経済産業省
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産業構造審議会商品取引所分科会海外商品先物取引等小委員会議事要旨(第1回)-議事要旨

日時:平成20年4月25日(金)16:00~17:40
場所:経済産業省別館3階346会議室

議題

  1. 海外商品先物取引等を巡る現状
  2. 今後の検討の進め方

出席者

河内委員、岩永委員、宇佐美委員、高松委員代理、坂井委員、津谷委員、升田委員、増田委員、宮本委員、茂木委員、唯根委員

議事概要

委員長の選任

事務局より、産業構造審議会運営規程第13条第3項の規定に基づき、先日、尾崎商品取引所分科会長から河内委員が本小委員会の長として指名された旨の報告が行われた。
 

資料説明

事務局より資料3「海外商品先物取引等を巡る現状について」に基づき説明
 

意見交換

  • 国内の商品取引所法に海外商品先物取引に関連する規制環境を構築することができるのであれば、ここに書いてあるほとんどの問題は解決に向かうのではないかとみている。当方は、世界27カ国、70市場のクリアリングメンバー資格を持っている会社であるが、国内と海外の商品取引を異なる法律で規制している国は、私が知っている限りでは見当たらない。取引所法ではなく、一本の商品取引法において規制環境を構築しているという姿が大勢である。したがって、規制環境の一本化のために必要な手当を行うべきではないかと考えている。
     
  • いわゆる悪徳商法的な営業等の取締とトラブル防止が当面の課題ということは理解している。当方は、国内の商品先物取引の関係であるが、そのような悪質業者を擁護するつもりはない。むしろ、そういう海外先物取引業のトラブルが国内の商品取引(のトラブル)と混同されることが迷惑と思っている。しかしながら、国内の問題とは別に、海外市場における商品先物取引は非常に伸びている状況。このような状況から、国内商品取引の顧客においても、海外の商品取引に参加したいという顧客も少なからずいるという話を聞いている。こうした顧客層を対象に、しっかりとした規制の下で公的にオーソライズされた海外先物取引業者、国内の商品取引業者、証券会社、アメリカ、イギリス等の海外のFCM(Futures Commission Merchant)が参入し、受託契約を正式に締結して海外の商品取引にこれを取り次ぐという体制の確立が可能であり、また、社会的な信用が得られるならば、このような営業は大いに伸びる可能性があり、日本経済、関係者、委託者、消費者も含めて、ハッピーな状況というのは可能性としてはあり得ると考えている。そこに至るまでにはなかなか難しい点があると思うが、この小委員会の検討の視点として、今の業者をどうするかだけでなく、新しく参入してくるところも視野に入れて検討し、正常な格好で海外取引を構築していくべき。
     
  • 問題がある海外先物取引について取り上げるのは実に良いことだが、これまで随分ゆっくりしていたという印象でどうして今頃という感じはある。国民生活センターが昭和62年にブックレットナンバーワンというものを作り、その1番最初のテーマは海外先物取引であった。その中で、今指摘された被害事例や手口は既に出ており、注意が呼びかけられていたにもかかわらず、海先法改正に手を入れずにずっと来た。規制されていない市場について後追い的に規制をするというやり方をしていったため、大体市場が規制されたら、海外先物取引のオプション、指数といった規制がなされていないものをやり放題で現在まで来ている。その前に、外貨証拠金取引(FX)があったが、不招請勧誘が禁止されると、悪質業者はFXを諦めて、ロコ・ロンドン取引をやるという形で来ている。これらの原因は、昭和62年あたりに今指摘されていた海先法の手当をしていなかったから、その結果が今現在に至っているということである。したがって、反省というか、このような認識を踏まえ、この十年間、あるいは十何年間の遅れを取り戻すという覚悟で、しっかりとした規制に取り組んでいただきたい。全体的なことについては先程の意見に大賛成であり、先物である以上、商品先物か金融先物を問わず、また、国内か海外かを問わず、場当たり的ではなく、先物取引法としてきちんと統一的に規制すべきである。
     
  • なるべく早急に海外先物オプション、ロコ・ロンドンまがい取引について、参入規制や行為規制をきちんとやっていかなければならないと強く感じたところ。先程商品取引所法で対応できるものも随分あるのではないか、先物取引法一本で規制すべきとの発言があったが、もっと広げて、金融商品取引法との関係も今すぐということではないにしても、将来は考える必要があるのではないか。(不適正業者は)外為証拠金取引や株式未公開株取引に対する規制が厳しくなると、商品先物や海外商品先物に来て、また海外先物オプションやロコ・ロンドンへ移っている。このように、イタチごっこみたいなことが起こっているので、今回、海外先物オプション、ロコ・ロンドン等の規制を強化すると、次に何が来るのかは分からない。本来ならば、金融商品取引法で法律の隙間を突くような商品については、横断的な規制をかけることになっていたはずだが、現状を見ると必ずしもうまくいっていないのではないかという感じを受ける。したがって、経済省、農水省だけの話ではなく、政府全体として、そういう商品にどのように網をかけていくのか本格的に議論する必要が出てくると考えている。
     
  • 私の知る限りでは、国内の商品取引員は、自己売買は別として海外先物の受託を行っていない。当社において、国内の顧客から海外市場での取引をしたいと申し込まれたこともあるが、法律が完備されておらず、特に分離保管がなされないということから、実際の取引には至らなかったという例がある。しかしながら、国内のマーケットはかなり流動性が低下していることから、今後、国内の商品取引員が海外での取引を活発化するという動きが出てくることは十分に考え得る。したがって、国内と海外の先物取引と分けて紛らわしいので、十分な規制をかけていただき、その下に業務を遂行したいと考えている。
     
  • 当業者の立場で言えば、ロコ・ロンドンや海外先物市場は、単なる投資の場ではないと申し上げておきたい。例えば、国内で流通している貴金属地金や銅等のベースメタル等は、工業用の生産資材として需要家に使われているが、この価格は全部ロコ・ロンドンや海外先物市場をベースに決まっており、ここの価格リスクをヘッジするためには海外先物市場を使う必要がある。日本の先物市場が隆盛になって、海外の取引業者も日本の価格をベースにやってくれるようになれば万々歳だが、現在そういう段階には至っていないので、特に最近のような商品価格が乱高下し、リスクヘッジの必要性が高く認識されている中では、真っ当な経済行為としてのリスクヘッジのために海外の市場を活用しないと企業経営が立ち行かなくなる。したがって、今回の規制の議論により、実際に存在する海外市場に対する当業者等の円滑なヘッジ行為ができなくならないようにしていただきたい。
     
  • 海外商品先物取引の全容についてはわからないと書いてあるが、全容がどうなっていて、そのうち実際に問題点として指摘されているものがどの程度のものなのか気になる。分かる範囲で教えて欲しい。海先法の制定経緯や背景事情を説明していただいたが、商品取引所法や証券取引法における議論を仄聞すると、議論のあるところだが、基本的に商取引は自由であるという原則があり、できるだけ規制は控えるという発想が当時あったのかどうか。海先法は昭和57年に制定、公布され、昭和58年から施行されているが、法律をつくったときの立法事実があるはずで、その後、立法事実が変化したからこういうことが必要であると今回指摘することができる。国内、海外を問わず、法制度上の調和を行わなければならないということもあるが、今回検討するのは法体系全体の中でどういう位置付けにするのか。商品取引所法以外の同種の取引の適法性の議論もあったはずであり、どう考えるのか。今回紹介いただいた事例は非常にひどい事例だが、現行法上、必ずしも全く救済措置がないわけではなくて、必要な手段を取れば民法上の議論として救済を図ることは可能である。その上で、例えば事前規制やいろいろな手当が必要であるという議論を行い、必要ということになれば設ければ良いのではないか。国内法と同じような種類の取引と同じような弊害が予想されるとすれば、同じような規制を加えるということは合理的であり検討に値する。ただ、今回紹介いただいた事例は問題があるものを取り上げていて、それが全部ということであれば、すぐに同じような規制を加えるということだが、正常な取引が行われているのであれば、当面の課題として、そうしたものの必要性を踏まえて検討する必要があるのではないか。先物取引は国内、国外で行われており、先程紹介があったように、外国市場での取引が相当活発になっており、逆に外国のいろいろな業者が日本の市場を利用して欲しいという希望もあると思う。そうした場合、国内の取引と海外市場を使った取引が全く同じで良いのかという点が問題になる。例えば、国内の規制監督機関は同一にできるが、国際的な監督の調和は会議等で図られることになる。そうすると、日本の業者が海外先物市場を使った取引を行った場合、規制を受けるのは日本の法律だけで良いのか。先程分離保管の話があったが、分離保管というのは、制度の組み方にも依るが、取次先まで首尾一貫してやらないと完全なものにならない。こういった点について、今後取引の動向を含めてどう考えていくのか検討しないといけない。
     
  • 海外先物全体の概要については、先程申し上げたように、どの業者が海外先物をやっているか把握しにくいという前提であり、現在、業界団体や統計が全く整備されていないので、委託者がトラブルを起こさない形での海外先物取引がどの程度行われているのかについて、手元に詳細な数値や状況を把握しているものは無いのが現状である。把握しているのは、先程の問題が起きたところについて、どのような会社があって、どのような取引をしているのかといった一定の情報はあるが、全体の概要については少なくとも手元に的確なものはなく、国内の商品取引員であればアンケートで把握することはできるが、日本中の企業全部に聞くわけにもいかないので、限界があると申し上げざるを得ない。立法時の事実関係については、当時の資料に依ると、当初、海外商品先物取引を全面禁止にすべきではないかという議論があったようだが、海外市場で先物を含めて物を売買すること自体に悪質性があるわけためではなく、個々の取引が不適切に行われるために一般委託者の被害が発生するものであるからといって、一般委託者の保護の観点のみで全面禁止にするというのは正しくないのではないかという議論もあったと聞いている。許可制を採らなかった理由については、対象となる取引所は海外にあるため、許可基準を満たしているか否かについて十分な審査が可能なのか、また、許可基準が被害の発生と結びついた基準のみに限定される可能性があるので、形式的、画一的な許可基準にならざるを得ず、悪質業者を排除できるのか等といった理由があったようである。
     
  • 海先法が制定された昭和57年当時は、例えば、金が国内商品市場に上場されておらず、金の先物あるいは先物まがいの業者が跳梁跋扈していた。当時の商品取引所法第8条(類似市場の開設の禁止)の規制の適用について、(すべての商品について禁止から)上場商品に限定するという内閣法制局の法解釈の変更があったため、当時、商品取引所に上場されていなかった金の先物及び先物まがい業者は、8条に引っ掛からないというお墨付きを与えてしまった状況になった。それで、金を政令指定したところ、銀を始めて、銀も政令指定したらプラチナを始めて、プラチナを政令指定したらパラジウムを始めるといったようなイタチごっこが行われた。同時に、豊田商事のように実際に金の現物はないのに、金の現物を預かって運用するという詐欺的なものがあり、また、実際に海外市場につないでいるかどうかわからないけれども、海外市場につなぐという形で勧誘して、かなり大きな被害を出したものもあった。海先法については、国境の問題もあるため、国内にいる受託業者を取り締まるという基本的な方針でできているので、正常な海外先物取引業者を余り念頭に置いていないのではないかという印象を当時持った。その後、ほとんど改正されていないと聞いてびっくりしたが、これだけいろいろな問題が出て来ている以上は何とかしなければならない。一方、先程発言があったが、海外先物取引自体が悪いわけではなく、実際に当業者はリスクヘッジをしなければならない。そういう意味からすると、海外先物を一律に禁止するわけには当然いかず、価格リスクヘッジの妨げにならないような健全な海外先物の利用の問題と今被害を出している問題について、いかに効率的、効果的な規制枠組みをつくっていくのかというふうに分けて、その両方を考えていく必要がある。
     
  • 確かに、プロにとって海外商品先物取引が必要なものであるというのは理解できるが、実際に起きている被害は、先程統計でも理解いただいたように、主婦や高齢者等の知識のない、仕組みを絶対に理解できない方達で起きている。先程他の救済方法があるのではないかという意見があった。ただ、昨年7月以降、特定商取引法の規制対象になったが、クーリングオフを認めない事業者や交渉しようと思ったらもぬけの殻で業者がいなくなってしまい、結局お金を払ってしまったら絶対に回収できない、また、取引をしたというと手数料を高額に請求してきて、どちらにしても、引っ掛かってしまった被害者が泣きを見ているという現実が綿々と続いてきている。さらに、協会の相談室に寄せられる相談については、被害者は海外先物なのかオプションなのか、もっと詐欺的なファンドの形式をとっているような話になっているものもあり、モノがはっきりわからないような形にどんどん巧妙に進化しており、規制が掛かっているものについても、法律逃れというか、訪問販売ではない、お客様が今まで何度もやっている、書類上全部整えてある等というような形で救済ができないケースも出てきている。やはり、他の委員からも発言があったが、できるだけ一本化というか、まとまった形で、消費者がトラブルに巻き込まれないような規制の掛け方を考えていただきたい。
     
  • 最近の国民生活センターの苦情の相談件数を見ると、国内商品取引とはっきりわかっているものだけと比べてもほぼ同等の水準になってきており、大きな問題になっていると想像している。一番問題なのは、海外先物と国内商品先物を混同して考えられてしまって、海外の苦情相談件数が増えても国内と誤解され、商品先物取引全体のイメージダウンに繋がっているのは間違いないので、海外先物についても国内で大きな問題が生じないようきちっとした体制をとるべきである。現在の国内の商品先物取引の規制をみると、国内の商品先物取引の健全な発展と委託者保護という両方の観点があり、取引員の許可も単なる委託者保護だけではなく、国内商品取引の健全な発展という観点も含めて事業許可をしていると思う。他方、海外の商品先物取引の国内規制については、取引所が海外にあるので国内で扱っている方が本当に取引員かわからない実態があり、そういう意味で規制の対応として変わらざるを得ないのではないか。つまり、アメリカ、ヨーロッパのロンドンの商品取引所の体系というよりは、それに繋いでいる国内取引員の局面に対してのみ注目して規制を考えざるを得ないという気がする。一番弊害が出ている部分に焦点を当てざるを得ないという気がするが、国内では、勧誘については再勧誘の禁止、適合性原則及び説明義務等々の規制がかかっており、それに対する実効手段として取引員を対象とした自主規制規則を定めたり、苦情の仲介やあっせん調停や相談に応じる等の体制が出来ているが、海外先物でどこまでやるかについては今後の課題であると思うが、今の状況を考えると一定の規制強化が必要である。どのレベルであるべきかはこの場ですぐに申し上げられないが、少なくとも、委託者保護についてある程度の(国内との)均衡を考えないと、問題が大きくなって国内商品先物にも悪影響があるという状況になるのではないかと考えている。
     
  • 先程指摘があったが、先物というのは当業者にとって大事なものであり、日本から海外を使う場合も、海外から日本を使う場合も、先物の重要な利用を束縛しないで、悪辣な業者をうまく規制する新しい体系を立てなくてはならない。政令指定で一個一個つぶしていくという25年前のやり方は非常に古い感じがし無理という気がする。先程も発言があったが、どのようにしてうまく規制していくか、かなり工夫を要するのではないか。先程も発言があったが、国外の取引所は、大体が商品取引法、エクスチェンジ・アクトの中に入っており、市場毎、個別物品毎の指定はもう遅くなっている。海外はどういう形でこういったものを規制しているか調べる必要があるし、海外と国内の商品取引所法であったら、この整合を考えなければならない。国内的には、金商法等とうまく連携して漏れがないようにしなくてはならない。ここで先物と先物オプションと言っているいわゆるデリバティブというものは、それがだめだったらこれ、これがだめだったらあれという工夫が幾らでも出来る。ロコ・ロンドンというのは、昔から世界的によく使われていたものであるが、これがだめならこれに代わる取引は容易に考え付くし、ロコ・ロンドンは基本的に先渡し、フォワードで、これを規制すると、今度はプリペイド・フォワードみたいなちょっと変わったフォワードで先物と同じような形をつくる等、考えれば幾らでも似た経済効果のあるものをつくれるので、うまく規制して取引をやめさせないと、国内の商品取引所の発展にも悪い影響を及ぼしているし、当業者にとっても、ホームページにこれだけ海外商品取引に気を付けようとなると、正当なヘッジ目的に使う上でも支障が出るので、本当に難しいというのが第一印象である。
     
  • 先程話があったとおり、事業法人、金融機関等の取引を国内から海外市場に繋げており、その取引高は日本で行う商品取引の約4倍の取引を日本から出している。広義の意味で海外先物業者であり、リテールはやっていないが、ゴールドマンサックス、メリルリンチ、UBSと同じような形で海外取引を行っている。FIAとは全米先物業協会のことであり、現在158億枚の年間取引のうち約85%を持っている国際的な先物業協会である。先程国際的なルールを調整して委託者保護、投資家保護を図っていくことの難しさについての話があったが、アメリカ、イギリス、シンガポールにおける委託者保護、投資家保護は、日本より数段厳しい内容が出来上がっており、日本より早く分離保管がなされており、クリアリングハウスもある。市場参加者保護は、完璧という言葉はないが、かなり高度な状態でなされている。ところが、日本のそういった業者が何も知らない健全なアメリカの会社を使って、結果的に、アメリカの業者が日本のそういった悪質業務を幇助したということでヒアリングを受けることすらあり、私も立ち会ったことがある。そういうことから、アメリカ、イギリスはこういう行為について、業界も我々も被害者であるという見方がある。アメリカでは向かい玉は恒常的に利益相反する取引ということで禁止されているが、この向かい取引と同じ形のものがアメリカ市場に出て来たためにアメリカの業者が幇助として罰せられるというようなことが事実起きており、日本に調査官が送られたことがある。
     
  • 立法事実は何となくわかった。ロコ・ロンドンまがい、海外商品先物等によって、一般消費者、高齢者、女性が深刻な被害を受けておりこれをどうするかという問題であることがわかった。他方、商社や当業者がこういったものを使ってリスクヘッジとしてきちんと使っているという事実もわかった。また、国内公設の取引員が、国内だけでなく、海外にもお客を連れていきたいというニーズが意外となく、理論的には将来あり得るが、今海外で(海外先物取引の受託(仲介)を)やりたくて仕方がないけれども、規制がしっかりしていないから規制を整えてくれという声で、この海外商品先物取引等小委員会が開催されているわけでもないと受け止めた。そうすると、海外先物取引のリテールについては、個人投資家が被害を受けないように万全を尽くす必要がある。先程民法で何とかならないかとのことであったが、民法の詐欺や錯誤で助かる例はほとんどない。民法で助かるのはせいぜい損害賠償であり、損害賠償の違法性の根拠としてこういう規制があるから助かるわけであり、こういう状況からするとリテールに対しては禁止するということでもいいのではないか。ただし、当業者はその限りにあらずということ。参考までに、先月、東京高等裁判所で、ロコ・ロンドン取引は基本的に賭博であるという判決が出た。要はこれを放置しておくということは、基本的には賭博を放置するということと等しいという感想を持っている。ただ、当業者同士は必要性があるので、それは除外して考えるべきである。東京高裁の賭博判決というのは特殊な判決なのかどうかについて、次回以降に検討していただきたい。
     
  • 今リテールは禁止で当業者等は良いというような話があったが、ロコ・ロンドンみたいなやり方は問題であるというように業態に応じた見方をしていかなければならない。先程主務省から回答があったように、そもそも何社あるのか、この業者が海外先物取引業者なのかというところを把握できないので、参入規制として、登録は規制かという問題があるが登録でも、商取法のような許可でも何らかの公的なオーソライズがあることが基本となる。これがあれば、分離保管、法定帳簿作成義務、残高照合書通知義務等、勧誘の規制から始まり、あらゆることが手当できるようになる。そういうものがないことがそもそも問題である。今までは、個々の違反行為を法律や政省令に書き込むなりやってきて、民事効も一部取り込んでいるのも海先法の特徴で、そういう範囲でやってきた。ただ、それをもう一つ踏み越えて、何らかの基本的な規制を入れた上で、正常な格好での受託営業ができるようなものをつくっていくのが先決ではないか。
     
  • 今回提示されている事例があまりにもひどいので、いろいろバリエーションがあり得る。したがって、立法としてどの範囲をどうするのかというある程度の射程を考えなければならない。先程発言のあったように賭博と同じであれば刑法に反する行為であり、それだけを対象に議論して良いのか。あるいはもうちょっと幅広く、先程話のあった海外の市場を含めたグローバルな議論をこの場で検討するのか。その辺について、ある程度の共通認識がないと、それぞれが意見を言っていても集約できないおそれがある気がする。確かに昭和57年、58年から変わっていないのはなぜかと皆思うわけだが、それなりの理由があり、そういったものの実績が一体どうなっているのか本当は知りたい。それを踏まえて、過去は過去、現状は現状、そして将来をどうするのかを検討すべきではないか。将来というのが直近問題になっているところだけなのか、あるいはもうちょっと射程距離を伸ばすのか、もっと全体を見てやるのかというのでは大分検討の方向性が違ってくる。スケジュールを見ると4回の開催となっているので、どの程度できるかということもあるので、若干感想めいたことを申し上げた。
     
  • 個人の海外先物取引、ロコ・ロンドンまがい取引について、焦点が当たることになるというのは、まさに先程の発言のとおりである。ただ、日本で個人の海外先物取引を全く禁止するというのはグローバルでみると異常な世界であり、個人でも裕福な人で海外先物取引をやりたいという人がいるかもしれない。国内先物も同様であると思うが、弱く、知識がない者が勧誘されて被害を被るという事態を止めるというのが正当な考え方である。個人の商品先物取引、海外先物取引を一切禁止するというのは、共産主義の時代は別として、多分なく、原則は取引自由というのが、日本社会の原則であると思う。したがって、どれだけ弊害が出ているかを前提に、それを解消するために何をするのかというのが議論のフレームワークではないか。その場合、海外先物の場合、取引業者が規制されても、また会社をつくりかえて事業を始めてしまうという実態があり、そういう意味で実態を捉えにくい面があると思うので、それを防ぐために必要な措置、例えば先程話が出ていたが、登録制、その他入口規制を含め検討すべき。
     
  • 正常な海外商品先物取引というのは理論的に考え得るので、個人は絶対にだめ、禁止とは一言も言っていないので誤解しないでいただきたい。ただ、少なくともロコ・ロンドンの個人については、そういう判決が出ている。また、海外の先物に関して、現在私達が知っている事件、弁護士への相談に来る事例というのは、判決に現れているような事例であり、先程他の委員が言われたような、リテールに対して真っ当に海外先物取引の受託(仲介)をやっている例があれば教えて欲しいということ。
     
  • 今の話についてだが、私がいろいろと伺うところでは、まともな業者がリテールに入ると悪質業者と混同されるのでちょっと手がついていないということであり、環境さえ整えば、まともな業者もリテールに出てくるというのが個人的見解である。
     
  • 私どもは当業者として(海外市場)を使っていると申し上げたが、一方で、私どもは海外市場の取次業者、いわゆるフォワード・コミッション・マーチャントではないので、当業者の間で私どもが取引先企業の注文を取り次ぐことが可能かというと取り次ぐことができない。別途、OTC取引等々で一旦私どものポジションにした上で、自己ポジションのヘッジという形で海外でやっているが、いわゆる取次、委託注文を受けるという立場にはない。なぜやらないかというと、国内に規制があるわけではなく、海外の例えば、アメリカ、イギリスの取引所における規制に抵触するという判断でやっていない。したがって、国内の法体系の中に落とし込まなければ実効性はないのだが、やはり海外の規制当局と歩調を揃えるような、海外の規制とうまくミートするようなやり方が一番有効な規制の方法として求められるという気がする。
     
  • 実態、問題点、規制を行う上で検討しなければならない事柄について、かなり活発に意見をいただいた。例えば、規制の枠組みの問題があり、商品取引所法と海先法の関係の問題、それから金融商品取引法、さらには金融商品販売法の問題がある。当然悪質なものについては、刑法の詐欺に該当するし、あるいは、先程話にあったように、法がなくても不法行為責任を認めるという形である程度の救済はされているが、これは非常に時間がかかり、判例、法令を待たないといけないので、どうしても後手後手になってしまう。そういう意味で、この海先法でやっていく場合には、一つは被害者の救済ということもあるが、もう一つは経済法令なので取締ということも当然あり得る話であると思う。基本的に法令においてどのような形の規制の枠組みをつくっていくのかということも考えていくことになると思う。実際に海外市場を利用するニーズがあることも良くわかった。逆に、非常に悪質な業者が跳梁跋扈しているため、健全な業者がそこに入れない点も非常に問題である。そういう意味で、何らかの形で、特に海外先物の受委託の問題であるが、受委託についてオーソライズし、健全な業者、上質な業者だけが受委託を行う形にし、悪質な業者にはやらせないという仕組みを考えていく必要がある。いくら悪質業者を追い出すといっても、結局会社は準則主義なので、つぶしてもまた別の会社をつくられたら何にもならないので、そこをどう考えていくか。第2回以降、今いただいた意見を踏まえて、検討を進めていきたい。
     

資料説明

事務局より資料4「今後の検討の進め方(案)」に基づき説明

次回の日程について

  • 次回の日程については、事務局から別途連絡させていただく。

以上

 
 
最終更新日:2008年5月27日
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