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低炭素電力供給システムに関する研究会(第2回)−議事要旨

日時:平成20年8月8日(金)10:00〜12:30
場所:三田共用会議所講堂

出席者

山地座長、伊藤委員、戒能委員、佐賀委員、辰巳 菊子委員、辰巳 国昭委員、早坂委員、廣江委員、松橋委員、松村委員、村上委員、山名委員、横山委員

議題

  • 長期エネルギー需給見通しにおける再生可能エネルギーの導入見通しと導入コストについて。
  • 新エネルギーの大量導入に対応した系統安定化対策について
  • 「新エネルギー大量導入に伴う系統安定化対策・コスト負担検討小委員会(仮称)」の設置について

議事概要

冒頭、渡邊新エネルギー対策課長により資料2、吉野電力基盤整備課長により資料3、資料4、佐賀委員により資料5、辰巳国昭委員より資料6の説明。その後討議。

全体的な議論として、新エネの導入は2030年を想定している。2030年には需要の減少等に伴う変化が想定されるが、日負荷変動についてはどのように想定しているのか

長期需給見通しによると、需要は2020年には10,050億kWh、2030年には8,900億kWhとなっている。日負荷変動の十分なスタディはなく、今後の検討課題。

日負荷率は、2020年では大きく変わらない。若干の改善が見込まれる。

風力発電については、電力系統への連系は安定しているようであるが、太陽光と風力あわせての変動はどうなっているのか。また、揚水発電のポテンシャルについてはどうなっているのか。

風力について、追加的に連系をするならば、北海道電力等は対策を講じないとならないが、風力の安定的な連系について500万kWを積んでいるが、これは系統安定対策なしでの連系可能量を電力各社で積み上げたものなのか。風力については、追加コスト負担はないのか。そうでなければ、太陽光と同様にコスト負担のあり方を検討すべきではないか。

結論からいうと、今日の資料にある500万kWは、きちっと各電力の積み上げを行った訳ではない。

資料2について聞きたい。配電系統毎、地域毎に逆オークションすることによって解決することができるのではないか。補助金と前提としているのか。制度と技術について議論をしていくのだろうが、RPSの強化が現時点でどのような制度を考えているのか前提を明らかにできるものがあれば、明らかにした方が今後の議論の範囲も明確になる。助成金があれば検討課題も減る。

10倍導入、40倍導入が起きないとこのような検討もない。導入にはRPSのみでは足りないと考えている。強力な支援策を考えている。それを税制措置にするのか、助成措置にするのかは、今の段階では明確にできない。指摘にもあった、各地の無計画な設置よりも、計画的な方が効率的だが、計画経済はそぐわないので、若干費用は上がるが自由に導入されることとなる。

電気事業のコスト負担としては、民間の家庭のコスト負担がいくらかかるのか、というよりは、支払い意思によるものが大きな影響を持つ。助成でなく買い取り金額を変えるシミュレーションをやっている。太陽光が入る家は省エネ効率も高い。家庭の需要を積み上げる必要がある。次世代省エネ基準、電力負荷の想定も変化していくのではないか。積み上げていく必要性はある。

数値が積み上げられているが、何万kWとかいわれるのは、一般家庭の積み上げを行っているのか。太陽光をつけると省エネが進む。資料2で住宅と非住宅の割合で、なぜ一般住宅が多いのか。太陽光が普及しないのは、買い取りが進まないからと言われているが、非住宅はそれを織り込んで考えているのか。太陽光の設置については、古い住宅では屋根の補修が発生したりするが、これについて試算で織り込んでいるか。

負荷平準化については、55%〜62%になっているがそうは伸びない。今後フォローしていきたい。

太陽光の積み上げについては、出力はだいたい把握できるが、売電量については推計値。平均的な日照時間をかけて積算している。94年、95年頃は、補助事業を始める前は非住宅の方が割合は高かった。事業用については、買い取り価格が安くコスト回収にかかる年数が長いのが増加への課題。屋根の修理については、コストに含めていない。最近は安いパネルもある。

自然エネルギーは、消費者の生活パターンとあっていない。これを平準化させる為に強引に蓄電するよりも、ヒートポンプやプラグインハイブリッドなど電力消費をコントロールして太陽光が入るようにすることを目指すべき。

一般電気事業者の負担は消費者の負担。大幅なコスト増は、消費者に転嫁せざるを得ず、料金負担にならざるを得ない。小委員会を設置するとしても、コストの試算をどのようにするか明確にした後に、その負担額をどこが持つのか議論すべき。最終的には消費を国民全体が負担。
  補助金、RPSの負担となると、消費者の負担が少なくなるのは理解できない。かかるコストは同じ。その中で追加負担の小さいものを考える。
  需要側の問題であるが、資料7のところでは、供給側の話しか提示されていない。供給のコントロールと需要のコントロールは同じ。ヒートポンプとか、一つの技術を支援することは唯一の選択肢ではない。

ITも進んでおり、各戸における需要の制御を統括的に行っていくことも考えるべき。ヒートポンプやプラグインハイブリッドの蓄電池の活用も考えられる。系統運用上何かあるときには系統から解列し、発電しないというのも効率的である。発電を調整するということ。太陽光も増える。

新エネの導入による利益は、産業界(メーカー)側にしか存在しない。電気事業者は明らかにコスト増。事業者間の負担の格差が大きい。料金だと料金格差となる。これからは電力のコスト吸収力も下がる。負担が小さい内に仕組みを作らないといけない。助成金で負担しないとならないのではないか。産業界(メーカー)には利益の還元が求められているのではないか。立地の問題もあるが、低炭素化には原子力の分野について拡大を図った方がコスト的に明らかに負担は軽い。バランスをはかるべき。

蓄電池の大きさはどれくらいのものなのか教えてほしい。
コスト負担については余計な負担はしたくないのが通常。逆にこれを導入するとこんなに得があるんだという、持っていることがステータスであるということを伝えるべき。太陽光導入実績が2005年をピークに減少しているのは導入補助金の終了によるもの。今後、新技術を導入すべき。

原子力はPAを進め、稼働率を上昇させていくことを検討すべき。新エネルギーのコストは、最後は消費者の負担となるが、技術開発を進め、新エネのコストが下がらないと全体の効用は拡大とならない。
現状のまま導入されても、他の消費を犠牲にしてエネルギーを導入することとなり、全体の効用は下がる。

再生可能エネルギーは低炭素なのに、火力は維持ということだと負荷率は悪化。バックアップ火力をどう減らすのか考え方も必要。原子力には負荷追従という論点がある。負荷追従運転がどう整理されるか。「ベース」と「ピーク」の問題がある。
EPR(Energy Profit Ratio)太陽光などのエネルギーを得るために、これらのエネルギーをとり出すのにどれだけのエネルギーを投入するかというものであるが、エネルギーを供給するにあたってはどのエネルギーにどれだけのエネルギーコストがかけられているのか、考えるべき。

今後のコストの検討として、バイオマス、風力などの集中型再生可能電力に関するものと、太陽電池主体の分散型再生可能電力に関するものについて、タスクフォースを作り、検討してはどうか。

系統安定化の話で蓄電池がでているが、小から中規模のものまでしか対応できないのではないか。大規模なものは機械的なエネルギー貯蔵を考えるべき。例えば、圧縮空気などを考えるべき。また、太陽光発電は温度やインバーターで出力が落ちるので考慮すべき。太陽光製造についてはシリコンの削減は重要である。シリコン製造のエネルギーも考慮している。リチウムイオンであれば車のトランクぐらい。蓄電技術はコストが高いものであり、無理やり蓄電池を入れるのは非効率。

コストは電源部門、流通部門の2つがあり、流通部門で発生したコストには規制がかかる。
電源であれば、自由化部門である料金が上がった状態で競争しなくてはならないし、需要が下がる負担もある。

資料3のP.6の一覧表について需要家に電池を置くのが良いということか。だとすれば、需要家の負担を決めてしまうのは問題。

燃料電池が入っていないが、なぜ入っていないのか。
それと、電力事業者の方のお話で、コストの話があったが、コストが上がると需要が下がるといわれているが、電力事業者には気の毒な話であるが、省エネが進められている中、コストが上がると消費量が下がると困るというのは疑問である。

揚水発電のポテンシャルだが、供給計画によると157万kW程度ある。

コスト増により消費が低迷して困るというのは、火力のバックアップによって、効率が低下することによるCO2排出量の増加を懸念している。火力発電は待機、休止中にもコストがかかる。

新エネ全体は各種いろいろと施策を考えている訳ですが、今回の研究会のミッションの中では、燃料電池は枠外だと思っている。

電気を蓄電池で置き換えるというのではなく、2030年においては、水素で蓄えるのは一つのオプションだと思う。

ご意見をいだたきました。全体の研究会の運営の中で必要に応じて検討していきたいと思います。それでは、検討課題と小委員会の設置についてご説明いただきたいと思います。

資料7、8につき事務局より説明の後、閉会。

以上

文責:事務局

 

最終更新日:2008年8月26日