経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会(第7回)-議事録

日時:平成20年11月12日(水)
場所:経済産業省本館2階西8「共用会議室」

議事概要

  • 大山商品取引監理官

    定刻でございますので、ただいまから産業構造審議会第7回商品取引所分科会を開催させていただきます。

    委員の皆様方には、御多忙のところ御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

    まず、配付資料の確認をさせていただきます。

    お手元の資料一覧をごらんいただきたいと思います。資料1でございますが、議題及び議事次第。資料2は委員名簿でございます。資料3、「商品市場の利便性の向上及びその他の論点(案)」という資料でございます。そして、資料ナンバーはついてございませんが、参考資料集が配付されているかと存じます。

    配付資料に不備等ございましたら、事務局までお申しつけください。

    それでは、以後の議事進行は、分科会長よろしくお願い申し上げます

  • 尾崎分科会長

    おはようございます。それでは、ただいまから第7回の分科会を始めたいと思うんですが、まず最初に、委員の出欠状況ということでございますが、18名中14名が御出席でございます。したがいまして、産業構造審議会令第9条の規定により、本分科会は成立しております。

    なお、池尾委員、上村委員、中島委員、家森委員は、本日御欠席でございます。

商品市場の利便性の向上及びその他の論点(案)について

  • 尾崎分科会長

    それでは、議事に入りたいと思います。

    本日の議題は、商品市場の利便性向上等についてということでございまして、まず資料3、「商品市場の利便性の向上及びその他の論点(案)」につきまして、事務局から御説明いただきます。その説明の後、皆様から御意見をいただきたいと思います。

    それでは、小山課長よろしくお願いいたします。

  • 小山課長

    では、資料3及び参考資料集に基づいて説明をさせていただきます。資料3は、「商品市場の利便性の向上及びその他の論点」ということで案を提出させていただいております。

    まず、この件に関する現状認識から申し上げます。まず、商品取引所の組織再編及び業務制限の緩和について御議論いただきたいと思っております。現在は、世界的に取引所間の合従連衡や各取引所の業務の多角化という事例がよく見られます。一方、国内におきましては、現行法上、このような資本提携や業務の多角化につきましては厳しい制約が課されているという状況でありますが、このような世界的な環境変化に対応して、当然のことながら業務の公共性を踏まえつつではありますが、取引所との戦略的な連携を行うことを可能としたり、または商品市場自体の運営業務とのシナジーが見込まれる分野での関連業務の展開を可能とすることによって、利用者の利便性の向上が期待できるのではないかということであります。

    本日の論点の1番目でありますが、そのためには商品取引所の兼業規制のあり方についてどう考えるべきかというのが第1点であります。

    第2点として、商品取引所の株式の保有制限、親会社・子会社規定についてどのように考えるべきかということであります。

    次に、商品取引所と金融商品取引所の相互乗り入れにつきまして御議論いただきたいと思います。両取引所の相互乗り入れにつきましては、本分科会の場で昨年12月にまとめていただきました中間整理及びそれを踏まえました「金融・資本市場競争力強化プラン」の中で議論をいただきましたが、また諸外国の実態、政策的意義を勘案しまして、どのような制度設計を行うことが適当かということであります。これが論点の3つ目になります。

    また、その際、適切な運営が確保され得る監督体制が維持されるということを前提にした上で、監督体制の簡素化を行うのが望ましいのではないかということであります。

    2ページ目をごらんください。4つ目の論点として上場商品の範囲であります。現行の商取法における商品の定義につきましては、後ほど詳細を説明しますが、一次産品を中心とした規定となっておりますが、事業の実態等踏まえれば、例えば排出権の取り扱いなどについてはどのような見直しを行うことが適当かという点であります。

    5つ目の論点が、商品取引所に係る諸規制の見直しであります。現行の商取法は非常に厳しく定款記載事項等が決まっておりますが、これにつきましては特別決議が必要だという上に、さらに主務大臣の認可ということが必要になっております。また、業務規程の改変についても主務大臣の認可という中で、取引所の機動的な経営判断というのを可能にする観点からは、一定の規制の簡素化を行うべきではないかということであります。

    また、あわせまして、商品市場の開設に必要な最低限の会員数、試験上場制度の取り扱いなどについても制度を見直すべきとの指摘があるということについて、どのように考えるかということであります。

    また、「その他」でありますが、商取法、海先法その他の政省令の見直しに当たって留意すべき事項はあるかということであります。

    それでは、具体的内容を3ページ以降に沿いまして説明をさせていただきます。

    まず最初の論点でありますが、商品取引所の業務制限の緩和についてであります。現行制度の概要から説明をさせていただきます。現行商取法では、商品取引所は開設業務とこれに附帯する業務ということで、上場商品の品質の鑑定とか刊行物の発行というかなり限定的なもののみ認められているという状況であります。

    その理由というのは、(2)に書いてありますが、商品市場が公正な価格の形成に機能を果たす役割が期待されているということで、そこに専念する義務を課すことが適当ではないかというために設けられているというふうに考えております。

    そのような中で論点といたしましては、まず海外の取引所では、OTC取引におけるクリアリング事業など多様なビジネスの展開をして、利用者の利便性の向上に貢献していると。また、これが取引所自体の国際競争力の強化にもつながっているという例が見られるというふうに考えております。

    参考資料集の(参考2)ということで、3ページ目をごらんください。海外の主要な取引所における業務の多角化の事例ということで、幾つかの事例を載せてございます。世界最大の商品取引所でありますNYMEX(ニューヨーク商業取引所)の場合には、取引業務本体とともにクリアリング業務ということで、NYMEXクリアポートと呼ばれておりますが、OTCや他の取引所のクリアリングを行っていると。あと、市場データの関連業務も行っているということであります。営業収益に占める割合は、クリアリングを除いても16%ということで、クリアリングを入れるとかなり大きな割合になっているというふうに考えております。

    また、その他CME、ユーロネクストといった世界的なグループの中でも、取引業務だけではなく、クリアリングや相場データの関連、ソフトウェアといったところが一定程度の割合を占めているということであります。

    このように見ていただきますと、多様な関連業務、本業でのノウハウの蓄積とかその情報を生かした業務を行っておりますし、その割合はかなりの割合に達しているということもあります。これに載っておりませんが、スウェーデンのOMX等につきましては、市場のみならずシステムを多くの取引所に販売するということで、競争力強化のほうにつなげているという例もございます。

    また本体に戻っていただきまして、3ページの(2)、論点でありますが、このような世界的な状況の中で、(2)の国内の状況につきましては、現在は法律で開設業務と附帯業務以外は全く認められていないという状況でありますが、利便性の向上とかそういう目的のために、取引所の公共性が確保され、市場運営に悪影響を及ぼさないという前提のもとでありますが、一定程度認めることは適当ではないかと。具体的には、OTC取引におけるクリアリング事業、システム開発事業等が例として考えられるのではないかというふうに思います。

    (3)で金商法の例でありますが、金商法では、20年改正におきまして取引所の開設業務とこれに附帯業務、これは87条の2等で決まっておりますが、このほかにも総理大臣の認可を受けた場合には、排出取引市場の開設その他類似する取引をあわせて行うことが可能というふうになっておりますので、商品取引所の業務制限の緩和の検討に当たっても、こうした動向を踏まえる必要があるのではないかというふうに考えております。

    5ページ目をごらんください。本日の2番目の論点であります。株式会社商品取引所の議決権保有制限の緩和及び親会社・子会社の規定であります。

    まず、現行制度の概要でありますが、現行の商取法では、何人も総株主の議決権の5%超を取得または保有してはならないという規定がございます。この規定につきましては、16年改正の際に、株式会社制度を導入した際に、商品取引所の公共的な性格にかんがみて、特定人の支配下に陥る状況は適当ではないという理由から設けられた規定であります。

    また一方、関連会社法制でありますが、16年改正及びそれ以降につきましては、親会社・子会社に関する規定はございません。

    そういう中で論点であります。まず、総論的なところでありますが、世界じゅうの取引所が経営を効率化したり内外取引所との提携を可能とする観点から、グループ経営を行うための法整備、具体的には株主の規制、子会社保有に関する規定について制度の整備を行う必要があるのではないか。その際、業務の公共性を確保することに留意することが求められるのではないか。また、あわせまして、金商法及び外国の法制を参考にして考えるべきではないかという点であります。

    具体的には、まず議決権保有制限につきましては、上限5%につきましては、これを見直す必要があるのではないかということであります。

    6ページに参ります。具体的には、金商法とか大量保有報告制度等の動向を踏まえまして、制度設計を行うことが必要ではないかというふうに考えております。文章を書いておりますが、図で説明をさせていただきたいと思います。参考資料集の5ページ、(参考3-2)をごらんください。これは模式的にイメージで書いてありますが、金商法の制度の概要であります。左側に議決権の保有比率が載せてあります。下から見てまいりますと、5%までは何の規制もなく持てるんですが、5%を超え20%までの間につきましては、取引所の経営に一定程度の影響を有するものと考えられるため、取引所の経営の公共性を確保する観点から、保有目的の情報等を届け出させまして、大臣への提出が必要ということになっております。そして20~50%の間でありますが、20%以上の議決権を取得または保有できる主体につきましては、取引所の業務に与える影響が相当程度大きいということで、ほかの地方公共団体や海外の取引所に限定した上で、これらについても主要株主としての適格性に関する審査を行うということになっております。

    このうち下の2つ、海外の金融商品取引所及び持ち株会社につきましては、金商法施行令において措置をされて、今パブリックコメントを終わった段階であります。

    50%以上の場合は、取引所の経営を支配し得るということで、さらに厳格な規制がかけられております。これにつきましては106条の12以下で決まっておりますが、幾つかの認可申請基準ということで、収支の見通しとか人的構成、社会的信用のほかに、認可申請者が専ら株式会社金融商品取引所を子会社として保有することを目的するものであること、というような規制がかかっております。

    これにつきましては、さらに持ち株会社として大臣の認可が必要ということであります。「専ら」ということですので、例えば海外の金融商品取引所が国内の金融商品取引所をその下に、持ち株会社の下に置くということは実質的にはできないというような状況となっております。

    このような中で、商品取引所についてどう考えるかということに関しましては、(参考3-1)でそのイメージ、これはあくまでたたき台でありますが、提示させていただいております。基本的には、先ほどの金商法における制度の議決権保有比率5%、20%、50%というものにつきましては、それをそのまま適用するということでありますが、違いがありますのは、50%以上のところにつきましては専ら株式会社、この場合は、私たちは商品取引所となりますが、商品取引所を子会社として保有することを目的とするものというものは必ずしも必要ではないのではないかということで、そこについては書いてありません。また、それ以外につきましては、基本的には金融商品取引所、金融商品取引法の考え方を踏襲するということで提示をさせていただいております。

    また本体の資料に戻っていただきまして、商品取引所の子会社規定につきまして説明をさせていただきます。現在は、子会社の設立につきましては法制がないというのは先ほど申し上げたとおりですが、その子会社の業務の範囲につきましては、本体が行う兼業業務に関する規制を緩和するといった場合には、当然のことながら、子会社においても同様の業務を行えることが必要ではないか。先ほど申し上げましたOTCのクリアリングとかシステム開発等々が考えられるということであります。

    これは広げるほうでありますが、他方、(5)ということで業務の範囲を狭めるほうでありますが、当然子会社の経営の悪化というのは本体の財務基盤にも影響を及ぼし得るということとともに、その業務内容によっては、本体の取引所の公正性、中立性が確保されない場合もあるということで、そういうものについても踏まえた制度設計とする必要があるのではないかということであります。

    本体の7ページをごらんください。本日の3番目の論点であります商品取引所と金融商品取引所の相互乗り入れであります。

    まず、現行制度につきましては、ポイントだけ申し上げますと、先ほど申し上げましたように、商品取引所については兼業業務が基本的には非常に限定的にしか認められていないということで、金融商品市場の開設を行うことはできないということでありますし、また議決権にも5%という制限があるために、子会社として金融商品取引所が商品取引所を保有することはできないという状況であります。

    ただ一方、海外の例を見ますと、同一の企業グループ内におきまして、商品を取り扱う市場と金融商品を取り扱う市場というものを両方とも保有する事例も、一部と書いてありますが、大きなグループではかなり頻繁に見られるところであります。

    その例といたしまして、(参考5)をごらんください。参考資料の7ページ目となります。これは世界の主な商品及び金融先物取引所の相互乗り入れの例ということで示してあります。CMEグループにつきましては、ごらんいただきますように有価証券は取り扱っておりません。一方、もともとCMEが非常に強かった金融先物と、商品先物の中でもNYMEXが強いというふうに思っておりました原油等々につきまして、別々の金融先物、商品先物の両方を持っているということが見て取れるかと思います。

    NYSEとユーロネクストグループにつきましては、これはもう少し明らかでありますが、有価証券が強かったNYSEの部分と、ユーロネクストグループが強いと言われております金融先物、商品先物というものを同じグループの傘下に置いているということであります。ドイツ、シンガポールでも似たような例が見られます。これらはいずれも同一のグループの中の傘下におきます市場にそれぞれ強み、金融先物なり商品先物なり、場合によっては有価証券の先物の強みを持って、専門店的なものをグループの中に置いているということが見て取れるかと思います。

    いずれも商品先物の出来高は、全体について大体1~2割程度ということでありますが、兼業方式をとっている例もございます。(2)の韓国の取引所の場合には、有価証券、金融先物、商品先物を一体的に市場で運営しておりますが、ただこの場合、商品先物の出来高、金は以前はかなり多かったんですが、現在、ほとんどゼロというような状況であります。

    これで見て取れますのは、今申し上げましたように、グループ企業で各取引所が専門的なものを下に持っているという例が、世界の中では、特に大きな取引所の中ではよく見られるというような状況かと思います。

    次のページ、(参考6)をごらんいただきますと、これをもし商品市場の観点から見るとどうなっているかということであります。これは商品先物出来高の上位の10社、10取引所を並べたものでありますが、御存じのようにNYMEXなり大連というものは商品先物専業であります。その他ICE、鄭州等々につきましても商品先物を専業としております。ただ、一部金融先物と商品先物を両方とも扱っているというのが、3番目のCBOTなり10番目のICUであります。

    これから見て取れますのは、基本的には1つの取引所で証券の現物と商品の先物をやっている例というのは、少なくともベスト10には見られないと。ありますのは、この2の例でありますが、せいぜい金融の先物と商品の先物両方を上場している程度ということかと思います。先ほどの表とあわせますと、グループとしてその傘下に専門的な強みを持っている取引所、先物の取引所及び別のものとして有価証券、場合によっては有価証券の取引所を持っているというのが現在の世界的な趨勢であり、それが大きな割合を占めているというふうに考えられるのではないかと思います。

    あわせまして(参考7)につきましても、続きまして説明をさせていただきます。金融商品取引所と商品取引所の相互乗り入れにつきましては、昨年12月にこの分科会の場でまとめていただきました中間整理で一定の取りまとめを行っております。資本提携や幅広い品ぞろえのための制度整備ということで、(1)にありますが、先物市場の競争力の強化、発展可能性のために、取引所間の連携、競争のための環境整備を図ることが必要であるということで、(2)に「具体的には」ということで、3つの内容が書いてあります。

    2行目でありますが、まず1番目として兼業禁止規定の緩和、2番目として議決権保有制限の緩和、3番目として持ち株会社の規定の整備、これらについての見直しを行うということで、まさに本日の議論につながっているところであります。

    (3)、「その際」ということで、以下の点に留意すべきということになっておりまして、商品先物取引が有する産業インフラとしての機能を踏まえ、商取法と金商法は別々の目的、規制体系を有しているということで、商品取引所が金融商品を取り扱う場合には、金融商品取引法のもとで規制を行うことが適当である。(2)、「逆に」ということで、金融商品を取り扱う場合には、同様に金融商品取引所の下で商品先物市場を開設する場合には、同様に商品取引所法の規制のもとでこれを行うべきものであると、こういうようなご提言を中間整理でまとめていただきました。

    これらを踏まえまして、「金融・資本市場競争力強化プラン」ということで、これは全政府ベースで閣議報告をした内容でございますが、取引所における取扱商品の多様化ということで、相互乗り入れのための枠組みの整備をすべきであるということで、国際競争力強化の観点から、取引所間の資本提携を通じたグループ化等によって、株式、債券、金融デリバティブに加え、商品デリバティブのフルラインの品ぞろえを可能とするための土台を整備することが必要である。まさに先ほど申し上げました世界の趨勢を踏まえた内容となっておりますが、「このため」ということであります、金融商品または金融取引は金商法の規制対象とし、商品デリバティブ取引、当然商品先物を含みますが、これは商品取引所の規制対象とするという法的な枠組みのもとで、相互乗り入れを可能とするための所要の制度整備について、本年中に検討を進め、その後、速やかに実現を図るというような整理をしていただいております。

    こういう中で、本体の7ページに戻っていただきまして、論点ということで説明をさせていただきます。相互乗り入れにつきましては、取引所の経営基盤の強化に資する場合もあるということで、取引所のほうからも一定の意義があるというふうに考えられますし、また当業者以外の取引者であります金融機関、ファンド等の方にとりましても、単一ないしグループで多様な資金を運用できるという利便性が向上するということで、一定の意義が存在するのではないかと考えられるのではないかという点であります。

    その具体的な相互乗り入れを実現するスキームにつきまして、ここに子会社方式、グループ会社方式、兼業業務方式というのを3つ掲げておりますが、いずれにせよ、相互乗り入れを実現する制度整備を行う必要があるのではないかということであります。

    この制度の内容につきましては、参考資料の(参考8)というところでそのイメージを載せてあります。これもあくまでたたき台でありますが、10ページをごらんいただきますと、例えば子会社方式というのは、商品取引所のもとに金融商品取引所を子会社として置くというケースであります。

    2番目のグループ会社方式というのは、取引所の持ち株会社というものをつくりまして、その下に商品取引所と金融商品取引所を子会社として置くというケースが考えられます。

    3番目として兼業業務方式ということで、同一の取引所のもとに商品市場と金融商品市場を開設するというようなケースが考えられると。これ以外にもいろんなバリエーションはあるんですが、基本的なところはこの3つぐらいにまとめられるのではないかというふうに考えております。私たちとしましては、この3つのスキームがいずれも可能となるような方策を検討すべきではないかというふうに考えております。

    また本体資料の8ページに戻っていただきまして、「なお」ということで、その留意点といたしましては、相互乗り入れを行う取引所につきましては、迅速な意思決定の必要性、ガバナンスの構築の必要性ということから、みずから意思決定を行う組織形態である会員制の組織取引所についてもそれを認めるとした場合には、このような観点及び専門性を有する出資者も会員として加わるということで、会員の同質性ということに影響に与えるのではないかということで、基本的には株式会社組織の取引所のみ相互乗り入れを認める対象をすべきではないかということを考えております。

    (3)でありますが、このようないずれの形態をとるにしても、それぞれの法目的が違うわけですので、相互乗り入れを行う取引所ないしは親会社・子会社に対しても、監督が一定程度及ぶことが必要であると考えられますが、「他方」ということで、これは取引所の経営者の負担をできるだけ少なくするという観点からは、可能な限りにおいて複雑な規制体系を避けて、監督関係を簡素化することが望ましいのではないかというふうに考えております。

    本体資料の9ページをごらんください。本日の4つ目の論点であります。上場商品の範囲であります。

    まず、現行制度の概要でありますが、下に点線の枠で囲ってありますが、商品の定義について2条4項で決めております。この法律において商品とは、次に掲げる物品をいうということで、物品が前提となっております。第1項では農林水産物及びその加工したもの、その他政令で定めるものとして、牛とか豚とか糸の類というのが定められております。

    2番目として、鉱業法に規定する鉱物を製錬その他精製することによって得られる物品ということで、ほとんどの鉱物資源及び資源のエネルギー物質がこの中に含まれております。

    それ以外にも、3として、国民経済上重要な原料または材料ということで、政令で定める物品が指定できるということになっております。いずれもこれは、すべて物品とか原料、材料というものが前提となった文章となっております。

    「また」ということで(2)に書いてありますが、商品指数につきましては2つ以上の物品の価格の水準をあらわした数値という限定がついております。

    こういう中で論点といたしましては、(1)に書いてありますが、近年、海外の商品取引所でも、温室効果ガスの排出権とか、または1つの指標とも考えられ得るクラックスプレッドなどの指数が見られるという中で、このうち我が国においても事業者のヘッジニーズが想定され、兼業業務として上場できる環境を整備することが適当なものとしてどのようなものが考えられるかという論点であります。

    また一方で、金融商品取引法でも金融商品というのが具体的に決められておりますので、その関係も一定程度考慮する必要があるのではないかというふうに考えておりますし、一方、温室効果ガスの排出権につきましては、米国におきましては、主として工業品が内容となっております適用免除商品というようなグループに分類されておりまして、緊急時には規制当局による市場への介入等について、金融商品と異なる規制がされているということも踏まえること。さらに国内におきましても、排出権というものが法的性格とか流通のあり方ということにつきましてもまだ完全に決まったわけではなくて、内閣官房を中心に議論がされているということについて、どのように考えるべきかというふうに考えております。

    11ページ目でありますが、6と書いてございますが、きょうの5つ目の論点であります商品取引所における諸規制の緩和及びその見直しであります。まず、現行制度でありますが、株式会社商品取引所では、定款記載事項として、会社法上の規制以外に幾つかの記載が絶対的なものとして決められておりますし、一部は相対的記載事項ということで、記載または記録することが決められております。これらにつきましては、会社法の規定により株主総会の特別決議を要するということで、非常に厳しい縛りがかかっております。

    具体的には、参考9ということで11ページをごらんいただきますと、定款記載事項が会社法上、金融商品取引法上、また商品取引所法上、それぞれこの2つにつきましては株式会社でありますが、絶対的記載事項はどうなっているか、相対的記載事項はどうなっているか、任意的記載事項はどうなっているかということについて内容を説明してありますが、かなり商品取引所の場合にはその記載事項はふえている、多いということが見て取れるかと思います。

    このような中で、本体の12ページに戻りますが、意思決定の迅速化を目的として組織変更されると考えられる株式会社の商品取引所につきましては、できるだけ機動的な意思決定を行うということで、その規制の一定の簡素化を行うべきではないかということが論点であります。

    「具体的には」ということでありますが、定款記載事項については、業務規程としたとしても、これは先ほど説明を一部忘れましたが、主務大臣の認可を取るということになっておりますので、少なくとも行政との間での実際上の不都合は想定されないのではないかということと、一方で、さらに定款のもとにあります業務規程の記載事項につきましても、取引時間を多分5分、10分延ばすという程度の小規模変更であれば、これはあくまで一例でありますが、軽微な変更につきましては主務大臣の認可を不要とするということが必要なのではないかということであります。

    以上、株式会社を前提としたお話でありますが、一方で会員制組織の商品取引所につきましても、同様の簡素化を行うべき事項があるのではないかということで、どのように考えるかということであります。

    12ページ(2)でありますが、商品取引所の会員資格につきまして、現在は商取法の10条で、実際には当業者、商品取引員、金融機関などの一定の者に「等」で規定されているところであります。これは売買とか生産または加工、使用する者が当業者と呼ばれておりますが、それをもう少し広げるべきではないかというのが論点の(2)であります。今まで会員資格につきましては、累次、法改正を行っております。

    その内容につきましては、(参考10)というのをごらんいただきたいのですが、会員資格の変遷ということで、昭和25年の制定時には当業者のみが資格を有していたのですが、その後、累次の法改正で商品取引員、外国の当業者、または施行令によりまして、右に書いてあるようなものに範囲が拡大されてきたということであります。

    このような中で、商品取引所の自主的な経営判断を尊重する観点からは、経営判断として会員資格を定めて、主務大臣が事後的にチェックすることで足りるのではないかという指摘をどう考えるかという点であります。

    本体資料の13ページに戻っていただきまして、その他ということでありますが、まず商品取引員の名称につきましても、これを見直す必要があるのではないかということであります。現在は、主務大臣の認可を受けて、商品取引受託業務を行う者については商品取引員というふうに呼んでおりますが、ただ、今般の制度の見直し、今までの御議論の中で、その範囲が海外市場とか店頭商品取引に拡大するというふうに整理をした場合、どうしても商品取引所のメンバーまたは個人というようなイメージを持ちます商品取引員という名称につきましても、考え直す必要があるのではないかと。「例えば」ということで、あくまで例でありますが、商品先物取引業者とか商品先物取引会社といったものも候補としてあり得るのではないかというふうに考えております。

    その他の2番目として、取引証拠金制度の見直しとあります。現行商取法では、例えば委託者が商品取引所または商品取引清算機関に対し、取引証拠金として現金を預託するということが必要とされております。これは違約の場合の損害の担保とか、過当投機の防止を目的とした制度でありますが、(2)にありますが、例外的に商品取引員が委託者の承諾を得るという前提でありますが、差し替え預託というものを商品取引所または清算機関にすることが認められております。

    その場合、特例としまして、一定の金融機関との間の取引証拠金の委託契約を締結して大臣の承認を受ければ、その範囲内におきまして取引証拠金の預託を猶予されるという制度があります。これにつきましては14ページに書いてありますが、既に15の商品取引員がこのような特例を活用しているということであります。

    一方、委託者から商品取引員を通じまして清算機関に預託する取引証拠金につきましては特例は認められておりませんで、必ず現金を預託するということになっております。

    一方、米国におきましては、幾つの制約はありますけれども、銀行の発行した債務保証状を清算機関に預託するということは認められておりますし、こうなった場合でも、何か問題がありましたら、要求後2~3日程度で、通常、銀行から清算機関に対して支払いがなされるというような運用がされているというふうに伺っております。

    このような中で論点といたしましては、商品取引員のこのような預託の制度及び海外の状況を踏まえますと、委託者の取引証拠金の預託に関しましても、一定程度銀行保証等現金以外での方法を認めたとしても、過当数量取引など例外的な場合を除いては、委託者の便宜という面ではそれを図れるのではないか。これから特に中小の事業者の方がお使いになる場合には、こういう制度を用意しておくことが必要ではないかということであります。

    以上が本日の論点ということで、多少長くなりましたが全体を説明させていただきました。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。

意見交換

  • 尾崎分科会長

    それでは、資料及び説明を踏まえまして議論を進めさせていただきたいと思います。御意見等がございましたら、御自由にお願いいたします。なお、議事を円滑に進めるために、挙手の上、御発言いただきますようお願いいたします。

    それでは、いかがでございましょうか。

    南學委員どうぞ。

  • 南學委員

    私から5点ばかり要望しておきたいと思います。

    まず第1点は、3ページにある2の商品取引所の業務制限の緩和等に関してありますが、前回の分科会でもお話ししましたとおり、OTCクリアリングは、市場利用者の利便性向上、取引所の競争力の強化というようなさまざまな観点からぜひ必要と認められますので、現行法で規定されている附帯業務で読めないということであれば、ぜひ法的手当てをお願いしたい、これが第1点であります。

    第2点は、9ページにある、5の「上場商品の範囲について」でありますが、取引所の競争力を強化していくためには、上場商品の品ぞろえをふやしていく、多様化していくということが求められていると思います。中でも排出量取引市場、これから日本でも具体化されていくと思いますが、排出量取引市場というのは我が国の生産・流通活動に直結する重要な産業インフラであり、またエネルギー商品市場と密接に関連いたしておりますので、いずれ我が取引所もその市場の一翼を担っていきたいと考えております。このために、排出量取引も上場可能となるよう御検討をお願いしたいと思います。

    また、あわせて、商品の品ぞろえの多様化というような観点からも、排出量取引のみならず電力などの無体物についても、上場が可能なよう、法的手当てをお願いしておきたいと思います。

    第3点は、11ページにある6の(1)の取引所の定款記載事項の見直しについてでありますが、激しい国際的な取引所間競争に打ち勝っていくためには、スピード感を持った取引所の運営が重要である。このためには、取引所が機動的に経営上の意思決定をして、それを実施に移していくという体制が求められていると思います。このために、論点に記載されておりますとおり、商品市場に関する定款記載事項を業務規程に改めるということは大歓迎でありまして、ぜひこれを実現してほしいと思いますし、また、業務規程の中でも取引時間の変更がここで書いてございますが、取引時間の軽微な変更は主務大臣の認可から除外すると例示されておりますが、単に取引時間の変更のみならず、例えば限月構成、この商品について何限月制にするかとか、そういうものについてはぜひ主務大臣認可事項から外す方向で御検討いただきたい。できるだけ簡素化をしていただきたい。

    また、あわせて新規上場時における許可基準に関しましては、今では、例えば十分な取引量が見込まれることというような要件が課せられておりますが、十分な取引量が見込まれるかどうかというのは、本当に上場してみないとわからない不明な点が多いわけでありまして、この辺も弾力的に取り扱うよう見直しをお願いしたいと思います。

    第4点は、12ページの商品取引所の会員資格の問題であります。6の(2)の会員組織。言うまでもなく商品先物市場というのは、多様な市場参加者で構成される必要がありますが、中でも昨今、欧米の取引所では流動性供給者として極めて重要な位置を占めてきているプロップハウスについて、我が国においても市場の発展のために入れていく必要がある。ところが現行の法令では、会員資格というのは当業者、商品取引員、金融機関に限定されているということで、プロップハウスのような参加者には資格が今のところ与えられておりませんが、論点にありますとおり、会員資格については要件を特定のものに限定せずに、取引所の自主的判断に任せていただきたい。ぜひこれは実現していただきたいと思いますし、主務大臣が事後チェックということで十分なのではないか、こんなふうに思っております。

    最後に、第5点目は取引証拠金の見直し、13ページ7の(2)の問題であります。論点に記載されておりますとおり、取引証拠金に銀行保証等現金での預託以外の方法を認めることは、委託者に対する利便性の向上から極めて有意義であると思いますので、この方向をぜひ実現してもらいたいと思います。

    これに関連しまして、御承知のとおり弊所の石油市場には、最近、大手元売が市場会員となって弊所市場で直接取引するという形態が生じてきております。したがって、こうした大手元売等の自己取引の取り扱いについても、委託者のみならずこういう自己取引について、銀行保証で預託ができるようにぜひ見直しをお願いしておきたい、このように思っております。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。

    ほかにございますでしょうか。

    では、渡辺委員どうぞ。

  • 渡辺委員

    南學委員のお話とも関連をするんですが、幾つか申し上げておきたいと思います。

    今回の整理で、ある種の規制緩和というか、弾力化というか、意思決定その他行動の迅速化ということについての基本方向は賛成であります。その上でなお、今回のこの論点整理を見たところ、ちょっとかゆいところに手が届かないというか、味が悪いというか、そういう点がございます。それは、私、この審議会のシリーズが始まった一番最初に、市場の振興のベース、基本中の基本は上場の自由度であるというふうに申し上げました。

    したがって、どのような商品を上場するかということについては、現在のような認可制ではなくて届け出制にしてほしい。あるいは百歩譲って自動認可というふうな形で、最悪のときにだけ介入するという制度でいいのではないかというお話を申し上げたんですが、その論点はきれいになくなっているというか、非常に含みのある表現になっているということについて、私は残念に思いますし、不満であります。市場振興を図るということが産業インフラとしての役割を一層発揮するわけでありますので、その点がまずスタートではないかなというふうに思います。

    2点目の話になりますけれども、これまで私ども、OTCをもっと解禁をすることによって、リスクヘッジの場を豊かにするのであるということを議論してまいりました。基本的にこれは大方の賛成が得られたところでありますけれども、OTCの議論をするに当たっても、例えば私の所管しております農産物の場合、畜産農家を考えていただければいいと思いますけれども、入り口である全穀物、あるいは食品銘柄についても全穀物、出口である食肉製品、酪農製品といった製品、食品産業の成果物、そういう入り口と出口に自由に品ぞろえがなければ、OTCの活用の意味が非常に薄れるのであります。そういう点から申し上げまして、私はもう1回そこら辺につきましての議論なり、あるいは事務当局のお考えを聞かせていただきたいと思っております。

    それから、これは小さなことになるかもしれませんけれども、試験上場制度があります。これはやはり徹底的にその基本理念に立ち返って運用していただきたいのですが、現在の試験上場制度は、そういうふうな観点から本来設けられたはずでありますけれども、機動的な商品上場を可能とするような方向を考えますならば、既存の市場に新規商品の追加を可能とするのが道であります。恐らく商品ごとに市場をつくっているというのは、これまで商品ごとの取引所がたくさんあったということの名残でありまして、今日のように農産物の市場といえばもう限られておりますし、工業品についてもわずか2つの取引所で行われております。そうなりました場合には、試験上場を新たな商品市場という区分でやるのではなくて、現行の既存の品目に追加をして新規商品の試験上場を可能とするような道を選ばれるほうが筋ではないかというふうに申し上げておきたいと思います。

    以上であります。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    どうぞ、平井委員。

  • 平井委員

    新日本石油の平井でございます。

    私どもの会社が、この10月から特約店との卸価格の取引の基準にTOCOMを採用いたしまして、約1カ月ちょっと過ぎたわけでございます。もう1つ、資源エネルギー庁のバックアップを得まして、PECと一緒に欧米の先物市場の調査を行ってまいりました。この2点を踏まえまして、先ほどの南學委員のお話と重複する点があるんですが、4点ほど要望、質問をさせていただきたいと思います。

    1点目は、上場商品の範囲といいますか、前にもお願いしましたが軽油の再上場でございます。今、ガソリンと灯油をTOCOMは採用したんですが、ぜひこれに軽油を使えるような形にお願いをしたいということと、今お話ございましたOTC取引におけるクリアリング業務。やはりOTCと先物のリンケージというのは非常に大事だと思いますので、これをぜひ実行いただきたい。

    それから、これも重複いたしますが、取引証拠金の預託の銀行保証の採用をぜひ元売としてお願いをしたいと思います。

    最後に、これはよく私もわからないので、上場商品の範囲という中で、海外ではオプションを結構上場しているケースがあるんですが、日本の場合は金以外ないと。石油とかそういったほかの品目でオプションが導入できないものかどうか、何か支障があるのかどうか、そこらあたりがわからないので、御質問とさせていただきたいと思います。

  • 小山課長

    現行法上、オプションにつきまして広く認められております。あとは、各取引所の御判断ということかと思います。

  • 南學委員

    まず、軽油の再開につきましては、前にもこの産構審でもって平井委員から御要望がありまして、取引所としてもぜひこれは実現したいと。特に10月から市場連動方式に決めたということで、商品の中で軽油が抜けているというのは大変御不便をかけているのではないか、こんなふうに思いまして、我々としてはぜひ上場したいということで。ただ、何せ総務省とか引取税、都道府県の税金が絡んでいまして、関係のところともいろいろ調整をしながら進めておりますが、ぜひ石連のほうとも一緒になって、この実現に向けて頑張っていきたい、こんなふうに思っております。

    それからオプションの導入は、今、弊所の市場では金のみにオプションを導入しておりますが、なかなか出来高は芳しくないと、こういうような実態にありますが、欧米の例を見ましても、オプション取引というのは市場の振興に大変重要な役割を果たしおりますので、新しいシステムを来年5月7日に導入しますので、それを契機に活性化できないか、石油についてもオプション取引というのを導入できないか、マーケットメーカー制度等も含めまして、いろいろ今検討をしているという段階でございます。

  • 尾崎分科会長

    よろしいでしょうか。

    この点、何かございますでしょうか。では、ほかの点でも結構でございます。

    福田委員どうぞ。

  • 福田委員

    OTC取引におけるクリアリングにつきましては、やや一般的な話で恐縮ですが、現下の金融混乱の一つの原因が、やっぱりOCT取引における見えないものが多過ぎるということに起因しているわけです。金融を中心として、こういった見えないことが多過ぎることが、一たん事態がおかしくなると不安心理を増幅させる最大の要因になり、急速に金融収縮が起きるというのを目の当たりにしているわけでございますので、少なくとも見えるものを多くする、見えないものを少なくするという意味において、このクリアリングについては余り異論のないことだと思いますし、私も賛成をサポートしたい。取引所においてやれるかどうかということについては、ここに書いてある諸外国ともそのようでございますし、透明度を高めるということは公共の利益にも資することでございますので、そういった方向でお考えいただくのがいいのじゃないか、そういうふうに思っております。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    佐藤委員。

  • 佐藤委員

    OTCについてのクリアリングの件ですが、一応念のため1つ申し上げたいのは、OTCを解禁するということの前提としてクリアリングを通さなきゃいけないということにはならないでいただきたいなというふうに思います。クリアリングを通すとなると、本来テーラーメードで顧客のニーズに合わせた設計をして商品をつくるということを前提としておりますので、画一化されたものしかクリアリングは通せなくなるということを考えると、ちょっとそぐわないかなと。クリアリングをつくるのは全然問題ないと思いますし、大いに賛成なのですが、それを通すことだけが解禁の条件になるということにはならないでいただきたいなというふうに思っています。

    あと、やはり活性化するための大事なポイントとして、渡辺理事長がおっしゃっていましたが、新規上場の条件を緩和して、数多くの商品を上場できるようにしていただくことが大事かなと。取引形態が今後板寄せからザラ場化されていくのであろうというふうに私は想像しておりますけれども、ザラ場化することによって多数の商品を取引しやすくなるのではないかなということも一応考えております。

    したがって、より多くの商品が上場されることによっての品ぞろえの多様化というのを進めていただくこと、また、それのための条件、法規制を緩和していただくということが大事かなというふうに思っております。

    あとは、証拠金の預託についても銀行の保証等でかえられるというのは、我々実需家、また当業者にとっては非常にありがたい措置ですので、ぜひその辺を緩和していただきたいというふうに思っています。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    何かございますでしょうか。

    では、久野委員どうぞ。

  • 久野委員

    全般的に上場商品の自由度だとか、それをどうするかということについて自由度を上げるというのは基本的に賛成でございます。ただ、この前の議論の中で、クリアリングハウスの機能強化の話というのがあったと思うんですけれども、法律は必要ないのかもしれませんが、今まで話していることというのは、実はクリアリングハウスの機能の話なんですね。今、OTCのクリアリングをしますという話の中で、じゃクリアリングハウスがどのぐらいの財務的なセーフガードがあり、どういうメンバー構成であり、リスクマネジメントのシステムを持っており、ということが非常に重要になってくる。

    私、以前ユーザーとしてマーケットに入っていったときというのは、最低、年に1回、世界じゅうの大きな取引所のクレジットのアセスをするんですね。もちろんその中で一番重要なのは、そこのクリアリングハウスが私たちのポジションを置いて、お金を置いて大丈夫なのかどうか。その中には、先ほど言った財産的な要件、どういうマネジメント、ガバナンス、そしてシステムという話なんですね。ですから、自由化へのOTCをクリアリングする、これは非常に重要なことだと思うんですけれども、一緒にやっていかないと危うい面が随分出てくるんだろうという気が私はしております。

    それから、例えばバンクギャランティーで証拠金のかわりにしますという話が出ているんでしょうけれども、通常はクリアリングハウスというのは、恐らく毎年、どこの銀行のギャランティーだったら取れるというリストを持っております。それから、そう言いながらも最悪の場合には、刻々と事態は変わるわけですから、ここの銀行だめよと、差し出したときに、きょうは受け取れませんというディスクレッションというのはやっぱり持っているんですね。ですから、運用の面だろうと思うんですけれども、そこは少し担保しておかないと、自由にしちゃったはいいけれども、何かリスクだけふえちゃった、リスクがうまくマネージできないと、そういう状況になる可能性があるので、ちょっとそこを心配するところでございます。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    高井委員どうぞ。

  • 高井委員

    きょう挙げられている論点というのは、もうすべて私は賛成でございます。非常に踏み込んだ今回改正の案ということをお考えになっていまして、幾つかコメントをさせてもらいますと、まず、余り今まで議論で出ていません持ち株比率の話ですけれども、金融商品取引所法(金商法)と違って、今回、商取法の上では商品取引所の持ち株会社を50%以上持てるというところで、国内外の商品先物取引所がM&A戦略として日本の商品取引所を保有することができるというところまで踏み込んでいるというのは、非常に評価できるかなと。やっぱり証券の取引所と違って、企業を上場するというちょっと違った意味での役割を担っている証券取引所と違って、商品の取引所というのは基本的にはコモディティーのデリバティブを対象にしていますので、非常に国際的な広がりがあるわけですよね。ですから、海外なんかの例でいきますと、国籍を問わずこういうM&Aが自由にできるというのが今は当たり前になってきている。ですから、今後はアジアの市場というのが、欧米のこういった大きな先物取引所グループの、1つはM&Aのターゲットになってくる可能性がありますので、その辺は、自由なそういう行動を阻害しないというのは非常にいいことかなというふうに思います。

    あと、物品に関しては、今回CO2のエミッションであるとか、そういう形がないものを上場できるようにするというのは結構なことで、そもそも排出権の取引というのはカーボン、要は炭素の派生商品なんですよね。ですから、カーボンという工業品を扱っていながら排出権ができなかったということ自体が非常におかしなことで、カーボンをエミットする権利を上場するのはぜひとも早くやってもらいたいと思います。

    実際問題、我々商社として、今OTCで、セカンダリーCERであるとかプライマリーCERという排出権を売買しておるわけですけれども、ことしに入ってから第1約束期間が始まっておりますので、OTCでの取引量が物すごくふえております。ですから、取引所が現物及び先物オプションを、CO2のエミッションを上場できるということになると、これは非常に大きなニーズが国内にはございます。この場合は、投機として、投資としてやるのではなくて、実際にエネルギーを排出している企業さんがCO2のエミッションを買わざるを得ないという状況にありますので、最も工業品に根差した商品だと思いますので、ヘッジニーズというのは国内にたくさんあるということです。

    あと、議論は余り出ていませんけど、天候デリバティブズというのも今は商品取引所法では上場できないんですね。海外では、電力の取引、天然ガス取引、石油取引、排出権取引、天候デリバティブズ、これはワンセットなんですね。どうしてかというと、すべてエネルギーに要は起因する取引なんですね。何で天候かということなんですけど、電力会社もガス会社も、夏場が暑いのか冬場が寒いのか、こういう気温でもって需要というのはすごく上下するんですよ。そうすると、電力が例えば冬場にすごく必要になったときに、石炭をたいて電気をつくるのか、それとも天然ガスをたいて電気をつくるのか、それはCO2のエミッションの価格次第で皆さん変えるわけですね。ですから、天気、CO2のエミッション、エネルギー、これは全部ワンパッケージになっていますので、ぜひともこれは工業品ということで扱ってもらえればいいかなと。

    3点目ですけれども、会員資格を緩和するということで、大変に結構なことなんですね。1つだけ要望は、資格をプロップハウス、流動性提供者ですね、昔でいうと取引所のローカルズに緩和させていただくのは非常にいいことなんですね。流動性がふえることになります。同時に、純資産額の規制を緩和してもらいたいなと。これはどういうことかというと、現状は何億円単位で資産を持ってないと、資本を持ってないと、小さなプロプハウスは会員になれないんですね。ですから、できるだけたくさんのプロップの人たち、ローカルズが簡単に会員資格を取れるように、極端な話、1,000万円、2,000万円の資本金を持っておれば流動性提供者になれるというようなところまで踏み込んで制度改正をしてもらえればなというふうに思います。

    最後にOTCのクリアリング、これは本当に結構なことで、ぜひやったらいいと思うんですけど、これは取引所というよりはJCCHの業務というふうに私は理解しておるんですけれども、取引所の附帯業務としてOTCのクリアリングを取り込むということイコールJCCHの附帯業務というんですか、エスクチェンジからの商売だけではなくて、OTCのプレイヤーからの仕事も取り込めるようにするというふうに理解をしたんですけれども、それをちょっと念のために御確認いただきたいなと。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございます。

    ほかにございますでしょうか。

    では、津谷委員どうぞ。

  • 津谷委員

    上場商品を上場しやすくするということについては、どうしても委託者保護あるいはプロ化を進めるという観点でちょっと考えてみたいと思います。プロ化を進める、プロがどんどん参加しやすいように魅力的な上場商品をふやすというこれ自体は、私は賛成であります。ただし、いろんなことをやって、上場商品をやることによってプロ化というだけでなくて、またアマとか一般委託者、そういった人たちをどんどん誘いたくなるような、そういった上場であってはほしくないと思います。

    具体的には、例えばちょっと出ていた米を上場するということになると、米が上場されたから、農家の皆さんどんどん先物をやってください、リスクヘッジするためにやってくださいというように誘いたくなるんではないでしょうか。それは、私はまずいのではないかと。そういった個人、本来なじまないような農家の人たち、個人的なそういった人たちを誘ったりするようなことになるのは、ちょっとどうかなと思います。

    それから、排出量取引は必要だと思いますし、恐らくこれもなるんだろうと思いながらも、こういったことに一般の人を、排出量取引の先物をやることはあたかも環境問題に参加するんだ、だから大変結構なことだからやりませんかというように、そういった余り本来関係ない人を誘いたくなるんではないでしょうか。

    それで、上場商品をこういうふうにふやす、上場しやすくするということと比例して、私はその分、どんどん不招請勧誘禁止の範囲、対象を広げていくべきでないかというように考えるわけであります。そして、片方ではプロ化をどんどん進めていくという道があるべき姿ではないかというように考えております。

    それから会員資格については、一般委託者がそういった取引をするのではなくて、私はローカルズ的な人たちをふやして、そういう人たちにどんどんやってもらうという形。そうすれば、いろんな注文が入ってきても必ず受けてくれるというような形をつくる。そういう意味で私は、ローカルズをふやすといいますか、そういうのは賛成であります。これもやはり一般は少なくして、そういった形に持っていくという意味で、それは賛成だという意見であります。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    渡辺委員どうぞ。

  • 渡辺委員

    東穀としては米の申請をいたしまして、この後も、私の任期中に必ず米の申請をしたいと思っていますので、今の津谷さんの意見は全く誤解というか間違っていると思いますね。米ほど先物に適した商品はないのであります。私、何回か申し上げておりますけれども、零細農家と今日本の農業経営を背負って立つ農家を混同する議論は避けていただきたい。今こういう先物市場が米について存在していないということは、まともなこれから大いに育っていっていただきたいプロのファーマー、プロの農業経営者にとって、価格、在庫、天候のリスクをそのままさらすものでありまして、彼らにそういうリスクを回避する道を与えないということは、国策としても産業政策としても間違っていると私は思います。

    何回か私、この場でOTCなどを通じてお話をしておりますが、そこをきちんと理解していただいてないというのは大変残念です。アメリカの例でもそうですし、恐らく日本でもそうでしょうけれども、米の先物市場が東穀にできたからといって、そこで3反歩、5反歩の農家が直接フューチャーズに入ってくるわけはないのであります。であるがゆえに、先ほど高井さんでしたか佐藤さんでしたかおっしゃっていた、テーラーメードとしてのOTCのマーケットを通じて、金融機関にそれを引き受けてもらい、その金融機関が先物市場につなぐということが道筋としては正しいのであります。

    これは何度も申し上げますけれども、アメリカのあのような自由な農業政策のもとでも、小麦の農家、トウモロコシの農家はシカゴに直接つないでいるという比率は非常に小さいです。ですから、そういういろいろなツール、もちろんその中にはオプションもそうですね。オプションの場合でしたら、権利を捨てればいい、あるいは行使すればいいだけでありますので、そういういろいろなものがあって初めて、日本に農業経営者らしい農業経営者ができていく。それは畜産農家の例でお話をしたとおりでありますので、今の津谷さんの御意見は、私は100%いただけません。

  • 尾崎分科会長

    津谷委員どうぞ。

  • 津谷委員

    日本の農家が先物をしなければいけない、先物でリスクヘッジをしなければいけない米づくりの農家がどのぐらいいるかということであります。私は秋田県ですけれども、秋田県の場合、例えば1ヘクタール以上のお米を専業でつくっている人というのはどのぐらいいるか。そんなに多くはないはずですね。よその県に比べれば、秋田県というのは大潟村というところがありまして、比較的でかいところがありますが、それでも、そんなに先物でヘッジしなければいけないような農家なんていうのは少ないと思いますね。理論的に考えても、米のオプションでもやるんなら理論的にはあり得るかもしれないけれども、米のほとんどが、米というのはちゃんと価格が決まっている。その価格が決まっているようなものに、そのためのあれでやっているのが大半なので、私にとっては全然わからない。むしろ渡辺さんの言うことがわからない。それよりも、農家に現実は先物で何を誘っているかというと、ガソリンを誘っていますよ。ですから、頭では理想的なことと、現実とは違うということなのでありますね。だから、ちゃんと現実に物を見て、見てと言ったら、それは大変失礼だけれども、そういうような弊害が相当予想されるので、そこをちゃんと見た上で言ってほしいということであります。

  • 渡辺委員

    津谷さん、私の話していることをしっかりキャッチしていただきたいんですけど、私は農家と言ったんじゃなくて、まともな農業経営と申し上げましたでしょう。日本の農業政策もまともな農業経営、これは理屈から言いますと、生涯所得なり労働時間において、その地域における他産業の方たちと同等もしくはそれを上回る、そういう農業経営を育てたい。その農業経営が日本の農業経営の中の6~7割の生産量を占めるということですから、農家の数の問題を言っているわけじゃないんです。それらの方々は、それで所得を上げて、それで生計を維持し、それで従業員を養っていくわけです。そういう方たちにチャンスがなくなったらどうするのですかと。兼業農家のことを私は言っているわけじゃないんです。まさに兼業農家というのは、収入の7~8割は外から入ってくるわけですから、そもそもヘッジをする必要はないのでありまして、そういう方々のために先物市場があるわけではないんです。

    アメリカの例を挙げたのも、アメリカの農家は、例えば100ヘクタール、150ヘクタール、200ヘクタールという中でリスクヘッジの必要性があって、それでもなおかつ、例えばOTCを通じたり、そういう形でフューチャーにつないでおりますという例を申し上げたのであって、現実に目を向けるときに、200万とか230万の農家、そういうところに目を向けていたのでは、これは産業政策ではないのです。生産量で6~7割という日本の中核を占める農業経営の外側、これは総生産を維持するための仕組みでありまして、農業経営という経営があって、総生産があって、農村があるわけですから、そこをよく区別して考えませんと、日本の農家は全部零細になって、構造転換が進まずに自滅と、こういうふうになるというふうに私は長らく主張してまいりました。

  • 尾崎分科会長

    まさにインフラ整備という話の議論ですね。ですので、インフラ整備としてどうすべきかという議論のところと、津谷委員が考えられているところとちょっとずれているような感じがする。ですので、この議論をやり始めますとまた同じことになってきますので、この話はまたどこかでやっていただければいいということで、あくまでも今考えているのは、まさに日本のインフラ整備としてどういうふうな状況が必要なのかということを議論しているという理解で、しばらくちょっとおいていただいて、加藤委員どうぞ。

  • 加藤委員

    今回提案されている内容については賛成です。

    我々商品取引員といたしましても、上場商品の品ぞろえというのは大変重要なポイントでして、特にプロ化を進めていくに当たっては商品の品ぞろえというのは大変重要だと思います。南學理事長からもお話がありましたとおり、排出権や電力、天候といった無体物、あるいは海上運賃といったものを総括的に上場していっていただきたい。かつ上場が非常に簡素にできるようにしていただかないと、例えば東京工業品取引所が株式会社として結論を出したにもかかわらず、様々な規制があってなかなか上場できないといったことではグローバルスタンダードにも満たないということにもなりますので、総合的に検討していただきたいと思います。

    また、オプション取引についても、現物のマーケットがあり、そこに先物のマーケットがあって、最終的にオプションのマーケットがあるというのが、金融市場の一つの総合的な形ですから、プロの市場としてもオプション取引が使えるようにしていただきたいと思っております。

    それから、商品取引員の名称についても「商品先物取引会社」などの名称に変えていただきたいと思っています。現在、商品取引員は株式会社形態に限定されており、それぞれが会社として事業を行っておりますので、名称はそれに合わせていただきたいと思っております。

    以上です。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    久野委員どうぞ。

  • 久野委員

    2~3点ちょっとつけ加えさせてください。

    先ほど高井さんがおっしゃっていた、いわゆるプロップハウスだとかヘッジファンドだとかというような方々が市場に入る際の財産要件についてですけれども、はっきりクリアリングハウスのメンバーと市場参加者とをやっぱり分けるべきだと思うんですね。リスクが違うんですよ。ですから、そういう面でいうと市場参加者だけであるとすると、ダイレクトにアクセスするという話であるとすると、その辺というのは非常に柔軟に考えるべきなんだろうなと思います。

    通常、海外の例、私の給料をもらっているCMEグループですと、アクセスする、つまり電子市場にアクセスするというのは実はだれでもできて、クリアリングブローカーがギャランティーすればできるわけですよ。そのメンバーであるかメンバーでないかという、昔のゴルフの会員権のようなマーケットアクセス権ですね、それはもちろんございまして、それを持っていることによって、アクセスしたトレードのフィーが違うという話なんですね。ですから、そういう面で考えると財産要件というのは、クリアリングハウスのクリアリングメンバーなのか、マーケット参加者だけなのかでやっぱり分けるべきで、マーケット参加者だけと考えるんだったらば柔軟に考えるべきだろうという気がします。

    もう1点は主要株主制度の話なんですけれども、これは海外の商品取引所あるいは海外の商品取引所持ち株会社が51%持てるんですか、たたき台だと。49.99なんでしょうか、それとも50なんでしょうか、50.01なんでしょうか。

  • 小山課長

    イメージ図は非常に大まかにかいてありますので、また、あくまで案ですので、これについては皆さんから議論をいただいた上で決めていきたいと思いますが、現在の私たちのたたき台では、国内であろうが海外であろうが取引所持ち株会社という形式をとれば、50%以上は持てるということであります。ただ、取引所自体が持とうとした場合には、50%を超えない範囲ということで考えた上で、さらに主要株主としての認可が必要という形になります。

  • 久野委員

    ありがとうございます。

    もう1点は相互乗り入れの話なんですけれども、一応現状、相互乗り入れしていくと、結局、商品取引については商品取引法、金融取引については金商法という話になるわけですけれども、やはりやっていくと、業者さんもそうですし、取引所もそうだと思うんですけれども、コンプライアンスの重複にかかわるコスト、ここをよく吟味して、できるだけ重複を避ける。本当はできれば将来的に統一するといいんだろうと思いますけれども、もしそこまで踏み込めないんだったらば、少なくも将来的に統一する野望ぐらいは書いておいたほうがいいんじゃないかなという気がするんですけどね。

    これはなぜかというと、実に皆さん、取引所をやる人、ブローカーである人、メンバーである人、その中でそこのコストが実に重要なわけです。ですから、取引を振興する、最終的にそのコストというのはお客さんに回っていくわけですから、そういう面では重複をできるだけなくする。できれば1つの法律、1つのジュリスディクションというのが、恐らく将来的には野望としては掲げておくべきなんだろうなという気がしますけれども。

  • 尾崎分科会長

    多々良委員どうぞ。

  • 多々良委員

    皆さんもおっしゃっていたように、1つだけ強くお願いしておきたいというのは、取引所等に係る諸規制についてですが、規制の事後化ということを積極的に強く進めていってほしいなと考えております。取引所とか取引員とかいうのは、これから国際情勢に敏感で、スピード感を持った対応で進めていかなければいけないことだろうと考えておるわけでございますので、できるだけ事前規制はなくして事後規制でやっていって、問題があれば事後規制でやるという形の規制に一般的にいってもらえないだろうか。特に試験上場等の新規上場、そういうものについては要するに事後規制という形で、原則自由にというような形で認めてほしいなということを強くお願いしたいということでございます。

  • 尾崎分科会長

    ありがとうございました。

    大河内委員。

  • 大河内委員

    発言するほどのことでもないのかなという気がしますけれども、利便性の向上について、結局、最終的に現実に何が起こるかというのは、私は余り想像ができないんですね。ですから、この中で本当に賛成だと思うのは、取引員の名称を変えるというようなところは、このほうがわかりやすくなっていいなというふうに思いました。

    規制緩和ということなんですけれども、今、世の中が何となく先行きが見えなくて暗いというようなことで、それが規制緩和のツケが回ってきた結果じゃないかというようなことがいろいろと言われていますので、そのために、この規制緩和、利便性の向上というのが先行きどうなるか不安だというようなことは、素人はすごく感じてしまいます。

    ですけど、皆さんのまじめな御議論を聞いていますと、自信を持って規制緩和をして、きちんとした取引所のあり方ができ上がるんだということであれば、私はそこのところに異議はございません。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    では、唯根委員。

  • 唯根委員

    意見というよりは感想になってしまうかもしれませんが、きょうのお話はプロのための市場整備だというふうに思ってご説明を伺っておりました。プロ市場のためには、やはり国際水準に合わせ、早期に整備される必要があるのだと思います。ただし、どうしても私は消費者被害を見ている者として、こういう規制緩和によって悪質業者が市場に入って来てしまう、入り込むすき間をつくってはいただきたくない、そこだけはぜひこの制度整備の中でお考えいただきたいと思います。

    大河内委員とも一緒ですが、取引員というのは、イメージとして個人を指すので、事業者であれば、名称変更等していただいたほうがわかりやすくなると思います。

    最後に、事後規制だけにというふうに限定していただくのは不安が残りますので、規制の整備をお願いしたいと思います。

  • 尾崎分科会長

    どうもありがとうございました。

    ほかに、どなたかございますでしょうか。

    どうぞ、福田委員。

  • 福田委員

    1つ質問をさせていただきたいんですが、主要株主等のイメージのところで、さっき、専ら取引所を保有するという、「専ら」という言葉を小山課長はお使いになったんですが、海外の場合も、やっぱりこういう商品取引所は持ち株体制になっていて、しかもそれは「専ら」なのか、「専ら」ではないものがあるとすれば、どういうのがぶら下がっているのか、もし御存じであれば。

  • 尾崎分科会長

    外国の話ですね。

  • 小山課長

    海外につきましては、ちょっと飛ばしました参考の一番最初、(参考1)で書いてありますように、基本的には、かなり自由に取引所同士のM&Aが進んでおります。国をまたいでいる場合もありますし、場合によっては現物の証券と金融先物、場合によっては商品先物まで含めたような買収が行われております。詳しい規制については、当方でも今調査をしておりますが、これらが自由に行われているということを見ると、その辺の規制というのは、一部安全保障条項等を別にすれば、かなり緩やかなものではないかというふうに考えております。

    また、先ほど久野委員からの御質問で1点、一応御参考までに申し上げますと、同じく(参考3-2)で、金融商品取引所の主要株主制度等のイメージというところに書いてありますが、一番下の(注)のところを申し上げますと、議決権の保有制限につきましては、少なくとも金商法では金融商品取引所または同持ち株会社、これはいずれも国内の金融商品取引所及び持ち株会社につきましてはその適用が免除されているということで、51%以上持てると。当然大臣の認可なり審査というのは必要になってまいりますが、できるということになっております。

    あと1点、先ほどの高井委員からの確認点ということで、JCCHがOTC事業をできるかどうか確認が必要なのではないか、確認してもらいたいというお話があったと思いますが、現行の商取法では170条で、商品取引清算機関につきましては、主務大臣の承認を受けた場合には、商品債務引受業の本体に適切かつ確実に営むにつき支障を生ずるおそれがないと認められるものについては、国内の商品先物市場の債務引受業以外についてもこの限りではないという書き方になっていますので、商品取引市場そのものについては、つまり東工取なり東穀取なりは、クリアリング機能はかなり限定的になっておりますけれども、JCCHにつきましては、大臣の承認を受けた場合には広がると、こういうような書き方になっておりますので、場合によってはほかの市場とかOTCのクリアリングも、この内容に当てはまるのであれば、やることは不可能ではないということになると思います。

  • 南學委員

    質問でございますけど、参考(3-1)で、保有が認められる者として、20から50の間、政令で指定して、海外の商品取引所が国内の商品取引所の株を保有できると。この政令指定というのはどんなイメージ、どんな基準でもって、これから考えることなのかもしれませんが、もし金商法のほうでもそうした政令指定の考え方がはっきりしているなら、ちょっと類推はできると思うんですが、どんなものか教えていただけばと思います。

  • 小山課長

    金商法の政令指定は、法律上は既に地方公共団体というのが書いてあるんですが、地方公共団体外政令で定める者ということで、それについて今パブリックコメントがされておりまして、金商法の施行令の19条の3の3ということで、法106条の3、第1項に規定されている、対象受付の保有基準以上の数を取得または保有することができる者というのがその法律の規定なんですが、次に掲げる者とするとして、地方公共団体、2として外国金融商品取引所開設者、これについてはいろいろ説明が載っておりますが、第3項として外国金融商品取引所開設者持ち株会社というのが規定されておりますので、こういうのも当然参考になるかとは思います。既にパブリックコメントで全部金融庁のホームページに出ておりますので、御確認いただければと思います。

  • 尾崎分科会長

    御質問はよろしゅうございましょうか、お答えとして。

    ほかに何かございますか。

    活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。きょうは主として取引所周りみたいな議論になってきたかと思いますが、商品市場の利便性の向上等について、おおむね論点の洗い出しはできたのではないかと考えております。今回の議論では、取引所の業務制限について、利便性の向上あるいは国際競争力の強化という観点からするならば、規制の緩和の必要があると。従来、余りにも規制が重かった、その部分を緩和する必要があるけれども、全く規制するなと言っているわけではないわけで、適切な部分の規制緩和をする必要があるという点では、反対はなかったというふうに思います。

    また、取引所が経営を効率化し、また内外の取引所との連携を可能とするというその方向性から、やはり取引所はグループ経営という、今もホールディングスの問題が出てきたわけですが、全く現行法では想定していない部分なんですが、こういったことを想定した形での法整備をやっておかないと、そういう方向に行くときに法律が邪魔してしまうというのはまずいわけでございますので、今の段階で法整備すると。どういう方向で行くかはこれから恐らく決まっていくんですが、どの方向で行くにしても、いわゆる子会社化するか、あるいは兼業するか、さまざまあるんでしょうが、そういったことの邪魔をしないように、その方向性においていろいろな形の含みのある改正をしておこうという、そういう必要性はあるという、その必要性についての皆さんの御意見は一致したんだろうというふうに感じます。

    また、相互乗り入れの議論でございますが、取引所の経営基盤の強化、利便性の向上に資するものという点についても全く異論がないかと思うわけでありまして、中間整理並びに「金融・資本市場競争力強化プラン」という、資料にあるかと思うんですが、それを踏まえて制度整備をさらに進めていかなければいけない。これは本年度中に一つの方向性を出していかないといけないということでございますので、その相互乗り入れのあり方というのもここに幾つか提示されておりますので、それもこれから具体的に詰めていくことになるかと思いますが、そういう方向性で行くということの御意見についても異論はなかったということかと思います。

    加えて、非常に多かったのは上場商品のあり方でございますが、まずその範囲につきましては、近年、海外の商品取引所において温室効果ガスの問題、CO2エミッションの問題ですが、こういった問題等も出てきて、排出権あるいは排出量の取引というものがなされているわけで、こういうことを踏まえ、また我が国でもそういう状況があることを踏まえていくならば、こういうような商品、南學委員のほうからさらに無体物のところまで行くべきだという御意見もあったわけなんですが、少なくとも高井委員のほうからあったようにエネルギーと関連するんだということとか、こういう言い方もあったわけでございますので、その商品を扱えるように、現行法上の物品というところが障害になっているのかなっていないのか、こういうものを詰めながらいろいろと議論していかないといけないという御指摘、これも御異論はないかと思います。

    加えて、株式会社化された商品取引所が機動的に経営上の意思決定を行うことができるというふうにするためには、定款の記載事項というのも非常に重い部分もあるかと思いますが、そういった部分につきましても少し見直すということの方向性も合意が得られたと。そうだから、規制緩和したからといって何もしないというわけではなくて、やはり最後は主務大臣の監督が入ってくるという、そういう最後のところは残っているわけで、業務規程のところとか、こういったところはやはり残っていると。ここは当然のことだろうと思います。

    また、名称変更についても御意見をいただいたわけで、そういう方向性も御賛成いただいた。

    そういう意味では、きょう事務局のほうから提示された基本的な案については特に御異論はなかったというふうに理解してよろしゅうございましょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    では、そういうことで、事務局におかれましては、本日の議論を踏まえて対応していただければというふうに思います。

その他

  • 尾崎分科会長

    そこで、最後に次の話に行きたいと思うんですが、次回の分科会の日程ということで、本日の議論はこれでよろしゅうございましょうか。

    では、次回の分科会の日程につきまして、事務局より説明していただきたいと思います。

  • 小山課長

    次回は、11月27日木曜日、午前10時から、場所は別館の11階にあります11205会議室を予定しております。

  • 尾崎分科会長

    また、お忙しいところ申しわけございませんが、よろしく御参集いただければと存じます。

    本日は、御多忙の中、長時間にわたり熱心に御議論いただきまして、まことにありがとうございました。次回の第8回分科会の詳細につきましては、追って事務局より御連絡させていただきます。よろしくお願いしたいと思います。

    以上をもちまして、本日の産業構造審議会第7回商品取引所分科会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月11日
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