経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会商品取引所分科会(第3回)-議事要旨

日時:平成20年9月12日(金)15:30~17:30
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1014号会議室

議題

  • 検討事項の再確認
  • 海外商品先物取引の規制のあり方等について
  • その他

出席者

尾崎分科会長、荒井委員、池尾委員、大河内委員、加藤委員、久野委員、佐藤委員、高井委員、多々良委員、津谷委員、中島委員、南學委員、家森委員、唯根委員、渡辺委員(上村委員、平井委員、福田委員は欠席)

議事概要

事務局からの資料説明

資料5「海外商品先物取引等の規制に係る論点(案)」

当該説明に関する意見交換

委員

  • プロだとか、今まで海先を業として行ってきている商社だとかをエグゼンプトする訳だが、ここで金融機関の話が出てきている。金融機関の中で、いわゆるインデックスにリンケージした債権を組み込んで、投資信託としているファンドマネジメントの人たちはどう扱うのか。投資信託は、投資信託銀行と考えれば、入るだろうが、いろいろな業態が入ってくるだろうから、その辺を議論する必要がある。私の意見としては、そういった人達にも門戸を開き、エグゼンプトするべきだろうと考える。
  • 海外先物の商品取引を委託する業者をどのようにしてふるいにかけるかである。簡単に言えば、現在の商品取引員が一つのグループであるが、外国のトレーディングルールを理解でき、顧客にも説明できる人達が委託業者であるべきであるので、単に全ての商品取引員にOKという訳ではなく、幾つか資格だとか、エデュケーションといった方策が必要ではないかと思う。

  • 法形式のことが書かれているが、ここの分科会の名前は、商品取引所分科会であり、法律も商品取引所法で、名称自体が、いかにも制度整備が遅れていることを如実に象徴している。狭義の取引所の中だけで取引が行われているような時代ではなっている上、取引所を中核としてOTCの取引などが、重層的に裾野が広がっていく構造こそが望ましい時代になっているはずであるので、商品取引所法で取引所分科会だというものは早急に見直すべきである。
  • 今回、海先法と商品取引所法のレベルを揃えるということが、議論のテーマとなっているが、そういったことも含めて全体としてのコモディティデリバティブに関する法制度で、金融商品取引法とレベル感で遜色のないものにしなければならない。したがって、プロ、アマに止まらず、コモディティデリバティブに関する契約の横断的で柔構造化した規制の枠組みを議論して頂きたい。

  • 国内公設の先物取引は、プロ取引である。海外先物に関しては、プロ中のプロの取引である。そういった視点から考えると、ここに掲げてある事項について、概ね6割7割は、賛成であるが、参入規制については、登録ではなく、許可とすべきである。また、行為規制について、基本的に国内公設で禁止されているものを同程度に課すということは良いが、更に海外独自の問題があるということから、考えなければならない。その中で最も重要なことは、一般委託者が、不測の損害を被らないこと、積極的にやりたい人だけがやるということであり、不招請勧誘の禁止を導入することが不可欠である。
  • 適合性の原則については、国内公設の基準よりもっと厳しいハードルが必要である。日本では昼であろうが、海外は夜中であるため、ずっと起きていることが必要であり、また、外国語が分かる者でなければ対応できないため、国内公設の基準よりもずっと高い適合性原則が必要である。
  • 説明義務についても、海外先物であるため為替の危険もあることから、国内公設よりも非常に高いレベルの義務が必要である。
  • また、それらに違反した場合には、原則として取消されるという民事効を導入すべきである。さらに、許可制を採る以上、無許可でやった場合には、必ず罰則を適用する。また、違反した場合は、無効や取消しの民事効を入れる。
  • 海先業者と裁判をやっても、財産基盤がなく、すぐに倒産したり居なくなったりすることが多い。そういったことを踏まえ、分離保管を導入しなければならない。更に、分離保管の方法については、顧客のお金をまとめて保管するのではなく、この人のお金はここというようにしていかなければならない。海先のニーズがあるから認めるべきだというならば、信用できる者のみが受託できるということを最低限やるべき。顧客の売買が、はっきりと見えるように透明性を確保することが必要である。
  • 規定がいらないのではないかということについては、大半が反対である。熟慮期間の14日間は、基本契約を結んでも、注文を受けてはならないということであり、それ自体は何らおかしいものではない。他の取引ならまだしも、海外先物は危険な取引であり、慎重に行う必要がある。また、顧客が損をした時だけクーリングオフということにはならない。なぜなら、14日間という規定に違反して受託したものであり、儲けたから損したからという方がおかしい。また、取消しの効果は、行使しなくても良い。また、クーリングオフについて、海先法では熟慮期間と言っているが、金商法においては、政令指定で設けても良いこととされており、金商法との並びで、政令指定でクーリングオフできる旨を設けておく必要がある。海先法第13条の規定については、いらないかと思ったが、検討すべきとの意見があったことから、保留としたい。
  • 法形式について、基本的に先物は、海外先物であろうが、国内先物であろうが、またそれと似たような取引であろうが、一本の法律の中で規制されるべきであり、商品取引所法というよりも、先物取引法という形で、第1が国内先物、第2が海外先物、第3がその他というような法律の形式でよいと思われるので、概ね事務局案に賛成である。また、基本的に商品取引員を中心に行うということで良い。また、このようなことを行うには、自主規制機関がしっかりしなければならないが、自主規制機関がない。日商協が頑張るということであれば、それはそれで良い。

  • 相談業務をしていると、利殖商法やマルチ商法などの儲け話と同じと思われる。商品取引においても、最近は、排出権などの馴染みがないイメージ的なものが対象となるなど、一般消費者には余計に分からない取引となってきている。私どもが期待することは、一般消費者の個人を対象としないでほしいということである。不招請勧誘の禁止や適合性原則などは厳しい規制を設けて頂きたい。もし、個人を対象とした場合においても、指定制度などもきちんと行って頂きたい。また、参入規制については、許可制を当初からお願いしている。違法業者や無許可業者については、取消しとすべき。クーリングオフというか熟慮期間について、消費者は、クーリングオフという言葉が身近となってきているので、熟慮期間とせず、クーリングオフという条項で残して頂きたい。なお、最近の相談事例として、「書類の不備はない」、「熟慮期間も守っている」、「無断売買などの禁止行為を行っていない」などと言って応じない業者もあり、そのような悪質な業者が海先に戻っているように感じられる。また、不招請勧誘ついて、最近の事例では、団塊の世代の60歳の男性の退職金が狙われたケースで、女性からラブレターをもらったという勧誘もあることから、是非禁止して頂きたい。

  • 海外先物取引小委員会での中間報告取りまとめによると、海先関係のトラブルが大変増えてきている。一方、この仲介を行っている業者の実態についても、必ずしもよく分からないという現実を目の当たりにし、規制の強化の方向を考えることは、当然のことである。
  • 法形式については、そもそも海先法の問題が当該小委員会にとりあげられた目的は、トラブルの解消という委託者保護という側面が、かなり大きく意識されているように思われる。今の商品取引所法の法目的には、委託者保護もあるが、それ以外にも色々とあるため、法形式としては、別途、海先法の改正という形を採るのが適切ではなかろうかと考える。
  • 規制のレベルの問題であるが、基本的には国内の商品取引所法の規制のレベルと同程度のものを考えてしかるべきである。不招請勧誘禁止の導入の問題の指摘が沢山でたが、今の商品取引所法と同程度の規制を図った暁には、相当海先のトラブルも変わってくるはずである。それを前提とすれば、まずは不招請勧誘の禁止ということよりも、商品取引所法と同レベルの規制の導入を考え、その推移を待つということで足りるのではないかと考える。
  • クーリングオフの規定については、私はむしろ削っていく方向が正しいのではないかと思う。商品先物取引というのは相場の変動というのが前提であり、クーリングオフという性格には、その期間をどのように設定するかに拘わらず馴染まないと考える。
  • 不招請勧誘の禁止の関係で、個人には危険な面があるという指摘があったが、むしろ、法人個人を問わず、十分それについての知識・経験があるか、判断力があるかどうかという意味で、プロ、アマの区別を検討しなければならない。いずれかと言えば、個人禁止という考え方ではなく、プロ的な参加者に対する規制は、アマよりは緩やかであって良いという検討が望ましいと考える。
  • 自主規制については、措置を考えるのは、まだ早すぎるのではないかと考える。中間取りまとめによると、海外先物を取り扱っている業者は、百数十社とか二百社という数字が出ているが、そもそも改廃もあることから実態がつかみにくい。商品取引員がどれだけ参入するかも見通しが持てない状況である。そういう意味で、自主規制を考えるのは未だ早いのではないか。ちなみに、商品取引所法は、昭和25年に制定されたが、自主規制団体が法律で認められ、法的な根拠で動き出したのは平成2年の改正によるもので、平成3年に社団法人の許可を受けた。法律ができて41年経った後に団体が法的に位置付けられた。この経緯を考えても自主規制措置というものを今回の法改正にあたって考えることは、時期尚早であると思う。

  • 皆様の意見を聞いていると、海先というものは本当に悪い者の塊のような話であるが、我々商社は、日本で国内の先物取引所ができるまでは、海外先物取引所を使って、原材料の価格ヘッジや、色々な日本に必要な資材の値決めを全て海外先物で行ってきた訳である。海外先物は、日本にとって非常に重要な産業インフラであるということを申し上げたい。
  • 昨今は、24時間取引というのが当たり前となっている。ここで、海外先物だとか、国内先物だとか言っている自体が、何を時代錯誤な事を言っているのか、というのが、実感である。CMEもCBOTもNYMEXも、GLOBEXというプラットフォームを使って、東京時間にも取引ができる。したがって、海外先物であり、外国名が付いているが、日中取引している。海外先物は夜中にやっていて怖いということが全く違っており、昼間でも海外先物は、やっている。
  • 悪徳業者を取り締まることは、異論がない。一方、累次の商品取引所法改正の中で生き残ってきた取引員はまともな仕事をしており、こうした者がまともな投資家へ紹介するということは新たなビジネスモデルになるのではないかと考える。特に、日本の商品取引所は、夕方5時半から翌日の朝9時までは、全く取引ができない。ということは、個人の投資家は、この間、価格リスクに晒されたまま建玉をしていることとなり、これ程危険なことはない。したがって、個人の投資家で、夜間に海外の取引所で売買をしたいというニーズはある。これは、リスクを減らす方向の話であり、過度に規制してしまうということは間違いと考える。
  • クーリングオフや不招請勧誘の禁止の話について、クーリングオフはとんでもない。買った人が、相場が下がったらキャンセルということになれば、先物取引の意味が全く無くなってしまう。不招請勧誘の禁止について、国内の商品取引で不招請勧誘の禁止を導入していないのに海外だけ導入することは違和感がある。取引員が、個人顧客と対している際、海外の相場が良い方向に動いている時、一度電話し、今良い方向へ行っているので、国内のポジションをヘッジしないかと勧誘することは、良いと思う。そこで、断られた場合には、そこで終われば良い。不招請勧誘の禁止は、厳しすぎるのではないかと考える。

  • 海外市場を使っている立場上、あらゆる商品について海外でリスクヘッジしているので、海外の市場取引は必要不可欠である。海先業者の規制強化には賛成。国内の商品取引員は60社ぐらい、海先業者等が200社あるといった中で参入規制が無いのはおかしい。我々、営業目的のプロとしては、海先法の規制の対象として見られたくないので、プロとアマの線引きをしっかりと考えていただき、会社の大小で決めてもらいたくない。上場だけでなくOTCもある。OTCを規制しないと悪い業者が流れるかもしれない。かといってOTCが同様に規制されると市場が出来なくなる。

  • 私も海外先物取引の被害急増に鑑み、資格、例えば国内取引員などに限定して、それ以外は厳しく取り締まるという方向で整備することが必要であると考える。

  • 規制は強化するべきだと思う。海外先物の被害は振り込め詐欺と似たようなもので、こんなに被害があるということが分かっているのに被害が増えている。なぜだろうと思う。被害が増えていることが分かっていても引き込まれてしまうというのが人なのかと思ってしまう。悪徳業者を取り締まってほしいというのはみんなが望んでいることだと思う。消費者には、どの業者が良くて、どの業者が悪質なのかわからない。まして海先業者は大部分が電話で勧誘しているのに、どれが良いのか悪いのか見分けられるわけがない。電話勧誘の規制も政策として出来るのではないか。勧誘されたくない人については電話番号を予め登録しておいて、かけてきたら罰則が適用されるような仕組みに出来ないか。

  • コマーシャルの部分をエグゼンプトするというのは皆さん異議がないところだと思う。もう一つは個人のやりたくない者をどのようにしてやらせないかということである。オンライン証券の人たちが、過去7~8年やってきたのは、実にパッシブにものを売っていくということ。金融リテラシー、投資リテラシーというような人たちに少しずつインターネットを通じて教育をしていき、大手5~6社では500万アカウント、実数にして250万人のオンライン投資家がいるわけである。将来的にはやりたくない人を引きずり込まないというのはこういう形に近いのではないかと思う。最近のCME、CBOT、NYMEXのCME系のグループに関して言えば、もちろんプロの方にはダイレクトに取引を行っていただくが、一般の顧客にどのようにして我々のプロダクトを使ってもらうかということを考えると、株のオンライン証券みたいなものが望ましいと現状では思っている。

  • 大局において意見としては共通している。プロ・アマについて、どういう人がプロでどういう人がアマなのか。その規定を明確にして欲しい。コモディティーデリバティブというのは高度な専門性が要求されるので、アマとは縁を切るべきだ。専門性が高いからプロの間では自由に行ってもらう。規制について、プロのためには基本的な取引ルールの整理をし、アマのためには委託者保護の規定を厳格に整備するという方向で誰も異存はないと思う。

  • 個人に初めからプロはいない。個人の中でも自己責任を持って参入できる人は結構いらっしゃるようなので、個人をプロに育てていく仕組みは残しておいた方が良いのではないか。

  • 国内の商品取引に関係する者として商品取引ということで海先業者等と同一視されるのは遺憾である。そういう意味で、きちんとしたルール、許可制を導入すべきであると思う。当然の事ながら、個人のやりたくない人をやらせるのは良くないということである。
    日本商品先物振興協会からお客様に、海外の取引にはリスクヘッジをする方法もあるということをお知らせすると「そういうことも考えられるね。」と頷くお客さんもいる。そういうことなら委託者保護、分離保管をきちっとすることは重要だと思う。

  • P4(2)「その必要性も含めて引き続き」とあるが、やはり保護基金が担当か。

  • ペイオフを委託者保護基金にやれと言われても無理がある。分離保管については、例えば、海外にお金を預けた場合に、検査や調査ができるのかどうか、そういうことは、はっきりしておかないと無理だと思うし、国内だけ分離保管しておけばいいと言ったときに、それでは海外の保管分は立て替えとかどうすればいいのかということになり、非常に難しい問題であると思う。役所が検査する費用や手間がかかり、協定を結ぶとか色々なことが問題となると考えられる。今の段階でペイオフ弁済について、保護基金が手を挙げるということはできないと私は考えている。

  • 何処に分離保管すべきとの問題があるのか。

  • 何処に分離保管をするということをはっきりとしておかないといけない。海外に置くということになれば、了解しておくだけで済むのかという問題が生じる。しかしそれでは業者の言いなりになっていてもわからない。調べに行くということが必要になるが、それであれば国内に保管しておくのか。。これをどうするかということは基金内でも難しい問題となっている。

  • この法律を改正するにあたってのイメージについて、皆さんの考え方は少し違っていると思う。新しい法律に200社の現存する海先業者等が入ってくるというふうに見るのか、今まっとうに暮らしている国内公設市場の取引員が中心になって、国内だけではなく海先業者も参入してくるのかによって、今の分離保管の問題もまったく違ってくる。その定義を主務省の方で示していただかないと議論が進まない。今の海先業者が入ってくるのであれば、まだまだ悪いことをいっぱいすると思う。今の業者が既得権として認められていると思っているが、厳しい許可基準にすれば悪いことをしなくなる。法律の設計としてピンからキリまであるということで、その定義を示して欲しいということである。

事務局

  • イメージとして、参入規制が商取法並みであれば、今の商品取引員の方々が中心となるであろう。しかし、一方で、今の海先業者がどの程度が入ってくるかということも考える必要がある。商品取引員として許可を受けた場合には海外の業務も行いうるという整理もある。なお、この場合には、商品取引員に対して付加的要件を設けることの要否についても検討する必要があると考えている。

委員

  • P3の参入規制の導入の2つ目の項目のところで、「新たな業を設けるのではなく、商品取引員として許可を受けた者が行いうる業務として整理することも考えられる。なお、この場合、商品取引員に対して付加的要件を設けることの要否についても検討する必要があるのではないか。」と記載がある。商品取引員であることを一つの許可要件にすることはいかがなものか。実質的に同じ要件を積み重ねていくことは問題ないが、やはり法律は別立ての方が良いと考える。

  • 金融機関についてはどうか。

  • 法律面も含めて分析していないが、基本的な方向としては良いのではないか。全体的な話として、プロ、アマ。全体のバランスとして何から何までカバーするというのは厳しい。基本は厳しいアマの話が中心と思うが、だからといってプロの世界は問題が全くない、海外は国内に比べて得るものがない、ということはない。金融危機の本質の一つはここにあり、金融参加者がガンガンやってきた結果、信頼が失われて決済がままならなくなった。今までの理解では、取引所取引よりもOTCの方がより洗練されているような印象がなきにしもあらずであったが、実はそうではなくて、オーバーザカウンターをしているカウンターパートの間でも、集中決済のニーズが出てきており、場合によっては取引所取引の方が遙かに良いのではないかということすら我々の間で言われている。海外は非常に先に行っていて、日本が絶望的に遅れているという印象もあろうかと思うが、必ずしもそういうことではない。

  • 海先法の金融機関の定義はどうなっているのか。

事務局

  • 海先法第2条第5号関係施行令第3条で定める銀行、信用金庫及び信用金庫連合会、農林中央金庫、証券取引所法第2条第2号に規定する外国証券会社(第一種金融取引業者)である。

委員

  • その範囲であれば一律適用除外としても問題はないのではないか。要件基準が銀行ならば厳しい基準があるであろうし、商品取引員の要件に比べて参入基準が必要ということであれば、ここで議論してはどうか。

事務局からの資料説明

資料6「原油先物市場の透明性向上策について(案)」

当該説明に関する意見交換

委員

  • 市場監視のあり方については、国際的監視体制の整備に向けた日本と海外の規制当局との連携がどこまでできるかである。市場操作に対する監視は機動性がとても大切である。そうはいっても必要な取引は殺さないようにしてもらいたい。米国のCFTCは調査結果を短期間でまとめ上げることができた。これは大口建玉報告の名寄せを行うことができるシステムがあるからである。投機家にはIDパスが発行されている。ヘッジャーであろうが、スペキュレーターであろうが、同一の者であれば名寄せにより正確に検証することができる。だから建玉制限を超えているのであればCFTCからすぐに電話がかかってくる。日本国としてはこのような高いレベルの監視体制に追いつけるかが課題である。
  • これだけのシステムを構築するには大変なお金がかかる。海先の話になるが、このようなシステムを構築すれば、市場監視にかかわらず委託者保護制度、証拠金等の分別管理にも役立てるので、監督官庁は頑張ってもらいたい。

  • 東京工業品取引所の相場操縦に対する取組を紹介させてもらう。従来の目視に代え、2006年1月に世界の商品取引所に先駆けて市場監視システムのスマ-ツを導入して、不公正取引の疑いがあるものを抽出し、疑義がある者についてはヒアリング等を実施し問題があるものには注意している。海外のNYMEXなどよりも建玉制限は適切な水準に設定している。だから欧米のように大量のファンド資金が流入してくることもない。毎月市場管理委員会を開催し、そして主務省に対しても市場監視の状況報告をしている。引き続き市場の透明性・公平性の確保に努力する。主務省においても資料6「3.当面の対応」を前向きに進めてもらいたい。主務省の努力と東工取の努力は車の両輪であり、今後ともしっかりと連携して取り組んで参りたい。

  • 市場の透明性確保は大切なことである。ブラックボックスがあってはならない。

  • 商品取引所法では証券の様な明確なインサイダーの規定が見あたらない。例えば商品取引所の市場管理委員会のメンバーの守秘義務違反があった場合の罰則がない。今後はこのようなことを今後どのように見ていくのか検討することも必要である。

  • 事象の透明性の向上についてはそのとおりなので問題はない。商品も、証券のように証券取引等監視委員会のような規制監督組織が必要なのではないかと思う。取引の世界では、平成11年頃まで行っていたような特定売買チェックシステムや取引状況モニタリングシステムのように、常に監視することも必要ではないか。今いる委託者は、納得して入ってきたのかもチェックして欲しい。不招請勧誘ではないだろうか、嫌々入ってきているのではないのか、ということ。

  • 公正な価格形成が重要であり、公正な受託ルールも重要ということ。取引参加者のチェックは、市場の公正な価格形成にも影響を与える話なので非常に重要である。

事務局

  • 透明かつ公正な商品価格形成機能の強化については、前回の分科会でお示しした検討事項に含まれている。
  • 法第161条で商品取引所の役員及び使用人の秘密保持義務の規定があり、これに違反した場合には、法第366条で罰則規定がある。

委員

  • 市場管理委員会等のメンバーが知り得た情報を元にしたインサイダー取引については、今後の分科会でも検討する必要がある

  • 産構審の議論が始まった頃と環境が変わってきている。今後の議論を進めるに当たって、主務省におかれては、軸足とテンポの問題は十分留意して欲しい。軸足の問題について言えば、現在取引所を巡る環境は激変している。危機的状況である。他の取引所のことは言えないので、東穀の出来高で言うと昨年の1~7月に比べ47%減。流動性は減少している。東穀の会員は、今年7月には58社から45社に、外務員では9328人から6455人に減少している。
  • 現在の緊喫の課題は、規制より市場振興による流動性の確保と思われる。それなくしては公正な価格形成機能の発揮、リスクヘッジも出来なくなる。結果的に委員の共通の認識である重要な産業インフラとしての先物市場もおぼつかない。これからの産構審の議論においては、直近のデータを示して話をさせて頂く。その時は、規制の話はひとまず立ち止まって、今この規制はどのくらい効いているかを議論していただき、効いているとすれば何処が見直せるか議論させていただきたい。
  • JCCHの議論も進んでいるが、ことお金の問題については取引員が疲弊しないような方向で議論すべきと思う。次回、データを示したい。元も子もなくならないようにするため主務省は、年度データではなく直近のデータを見て話をしていただきたい。

以上

 
 
最終更新日:2008年11月12日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.