経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会(第6回)-議事録

日時:平成20年10月29日(水)
場所:経済産業省別館11階共用1120会議室

議事概要

  • 大山商品取引監理官

    それでは、定刻でございますので、ただいまから産業構造審議会第6回商品取引所分科会を開催させていただきます。

    委員の皆様方には、ご多忙のところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。

    まず、私から配付資料の確認をさせていただきます。お手元の資料一覧をごらんください。資料1は議題及び議事次第でございます。資料2は委員の名簿でございます。資料3は「透明かつ公正な商品価格形成の推進等に係る論点(案)」でございます。それから、最後に、資料番号を振ってございませんが、参考資料集を添付させていただいております。何か不備等ございましたら、事務局までお申しつけください。

    それでは、以後の進行は、尾崎分科会長、よろしくお願い申し上げます。

  • 尾崎分科会長

    それでは、最初に、本日の委員の出欠状況でございますが、18名中15名がご出席です。したがって、産業構造審議会令第9条の規定により、本分科会は成立しております。なお、池尾委員、上村委員、平井委員は本日ご欠席でございます。

    次に、本日の議事に入る前に、議事録の公開に関しましてお諮りしたいと存じます。第1回の分科会におきまして、議事の要旨及び配付資料の後日公開についてご承認をいただいたところでございますが、分科会運営についての一層の透明化を図るため、産業構造審議会の他の分科会の例も参考に、発言者の名前を記載した逐語の議事録についても公開することといたしたく存じます。なお、公開に当たりましては、事務局より皆様に内容の確認をさせていただくことを予定しております。また、第1回議事録からさかのぼっての公表とさせていただくことをあわせてご了承いただければと思いますが、いかがでございましょうか。よろしゅうございましょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    それでは、そのように取り扱わせていただきます。どうもありがとうございました。

    それでは、本日の議事に入ります。

    今回は、透明かつ公正な商品価格形成機能の強化及び店頭市場のあり方について議論を進めさせていただきます。まず、資料3「透明かつ公正な商品価格形成の推進等に係る論点(案)」について事務局から説明いただきます。事務局からの説明の後、皆様からのご意見をいただきたいと思います。それでは、小山課長、よろしくお願いいたします。

  • 小山課長

    それでは、資料3及び参考資料集に基づきまして説明させていただきます。きょうは説明のページ数が非常に多いものですから、かなり省略して説明させていただくことをお許しいただければと思います。

    では、資料3「透明かつ公正な商品価格形成の推進等に係る論点(案)」ということで説明させていただきます。

    まず、全体の現状及び基本的認識なのですが、透明かつ公正な価格形成の考え方につきましては、ご存じのように最近、世界的に店頭市場というものも商品取引所とともに急速に発達しております。世界的な規模での資金移動も活発化しているということで、単一の市場内にとどまらない複数の市場を利用した相場操縦行為など、新たな類型の不公正取引が行われるおそれもあるのではないかと。市場の公正性の担保の必要性が特に高まっているのではないかということであります。特に石油製品等におきまして、商品取引所の先物価格に連動させるというような事例があらわれていることも考える必要があるかと思います。

    そういう中で具体的な論点なのですが、まず1番目に、相場操縦等の不公正取引に対する処罰ということで、現在の商取法116条では、後ほど書いてございますが、「商品市場における取引に関し」ということで、不公性取引に関する禁止は、あくまで基本的には本邦商品取引所内においてのみ行われる取引を対象としているということですが、現物市場とか海外市場を利用した行為というのは想定していないが、それでよろしいのかということであります。

    (3)にまいりますが、その場合の罰則の重さも、現在、十分な抑止力となっているかということについても検討の必要があるのではないかということであります。

    次に、取引所における取引の公正を確保する体制整備であります。現在、商品取引所法においても、公正な価格形成機能を強化するということで、従来から市場取引監視委員会の設置が法定されているというところでありますが、この体制の充実についてどのように考えるかという点であります。

    次の論点が外国規制当局との連携強化であります。国際化がかなり進展する中で、各国の規制当局間の国際的な連携が重要だということで、ことし7月のサミットでも、各国の関連当局の努力の歓迎、さらなる協力の奨励という合意がなされた中、外国規制当局との連携を強化する必要があるのではないかということであります。

    次に、過当数量取引等への対応ということで、現行の商取法において、買い占め、過当数量取引等について、主務大臣が取引所の会員等に対し、取引等の制限を命ずることができることとされておりますが、今後、より柔軟な対応を可能とするために、違う措置が必要なのではないかということであります。

    もう一点が店頭取引の規制のあり方ということで、店頭取引については、これまでかなり限定的にされておりました国内取引所相場を利用した一般委託者相手の店頭取引というのは禁止されてきました。また、海外相場を利用した場合にでもかなり限定的な要件で認められております。一方で、国内外で店頭取引が著しく拡大してきているという状況がありますし、中小企業のリスクヘッジに利用されているというようなケースもございます。店頭市場と先物市場との裁定取引とかということもあります。ただ一方で、ロコ・ロンドンまがい取引のようなトラブルの事例も発生しているということで、後者につきましては、ことし6月に海外商品先物小委員会で中間とりまとめをしていただいております。このような考え方を踏まえて、どのように考えるべきかという点でございます。

    では、3ページ以降につきまして、具体的な内容について説明させていただきます。

    まず、第1の論点であります相場操縦の不公正な取引への対処であります。

    現行制度の概要、これは先ほど簡単に申し上げましたが、下の点線の中をごらんいただきますと、現在は116条において、「何人も、商品市場における取引に関し、次に掲げる行為をしてはならない」ということで、行為主体は非常に広いのですが、「商品市場における」ということで、基本的には我が国の中における取引所内においての取引を規制の対象としているということで、当然のことながら、現物市場とか海外市場は想定外のことであります。また、この条文の中に一から七まで書いてございますが、これについてもやや明確性に欠ける書き方もあるのではないかというようなご指摘をいただいております。

    ちなみに、アメリカの例であります。(2)に書いてありますが、単純な比較は困難ですが、やはり同一市場内だけではなくて、海外市場とか現物市場、店頭市場を利用した相場操縦行為が広範に摘発されております。

    本件につきましては参考資料集をごらんいただきたいのですが、その3ページ以下で書いてございます。CFTCは2001年12月から昨年9月までの間に、エネルギー市場だけで30件を超える執行・提訴を行っておりますが、そのうち典型的な例を幾つか載せてあります。

    まず最初が現物受け渡しに伴う相場操縦ということで、BP事件ともいわれておりますが、これは、BPプロダクト・ノースアメリカ社というところがプロパンガスの現物を買い占めることによって相場操縦を行うというようなことで提訴されております。相場操縦を行い、そして先物価格に影響を及ぼすということで、先物市場での利得を得たということであります。

    2番目が被参照市場における相場操縦ということで、これはアマランス事件とも呼ばれておりますが、NYMEXの納会価格とICEの決済価格が連携しているということで、NYMEXの価格を操縦することによって、最終的にはICEのスワップ契約において利益を得るというような状況でございます。

    3番目の例として、被参照価格公表主体に対する虚偽報告ということで、これはアメリカン電力社事件とも呼ばれておりますが、天然ガスの価格インデックスを公表しておりますプラッツ社に対して故意に虚偽報告をして相場操縦を行うということによって、価格操縦について企てたというような例であります。

    4、5、6ページ、これは私たちが調べた範囲ではありますけれども、アメリカのCFTCが相場操縦に係る提訴、または行政命令ということで行った例を30余り載せてございます。やはりガソリンとか天然ガス等々についての案件が多いですし、基本的に共通点としましては、同一の市場内ではなく、今申し上げましたような現物とか被参照市場、さらには被参照価格公表主体というものを利用した相場操縦について多くの摘発例があるということであります。

    参考資料の7ページ目のところが、それを図式的に書いたものであります。

    左上にありますのは現物市場を利用した相場操縦ということで、現物市場で買い占めをしまして価格を高騰させて、それに連動させた取引所において転売して利得を得るという、これはBP事件の例であります。

    右側が先ほど申し上げましたアメリカン電力社事件でありまして、これはプラッツ価格を高騰させる虚偽報告を行って、一方で取引所市場で転売して利得を得るというようなパターンであります。

    下がアマランス事件でありまして、これはあくまで一例であります。例えばNYMEXとTOCOMの価格が連動しているような場合に、NYMEXの価格を引き上げることによって、TOCOM、または現物市場において価格操縦をして、価格操縦の結果として利得を得るというようなパターンも生じたということであります。

    このような例で、アメリカの場合にはかなり広く、同一市場内以外の取引についても執行しているというような状況がみてとれるかと思います。

    ちなみに、商取法116条違反に関する摘発例として、私たちが把握しているものは現在のところありません。

    本体に戻っていただきます。3ページの終わりから4ページ目であります。

    こういうことに関しまして4ページ目の一番上でありますが、このような不公正取引に対する監視を強化するため、行政としても以下のような取り組みを実施しております。経済産業省におきまして、市場分析監視室というのをこの10月に設置いたしまして、また、ここにおきまして、市場監視システムという電子システムを20年度の補整予算と21年度の予算概算要求に合計約2億円程度でありますが、既に計上しております。また、これは不公正取引に関する情報提供窓口ということで、間もなく経済産業省ホームページにそれを設置するという予定で今準備を進めております。11月初めにも設置できるのではないかと思っております。また、ここには書いてありませんが、一方で国際的連携を進めるということで、外国の規制当局との連携、さらにはいろいろな枠組み合意というようなことも今準備をしているところであります。

    このような中で論点でありますが、116条の規定について一定の整理が必要なのではないかということで幾つか論点が書いてあります。

    まず1番目の論点であります。(i)というところでありますが、先ほど申し上げましたように、116条では「商品市場における取引に関し」というところですが、これは取引所取引のみを指すということにすれば、現物とか違う市場ということについては規制の対象となってしまうが?、そのようなことでよろしいのかという点が1点。

    2点目が、現行の規定において、先ほどちょっと申し上げましたが、買い占めとか売り崩しとか玉締めといったような言葉が使われておりますが、実際にこういうことで処罰することが可能か否か必ずしも明確でないということで、明確な規定が必要なのではないかということであります。

    3番目のポイントが、先ほどのアマランス事件にもありますが、海外市場を利用しているようなケースに対して処罰する必要性についてどのように考えるかという点であります。

    次のページであります。4番目でありますが、これは先ほどプラッツの価格を使いました案件でありますが、公表される価格指標についての虚偽の報告等によって利益を得るといった場合には、こういうことを処罰することは可能か否かということについて明確に規定する必要があるのではないかということであります。

    以上が個別のケースでありますが、(2)にありますが、その罰則の重さであります。現在は5年以下の懲役、または500万以下の罰金ということになっておりますが、金商法が10年以下、または1,000万以下ということで、18年の改正の際にこれを重くしたものでありますが、それに対してまた法人についても罰金が科されておりますが、現在はこれとの差があるということで、どのように考えるかという点であります。

    (3)でありますが、現行法上、主務大臣は会員または取引員に対する調査を行うことができるという一定の権限が規定されておりますが、商取法は、最終的には相場操縦行為は取引所の相場に関して作為を行うということで、基本的には取引所会員による取引を監視することで相当程度の把握ができるのではないかと考えられるが、どのようにすべきかという点であります。

    (4)が、金融商品に関する取引の公正性につきましては、証券取引等監視委員会が設置されておりますが、ここで犯則調査権、これは刑事調査も目的とした調査権限でありますが、それとかあとは課徴金、これは法令違反行為を防止するために、そのような行政目的達成のために行政庁が違反者に科す金銭的な服役?でありますが、このようなものが規定されているというところでありますが、商品市場にそのような仕組みを設けることが必要かどうかという点であります。

    それにつきましての関連する考え方としましては、まず(i)でありますが、価格形成という面でいいまして、商品は原則的には商品取引所で高度な価格形成が行われるという一方で、金融商品にはそのような規定がない中で、どのようにその差異を考える必要があるのかということであります。

    6ページであります。一方、金融行政において課徴金納付命令ということを私どもは調べてみましたが、そのほとんどがインサイダー取引とか有価証券報告書の虚偽記載という行為類型のものですが、相場操縦に関するものはほとんどみられないということで、実際、事業年度について調べてみますと延べ31件行われておりますが、インサイダー取引は21件、虚偽記載が10件ということで、相場操縦に関するものはみられませんでした。

    3番目でありますが、商品における不公正取引につきましては、国民生活とか企業活動へ非常に広い影響があるということで、刑罰規定を整備の上、原則として刑事罰で対応するのが適当なのではないかと。他方、今後、課徴金制度の必要性についても改めて検討する必要があるのではないかということであります。

    また、新たな行政機構を整備することにつきましては、基本的には原油などの現物の流通実態に関する情報を効率的に把握できるという体制が確保されないと、実効的な調査・摘発は困難なのではないかと考えております。

    そして、最後に、このような新しいシステムをつくった場合には、これに関連する新たな行政機構を整備するという必要が生じてまいりますが、そのようなコストを踏まえれば、まずは既存の体制を活用して、罰則等の整備と着実な執行を行うというのが当面の課題ではないかと考えられるのではないかと思っております。

    これが最初の論点であります。

    2番目の論点が7ページであります。取引所における取引の公正を確保する体制整備についてということであります。

    現行制度につきましては、平成10年の商取法改正で、商品取引所には第三者機関として市場取引委員会を設置するということにされております。これは実務上、必要に応じて開催されるということでありますが、(2)に書いてありますが、基本的にはこれは意見陳述を行うということで、外部からの業務適切性の確保のための監視機関というような規定となっております。

    論点でありますが、不公正取引のおそれが高まるというような懸念がある中で、現行法における第三者機関の委員会とは別に、取引所自身が恒常的に行う自主規制業務を規定するということから、取引の公正を確保する体制整備の必要性についてどのように考えるかということであります。

    8ページにまいりますが、金融商品取引法では、84条以下で自主規制業務は適切に行わなければならないということが規定された後、幾つかの方法が規定されております。自主規制機関として外部の自主規制法人に委託するという方法、または取締役から構成される自主規制委員会という規定の方法、または内部で行うというような内容が規定されております。

    具体的にどのような業務をしているかについてはこの点線の枠内に書いてありますが、まず最初、自主規制業務として非常に大きな割合を占めておりますのが最初に書いてあります金融商品等の上場及び上場廃止に関する業務ということで、これは基本的には新しい会社の上場についての審査等々を行っているということであります。これはかなり恒常的に年間数十社レベルで東証の場合でも行われているというように伺っております。それ以外にも会員の法令遵守状況等の調査も行っているということであります。

    (2)自主規制業務を行う主体として、今申し上げましたように、取引所内部で行うというほかに自主規制法人を設立するということ、3つ目の方法としては、株式会社の場合には自主規制委員会を設けるということも可能とされております。

    このようなことを参考にしながら当方考えています。(3)に書いてありますが、商品取引所におきましては、株式の上場というもの、上場管理に関する業務自体は想定されていない。現在の場合は、特に商品の上場は主務大臣の認可制ということで、具体的な業務量については相当の差異があるのではないか。こういうのを踏まえた制度設計が必要なのではないかと考えております。ですから、そのためにわざわざ自主規制法人を用意することは現実性がないのではないかと考えてはどうかと考えております。

    また、(4)にありますが、市場取引委員会に加えまして、一定の客観性が確保される自主規制委員会というものを用意する場合には、自主規制業務が恒常的に遂行され、取引所における取引の公正が確保されることが期待できるのではないかということであります。

    9ページにまいりますが、いずれにしても現在、既に市場取引監視委員会というのがあるわけですから、自主規制委員会のスキームを用意する場合には、現在の委員会との役割分担を整理する必要があるのではないかということであります。その際には2つの委員会の違い、例えば内部なのか外部なのか等々についても考え方の違いがあるということを踏まえる必要があるのではないかと考えております。

    10ページ目にまいります。3番目の論点として、外国規制当局との連携強化であります。

    まず、現行制度につきましては、現行の法律のもとでは、外国の規制当局から要請があった場合にでも、主務大臣が報告や資料提出を命ずるというような規定は存在しておりません。これは不公正取引に関する情報等々の収集であります。ですから、このような要請があった場合には対応できないことも想定されるほか、レシプロシティーというのでしょうか、相互主義の面からも、私たちが外国に対して資料を要求することはできないということが想定される中で、論点としましては、このように必要な条文を整備すべきではないかと。それが不公正取引の抑止に向けた規制当局や国際的な連携の強化にもつながるのではないかと考えております。これはサミットとか経済成長戦略等にも明記されております。(2)に書いてありますが、金商法、関税法においても、このような規定は既に整備されております。

    11ページにまいります。過当数量取引等への対応ということであります。

    現行の商取法では、118条におきまして、主務大臣は過当数量取引、また不当な価格形成が行われる、またそのおそれがある場合には、受託会員等に対して取引を制限することができるというような規定があります。これは参考の下に書いてあります第118条であります。この基本的な考え方、市場の秩序維持というのは一義的には商品取引所にゆだねながらも、それが非常に難しい場合には主務大臣が直接取引、または受託の制限を行うことを可能とするという考え方に基づいております。

    論点でありますが、近時、特に商品の価格変動の幅が大きくなっているということで、違約の発生とか、実需と離れた価格形成が行われるという懸念もある。こういう中で、これを放置するということは、商品市場の信頼性が低下してしまう。結果として、公正な価格形成ができなくなってしまうのではないかという観点であります。

    ですから、(2)に書いてありますように、現在の規定というのは一定の効果があるけれども、会員に直接的かつ重大な影響を及ぼし得るということから、慎重に検討することが必要であるということで、より柔軟な対応を可能とする観点から、例えば商品取引所がみずから行わない、行えない場合等につきましては、商品取引所、商品取引清算機関に対して取引証拠金の額の引き上げを命ずるなど、間接的な方法が必要なのではないかということであります。

    12ページにありますが、なお、米国の商品取引所法におきましても、一定の場合にはCFTCが所要の措置をとることができるという規定が既に存在しております。

    以上が透明かつ公正な商品価格形成の推進の議論の主要な点であります。

    もう1つ大きな論点としまして、本日あと、店頭取引の規制のあり方についても提示させていただきたいと存じます。

    まず、店頭取引についての現行制度の概要であります。

    従来の考え方は、商品取引所というものにつきましては、標準化された商品で集団対集団の取引を商品取引所に集中させる。そこでしっかりと市場管理を貫徹させるということで、公正な価格形成ができるという考え方に基づいております。そのため、商品市場に類似した施設の開設が禁止されているほか、329条で、賭博行為の禁止ということで、国内取引所の相場を利用した店頭取引は禁止されております。

    一方、10年改正及び16年改正で一部修正、変更がございまして、10年の商取法改正では、国内取引所相場を利用した店頭取引については、一定の条件のもとでこれが実行できるようになりました。幾つかの条件、理由がございますが、基本的には当業者を相手方とすること、対象物品が省令指定物品であるという場合に限りまして、さらに届け出制のもとで認められております。16年改正におきまして、店頭業者同士の店頭取引も一定の場合に解禁されております。

    ちなみに、店頭デリバティブ取引と取引所取引の長所、短所については、下に一覧としてまとめてございます。

    14ページであります。また、市場類似施設ということにつきましては、これも幾つかのニーズがございますけれども、非常に柔軟性が高いということで、当業者・金融機関の相対の自己の計算による取引の仲介施設が認められております。ただし、あくまでこの取引方法は価格形成の低い値決め方式に限定されております。

    あとは(4)でありますが、どちらかといいますと、(3)までが取引所及び公正な市場の価格形成という観点からの考え方であります。また一方で、海外商品先物小委員会等で中間とりまとめをしていただきましたが、いわゆるロコ・ロンドンまがい取引を含むような不適切な業者を排除すべき社会的必要性が非常に高いということで、事前規制及び行為規制を導入する方向で具体的検討を行う旨のとりまとめがなされているということも考えております。

    このような中で論点であります。

    まず、従来の考え方は、基本的にはヘッジ目的を除けば、国内取引所相場を利用した一般委託者相手の店頭取引が禁止されたということでありますし、海外の相場を利用する場合には、刑法賭博の構成要件を満たす可能性があるということであります。

    しかし、一方で、近年、非常に大きな事情変化があるということであります。

    まずその前に、現在のOTC取引がどのような状況かということにつきまして参考資料集の参考8-1、ページでいいますと13ページをごらんいただきたいと思います。店頭商品デリバティブ取引の推移ということで、これは国際決済銀行が作成した資料をもとにしておりますが、この線が店頭商品デリバティブ取引の推移であります。2004年以降、非常に大きく伸びておりまして、この9年間で18倍、この3年ほどでも6倍にふえているというのがみてとれるかと思います。コモディティー取引のうち、特に金以外の部分がふえているということであります。

    14ページが国内の状況であります。これは日銀の資料からとってきております。銀行及び証券会社13社ベースでありますけれども、上に高く伸びているのが店頭商品取引の推移であります。非常に大きく伸びているというのがおわかりいただけると思いますし、例えば2007年12月ベースでみますと、取引所取引が5億米ドル弱というのに比べまして、店頭商品取引が左側の数字でいきますので300億米ドル以上ということで、大体60倍程度の店頭取引の大きさがあるということがわかっていただけるかと思います。

    15ページも参考資料でありますが、店頭商品デリバティブ取引とGDPの比較ということで、GDP、これは世界のG10ベースでありますけれども、世界のGDPに占めるそれぞれのデリバティブ取引の割合であります。外国為替、金利等につきましても、我が国に比べて海外が非常に高い割合を占めている。特に証券と商品につきましては、世界ではGDPの大体4分の1程度の取引があるという一方で、国内では非常に限られた規模の取引しか行われていないというのがみてとれるかと思います。

    これが現状でありますので、またもとの14ページ以下に戻っていただきたいと思います。

    このように、最近、店頭商品デリバティブ取引というのが非常にふえている中で、どのように考えていくかということであります。

    14ページの一番下、(2)の(i)でありますが、特に最近、資源価格の乱高下が激しくなっている中で、店頭取引の有用性が上昇しているのではないかと。特に、中小企業であっても既に海外相場を利用した店頭取引を行っているというようなケースもありますし、これがまた収益の安定化に貢献しているともみられます。

    15ページにまいります。先ほど申し上げましたように、国内外で店頭取引の量が非常に大きく拡大しているということで、店頭市場の動きが、組織化等の程度によりますが、先物市場における価格形成についても間接的な影響があると。また、当然のことながら、そういうものを使った相場操縦行為も摘発されているという状況は先ほど申し上げたとおりです。

    一方で、一般投資家向けの商品相場を利用した差金授受取引ということにつきましても、実際そのような実態も存在しておりますが、資産運用の面からも一定の意義は有し得るのではないかという指摘もあります。ただ、これらにつきましては、効果的な行政監督というのは現在の法制度の中では必ずしも十分ではないということで、ロコ・ロンドンまがい取引、これは店頭取引の1類型でありますが、被害実態が非常にふえているということも、先ほどの小委員会等で問題提起が起きているところであります。

    こういう中で、店頭取引の位置づけをどう考えるかというところであります。(3)に書いてありますが、店頭商品先物取引として許容される範囲を拡大する政策的意義についてどのように考えるかということで、一定の規制の整備という前提でありますが、事業者のヘッジニーズにもこたえ得るのではないかということであります。

    (4)でありますが、農産物については、需要の価格弾力性が小さいといったような特性もありますために、現在は商品取引所法の349条に規定されている省令の中では農産物は除外されております。今後、それについてどのように考えるかという点であります。ちなみに、米国でも、農産物の店頭先物取引は厳格な規制のもとでのみ行われているというような状況がございます。

    16ページであります。現行法では、ヘッジを目的とする場合にのみ店頭先物取引が合法とされていますが、さらにその中でも店頭取引業者のカバーをする相手方が商品取引所、または他の店頭業者を相手先とする場合にこれは限定されておりますが、これをヘッジ目的で行う場合においても、この制限を撤廃する場合には、リスクがカバーされる部分がより増大するのではないかと考えられますので、これについてはどう考えるかという点であります。

    一方、(6)であります。ヘッジを目的としない店頭取引につきましても、一定の規制を前提とすれば、これは通貨の場合、FX取引に近いのでありますが、資産形成の面からも一定の意義を有することもあるのではないかということであります。

    (7)につきましては、これは現在の取引所との関係でありますが、店頭取引を行う業者はリスクをすべて自分でかぶるというのは非常に危険なため、一般的にはカバー取引というのを商品取引所等で行うケースがあるということで、店頭取引が伸びることによって取引所取引も伸びるという相互補完的な面もあるのではないかという点であります。

    (8)、ただ一方で、現物と大きく価格形成が違うといった場合には、組織化された店頭取引であって、一定のものにつきましては、現行法の特定類似施設に係る規制の枠組みというのを引き続き維持する必要があるのではないかということであります。なお、特定類似施設に係る規制については、取引量が現在では余り大きくございません。米印に書いてありますが、現在許可を得ている事業者は2業者ということで、基本的には石油類でございます。

    参入要件につきましても、一般委託者を相手にする場合には、委託者保護の観点から、国内取引所への仲介業務と同様に、参入規制及び業規制を行うべきではないか。

    他方、店頭取引は本来、1対1の相対なものですから、契約自由の原則が強く妥当する領域でもありますので、事業者のリスクヘッジに対応して柔軟に設計されるべきではないかというようなご要請もありますので、これは最低限の規制にすべきではないかということであります。このため、例えばということでありますが、一定規模以上の事業者を相手とする取引等の場合については届け出制とするなど、規制緩和を行う余地を検討する必要があるのではないか。

    さらには、(11)にまいりますが、ただ一方で、取引の量が非常に大きくなって、先物市場に影響を与え得るということであります。裁定取引が行われているということもありますので、最低限の状況把握を行うことが、適切な市場管理、市場透明性の向上の観点から必要なのではないかと考えております。

    規制となる対象につきましても、現在は国内相場だけでありますが、シームレスな規制でより広くみるということから、海外市場相場を含めて考える必要があるのではないか。また、ロコ・ロンドン取引に代表されるような取り扱いについても検討する必要があるのではないかという点であります。

    ここに非常にたくさん論点がありましたので、これを参考資料のほうで図式的にまとめてみました。参考10、18ページをごらんください。

    これは現行の商品取引所法の取引規制の体系をまとめたものであります。大まかに分けまして、取引所取引、取引所類似施設、その他店頭取引ということであります。

    取引所につきましては、東京工業品取引所、東京穀物商品取引所等々でありますが、開設条件はごらんのとおりでありますし、参入規制は許可ということで法定されております。

    それに対しまして取引所類似施設。先ほど2施設だけと申し上げましたが、こういうものについては、参加者は当業者、または金融機関のみとされておりますし、取引方法につきましても相対交渉ということで、かなり限定的なもののみが許されておりますし、参入規制としてさらに許可が必要だということになっております。

    一方、その他店頭取引の当業者ということでありますが、現在では当業者を相手とするもののみが許されております。その中でも、しかも取引方法は取引所相場を利用するということで、海外相場を利用した場合には規制の対象外となっておりますし、さらにその場合には届け出が必要ということであります。現時点では約50の事業者の方、商社の方とか取引員の方を中心に届け出がなされております。

    では、次のページでありますが、これをさらに図式的にまとめたものであります。

    これは前回も出した資料でありますが、現行は国内、海外、政令指定以外の外国市場と、さらに店頭という大きく分けて3つ、または4つ程度の分け方になっておりますが、店頭市場につきましては、国内相場利用は原則禁止している中で、例外として国内相場を利用した差金授受取引のみ、しかも当業者相手のみが届け出制のもとで許されているという状況であります。

    それに対しまして制度改正後、これはあくまでたたき台でありますが、全体を一体的な規制とする中で参入規制等を行いますが、右側に例外ということで、大規模事業者のみを相手とする店頭取引については参入規制及び行為規制をかける必要があるのではないか。ただ一方で、店頭取引一般については、左側にございますが、やはり一般を相手にする場合には一定の許可等が必要なのではないかというのが現状のたたき台であります。

    店頭のところだけをわかりやすくしたら、またこの次のページであります。似たようなことで大変恐縮ですが、ここは非常に複雑なものですから、幾つか表をつけさせていただいております。

    一番左が現行であります。これは今申し上げたとおりでありますが、現行、店頭業者というのは当業者相手のみが許されて、しかも取引方法としては国内相場を利用すること、差金授受行為であること。これについては届け出を行うということであります。行為規制は書面交付のみということで非常に軽減されておりますが、報告徴収命令、業務停止命令等々が規定されている。これは今申し上げたとおりであります。

    改正後としては大きく2つに分けまして、まず右側に行きますが、大規模事業者のみ向けというものにつきましては、現在の当業者相手のみとちょっと近い状況にみていただきます。相手方としては大規模当業者、金融機関等のみとし、取引行為につきましては相場、または類似数値を含むものを利用した差金授受行為等を対象にいたします。それにつきましては、参入規制は届け出ということでありますが、行為規制については取引の公正に関するもののみということであります。

    それに対しまして改正後の中の一般向けということでありますが、相手方は大規模事業者のみ向けを除いた部分であります。ということで、限定はないということでありますので、取引方法につきましてもここに書いてあるとおり、相場を利用した差金授受行為等々でありますが、参入規制については委託者保護の観点から許可とすべきではないか。行為規制については書面交付、説明義務等々がかかるということであります。

    これはあくまでたたき台ですので、こういうものをもとに、本日ご意見をいただければと考えております。

    説明が非常に長くなりました。失礼いたします。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    それでは、ただいまの資料及びそれに対する説明を踏まえまして議論を進めさせていただきます。なお、議論の整理の関係上、まず1の現状及び基本認識から5までの部分と最後のOTCの話とはちょっと性格が違うのではないかということでございまして、店頭取引の規制のあり方については後でご議論いただくということで、その前の1から5までの部分でまずご議論いただきたいと思います。そこでご意見等がございましたら、慣例に従いましてご自由にお願いいたします。なお、議事を円滑に進めるために、挙手の上、ご発言いただきますようお願いいたします。

    それでは、ご自由にお願いいたします。南學委員、どうぞ。

  • 南學委員

    店頭取引の話は後でということなので、2つでありますが、公正な商品価格形成に関する弊所の取り組みについてどんなことをやっているか、まず報告の上、次に取引の公正を確保する体制整備について要望がありますので、お話をしておきたいと思います。

    まず、弊所の取り組みでありますが、やはり公正な価格形成というのが取引所にとって非常に重要なことでありますので、相場操縦などの不公正取引が行われることのないよう我々としては常に細心の注意を払って市場管理を行っております。特に最近、アルゴリズム取引が多くなってきまして、従来の目視ではとても追えないというような実態がございます。そこで2006年1月に、商品取引所としては世界で初めて最先端の取引監視システム、SMARTSというシステムを導入しまして市場の監視を行っております。このSMARTSによって得られたデータを分析して、不公正取引の疑いがあるなと思われるものを抽出しまして、その場合には関係者から直ちにヒアリングを行い、問題があれば注意、厳重注意等を行うほかに、諸規定に反する行為があった場合には制裁を行うなどしてまいっております。

    また、公正な価格形成の観点から、異常な価格形成が行われることのないよう建玉制限を常に見直して、適正な水準に設定するとともに、毎月、市場管理委員会を開催して、適正な市場の運営に努めておりますし、その模様は主務省に定期的かつ適宜、報告を行っております。これからも市場の透明性、公正性の確保に我々として万全を期してまいりたいと思います。これが弊所の取り組みについてのまず報告であります。

    次に、取引の公正を確保する体制整備についてでありますが、先ほど論点でも指摘されておりますとおり、商取法に基づきまして、我々は市場取引監視委員会というのを設置しております。これは、弊所、市場の運営全般に関し第三者の立場から監視等を行っていただいて、取引の方法や管理等について問題があれば理事長に対して意見を述べてもらう。こういう性格のものとして法的にも位置づけられております。

    ところで、我々は今、株式会社化をしようとしておりますが、株式会社化、12月1日を予定しておりますが、その後は委員会設置会社になりますし、取締役も10名中8名を社外取締役にするなど、透明性、客観性の高い組織運営が行われる体制とすることにしておりますし、また、金商法に規定する自主規制委員会を念頭に置きながら、すべての委員が取締役の中から選任されて、過半数は社外取締役で組織される独立性の高い自主規制委員会というのを別途設置して、監視等を行っていただくことにいたしております。

    このように、株式会社後は取引の公正の確保が図られるような組織体制になりますので、効率的、迅速な意思決定を阻害することのないよう、また組織のスリム化という観点からも、この自主規制委員会と現在の市場取引監視委員会の関係について法的整理をぜひお願いしたい。これは要望したい点であります。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。ほかにどなたか。渡辺委員、どうぞ。

  • 渡辺委員

    これは小山課長に純粋な質問なのですけれども、今のご説明の中で、現行法との関係をお聞かせいただきたいのですが、11ページの(2)の下から2行目のあたり、「商品取引所が自ら行わない又は行えない場合には、主務大臣が商品取引所や商品取引清算機関に対して」云々というくだりがあるのです。取引所に対していろいろなことを要求できるということなのですが、現行法158条や185条の業務改善命令との関係はどのように整理されるのでしょうか。今の規定では不十分というご説明なのでしょうか。特に私、清算機関の社長なものですから、清算機関に対して業務改善命令を出し得るというように、法律上、規定されておりますが、その規定は不十分なのかどうか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

  • 小山課長

    今ご指摘のように、158条では業務改善命令が規定されております。これにつきましては、「公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該商品取引所に対し、定款その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる」ということになっておりますので、これをどこまでの範囲としてみるかについて議論があるのは確かであるかと思います。ただ、これですべて、今ここに書いてありますような具体的な「証拠金の額の引き上げを命ずる」とか、そういうところまで果たして読めるかということにつきましては、私たちが今のところ協議している限りでは、必ずしも読めないのではないかというご指摘もあり得るので、そこはより明確に規定するべきではないかと考えております。ただ、ここにつきましては、いろいろな法制当局等とも相談しながら詰めていきたいと考えております。

  • 渡辺委員

    要するに、この規定は今まで余り発動したことがないし、それから必ずしも内容が明確ではないので、法制局等々とそこら辺を詰めながらやるという意味でございますね。現行でもそういう規定があるということだけ、きょうのこの審議会の委員の方々にはご記憶をいただきたいということでございます。

  • 尾崎分科会長

    どうぞ、南學委員。

  • 南學委員

    関連しまして、12ページに、アメリカの商品取引所法においては、こういう証拠金の引き上げ等の措置をとることができると規定されておりますが、この発動状況というのはどんなものですか。

  • 小山課長

    私たちが把握している限りでは、戦後4回ほどあったというように聞いております。

  • 尾崎分科会長

    ほかにどなたかございますでしょうか。津谷委員、どうぞ。

  • 津谷委員

    透明性、公正な取引ということで質問といいますか、今後どうなるかということなのですけれども、取引手法として板寄せ、それからバイカイつけ出しというのが行われております。これらについて、私たちはちょっとわかりにくい。特にバイカイというのは、終わってから20分以内に出せば、それは取引成立というようにされるわけですから、非常に不透明な感じがします。やはり場節があるわけですから、何時から何時までそれだけという、その間に取引が全部成立するというようにしなければいけないのではないかということ。それから、板寄せというのは、諸外国では余りやられていないのではないでしょうか。それを今後もそういった形でやるのかどうかということ。廃止すべきではないか。ザラバ1本にすべきでないかという感じがいたします。

    それから、取引の出し方として、いろいろな問題があった取引の中で向かい玉というのがあります。どうしても売りと買いの枚数が大体似ているというところが多いわけでして、それは、私たちの理解は、向かい玉というのは客殺しの温床というような形でとらえておりますけれども、監視する前に、そもそも向かい玉についてどのような認識をもっているかということと、向かい玉についてきちんとチェック、監視するようなシステムを考えているのかどうか。特に東工取のほうでSMARTSというソフトですか、世界最先端のということで紹介されていましたけれども、SMARTSは向かい玉についてはどの程度チェックできるのか。その辺のことについてちょっとお聞きしたいと思います。

  • 南學委員

    まず、東工取の場合は全部がザラバ取引でありまして、向かい玉というのはもうほとんどないと思います。目視でもそれはわかるということで、おかしければ我々は注意しますし、制裁まで行くケースがあるのかもしれません。

  • 尾崎分科会長

    渡辺委員。

  • 渡辺委員

    板寄せ取引が非常におくれた取引というようにご認識であったら、それはちょっと間違っていると思うのです。私どものやっている場節ごとの板寄せ取引こそ、実は、だれがこの節において何枚注文を幾らで出すというのがもう明白にだれにでもわかるわけです。ですから、今、津谷委員がご説明になった向かい玉というような話は、目視段階ですぐにわかるというのが板寄せ取引の特徴だろうと思います。

    それから、もう1つ。流動性が非常に高いときには、厚いときには、ザラバは非常に効果を発揮しますけれども、薄くなってきたときにはどうでしょうか。恐らく価格が非常に飛んだりして、取引所としての公正な価格形成という点で、どちらが果たして有利かというのは、それぞれ一長一短あると私は思うのですけれども、そこはある意味でいえば見解の違いかもしれません。

  • 尾崎分科会長

    多々良委員、どうぞ。

  • 多々良委員

    昔は向かい玉とかがありましたけれども、当社の例で申しますと、自己のディーリングをやるディーラーのところはあります。枠をもって、責任をもってやらせますけれども、それは市場をみながらやっているのであって、当社のお客の注文がどうなっているかということは全然関与しないところで商いを売買しているということ。それから、東京工業品取引所ではもう完全に、要するにシステムの中で各担当者がお客さんの注文を出してくるわけですから、会社の中では、だれがどこでどういうことをやっているかというのは全然わからないということなのです。ですから、そういう向かい玉とかはないとお考えいただいたほうがよろしいのではないかと思います。

    それから、板寄せとは単一約定値段という、だから一長一短がありますけれども、一般の人などでも1つの値段で売り買いできる利点があるということもつけ加えておきたいと思っております。

  • 尾崎分科会長

    津谷委員、どうぞ。

  • 津谷委員

    向かい玉について、東工取、南學さんの話ではそんなことはないというのが、つまり問題があるということを前提に、向玉はないということをおっしゃっていただいたというように受け止め、そういう意味では大変安心しております。共通の認識。渡辺さんとはいつもちょっと認識といいますか、あれが違いまして、またきょうも違うわけですけれども、板寄せがいいか悪いかという議論はしなくていいと思うのです。それぞれいいと思ってやっているのでしょうから。ただ、しかし、東穀のほうも板寄せはやめようというような方向にだんだんあると聞いています。それはあれですか、問題がなくていいのだというのであれば、ずっと続ければいいのではないかと思うのだけれども。

  • 渡辺委員

    今、板寄せとザラバ取引には一長一短があるということを申し上げました。特に流動性が薄いときには、板寄せ取引のほうが公正な価格形成に資すると。しかしですよ、ここはよく聞いていただきたいのですけれども、我々はただで仕事をしているわけではありません。取引員はみんなそれぞれ機械を備えて、システムを整備して、膨大な投資をしていますから、それが各取引所において皆それぞれ違うのでは、お金もかかって利便性が失われるだろう。それから、海外との取引をするに当たっては、やはりそういう物品についてはザラバ取引のほうが、時差の問題もあり、機械のスピードの問題もあるから、そのように例えば東工取のシステムが新世代のシステムになったときに、同じ共通の取引員ですから、そこへの統合を目指そうではないかといっているわけでありまして、そのときに板寄せを否定していくわけではないのです。今の我々が置かれた現状を考えれば、一長一短あるけれども、道としてはそういう方向も時代の流れかなということでやっているわけであります。

  • 尾崎分科会長

    高井委員、どうぞ。

  • 高井委員

    公正な価格形成というのが1点目の論点なのですけれども、ある意味、今の日本の先物市場が置かれている出来高が急減しているという中で、下手にマニピュレーションに対する規制をつくってしまうと、要は、今の出来高が激減しているのがさらに激減してしまう。そういう事態を一番危惧します。ただ、そうとはいいながら、では野放しでいいのかといったら、それはもう全然違うわけで、特にこの資料の一番最初のページに書いてあるように、これから石油製品の取引をTOCOMの価格に連動させていく。これは国民経済的に非常に重要なことでもありますし、今までは石油製品の価格というのは、ある特定の専門紙に掲載されるアセスメント価格をベースに値決めをするという非常に不透明な慣習でずっと長い間やってきましたので、それが非常にトランスペアレントなエクスチェンジで取引された価格に移行するというのは大変結構なことだと思います。

    ここで1つ、2つ、私として注意点ということで申し上げたいのは、相場操縦というのは期近の限月で起こるのですよね。先物、例えば1年先物であったりとか2年先物であったりとか、フューチャーの限月でどれだけたくさんだれかが取引しようが、そんなのは相場操縦ではないのです。相場操縦というのはどうしても期近の限月。要は、期近の価格を自分の一定の意図のもとで操作するというところで発生してくる。

    実は今、東工取が抱えている問題というのは、期近の流動性をいかに高めていくかということを議論しているわけで、ある意味、そこは矛盾するのです。だから、期近の流動性を高めれば高めるほど、こいつ、マニピュレーションしているんじゃないかという疑いをかけられてしまう。ですから、よかれと思って当業者が玉を出せば出すほど疑いをかけられてしまうということになると、みんなびびってしまって、だれも期近をやらなくなるのです。ですから、そこのところは非常に重要なポイントで、規制をするにしても、当業者の健全なヘッジ活動を阻害しないようなルールづくりをしていただきたいということが1つ。

    もう1つは、市場のほうの現物の流動性ということも勘案して、商品設計を変えないといけない場合も出てくると思うのです。例えば、期近の石油でもメタルでもいいのですけれども、すぐにデリバリーできないような形状のものを上場している場合に、例えばプラチナの500グラムなどというのはすぐにデリバリーできないわけです。ということは、そこの価格を意図的にぐっとつり上げていけば、国内にいくらプラチナがあっても500グラムという形状のものがデリバリーできませんから、それしかできませんから、テクニカルなスクイーズが起こるのです。これは非常に重要な部分なのです。

    ですから、もし期近の限月に規制をかけていくと。要はマニピュレーションを防ぐのだというのであれば、取引所のほうの期近の現物、デリバラブルなものの形状であるとか純度であるとかいろいろなスペックをだれでもがデリバリーできるようなものに同時に変えていかないと、角を矯めて牛を殺してしまうという結果になりますから、ここのところはやはり商品設計をする取引所、それから規制をかけていく行政の部分でよく話し合って、外国の例なども参考にしながらやっていただければと思います。

  • 尾崎分科会長

    この点、何かありますか。

  • 南學委員

    ご指摘の点も踏まえて、これから高井さんのお知恵もいろいろかりながら、改善すべき点があれば改善してまいりたいということです。

  • 佐藤委員

    公正な商品価格形成というのは非常に大事なことだと思うのですが、今、高井委員がおっしゃったように、実際のものの値段に近づけるためには受け渡しがしっかり機能しなければいけない。これによって、最終的には現物の価格に収れんされていくというのが実際の原理だと思います。これについては、できる限り参加しやすいようにするためのルールの見直しが必要になっているものがやはり農産物でもあるかなと思っております。そのルールがいま一つ現実に合わないがために乱高下をしてしまう。それが相場操縦というようにみられるのであれば、当業者として参加意欲を失うことになりかねないかなと。この資料の中に、例えば現物をたくさん買って買い占めた。それで当限が高騰したというようなことになると、現物をたくさん扱っている大手はこの市場に参加しづらくなる。手を出したら疑われるみたいな形になりかねません。そういうことになっては全く意味がないことだと思います。

    あと、不公正取引について、相場操縦をどこかで認めようと、もしくは発見しようと思っても、これは非常に難しいのではないかと思います。何が相場操縦なのかはかなり微妙な点が入ってくる。基本的には、それをやるためには、やはり建玉制限と、それからダミー口座のような仮想口座といいますか、要するに建玉制限をしっかり守れる体制、またそれを監視する体制を強化するべきだと思います。

    あと、取引所も含めての内部情報の管理をしっかりするべきではないかなと。いわゆる情報漏れみたいなものからも、そういう意味ではインサイダー的な問題も、もしかすると可能性としてはあるかなと思っております。

    あと、資料の1ページ目に書いてあることでちょっと気になったことがあるのですが、「実需と乖離した不当な価格形成や」という文言があるのです。これは程度の問題ではあるかもしれませんが、我々は実需、いわゆる現物価格というものと先物価格というものが全く同一ではないという前提で取引に参加しております。割高だったり割安だったりする、つまり乖離するということがなければ参加する意味が全くありません。ですから、「不当な価格形成」というのは、何をもって不当というのかは非常に難しい問題であり、また、例えば日本の市場というのは、産地のものを日本にもってくるわけですが、その間には運賃もあれば為替もあれば、さまざまな思惑が働く市場であります。それが1点に集中して凝縮している先物市場ですから、値段が大きく動くということは十分にあり得るわけです。それを例えば下がったときに売っていれば売りたたきというよう形にみられると、我々は全く意味がない議論になってしまうかなと思いますので、実需、いわゆる現物価格と乖離した不公正という点については、十分な注意をして表現をしていただきたいなと我々当業者としては思います。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございます。ほかにどなたかございますでしょうか。どうぞ。

  • 津谷委員

    取引監視委員会とか、その種の関係の話なのですけれども、例えば取引所の会員でいろいろ紛議多発しているのがたくさんいるという場合に、取引所としてはどの機関がチェックしようとするのか。それは、第三者機関である市場取引監視委員会が意見を述べて、それに従ってやるということなのか、それとも、それではなくて新しくつくろうとする自主規制委員会にそういう機能も担ってもらおうというのか、それとも、そういうことは日商協に任せておくということなのか、そのあたりの制度設計を聞きたいのですが、制度設計というか現状。

  • 尾崎分科会長

    南學委員。

  • 南學委員

    まず、今、どういうことを市場取引監視委員会がしているかといいますと、先ほど申し上げましたとおり、商取法の規定に基づいて市場の運営全般に関し第三者の立場から監視を行うということで、取引の方法、管理について問題があれば、その総論としていろいろ意見を述べるということであって、個別の取引が不公正かどうかというところまで市場取引監視委員会は役割をもっていないと思いますし、我々としては、そうした役割というのは今後、自主規制委員会でチェックしていくということを考えております。実際に紛議だとか何かの問題というのは、大体日商協のほうで対応されているということが今の現状です。

  • 尾崎分科会長

    ほかにどなたかございますでしょうか。

  • 久野委員

    1点だけ質問なのですけれども、例えば市場監視委員会であるとか、将来的に自主規制委員会とかをもって、取引所に対する監査だとかは今現状どのようになっているのでしょうか。米国だと、CFTCは毎年ではないですけれども、2年に1回ぐらい取引所に入って、その取引所がどういうオペレーションをして、それをレーティングして、恐らくパブリックにしているはずなのですが、現状は日本ではどうなのでしょうか。

  • 小山課長

    現状は、まず報告義務等々が課されているのはご存じだと思います。大口の建玉等については遅滞なく報告をしていただいておりますし、それ以外の業務についても、日々の状況の調査といいますか、日々の聞き取り等でできる範囲でやっております。また、法律上は立入検査等々もできることになっておりますが、具体的にどこに入ったかについてはちょっと申し上げにくいのですけれども、そのようなことも実際にはやっております。

  • 尾崎分科会長

    ほかにどなたか何かございますか。

  • 家森委員

    1つは、私も、板寄せとザラバについてはそれぞれのデメリット、メリットがあって、経済学の普通の議論では、価格についてそれぞれ、例えば渡辺さんがいわれたように、やはりマーケットの状況によってかなり状況が違うのかなというような印象をもっております。

    質問は、1つは相場操縦というとき、これは参考の7で挙がっているのですけれども、例えばこのようなことで転売して利得が得られたら相場操縦になるのでしょうかというのが、やってみたけれども損をしたというときでも十分悪いことは悪いのではないかと思うのですが、そのあたりについてちょっと。これは私は知らないので、教えていただけたらと思います。

    それから、もう1つ、本当のほうの資料の5ページの上から2行目で、「公表される価格指標が先物市場に影響があり得る場合において」云々というところですが、そもそもこういう明らかに利益相反みたいな、自分でいって価格を動かせるようなもの、レポーティングの人がそのまま市場に入ってやれるようなものを取引の対象にするようなこと自体があり得ると思いますけれども、それは防がないといけないのではないか。例えばレポーティングの一番上と一番下を除くとかそのような形で、罰する前に、そもそもそういう誘惑が起こらないような仕組みを入れて商品設計を考えるべきではないのかなと思いますというところです。

  • 小山課長

    まず前者のお話ですが、現在の商品取引所法では利得を得るところまでは必要としておりませんが、間接的な証拠として有用だというように位置づけております。ちなみに海外の例ですと、アメリカの場合には、実際に利得がなくても、それにアテンプトしたというだけで、今回の例にも出ておりますように執行の対象となっております。ただヨーロッパは、国によっても違いますけれども、損害の発生、さらに因果関係、すべてが立証されないと処分はされないというような国もございます。国によって違っているということかと思います。

  • 尾崎分科会長

    こういうのは商品として上げたほうがまずいのではないかという話ですよね。5ページ。そもそも適格商品ではないのではないかと。

  • 小山課長

    本件につきましては、いろいろなご意見をいただきながら検討していきたいと思っております。済みません。

  • 久野委員

    今、プラッツだとかCDSが話題になっていますけれども、数社、いわゆるインディケーションを聞いてきて出す業者がおります。一応、情報ベンダーでございます。店頭取引というのは、実はそもそもそういうところから始まってきていて、それを信じる信じないも、プロの集まりなので、その人たちの勝手と。実際に私、商品の世界は余りよくわからないのですけれども、CDSの場合は同じものについても、もう何百種類もあるわけです。1社を対象とするCDSからインデックスのCDS、もう何百とあるわけです。同じネームをとってみても、情報ベンダーによって値段が違うというのはよくあることでございます。ですから、それをすべて非としてしまう場合は、やはり基本的に店頭取引ができなくなる。その約束事として、みんなそれをしましょうとか、すごく昔は、例えばロイターの何ページの何時何分でやりましょうとかというのは為替などでもあったわけですけれども、必ずしもロイターの何時何分のレートが正しいとは限らないし、実勢に合っているとは限らない。ただそれで決めましょうという話なのだろうと思います。私は、すべてを非にするというのは少し行き過ぎではないかなという感触をもっています。

    それから、私が先ほど申し上げた、取引所に対してどういう監視、あるいはオーディットをしているかという話ですけれども、これから株式会社化になって、単純にいうと、取引をふやしたいという株式会社の意向と、公正な場としてコントロールしたいという意向と、多少やはりコンフリクト・オブ・インタレストがあるように考えています。ですから、そうすると、やはり定期的に何かの方法でオーディットし、主務省もそのノウハウを蓄積し、それをパブリックにするということは、恐らく最終的にはいい方向に向かうのだろうなという気がします。もちろんお金もかかるのでしょうけれども、私はそういう意見をもっております。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    そこの部分は否定されていないのでしょうね。株式会社化されても、やはり監督官庁のその部分があるということだと思います。

  • 小山課長

    おっしゃるとおりで、会員制組織であっても株式会社であっても、法律の執行に必要な範囲において、私たちの今の報告書、氏名等も書けることもありますし、必要に応じて検査を行っているという状況であります。

    あと、先ほどの後半の部分でありますが、実際にそういう価格指標をつくるかどうか、価格指標を使った商品はどうかという話もあるのですが、参考資料の5ページ、参考2-2の一番上の例はちょっとそれに近い例かもしれませんので、一応ご参考に紹介しておきますと、CMEの牛の先物につきましては、米国農務省に対する報告というのは一定程度影響を与えていると。農務省に対する虚偽報告をすることによってCMEの価格を変更させて相場操縦を企てたというような例もありますので、これをどこまで認めるかというのはその時々の判断もあるのではないかと思います。

  • 尾崎分科会長

    どうぞ。

  • 南學委員

    今のご意見の中で、株式会社になった場合にコンフリクトがあるのではないかと。株式会社にして利益を得るためにというようなご懸念だと思いますが、我々としては、やはり取引所の最大のポイントというのは公正な価格形成。これの信頼が失われたら、かえって取引所の利益は長期的に失われて、市場から撤退せざるを得なくなると。このような認識で取引の公正さは万全を期していきたいと思っていますし、主務省がえらい厳しい目でずっとみておりますので。

  • 尾崎分科会長

    どうぞ。

  • 久野委員

    私も取引所の人間でございますので、それはよくわかっていまして、実はうちも半分外みたいな、半分中みたいな委員会でマーケットリスクをみているわけですけれども、実際にどうしてかというと、やはり公正な取引を担保しないと、我々も生活が成り立っていかないのがまず第1。それから、もう1つは、やはりマーケットをみている専門家なのです。ですから、そのノウハウが外にないとすると、やはりそこに近いところの人たちのほうが圧倒的にノウハウがあるし、圧倒的、効果的に捕まえることができるという我々の。CMEなどはそういっているわけです。ですから、そういうことを実は否定するものではないのですけれども、ただパブリックに今まで性善説でみんなやってきたのがだんだん性悪説に傾いてきているわけですが、やはりある程度そういう仕組みをつくってパブリックにするというのが、最終的にはいい方向になるのではないかなと思っております。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。ご意見をいろいろといただけたかと思います。この問題に関しましては一通りご意見が出たのだと思いますが、どなたかまだ最後に一言でもございますか。よろしゅうございましょうか。

    続きまして、店頭取引のほうの話に移りたいと思います。資料では6でございますが、店頭取引のあり方についてご意見等があれば、これからご議論いただきたいと思います。いかがでございましょうか。渡辺委員、どうぞ。

  • 渡辺委員

    全般については南學さんからもまたご意見があるかと思うのですけれども、私、農産物取引の店頭商品取引について考えているところを申し上げたいと思います。

    今まで幾つかのいきさつや理由があって、農産物の店頭取引は解禁されてきませんでした。その中には誤解もあったと思います。ただ昨今、農産物価格の乱高下がありまして、中小の食品メーカーとか飼料メーカーを中心に、価格変動に対してやはりヘッジをしたいという要望が具体的にございます。直接取引所につなぐということになると、やはり標準品だとか受け渡し条件ということについて必ずしも柔軟に対応できないということで、店頭商品を金融機関から購入して、証拠金の受け払い等の煩雑なことから逃げたいということもあって、この要望が実際に金融機関等を通じてあるわけです。

    2つ目の問題として申し上げたいのが、確かに店頭商品取引と取引所取引の間には競合関係があるというようにもみるのですけれども、受けた金融機関は、当然のことながら裸で全部引き受けるわけにはいきませんので、取引所のほうにリスクをヘッジするということで、その店頭商品を通じて間接的に取引所のほうに入ってくるという意味で、流動性もそれに比例して増加するという相互補完関係も考えられるわけです。やはり取引所のほうに入ってくることでリスクヘッジもできますし、流動性も高まるということであります。

    最後に私の結論なのですけれども、15ページの下の(4)の注が実は大事なわけでありまして、農産物のもっているある種の特性から、アメリカでも非常に慎重な運用がされております。したがって、私の考えておりますところは、工業品よりもやや厳しい規制のあり方があったほうがいいのではないかなと。具体的に申し上げますと、商品は上場商品に限定する。あるいは、取引参加者は金融機関や当業者などのプロに限定する。それから、取引の対応も、例えばスワップ取引に限定する。そういう条件について、より慎重な検討といいますか、制度設計をしていただきたい。基本的には、店頭取引を農産物についても解禁することは賛成ですが、慎重な取り扱いをぜひお願いしたいということでございます。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

  • 南學委員

    私のほうは、16ページの(7)に書いてある店頭取引の意義づけというのは、過去歴史的にみれば、店頭取引と取引所取引とは敵対関係にあったという論議がありますが、私どもは今、やはり16ページ書いてあるように、店頭取引と取引所取引というのは相互補完関係にあるという面が強いのではないかとみております。

    それからまた、直接先物市場になかなか参入しづらい中小企業者に対するヘッジを促進するという観点からも、当業者や金融機関が行う店頭取引については、これを政策的にも促進すべきではないかと思っておりまして、このために事業者に対して適用する規制については事業者のリスクヘッジニーズに柔軟に対応できるよう、規制は最低限にとどめていただきたい。これは私の要望であります。

    もう1つ要望しておきたいのはOTCクリアリングの話でありまして、海外の取引所におきましては、店頭市場の利便性、信頼性を向上させるための取り組みとして、取引所が店頭市場にプラットホームを提供する。さらにまた、この取引の清算、いわゆるOTCクリアリングを提供しております。一方、我が国において現行法では、商品取引所は商品先物市場の開設及びこれに附帯する業務に限定されておりまして、この点については関係者からの強い要望もありますし、また、我が国の商品取引所が産業インフラとしての機能をより発揮できるようにするために、OTCクリアリングが必要な業務であると認識していただきたい。そしてまた、現行法で規定されている附帯業務でこれが読み切れないということであれば、法的な手当てもお願いしたいと要望しておきたいと思います。

  • 尾崎分科会長

    はい。

  • 久野委員

    最初に2点ほど質問なのですけれども、参考資料の17ページの店頭業者、約50社なのですが、これはどんな人たちなのか。例をいただければと思います。

    それから、本資料16ページの、いわゆる特定類似施設、2業者となっておりますけれども、今どんな人たちなのかという例があればいただければと。

  • 小山課長

    まず前者ですが、これは常に経済産業省の商務課のホームページに出ております。基本的には商社の方々、取引員の方、あとは一部証券会社の方もメンバーといいますか、届け出をしていただいております。

    2番目については2社ありまして、アメレックス、あとJOX、この2社が商類施設。いずれも第一種、第二種ともとらえています。

    以上です。

  • 久野委員

    引き続き、今の店頭物のクリアリングをするという話。皆さんご存じだと思うのですけれども、CDSの話が持ち上がっていまして、アメリカでも早急にCDSのクリアリングの枠組みをつくれと。実際、実はCMEグループも手を挙げて、ほかの取引所も手を挙げて、今早急に、30日以内に上げろとか、そういう話になってきているのですけれども、今回のいろいろなクライシスの中での問題というのは、実際にこの間も新聞に書いてあったので、皆さんご存じだと思いますが、まずそのクリアリングによってカウンターパーティーのリスクをどう考えるのかという問題。それから、もう1つは、やはりプライスディスカバリーがないという話なのです。ですから、CDSをたたきにたたいて2割で買ったけれども、本当に2割が適正価格だったのかと。ひょっとしたら1割5歩ではなかったのかと。実にプライスディスカバリーもなければ、相手方への疑心暗鬼も消えないという話です。ですから、もちろんクリアリングすることになると、それなりのセツルメントプライスであり、マーク・トゥ・マーケットであり、マージンでありという話になります。ですから、恐らく機能としては与えるべき機能だろうと思います。恐らくイシューとしてはJCCHのイシューになるのだろうと思いますけれども、早急にやらないと、これはまた米国勢のクリアリングです。商売をとっていってしまうという状況になると思います。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    中島委員。

  • 中島委員

    全く皆様のおっしゃるとおりだろうと思いますが、参考資料の13ページのグラフをみまして改めて思うわけでございますが、先ほど来出ております、いわゆるクレジット、信用のデリバティブが、事実上、崩壊に近い形でなっているのは、このグラフをみますと、ぞっとするのですけれども、実にクレジットデリバティブのほうは取引所取引がないわけです。もちろんそれに類似した株だとか社債にかかわる逃げ場はあるのですけれども、きちっとした取引所取引などというものはないわけであります。

    したがいまして、何をいいたいかというと、まだ商品のほうが相当しっかりした取引所取引があるがゆえに、オーバー・ザ・カウンターで取引したものが相互に取引所取引でヘッジがかかってくる。あるいは、オーバー・ザ・カウンターの取引というのはリスクを分解いたしまして、それぞれパーツに分けてそれをいろいろな形でヘッジするわけですが、取引上、非常に使いたいということでありまして、実は我々にとってみれば、クレジットと比べましてこちらのほうがはるかに安心感があると。

    ただし、このグラフをみても、取引所取引の伸び方に比べますと圧倒的にオーバー・ザ・カウンターのほうが大きいということで、オーバー・ザ・カウンターに出ているパティシパントの間のカウンター・パーティー・リスク、これはやはり相当なものになっていると思わざるを得ないわけでありまして、早急にクリアリングのこともぜひ議論していかなければいけないと思います。それはおっしゃるとおりだと思います。

    ただ、先ほど触れましたように、なるべくオーバー・ザ・カウンターでやっている取引を取引所取引に分解してもっていきたいのですけれども、先ほどの第1番目の議論にありましたように、公正な価格形成というところで余りにもリジットなものだと、とても怖くて入れないと。例えば、我々のお客さんが相当大きなオーバー・ザ・カウンターのプロダクトを実際に買いたいとか売りたいといったときに、それをカバーするときに、取引所取引が怖くてできないとなると、例えばそれをそっくり福田さんの会社に転売して、だれかがばば抜きのように回っていってしまうということでありますので、確かに言葉としては相互でお互いにやりとりがあってほしいのですけれども、現実にそこをどうするかという問題は非常に大事な問題になります。

    ぜひお願いというか、むしろ学者先生たちがある程度長期間にわたってモニタリングの必要があるのではないかと私は思っているのですけれども、やはりこうしたマーケットをつくっていく市場の制度設計、これは一朝一夕にできるものではないわけですが、やはりコンスタントに長期間にわたって、非常に健全なマーケットが育成されていくということを常にずっとモニタリングしていく必要があるのではないかと。その辺はむしろ経済学とかそういう立場から、ぜひ積極的なコミットメントをいただきたいなと思います

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。高井委員。

  • 高井委員

    2つ意見を述べさせてもらいたいのですけれども、1つ目は、今、久野さんがおっしゃったクリアリングのところでして、今回起こった金融危機が露呈したのはカウンター・パーティー・リスクの問題なのです。お互い銀行は銀行同士、大きな銀行ですらお互いの与信をとれないという状態が起こってしまっている。それがために市場が機能しないという状態が、今、OTCで。CDSの例が出ていましたけれども、それ以外のデリバティブ、例えば石油のデリバティブとか通常のコモディティーのデリバティブでも店頭取引でそういう問題が起こっています。何がその次に起こるかというと、お互いOTCでやりながら、それをエクスチェンジのクリアリングにかけるというビジネスが、今、非常にブーミングでして、これをNYMEXであったり、恐らくCMEさんもそうなのですけれども、いろいろな世界の大きなエクスチェンジはベネフィットを享受していると。そういう中で、日本の取引所というのは全く享受していないということなのです。

    JCCHを強くしていこうということを経済産業省の委員会でも議論していましたけれども、もはやコモディティーだけの世界ではないので、ぜひともこれはコモディティーと金融、それから証券のデリバティブ、あと為替のデリバティブ、金利のデリバティブ、こういうのがいろいろな金融の取引所で先物で取引されているわけですから、ぜひ日本に1つ大きなクリアリングハウスをどんとつくっていただいて、これも日本にとって必要な金融産業インフラだというとらえ方でぜひともやっていただければありがたいなと。やはり空港をつくったり、橋をつくったり、道路をつくったりするのも大事ですけれども、こういうクリアリングハウスをつくるというのも、これから先10年の日本の金融産業を育てていくということでいうと、非常に重要ではないかなと思います。

    それから、2点目ですけれども、OTC取引をリスクヘッジ目的以外でも認めていきましょうという話が16ページの(6)「ヘッジを目的としない店頭取引であっても、一定の規制を前提とすれば、いわゆる通貨のFXと同様に、資産形成面からの一定の意義を有する」と。これは非常にグッドアイデアだと思います。前々からロコ・ロンドンまがい取引というけしからん連中が本当に何も知らない個人のお客さんのお金を巻き上げる目的で、そういうまがい取引、詐欺行為をやってきているわけです。ロコ・ロンドンという貴金属の市場というのは真っ当な伝統的な市場でございまして、個人のお客さんの資産形成にも資するマーケットなのです。非常に成功をおさめているFXの証拠金取引のプラットホームに金だとか銀だとかプラチナだとかこういう商品も載せて、要はきちんとした規制のもとで、個人のお客さんが24時間ネットで取引ができるという環境をぜひともつくっていただきたいなと。もしそういう障害が法律的にあるのであれば、今回それを取り除いていただいて、大きなFXの証拠金というプラットホームをぜひコモディティーのほうに持ち込むということをやっていただきたいなと思います。

  • 尾崎分科会長

    津谷委員。

  • 津谷委員

    店頭取引については、事業者、それから当業者の必要性、ニーズといいますか、そういったものは何となく理解できるのです。今、高井さんから、FX、個人がやっているではないか、だから商品先物の世界でもということかなと思いますけれども、そもそも商品先物に関して店頭をやってほしいという個人の一般消費者のニーズはあるのだろうかということです。この点について、私、個人で店頭で先物をできるようになどといったニーズなど余り聞かなくて、個人が先物については、どちらかというと違和感、拒否感、拒絶感といいますか、そういうものが強かったのではないかと思うのです。それで、今回の議論の資料などをみていても、店頭取引に一般向け、つまり個人もということで想定されていますけれども、そこでとにかくニーズがあるのかどうかということが1点。

    それと、先物に関する店頭取引といいますと、歴史的には昭和55年の商品取引所法8条の逆転解釈、その前後から、いわゆる先物においては市場ブラック、先物の国内のブラックといわれていたような問題があったわけです。それを8条の逆転解釈によって、いや、規制されているものだけなのだと。だから、規制されていないもの、指定されていないものについては構わないのだというようになっていきました。その結果、どういう結果になったかというと、物すごい被害が出た。国内公設だけでなくて、今度それが海外に行った。海外先物に向かっていったとか、そういった歴史があったわけであります。それを商品取引所法についていろいろ努力しながら、そして平成10年、あるいはそういったところで店頭取引に関してはごく限られた人たちだけということでやってきたはずなのです。その流れで、店頭先物はごく限られた範囲でしか認めないというのは、私は基本的にはそれ自体は正しかったのではないかと思うわけです。

    ただし、今ちょっと思うと、ロコ・ロンドン的なものが出てきて、それを野放しにしてきてしまったと。それから、最初のFXについても野放しでした。それを一定の規制にかけて、そしてやっていくというような手法。これは1つの手法のあれとしていいのかもしれませんが、実は先物の場合は、今いったような歴史があったではないかと。店頭については個人委託者相手の先物、そういう歴史があったではないかということ。

    それから、店頭である以上、長所短所。長所もあるということはわかりますけれども、むしろ短所を。まず取引業者、店頭業者というのは信用リスクがない。今までの店頭業者というのは全部つぶれていたではないかということ。それから、一体どういうものが対象になるのだということ。それから、どうやって価格形成、何を参照にするのだということとか、非常にわかりにくいようなところがたくさんあります。ですから、これをやるというか、こういうことを考えるのであれば、店頭業者としてよほど信用性が高いもの、少なくても今の商品取引をはるかに上回るような高い業者がちゃんと扱って、そしてそういう危険な、ちょっと不明な取引について、一般の消費者といいますか、そういった人もやれるようにするというのであれば、決してそれは誘ってはいけない。不招請勧誘。やりたい人だけがわかっていて、やりたい人だけがやらなければいけない。そういったことが最低限必要なはずであります。

    それから、参考資料、最後のページをみますと、行為規制として書面交付と説明義務しか書いていないですけれども、それだけでは全然不十分でして、不招請勧誘は当然当たり前なのですが、そのほかに、例えば取引自体についてどんな取引なのかきちんと説明しなければいけないし、フェアであることがやはり店頭取引であったって必要なのではないでしょうか。だから、そのようなことを踏まえて検討していっていただきたいと思います。

  • 尾崎分科会長

    荒井委員。

  • 荒井委員

    先ほどの渡辺委員の制度設計は慎重にというご意見と、今の津谷委員のある意味での慎重さというのと共通項があるのかないのかよくわからないところがあるのですけれども、従来の私自身の発言とのつながりで2点ほど申し上げたいと思うのです。

    まず、今ご指摘のありました参考資料の一番最後の紙、参考12です。ここでは、一般投資家も排除しないという前提で一応この資料がつくられていると思います。これはこれで私は排除する必要はないのではないかと。ただ、今、津谷委員のご指摘のように、いわゆるまがいというものまで同じような扱いにすることはすこぶる不適当であろうということになりますと、ここの参入規制のところで許可制ということが書かれてあります。従来の当業者中心にやられていた業者方は従来どおり届け出でいいだろうと。新たに考えるところの参入規制については許可制を取り込んで、厳しい審査を経てしかるべきではないかと。問題の行為規制なわけですが、これは海外先物について私も前に申し上げたわけですけれども、参入規制が厳しく制限された上で行為規制なり適合性原則というものもかぶってくる。そういう前提条件のもとでどの程度の行為規制が必要かということからいえば、まずは現在の国内の商品先物に対する行為規制と同レベルのものをかぶせるということでよろしいのではないかということが申し上げたい1点でございます。

    もう1つは、こういう形で許可制で業者が入ってくるとなりましたときに、業者方の自主規制についてどのように考えるのか。私自身、今の取引員と同じような扱いが適当であるかどうかというような意味での意見を持ち合わせているわけではありませんが、少なくとも許可制で参入を認めていく場合に、自主規制の仕組みというものは考えておく必要があるのではないか。

    その2点を申し上げます。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。加藤委員。

  • 加藤委員

    店頭取引の問題につきましては大変大きな話題になっておりますので、ちょっと私が申し上げると非常にレベルが下がってしまうのかもしれませんが、そもそも先物市場そのものが日本においては理解不足と申しますか、今ずっと議論されている当業者でも、大企業であれば十分理解をされていて対応し切れていらっしゃると思いますが、中小のところは先物取引そのものが理解できていなかったり、同様の機能を有する店頭取引そのものがどういったものかわからないというような状況も現実にあるのだと思っていまする。我々としましては、まずはこの市場を十分理解してもらって、そして事業者に市場、あるいはこういった店頭取引も取り込んでいただくことに理解をしていただこうということで、前回の会でも申し上げましたけれども、中小事業者への商品市場利用に係る研究会というのを発足させているわけでありまして、今週の金曜日に第1回目をスタートするようになっているわけでございます。

    現実の問題点として、ヘッジ取引をするに当たっては、人材がいないであったり、会計がよくわからないとか、証拠金等のキャッシュフローの管理ができないであったりとか、デイリーのマーケットのウオッチができないとか、そういった使いづらさを感じる中小事業者にとっては、証拠金取引の管理の必要のない店頭取引というのがヘッジにおいて非常に重要なニーズがあるのだと思うのです。ですから、そういった意味でも、この店頭取引というのは広く理解して利用されるべきだと。このように私は感じているわけでして、現状は冒頭、渡辺理事長からもお話がありましたとおり、工業品に限定されているはずなので、やはりこれは農産物にも取引ができるように当然していただきたいし、何よりも金融機関が幅広く参入できるようにしていかなければいけない。最終的には、日本の商品取引所をカバー取引で使えるようにしていくというのが一番いいわけでしょうから、そういった意味でもこの辺は大変重要なポイントにあるのだろうと思っています。

    もう一点は、この店頭市場とは直接は関係ないのかもしれませんが、デリバティブ商品の利便性というのは、保険などの商品と同じように追加の証拠金預託は必要ないという点にあるわけでありまして、そういった意味で、ヘッジの利便性ということから考えますと、現在の取引所においてオプションの上場をもう少し多様化させて、厚みをもたせてやっていっていただきたいという点をちょっと強調しておきたいと思っております。

    以上です。

  • 佐藤委員

    意見としてはダブってしまうのですが、立場上、1票投じておかないといけないなと思いまして、農産物の店頭取引につきましては、ぜひ解禁していただきたいという立場であります。店頭取引は、基本的に当業者が、いわゆる画一的なルールに基づいて行われている取引所取引だけではカバーし切れない部分をテーラーメードで、要するにそのニーズに合わせたものを提供して役に立つということでありますので、それによって、ある意味では、業者にとっては公正な価格が形成できるというように理解しております。ですので、15ページに書いてありますように、公正な価格形成を図ることが特に必要であるから除外するという立場ではなくて、積極的に推進していただければと思います。

    それについては、基本的に我々としては実需家がメインのニーズがあり、基本的には、先ほども話がありましたように、余り理解が進んでいない部分を何とか掘り起こしていくという作業が必要になってくると思います。現実、我々もそういう仕事をしているわけですけれども、当業者でありながらなかなかわかりづらいというか、理解をしてもらえない部分もあり、時間がかかるところですので、そのような営業に対する行為規制というのは基本的にはないようにしていただきたいなと。要するに、営業することについては自由にできるようにしていただきながら、参入しやすい、また推進しやすいようにしていただきたいと思っております。

    あと、一般向けというのについては、やはりかなり厳しい条件をつけて規制をして、参加したい方だけが参加できるようにしていくべきではないかなと思っています。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。ほかに。福田委員、何かご意見ございますか。

  • 福田委員

    いや。

  • 唯根委員

    意見というより感想になってしまうかもしれません。きょうの内容につきましては、本当にこの商品取引所法がプロ化を目指していらっしゃる、その仕組み、体制をつくるための内容だと思って伺わせていただいております。その中で、やはり店頭取引について一般向けというか、前回までのプロ、アマのところにまた戻ってしまうかもしれないのですが、やはりアマの方、被害を受けないようなところだけはぜひ厳しく。こちらのたたき台を拝見しても、その辺の行為規制や何かでやはりもう少し厳しくそこはみていただきたいと思いますし、救済ができるような仕組みも考えておいていただきたいと思いました。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    大河内委員、何かございますか。

  • 大河内委員

    いや、私はもう不招請勧誘の禁止1本で。そこさえ押さえればかなりいいと思っております。

  • 尾崎分科会長

    今のはご発言として。

  • 大河内委員

    はい。

  • 尾崎分科会長

    では。

  • 久野委員

    一言だけ。私も基本的には自由にさせるべきだという考えの持ち主なのですが、先ほど高井委員が貴金属の話をなさいました。FX、貴金属、比較的似ているのかな。つまり、それは値段がわかりやすいということなのです。恐らくファンダメンタルズだとかそんなことがわかりやすいだろうと。貴金属だと、恐らくこのごろ乱高下している船賃、用船料の話も余り関係ないでしょうし、その気になれば自分でリアルタイムに近い値段も比較的わかるだろうという気がしています。よく考えてみると、ざっくりとしたマクロにリンクした商品なのか、OTCの商品なのか、あるいはすごく個別銘柄にリンクした商品なのか、もちろんプロの方に売る場合はいいのでしょうけれども、一般の人たちに売る場合は、やはり少し考えたほうがいいのだろうと思います。

    例えば、私はプロではないのでわかりませんけれども、農産物、コーンにしても、米国のコーンの農産物の出来がどのぐらいだとか、雨がふっただとか、用船料がどうなっているだとかというのは、やはりどう考えても非常に難しい話だし、情報の伝搬というのが一般の人になかなか行かないという話で考えると、やはり少し商品も考えたほうがいいだろうと私は思っています。

    FXがあれだけいったのは、もちろん野放しになって、その後規制をかけて、それなりにきれいな人たちだけ残って、一方で、やはり為替のレートというのは、恐らく日本の株価指数と同様に、一般の人たちはテレビをみればわかるし、インターネットでもわかるし、新聞でもわかるしということなのだろうと思うのです。ですから、店頭については、そういうものと掘り起こさないとわからないものと恐らく少し区別して考えるべきだろうと思います。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。家森委員、どうぞ。

  • 家森委員

    最後に1つだけ。参考資料の14で、国内の店頭デリバティブはたくさん伸びていると。南學委員とか渡辺委員が、今後は店頭デリバティブと取引所取引は相互補完でということですけれども、過去の実績をみると、店頭は伸びているが、取引所は伸びていないので、単に店頭は今後も伸びていくけれども、取引所取引は伸びていかないという状況も十分あり得ると思うのです。別に競合するのではなくてもというので。何で今この店頭取引がここまで伸びたのに取引所に来ていないかについても、どのような理由があるかということをまた事務局で調べていただいて、そうしないと、そこに隘路があれば、やはり漏れるだけ。海外の取引所に全部行くだけということになると思うので、国内取引市場を振興するという意味から、そういう点についてもまた研究していただきたいと思います。

  • 尾崎分科会長

    いろいろと課題があろうかと思いますが。渡辺委員、どうぞ。

  • 渡辺委員

    8月11日付の6団体の要請書のところにそのくだりが書いてあるのですけれども、金商法の改正によって、金融機関がフューチャーズをやれるようになったということが、ある意味でいうと走り出すきっかけに、期待をしているところなのです。ですから、今まではそれができなかった。したがって、国内取引所は国内取引所の中での努力だけだったわけですけれども、金融機関がフューチャーズにつなぐという点がオーケーになれば発展の可能性はあるということを大きな理由として、南學さんと私は、可能性があるし期待をしたいし相互補完的ではないだろうかということを申し上げた次第です。

  • 尾崎分科会長

    ほかよろしいですか。さまざまなご意見をいただきまして、店頭に関しましても、また前半の透明性を一層高めるための議論、相場操縦を中心とした議論、いろいろとご意見をいただきました。その貴重なご意見の中で、大手が参加しづらくなるというのでしょうか、期近の問題というのが今回指摘されたわけで、やはり日本のマーケットが期近のところをどうするかという非常に大きな問題があって、そして相場操縦がそれにリンクしてしまうと、ちょっとややこしいなと。したがいまして、制度設計にありましたそこのところをやはり慎重に考えながらやっていかないといけないというご指摘、大変有益だったと思います。

    また、ご指摘の中で、レディーメードかテーラーメードかという議論が出てきたときに、レディーメードの部分におきましてテクニカルスクイーズの問題が出てくると。そうなってきますと、やはり取引所における制度設計のあり方をもう一度検討すべきだというご指摘もあったかと思います。そういった意味では、利用勝手のいいオーバー・ザ・カウンターのほかに、公設市場のほうも少しは工夫がこれからも必要なのかなというご指摘だったかと感じたわけです。そういった点ではいろいろと問題があるなと。そしてまた、究極的にオーバー・ザ・カウンターの問題になってくると、プロ、アマの問題がまたかぶさってくるのだなというのが、唯根委員のご指摘もあったように思うわけで、やはりこの図を最後みましても、新しくできる規制のあり方におきましては、プロ、アマというのは相当キーになってくる部分だろうという感じがしておりまして、その枠の中に店頭というのも入ってきているという位置づけにどうもなっているように思われます。したがいまして、その点、どうするかということをまた改めて、もう一度初めに戻ることになるかもしれせんが、ご議論いただくということになるかと思います。

    なお、外国規制当局との連携強化というのも、きょう提起があったわけですが、この点について特にご意見はございませんか。これでよろしゅうございましょうか。特段意見がなければ、これは進める方向だということで、一応念のためにご確認させていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    それでは、いろいろと貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。事務局におかれましては、本日の議論を踏まえまして対応していただければということでございます。

    昨今の商品市場をめぐる各種動向を踏まえますと、参加者が安心して効率的な取引を行うに当たり、市場の公正性が担保される必要性がますます高まっているということ。加えて、それに対応するために、相場操縦等の不公正取引はいけないということはもうはっきりしておりまして、商品市場のみならず現物市場、海外市場等を利用した行為も規制対象とすべきだと。この方向性は間違っていないということはご確認いただけたかと思います。

    また、必要に応じて罰則も見直したほうがいいということについても特にご意見がなかったということで、その方向性ということはご承認いただけたかと思います。

    また、取引所におきましても、自主規制委員会等による取引の公正を確保する体制整備をやっていただくということと、取引所をめぐる監督官庁のほうの監督ということの重要性も確認されたかと思います。

    また、先ほどご意見いただきましたように、外国規制当局との連携、加えて過当数量取引等への対応の必要性ということについてもご確認いただけたというように扱わせていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    また、店頭取引につきましていろいろなご意見をいただきまして、昨今、取引量が拡大している中で、ここは大変重要なポイントだろうと思うのですが、適正な規制を前提に、その健全な発展が事業者のリスク低減、収益の安定化、さらには取引所取引の活性化にもつながると。つまり、相互補完があるというご指摘もあったわけでございます。また、ただし一方で、最低限の状況の把握が透明性向上に必要であること等についてもおおむね皆さん方のご意見が合ったと。そしてかつ、プロ、アマの問題というのもなお指摘されたわけでございます。一般投資者を相手方として行われる店頭取引等については、委託者保護の観点というのを忘れてはいけないというご指摘があったかと思います。

    以上こういう点がまとめになろうかと思いますが、よろしゅうございましょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    事務局におかれましては、本日の議論を踏まえて対応していただければと思います。

    それでは、最後に、次回の分科会の日程に関しまして事務局よりご説明いただきたいと思います。

  • 小山課長

    次回は11月12日水曜日、午前10時から、場所は本館2階西8共用会議室を予定しております。

  • 尾崎分科会長

    本日はご多忙の中、長時間にわたり、かつ熱心にご議論いただきまして、まことにありがとうございました。次回の第7回分科会の日程に関しては今申し上げましたが、詳細は追って事務局よりご連絡申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

    それでは、以上をもちまして、本日の産業構造審議会第6回商品取引所分科会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年11月26日
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