経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会放射性廃棄物小委員会放射性廃棄物処分技術ワーキンググループ(第1回)-議事録

日時:平成20年6月30日(月)

議事概要

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    定刻になりましたので、ただいまから第1回放射性廃棄物処分技術ワーキンググループを開催します。

    本日はご多忙のところご出席いただきまして、まことにありがとうございます。

    では、本ワーキンググループの開催に際しまして、事務局を代表しまして、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長の西山よりごあいさつをさせていただきます。

  • 西山電力・ガス事業部長

    電力・ガス事業部長の西山でございます。

    本日はお暑い中、それから、皆様お忙しい中、このワーキンググループのためにご参集いただきまして、まことにありがとうございます。

    近年、皆様ご高承のとおり、地球温暖化問題が一層大きな国際的な課題となっておりまして、また、他方では化石燃料の価格が暴騰しているというような事態でございまして、エネルギーの安定供給の確保というのは非常に難しい状態に今陥っております。

    そうした中で、発電過程で二酸化炭素を排出しない原子力発電、それから、ウラン資源を有効に活用できる核燃料サイクルというものは日本のエネルギー政策上極めて重要なものと考えております。

    そういう中で、その原子力発電あるいは核燃料サイクルをやる過程で発生します高レベル放射性廃棄物の処分というものは、原子力発電なり核燃料サイクルを行う以上、必要不可欠な事業でございます。原子力発電の便益を受けている我々日本国民全体で考えていかなければならない問題でございまして、特にその中でもこの処分地の選定というものが喫緊の課題となっているわけでございます。

    しかし、この点につきましては、これまで応募などの動きが複数ありましたけれども、最初の段階であります文献調査を行うところまで至っておりません。国といたしましては、昨年11月に総合資源エネルギー調査会放射性廃棄物小委員会におきまして、国とかNUMO、それから、電気事業者、それぞれが取り組みを強化すべきということがご指摘がありましたし、それから、国が前面に立った取り組みをすべきということで方針が取りまとめられたところでございます。

    地層処分に係る研究開発の分野におきましては、原子力政策大綱に示された役割分担に基づきまして着実に実施しているところでございます。他方、この小委員会がまとめた強化策に関する報告書におきましては、国民理解の促進等に資する形での研究開発の取り組みはどうしたらいいかとか、あるいは、地層処分技術の体系化とか人材育成に向けた関係者の連携はどうしたらいいかといったことについて考えることが重要であるというご指摘をいただいているところでございます。

    このワーキンググループでは、国、それから、JAEAなどの研究機関、それから、NUMOが実施している高レベル放射性廃棄物などの地層処分に係る研究開発の取り組みにつきまして、今申し上げたように、どうしたら国民の理解を促進することができるか、関係機関の連携を一層強化するにはどうしたらいいかというような観点から、それぞれご専門のお立場から幅広い議論やご意見を賜りたいと思っております。

    そういうことによりまして、この事業につきまして国民に安心感を持っていただけるようにしたいと考えておりますので、ぜひともよろしくお願いいたします。

    きょうはどうもありがとうございます。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    続きまして、本ワーキンググループの設置の経緯でございますが、昨年9月12日に行われました第12回放射性廃棄物小委員会におきまして小委員会のもとに放射性廃棄物処分技術ワーキンググループを設置し、技術的な専門的事項について審議することが了承されております。

    また、本ワーキンググループが設置されたことを受けまして、森嶌放射性廃棄物小委員会委員長により、財団法人原子力安全研究協会処分システム安全研究所長でいらっしゃいます杤山修先生が本ワーキンググループの主査として指名されましたので、ごあいさつをいただきますとともに、この後の議事進行もあわせてお願いしたいと思います。

    それでは、杤山先生、よろしくお願いします。

  • 杤山主査

    原子力安全研究協会処分システム安全研究所に勤めております杤山と申します。

    今年の3月31日で東北大学を定年退職いたしまして、現在こういうところでこれからも少し放射性廃棄物の処分について少しでもお役に立てることがと思って働いております。

    このワーキンググループはこれまでの小委員会の議論でさまざまな問題が出てまいりまして、大局的に言いますと、技術的には自信を持って安全と言えるような処分システムができたにもかかわらず、そのことがなかなか国民にも理解されないと。じゃあ、私たち技術を担当している者として一体どうしていけばいいのかを考えるべきではないかということで、こういうワーキンググループをつくって少しもう一度考え直そうじゃないかということで、実際にこういうグループが設置されたと伺っております。

    これから何としてでも我々は技術の枠の中に閉じこもらないで、ほんとうに国民ときちんと対話してやっていくということで、何かうまい方策なり考えが出てくればありがたいと思っているところでございますので、先生方、どうぞよろしくお願いいたします。

    第1回目でございますので、小委員会委員長により指名されましたワーキンググループ委員の皆様を事務局より紹介していただきます。また、各委員におかれましては、ご活躍の内容の紹介も兼ねて、簡単な自己紹介を一、二分でお願いします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    それでは、事務局のほうから各委員の皆様を紹介させていただきます。資料1-2の名簿順に従って紹介をさせていただきます。

    まず最初に、読売新聞東京本社論説委員の井川陽次郎委員です。

  • 井川委員

    井川と申します。よろしくお願いいたします。1分ぐらい。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    はい。

  • 井川委員

    高レベル放射性廃棄物については、私、原子力は日本のエネルギーを支えるために必要だと思いまして、その結論として出てくる廃棄物ですので、これをきっちり処理できないと、処分できないと日本のエネルギー供給というのは脅かされるということで、ぜひとも実現してほしいという意味で、足を引っ張らないようにいろんなことを勝手な意見を述べさせていただいてきました。

    何年か述べさせてきていただいてきまして、現実にはまだ処分地が見つかってないということで私もほとんど役に立ってないということであるようですけれども、今回また引き締め直して政策等を考えるという、充実させていくということですので、今度はちゃんと実現に近づけるように協力できたらいいなと思っております。

    よろしくお願いいたします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    どうもありがとうございました。

    続きまして、東海大学大学院工学研究科教授の大江俊昭委員です。よろしくお願いします。

  • 大江委員

    東海大学の大江でございます。よろしくお願いいたします。

    私は最近指折り数えて、処分にどのくらいかかっているかと、もうじき25周年という、別に自慢にはならないのですけれども、長く研究をさせていただきまして、最初はガラス固化体の研究で、その次に緩衝材という粘土の研究といいますか、ほんとうに処分にどっぷりつかっているようなことをやらせていただいているので、少しでもお役に立ちたいと、こういうふうに思っております。

    どうぞよろしくお願いします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    続きまして、京都大学大学院工学研究科教授の大西有三委員ですが、大西委員は所用によりおくれてご出席になると伺っております。

    続きまして、フリージャーナリスト、キャスターの葛西賀子委員です。よろしくお願いします。

  • 葛西委員

    葛西賀子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

    私はこれを見ると得体が知れないので、ちょっと簡単に略歴を紹介させていただきます。振り出しは青森放送という、私、出身が青森県なのですけれども、青森放送のアナウンサーがスタートでございます。青森では記者も兼務してキャスターをしておりました。結婚退社しまして大阪に移りまして、大阪では朝日放送のニュース番組のキャスターを6年やっておりました。今、また転勤で東京に参りまして現在に至っております。

    放射性廃棄物等に関しましては、私は20年近く前に青森放送、振り出しのときに記者も兼務しておりましたので、そういう関係からかなり反対運動が激しかったときからずっと取材させていただいております。

    現在は地域振興構想研究会のメンバーも務めさせていただいておりますので、なるべく国民にどういったら正しい理解がうまく伝わるのかという、そういう送り出し側のパッケージの部分を私が担当するのかなという感じでこの会に参加させていただきたいと思います。

    どうぞよろしくお願いいたします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    ありがとうございました。

    続きまして、関西大学社会学部教授の土田昭司委員です。よろしくお願いします。

  • 土田委員

    土田でございます。私は社会学部ですが、実際は社会心理学、どちらかというと心理学系統の者です。実際は社会心理学といいましてもリスク心理学とかリスクの社会的需要というようなところをやっておりますけれども、この廃棄物処分に関してはサイクル機構と呼ばれていた時代に課題評価委員としてかなり長くかかわらせていただきました。

    ちょうどきょう晴れて、日本リスク研究学会というところがあるのですけれども、そこの会長を免除、退職といいますか、期日が来まして、明日から次の人に受け渡すことができて今ほっとしているところですけれども、そんなところで、多分私のような者が呼ばれるというのも少しお考えがあってのことだと思いますので、何らかのお役に立てばと思います。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    ありがとうございました。

    続きまして、首都大学東京都市環境科学研究科教授の山崎晴雄委員です。よろしくお願いします。

  • 山崎委員

    山崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

    首都大学東京といいますとどこだかわからない方がたくさんいらっしゃると思いますけど、昔の東京都立大学でございます。数年前に名前が変わりました。実は名前が変わったので学生がみんな就職で苦労しているんですけれども、どうぞお見知りおきをお願いいたします。

    私は以前は、以前というか、大学に移って今15年ほどになるのですが、その前に通産省の工業技術院にある地質調査所という、現在の産総研ですけれども、そこにやっぱり20年近くおりまして、主に地震の予知の研究をしております。その関係で、活断層とか、それから、地殻変動のことをしておりまして、廃棄物処分にもかかわって、処分というか処分地の立地条件のいろんな選定にもかかわってきたのですけれども、特に地殻変動で地面が持ち上がったり侵食されたりということを中心に研究をしておりました。

    最近またいろいろと地震が起きたりいたしまして、ちょっと原子力安全委員会のほうにもかかわっているのですが、ちょっといろいろとまた悩ましい問題もたくさん出ていているので非常に困っているところが現状でございます。

    よろしくお願いいたします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    どうもありがとうございました。

    なお、東京大学大学院工学系研究科教授の長崎晋也委員は本日はご都合によりご欠席と承っております。

    続きまして、オブザーバーとして協力いただく方々のご紹介をいたします。

    最初に、日本原子力研究開発機構地層処分研究開発部門の石川博久副部門長です。よろしくお願いします。

  • 石川原子力機構地層処分研究開発部門副部門長

    原子力機構の石川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

    私自身は旧動燃事業団、そして、サイクル機構、そして、現在の原子力機構と約20年以上にわたりまして地層処分の研究開発に携わってまいりました。今回のこの技術ワーキンググループでもぜひよろしくお願いしたいと思います。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    ありがとうございました。

    続きまして、原子力発電環境整備機構の土宏之技術部長です。よろしくお願いします。

  • 土原環機構技術部長

    原環機構の土でございます。よろしくお願いします。

    私も東京電力の時代からずっとこの処分のほうにかかわってまいりまして、2000年のNUMO設立からずっとNUMOでこの仕事をやっております。1月から技術部長ということでいろいろ幅広く見させていただいております。

    どうぞよろしくお願いします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    ありがとうございました。

    それでは、続きまして、電気事業連合会の藤原啓司原子力部部長です。よろしくお願いします。

  • 藤原電事連原子力部部長

    電気事業連合会の藤原でございます。

    私も実はここ10年弱ぐらいでございますが、NUMO設立当初あたりから廃棄物関係の仕事に従事させていただいてございます。必ずしも高レベル廃棄物だけというわけではございませんけれども、さまざまな形で今現在のNUMOさんの活動状況を、外からでございますけれども、支援をしているという立場でございます。

    よろしくお願いします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    どうもありがとうございました。

  • 杤山主査

    それでは、議題に入ります前に、配付資料の確認を事務局からお願いします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    本日は資料1-1、資料1-2、資料2、資料3-1と資料3-2、これの計5種類を用意してございます。

    資料に過不足はございませんでしょうか。何かございましたら事務局までお申しつけください。

  • 杤山主査

    よろしゅうございますでしょうか。

    それでは、本日の議題に入ります。

    本日は議題1.として「放射性廃棄物処分技術ワーキンググループについて」、それから、議題2.として「放射性廃棄物の地層処分に係る取組について」、議題3.として「検討にあたっての論点について」、議題4.「その他」を議論してまいりたいと存じます。

    最初に、まず議題1.の「放射性廃棄物処分技術ワーキンググループについて」を始めたいと思います。

    事務局から資料1-1に基づいてご説明をお願いします。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    それでは、資料1-1に基づきましてご説明させていただきます。

    まず、経緯、背景ということでございますけれども、地層処分に係る技術開発ということについては、平成11年にそれまで日本原子力研究開発機構において行ってきた研究成果を集大成いたしまして、我が国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性、第2次取りまとめと言われておるものを取りまとめたところでございまして、これを受けて、原子力委員会のほうでこの報告書の評価を行い、平成12年に我が国においても安全な地層処分が可能との評価が示されたということでございます。

    この評価に基づきまして、平成12年5月に低放射性廃棄物の最終処分に関する法律が制定され、同年10月に処分実施主体である原子力発電環境整備機構、NUMOが設立されて処分事業がスタートされてございます。

    このワーキンググループの主題であります技術開発ということにつきましては、以後、原子力政策大綱等に基づきまして、国、それから、関係研究機関NUMOが適切な役割分担と密接な連携のもとに、より一層の信頼性・安全性向上、経済性・効率性の向上等を目的とする技術開発に取り組んできたところでございます。

    ちなみに、原子力政策大綱、次のページの2ページの参考1というところで関係部分の抜粋を載せてございますけれども、この中で、今申し上げたような役割分担と密接な連携のもとでということが書かれてございまして、NUMOについては最終処分事業の安全な実施、経済性及び効率性の向上等を目的とする技術開発を計画的に実施していくと。

    また、日本原子力研究開発機構、JAEAですけれども、中心とした研究開発機関は、深地層の研究施設等を活用して、信頼性向上、安全評価手法の高度化等に向けて基盤的な研究開発、安全規制のための研究開発を引き続き着実に実施することと記されているところでございます。

    また1ページのほうに戻りまして、このたび昨年11月に先ほどご紹介がありました放射性廃棄物小委員会において取りまとめた報告書で提言されたとおり、国民理解に資する研究開発の推進に向けまして、本小委員会のもとに本日の処分技術ワーキンググループを設置することとした次第でございます。

    ご参考までに、3ページ以降に参考2というのがございますが、小委員会の中間取りまとめ、昨年11月の取りまとめの関係部分の抜粋をそこに記載してございます。一番上のタイトル、7.とありますけれども、国民理解に資する研究開発、国際連携の推進というようなことが書かれてございまして、3ページから4ページのところで小委員会のもとにワーキンググループを設置して検討を行うということになっているということで、今回ワーキンググループの設置をいたすことにしたということでございます。

    2.の「検討の進め方」というところでございますけれども、国とか、それから、JAEA、あるいは、NUMOといったようなところが放射性廃棄物の地層処分についてこれまでどんな研究開発に取り組んできているのかといった研究開発の取り組み状況をこの場で今後ご紹介をいただくということとともに、これらの取り組みについて、そこにございますような観点から検討を行うということでございまして、この検討結果については適宜放射性廃棄物小委員会のほうに報告を行うということにしたいと思ってございます。

    以上でございます。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

    ちょっと途中でございますけれども、京都大学の大西先生がお見えになりましたので、一言ごあいさつをいただけますでしょうか。

  • 大西委員

    京都大学の大西でございます。ちょっと別用がありまして、おくれて申しわけございませんでした。ここに出ておりますように、今までいろいろ放射性廃棄物の処分技術にかかわってまいりましたが、ここでまたいろんな見直しが行われるということで期待しておりますので、よろしくお願いいたします。

  • 杤山主査

    どうもありがとうございました。

    それでは、今、渡邊室長よりご紹介いただいた放射性廃棄物処分技術ワーキンググループのこの内容につきまして、何かご質問、ご意見等ございましたらお願いいたします。

    少しの方は小委員会のほうにも入っていただいておるのですけれども、大抵の方は小委員会のメンバーでございませんので、いろんな様子がわからないかと思いますので、この点についてもいつでもご質問いただければと思います。

    土田先生。

  • 土田委員

    基本的なことをご確認するだけなのですけれども、名前を見ますと技術ワーキンググループとなっています。技術といいますと、普通は理科系のことを想像するのですが、中を見ると理解促進のための研究をすべきだと書いてあるのですね。

    理解促進となると、マスコミとか中心の社会科学となるかと思うのですが、重きはどちらにあるのでしょうか。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    すべてが重いのですけれども、基本的には研究開発の取り組み状況につきまして、このような形で今どんな取り組みがなされているのかといったようなことを、必ずしもこのような形で共有して議論してきたことはなかったということでございまして、一度2000年、先ほど申し上げた平成11年から2年にかけてのまとめ以降、どんな取り組みをしてきているのかといったような取り組み状況をこの場で共有させていただくということが1つと。

    それを、ただ技術的に専門的にシェアするということよりも、先ほど来お話がございますように、地層処分について、研究開発がどれだけ進んでいるのかということを通じて、この処分事業そのものを少しでも多くの国民の方々に理解していただける、そういうことにつなげていければなという趣旨でワーキングを進めさせていただければと思っている次第です。

  • 杤山主査

    特に放射性廃棄物の処分については諸外国も全く同じ状況なのですが、技術的に技術者の側からいうとかなり自信を持って安全な処分システムができるということはかなり早い時点からみんな確信を持っているのですが、じゃあ、そのことがやっぱり社会にちゃんと伝わって、国民の皆さんがそういうことを理解して、じゃあ、処分をやろうじゃないかという形にはなかなか結びつかない。

    技術屋としてそれは自分たちはこれでいいのだと言っていられるものではないだろうというところがございまして、特に社会とのインタラクションをどのようにとっていけばいいのか、我々は社会の人たちが不安に思っていることに正しく答えられているのだろうかとか、そういうところら辺をもう少し技術屋としてもきちんと考えないといけないでしょうということがありまして、特に技術と社会とのインタラクションのところをもう少し考え直して、自分たちはこれでよかったかどうかもう一度見直そうじゃないかということで、そういう意味で土田先生にもお越しいただいているというような背景でございます。

    井川さん。

  • 井川委員

    今のことでちょっときょう言いたいことの半分が終わっちゃっているのであれなのですけど、おそらくこの事業をいつも伺っていて、今の技術屋さんの確信の片一方で、地元の方とか、あるいは、反対派の方とか、あるいは、メディアの私どもの関係者と技術者の方が話していると、どう見てもうまい説明もできてないし、それがまた一方で聞いているとやっぱりだめなのではみたいなことで誤解を与えるという局面をしばしばというか、しょっちゅう見ているという。

    しかも、こんなことを言うと怒られるのですけど、技術屋さん同士も具体的なサイトが決まって話をしてないものだから、我々が聞いているとお互いコミュニケーションがとれているのかしら、大丈夫なのかしらというすごく低レベルなところもかなり問題があるかと思っておりまして、おそらくきょうというか、このワーキンググループというのはその技術開発の現状を伺い、それがほんとうに国民にわかるように、そういう整合性になるようになっているのですかということのお伺いを多分するのと、それと、直接技術にかかわるもの以外の技術の周辺のものという、むしろ僕はこっちのほうが重要だと思うのですけど、その部分をやるということなのだろうかと。

    それで、ちょっと長くなりますが、1つだけ申し上げさせていただければ、ずっと見ていると反対派の方、いろんな、14サイトぐらいでしたっけ、これまで何か名乗りを上げようか、あるいは、名乗りをほんとうに上げちゃったところと、幾つかありますけれども、聞いているとむちゃくちゃな反対運動があって、原爆400個分が何か地下に埋まるとか何とかというすごい話だとか、何か死の灰が降るとか、何かよくわからないようなことまで反対運動として出てくるという中で、やはりこれはここのワーキンググループの僕は成果物として、基本的にそういう反対派、あるいは、疑問を持たれている方の情報というのをここに電事連の方とかNUMOの方がおられるわけですから、現地の活動でいろいろお聞き及びでしょうから、多分おそらくその情報をちゃんと収集してもらって、それに対してどうなっているのかというちゃんとしたことをここで反論というよりも、正しいご理解を助けるためのデータ等しっかりしたものをつくらないと多分いけないのだと思っております。

    もう一つは、メディアも、ここに葛西さんがおられますけど、我々も知っているようなつもりで、新聞記者って、新聞記者とメディアの人間というのはちょっと自分で自戒を込めて言えば、ちょっと聞いて何か何でもわかったような気になって、偉そうなことを書いたり言ったりするのですけど、よくよく突っ込まれると実は何も理解してなかったとか、えらい誤解していたということもよくあって、やっぱりそれをさらに深めて、メディアまで役に立つようなしっかりした内容のものをつくって、それが自治体の方まで役立てれば大いに理解が広まると思う次第で、やっぱりこの場はそういう成果物もつくるということを込めて、ぜひやったほうがいいのではということを思います。

    長くなってすみません。

  • 杤山主査

    ありがとうございます。大変いいご提案だと思います。

    実際に、反対だとか受け入れられないという人にも、ただ、ただ反対といいますか、そういう人と、どこかほんとうに不安があるという人、いろんな人たちがいて反対運動というのが出てきているので、やはりこれを十把一絡げにするわけにいかないですよね。

    そういうようなのをきちんと分析して、ほんとうに国民が不安に思っていることがうまくこちらから伝わっていないのであればそういうふうに対応しないといけないし、その原爆何発分というような議論にならないような問題は議論にならない問題として対応しなければいけないと。

    それから、いろんな電源三法でお金を払いますよといったときに、札びらでほっぺたをひっぱたくというようなことについては、それはちょっと議論が違いますよというようなこともすぐさま説明できるような形に我々としてはしないといけないわけですね。それはもうディスコミュニケーションよりももっと以前の話かもしれないのですけれども、そういうようなのをうまく整理できればと思います。

    大変いいご提案だと思います。ありがとうございます。

    ほかにございませんでしょうか。大西先生。

  • 大西委員

    今の井川さんのお話に同調するのですが、やっぱり日本の場合は科学者が非常に謙虚というか、あまり発言しない。それから、もう一つは、日本の不足しているのはサイエンスライターがいない。難しい事象をきちっとわかりやすい形でマスコミに説明する役割を持った人というのは、そういうポジションがほとんどないというのがこれはちょっと不幸の発端かなと思っています。

    それから、先ほど杤山先生もおっしゃいましたが、専門家の間でも、例えば私は今土木学会と地盤工学会に属しておりますが、地下の話とか、そういう話になると、やはりすべての人が知っているわけではないのですよね。

    例えば地盤工学会でベントナイトという封じ込めのための粘土を取り扱う人というのは、放射性廃棄物に実際に携わっているというか、その辺をよく理解しているというのが数人しかいない。だけど、ベントナイトを取り扱っている、実際の研究テーマにしているというのは数百人いるのですけど、その人たちにはほとんど情報が伝わっていないという状況がまだ続いているのですね。

    その辺をどうこれからきちっと皆さんに説明して、その辺を納得していただくか、あるいは、わかった上でサポートするか反対するかというのをやれば、そこまでいけばいいんですが、わからないから反対の方向に回ってしまうというところが多々あるという状況が続いていると思います。

    そのあたり、これからNUMOさんがそういうPRをするときに、どういう点に重きを置いて説明をしていくかというのが大きな課題じゃないかと思いますけど。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

    そのほか、ございませんでしょうか。葛西さん。

  • 葛西委員

    今、大西先生のお話にちょっと関連するところなのですけれども、主婦層等を対象にして説明会とかを開きますと、まず難し過ぎると。で、漠とした不安がある。今先生がおっしゃったように、正しい情報というものはどれなのかがわからない。

    科学者とか権威のある人たちが、ほんとうにこれは正しいのだよといういわゆる広告塔のようにきちんとわかりやすく教えてくれるようなものもないということがよく言われるのですね。

    ですから、私の提案としては、できれば科学者の中からスポークスマンのように国民にわかりやすく伝えてくださるような先生が出てこられれば、この先生が言っているのだからこれはもっと信じられるのではないかとかいうような論調に伝わっていければいいのではないかと考えます。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

  • 大西委員

    実はそういう立場で大学の先生なんか話をすると、すぐレッテルをはられて、あの人は御用学者だとか、そういう形にマスコミがレッテルをはってしまうのですね。だから、どこでその区別をするかというのがなかなか難しい。そういう説明をすればするほど、あの人はそっち側ばっかり言っているということが動いてしまう。

    私も大分マスコミとはやり合いましたけど、1日ぐらい皆さんと話をすると、確かに言われるとおりですねというのでわかってもらえるのですが、それを記事にして上に上がると上がボツ、そんなまともな話は全然記事にはならん、やっぱり人間が犬をかまないと記事にはならない、そういう姿勢が非常に強い面がある。すべてとは言いませんけど、かなりその辺を注意しておかないと、いつまでたってもこれが改善されないということになるかと思います。

  • 杤山主査

    いろんなところでいろんな人に説明なりして理解してもらおうと思ったときには、先ほど井川さんがおっしゃったように、いろんなレベルの方がおられるのですね。実際にそれに携わってこられた科学技術の人と同じだけ勉強して理解しろというわけにはいかないですから、どこかで飛躍をしたり、そういうことをしないといけないですね。

    そのときに、その相手の人を信用してもらえるかどうかというのは非常に大きな問題なのですけども、なかなか信用してもらえないとか。

    中立という言葉がよくあるのですけど、中立という言葉は誤解があって、どちらにも偏らないというのが、ある価値観をどっちに持っていくというのではなしに、むしろ公正な立場といいますか、我々科学者から言うとサイエンスとして正しいかどうかが一番最後の価値基準になるのですが、そういうことが理解されないですから、あの人は賛成派だとか反対派だとかいうことでレッテルをはって誤解を受けてしまうということがあります。

    地層処分の場合は、最後は国民のためにこれが一番いい方法だろうと思って我々全員が提案しているのですけども、それが全然理解してもらえない。ある対立構造の中の何かものだみたいな、そういう受け取り方が随分されました。そういうところをきちんとやっていかないといけない。

    それから、サイエンスライターの話も、だれに対してどのように説明していくのかということがありますので、それもきちんと、やはりいろんな反対意見とかうまくいかないことを、やはり井川さんがおっしゃるように、分析して、それに対して、じゃあ、どういう出し方がいいのだろうとか、どういうふうに工夫していけばいいのだろうと考えるのがいいかと思います。

    山崎先生。

  • 山崎委員

    すみません。私もちょっと、じゃあ、発言させていただきます。

    ちょっと実は今サイエンスの話が出ましたけれども、なかなか技術的にはかなり確立しているのですけれども、ほんとうに理学的な部分でいきますと、最後の最後にはやっぱりどうしてもわからないところがあります。それで、絶対安全かと言われると、だれも自信を持って言えないところがやっぱりあるのですね。

    それをやっぱり我々はどうしてそういうことを、こういうのをやっているかというと、やはり日本のエネルギー危機、日本というか世界、地球のもうエネルギーの危機の問題があります。それで、やはり石油というのは高いだけじゃなくて、なくなることがもう目に見えているからなのですね。

    だから、やっぱり、だけども太陽熱とか風力というのはやっぱりそれなりのデメリットがあるのでそうもいかないということがあって、どうしてもやっぱり原子力に頼らざるを得ないのですね。

    実は、そこの側面があんまり僕は国民の理解が、地球温暖化は盛んに言われまして、海面が上がるとかということが心配されているのですけど、実は一番大事なのはエネルギーの危機の問題であって、温暖化だけじゃなくて、温暖化が終われば次は氷河期というか、地球が今度は急速に寒くなる可能性があるのですね。

    そういう中で人類が生きていくために、やっぱり今必要な選択であるわけですね。そのためにどこまでやるか。きょう隣にリスクの先生がいらっしゃるので、ぜひお聞きしたいと。

    そのときにあるごくわずかのリスクをどう国民がみんな享受するのかと。それはほんとに理解していくと、やっぱり最後の最後はどうしてもわからないところがあるのですね。そこのところをリスクとしてどれだけ受け入れられるかというところがやっぱり。それから、国としてはやっぱりもっとエネルギー危機のことを説明しておくと、やっぱりこういうことの理解が逆に処分の理解が進むのではないかなという気がしますけどね。

  • 杤山主査

    ありがとうございます。

    多分、土田先生が何かおっしゃると。

  • 土田委員

    まず1つは、絶対の安全はあり得ないですね。例えば、皆さんここにお住まいでないでしょうからお家に帰るのだと思いますけれども、家に帰るまで絶対に事故に遭わないで帰れるかっていう、その確率がゼロだと言い切れる人間はどこにもいないわけですね。何がしかの危険は絶対にあって、僕、学生に言うときは、ここは楽園でもパラダイスでもないと、人間の国だから危険は絶対にどこかにあると。

    ただ、問題は、その危険を引き取るかどうかなんですが、例えば、少し時間よろしいですか。我々はフグを食べますね。おいしいですね。食べますが、外国人にフグ一緒に食べようと言っていまだかつて一緒に食べると言ってくれた外人は一人もいません。嫌だと、ポイズンフィッシュをなぜ食べるのだと言うのですね。

    なぜ我々がフグを食べられるかというと、1つはおいしいからですね。あれがまずい魚だったらだれも食べないと。フグを食べたいと思えば、毒があるかもしれないと思っても食べる。

    だから、ぜひとも必要なものだ、これは車が一番典型かと思いますけれども、年間五、六千人が死んでいて、ひどいときは二千人死んだ人がいる。けが人は何十万人も出ているという、あんな危険なものをなぜありがたがるかといえば、便利だからですね。

    したがって、これがぜひとも要るものだという認識がまず1つ要るというのがまず1点ですが、ただ、それだけでもだめなのですね。車はよく知っているから、自分でも運転できるから、まあ、いいかな、なんですね。原子力発電は素人の人は絶対に触れません。自分で触れないようなものは、お化けと同じでして、わけのわからない怖いものというふうにやはりなってしまいます。

    それから、日本の場合は水銀、魚に含まれる水銀というのはあまり問題視されていません。ところが、欧米では今、妊婦が魚を食べちゃいけないとか、魚に含まれる水銀で大騒ぎしています。

    その違いはどこかなというと、1つは、よく日本人は魚を食べているからというので魚が必要だというのもありますけれども、もう一つは、水俣とかで水銀の被害というものがどういうものであったかということを日本人はよく知っているのですね。

    だって、よく知っていますから、それくらいの量が含まれるということがどういうことかということが国民はよくわかっている。したがって、そんな無視できるくらいの量の水銀で何を大騒ぎするのかということがわかるから、国民というよりもこれはマスコミかもしれません。マスコミの方が、その水銀量で記事にならないとわかるから記事にしないわけですね。

    ところが、欧米の方には水銀で被害を受けたという経験が幸か不幸かありませんので、ごく微量でも大変なことになるのではないかという記事になってしまう。

    それから、これに関して、やはりよく知られてもらうということがあって、原子力も使えないのですけど、それでも、数十年間、40年ですか、メジャーな事故なしに運転してきたということが、やはり原子力はあってもいいのではないかという世論につながっていると思うのですね。

    ちなみに、うちの大学でアンケートをとりますと、8割が原子力あっていいという答えを出しています。それは若者特有の無責任かもしれないのですけれども、よく知られてもらうということと、それから、必要性を認識してもらう。簡単に言えばそういうところかなと思います。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

    大分実際の技術と社会のインタラクション、かかわり合いの部分で本質になるような議論をいろいろされて、それに答えが今すぐ出せるかということかどうか、なかなか難しいのですが、これからの議論のベースになるような、そういうご議論をいただきました。そういうことを考えながら、これからの議論を進めていければと思います。

    それでは、次の議題に移らせていただきます。

    議題2.「放射性廃棄物の地層処分に係る取組について」です。

    委員の皆様におかれましては十分認識されていると思いますけれども、ワーキンググループの初回でもありますので、情報の共有という観点も含めて、処分事業の概念やこれまでの取り組み状況等について事務局より説明をお願いします。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    それでは、資料2に基づきまして簡単にご説明をさせていただきます。

    まず5ページのほうから参ります。そこに我が国においての原子力発電の位置づけが書いてございますけれども、原子力発電は我が国の電力供給の3分の1を現在占めているということでございまして、基幹電源ということになります。今後としても2030年以降も電力供給の三、四割程度以上の役割が期待されているということで、現在稼働中の発電所は55基ございます。

    次に6ページのほうにまいりまして、我が国の基本方針として核燃料サイクルという選択肢をとっております。その下の絵にございますように、原子力発電を行いますと、使用済み燃料というものが発生します。これを直接処分する方法と、それから、もう一つは再処理をして有用な物質を取り出してというリサイクルをやるという方法、2つございます。

    後者の場合は、廃棄物が前者に比べて減量されるということでございまして、しかし、それでもなおこの高レベル放射性廃棄物というものは発生をするということでございまして、現在、ガラス固化体ベースでいきますと2万本強に相当する廃棄物がこれまでの発電に伴って発生しているという状況でございます。

    それから、8ページのほうに参りまして、どうやって処分するのかというところについてでございますけれども、そこの絵にございますように、人工バリアと天然バリアというこの多重バリアシステムによって安全に処分をしていくということで、国際的に共通の方法になっていますけれども、地下300メートルより深いところの岩盤の中にこのガラス固化体という形状でキャニスターに入れた形で埋設をしていくと、そういう処分方法でございます。

    10ページのところでございますけれども、こういう処分を実際に行う場所といたしまして、この火山ですとか活断層といったところを避けて選定していくということになってございます。

    それで、12ページのところでございますけれども、次にこの再処分を進めるためのフレームワークでございますけれども、先ほどもちょっとご紹介したように、2000年にこの最終処分法が成立いたしまして、その年の10月にNUMOが設立されまして、2002年からこの文献調査を行う地点の公募をスタートさせていると、そういう状況にございます。この法律に基づきまして、最終処分に必要な資金等を供出していく枠組みを構築しているところでございます。

    次に、13ページのほうにまいりまして、処分地選定に当たってのプロセスないしスケジュールという点でございますけれども、処分地の選定までに3段階の調査、プロセスを経ることになっておりまして、第1段階が文献による調査、第2段階が概要調査といってボーリング等による調査、第3段階が精密調査といって地下施設を実際つくって行う調査、この3つの調査を経まして、最終的に建設地が選定されるということでございます。

    建設地が選定されますと、建設、操業、そして、すべてのものが埋設された後に、しかるべき確認を経て閉鎖がされ、閉鎖された後、引き続きNUMOが管理していくと、こういうスキームになってございまして、実際に処分を開始する操業のタイミングを今現在平成40年代後半を目途に行っていくということになってございます。

    14ページのほうに行きまして、これまでの応募検討状況ですけれども、先ほど井川委員のほうからちらっと言及がありましたけれども、このような形でこれまで関心を示した地域が出てきておりますが、結果的にはまだ文献調査を開始するに至っていないという状況でございます。

    こうした高知県の東洋町等をはじめとする経緯を踏まえまして、次の15ページでございますけれども、取り組みの強化策というものを昨年11月に放射性廃棄物小委員会のもとで取りまとめをいたしております。

    そのポイントとして、そこにありますように、国が前面に立った取り組みということで、広報の拡充ですとか文献調査申し入れ、それから、地域振興構想の提示、この3.が本日のテーマでございますけれども、国民理解に資する研究開発といったものの重要性が提言されたところでございます。

    こういった提言を踏まえまして、17ページ以降でございますけれども、昨年度よりこの公聴・広報活動の一環といたしまして、全国エネキャラバンと称しまして全都道府県で説明会を行っていくということで、昨年度1月の東京を皮切りに、昨年度よりスタートをいたしておりまして、19年度10カ所で行っております。本年度も引き続き行っていく予定でございます。

    18ページのほうでございますけれども、同じねらいで、NPOの方々と連携をいたしましてワークショップというスタイルでこちらも昨年度5カ所で開催をさせていただいております。

    後ほど話にちょっと出てくると思いますけれども、19ページのところでございますけれども、研究開発の成果というのを学習の機会、あるいは、国民の方への理解の場として活用するべきだというようなご意見もございまして、そういったことから、こういう地層処分の体感設備ですとか、それから、20ページにありますようなバーチャル処分場といった処分のプロセスが映像でわかる、そういったものを整備する予定にしておるところでございます。

    最後に、海外の進捗状況というところでございまして、やはり日本と同じように、各国とも共通のこれは課題になってございます。現在、その処分場、場所が決まっているのがアメリカとフィンランドの2カ国でございまして、それ以外に、フランス、スウェーデンといったところで具体的な場所が幾つかに絞り込まれているといったような状況でございまして、23ページのほうに簡単に過去1980年代あたりから各国取り組んできていると、こういった各国の事例を紹介してございます。

    簡単でございますけど、以上でございます。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

    それでは、ただいまのお話について、ご意見、ご質問ございましたらお願いします。どうぞ、大江先生。

  • 大江委員

    今ご説明あったのを、ついでにちょっと教えていただきたいのですけれども、いろいろキャラバンをやったときに、大勢の意見としてどういうところに一番不安をお持ちになられているかというサマリーみたいな、そういうのっていうのはございますでしょうか。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    そうですね、若干ご紹介をしますと、やはりまずちゃんと安全に処分ができるのかという、そこの仕組みのところの理解の部分と、それから、そこが理解できても、なおほんとうにまだ安心できるのかどうかという、そこの安全になされる仕組みと、それから、仮にその仕組みがわかったとしてもほんとうに大丈夫なのかなというそういう安心、まだ不安があるなという、そこの部分に関するご指摘。

    それから、あとは、やはりこの地震大国ということで、ほんとうにそういう安全な場所が見つかるのかといったようなお話とか、やはり安全とか安心にかかわる部分ですね、ここでのご質問が多かったというのが印象でございます。

  • 大江委員

    もう一つよろしいですか。

    あと、写真じゃわからないので、雰囲気はどうだったのですかね。かなり詰問調といいますか、何か問題が最初からあるような感じで問いただすような雰囲気なのか、わからないから聞いてみようという雰囲気なのか、その辺はどうでしょうか。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    それは多分両方あるのではないかと思います。実はこのエネキャラバンに限らず、先ほど申したワークショップですとか、それからあと、もう少し原子力、あるいは、サイクル全般の広報という中で、廃棄物処分についても紹介させていただくような機会等、いろんな機会がございまして、ほんとうに場所とかイベントによって多種多様でございます。非常によくご存じの方からご指摘がある場合もございますし、それから、ほんとうにきょう初めて聞いたのですけどというようなことで伝えるような機会もあるし、ちょっと一概にどういう雰囲気かというのはなかなかちょっと言えないですけれども、多様だということです。

  • 杤山主査

    そういう意見は会場で聞かれたのですか。それとも、あらかじめ参加者に何かメールとか、あるいは、終わった後のアンケートとか、そういう格好でいろんな方々のご意見を聞くわけですか。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    それはイベントによってさまざまでございまして、直接その場で意見を伺うこともあれば、アンケートという形で伺うというようなスタイル、いろいろでございます。

  • 杤山主査

    井川委員。

  • 井川委員

    1つお願いというかあれなのですけど、こういうワークショップとかいろいろなのは、今、大江先生がお聞きになって、なかなかいいムードもあるとかいう話なのですけど、じゃあ、何で手が挙がらないということを見てみれば、圧倒的多数はあんまり関係なくて、ムードを反映してなくて、むしろ反対のところではこういったものを聞きに来ないし、聞くなというふうに運動されているようです。それで、どう考えてもこれでは限界があるのですよ、やっぱり。

    それで、じゃあ、インターネットはどうかというと、これはやっぱりインターネットの技術の話ですけど、ちょっとインターネットを引いてみれば、高レベル放射性廃棄物で引くとわかりますけど、反対派のつくった、反対される方がつくったページしか出てこないのですね、ほとんど。

    これはどこの普通企業体でもしっかりしているところは、引くと上に自分のところの宣伝になるのが出てくるようになっているのだけど、国と電事連さんと、申しわけない、NUMOさんは、あんまりそこら辺の気配りまでしてないようで、引くと圧倒的多数で反対派の方のつくられた、こんなもの、とんでもないというようなのばっかり出てくるというのが現状でして、正しい情報がインターネット経由でほとんど伝わってないのですよね。

    だから、そういったところから気配りしないとやっぱりだめで、やっぱりこれは原子力の方がご高齢といったらいけない、人生のベテランの方が多くてインターネットをあまりふだんそういう形で使ってない人が多いのかどうか知らないのですけど、やっぱりもう少し気配りのあるやり方をしないと負けちゃいますよという感じがします。

  • 杤山主査

    あんまりそういうことは得手じゃないのかもしれないですね。確かにおっしゃるとおりだと思いますね。声の大きいほうが正しいわけじゃないけれども、声がどうしても反対派の方々の声は非常に大きいみたいな格好になりますね、ああいうところでは。だから、よほどそういうことは気をつけないといけませんね。

    そのほか、ございませんでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。

    それでは、次の議題にさせていただきます。その次の議題3.でございますが、「検討にあたっての論点について」です。事務局から資料3-1と3-2に基づき説明をお願いします。

  • 佐藤原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    では、私のほうから、論点に入る前に、まず研究開発の状況について資料3-1に基づきまして説明の後に、3-2の「論点」に入りたいと思います。

    まず、資料3の1ページ目ですが、地層処分の研究開発の分野は大きく3つでやってございます。(1)、左上、適切な地質環境の選定、これは活断層を避けるですとか、火山を避けるですとか、そういったところで地層、処分場を選定すると。そういったところに、下に行きまして、適切な工学的対策、トンネルを掘って人工バリアを設置するという、そういったことにかかわるような技術開発。

    右上にいきまして、人工バリアを設置した後に長い年月かかって地下水が通っていって、ここに書いてあるようなさまざまな現象が生じるといったところで、1000年、万年後にどうなるかという解析が下に書いています安全評価と、こういった流れになっていって、これにかかわる研究開発をやっているということで、非常に幅広い分野で研究開発が行われているという状況でございます。

    初めにもありましたように、2000年レポート、第2次取りまとめで技術的な可能性は示されておるのですが、こういった精緻な緻密な研究開発も引き続きやっていて、より信頼性の向上、安全性の向上を図っているというのが現状でございます。

    続きまして、2ページに行きまして、そういった研究開発はどういうふうに進めているかといったことが原子力政策大綱に示されておりまして、これで進めていきますと。真ん中あたりの青字で、「NUMOには」というところで、NUMOさんのほうでは最終処分事業の安全な実施、経済性・効率性の向上を目指す技術開発、それから、赤字の部分で、日本原子力研究開発機構を中心とした研究開発が深地層の研究施設、瑞浪とか幌延、この地下研を活用して深地層の科学的研究、それから、地層処分の信頼性の向上、安全評価の向上の高度化、こういった基礎的な研究開発をやっていると。こういった役割分担で現在研究開発を進めております。

    さらに、こういった進めるに当たって、下の段落の真ん中あたりに緑を引いておりますが、「国及び研究開発機関等は、全体を俯瞰して総合的、計画的かつ効率的に進められるよう連携・協力すべき」ということを受けまして、後で出てきますが、調整会議という会議を設けて研究開発の内容や計画、それから、反映先の成果の取りまとめについていろいろ検討して、そういった場を設けております。こういうふうにして研究開発を現在進めているということでございます。

    次の3ページに行きまして、研究開発、基盤研究開発の段階的な進め方、横に年度が書いてありまして、その下にNUMOが行う処分事業が概要調査地区の選定、精密調査、それから、最終処分地選定というふうに処分事業が進められていきます。

    それに先立って、基盤研究開発のほうは一番下になりますが、NUMOがやる事業の先に研究開発をやって、その成果を出して、NUMOさんの事業に反映していきましょうということをやっていっております。

    すなわち、NUMOが行います概要調査というのは地表から物理探査をやったりボーリング調査をしたりするのですが、それに先立って、例えば地下研では地上からの調査をやっていって、実際坑道を掘削してその地上からやった調査の妥当性を検証すると、そういった技術がNUMOの概要調査あるいは精密調査の前半に反映されるといったぐあいで、研究開発を進めていって成果を出していきましょうということにしております。

    基盤研究開発の真ん中あたりに赤く記しておりますが、現在第2フェーズの成果ということで、研究坑道掘削時の調査研究、これからが今やっているところで、NUMOさんのやる概要調査あるいは精密調査の前半に反映するという段階であります。

    一番下にジェネリックとかサイトスペシフィックというのがあるのですが、まだ処分地が決まっていないので、どういった岩盤でどういった地下水の場でやるかというのがまだ決まってないのですが、現在では決められていないので、幅広い地質を対象にして研究をやっていると。これが地点が決まったら、その地質に特化した研究というのがだんだん重点を置かれていくといった状況になります。

    続きまして、4ページに、基盤研究開発調整会議の概念を示してございます。これは先ほどの原子力政策大綱の中で全体を見てというお話に対応するところで設置した会議でございます。

    緑の一番上に経産省、私どもがおりまして、三角形で示して、資源エネルギー庁の調査、これを受けて実施する研究機関、それから、右に原子力機構、JAEAさんがいて、この中で真ん中の青い四角に書いてありますような(1)、(2)、(3)で示したような計画ですとか、連携に関する調整ですとか、成果の体系化に向けた調整を行っていきますといったことを議論しまして、これは先ほどの各分野ごとにワーキンググループをつくったりしていろいろ議論して報告書をつくったということでございます。

    一方で、この会議におきましては、左側の下にオブザーバーという形でNUMOさんに出てきてもらって、研究の提示なり成果の提供なんかをやりとりしております。

    同じように、右側のほうでは安全規制側の担当の方に出ていってもらいまして、研究計画の提示なり成果の提供、こういった関係で会議体を設置して進めております。

    このようにしてつくったロードマップにつきましては、右側の上に書いてありますように、きょういらっしゃっている先生方も含めて検討委員会を開催して評価していただいているということでございます。

    左側のほうに調整会議の活動経緯というのが書いてございまして、今回につきましては平成17年7月に設置して、18年12月に計画書を取りまとめてございます。こちらが計画書でございます。

    年を明けて3月に報告会をこちらで示しているようなOHPの資料があるのですが、報告会を開催して、いったん紹介したということになっております。

    その後、1年ちょっと経過しましたので、今年、今年度に入って4月から研究の進捗の確認ですとか、あと、最終処分計画が若干見直しになりましたので、それに従って基盤研究の計画の見直し等を現在行っている最中ということでございます。

    要するに、PDCAサイクルを回しながら、この会議体で研究の進捗を評価していきましょうということでございます。

    次のページに、そこの研究調整会議におきましてつくったロードマップを全体マップと呼んでいます。これは概要版と詳細版というものがありまして、これまでのフェーズ1の成果、それを受けたフェーズ2の目標と課題、備考欄に、実施主体や規制研究機関との関係や連携などについて記述しています。

    資料の最後にA3の綴じ込みでこのような表を出してございます。これは全体マップの概要版でございます。

    このように、上に先ほどの絵にもありましたように、実施主体のNUMOさんが行う事業に応じてそれぞれ下の基盤研究開発側ではフェーズ1、2、3と設定してそれぞれの各分野ごとに成果を出していきましょうと。これは全体マップの概要版なのですけれども、各一個一個の小さな一番ブレークダウンしたところの細かい研究開発課題につきましても、このような整理をして計画書をつくったということでございます。

    戻っていただきまして、6ページ、基盤研究開発、国とJAEAと大きく分担してやっているんですが、まずJAEAさんのほうの研究開発は右の絵にございますように、地下研、東濃と幌延でやっている地下研と東海でやっている研究開発、処分研究の研究開発がございます。さらにこれをこちらの知識化をしたりとか、そういった研究もやってございます。ですから、トータルの処分研究全般を見ているといったイメージでございます。

    7ページ目は東濃、瑞浪のほうでの研究計画で、左の絵にありますように、1,000メートルの立坑を2本掘っていって地上からの調査で予測した地下が実際どうなっているのか、これから坑道を展開していって実際人が入っていってその中で研究をやると、そういった内容で坑道の掘削を進めているところでございます。

    20年先月末時点で立坑の1本を260メートルまで掘り進んでおります。こちらは結晶質岩を対象にした研究という位置づけでございます。8ページのほう、幌延のほうですが、こちらが堆積岩の研究でございまして、先月末で190メートルほど掘削が進んでいっております。

    続きまして、9ページのほう、最後になりますが、資源エネルギー庁の地層処分の基盤研究開発、これはJAEAさんと比べますと、個別の要素技術開発の高度化ですとか、工学技術のそういった実証にかかわるような試験をやっております。左の上ですが、これは共通技術といいまして、地質環境を調査するためのボーリングですとか物理探査ですとか地下水の流れを調査する、こういった技術の高度化開発を進めております。

    高レベルのほうは右側のほうですが、工学技術で人工バリアの遠隔操作ですとか定置技術ですとか、あとはオーバーバックの溶接技術、そういったものを研究開発しております。

    あと、左下のTRU廃棄物、これは今高レベルとTRU、併置して並べて同じ場所に処分しましょうということを考えておるのですが、それによって出てくるいろんな課題について研究開発をしております。

    右下にありますように、ヨウ素の固化技術ですとか炭素の移行の評価、これはTRUの個別の技術開発、特有の技術開発ですね。それから、硝酸塩が今言ったTRU側からこれに影響を与える影響因子ということで、これに対して研究開発を進めていると、そういったことでございます。

    きょうは研究開発の概要ということで私のほうからざっと紹介しておりましたが、2回目以降はJAEAさんですとかNUMOさんから技術の詳細を紹介していただこうと考えております。

    それで、こういった研究開発の状況を踏まえまして、資料3-2のところで若干私どものほうから論点ということで幾つか提示してございます。まず、最初の資料1-1にありましたように、3つの観点、すなわち、1ページ目に書いてあります国民との相互理解の促進という観点、2ページにおきましては関係機関間の連携強化という観点、3番目につきましては、より一層の信頼性・安全性の向上、経済性・効率性の向上という観点、こういった3つの観点から論点を幾つか示しております。

    まず1ページ目の国民との相互理解の促進につきましては、(1)としまして研究成果の情報発信ですね。これが今までは多分論文ですとか学会発表ですとか、そういった報告会や施設見学会、そういったことをやってきてはいるのですが、国民理解、国民との相互理解に資するための活動というのがどういうふうにあるべきか。多分同じ研究者向けとか関係者向けというのは十分やってきていると思うのですが、国民向けに対してどうあるべきか。

    それから、(2)、(3)については資料2の中で出てきましたように、体感設備とかバーチャル処分場、これはなかなか地層処分の多重バリアシステムですとか、その中で起きるいろんな現象をなかなか説明するというのは難しいと思います。ですので、実際人工バリアというのは実際目で見て触って体感するですとか、バーチャル処分場というそういったソフトをつくってわかりやすく理解してもらう、そういった取り組みを今年度開始しようと思っていますが、こういった事業を進める上で留意すべき点は何があるでしょうかと、こういった論点でございます。

    あと、4つ目は、国民との相互理解を深めるために、社会的側面に関する研究、支援的な研究という位置づけになるとは思うのですが、そういった研究開発課題にはどう取り組んでいくべきかということを論点として挙げてございます。

    続きまして、2.の「関係機関間の連携強化」につきましてです。これは先ほど調整会議の話ですとか研究成果の取りまとめの話に対応するところでございます。

    まず(1)として、調整会議を設定して一応NUMOのニーズを踏まえて研究開発機関の研究課題を整理してそれで成果を出すというようなスタンスで計画書をつくってきているんですが、さらに連携を強化するためにはどういった点に注意すればいいのかといったことが1つ目。

    (2)としていまして、第2取りまとめが出てから10年ぐらいたつわけですが、その間の研究開発の取り組みについてもうちょっと取り組みを強化するべきはどういった点かと、そういった観点。

    (3)は処分事業が非常に長期にわたるといったことですとか、分野が広いと、そういったことに対応して知識の継承ですとか技術移転、人材育成というのが必要になってくるんですけど、こういったことの進め方、あり方、取り組みについてはどういうべきものが考えられるか、そういった論点を示してございます。

    最後、3.「より一層の信頼性・安全性の向上、経済性・効率性の向上」につきましては4つ示してございます。

    (1)は、ちょっと先に出たのとダブるのですが、調整会議の結果としてこの報告書、計画書を出しているのですけれども、より一層技術の体系化とか知識化といったことをやっていかなきゃならないのですが、あまり具体的なものとしてなかなか見づらいものがあります。それで、どういった方策が考えられるかということ。

    (2)は、今後、処分事業が進展していくわけですが、戦略的に実施すべき課題はどのようなものが考えられるかと。

    (3)につきましては、これは安心ですとか安全にかかわる重要な部分だと思うのですけれども、セーフティケースと呼ばれるような長期的な処分システムの安全性を示す論拠といったものをきちんと示していかなければならないとなっております。

    こういったことですとか、廃棄体の回収可能性の課題をどういうふうに取り組んでいくべきでしょうかといったことを論点として挙げてございます。これは国際的な取り組みについてちょっと我が国がおくれているということではなくて、ある程度取り組んで位置づけもしっかりしているのですが、なかなかそういった状況が理解されてないということもございますので、いったん整理すべきではないかということを示してございます。

    あと、最後は国際機関との連携と、そういったことをどういった取り組みが必要かと、もうちょっと強化すべきところはないかといったところで論点を示してございます。

    いずれも既に取り組みはある程度なされているのですが、より一層信頼性なり経済性なりを向上する観点でどういったことがありますでしょうかという観点でございます。

    一応、事務局で今の3つの論点で幾つか示しましたが、これにかかわらず、広い視点で幾つかの論点についても意見なりコメント等をいただければありがたいと思っております。

    以上です。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

    基盤研究開発が今実際どのように、どんな体制でどのように進められているかということのご紹介と、そういうことを踏まえて、じゃあ、これからどういう形で検討を進めていったらいいのか、どうすればいいのかということの論点をご紹介いただきました。

    ご意見ございましたら、お願いいたします。井川先生。

  • 井川委員

    織り姫、彦星みたいなことになっているのでちょっと、それはいい。すみません、ごめんなさい。

    2点お伺いしたくて、1点はこれは原子力機構さんが、ちょっとこういう形で聞いたら、僕は予算のことはよくわからないのですけれども、運営費交付金でやられていて、ご承知のとおり、財政再建の中で運営費交付金については減らせと言われていて、今後、これは現実にサイトがある程度絞られてくるともっと金が要るだろうという話になるのですけど、それはNUMOからもらうのか国から出るのかよく知らないのですけれども、原子力機構はやっていけるのかなと、今後「もんじゅ」だとかいろんな高いものをいろいろ動かし始めると、また、原子力機構大丈夫という心配がちょっとあるのですけど、そこはどうなっているかちょっと教えていただければ。

    今回じゃなくても次回でもいいのですけど、予算の国の仕組みというのはどうなっているのか、僕はよくわからないので教えてほしいというのが1点と。

    それから、この最後のページにあるセーフティケースというのは、僕は、そこに松尾さん(原子力安全・保安院放射性廃棄物規制課長)がいるけど、規制庁もいるけれども、これはたしかセーフティケースはIAEAが何か一つの考え方として言っているだけで、日本は同じような仕組みもあるのでという声もあり、これはまじめにやるのですかと。

    それで、これはここであんまり安全規制当局がやるべき規制の道具について云々というふうな話まで踏み込んでほんとうに大丈夫かなというのがちょっと心配なので、そこはこの高レベル放射性廃棄物の処分法自体がなかなか入り組んでいるといったら言い方がおかしいのか、まずちゃんとやるということの法律がそのどちらにも、規制と安全、規制と推進が両方に引っかかっているのでなかなか解釈上ややこしいところはあるのでしょうけれど、中身はややこしくないのですけど、法律解釈上がややこしいので、ここはここの法律の解釈上の仕分けのところにきっちりなってないと後でややこしいことになりませんかねというのはちょっとお伺いしたいので、そこら辺の今後の考え方についてちょっと教えていただければと。

  • 杤山主査

    最初のJAEAの研究開発に対する資源はどうなっているかという、今、答えられますかね、石川さん。こっち、事務局のほうからでいいですか。どちらがよろしいですか。

  • 渡邊放射性廃棄物等対策室長

    じゃあ、次回にして。

  • 杤山主査

    次回。

  • 石川原子力機構地層処分研究開発部門副部門長

    次回で。とにかく全体としては非常に予算が独立行政法人になって厳しいということは事実です。ただ、そうは言っても我々はやらなくてはならないという部分がありますので、ある一定限は。

  • 杤山主査

    そうそう。大事な点で、地層処分を進めていくに当たって、今、運営費交付金等いろんなことがありますので、実際それでやっていけるかということもありますし、そういうようなバランスがそうあっていいかどうかという、大事な点ですので。

  • 井川委員

    心配なところは、今、立候補があったとき。長期的にしなきゃいけないというところも。

  • 杤山主査

    そうですね。それは大事な点ですので、あんまり軽く議論しないで、ちゃんと資料を出してもらって議論したほうがいいと思いますね。よろしくお願いします。

    それから、もう一つのセーフティケースの話ですけれども、セーフティケースをどう扱いたいか、これは事務局のほうから言っていただきます。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    ただいま井川委員からちょっとご質問がありましたセーフティケースでございますが、まずサイトが決まった後に実際につくるセーフティケースにつきましは、これは基本的な安全規制当局が、セーフティケースという名前じゃございませんが、もちろん安全事業許可申請書という観点から安全性を検討することになるかと思います。

    今回、この中で、セーフティケースと書いてございますのは、これは中間取りまとめの中にも少し書いてございますが、やはり今回安全規制制度というのが整備されたということを踏まえた場合に、やはりNUMOさんがどういった処分場、処分事業というプラントをつくるのかということに対して、やはりきちっと説明できる必要があるのだと思っております。

    今現在ありますのが、基本的にはJAEAさんがつくられた2000年レポートに基づいたNUMOさんのほうでつくった技術的説明書みたいなのがございますが、やはりその段階からかれこれ今7、8年は進んでございますので、現段階においてどういった処分場がつくれるのかということをきちんとある意味で少しジェネラルなところがございますが、どういった処分場がつくれるのか、その処分場はどれぐらい安全性が担保されるのか、さらに、経済性とか社会的な観点とかを見た場合にどういったことが担保されるのかみたいなことをきちんとまとめる必要があるかなと思っておりまして、そういったことを論点として挙げさせていただいてございます。そういった必要性があるのではないかということでございます。

  • 杤山主査

    ちょっと言葉、わからない議論をするとややこしくなりますので、セーフティケースをどうとらえるかということと、そのセーフティケースを規制でどういうふうに組み込んでいくか、それから、事業をやっていく段階でのセーフティケースのあり方みたいな、いろいろあって、セーフティケースという言葉をわけわからずに議論していると混乱しますので、実際にこの話をするときにもう少しセーフティケースってどういうもので、じゃあ、実際の基盤研究開発、あるいは、処分研究開発において我々はこれをどう扱ったらいいのだろうというようなことを議論させていただきたいと思います。

    そのほか、ございませんでしょうか。大江先生。

  • 大江委員

    国民との相互理解の促進というのが一つの課題になっているので一言申し上げたいのですけれども、私は学生に教える仕事をやっているのですが、大体黒板に式を書き始めると学生は寝ちゃうのですね。何とか興味を持たせようといろいろやっているうちに、やっぱり一番大事なことというのは何でこんなことをやるのかというのをきちんと最初に言うことと、それに至った経緯というのですか、歴史というのを教えると、やっぱり興味の持ち方が変わってくると思うのですよ。

    例えばきょうの資料を見ましても、なぜこんな課題が今残っているのかと、あと一体何を解決しなきゃいけないのかというのが見えたほうが私はいいと思うのですね。

    そういう説明がないのに別添のこのA3のどっときてこういうのを見せられると、まだこんなにやらないと処分の安全は担保できないのかということになってしまいますね。

    多分、このマップを書くときに私もお手伝いさせていただいたのではっきり言えることは、もうかつては途方もない数のわからないことがいっぱいあったのが、ここまで絞り込めてきたということが一番大事なメッセージじゃないかと思うのですね。

    そういう意味で、我々が何をこれから相互促進のためにやっていかなきゃいけないかというときに、やっぱりそこの歴史みたいな流れみたいのがあって、歴史というのは別に物語という意味じゃなくて、我々はどこを目指して、今どこの時点にいるのかという、そういう整理がやっぱりあったほうがよろしいのではないかと思うので、これも事務局にお願いばっかりして恐縮なのですけど、何かそういう議論のネタになるものがあると次に役に立つのではないかと思います。

    余計なことですけれども。

  • 杤山主査

    おそらく、事務局のほうでこの(3)のところでセーフティケースに対する取り組みというのは、実は事務局で考えられているセーフティケースというのはそういうもので、2000年レポートがあって、それから、NUMOが出された技術的根拠ですか、ああいう書きものがあって、それまでの成果をきちんとまとめたということがございますけれども、これから大分時間もたっただろうと。じゃあ、今我々はどういうところにいるのかということをきちんとまとめて、世の中に出してはどうかというようなことを考えられているのではないかと思うのですね。

    そういう意味では、今、大江先生がおっしゃられたこと、それから、井川委員がおっしゃったようなことが若干入っているのですけれども、その辺をこれから少し議論していければと思います。

    確かに、この基盤研究開発の要素とか調整会議のこのマップなんかを見せられると、今、大江先生が言ったように、一般の人は何やっているのかわけわかんないじゃないかということになります。先ほど大西先生、山崎先生がおっしゃったように、科学技術というのは最終的には蓋然性の問題ですから絶対ということはあり得ないのですね。ところが、社会が絶対というのを要求するのかしないのか、そこのところが理解されて、それで、科学技術者がそこのところでうんと蓋然性をできるだけ高めて、確からしい予測をしようという努力をしているのと、一般の人が不安に思っていることとかなり違うところにあるのですけど、それがごちゃごちゃになるというのが問題としてありますね。

    そういうことがうまく整理されるように進めていかないといけないし、それから、大西先生がおっしゃったように、開発する側も分野が違うとほんとうに理解できているかどうかわからない。ある分野の専門家が自分の分野だけ理解していると。処分としては全体として出しますからいいのですけど、分野の研究をしている人がいろんなところへ行って処分ってまだこの辺がわからないのだよという話をしたら、なかなか世の中の人は葛西さんがおっしゃったように誤解してしまうし、何が何だかわからなくなるということがあります。

    そういうようなのをうまく整理していければという格好で、じゃあ、実際に基盤研究ってどうやっていけばいいのだろう、この段階で今まで頑張ってきたのだけど、もう一度ちゃんと見て、どういう姿が一番いいだろうということを議論していただくということになるわけであります。

  • 土田委員

    私、一番最初に処分事業のことを聞かされたときは、サイクル機構から聞かされた、そのときに、最初見せられたものはこの使用済み核燃料を処分するのにいろんな選択肢が素人的には考えられると。宇宙に飛ばしてしまえという意見もあると。5つか6つの選択肢を並べられて、その中で、やはりどう考えても地層処分というのが一番安全に処分できる。

    その話というのは、おそらく話の前段階として無視してもいいような時期じゃまだ全然ないと思うのですね。あらゆるところでその話から始まらないと、なぜ地層処分なのですかという形で、何かほかにもいろんないいやり方があるのに、無理やりそれにさせられているというような多分思いを抱くのだろうと思います。まずそれが1点なのですが。

    それから、もう一点は、2000年のときにこれは安全だということを国のレベルでお墨つきを与えたはずなのですね。もう安全だという形で国レベルで認めたものを、なぜまた安全研究しなければならないのかというのは、科学技術者の方にとっては技術に終わりはないということだろうと思いますけれども、国民の側から見るとちょっとわかりにくい。安全だったらもうそれでいいじゃないかというのはやっぱり素直な見方なのですね。

    ですから、提示するときも、そこで安全だということは認められたのだけれども、「なお」という形の提示の仕方をしていただかないと、まさに井川委員がおっしゃったように、大西委員でしたか、この全体マップを見たらまだまだ不完全な技術で、こんなものを飲んでしまったら大変なことになるのではないかというやっぱり印象を受けてしまいますよね、どうしても。

    だから、その辺のところの歴史というわけでもないですけれども、もうこういうような意思決定がなされてきて、そのときにどういう評価がなされたということは、やはりちゃんと出していただいたほうがよろしいのではないかと思います。

  • 井川委員

    土田先生、多分僕が誤解しているのだと思うのですけど、これはまた宇宙に飛ばすだの何だのかんだのという議論というようなご発言がおそらくあって、それを、違うと思うのですけど、それがご専門家の方にもきちんと理解されてないというのは、やっぱりこれは説明が悪いのですよ、役所が、役所と電気事業連合会とNUMOとみんな悪いのだと思っていて、地層処分が一番安全とも僕は思ってない、僕は海に捨てるのが一番安全だと思っているのだけれども、こんなことを言うと怒られちゃうな。

    しかしながら、そのいろんな制度とかいろんな法律とか国際関係とかがあってそれをやるのが現状のいろんな環境の中ではベストだということになっているのであって、技術的にほんとうにそれが一番安全かどうかというのはまた違う問題があるのだろうけれども、コストの際、コストもいろんなことも考えなきゃいけないので、その中での選択肢だと理解していて、そこから多分また始まるというのはいかがなものかなという気がしますので、それが1点、私の意見として言いたいと。

    それから、もう一点、技術開発の話は、皆さんはやっぱり説明の仕方が悪いというか、要するに、産廃処分だって普通の一般廃棄物だってもう捨てられるし現に捨てているのだけれども、技術的にも基本的なことはわかっているけれども、どこの廃棄物の、一般の廃棄物の処分場に行ったって、水が漏れたの、何かトラックがひっ転げたの何だの、地形を地下水を見逃したの何だのという、要するに、原理的なところと実際にやってみたところは話が技術レベルというか、そこの土建屋だとか市役所の規制担当者だとかいろんなやつが、水準とかいろんなものがあってうまくいかないということがたまにあると。

    したがって、これはブラッシュアップしなきゃいけないということがいろいろあって、それから、そういうことに規制するのでも、つくるのでも、やっぱり細かな部分という実際につくる場合の技術的な要素というのはいろいろあるので、要するに、例えばビニールシートをほんとうは1ミリにしたほうがいいのを5ミリにするだとか、そういう要するに原理的な話じゃなくて、技術上の現実に対応したものが必要になるという、そういう部分の研究だと僕は理解していて、今、この原子力機構さんが、穴を3つ掘っていると言いましたけど、これは僕は穴掘りの訓練をしているのかなと思っているのですよ、勝手に。

    そういったことをきっちりわかりやすく説明しなきゃいけないので、未知の部分というのは、確かに未知の部分はあるのだけど、それは本質的な未知の部分ではなくて、技術的な付随的な技術の部分だという、そこの部分の説明をきっちりしないと、現実のほかの工業的なこと、技術的なことに比較とかそういうことをして説明しないと、やっぱり2000年レポートもそうですけど、ご専門の方は地層処分の方はかなりクローズドなサークルなので、僕はちょっと外の人には全然わからないというところがあるので、ぜひともそこら辺は努力してわかりやすい説明をするようにしていただきたいというのが切なる思いです。

  • 杤山主査

    今、井川委員がおっしゃったようなことを土田委員はおっしゃったのだと思いますよ。

    大西先生、どうぞ。

  • 大西委員

    お二人の話を聞いて、技術者、科学者が説明不足というのは、ひとりよがりになるところは多々あるのはこれは反省しているのですが、ここの3.に「より一層の信頼性・安全性の向上、経済性・効率性の向上」という中で、安全性の向上というのが非常にわかりにくいですよね。信頼性は確かに、いろんな物性とかいろんなものを信頼度を上げてというのはわかるし、経済性・効率性も上がるのですが、安全性の向上は、先ほど土田先生がおっしゃったように、安全なものをどうやってまたさらに安全を向上させるのかというところの論理がもう一つうまく説明し切れてないと思うのですけどね。

    だから、そこのところをもっとわかりやすく、皆さんが理解できる形にどうやってうまく説明を組み立てていくかというのをちょっと考えないといけないのではないかと思います。

    先ほどおっしゃった2000年レポートで基本的には安全性は今の技術で安全を保った上で処分はできますということを言っているのですけど、それから、あと、我々も一般的には信頼性の向上という言葉を使いながらずっと技術開発をしているわけでありまして、安全性の向上というのはあんまり使ってなかったと思うのですけど、その辺はいかがでしょうか。

  • 杤山主査

    これは事務局のほうに答えていただいたほうがいいのか。

    若干、土田先生、大西先生がおっしゃっている、私は安全というのが、2000年レポートで確かに安全なのですけれども、安全というのは実際はそんなにどこに線があるというものではないのです。そういうものはやっぱりずっと追求していかなきゃいけないところがあります。これは社会が変わっても安全の基準も変わりますし、いろんな考え方が変わります。

    このごろ、よく安全と安心という話がありますけれども、両方含めて、やはりこれは安全の基準を決めることになります。そういう際に、じゃあ、今で十分かと。2000年レポートだから確かにこれでいけるでしょうということは出しました、そういう意味では。しかし、社会には受け入れてもらえないという意味では、社会はこの安全のレベルではよくないと思っているのか、どこかでよくないと思っているということがあります。

    ですから、おっしゃるように、確かに2000年レポートでちゃんと我々は認めたのですよということはきちんとメッセージとして出さないといけないと思いますが、じゃあ、それで済んだからもうこれでいけますよというお話でもないし、井川委員がおっしゃったように、全部あとは枝葉末節のところだというわけでもないのですよね。

    実際に現実にやっていくときにいろんなことをやらないと、井川さんがおっしゃっているのはそういう意味じゃないとは思いますけれども、やはりもっと追求しないといけないということはいつもあるのですね。

    安全研究というのは、やはりどこでいいということはない。リスクとベネフィットのことを考えても、ベネフィットのほうは人間はどこでいいということじゃなくて、いつまでも追求するのに、安全のほうは追求しないかというと、そういうわけではないのですよね。やはりより安全なものを目指していかないといけないということは常にございます。

    実際にこれをやるに当たっても、まだ社会は受け入れてくれないということは、まだどこかに安全・安心のレベルで食い違いがあるということにもなるわけですね。我々は技術的にはこれでいいでしょう、これはもうほとんど十分じゃないですかというのを出しているけれども、どこかに不安が残っているのかもしれないし、あるいは、誤解が残っているのかもしれないし、説明が不十分かもしれない。そういう意味ではやはりいろんなことをやっていかなきゃいけない。

    それから、大西先生がおっしゃったように、安全というのは、じゃあ、これは決まっているレベルだからという話でもなくて、実はいろんな工夫がありますね。実際に今のこの処分システムにいろいろ考えた末、工学バリアにもっと工夫があるかもしれないと、あるいは、地層、地質環境の選び方にももっと工夫があるかもしれないですね。それから、地質環境を調査する際には、こういう新しい技術ができたらもっと詳しいことがわかるから、もっと自信を持って捨てることができるようになるかもしれない、そういうことがございます。

    安全の意志決定というのはいずれの段階でもやることにはなるのですけれども、じゃあ、それが済んだからあとはもういいのですよというわけではないという。安全研究の考え方のちょっと根本にかかわるのですけれども、あるゴールが決まっていて、そこから後はもう何もしなくていいというものではないということはちょっと私は思います。

    ちょっとわかりにくいですかね。

  • 井川委員

    おっしゃっている意味はわかります。みんな何か用語使いだけで、言っていることはみんな実は同じかもしれないですけども。

    要するに、安全研究というと、おっしゃるように、安全というとどうしても規制当局のことが頭にここら辺にふわっときちゃって、規制のための安全なのかということになってしまうような気もしなくもなくて、さっき私もまた言い方が悪い、さっきの一般廃棄物といえば、例えばビニールシートの厚さを今5ミリで使っているものを10ミリとか50ミリにすると、例えば持ってくるとき、ごみを持ってくるとき、ダンプがそのまま入ってばっと捨てられるかもしれないと、それを小分けしなくていいとかいうことになれば、はるかに合理的に安全に処分できるようになるわけですよね。

    多分、廃棄物、高レベルのところだって掘り方によってだとか、あるいは、さっき完全に絶対の安全はないわけですから、多少トラブルが起きても速やかにそのトラブルを検知して、処分場自体を掘っくり返すようなことにならないで事業を継続できるという研究もあるだろうしという、いろんな意味であるのだろうけど、それは安全というと確かに規制当局のやるのは、じゃあ、何なの、何やるのというところで若干クエスチョンマークが出るので、そこは工夫されたほうがいいのかなという気もしないでもないという意味で、ただ、結局みんな言っていることは同じじゃないかという気がします。

  • 杤山主査

    いずれにしても、今これからいろんな研究開発を進めるというのもまだ2000年レポートで不十分だったから進めるというわけではないということですよね。多分みんなそういうふうなことだと思います。

  • 大西委員

    やはり一番の問題は、やはり放射性というのと、それから、廃棄物という2つの非常に大きなタームが重なり合って、特に放射性といえばすぐ日本の国民の人にとっては広島、長崎なのですよ。それがどうしても頭の中にあるために、100%安全というのが頭の中に出てきて、それがここの1番目の相互理解のところに非常に大きな陰になって出てきていると思うのですよね。

    そこのところを安全という言葉でどう置きかえてやるかというのがなかなか答えが見えないというところにジレンマがあると私は思っているのですけどね。

    そこを何とか、100%じゃなしに、リスクがありますよというのをどういう形で伝えていくかというのが非常に難しいと思いますけど、そのあたり、例えばリスクが入ってくると今度は確率の問題になってきて、確率だと1%は危ないですよと言ったら、そんなものとても許すかという話になってしまいますね。

    そこのところはちょっと私もいい答えが見つけられない。

  • 土田委員

    安全というときに、やはり程度と確率だろうと思うのですね、大ざっぱに言ってしまえば。かなり高い確率で起こっても、すり傷程度で終わるようなことをみんな大騒ぎはしないですね。

    ですから、確率を下げるという技術の進め方も確かにあると思うのですが、もう一つは、どんなにひどいことが起こってもこの程度しか起きませんよというやり方があると思うのですね。

    大西先生、3つですよ。高レベルがもう一つついていますので。私は文科系ですから、よくこんな名前をつけたものだと、ほんと、あきれるのですけれども、人が嫌がるものを3つも重ねて名前つけたら、みんな反対するのに決まっています。よく知らない人もそうなると思うのですが。

    ですから、やはり我々は、大西先生がおっしゃるとおり、放射性で事故といえば、もう広島のような惨劇が起こるということはすぐ連想してしまうわけですね。ところが、これは放射性のものではあるけれども、ガラス固化体にして水にしみ込むっていったって、ガラスが水に溶けるのはこれくらいだからというような説明をされれば、事故が起こったとしてもこのレベルかと。

    それを技術者の方に、ほんとうにこのレベルだということをうまく説明していただきたいということなのですね。それが1つ。

  • 杤山主査

    どうぞ。

  • 井川委員

    さっき土田先生はリスク学会の会長さん、リスク研究学会の会長さんを、昔15年ぐらい前、リスク研究学会ができたときに、できる前かな、予備集会か何かが東大理科研だか、あっちのほうで何かやって集会をやったことがあるのですけど、そのとき僕は始めて行って、多分一般紙で記事にしたのは僕が初めてじゃないかと思うのですけど、そのときにリスクとは何だというのを記事で書いたのですけどね。

    そのときは、リスクというのはすごいいい考えで、僕は15年前でこれはいいなと、これはいいものだと、これでみんな説明すればみんなよくわかるはずだと思ったけど、それ以来見てきたけどだれもわかってくれないですよ。

    それはどうしてかというと、これはもうディケンズ以来の統計学とか確率の考え方が出てきた当時からのクエスチョンマークで、つまり、それでも死ぬやつはいるし、それでも被害を受けるやつはいるのですよ。その人たちにとってみれば、個から見れば何の関係もないですね、リスクだの何だのかんだの言われたって。

    そうすると、やっぱりここの研究の中にも入ることなのですけど、そういった個にもリスクを、もちろん事故が起きるリスクはあるし、いろんなトラブルが起き得るだろうと。ただし、起きたときも、この地層処分というような事業について言えば、それぞれの方にただちに影響があることは起こさないように検知し、それを未然に防げますよということをしっかり示さなきゃいけなくて、現にそれは多分できる事業だとこれは思うのですよね。

    だから、そこの部分が非常に重要になるので、ここは僕はほんとうはここの分野でリスク、リスクとあんまり言っちゃうと、僕はこれは今手を挙げようかなという人も、いや、場合によってはおれたち死ぬことあるのかもしらんなという、それは多分受け入れられないのではないかと。長期にわたる、あまりに長期にわたる事業なので。

    したがって、僕はここの中で説明される、もし技術的な説明をされるとき、リスクについてもちろん説明はされてもいいのでしょうけど、それについてかなり留意した説明にしないと僕はこの事業はうまくいかないのではないのかなという危惧を持っているということだけ申し上げます。

  • 杤山主査

    土田先生は実はそれをおっしゃったのです。ハザードで大もとの、これが原爆何発分だとか、それから、広島、長崎があったからというのは大もとの話ですよね。それと、実際に物事が起きるのはどれだけの確率、どういうことで起きるかというのがリスクだと。ハザードで議論するのではなくて、我々、リスクで議論します。

    ただし、リスクで議論するのだけれども、それを確率に落とし込んでもなかなか世の中の人は理解できないでしょうと。

    世の中の人が一番怖がっているのは、現状に回復できないような破局的なことが起こるということを怖がっているから、そこのところはいくら何が起きても、井川さんがおっしゃったように、これだけのことしか起こりませんよというようなことをきちんと示していくことが大事だと、そういうことをおっしゃったので、多分お二人とも同じことをおっしゃっているのだと思うのですが。

  • 土田委員

    2つ簡単に。20年になりましたというのと、それから、もう一つは、リスクという言葉がやはり片仮名で書かれているというのがやはりおっしゃるとおりで、わかりにくいのですね。

    だから、あえて私もリスクという言葉を使う必要もないだろうとも、学会をやっていて学会員から殴られるかもしれませんけど、そうは思います。

  • 杤山主査

    ただ、もとのポテンシャルハザードといいますか、そういうものと、それから、実際に起こることを混同されている方がたくさんありますね。そうすると、実際は我々がやっているのはいかに安全にするかということをやっているのだけど、それは全く無意味になって、大もとがこれだけだから、もうとても危ないという、そういうことを社会の人は思ってしまいますので、そこのところでは何かリスクに変わるとしても、何かきちんと、それはこういう格好でほとんど起こらないとか、絶対起こらないとか、そういうことをうまく言っていかないといけないですよね。

    その点では、リスクにかわる言葉がうまくあればいいんだと思うのですけれども。

    そのほか、ございませんでしょうか。

    ここの提案では実際にこれから考える項目として幾つか書いてございますけれども、こういうことを考えていけばいいかどうか、あるいは、もっとこういうことも考えるべきではないかというような、そういうご提案とかそういうことも含めて、ご意見をいただければと思います。

    井川さん。

  • 井川委員

    すみません、ほんと、ごめんなさい。これは、このワーキンググループが存在している間かどうかわからないのですけど、多分もっと先の話かもしれないのだけれども、午前中もあったのですけど、ガラス固化体の品質問題というのがやっぱりずっとあって、何か学会とかで長期的に取り組まれるということを何かご専門の方からのご提案があって、それはそれでいいのですけど、それの説明がどうもなかなか一般の方に受け入れられているのかというと、専門家の方にもどうも受け入れられているのかというかなりクエスチョンマークが実はあって、きちんとわかりやすく説明するというのをぜひ何か工夫して一度やってもらいたいなという気はして。

    やっぱりガラスに対して非常に過度にと言ったら怒られちゃうのでしょうけれども、誤解もされている一般の方もかなり多いので、長期的にガラスというのはどういうものであるのかというのをきっちりと説明していただくということの技術とその機会を設けていただいて、長期的にどういうことをやったらいいのかなという課題はやっぱり一応言っておいたほうがいいのかなと思います。

  • 杤山主査

    今のは、今の六ヶ所の問題としての話ですか。それとも、一般論としてのあれですか。

  • 井川委員

    一般論としてです、もちろん一般論として。

  • 杤山主査

    それは処分体系全体の中でそれぞれのバリアが一体どういうものでどういう効果があるのかということをきちんと説明するということですね、多分。そういうようなのはまだ今の説明会とか何とかでぱらっと説明しているのではほとんど通じないところもあるかと思いますので。

  • 井川委員

    ちょっといいですか。こんなこと言うと怒られちゃう。例えば、僕らはこういう処分施設の展示場へ行くと、ガラスでとてもきれいな黒いあめ状のものが固まったのが目の前に展示してあるのですけれども、私の理解では多分ここに反対派の人がいたら怒られちゃうのでしょうけど、多少割れていても全然構わないと僕は思っているのですけど、そういうことさえもちゃんと理解されているのかということがあるわけですよね。

    したがって、どういったガラスというのがいいのかという。ガラスというとやっぱり一般の方はどういうものかって全然わからない。あそこに展示してあるものは多分できたてのぴかぴかのきれいなものでしか認識してないのでしょうけど、あんな高温のものが冷えていけば多分割れちゃったりひびが入ったりはするでしょう。

    そういった現実的にどのようなもので、それがどのくらいの全体のリスクに全体の事故だとかそういう外部に影響を与えるようなものにはならないよということをきちっと説明する技術とそのデータなりをきっちり示すことが必要なんじゃないかと。それは一般論としてなんだけれども、たまたま今現に話題になっちゃっているので連想されるということも当然出てくるわけだから、一般論として説明する技量、あるいは、取り組みというのをきっちりしておかなきゃいけないなと、そういうことです。

  • 杤山主査

    大変大事なので、実は研究開発体制も処分というところと、それから、処理というのがそれぞれがある程度ばらばらにやってきている面がございます。処分の人たちは放射性廃棄物が出たから何とかしろと言われてやっていく。

    ほんとうはもっと全体を考えて一番最後に捨てるまで考えて、最も効率のいいやり方を考えないといけないのですが、やはりいろんな問題がございまして、それがばらばらになっているということがあります。

    それを何とかやっぱり研究開発体制のほうでやはり一貫してものを考えて、高レベル放射性廃棄物だけではなしに、いろんな廃棄物がありますので、そういうものは一貫して我々はこういうふうにそれぞれをやれば全体で原子力から出す廃棄物というのは全部担保できるんですよということをやっぱり示していかないといけないということがあります。

    今のちょうど井川委員がおっしゃったようなガラス固化体の問題も、それは再処理工場でやってくれればいいのだよとか、そういう話ではなくて、じゃあ、そこで不良物が出てきたらどうするのだ、あるいは、実際にもっときちんとしたものをつくってくれるようにしないと困るのだというようなことをきちんとお互いがインタラクションをとってやっていかないといけない。それはもう技術研究開発体制の中できちんとやっていかないといけないということがございます。

    もちろん、それを説明して、こういうことがあったら実際にはどれだけの影響があるけれども、大丈夫ですよとか、そういうこともきちんと示していかないといけない。

    おっしゃるとおりです。ありがとうございます。

    そのほか、ございませんでしょうか。土田さん。

  • 土田委員

    こういうところで言うべき話かどうかわからないのですけれども、技術ですから違うとは思うのですが、国民の理解ということを見ますと、原子力に関してはやはりサイトといいますか、そこへ行って実際運転しているところを見て、こういうものかというふうに見た人というのはやはり納得してくれますね。

    この地層処分も具体的にこういうものかというふうに見られる場があるとやはりいいんだろうなと思うのです。フィンランドとかスウェーデンとか、私も行く機会がありましたけれども、地下に潜って、こうかと見れば、大体イメージがつきますね。

    おそらく日本でも町長さんとかそのレベルの人はもう一大観光地になっているらしいですから、フィンランドとかスウェーデンに行って地下に潜ったりして、これなら安全だと思われたかもしれませんけれども、いったん帰ってきて町民のみんながそこに行くわけはないわけですね。やはりそこでギャップが出るのではないかと思うのです。

    サイクル機構のときに、そこを何か一般の人が見られるような施設にしますという提案があったのを覚えていますけれども、そのときは、そこまでする必要がと思った、実を言うと私はそう思いましたけれども。

    けれども、昨今お金がないということで非常にむだなことになるかもしれないと思いつつ、ちょっと言うのを逡巡するのですけれども、けれども、何かそういう地下に潜って見られるというようなものがあると、みんな、こういうものかという形で実感して理解してもらえるのではないかなと思います。

  • 杤山主査

    ありがとうございます。

    それについては同様の意見が小委員会のほうも出てまいりまして、いろいろこうしよう、ああしようというのを事務局のほうから説明していただいたほうがよろしいですかね。

  • 石川原子力機構地層処分研究開発部門副部門長

    今まさに我々は幌延と東濃の瑞浪というところで2つ地下の施設をつくっている段階なのですが、工事をしている段階なので、むやみやたらにというわけになかなかいかないところはあるのですが、かなり一般の方にもごらんいただけるように、例えば、月1回とか日を決めて一般の方にも開放して地下までおりていただいて実際に見ていただいています。

    ただ、いかんせん、まだ工事中なものですから、フィンランドとかスウェーデンのように非常にきれいな状態ではなくて、掘っている途中段階ということではありますけれども、実際に体験していただける場というのは提供していきます。

  • 杤山主査

    それとともに、実際にそのほかにも資源エネルギー庁のほうの担当でこのちょうど国民との相互理解の促進のところの(3)のような、バーチャル処分場のようなもので体験してもらおうとか、それから、実規模の話。

  • 杤山主査

    何ページかな。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    資料2の19ページに体感設備というのがございまして、20ページにバーチャル処分場というのがございます。これはいずれも放射性廃棄物小委員会のほうでそういった形で議論になりまして、やはり実際に地層処分場というものを興味とか関心を持っていただいた方に体感していただける設備が重要だということで、本年度事業という観点で整備を今進めているところでございまして、これにどういった機能を持たせるべきかとか、どういった役割を与えるべきかみたいなことにつきましては、次回以降、引き続き議論をさせていただきたいなと思っております。

    よろしくお願いします。

  • 杤山主査

    ありがとうございました。

    そのほか、ございませんでしょうか。

    それでは、まだ議論が出るかもしれませんけれども、そろそろ終わりの時間に近づいてまいりましたので、本日はいろいろな頭出しということで、このぐらいの議論にさせていただければと思います。

    最後に、議題4.「その他」について事務局からお願いします。

  • 大浅田原子力立地・核燃料サイクル産業課長補佐

    まず、次回の予定でございますが、次回第2回ワーキンググループの日程につきましては後日ご連絡させていただきたいと思います。また、次回ワーキンググループではNUMOさん、JAEAさんよりこれまでの研究開発等に関する取り組みについてご紹介いただきまして、今後の議論を進めてまいりたいと思います。よろしくお願いします。

  • 杤山主査

    それでは、これをもちまして、第1回放射性廃棄物処分技術ワーキンググループを閉会いたします。

    本日は出席委員におかれましては、ご多忙中のところ、まことにありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年9月2日
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