経済産業省
文字サイズ変更

カーボンフットプリント制度の実用化・普及推進研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成20年6月17日(火)15:00~17:00
場所:経済産業省本館17階東8第1共用会議室

出席者

稲葉座長、井上委員、上山委員、大沢委員、大野委員、荻生委員、鍬間委員(小川様代理)、小杉委員、小松委員、齋藤委員、篠崎委員、鈴木委員、須田委員、清田委員、辰巳委員、田原委員(本下様代理)、成瀬委員、西委員(大澤様代理)、西尾委員、蜂須賀委員、藤森委員、増井委員、三谷委員、三宅委員、百瀬委員、山口委員、山本委員

(本人出席24名、代理出席3名、欠席0)

議題

  1. 研究会の開催と検討内容について
  2. エコプロダクツ2008出展に向けて
  3. ルール検討会の進め方について

議事概要

  • 本研究会の議事は原則として傍聴を認め、配布資料および議事要旨についても原則として公開することが了承された。
  • 議題1.につき経済産業省より、議題2.議題3.につきみずほ情報総研(調査委託先)より説明が行われた。
  • 本研究会に参加する事業者(企業)は、ライフサイクルCO2排出量を算定・表示したサンプル商品を、12月に開催される「エコプロダクツ2008」へ出展することを確認した。
  • 「エコプロダクツ2008」では公募で決定される統一マークを使用することが確認された。
     

研究会の進め方について

  • エコプロダクツ2008へ出展する対象商品の選定は、各社が希望を提示した後、事務局と調整の上で決定する。
  • 商品選定の判断基準としては、CO2排出量を算定しやすい商品、消費者にアピールしたい商品などの考え方がある。
  • 出展商品の重複については、これを避けて種類を増やすという考え方と、あえて比較できる状況を作って消費者の反応を調査するという考え方がある。
     

統一表示マークについて

質問への回答により明らかとなったこと

  • 統一マークはエコプロダクツ2008に限定するものとして公募を検討。来年度以降の展開によっては流用していくこともある。
  • 統一マークは商品に貼付することが基本。宣伝物などに貼ることについては今後検討する。
     

意見など

  • 統一マークは消費者の信頼性を得るために重要。各社バラバラな取り組みではなく、共通の基盤の中で作られた表示であることを示すことができる。
  • 英国・カーボントラスト社のマーク貼付は、単なるCO2排出量の表示だけでなく、数年後のCO2排出削減目標への同意をも意味しており、これを守れなければ、利用を更新できない。日本でも同じような仕組みが必要ではないか。
  • 統一マークにおけるCO2排出量の表示は絶対値で良いのか。消費者が商品を選択しやすいように、相対評価の情報も必要ではないか。当面は絶対値の表示だけでもやむを得ないが、将来的な課題として検討してほしい。
     

その他の各委員からのコメント等

CO2排出量算定における課題

  • CO2排出量の算定支援ツールを整備して、企業が簡便かつ一定の信頼性を担保しながら参加できる仕組みが必要。
  • ライフサイクルアセスメント(LCA)には手間と時間がかかり、ハードルが高い印象があった。カーボンフットプリントの制度では、多くの企業が参加できるような簡便さが重要。
  • 簡便さを求めると、あらかじめ用意されたデータを選ぶような算定方法の採用が予想され、信頼性に不安が出てくる。簡便性と信頼性の両立をはかる必要がある。
  • LCAで苦労するのはサプライヤーの理解を得ること。ルール作りにおいては、いかにサプライヤーの協力を得られるようにするか、という観点からも議論して欲しい。
     

データベースについて

  • 消費者からの信頼性を担保するには、信頼できる原単位データベース等の整備とその認知が重要であり、政府として他省庁とも足並みを揃えて欲しい。
     

海外プロセスの取り扱い

  • 海外からの調達をどのように評価するのかについても検討して欲しい。
  • 輸出入される商品に対するカーボンフットプリントの適用についても検討して欲しい。
     

原料調達の条件変動

  • 原材料の産地等を変更した場合、流通過程の違いから同一商品でもCO2排出量が変動する。こうした変動のCO2排出量表示への反映についても議論が必要である。
     

消費者への伝え方、消費者の商品選択行動

  • より多くの消費者に対して、カーボンフットプリントの意味をきちんと説明して認知度を高めることが必要。表示された数字だけでは、その意味や価値が伝わらない。
  • 国が先頭に立って進めることで信頼性が出来てくることに期待している。
  • CO2排出量の算定方法や全体のプロセスの公開が、消費者の理解へ繋がると思われる。
  • CO2排出量の表示が消費者のライフスタイルにどのような変化を与えるか、CO2排出量が少ない商品を選んでもらうにはどうすれば良いのか、消費者動向を分析して欲しい。
  • 英国では環境配慮商品に対し、購買行動が10%変化するとの分析結果を聞いたことがある。日本ではもっと変わると信じているが、見せ方やPR方法を工夫して「見える化」を「売れる化」に繋げていくことが重要。
  • 韓国では、低炭素な商品について購入する側にポイントを与える制度を検討している。同様の仕組みを検討するとともに、官と民のどちらが主導すべきかもあわせて検討して欲しい。
     

プロセス別の内訳表示について

  • CO2排出量の表示は、単純な合計値のみか、商品のライフサイクルのプロセス別に内訳も含めるか、検討が必要。プロセス別の内訳データは、コスト情報に近いため、企業としては把握したいが公開したくないケースが考えられる。
  • 食品は、生産段階で排出されるCO2が意外と大きい。CO2排出量の表示を生産者のCO2排出量削減へどのように結びつけるかを考える必要がある。
  • 電球型蛍光灯では、ライフサイクル全体におけるCO2排出量のうち、使用段階の占める比率が高い。これをどのように消費者へ浸透させるかが課題となる。例えば、白熱灯との比較併記があっても良いのではないか。是非、ルール検討会の中で議論して欲しい。
  • シャンプーでは、ライフサイクル全体のうち、使用段階でお湯を使うことに伴う環境負荷が大きい。評価方法は難しいが、全体として負荷を減らす方法をしっかり議論して欲しい。
     

CO2排出量以外の環境負荷、あるいは環境負荷以外の商品情報

  • CO2排出量が少なくとも、他の環境負荷やフェアトレード、資源量といった他の要素とトレードオフの関係にあるケースも考えられる。
  • 商品には、既に安全性や賞味期限などの各種情報が書き込まれているほか、各種のマークやラベルが表示されていることも少なくない。その中にカーボンフットプリントの表示をどのように付け加えていくか検討しなければならない。
  • 消費者が商品を選ぶ際、味、品質、価格などの基準がある中で、CO2排出量を表示するとどのように変化するのか。CO2排出量の内訳を表示することで、例えば、製造段階のCO2排出量が物流段階に比べて大きいことを「丁寧に製造されていておいしい」というメッセージとして伝えることができるかもしれない。
  • 原料の調達に配慮して共同契約栽培を進めてトレーサビリティが容易な体制を作っても、統一的なデータでトレーサビリティが不十分でも算定できるようになっていれば、十分に評価してもらえない。この研究会のテーマから外れるとは思うが、こうした企業努力を消費者に認めてもらえるようにしていきたい。
     

カーボンオフセットとの関係

  • カーボンオフセットとの関係で、カーボンフットプリントとカーボンオフセットは表裏一体なので、そのような他のシステムと合わせて制度の検討をして欲しい。
     

その他

  • CO2排出量表示の制度化が、自由貿易に対してマイナスとならないよう配慮する必要がある。
  • CO2排出量を表示することは、食品の栄養表示でカロリーを見ながら消費者が商品選択をすることに近い。単品ごとのCO2排出量に注目するだけではなく、環境家計簿により1日の家庭全体のCO2排出量を管理していくような形で利用されると良いと思う。
  • 内容量を減らして1点あたりのCO2排出量を削減したように見せることが考えられる。「1回使用量あたり」表示についても検討して欲しい。
  • スーパーでは、肉や魚をパック詰めにして大量に販売しているが、今回はそうしたパック用トレーのメーカーが参加していないのが残念。是非、今後の検討課題に加えて欲しい。

以上

 
 
最終更新日:2008年6月20日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.