経済産業省
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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子力防災小委員会火災防護ワーキンググループ(第2回)-議事録

原子力安全・保安院
原子力防災課
火災対策室

日時:平成20年6月24日(火)14:30~16:30
場所:柏崎刈羽原子力防災センター

出席者

鶴田主査、首藤委員、辻本委員、野村委員、平澤委員、吉中委員、渡邉委員

議事概要

議題1「柏崎刈羽原子力発電所の訓練について」

  • 辻本委員

    消防訓練の時に気になったのですが、運転員の方が火災現場に行く経路というのは、緊急の経路というものは無くて、ゲートで遮断されている通常の経路を通って行くのでしょうか?

  • 川俣所長

    その通りです。

  • 辻本委員

    そのゲートが、例えば電気的にシャットダウンということは無いんですか。カードを読み込む機械は、止まってしまう可能性もあると思うのですが。

  • 川俣所長

    ゲートは7つから8つありますが、渋滞する可能性がありますし、機械ですので壊れる可能性もあります。しかし、複数ありますので全部が一度に壊れることは考えにくいです。また、万が一壊れた時には外に出る扉もあるのですけれども、あのエリアは核物質防護上重要なエリアで、入退の管理をしているので、ロス時間10秒~20秒くらいであれば通常のルートで出入りするようにしております。

  • 辻本委員

    なぜそういうことを思ったかというと、今日の訓練を見ていて、外で事故が起こっているのにホットなところからクールなところに移動しなければならないのは大変に見えたからです。ホットなところからクールなところに行って作業するのは、間にバリアがある以上、苦しいですよね。

  • 横村部長

    第1発見者、通常、運転員だと思いますけど、そういった方と連携するしかないと思います。ゲートが開かなくなったときに、第1発見者だけが現場に取り残されて消防車を待つということもあると思いますので、役割分担をきっちりすることが重要だと思います。火を消すことが重要なので、ゲートが開かないで待っている内に火災が激しくなってしまうとなると本末転倒でございますので、あらかじめ分担を決めておく必要があります。

  • 辻本委員

    そうですね。どこかで欠落が起きたときにショートカットするような仕組みがあっていいと思います。

  • 横村部長

    それから、5号機側等のバックアップからの応援も含めて準備をしていきたいと思います。

  • 野村委員

    当直の役割として、現場を確認するというのがあったと思いますが、当直から当直長にきっちりと連絡するというのは非常に重要な役割だと思います。

  • 平澤委員

    確認したい点と教えていただきたい点の2点あって、まず確認したい点は、運転員の方が3名と消防車隊がいらっしゃいましたけど、見ていますと個別に動いているように見えましたので、指揮命令権というのはどちらにあるのかというのが1点。それから、運転員と消防車隊が現地に行ったときに、当直長の指示の下に放水を開始していたと思います。その間、数分のブランクがあったと思うんですけれども、最初の放水までの数分というのは非常に大切な時間であって、油火災等で副長も事態を掌握できているのであれば、当直長の指揮権を副長に委ねて現場で直接指示をとるという方がよろしいのではないかという意見なのですが。

  • 川俣所長

    まず、最初のご質問ですけれども、指揮命令系統のヘッドは一本化するという観点で、初期通報の入る当直長が一元的に行います。ただし、当直長は当然プラントの運転等の責任を負っておりますので、それとは別に、今日はご紹介しておりませんけれども、緊急時対策本部というものを立ち上げます。そちらの方の準備が整った時点でそちらの方の指揮命令で動く、中長期の対応はそちらの指揮で動くということになっております。初期の段階は非常に重要ということで当直長に情報を一元化して管理していますので、通報も当直長にと考えております。それから、消火する・しないの判断なのですけれども、当初いろいろ検討いたしましたが、今日のような油火災はよろしいのですが、電気事故の時に人身事故というか2次災害のような事例があって、当直長の指示を仰ぐようにと杓子定規に考えたのですけれども、平澤委員の御意見というのは、もっと現場の判断もあってよろしいのではないかということだと思いますので、ごもっともだと思いますので、社内に持ち帰って検討させていただきます。現場の体制としては、当直副長が行くというものと、先ほど申し上げましたが、当直とは別に緊急時対策本部が事務所に立ち上がって、そちらから防火管理者の代行が現場に行くということになっております。その辺りの役割分担を整理する必要があると思いますので、持ち帰らせていただきたいと思います。

  • 横村部長

    補足しますが、川俣が申した緊急対策本部というのは、原子力安全を第一に考えた責任者でございます。今回のような、現場で誰が何を判断するかというのは、当直長の命を受けまして当直副長が現場のヘッドになります。この際、水をかけていいかどうかという連絡を当直長にするようになっておりますが、これは、当直長が消火という活動に伴いまして原子力安全になにか波及するものがないかということを把握しておくという意味合いで、全ての情報を当直長に入れるという考え方になっております。したがって、外部の火災の時には当直長には水をかけますよという、次にプラントに何が起こるか考えるための予告でございます。この辺りをもう少し明快にすることで役割分担をはっきりさせれば、さらにスムーズに現場の消火活動ができると思いますので、今回の訓練で分かった事なので徹底しておきたいと思います。

  • 吉中委員

    中央制御室の中で、原子力安全に関する監視などをしていると思いますが、今日見せていただいた6~7号機の机の上は雑然としていました。前回地震被害があったのは1~4号機で600ガル程度の揺れでしたが、700ガル以上、場合によっては1000ガルを越える地震があったとき、机の上のパソコンなどはどうなるのか。複雑な配管系のマップなどもパソコンで確認するとおっしゃっていましたが。要するに地震時に器具、ハードの面が正常に動くよう、固定や補助電源の確保などの対策はどのようになっているのでしょうか。

  • 川俣所長

    机の上にパソコン等はあるのですが、情報の伝達等に使うものであって、主要な装置は制御盤に組み込まれております。

  • 吉中委員

    制御盤というのは原子力安全に係るものという意味ですよね。そうではなくて、火災があったときの対策に使う機器について伺いたいのですが。

  • 白石室長

    配管の系統が切れたときに、どの番号をどこに閉めに行くというような情報をパソコンで見ると聞きましたけど、パソコンが使えなくなったときにどうすればいいのかということです。

  • 川俣所長

    図面については、パソコン内のCADとは別に紙のハードコピーをちゃんと備えております。それから、今日お気づきになったかどうか分かりませんが、執務机の転倒防止やパソコンの耐震パッド等をして、地震時への対策も取っております。さらに、最終的には人が行動するということになると思いますので、中央制御室には電子情報だけではないハードの情報も備えております。

  • 吉中委員

    前回の地震の時には大丈夫だったのですか。

  • 川俣所長

    パソコンには耐震パッドを敷いていたのと、情報漏洩防止のための鍵とワイヤーのおかげで、被害はありませんでした。ただし、実際に運転員が何をしたかと聞き取った限りでは、火災よりも原子力の安全を優先したので、どのような重要な警報が出ているか、それに対してどのような措置を取らなければならないかということを初動対応として行ったと聞いております。

  • 横村部長

    実際に運転管理面で運転員に聞きましたところ、操作手順書類を本棚に置いておりましたが、地震で若干移動したということです。そういったものは既に動かないように対策をしてあります。それから、もう一つ問題だったのは、中央制御室の天井に着いている蛍光灯が落ちてきまして、幸いなことに人災にはならなかったのですが、化粧板が落ちたという事象もございました。そういったことにつきましては、振動でも落ちないように対策を取っております。それから、配管関係なのですが、原子力の機器類のバルブだとかスイッチなどは通常の運転操作で使うものは運転員も頭に入っているのですけれども、例えば今日見ていただいたループ形状の配管などは定期検査の時に確認をする程度しか扱いませんので、実際に現場に行く頻度が非常に少ない設備になります。こういったものについて地震と火災が複合して起きたときに、配管が破れた場合にどこに閉めに行くかというのは、起きてから考えるというより通常時から想定訓練をしていく必要があると考えております。

  • 吉中委員

    どこの発電所の制御室か忘れたのですが、地震対策で当直長や運転員の椅子をチェーンで固定しているところがありました。ここはそのような対策はされているのですか。

  • 横村部長

    地震時には運転員が立っていられなかったと聞いておりますので、補助的に掴まるような手すりをつけることを考えておりますけれども、椅子を固定してしまうと、人間にも慣性力がかかりますので人間がとばされてしまう可能性もあるので、椅子の固定は考えていません。椅子が凶器になってしまうのではないかという趣旨のご質問だと思いますので、キャスターがついているものに関しては一度検討した方がいいのかもしれません。

  • 吉中委員

    それから、つり天井は落ちないような特別な配慮をして設計されているのでしょうか。

  • 横村部長

    天井につきましては、パソコンのディスプレイに映り込まないような蛍光灯の配慮をしております。格子状のものがついていたと思います。どうしてもつけなければならないものなので、ワイヤーで吊っております。

  • 吉中委員

    その吊り方が、フックで吊っているようなので、どこかが崩れるとバランスを崩してしまう傾向があるらしいので、検討した方がいいのではないでしょうか。

  • 横村部長

    落ちないようにしっかりとワイヤーで固定しております。前回蛍光灯が落ちたのは、見栄えの問題で間接照明をつけていた部分に配慮をし忘れていたので起こったものです。今後その部分にはちゃんと対策を取ります。中央制御室の居住性の重要性は我々も十分認識しておりますので、今回の検討でもしっかり行っていきたいと思います。

  • 首藤委員

    一つコメントと一つ質問ですけれども、今日訓練を拝見させていただいて中央制御室で通報連絡の体制を拝見させていただいたのですが、「火災です」と言った次ぐらいには「管理区域外です」という言葉が出てきて、消防が何を気にしているかということを相談しながら通報内容を決めているように見えましたので、非常に良いことだと思いました。その上で今後検討をいただきたいのは、どのような言葉を用いれば誤解をすることが無くなるかということを少し考えていただければいいのではないかと思います。例えば、「管理区域外」というのと「管理区域内」というのは、文字一つしか違わないので聞き取りにくいこともあるでしょう。そのときに、「管理区域の中です」「管理区域の外です」という言い方をした方が良いとか、そういった細かい配慮を今後訓練しながら検討していただくと良いと思います。実際に、これは原子力ではなく化学の話なのですが、消防にあらかじめお渡ししていた図面に書いてある名称が、普段使用している通称と違ったので、通報の際につい普段使用している通称を伝えたので、場所が分かりにくかったという事例もあります。その辺り、どのような言葉を使えば共通の認識ができるかということを是非これから検討していただいてより良い体制にしていただけたらと思います。もう一つの質問の方は、今日は中央制御室への第1報を拝見して外に出てしまったのですが、公設消防に通報した後、消防隊が来られるのは早くても数分かかると思うのですが、その間に状況に進展があったときの情報を消防隊に伝える必要がありますが、拝見したところ当直長はあちらこちらに連絡をしなければならないので大変かなという感じがしまして、中央制御室にそういった連絡体制の発信元になる方がどのくらいいらっしゃって、どのような計画で通報をしているのかと考えましたので、その辺り何かあれば教えていただけないでしょうか。

  • 川俣所長

    今日の訓練は初動対応ということで、当直長の役割が重く感じられたかもしれませんが、実際に火災が起これば皆で情報共有をして、夜であってもサポート部隊が少なくても3名おりますので、今日は当直長の役割が重く感じられたかもしれませんが、実際は皆でしっかりと対応をいたしますし、消防にも当然第1報だけでなく第2報、第3報も適宜入れております。それから、今日の訓練では省略したんですけれども、おっしゃるとおり言語が通じないというのはつまらないエラーにつながりますので、いろんな機会でお話しさせていただいているのは、建物を名前で言うのではなくて番号で認識しようと。マッピングを作ってそこに番号を振って対応しようというものも検討いたしました、それから、消防の方が来る際には、ゲートまでお迎えに行こうと考えております。そういうことでコミュニケーションエラーを無くしていこうと検討しております。

  • 辻本委員

    アナウンスしている人のしゃべりがきれいじゃないというのと、スピーカーの質が悪く音が割れているので、素人が現場で聞くと何を言っているのか分からないんです。せっかくコミュニケーションの訓練等を一生懸命やっているのでスピーカーなり反響の状況などを考えてしゃべる方も鮮明にしゃべり、聞こえる方も鮮明に聞こえるような場を作った方が将来的には良いのではないかと思いました。

  • 横村部長

    中央制御室は、若干音がハウリングした感じがあるんですけれども、外で聞いたときはあまり気にならないと思います。それと、うるさいと言われるくらい繰り返し情報を伝えることも必要なんだと思います。今日、ギャラリーから見ていただきました、タービンビルのオペフロやリアクタービルのオペフロは周期が短い音声が反響する特性がございまして、いわゆるこだまになってしまいます。対策の工夫はしているものの、やはり聞きづらい、どうしてもしょうがない部分がございますので、何回かに分けて放送するようにして情報を伝えることを心しておきたいと思います。

  • 渡辺委員

    自衛消防隊のことで少しお伺いしたいんですが、火災の現場によっては制御室の人間よりも早く自衛消防隊が到着することもあると思います。そうすると、自衛消防隊の中に当直長の経験者がいると大きいのではないかと考えます。多分、現役の人を当てるのは人員的にも難しいと感じますが、OBの人であれば使うことができるような気がするんですけれども。先ほどの指揮命令系統のお話に関連するのですが、いちいち当直長を待っていなければ消火できないというのではなくて、自衛消防隊にもそれなりの意志決定というのがあって良いと思います。ご存じだとは思いますが、アメリカでは自衛消防隊に当直長の資格を持った人が入っているので、そういうことを少し考えてもいいのではないかという気がします。

  • 横村部長

    少し話は変わってしまいますが、ほとんどの火災というか小火のようなものは、定期検査中に発見しまして、我々の体制では第1発見者が初期消火を行うことになっております。可燃物のあるところには必ず消火器を配置しておりますので。そういう意味では、なにかトラブルがあったときにはその方に対応していただくことになります。ただし、電気設備などが運転中に火災になった場合、消防隊の中に設備についてよく分かる方がいらっしゃっても、どこに電気が走っているかなどその時の動いている状況を一番把握している人間が指示をしないと危ないと思いますので、そこは上手く連携を取っていかなければ現場だけで判断されてしまうと危ないかなと思います。直前の情報を知っている当直副長が現場に行って消火活動に当たるというのが、被害拡大を防ぐという意味では一般的です。

  • 白石室長

    渡辺委員のご指摘ですけれども、保安院でも、柏崎原子力発電所だけの問題ではなくて、原子力発電所等における消防隊の、消防車等を扱う第1線で活動する人の教育についてどのレベルまで育成するのかというのも課題になっております。原子力発電所全体で指揮レベルが上がるように、今後継続的にレベルアップを促したいと考えております。

  • 野村委員

    今回の訓練の件なのですが、訓練の流れ等をお示しいただく前に、まず訓練の目的は何かということや、達成目標、何を確認してどこまでできるかというのを前提としてから今回の御説明をいただくのが本来の姿ではないかと思います。それからもう一つは、今回の訓練ではどこまでシナリオを周知していて、どこまでシナリオを伏せた訓練をしているのか、そこは目的と目標によるのですが。どういう訓練方法をとっているのか始めにきちっと御説明いただかないと、何を我々が言えばいいのかというところが分かりにくい。なんとなく流れは分かりましたけれども、これから訓練を行うときはある程度基本動作ができているのであれば、シナリオを伏せて実際に即してやってみると実際にかかる時間などが確認できると思います。

  • 白石室長

    訓練の目的を明確に言わなかったのは申し訳ありませんでした。今回お配りした資料2002-1-3に訓練の進行表が記載してありますけれども、我々、中操の動きを確認する班と現地で外の動きを確認する班に分かれて動きまして、現地にいた職員に関しては通報し初期消火に入る動きを確認し、中操にいた我々は通報を受けたときの指示の状況や出動までの動きを確認するということでした。また、通報から自衛消防隊の出動までの実時間を計測するということを主眼に訓練を行いました。目標レベル設定というところは明確ではなかったのですけれども、我々としても実際にどのくらいの時間で対応できるのかと考えておりまして、今回の火災現場は消防車隊の置かれている車庫の位置からすると遠い方になります。4号機の方で訓練を行えばもっと早いんでしょうけれども、それなりに遠いところで火事が起きたというシナリオの想定でして、仮に公設消防が来るにしても通報から8分~10分というオーダーですから、それと比較してみることとしました。先ほど御説明しましたが、消防車隊につきましては火災発生から15分程度で放水を開始できるというのが柏崎の現状です。野村委員からご指摘のあったとおり、今回の訓練というのは非常にシンプルなんですけれども、今後はいろいろと想定を変えて練度を高めていくことが必要だと思います。そのときには、ただ漫然と訓練を行うのではなく、どこをチェックしどこの練度を上げていくのかということを明確にした上で行っていくべきだと思います。

  • 野村委員

    今おっしゃったように、シンプルな訓練というのも非常に大事ですから、基礎的な訓練をしっかりとやっていただいた上で、応用動作についてもきっちりと訓練を行っていただきたいと思います。

  • 鶴田主査

    私の方から訓練を見せていただいた感想を一言申します。訓練であり、人がたくさんいるサイトなので、かなりの調整をしないといけない中で、きっちりとした訓練をしていただいたと思います。今いろんなご質問があったとおり、当直長に情報を集約した上で所内に周知しながら消火作業を行うというのが一番の基本であります。その基本が難しいという御意見もございましたが、配管が地上化されているとかループを組んで多重化するなど、通常とは違う特殊な設備下なので、もしそれが故障した場合、その情報が中央制御室と現場、自衛消防隊あるいは公設消防に上手く伝えることが難しいと思います。現場から中央制御室に連絡して中央制御室が図面を確認するのは良いのですが、中央制御室から現場へ連絡をしたときに、現場が図面を持っていないときにはどうすればいいか等を消防本部の方と相談をしておいていただければと思います。日頃より消防と連携をして訓練していれば、いざというときにも安心かと思います。今日は柏崎消防本部より前澤消防長に来ていただいておりますので、現地を見ていただいた今日の訓練の準備状況や対応状況、また柏崎刈羽原子力発電所の地震後の対応状況や火災防護への取組について御意見等ございましたらおっしゃっていただければと思います。

  • 前澤消防長

    まず始めに、柏崎刈羽原子力発電所に自衛消防隊ができたということが第一だと思います。訓練を拝見させていただきましたが、消防車2台を接続し放水するなど非常に難しい技術を取り入れていたと思います。それは良いんですけれども今度は、火事が発生した場所においてどのような対応をすればいいのかということを考えれば良いと思います。先ほど辻本委員もおっしゃっていましたけれども、クールとホット、ここではこういう対応をした方が良い、こちらにはこのような活動要領がありますよというようなことをはっきりしておかないと、油火災なのか、建物の中に入った場合はどのようにすればよいのか、そしてこの自衛消防隊は火災の鎮圧に対してどの程度まで求められるのかをはっきりしておく必要があると思います。将来にわたって初期対応として十分なものになると考えております。今後は、消火し終わった後の対応について検討していく必要があると思います。放水し終えました、鎮火しましたという報告を常に周知するようにしていただきたいと思います。今回見させていただいたところでは、技術は十分できておりますので、これから訓練を重ねて、起こってはいけないのですが本番にも対応できるように訓練をしていただきたいというのが今回の感想でございます。

  • 川俣所長

    今回は屋外で訓練をいたしましたが、重要な設備は屋内にあるんですけれども、私どもは地元の消防本部にご指導いただいた中で非常に目からうろこという話があります。それは防火扉の重要性を強く認識いたしました。ともすると防火扉というのは開けっ放しにするということがあったんですけれども、火災が起きたときに火災障壁になってくれる重要な設備だと指導をいただきまして、最近は防火扉は開放しない、あるいは開放するときには見張りをつけるなどまでやろうとしております。今、前澤消防長がおっしゃった話で、一事が万事、起きたときの備えが重要なんですけれども、起きないようにやるというのが重要だと思います。そのために、火気使用の際の可燃物の排除それから火気使用の際の養生、こういうものに万全の対策をたてて火災の発生に努めたいと思います。それから、屋外の火災で言うと、原子力発電所の場合は重要な設備が系統別に分かれていて、もともとフィジカルにセパレーションされている部分もありますので、延焼等は無いと思っていますけれども、防火扉等の運用を更に厳格にすることによって被害を最小限に食い止めるよう取り組んでいるところでございます。

  • 横村部長

    先ほどの自衛消防のあり方なんですけれども、中越沖の震災前はどちらかというと自衛消防は建物の中で重要な機器が火災にあったときの対応を主眼に置いていたのですが、今回は外回りを強化しようと自衛消防隊を強化し消防本部と連携して対応してきました。そういった意味では、今度は逆に中で火災が起きたときに、外の部分を強化した人達に手伝ってもらえるという状況が整ってまいりましたので、この強化した体制を活かしましてプラントの中の配置ですとか出口確保といったものを勉強して頂いている最中でございます。

  • 吉中委員

    消防車隊が入ってくるときに坂道をおりて回り込んで進入してきましたが、消防車の進入ルートが土砂で埋まってしまい遮断されてしまうと、かなり時間がかかってしまうと思います。地面がむき出しになっており、長時間の雨等で地盤がゆるんだときに土砂災害が起きてしまう可能性があります。

  • 白石室長

    アクセスルートは、東京電力だけでなく他の発電所でも課題になっております。東京電力でも資料2002-1-2の写真にありますようにアクセスルートの補強工事を行っているところです。

  • 吉中委員

    サイトの中だけでなく、発電所と消防本部など市街地との連絡ルートも確保する必要があります。近くに河川がありますが、河川の氾濫や周辺地盤が崩れることによる交通ルートの遮断なども考慮するべきです。

(前澤消防長より、消防本部及び柏崎市街地から発電所付近のアクセスについての御説明)

議題2「各発電所のアクションプランのフォローアップ状況について」

  • 渡辺委員

    資料2002-2-1と資料2002-2-3の対応関係を確認していたのですが、資料2002-2-1ですと関西電力の屋外消火配管の耐震補強が20年9月評価中となっているのですが、資料2002-2-3ではアクションプラン該当せずとなっています。これはどちらが正しいのでしょうか。

  • 白石室長

    それは、現地調査は終わったけれども耐震性に関しては評価中という意味で、消火配管が耐震性を確保しているかどうかがはっきりとしていませんということなので、アクションプラン該当なしというのは、まだ分からないので未定という意味です。

  • 渡辺委員

    あともう1点、六ヶ所原子力発電所で同じように消火水タンクの補強のところですが、こちらの該当せずというのはどのような意味ですか。

  • 白石室長

    六ヶ所原子力発電所については、防火水用水タンクについては建物の地下ピットに大きなものを持っていますので、別の屋外タンクとは違いますという意味です。耐震補強についても、もともと石油パイプラインで求められるような基準で作っていますので、新たに耐震補強をする必要はありませんという意味での該当せずです。資料2002-2-3は事業者が作成した個票そのものであり、資料2002-2-1は私どもが個票を受けて事業者に確認を取りながら整理したものなので、若干不整合があるかもしれませんが内容に間違いはございません。

  • 渡辺委員

    了解しました。資料2002-2-1の記載方法に要望なのですが、アクションプランの要求を受けて整備したものと、それ以前から取組を行っていたものについて、どちらも完了とはなっていますが違いが分かるように記載していただくと、後々に分かりやすくなると思います。

  • 白石室長

    ご指摘を踏まえて改めて整理させて頂きます。それから、資料2002-2-3なんですけれども、柏崎刈羽原子力発電所の免震緊急時対策室の新設の日付が22年夏となっておりますけれども、21年夏の間違いでございます。申し訳ございませんが修正をお願いいたします。

  • 鶴田主査

    今、資料2002-2-3にアンケートがありましたけれども、原子力発電所毎に解釈がありますので、直接アンケートをお伝えするのではなく、一旦電力事業者から聞き取りを行いまして資料2002-2-1に整理しております。したがって、ある程度比較をできるようにしておりますが、各消防本部と電力事業者の取組をサイト毎に比較すると言っても、アンケートの言い回しと実際とが必ずしも同じになっていないことがありますので、今後きちんと整理する必要があります。

  • 白石室長

    保安院でサイト毎のアクションプランを確認しておりますけれども、柏崎刈羽原子力発電所のように敷地が広大で平面的に広く設備が配置されている発電所もあれば、狭い敷地にコンパクトに集約されているような発電所もありまして、それぞれ対策の立て方は違ってくると思います。例えば、防火水槽の配置につきましても、柏崎刈羽原子力発電所のようにこれだけ広い敷地がありますと十分とれるスペースもありますが、狭いところはそれに適応した対策を取る必要があります。逆に、狭いところは一つ配置すると、コンパクトですからある程度ホースの延長での消火活動を考えることができると思います。したがって、一概に全ての対策を同じようにやっていくのではなくて、原子力安全委員会からご指摘を受けた部分もございますけれども、それぞれのサイトにあった形という視点で、指導して参りたいと思います。

議題3「消防活動計画について」

  • 鶴田主査

    自衛消防WG報告書や原子力安全委員会でも、火災を想定するものとして油を挙げており、実際にアクションプランの中でも軽油タンクと記載してありますが、通常軽油タンクというのは火がつきにくいのでガソリンと比べれば怖くはないのですが、東電や日本原燃は火を消すことのみ書いてあるのですが、火災が発生したときに周辺にあるものの危険性を考えて、ここにこれがあるのでこうした方がいい、などの踏み込んだ話が必要かと思います。要するに電力事業者毎に考えたとき、基本の消火対応については同じだと思いますが、周辺に火災が拡大したときの考え方や安全管理についての考え方に差が出てきているようです。A社は対応しているのにB社は対応していないということが無いように水平展開をして頂きたいと思います。

  • 渡辺委員

    安全委員会で要求している火災防護に関する計画の方が広めかと思うのですが、安全委員会の要求マターをどのように確認するのかというのは若干難しいと思いますが、そこはどのようにお考えですか。

  • 白石室長

    おっしゃるとおり、今回の火災防護WGでご確認して頂いた内容を含め安全委員会に報告しなければならないところで、安全委員会の言っている火災防護に関する計画を事業者がきちんと策定し、実施しているかどうかを報告するのが大きな課題だと思っております。方法ですけれども、この計画とイコールのものが無いというのは事実なので、我々が考えているのは消防法に基づいた消防計画、それから保安規定については炉規制法の省令を改正いたしましたので具体的に初期消火体制については保安規定に盛り込まれることになります。さらに、事業者の方で火災危険性のある施設に対する消火活動計画を定められていますので、それらを総合的に勘案して、おそらく原子力安全委員会の言っているところの火災防護計画についてはある程度カバーできると考えております。

  • 首藤委員

    ちょっとはずれてしまうのかもしれませんけれども、この消火活動計画の話もその前の資料の御説明を伺っても、どちらかというとハードの対策であるとかあるいは消すことの方が重点になっていて、例えば火災が起きたときに中にいる人にどのように伝えてどのように避難させるかといったような話があまり入っていないように感じられたんですけれども、避難計画やそのような訓練についてはどうやって確認するのでしょうか。

  • 白石室長

    ご指摘の通り、今回の初期消火体制の問題ですとか火災防護に関する様々な施設の対策というのは、火災予防というよりむしろ火災が起きたときにどのように消すかというところが主眼で行われていることは事実です。実際に火災時の避難などの観点になりますと、原子力発電所は、消防法で防火対象物としてきちんと規制されています。基本的な考え方は、中の人間を安全に逃がすということですので、そういった意味では避難誘導等に関してもきちんと整備されておりますので、今回の我々の検討はどちらかというと消すことやハードウエアの話が全面に出ておりますけれども、施設全体としてとらえたときには当然安全に逃がすと言うことを含めて対応できる体制を整えております。

  • 川俣所長

    白石室長の説明に補足させて頂きますと、原子力災害・一般災害関わらず災害時には災害対策本部を立ち上げます。その中に12の機能班というのを設けるようになっております。その中の1つに避難誘導というものがございまして、毎年1回総合防災訓練を行っております。例えば、災害が起きたときにどこに避難するか、どこに集合するのか、住民へのコンタクト、マスコミへのコンタクトなどいろんなパッケージになっていて、それぞれの役割を12の班が担っており、そのトップが誰だということまで決まっております。もちろん決めているだけでは駄目なので、きちんと訓練して実効性のあるものにしていかなければならないと考えております。

  • 首藤委員

    気になるのは、原子力発電所だけではなくて一般の建物でもそうだと思いますけれども、消防隊が入る側と出てくる避難とどちらを優先するかということや、何を使って避難するかなどが焦点になると思いますので、避難が消防計画でというのは分かりましたけれども、消火活動と避難行動というのが何か齟齬を起こさないのか等、気をつけていくことが必要かと思います。

  • 白石室長

    基本的には、火災が起きたときに、当然火災対応の見地から初期消火を行い、それが失敗すれば消防隊が到着して本格消火になっていくとうフェーズがあるわけですけれども、その中でどうやって逃がすという基本的な設計はできているはずです。

  • 鶴田主査

    原子力発電所でも、地元消防のご協力をいただいて緊急時の避難対応をしています。人員確保についても協力会社にも対応して頂き、逃げ遅れが無いか確認をするなど、消防庁にもお願いしましたけれども密接な打合せを行い連携していただいて、ご指摘のような消火と避難の干渉が無いようにして頂きたいと思います。

  • 辻本委員

    昨日、大学院生に「明日、原子力発電所に行くぞ」と言ったら、渡された資料がございまして、それは海外原子力発電所の火災が167件、国内の原子力発電所の火災が43件と分析してどこで火災があったかということが書いてあるものなのですけれども、今日頂いた資料2002-3-2の事故想定場所と見比べると、油のところでよく火災が起きているので油周辺を見ておきますというのは分かるんですけれども、次に保温材というのが原因で火災が起きている。ところが資料2002-3-2を見てみますとそういう視点は抜けているのがあって、そういう視点で見て欲しいというのがコメントです。それから、最近痛感するのは、メーカーがいるとメーカーに全部責任を負わせたいのでメーカーに行くんです。そうすると、例えばエレベーターでは、たいてい問題が起こるのは建築とエレベーターの取り合いの部分。そうすると今の話でインシュレーションというのは建築と部品との取り合いの部分でインシュレーションが必要だと思うので、エリア毎に分けているところがあると思うのですが、物とそれを支えている物との接点で事故が起きていることが多いと思うので、そのことを考えるような作業もして頂きたいと思います。

  • 渡辺委員

    今のインシュレーターのお話ですが、保温材なんですけれども分析をした人がどういう観点で分析をしたかに依存してしまいまして、保温材に油がしみこんでいてその油に高温のもの等が触れて火災になるというのが多いということになっていると思います。ですから、保温材自身が発火したわけではありません。したがって、保温材にかかる油漏れをいかに早く気付くかというのが焦点になります。実際の所は、保温材の下の油漏れというのは気がつかないことが多いようです。

  • 鶴田主査

    ディーゼル発電機エリアというのは排気管が通っているわけです。高温のタービン関係の熱源は400℃程度はあるので、そこから火がつくことが考えられます。

  • 辻本委員

    保温材というのは何でしょうか。建築屋だと断熱材だと思ってしまうのですが。

  • 渡辺委員

    同じです。配管などに巻いてあるのを保温材と言い、壁に入れてあれば断熱材です。中身はケイ酸カルシウムです。

  • 辻本委員

    ではあまり取り合いの話は関係ないのですか。

  • 鶴田主査

    関係なくは無いのですが、それはかなり細かな話です。JEAGについては平澤委員からお話を伺いたいと思います。

  • 平澤委員

    先ほど首藤委員よりご指摘頂きました運営管理の体制ですけれども、火災予防や火災検知それから火災発生後の消火さらに鎮火の確認そして広報。こうしたものを運営管理面から民間基準、日本電気協会JEAG4103火災防護管理指針というのを制定途中です。丁度いま保安部会にかかりまして、パブリックコメントを経て、約3ヶ月後に順調にいけば制定されることとなっております。こちらの方で運営管理面に対する民間基準を作っております。

  • 鶴田主査

    これも見直しを行うのですか。

  • 平澤委員

    JEAG4607の方を見直し中でございます。

  • 鶴田主査

    辻本委員は是非一度こちらをご参考にされてはいかがかと思います。

  • 白石室長

    今いろいろとご指摘がございましたが、実際はこれ以外のところでたくさん火災が起きております。

  • 鶴田主査

    ですから、資料にも“等”と書いてありますように例示として挙げられているものだということです。

議題4「その他」

  • 柏崎消防

    消防訓練を見せて頂いて、我々消火作業を長い間行っている者と比較すると、未完成な部分もございますが、先ほど野村先生からもご指摘がございましたとおり、基本訓練が最も大事だというお話がございましたが、今後も継続して訓練を行って頂き、チームワークの取れた消火作業をできるように訓練をして頂きたいと思います。消火の方法や消火の対応、消防本部も協力させて頂きますので、今後もより良い自衛消防活動ができるように連携して参りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 
 
最終更新日:2008年8月13日
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