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低炭素電力供給システムに関する研究会(第3回)−議事要旨

日時:平成20年10月9日(木)10:00〜12:00
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者

山地座長、戒能委員、佐賀委員、辰巳菊子委員、辰巳国昭委員、早坂委員、廣江委員、松橋委員、松村委員、村上委員、山名委員、横山委員

議題

原子力の現状と今後の課題について

議事概要

冒頭、高橋原子力政策課長により資料2、廣江電気事業連合会事務局長により資料3の説明。その後討議を行った。主な意見は以下のとおり。

  • 原子力発電の立地は、地元との関係や設備投資計画の中での位置づけなどを考慮すると、計画してから短期間で建設できるものではない。そのため、原子炉のリプレースの時期、負荷追従運転の有無など、様々な需給シナリオを想定し、各シナリオに対応して原子力をいつ、どのくらいの規模で導入するのか、検討すべき。
  • 最大導入ケースでは、ゴールデンウィーク、元旦等の特殊日のみならず土日の朝晩も余剰電力が発生する可能性がある。新エネの導入が進展すると、さらに余剰電力が増え、原子力の負荷追従運転で調整することになるが、同じゼロ・エミッション電源同士で発電量を抑制し合うのは導入意義が問われることから、コストも踏まえ、検討すべき。また、余剰電力の広域運用のための地域間連系線にも留意すべき。
    電力需要として、発電電力量(kWh)の議論が中心だが、系統運用上はkW(設備容量)の観点も重要。
  • 「2020年を目途にゼロ・エミッション電源の割合を50%以上とする」との目標と、再生可能エネルギーの最大導入を達成することの目標との相対的な関係を整理しておく必要がある。省エネが進めば、原子力は供給計画通りに増設する必要がなくなる場合も想定される。何を目標とするのか、きちんと整理すべき。
  • 低炭素社会実現は、電源構成のみならず、需要面での効率向上や、化石燃料を使用する発電の効率向上でも可能である。
  • 設備利用率の低下は新増設への投資インセンティブの減少につながる懸念もあり、設備利用率向上のための取組が喫緊かつ重要。規制の枠組みだけではなく、その他の要因の有無の確認を含め、事業者、推進側、規制側が一体で議論すべき。
  • 「長期エネルギー需給見通し」における原子力導入の計画は前提条件が楽観的に過ぎる可能性もある。昨今の経済情勢から勘案して、設備投資抑制傾向が見通されることに加え、天災や人災のリスクを考慮すると、設備利用率向上について楽観視できない。そのためにも、既存設備の高経年化対策など、安全強度をさらに高める措置を講じ、設備利用率向上のための対策を強化すべき。
  • 原子力は基幹電源であるにも関わらず、国民に原子力アレルギーがあるのも事実。原子力への信頼回復のために、また、原子力の専門家や、エネルギーシステム関係者と消費者との間で生じる意見の乖離をなくすために、消費者を対象とした草の根活動、原子力教育、自治体との協調といった広報活動をさらに強化すべき。
  • ゼロ・エミ電源を50%まで高めるためには、火力の新設を見送り、原子力の設備利用年数を長期化する必要があり、関係者の合意形成が重要である。また、長期的に低コストで安定した原子力による電力供給を担保するためには、バックエンドや社会受容性への対応を含め長期的かつ総合的なシナリオ作りが必要。
  • 「長期エネルギー需給見通し」では、原子力がどのシナリオでも一定規模を保っているため、原子力ありきのように誤解を招く可能性がある。新エネも増やしていくとの方針が明らかになるよう、国民に分かりやすく説明していくべき。
  • 電気自動車の導入は負荷平準化に寄与することに加え、蓄電池を負荷変動抑制に活用することも考えられるが、蓄電池の寿命への影響も考慮する必要がある。
  • 低炭素社会実現のためには、供給面では発電、送配電、需要面ではオール電化におけるエコキュートの利用など、様々なオプションがある。

以上
文責:事務局

 

最終更新日:2008年10月15日