となった場合、ほかの清算会員にどう移していくかという内容でありますが、その活用が進むような措置、それに関連する研究を進めることになっております。

    また、決算不履行に係る損失補填のあり方ということで、違約者以外のほかの清算参加者の清算預託金によっても補填が完了しない場合、ラストリゾートとしてどういうロス・シェア・ルールをつくるかということにつきましても一定の方向性を示しております。

    その他といたしまして、IVとしてクリアリング機能の強化のためのその他の検討事項ということで、清算参加者、基本的には取引員の方がなっていただいていますが、利便性の向上のあり方ということ。その他の検討事項ということで、これは法的な内容が含まれるものですから、この委員会では必ずしも十分議論できなかったところでありますが、クリアリングハウスの業務範囲にOTC取引を加えることの可否、金融分野との相互乗り入れ、それと関連しまして業態転換を円滑にするためのIB制度の導入等につきましても議論されました。

    前後いたしましたが、6ページ目に研究会の委員の名簿ということで、座長には分科会長の尾崎先生になっていただきまして、学識経験者、取引員の方々、両取引所の理事長、清算機構の社長、副社長でいらっしゃいますが、等々の方にメンバーになっていただきまして、最後の7ページにあります開催状況、第1回から第4回で議論を取りまとめたということになっております。

    以上がクリアリング機能の研究会の報告書の内容であります。

    そして資料5ということで、これまでは国内のことを中心に見ておりましたが、最近、特に商品先物市場につきまして、原油、食料品価格の高騰等を背景として議論が高まっております。ことしの7月に行われましたサミットでも、首脳宣言におきまして、ここに書かれておりますように、「我々はまた、商品先物市場の透明性の向上のための各国の関連当局の努力を歓迎し、関連当局のさらなる協力を奨励する。」という文章が明確に入っております。関連する部分の全文は別紙に載せてあります。

    一方、特に最近、米国の動向が動いておりまして、まず規制強化・透明性の向上ということで、これは幾つかある法律の1つですが、食料エネルギー安全保障法案というのが上院で可決されております。これにつきましては商品先物市場の相場操縦の罰則を強化、罰金上限を10万ドルから100万ドルに引き上げるとか、取引状況の報告の義務化というものが内容となっております。

    CFTC、これは米国商品先物取引委員会と訳されておりますが、透明性向上策がこの5月29日に発表されております。具体的には指数連動ファンドの実態解明、価格操縦に関連する調査の実施というものが主な内容となっております。

    一方、国際的連携につきましても幾つか動きがありまして、CFTCが主催いたしました国際エネルギー市場操作会合というのがこの6月11、12日に開催されました。世界11カ国の市場監視機関の実務者会合ということで、当方からも職員が参加しております。規制のすき間をねらった不公正取引発見の必要性。これは特に現物市場と先物市場をまたいだものとか、国の間をまたいだ市場間での操縦等につきまして、不公正取引発見のための努力というのが合意されております。

    あとはCFTCとFSA、FSAというのは英国におきます金融の監視機関でありますが、この連携強化ということで、大口建て玉・取引者に関する情報交換を実施するとともに、ICE、Intercontinental Exchangeということで、世界的な石油市場の1つでありますが、120日以内に米国同様の建て玉制限、大口売買情報開示制度を実施する。また、違反行為をCFTCに通知する規制強化策を実施することになっております。これは、ICEにWTIという世界的な基準原油がNYMEXとともに上場されているということが背景にあると思っております。

    その他ということで、CFTCも投資銀行や年金基金の国際商品取引に関する規制案を9月15日までに議会に報告する予定があるとか、その他、米国議会にもたくさんの規制に関連する法律が提出されるというような状況にあるということであります。以上、参考として説明いたしました。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。

    ただいま御説明がありました内容及び第1回分科会での皆さんの御議論を踏まえまして、今後検討すべき事項の案を事務局に取りまとめていただきました。資料6に基づいて事務局から説明していただきたいと思います。

    なお、今御説明がありました資料3、4、5への御質問等につきましても、資料6の説明の後にあわせて御発言いただきたいと思います。

    それではよろしくお願いします。

  • 小山課長

    では、資料6に「今後の検討事項(案)」をまとめましたので、ごらんいただきたいと思います。

    まず、商品先物市場を巡る内外の環境変化を4つのポイントにまとめてあります。いろいろな整理の仕方があるかと思いますが、1番目として、ただいま申し上げました原油・食料品等の商品価格の高騰の中で、透明かつ公正な価格形成というのが我が国経済の競争力を強化する上で重要ではないかという点。

    2番目として、世界の商品市場の出来高が近年急速に拡大している。この5年で3倍ぐらい大きくなっておりますが、我が国市場の出来高は残念ながら16年度以降減少が続いており、ピークの約半分になっているということで、国際的地位が低下している状況にある。商品先物市場の競争力強化が喫緊の課題ではないかということであります。昨年の金融資本市場競争力強化プランの中にも商品先物市場の機能強化というのが明確に書かれております。

    一方、国内を見ますと、苦情相談件数は減少傾向にある中で、海外商品先物取引等に関する苦情相談件数は近年急増しており、早急な対応が必要ではないか。苦情相談件数は、国民生活センターベースで見ますと、平成14年、15年には8,000件近くありました。うち、国内は約5,000件でありますが、19年度には8,000件が4,000件に減り、国内につきましては5,000件が1,000件に減っているということで、傾向としては減っているのではないかという見方もできるかと思いますが、いずれにしろ、さらに十分な対応が必要だと考えておりますが、そういうような傾向にあると考えられます。

    4番目の点といたしまして、企業が環境問題等、種々の新しい課題とかリスクがある中で、商品先物市場がどう貢献できるかという点もございます。

    こういうような環境変化の中で、今後の検討の視点として2点載せております。透明かつ公正な価格形成やヘッジ機能を提供する商品先物市場は、国際競争力を強化するための重要な産業インフラとしての役割を引き続き果たすべきではないか。また、この観点から市場の一層の機能強化が必要ではないかという点であります。

    あわせまして、委託者保護の必要性にも、引き続き十分な配慮を行なうべきではないかというのが検討の視点であります。

    2ページ目以降に今後の検討事項として、大きく4本の柱でまとめております。1番目が透明かつ公正な商品価格形成機能の強化ということで、これも幾つかの点にまとめてありますが、先ほど説明いたしましたG8サミットでの議論を踏まえ、また、CFTCが各種の規制・摘発を強化するなどを踏まえますと、相場操縦などの不公正取引に対する規制のあり方をどのように考えるべきかというような点が大きいかと思っております。

    次に、不公正取引に対する対応に関しましては、外国規制当局との個別情報の交換が必要となる場合がありますが、これは金商法などに比べまして法制上の対応が必ずしも十分ではないという御指摘もありますので、それを可能とするような法制上の整備を行なうべきではないか。

    3点目として、取引所における自主規制機能につきまして、既に平成10年改正で一定の措置が講じられているところでありますが、さらなる体制整備の必要性についてどのように考えるべきかということで、金商法なども参考にしながら考えるべきではないか。こういう御指摘を前回いただいたところであります。

    2番目の柱として、委託者トラブルの解消であります。先ほどの海外先物小委員会の中間とりまとめを踏まえ、海外商品先物取引等に関する参入規制、行為規制などの具体的制度設計をどう考えるべきか。また、特商法による規制を行っている各種取引類型、これは注に書いてありますが、例えばオプション取引とかロコ・ロンドンまがい取引等につきまして、どこまでを規制対象とすべきかということについての検討が必要だということであります。

    一方、国内商品先物取引に関しましては、累次の法改正によって行為規制を強化してきたところであります。再勧誘の禁止等が法定されておりますが、昨今の苦情の動向や他法令における関連制度の整備等を踏まえ、今後、さらなる対応を図るべき事項はあるかという点であります。

    3ページに行っていただきまして、3本目の柱として市場参加者の多様化、利便性の向上というところでありますが、まず1点目として、いわゆるプロとアマ、委託者のプロとアマの規制につきまして、平成18年改正で金商法に導入されておりますが、商品先物取引についても、一定のリスク管理能力を有すると考えられる者については行為規制等を緩和することの是非についてどのように考えるべきか。

    2点目としては、顧客が取引員に資金運用を一任するという、いわゆる「ラップ口座」というものは現在認められておりませんが、ラップ口座につきましては、取引員の手数料獲得目的の売買の危険が少ないというようなメリットも指摘されておりますが、その政策的意義や弊害防止の可能性についてどのように考えるべきか。

    3番目でありますが、当業者などの市場参加者の多様化を促進する観点からは、商品先物取引の媒介行為のみを行なう「商品仲介業者(いわゆる「IB」)」、Introducing Brokerという制度を法定することが有用ではないかとの指摘がありますが、その政策的意義や弊害防止の可能性について、どのように考えるべきかという点であります。

    4本目の柱といたしまして、商品取引所の競争力強化ということで、昨年12月に「金融・資本市場競争力強化プラン」が取りまとめられましたが、取引所の相互乗り入れのための枠組みの整備について、「平成20年中を目途に検討を進め、その後、速やかな実現を図る」とされておりますが、その具体的な制度設計をどのように行うべきか。また、その際ということで、最近の商品の価格が乱高下した場合における国民生活への影響の違いといった、「商品」と「金融商品」の特性の異同、また、それを踏まえた商品取引所法と金商法の法目的・体系等の相違を踏まえる必要があるのではないかというような指摘をしております。

    また、取引所に係る許認可事項につきましても、株式会社化の動きが見られる中で、一層の合理化を図るべき点はあるかという点であります。

    4ページ目に参ります。その他ということで、4本の柱以外にも重要な点として幾つかありますが、特に環境問題など、企業が新たな事業リスクに直面しておりますが、商品先物市場を利用することによる制度的対応の可能性についてどのように考えるべきかという点。

    さらに、取引所外で行われておりますOTC取引について、取引所との相互補完関係の進化、そしてまたOTC市場の発達を踏まえまして制度的なあり方についてどのように考えるべきかという点であります。

    その他として当業者によるヘッジ目的の利用を促進し、産業のリスク対応能力を強化するためにはどのような方策が考えられるか等につきましても検討事項の内容としていきたいと思っております。

    簡単ですが、以上です。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。

意見交換

  • 尾崎分科会長

    事務局に取りまとめていただきました今後の検討事項(案)をお示ししたわけでございますが、これは第1回分科会での皆さんの御意見、また、この間開催されました、先ほど報告がありました2つ、海外商品先物取引等に関する制度のあり方等についての中間とりまとめというものと、クリアリング機能の強化に関する研究会報告、さらに、国際動向ということを踏まえて以上のような論点が出てきたかと思います。本日のポイントは、検討課題のあり方について御意見をいただくとともに、論点として落ちているものがあるかないかということの御確認をいただきたいと思っております。

    恒例によりまして、説明に関しまして御意見等、御自由に御発言いただければと思いますが、議事の円滑のために、御発言いただく際には挙手の上御発言いただきますようお願いいたします。

    それでは渡辺委員、どうぞ。

  • 渡辺委員

    イの一番で申しわけありません。

    今回の制度改正に向けた最大の課題は何かと考えますと、それは一口に言ってマーケットの不振だろうと思います。検討事項(案)の環境変化の2つ目のところ、それから検討の視点の1番目の「○」のところにもそれがきちんととらえられておりますので、今回の検討の視点として最重要課題は市場の振興というところに焦点を当てていただきたいと私は思います。

    現状は、言葉を選ばずに申し上げますと、手足を縛られて水泳をしているようなものでございますので、それにさらにおもりを載せるというふうなことがありますと、検討の視点のところにございます産業インフラとしての役割が果たせなくなるということをまず申し上げておきたいと思います。

    それでは処方箋は何かということでありますが、その第1点は自由度の向上ということであります。自由度の向上について2点申し上げます。第1点は魅力ある商品の開発、上場を可能とする措置であります。取引所自身が認可制度のもとに置かれております。それから、取引所は今、4つの取引所とも株式会社化を目指して検討体制に入っております。俗に、品ぞろえの乏しいデパートにはお客は集まりません。したがって私は、この際、商品の上場につきましては認可制から届出制、もしくはそれに近いものに切りかえるべきだと思っております。

    古い話になって申しわけありませんが、認可制はとりながらも、AA制度というのが昔ありました。出てくれば原則としてほぼ100%認めるという制度がございます。上場商品については、株式会社の商品、品ぞろえに自由度がないというのはまことにおかしな話でありますので、そういった改正をぜひしていただきたいと思っております。

    それから、広い意味での取引のあり方につきましては、多様で厚みのある市場参加者の確保のための措置ということで幾つか掲げられております。IBの話、それからOTCも、農産物につきましてはこれまでの事実がちょっと違っておりまして、アメリカでも限定的ながらOTCは農産物につきまして認められております、したがって、この際、金融機関が先物市場に出てくるということも可能な措置がとられたわけでありますので、そろそろ農産物についてのOTCも考えていただいて、金融機関のフューチャーでの参加ということも促していただきたいと思います。

    IBの問題について申し上げます。これは実は先ほどのクリアリングハウスの検討会の話と関連するわけであります。JCCHの中に経営改革推進会議を設けまして、この秋を目指して行程表を作成する具体案を取りまとめの最中でありますが、2つの大きな障害にぶつかっております。この報告書の中では「他社清算」ということを言われておりますが、他社清算の可能性は限りなくゼロに近い。したがって参加資格のところで純資産要件から外れた方々の行き先としては、現在現実的なのは取次ぎであります。取次ぎだけということでは、落ちてきたというふうに見られがちでありますので、私は、IBについては早期に環境条件の整備という形で制度改正を行なっていただきたい。

    これは要約版には書いてないんですけれども、本文を見ますと、行政も、取引所も、業界も、挙げて環境整備をするということが書いてあります。皆さん本文をごらんいただけるとよろしいと思いますが、それが整備されませんと純資産要件を厳格に適用するということに移行できないということであります。

    それから、2つのうちの2つ目でありますけれども、破綻のための財源の整備ということで、小山課長から80億、90億で、保険も50億程度用意をしてという説明がございましたけれども、現在の業界の状況を見ますと、手数料を引き上げることによって運営費をすべてカバーするということが日に日に難しくなってきております。難しくなってきているということは、お預かりしている証拠金の利子を運営費に充てざるを得ないという状況が続くわけであります。

    その一方で証拠金利子のうち4割は税金という形で天引きされます。私は、信用力を強化するということであれば、期間を限定してでもよろしいので、納税の繰り延べというようなことを真剣に考えるべき時期にきていると思います。公益の観点から、JRの民営化のときの三島基金であるとか、郵政の民営化のときの地域社会貢献基金であるとか、一定の利益の中からの積立を繰り延べるという税制上の措置がとられておりますので、早期に信用力を強化するという点ではこれが有効だろうと思っておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

    そのほかの問題につきましては、加藤委員、多々良委員から意見の開陳があると思いますが、全体として私どもが考えております見解については、次回の会合までに網羅いたしまして、主務省並びに委員の皆様方のごらんに入れたいと考えております。以上であります。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    平井委員、どうぞ。

  • 平井委員

    新日本石油の平井でございます。申しわけございませんが、出張に行かなければいけないので、お先に発言させていただきます。

    先ほどの今後の進め方の中の市場の機能強化の観点からということで、当業者の立場から一言、お願いというか、要望をさせていただきたいと思います。

    昨今、幾つかの新聞にも出ておりますけれども、私ども石油の元売りで、卸価格の市場連動性といいますか、需給をより反映させたものを導入していこうという動きが1つございます。もう1つは、資源エネルギー庁の委託を受けまして、ペックで主催いただいております国内先物市場の調査専門委員会、これを立ち上げておりまして、こちらには東工取さん、あるいはモルガン・スタンレー、ゴールドマンサックス、住友商事、こういった専門の方にも委員になっていただいて、昨日第2回目を開催した次第です。

    この2つの動きの共通のテーマといいますか、ゴールが、昨今の原油価格の高騰のもとで、また独禁法の要請もございまして、私どもが売っているガソリン、灯油、軽油、A重油、こういった品目について透明かつ公正な卸価格の体系の整備を標榜するものでございます。

    そのためには、私どもあるいは私どもが卸す先の流通、ディーラー、こういった人たちと共有化できるような価格の指標、あるいはヘッジ機能が求められているわけでございまして、その観点から東工取さん、TOCOMへの期待というのが一段と高まっているところでございます。

    ということは、今申し上げましたガソリン・灯・軽・Aといった品目について品ぞろえをお願いしたいということでございまして、軽油は税金の難しい問題があって今休場しておりますが、この再上場、あるいはもう少し重たい油種につきましても上場をいただければ。昨日の専門委員会でもかなりこういった要望が出されております。

    これまでも取引時間の延長とか、値幅制限の緩和とか、いろいろ改善をしていただきまして、大変感謝申し上げているところでございますけれども、こういう点もあわせて、クリアリングハウスの機能強化も、流通の人間が今後出ていくには非常に重要な安心・安全の観点から進めていただきたいと思いますし、上場品目の品ぞろえの強化という点をぜひお願いしたいと思います。以上でございます。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。

    それでは南學委員、どうぞ。

  • 南學委員

    私、取引所の立場から今後検討すべき事項について意見を述べさせていただきます。

    全体として見ると、これからまさに検討しなければならない課題が網羅されており、よく整理されているという感じを持っております。ただ、3点、要望なりコメントをしておきたいんですが、第1に、2ページの一番上の枠の3番目、「取引所等における自主規制機能について」というところをごらんいただきたいと思いますが、現在、私どもの商品取引所では取引の公正を確保するために、商取法に基づいて市場取引監視委員会、これは学識経験者で構成されておりますが、それを設置して、第三者の立場から市場の監視を行なってもらっております。

    一方、我々は今、株式会社化を進めておりますが、株式会社化の後においては、公正な取引を確保するための体制の整備が強く要請されておりますので、すべての委員が取締役からなる独立性の高い自主規制委員会を別途設置するということで、今準備を進めているわけであります。このため、株式会社後は現在の法律の市場取引監視委員会と自主規制委員会が並存することになりまして、この結果、これら委員会の機能が重複する面が出てくる。そういうことでございますので、ぜひこうした点の法的整備についてもこれから御検討いただきたい。これが第1点であります。

    第2点は、3ページの一番下に書いてあります、商品取引所の競争力強化に関連する取引所に係る許認可事項について一層の合理化を図るべきであるという点、全くそういう方向でお願いしたいのでありますが、厳しい国際的な取引所間競争に打ちかっていくためには、何よりも、この分科会でも指摘されたように、スピード感を持って我々は対応していかなければならないと思っております。こうした観点も踏まえて私どもは株式会社化を決断した次第でありますが、現在の法令の枠組みでは許認可の手続にかなり時間を要してしまうケースがあるわけでありまして、スピード感を持った対応というのがここで挫折することにもなりかねない。

    例えば、上場商品は今はすべて定款に記載しなければならないと法律で定められております。新規商品を上場する場合には定款変更のために、その都度、会員総会、株式会社後にありましては株主総会を開いて審議をしなければならないという手間がかかるわけでありまして、今後は上場商品の記載を定款でなくて業務規程とすることや、あわせて、軽微な規程変更は主務大臣の認可事項から除外するなどの法令面の手当てをぜひお願いしたいと考えております。こうした点を踏まえて検討を進めていただければと思います。

    第3が、4ページのその他の一番上に書いてあります、環境問題など、企業は新たな事業リスクに直面しているが、商品先物市場を利用することによる制度的対応の可能性についてどう考えるか、これが検討事項のテーマとして掲げられております。御承知のとおり、先般の金商法の改正によりまして証券取引所等におきましては排出量取引が上場できるようになったわけでありますが、一方、商品取引所法、現行の法律におきましては、残念ながら法的制約があり上場が困難な状況にあるわけであります。

    昨年末、政府において取りまとめられた「金融資本市場競争力強化プラン」は、取引所間の競争を促進することによって各取引所の競争力を強化すべきであるという考え方を踏まえてまとめられたわけでありますが、排出量取引等の無体物については、以上申し上げましたとおり、証券取引所等と商品取引所の間では競争条件に差が出てきてしまう。こういうのが現状であります。

    排出量取引はまさに我が国の生産流通活動に直結する重要な産業インフラでありますし、また、エネルギー商品市場と密接な関連がありますので、私ども取引所といたしましては、今後、排出量取引の一翼を担ってまいりたいと考えております。したがいまして、政府におかれましては商品取引所において排出量取引を上場できるよう、ぜひとも法的手当てをお願いしておきたいと思います。この点をぜひ今後の検討の重点事項の1つとして頭の中に入れていただきたいと思います。

    第4点は、渡辺理事長から冒頭お話がありましたように、今回のいろいろな検討に当たりまして、ぜひとも市場の活力の復活という点を常に頭に描きながら、改正商取法が施行されて3年余がたちましたので、その後の状況変化も踏まえて、規制のあり方、運用も、これでいいのかという面でもぜひ眺めていただきたいなと思っております。以上であります。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    ほかに。

    では佐藤委員。

  • 佐藤委員

    私からは質問をさせていただきたいんですが、海外商品先物取引、海先についてですが、この3年間ぐらいで急激に苦情等が発生しているという状況の背景みたいなものは何かあるんでしょうか。その理由といいますか、考え得る。

  • 小山課長

    委員会の場では、具体的に何がそのバックグラウンドにあるかということについて、必ずしも確たる答えは出ておりませんが、議論の中で、国内の商品取引に関して非常にきれいになってきたということもあって、一部の問題のある方が海外のほうに行ったのではないかというような御議論もありましたけれども、具体的にこれとこれとこれが原因だということは必ずしも明らかになっていなかったかなと思います。

  • 佐藤委員

    私もデータを取っているわけではありませんので、断定するわけにはいかないと思いますが、一部お話を聞くところによると、国内で先物取引が厳しくなったことによって、かなり廃業されたり、営業できなくなってきたという実情がある。それは厳しい事前規制等があってこうなったということだと思うんですが、それが、逃げ場として海外先物、規制がないところに、また、それまでの経験や知識をある意味で生かしていける場として海先というものが目をつけられているのではないかなと思う点があります。

    今の市場の現状として、先ほど渡辺委員からもお話がありましたように「ふしん」というものがあって、それは振るわないという不振と、信頼できないという不信と、2つあるんじゃないかと思うんですけれども、信用できないという意味では、海先というものから出てくる悪いイメージが国内の商品市場にもネガティブな影響を与えているのではないかと考えますので、そういう意味では海先についての規制を、国内と同様に、それ以上に厳しくやるべきかな。

    我々が見ますと、国内の先物市場ですらなかなか素人の方にはわかりづらいにもかかわらず、海外先物を取ってしまえばもっとわかりづらくなるはずですし、そのルールもしくは体制、制度というものについては国内で適用できるものではない。そういうものがより緩やかな制度の中で行われているというのは整合性が取れないと思いますので、その辺はしっかり規制をしていかれるべきではないかなというのが私の意見であります。以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    ほかに、いかがでしょうか。

    高井委員、どうぞ。

  • 高井委員

    昨今は原油の値段が上がったり穀物の価格が上がっている中で、全世界的に商品の投機、スペキュレーションに対する風当たりが非常に強いというのが今回の検討課題の1つに挙げられている理由だと思うんですね。そこで1つ、この委員会として外してはいけないスタンドポイントとしては、基本的に日本の今の状況というのは、アメリカで起こっているような過度な価格の乱高下による社会的な問題以前の問題で、これだけ盛り上がっている中で出来高が全然できていないという非常にしんどい状況があるということですね。

    ですから、確かに社会的に問題になっているということはあるんですけれども、我が国の先物取引所に関して言うと、規制の議論をするよりも、まずは取引の促進、今の取引所の出来高の不振をどう活性化させていくかというのを議論すべきではないかと思います。それが第1点。

    それから、第2点ですけれども、スペキュレーションとマニピュレーションという言葉がありまして、この辺のところが混同されていて、特に原油価格が上がって世界的に人々が困るということになると、スペキュレーションが悪いという方向に議論が行きがちだと思うんですね。ですけど、これは間違っていまして、スペキュレーションというのは非常に健全なものなんですね。スペキュレーションがあって初めて価格の形成がなされますし、ヘッジャーがマーケットで取引をするときに、スペキュレーターがいるからちゃんと価格がつくわけですね。

    ここで間違ってはいけないのは、我々がきちんと規制しなければいけないのはマニピュレーションであって、ここで言うところの価格操縦ですね。これに関しては、もし今、国際的な情報交換に関する法律的な制度がないということであれば、早急に米国、欧州、日本・アジア等のレギュレーター間の適切な情報の開示、それから、マニピュレーションが行われて不公正な価格形成がなされている場合の対応を、ぜひとも法制度の改正をやっていただきたいと思います。

    ここで申し上げたかったのは、スペキュレーションとマニピュレーションは違うということですね。たまにスペキュレーションが過度になって、エクセッシブなスペキュレーションが価格の乱高下を招くというのは事実としてあると思うんです。ですけど、これは取引所の運営の上で建て玉の制限を厳しくするとか、証拠金を上げるとか、日々の取引所レベルでの対応で過度なスペキュレーションを抑えていくということは対応可能だと思いますので、特に今までのやり方を大きく変えなければいけないということはないのではないかと思います。

    最後に、南學委員もおっしゃっていたんですけれども、昨今、環境問題、洞爺湖サミット以降はCO2の排出権取引に関する関心度合いが高まってきまして、日本の経団連等々も、全くノーであるというスタンスから、かなり状況が変わってきていると思うんですね。そんなこともあって、今は証券取引所のほうで排出量取引検討会等々も実施されておりますので、ぜひとも商品取引所法の改正を早急に行なって、商品先物の上でもCO2の排出権取引ができるような法改正をやっていただきたいなと感じます。以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    まさに世界的に今着目しているのはマニピュラティック構造なんだろうと思うので、そういった点はいい御指摘だと思います。どうもありがとうございました。

    ほかに、いかがでございましょうか。

    大河内委員。

  • 大河内委員

    いつも同じことを申し上げて、申しわけないと思っているんですけれども、先物市場を巡る国際動向、サミットでクリアにするという宣言がなされたというように、国際的にも先物市場というのは素人にとっては全く理解不能の、つまり、これを買ったらもうかるのか、もうからないのかということは見えない世界だと思いますし、そうなんだろうと思うんです。この市場が素人にとってそういう世界だということは、かなり世間に知られていると思うんですね。ですから消費者団体はこういうものに取り組んだことがほとんどないんです。だめに決まっている。手を出さないほうがいいということでずっと来ましたから。

    それでも被害が起きているということを考えますと、よほど勧誘の仕方が上手なのかなと思うんですけれども、その市場が信用度を高める、自由度を高めることについては私も特に異議はないんですけれども、そこによくわからない人たちを勧誘して入れてしまうというところに最も問題があるのであって、委託者保護のところに「不招請勧誘の禁止」ということをぜひ検討事項の中に入れていただきたいと思います。

    そうでなければ、例えば環境問題の排出権取引というようなことでも、何となくいいことかなと思って勧誘されてしまうというような方が、また多数被害者として登場するのではないかという不安がありますので、ぜひ不招請勧誘の禁止については皆さんで議論をしていただきたいと思います。

  • 尾崎分科会長

    では、唯根委員。

  • 唯根委員

    あわせて消費者側から一言申し上げさせていただきたいんですが、トラブル解消の部分で制度整備をというふうに御提案をいただいているので、業界のADRの機能やなんかについては御検討いただけるのかどうか、それから、そういう制度を利用することで消費者が巻き込まれたときに確実に救済していただけるところがあることで不信感を一掃していただけるのではないかと思います。

    今回、IBという新しい仲介業というような御提案もあるようなんですが、こういったものについても、消費者とすると余計わからない。でも巻き込まれてしまいそうな、広報と言うんでしょうか、報道によっては危険性がまた高まってしまうのではないかという不安もございますので、素人が手を出せない世界だ。もしそういう者に勧誘をした場合には、懲罰的な部分で事業者の方に規制をかけていただくという部分も御検討いただけたらと思います。

  • 尾崎分科会長

    では。

  • 荒井委員

    検討の視点ということで1ページの下のほうにお書きになっていることは大変結構なことだと思うわけでありまして、商品先物取引の機能の重要性ということを第1に頭に置いて、その機能が発揮できるような環境整備なり市場の整備を図っていく、これが主眼であるべきだと思いますし、それにあわせて委託者保護の必要性についても十分今後考えていかなければならない。

    委託者保護という観点は私自身一番関心の高いところでありますので、その点についてちょっと申し上げたいと思うんですが、委託者保護というときに、トラブルの実態をまず見なければいけない。それから規制の対象者の特質というものを見きわめるべきではないだろうか。一律に同じような規制をかけるというやり方ではなくて、対象者の特質、あるいはトラブルの実態に合わせた規制のあり方を求めていくのが、規制の正当性といいますか、納得性といいますか、言いかえると、それが実効をおさめるかどうかというところの一番大事な点ではないかと思うわけです。

    そういう観点から申し上げますと、海先の小委員会で参考資料としてお出しになっておりました国民生活センターへの苦情相談の内訳といいますか、トラブルの内容、恐らく主務省で相当時間と手間をおかけになったのではないかと思いまして、私どももあの中身がどうだということを早くから知りたかったわけで、その点、棒グラフの形で示していただいたことに敬意を払う次第でありますが、あの統計数字を見てみますと、明らかに国内商品のほうは、これをもって十分と言うつもりはございませんけれども、かなり減ってきている。それに対して、平成17年ごろからでしょうか、海外先物が、オプションとかまがいものを含めて大変なふえ方をしている。

    私が冒頭で申し上げた視点から言いますと、海先関係の規制というものはきちっと、海先法の改正という形で取り組んでいくべきではないだろうか。検討の視点の2ページでございましたか、委託者トラブルの解消というところの最初の「○」で、海先小委員会の中間とりまとめということを委託者トラブルの解消という形でくくっておられるわけですが、恐らく小委員会の中間とりまとめで取り上げられた内容は委託者トラブルという視点だけでは包み切れない問題を含んでいるだろうと思います。その点を今申し上げるつもりはございませんで、少なくとも委託者トラブルとの関係で言えば、その実態に応じた形で十分な規制を図っていくべきではないだろうか。これが申し上げたい1つです。

    もう1つは、その統計に出ておりましたように、国内のほうはかなり減ってきているという実態を考えますと、今し方大河内委員、あるいは唯根委員からも御指摘がございましたけれども、国内の取引については従来何度も法改正を重ねて規制がかかってきております。業界の意識改革もかなり進んできている。あるいは日商協も最大限の努力を続けているつもりでありまして、その努力をもう少し続けて見ていただきたいということでございます。

    それから、特質と実態ということに絡めてもう1点でございますが、12月のこの分科会の中間とりまとめの段階での議論でも、恐らく今後の商品先物市場というのは、いわゆるプロ化に向かうだろう。個人、法人を問わずプロ化の方向に向かうだろう。いわゆるプロの市場参加者という方々は、商品先物の知識なり、経験なり、リスク管理と言いますか、判断能力が高いわけです。それを従来の個人向け型の商品取引所法のもとでの規制と同じ規制で臨んでいくのがいいかどうか、そこは十分考えていただく。

    もっと端的に申し上げますれば、プロ化が進んでいくという状況のもとで、そういう対象者に対しての規制というのは、もっと緩めてしかるべきではないか。そういう区分けをしていくほうが委託者保護にもつながりやすいし、ひいては市場の活性化とか国際競争力の強化にもつながっていくのではないかと考えます。とりあえず。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    では大河内委員。

  • 大河内委員

    反論ということでは全然ないんです。同意できる部分もたくさんあるんですけれども、国民生活センターの棒グラフに出ているものがすべてだと思うのは大変な間違いであって、これは本当に氷山の一角だ。これの何倍も被害はあるんだと皆さんが認識してくださることを望んでいます。

  • 尾崎分科会長

    少しデータに関して。

  • 小山課長

    今の荒井委員からのお話で、実は海外先物のときには国内と海外を比較したグラフを入れたんですが、今回は規制の海外と非規制の海外しか入れておりませんが、一応数字だけ御紹介させていただきますと、国民生活センター、これは氷山の一角という御指摘がありましたが、平成15年が全体で7,810件、うち国内公設が5,159件、規制海外、いわゆる海先法の規制されているのが665件、非規制海外が61件、いずれにも該当しないものが1,934件、こういう数字でありました。それが19年度には、先ほどの7,810件に対応する数字が4,108件、国内公設、5,159件に対応するものが894件、規制海外、先ほどの665件に対応するのが503件、非規制、61件に対応するのが1,182件、いずれにも該当しない1,934件だったものが1,538件ということであります。いずれにも該当しないものとか、幾つか重複するものがありますので、必ずしも一致しておりませんが、こういう状況であります。

    あと、先ほどの佐藤委員からの質問、言葉が足りなくて申しわけなかったんですが、背景と言いますか、海外先物、特に非規制がふえている原因として私たちが議論したのは、まず何も参入規制がなくて事前規制がないということで、どういう業者が取引をしているのかが把握しにくいということ、行為規制が不十分で委託者の方々がトラブルを受けている例が多いと考えられる。あとは、国内と違いまして資金が必ずしも分離保管されていないという点があるのではないか。さらに言えば、私たちの行っていたPRなりが必ずしも十分ではなかったというようなことが原因ではないか。それに対しての対応策を示したということでございます。

    以上、補足まで。

  • 尾崎分科会長

    加藤委員。

  • 加藤委員

    二、三、私の感じたところをお話ししたいと思います。

    今後の検討事項、これは先ほど南學理事長もおっしゃっていましたとおり非常によくまとめられておりますし、この内容でぜひとも御検討いただきたいと思っております。何よりも、産業構造審議会の商品取引所分科会でございますので、一番重要なのは、我々の商品取引市場がどういう位置づけをなされているのか、金融商品を上場している市場とは少し趣が違うと申しますか、そういったところを十分理解した上で、検討の視点の冒頭にも載っておりますとおり、重要な産業インフラとしての役割を担っているんだということを大前提に議論していかなければいけないのではないかと思っております。

    冒頭、渡辺理事長からもお話がございましたとおり、ほかの委員からもお話がありましたとおり、今、我が日本の商品先物市場は非常に低迷しておりまして、サミットで議論が出ておりましたが、福田総理は安心されていたのではないかと思うほど日本の市場は関係ない状態にあったということだと思います。世界の投機マネーが入っていくようなマーケットまで日本の市場はステージが上がっていない状態でございますので、この辺をいかに改善していくかということが重要なポイントであろうかと思います。

    また、委託者トラブルの問題につきましては、先ほどから多数の委員の方々のお話がありますように、海外商品先物取引については早急に、報告書等々にも出ていますとおり、規制をかけ、きちっとしたルールのもとに機能するようにしていただきたいと思っております。先ほど大河内委員がおっしゃったように、氷山の一角ということでございますので、相当な委託者の問題をはらんでいるんだろうと思いますので、ぜひともその辺は、我々国内の商品先物市場にかけられている規制と同等レベルのものは御検討いただきたいと思っている次第であります。

    我々といたしましても、国内商品先物取引の業者はコンプライアンスの徹底を図っておりますし、荒井会長からお話がございましたとおり、自主規制団体も相当検討いただいていますし、業界内での自助努力も鋭意やっております。そういった中で、まだまだ万全ではないかもしれませんが、それ相応の結果も出てきているのではないかと思っているわけであります。我々といたしましては、ここでさらなる規制をかけるというのではなく、現在の状態をいかによく、さらに掘り下げていくかということで見ていただきたいなと思っております。

    くれぐれも申し上げますが、我々国内商品先物取引業者といたしましても、海外商品先物取引の問題点、あるいはトラブル、こういった社会現象を我々と同一視されることは非常に遺憾に思っておりますので、そういった意味でもきちっと整理、処理していただきたいと思っている次第であります。

    また、市場参加者の多様化、利便性の向上におきましては、我々といたしましてもラップ口座、IBの問題、これは十分御議論いただきたいと思っております。消費者の方々から懸念される声というのは当然おありだと思います。我々としましても、例えばラップ口座を広く皆に認めてくださいということを言っているわけではなくて、そもそも我々業者は許可業者でありますし、そこに従事しているセールスはきちっとした試験を受けてライセンスを授かっている者たちであります。また、その者たちの中である一定の基準をクリアした者とか、そういったものを決めていただき、そういう基準のもとに機能するセールスなり企業がラップ口座を持つことができるとか、そういったことで御議論いただければなと思っている次第であります。

    いずれにいたしましても、今回の産業構造審議会商品取引所分科会、非常に私は期待しておりますので、ぜひとも皆さんの御意見をちょうだいしながら、さらなる市場の拡大を担えるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

  • 尾崎分科会長

    多々良委員。

  • 多々良委員

    今度の産構審の中で、商品先物市場の競争力の強化が喫緊の課題だということで、非常に期待しております。ということでございますが、それをかち得るにも不信をどう取り除いていくかだろうと思います。

    今の状況で申しますと、皆さんも御存じのように、四、五年の間に取引量は半減したというような形、それから、最近の石油市場等の流動性の低下等を見ますと、これで国際化できるかという非常な不安があります。その原因は何かということもよく掘り下げてやっていかなければいかんと思いますけれども、はしの上げおろしまで、微に入り細をうがつ規制の仕方というのは果たして公正な価格形成に役立つのか、こういうことも一部懸念しております。

    それから、誤解ということではないんですが、私は保護基金の理事長もしているものですから、当保護基金が委託者保護という観点では一番機能する制度だろうと思っております。そういう意味で、市場の信頼性をかち得るということについては委託者トラブルの減少ということが喫緊の課題、これは大切なことなんですが、委託者保護と委託者トラブルというのはちょっと違うわけで、何でも保護されているということではなくて、自己責任の上でということと、ルール、リスク、こういうことを説明して、きっちり理解してもらった上での市場参加ということだろうと思います。

    きょうは、事務局からまだ早いから言うなと言われているんですが、委託者保護という観点から考えますと、認可、税制のこと等を含めて御要望を申し上げていますように、これは委託者保護に重大に影響することでございますので、ひとつよろしくお願いいたします。以上でございます。

  • 尾崎分科会長

    では久野委員、どうぞ。

  • 久野委員

    2点だけ。

    海先の話については、もちろんここに書いてあるとおり、いわゆる営業目的、我々が言うところのコマーシャルですね。例えば住友商事さんであるとか、カーギルさんであるとかいう人たちは海外の商品先物市場を使っていなかったらえらいことになっていたわけでございますので、この辺をはっきり区別して、大プロ、コマーシャル、そういう人たちは今まで以上に自由にできるように、それこそ高井さんに聞いてみなければ、不自由な点があるのかどうかわかりませんけれども、今までと少なくとも同じぐらいの自由度は確保していただきたいだろうという気がします。

    それからもう1つ、クリアリングハウスの件でございますけれども、冒頭にお話がありました新商品の自由度みたいなものと、もう1つ、クリアリングハウスの機能の強化というのは恐らく両輪になってくるんだろうと私は思っております。出てきたレポートの中では日時でポジションあるいはリスクを把握するという話ですけれども、もう1歩進めていただいて、もうほぼ電子化に、ザラ場になるわけでございますので、リアルタイムを目指していかないと、ほかの取引所、海外の取引所との競争に負けていくだろうと思っております。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    家森委員、どうぞ。

  • 家森委員

    まず、海外先物についてはほかの委員と同じでして、これは早急に規制をしていただかないと、この委員会に出ておりまして現状の問題を聞くと、例えば主務省で、どの程度これを扱っている業者がいるか、数すらわからないというような状況でありますので、この点できちんとした規制を早急につくっていただきたいと思います。

    それから、2点目で、今後国内の商品先物市場を魅力的なものにして競争力を強化するという点で、上場商品の品ぞろえを豊富にすることも重要でしょうし、試験上場等をしている商品についても、取引所の自己責任で継続するなりやめることができるように、取引所自身の自己責任ですね。赤字のものを出し続けるのは損だということでやめられる、赤字でも戦略的だということで続けられる、そういう点で自主性を中心にしたほうがいいのではないかと思います。

    それから3番目で、クリアリングの強化についての報告書が出ておりまして、基本的方向性は私もこのとおりだと思いますが、同時に、例えば積立金を一気に80億まで積み立てていくということがすぐにできるのかなというので、現実的な方法として、先ほど渡辺委員から税制上の配慮を考えるというようなアイデアがありましたけれども、何らかを考えないと、積立金というのはリスクのバッファーですので、これから未来永劫に使うものをわずか数年でためる必要は、本来はないわけですね。たまたま今までなかったから急にやらないといけないということなんですが、その期間について何らかの対応をとるということで、実現するための現実的な知恵について御検討いただければと思います。

    それから、多様な参加者を増すことが市場の魅力を増すという点についても認識は同じでございまして、前回の金商法の改正で銀行が本格的に入れるような枠組みができてきたと聞いておりますけれども、ほかの投資家、例えば年金とかが、海外ではこれがたくさん入り過ぎて問題かというような話も出ているぐらいなので、我が国においてもこういう機関投資家の方が入ってくる上で規制上の何らかの要因があれば、それを緩和していくような対応も必要ではないかと思われます。

    最後に、規制を強化するということについての根本的な考え方ですけれども、金融業務とか商品業務というのは非常に複雑になっておりますので、枠をつくっても、それで規制が十分実効的であるというふうにはならなくなっているということで、規制を守ればいいことがあるというインセンティブを与える、より高いコンプライアンスをしている方に対しては何らかのメリットがあるという形の法体系といいますか、インセンティブを考えたレギュレーションにしていく必要があるのではないかと思います。以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    高井委員、どうぞ。

  • 高井委員

    今までの論点で漏れていた部分で、OTC取引について意見を述べさせてもらいたいと思います。

    OTCというのはオーバー・ザ・カウンターの略でございまして、日本語では店頭取引とか相対取引とか呼ばれております。取引所取引とOTC取引というのは非常に密接な関係があって、以前、この委員会でも議論になったことがあるんですけれども、市場が発展していくときというのは多層構造で発展していくんですね。取引所がサークルのど真ん中にいて、その周りを取り囲むように多層的にOTC市場が成り立っていく。OTCでやったやつを取引所にリスクヘッジに行くというのが健全な市場の発展なんですね。そういう意味でいうと、OTCの取引というのは促進すべきであって、決して規制を厳しくすべきではないというポイントが1つです。

    ただ、そう言っても昨今の原油価格の高騰の中で、市場取引、取引所取引の規制が非常に厳しくなったがために、一部の投機的なマネーがOTC市場に大量に流れ込んだというような状況があったと思います。それが価格のマニピュレーションだとか、そういう行動につながっていって、取引所での取引を監視していれば市場全部が見えないという状況に今はなりつつある。

    そういう観点から、OTCというのは非常に重要な役割を果たすんですけれども、不正が行われているのではないか、マニピュレーションがOTCのマーケットにどんどん移行しているんじゃないかということを規制当局が察知した場合は、いつでも市場調査権と言いますか、情報をプレーヤーに対して開示する権限をレギュレーターが持っておく。必要に応じて、先ほど申し上げたように、日・米・欧でレギュレーター間で情報の交換をするというような対応が必要ではないかなと思います。

    申し上げたかったことは、OTC市場そのものを規制するというのではなくて、それは促進しなければいけない。ただ、マニピュレーションがそっちのほうに流れていっている場合にはアクションをとれるような制度改正が必要なのではないかと思います。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    どなたか御意見ございますか。

    今御意見を伺って、まさに市場の価格形成といいましょうか、これが1つコアになってくるということで、マニピュレーションがあったり、こうあってはまずいわけで、基本的に価格形成というのは自由な価格形成の場としてあっていいはずだと思うわけで、そこに規制がかかって自由な価格形成ができないというのは一番まずいんだろうと思うんです。

    逆に、レギュレーターとしては、自由な価格形成がうまくできるような手法を持っていないとまずい。その点で、果たして現行法の中でレギュレーターがそういうところに入り込めるか、今のオーバー・ザ・カウンターの問題も、そこを適切にできる権限があるのか、あるいは権限があってもどう行使するのか、いろいろ議論があるんだろうと思うんですが、海先のほうも、まさにレギュレーターが入っていけないというのがあったのが悪かったわけで、そこを一体どういうふうにレギュレーションの中に取り込んでいくのかというふうな問題は1つあるんだろうと思います。

    品ぞろえの問題というのも、市場の価格形成といいましょうか、それをどのようにしてやっていくのか、そういった点で品ぞろえもちゃんとできるように、これもレギュレーションでそれができなかったらまずいわけで、どういうふうに自由度を高めながらやっていくのか。そういった意味では、1つは市場の振興というんでしょうか、価格形成の公正性に世界は着目しつつやっている。その点は皆さん、自由度を高めていくという点では御意見は一致していると思って、そこもこれからいろいろ議論をしていきたいということ。

    そして、市場の不振というのが、海外先物が公設市場にまで影響しているという御指摘もあったわけで、取引所分科会がそこに権限があるのかどうか、個人的には疑問に思っているところがあったんですが、海先とか特商法の対象となっている部分をしっかりやっていないと、日本の商品先物市場に対する悪影響が出てきているというのがはっきりしてきた感じがするわけで、そこのところもしっかりとこの中で議論して、どういう対応の仕方がいいのかということになってくるんだろうと思います。

    また、市場の活用の部分でいうと、ビジネスユースなんでしょうか、コマーシャルユースのものに対してどういうふうにするのかという問題、素人さんをどうするのか。しかし、素人さんでもある程度お金が集まってきてプロフェッショナルのような運用の仕方をする、例えば年金みたいにやってくると、これはまたちょっと違う世界なのかもしれないわけで、そこのところも、参入してきた方々をどのように区分して、多様な参加者にふさわしい扱い方をしていくのかということにもなろうかと思います。

    もとより、業者の規制のあり方でラップの口座であるとかIBの話とかが出てきたわけで、ここに挙がっている検討テーマはこれでよろしゅうございましょうか。

    特に御異論がないようでございますし、皆さんの御意見を参考にしながら、これから各論的にやっていきたい。

    また、「早急に」という言葉がたくさん出てきたわけでございまして、この議論というのは早急に対応しなければならないものも幾つか挙がっているかと思います。したがいまして、これからの日程に関して事務局から御提案がございますが、皆さんお忙しい方々でありますが、集中的に審議に御参加いただきたいということで、まだまだ御意見は尽きないかと思いますが、これから各回でいろいろと議論を掘り下げていきたいと思っております。

    まだまだ御議論があろうかと思いますが、きょうの目的としては、第1回の分科会以後の状況の説明と、現在置かれている状況、そして今後の検討課題の御確認ということで、一応本日の目的は達したかと思っておりますが、何か御意見ございますでしょうか。

    よろしゅうございましょうか。

    それでは、最後に今後の分科会の日程に関しまして事務局から連絡させていただきたいと思います。

  • 小山課長

    それでは、資料7に基づきまして「分科会における今後の議論の進め方について(案)」ということで説明をさせていただきます。

    本日会議をいただきましたが、まだ論点として足りないと思われる点とか、それぞれの論点につきまして御意見があれば、暫定的でも結構ですので、お盆前ということで、8月11日、あと2週間ほどでございますが、紙で提出をいただければと存じます。

    その後、9月から11月にかけまして、これはあくまで現在の考えでありますが、原則として月2回ぐらいのペースで分科会を開催して御審議いただければと思っております。最終的には年内に報告書案をまとめていきたいと思っておりますので、パブリックコメント期間を経て発表というのが現在の案であります。

    あわせまして、最初に御説明がありましたが、津谷委員がきょうはどうしても出席できないということで意見をいただいておりますので、これも踏まえた上で皆さんから御意見をいただければと思います。以上です。

  • 尾崎分科会長

    本日は御多忙の中、長時間にわたり熱心に御議論いただきまして、まことにありがとうございました。また、今後の日程調整に関しましても、御協力のほど、よろしくお願いいたしたいと思います。

    それでは、以上をもちまして本日の産業構造審議会第2回商品取引所分科会を閉会したいと思います。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月3日
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