経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会(第10回)-議事要旨

日時:平成20年12月18日(木)16:00~17:30
場所:経済産業省別館5階第526共用会議室

議題

  • 「産業構造審議会商品取引所分科会報告書(案)」について

出席者

委員:
荒井 史男(日本商品先物取引協会会長)
池尾 和人(慶應義塾大学経済学部教授)
大河内 美保(主婦連合会副会長)
尾崎 安央(早稲田大学大学院法務研究科教授)(分科会長)
加藤 雅一(日本商品先物振興協会会長)
久野 喜夫(FIAジャパン理事)
佐藤 広宣(株式会社カーギルジャパン穀物油脂本部穀物グループ統括部長)
高井 裕之(住友商事株式会社理事金融事業本部本部長)
多々良 實夫(日本商品委託者保護基金理事長)
津谷 裕貴(日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員)
南學 政明(株式会社東京工業品取引所代表執行役社長)
平井 茂雄(新日本石油株式会社常務取締役)
福田 眞(モルガン・スタンレー証券株式会社会長)
家森 信善(名古屋大学大学院経済学研究科教授)
唯根 妙子(社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任理事)
渡辺 好明(東京穀物商品取引所理事長)
(以下の2名は欠席)
上村 達男(早稲田大学法学学術院長)
中島 敬雄(株式会社みずほコーポレート銀行常務執行役員)
事務局:
農林水産省:平尾総合食料局次長、大山商品取引監理官 他
経済産業省:寺坂商務流通審議官、大下大臣官房審議官、安井大臣官房参事官、小山商務課長 他

議事概要

資料3「産業構造審議会商品取引所分科会報告書(案)」について、前回から修正された点を中心に事務局から説明

意見交換

  • 報告書を取りまとめる際に、さまざまな意見があり、十分盛り込まれ、高く評価できる。主務省においては、これを基に早急に法改正をしていただきたい。市場は低迷しており、我々はさらなる努力をする。報告書案に基づき法改正されれば、魅力ある市場になる。競争に勝っていきたい。
  • FIAジャパンの資料について、委員に紹介したい。
  • クリアリングハウスの問題は、昨年の当分科会の中間整理や研究会で工程表が作成されて取組みが進捗しているが、ここにきて金融危機が起こった。OTCの清算もできるようにし、海外から取引参加者が入ってきてもらいたいとなると、クリアリングの重要性が再度認識されるが、今のペースでは間に合わないのではと思っている。そうであれば、金融や海外のクリアリングハウス、システムを使いこなし、それぞれの国が持っている専門性を活かしていくしかない。
  • 報告書(案)の中に基金制度の強化を盛り込んでいただいて、感謝している。また、責任の重大さを感じている。10月15日の分科会で申し上げたが、基金の役割を果たしていると自負している。今後、委託者保護業務を的確に行いたい。法改正について、よろしくお願いしたい。
  • 報告書(案)について、完成度の高い物がまとめられ、後は粛々と実行していくのみ。
  • 事業として、東工取・東穀取・海外市場を使っており、若い社員と意見交換したが、現場では日本の市場が細くなっているし、アジアでのプレゼンスが落ちている。
  • この審議会での意見は、雲の上のものとしてはいけない。ヘッジャー、トレーダー、投資している人の現場感を忘れてはいけない。プレーヤーとして共有していきたい。
  • 金融危機は、相当厳しい。2、3ヶ月前見ていた景色と様変わりしており、来年の事業計画が立てられない。金融危機後の世界がわからないが、変えることを恐れてはいけない。今回の議論に執着せず、危機後の世界に対応していかなければいけない。
  • 立法化が速やかに行われるだろうが、これは経済法制であり、社会規範であると理解している。今までの分科会で説明のあった日商協・振興協会の決意は、高く評価されるべきである。
  • 身動きが取れない立法は避けなければならない。幅をもってほしい。誤解を恐れずに言えば、法制・司法は後追いの部分もあり、100%完全に縛れるわけではない。ある程度幅をもった社会規範であるべき。
  • 本報告書に不招請勧誘の禁止の規定が導入されたことは、店頭商品先物からスタートということであるが、ここまでこれたことは大いに評価したい。商品取引所法と海外商品先物取引法の一本化についても評価したい。商取法との一本化も評価している。被害の撲滅という言葉も良い。期待している。
  • 大丈夫かなと思った点は、店頭商品先物は一般委託者に本当に売るのかということ。許可制をとったとしても店頭商品先物が危ないということは変わらない。IBについて十分な注意を喚起していることはよいことだと思うが、一般委託者にこれからは商品取引員だけでなくIBからも電話がかかってくる。その際、IBに同じ商品取引員が絡んでいると再勧誘の禁止にならないかということである。そのようなことが発生しないようにしてもらいたい。
  • 海外商品先物取引法に規定されている熟慮(クーリング・オフ)期間は大事な規定である。整理されてしまうことについては懸念がある。今後、必要となった場合には復活も考えてもらいたい。
  • 今後の課題としては、損失補填の禁止の例外が一千万円以内というのは少ないのではないか。断定的の提供が禁止されているのに平然と行われている。不招請勧誘の禁止が導入されてもどこまで実効性があるか。
  • 先物取引というものは、本来1カ所でやるべきものではないか。先物はこちらが老舗。こちらでやってもよいのではないか。
  • (毎年行われている)委託者実態調査で知りたいのは今取引している人ではなく、取引を終了した人が損をしたのか、得をしたのかということ。
  • 改正法はいつから実行されるのか。政省令等を完備して1年後か。今は野放しの状態であり、悪い業者は法律の施行前までに駆け込みで荒稼ぎをすることとなろう。なんらかの対策をとってもらいたい。店頭商品先物や海外商品先物というものは本来は博打、法律が施行されるまでは止めておこうと広報することが必要ではないか。
  • 分科会で紹介のあったCFTCの相場操縦の摘発例は参考になった。関係者に周知している。
  • 犯則調査権、課徴金は棚上げとなってしまっているが、監督省庁としてこれからも制度化に向け、頑張ってもらいたい。
  • 本報告書完成に取り組んだことは評価できる。信頼を壊すのは簡単であるが、築いていくことは大変な作業である。
  • 当面、店頭商品先物のみであるが、不招請勧誘の禁止規定が法律上に盛り込まれたことは大変に重く受け止めている。
  • 「トラブルのない」ことについては、自主規制機関の役割が大事であり、一層の充実に取り組みたい。委託者保護プログラムは年明け早々にも打ち出したい。
  • ADRの認証については得られる方向で努めたい。
  • 自主規制機関の今後の取組みのためには、会員の支持と主務省の支援が必要。
  • すばらしい報告書ができたと思う。方向性も明確化されている。商品先物取引の中心はマーケットであり、いかに機能していくかということが大事。そのためには、行政、商品取引所、ブローカーの皆に覚悟がないと駄目だ。日本の商品先物取引の競争力向上は、これが最後のチャンスかもしれない。
  • 法施行までに、駆け込みで悪いことをする人による被害がないように手当てしてもらいたい。
  • 商品先物取引関係者の皆様は使命感が大事ということだが、消費者にはそのような使命感はない。当初は、今まで通り勧誘の電話がかかってくることとなると思ったが、1週間後、熟慮期間を経て改めて考えると、不招請勧誘の禁止が法律に書き込まれたのは大きな前進だと思う。今は狭いが、広がっていくことを期待したい。
  • 海外商品先物取引法に規定されている熟慮期間については、一度契約したものを解約してしまうのは契約を取った側からすればとんでもないと思うかもしれないが、誘われた方はリスクを目の当たりにし、「やっぱりやめておこう」というのが自然な気持ち。これは国内の取引にあった方がいい。これが消費者目線ということ。
  • 悪いイメージを払拭できるよう頑張ってもらいたい。
  • 東工取の会員になり、ここにきて東工取の価格を我々の卸売価格に反映させるなど、いろいろな事項が実現されるようになった。ひとえに東工取で対応してもらえるようになったことによる。また、現在、お願いしている事項もあるので引き続きご対応いただきたい。
  • 今日、弊社の決算が出た。当社の9~11月決算は金融危機のため赤字であった。しかし、通年では黒字であった。良い数字になったのは、証券のデリバティブもあるが、コモディティが良かった。プレスリリースにもその事が書かれれている。原油の乱高下の影響もあるが、社内的にコモディティの地位も高まっている。
  • 企業にとって使いやすい市場になるよう期待している。資産運用業務を行っているが、我が国は51~52%が預金。そして債権、証券ときて、商品というリスクの少ないものの順番である。一般の人に入れとは言わないが、働く人が減少する中、資産運用の幅を広げていくことは大事である。先物市場もないといけない。使命感を持ってやっていきたい。
  • 制度づくりのためのものと理解しており、その意味での報告書としては満足している。ただ、ルールだけ決めても、プレーヤーがゼロでは元も公もない。実際に当業者などプロの市場参加者を増やしていくといった取組みを通じ、信頼を取り戻していただきたい。
  • 競争力強化を目的として議論したが、努力している企業にインセンティブがある仕組みにしてもらいたい。ルールは作ったが、当業者が入る取組みが必要。経済産業省は中小企業政策を所管しており、それと関連させて商品先物市場の利用を進めてもらいたい。
  • 言いたいことを言ったが、まとめてもらい感謝している。一般消費者が被害に遭わないようにしてもらいたい。また、ADRの認証をとるという日商協の力強い意見表明を評価する。
  • 法施行まで駆け込みで悪さをする業者に対して、当局の規制が緩まないようにしていただきたい。新手の被害があった場合、我々としても引き続き情報発信していきたい。時々刻々と変わるものに対応できるようにしてもらいたい。
  • 昨年の経済財政諮問会議で総合取引所構想が議論された。それをきっかけとし、商品取引所法の古めかしさが明らかとなった。課徴金など、まだ残された課題はあるが、今回の改正で、商品取引所法ではなく商品取引法と言うべきと思うし、エンフォースメントのレベルで同等性を確保できるかどうかとは思っているが、相互乗り入れが制度的に可能となったことは喜ばしい。
  • 法施行前に悪質な取引を行う業者がいることには関心を持っている。平成19年度は海先法で6件、平成20年度は海先法で4件、特商法で3件処分した。ある企業は刑事告発を行い、9人逮捕されている。刑法では詐欺罪が最長で10年、組織的な場合は20年の懲役となっていることなどを踏まえ、関係機関と連携して取り組んでいく。
  • 来年度要求において市場監視のシステムのための予算や、定員を要求しており、制度実施のために、組織として取り組んでいきたい
  • 通常、委員として意見を言わないが、委員として、市場の活性化については皆様と同じ思いである。日本の産業インフラとしての商品市場を何とかしないといけないという思いである。
  • OTCと取引所の相互補完の話が議論された。またクリアリングハウスについて今回は法改正がないため議論なかったが、報告書に書き込めたのは良かった。ADR、プロ・アマも入った。全てできたわけではないが、皆様の意見は議事要旨となり公表されている。
  • ルールを作っただけではだめで、実現しないといけない。改正を待つのではなく、今でもやれることをやるのが必要である。
  • 報告書案に異論はないものと思うがよろしいか。今後は、報告書をパブリックコメントにかけることになる。分科会は今回で締めくくりとなるが、パブリックコメントの結果、必要があれば開催することになる。
  • 事務局はこの報告書を踏まえ対応してもらいたい。
  • 以上で、第10回産業構造審議会商品取引所分科会を終了する

以上

 
 
最終更新日:2009年1月7日
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