経済産業省
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消費経済審議会特定商取引部会(第3回)・割賦販売部会(第1回)合同会合‐議事要旨

日時:平成15年3月3日(月曜日)10時00分~12時30分
場所:経済産業省本館国際会議室

出席者

部会長
野村 豊弘 学習院大学法学部 教授
委員
池本 誠司 日本弁護士連合会消費者問題対策委員会 委員
池森 賢二 社団法人日本通信販売協会 会長(代理出席)
長見 萬里野 財団法人日本消費者協会  理事
加藤 真代 主婦連合会 参与
川本 敏 国民生活センター 理事
齋藤 雅弘 日本弁護士連合会消費者問題対策委員会 幹事
高芝 利仁 弁護士
髙田 茂穗 東京都生活文化局消費生活部 部長(代理出席)
田中 利見 上智大学経済学部 教授
玉本 雅子 社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 副会長
中西 公 株式会社ジェーシービー 取締役社長
南条 俊二 株式会社読売新聞社 論説副委員長
花房 正義 日立キャピタル株式会社 取締役会長
原 昭邦 社団法人日本訪問販売協会 会長
晝間 文彦 早稲田大学商学部 教授
前川 哲朗 社団法人全国信販協会 会長
山本 豊 上智大学法学部 教授
事務局
小川 秀樹 消費経済部長
押田 努 消費経済政策課長
粕渕 功 消費経済対策課長
櫻井 和人 取引信用課長
藤木 昌彦 生涯学習振興室長
原 英史 消費経済政策課課長補佐

議題

  1. 業界からのヒアリング(パソコン教室、結婚情報サービス、育毛・増毛サービスの3業界)
  2. 意見交換(非公開)

議事概要

配布資料に沿って事務局より説明があった後、議題(1)に関して、パソコン教室、結婚情報サービス、育毛・増毛サービスの順に、関係者より業界の現状等につき説明がなされ、それぞれにつき質疑応答を行った。議題(2)については、個別企業名が出ること等から、非公開で当該3業種の指定役務等追加の方向性につき審議を行ったが、引き続き検討することとなった。([ ]は、質問に対する回答)

業界関係者(説明順)

パソコン教室
全国パソコン教育事業協同組合 牧野専務理事
パソコン教育推進協会 小林副理事長
パソコン教育事業者連絡協議会 中川幹事
結婚情報サービス
結婚情報サービス協議会 内山専務理事
(株)オーエムエムジー 大内代表取締役社長
育毛・増毛サービス
日本毛髪業協議会 岡本理事長

議題(1)パソコン関係

  • (全国パソコン教育事業協同組合への質問)確かに予備校等もパソコン教育をしているが、これらは学校法人ということで一定の監督下にあると考えていい。パソコン教室にはそのような監督者がいないという状況の中、非常に高額な料金トラブルが発生している。消費者団体や消費生活センターに寄せられる声は、「どうして語学教室に係るトラブルは法規制の下消費者保護がはかられるのに、パソコン教室ではだめなのか。」ということ。このような消費者の声をどのようにお考えになるか。語学教室は健全な経営を志向して特商法の規制を受け入れたと思われるが、パソコン教室も業界に遍く健全な取引ルールを設定するため、法規制を受け入れるべきではないか。消費者としては、両者の規制が異なる理由が分からない。
    [当然パソコン教室にも事業形態として語学教室と変わらない部分もある。しかし、基礎から応用までの学習というものの程度に違いがあると考えており、パソコン学習においては、その全体を一つと捉える要請が強く、また初期投資の面でも事業者の負担が重い。当方としては、自主規制基準の下、今後も各方面の声に耳を傾けて改善をはかっていく所存である。法規制については、基本的には民法の契約自由という原則の下で事業活動を行ってまいりたいということである。]
  • (全国パソコン教育事業協同組合への質問)組合加盟社のシェアはどの程度か。
    [組合会社数は150社で、生徒は約8万人。生徒の占有率については、業界規模自体が分かってないのが実情で、把握していない。年商規模では、業界全体で500~700億と一般に言われているが、その中で組合加盟社のシェアは230億程度と約半分を占めているといえる。]
  • (全国パソコン教育事業協同組合への質問)自主規制基準の内容自体は評価できるが、今の段階でこれを遵守していく意向の事業者はどのぐらいあるのか。
    [組合加盟社については、その性格上、違反時に即除名という措置は取れないものの、全力で遵守を促していく。また、非加盟社については、新聞広告等でそれらの事業者に対するクレーム等を集めて、自主規制基準に沿うような対処をお願いしていこうと考えている。]
  • (全国パソコン教育事業協同組合への質問)自主規制基準によると、消費者側の中途解約は無条件と読めるがどうか。
    [消費者に「やむを得ない事情」等を要求すると不要なトラブルを生むことが多いので、無条件で認めるということとしている。解約時の返金の基準は、契約時の書面交付日より8日間以内は受領金銭全額としている。(ただし、役務提供未開始の場合に限る。)]
  • (全国パソコン教育事業協同組合及びパソコン教育事業者連絡協議会への質問)パソコン教育推進協会は、料金体系につき一括前払方式ではなく、パソコン教育の段階毎に分けて料金を課しているが、そういう場合は消費者トラブルもそれほど起こらないものと思われる。他の組合はそういう対応を取れないのか。
    [やはりパソコン教育においては、カリキュラム全体を一体のものとして捉える要請が強く、また事業者の初期投資負担も重い。現在の資格取得志向のなか、全体として教育計画をたてる必要があるとういうこともその裏付けの一つ。(全国パソコン教育事業協同組合)]
  • (パソコン教育推進協会への質問)全国パソコン教育事業協同組合やパソコン教育事業者連絡協議会と異なり、パソコン教育の段階毎に分けて料金を課すという方式を取っているが、それで特段問題がないか。
    [純粋な経営という側面では正直厳しい部分もあるが、当方は学習塾が母体となっているため何とか工面できる。また、信用を失っては母体の学習塾の評判にも影響が及ぶということで、配慮している部分もある。]
  • (パソコン教育事業者連絡協議会への質問)発言の中に、(1)「パソコン教室について定義不明瞭のまま指定すると脱法行為が横行し、また社会の混乱を招く」また、(2)「指定の際は、中途解約の規定につき斟酌されたい」とあったがそれぞれ具体的にお願いしたい。
    [(1)については、パソコン教室の指定につき、法令の書きぶりが具体的にどのようになるのかは分からないが、パソコン関係の知識・技能というのは、かなり広範な分野において基礎となっており、規制範囲を画するのは容易でない。規定の仕方によっては、別の看板を背負ってパソコン教育を行うということが出てくるのではないか。そのような場合、パソコン関係業界の全てに社会的信用失墜、消費者の混乱等を招いてしまうのではないか。それほどパソコン関係の知識・技能は、広範多岐な分野に関係するということを念頭に審議いただきたい、ということである。(2)については、パソコン関係の分野の進歩は非常に早く、顧客も常に最新の知識・技術を求めてくるわけで、事業者としても常にそれに応えていかなければならないという状況というものが前提にある。そのためのコストが非常にかかるものであることを分かっていただきたい。そのため、
    この分野については、中途解約の基準につき客観的基準を立てるのが他のどれよりも難しいのではないか。また、昨今の社会状況に鑑みると、この分野の教育というのは非常に重要で、規制を受けることによって顧客からの解約精算という形で先行投資をそがれ、健全な経営が維持されないということとなると、これは単に1企業の問題にとどまらず、ひいては日本の産業全体の盛衰に関わってくるのではないか。法規制検討の際には、そういった点を是非考慮いただきたい。]
  • (全国パソコン教育事業協同組合への質問)当自主規制基準で本当に事業を運営していけるか。
    [可能と考えているし、最大限努力していく所存。]
  • (全国パソコン教育事業協同組合への質問)当自主規制基準の実効性確保のため具体的にどのような方策を考えているか。ただ、業界の束縛を強くし過ぎると独禁法上の問題が出てくるわけで、実効性確保が十分でないというのであれば、むしろ法律で業界を遍く規制した方が競争条件が均一になり望ましいのではないか。
    [現段階では、実効性確保のため組合加盟社の指導に最大限努力し、また、非加盟社にも適用範囲を広げていくということを述べさせていただく以外にない。当方にもその展望はあり、この方向性で業界としてはまとまっていくと考えている。]

議題(1)結婚情報サービス関係

  • ((株)オーエムエムジーへの質問)社会的に大変有益で、今後ニーズも増大して来る分野だとは思うが、先述のビジネスモデルについて、これはコスト構造だけでなく顧客の満足度というものが入って初めて成り立つものではないか。そこで、顧客に応じて料金を差別化して設定するのが合理的と思うがどうか。
    また、業界の社会的信用を上げるためにも、特商法の規制の下で業務運営した方がよいのではないか。
    [協議会では、自主規制基準において基本的人権の尊重をうたっており、顧客を差別化するということはしない。]
  • 資料の中に、国民生活センターの見解に対する反論があるが、誤解があると思われる。ただ、結婚情報サービスに関して単なる相談でない苦情が多いというのは事実である。また、特商法の指定を受けると事業活動に支障をきたすという話があったが、法規制を受けることによって健全な事業者に有利に働くこともあり、一概には言えない。
  • 昨年、日本消費者協会では結婚情報サービス110番というものをした。当サービスの需要が非常に高いということ、実質的な苦情も多いこと、よって消費者から見て業界として不透明な部分があること等が分かった。やはり問題は一括納入の前金が非常に高額で、その後提供されるサービス量及びその質との相関関係がないことにあるのではないか。成婚料の徴収というのが難しいのは分かるし、前金制を完全に否定するわけではないが、やはりサービスの利用に応じて課金されるシステムの構築が望ましいのではないか。自主規制でやるよりも、法規制を受け、アウトサイダーも含めたルールを業界全体に適用した方が社会的信用も上がって利用者も増えるのではないか。既指定の4業種が規制を受けたことで、業界として立ち行かなくなった訳では全然ないし、アウトサイダーが多い分野では、このような規制はかえって有効に働くのではないか。
  • ((株)オーエムエムジーへの質問)O-netの「ご契約いただくお客様へ」という重要事項確認書及び「オーネット入会への御案内」というパンフレットは、インターネット等で事前に参照することができるか。
    [重要事項確認書そのものはホームページにアップしていない。ただ、その内容自体は、「オーネットの全て」というページで一部類似のものを開示している。当社の場合は、必ず事前にシステムの内容を説明して、納得された上で契約・入会していただくこととしている。]
  • ((株)オーエムエムジーへの質問)入会金20万、登録料6万円というのは、他業種に比べて高いのではないか。それぞれの根拠をお教えいただきたい。
    [入会金は、初期費用に充てている。その多寡は、保有個人情報の充実と相関しており、より良いサービスを提供するとなると自ずと高くなる。入会金という表現が分かりにくいということであれば、「個人情報提供のための初期費用なので個人情報の提供開始により返却不能」と説明してもよい。登録料は、登録時にかかる諸経費。]
  • ((株)オーエムエムジーへの質問)例えば、1回の情報提供で自分に合わないという消費者と100回提供を受けて成婚にいたる者との料金が、初期費用がかかるということで一律とされるのはやはり無理があるのではないか。料金体系を工夫することで改善できるのではないか。
    [一度体験した上での考慮期間が必要というのは理解できる。協議会の自主規制基準には、クーリングオフ期間終了後の22日間は、登録料と1ヶ月分の役務提供料のみの納入で退会していただくことが可能な条項を設けている。ただ条件として、データ上顧客が交際しているいる場合には適用除外ということは事前にお伝えしている。]
  • ((株)オーエムエムジーへの質問)結婚情報サービスというのは、元来不満が必然的に生じるサービスといえるのではないか。すなわち、昨年の成婚率が3分の1ということだが、すると残り3分の2は何らかの不満を抱えていることとなる。このサービスに申し込む動機は結婚であって、3分の2の人に成果はない。したがって、中途解約を認めて顧客に自由を与えることが必要ではないか。やはり法規制を受けることで業界全体の社会的信頼の向上に繋がると思われる。
    [人身売買ではないので、入会の際、必ず結婚できると思っておられる方はいない。成婚にいたらなかった3分の2の方の中にも異性と交際する良い機会となった等、成果を感じている人はいる。]
  • ((株)オーエムエムジーへの質問)30日経過後は、入会金等を一切返さないというのが中途解約の必要性の問題となってくるわけだが、自主規制基準を今後、特商法の中途解約条項を設ける等の方向性で見直す意図はあるのか。
    [そのような見直しをすると、やはり初期費用の面でビジネスモデルとして成り立たなくなってしまう。この点を今日は一番御理解いただきたい。]

議題(1)育毛・増毛サービス関係

  • (日本毛髪業協議会への質問)百万円を超えるような高額なトラブルが発生しているのが問題だと思われるが、一顧客に対する総販売額の規制はあるか。
    [販売額の上限規制は、各会社毎にやっているが当社では二百万円を上限としている。](注)増毛・育毛・かつらのサービスを同時に受け、それを合計しても上限は二百万円という意味。
  • (日本毛髪業協議会への質問)育毛・増毛はエステと同分野に分類できると思うが、こちらだけ法規制を受けていないというのは不公平ではないか。また、自主規制基準を特商法の内容に近づけるというのであれば、アウトサイダーも含めて対象となる法規制の方が望ましいのではないか。
    [現在業界シェアの約80%を10の加盟会社で占めている。法規制を受けるとなると協会の求心力の低下を招き、業界が不安定化する可能性が高い。消費者トラブルに対しては、アウトサイダーの加盟を促して、自主的に業界全体の健全化を推進することで対応したい。]
  • (日本毛髪業協議会への質問)育毛・増毛に関しては、特に消費者が心理的に弱い立場に置かれており、通常よりも契約を受け入れやすい状況にあるが、協会のガイドラインは、契約書や重要事項の説明において消費者に呈示されているのか。また、従業員に対する教育等、それが消費者に徹底をされるような体制となっているか。
    [ガイドラインについて、契約書及び重要事項説明の際にももちろん呈示している。]
  • (日本毛髪業協議会への質問)ガイドライン中の目的規定は、非常に包括的に書きぶりとなっているが、育毛・増毛以外の植毛等、毛髪に関するサービス提供全般に適用されるものとして理解してよいか。
    [植毛に関しては、医療行為であり対象に入らない。]
  • (日本毛髪業協議会への質問)非加盟事業者にはどのような対応を考えているか。
    [協議会への加盟を促すとともに、現在設けている加入要件(資本金一千万円以上かつ開業後一年)の問題も含め今後対応をはかってまいりたい。]

以上

(本議事要旨は速報のため、今後、修正される可能性があります。)

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商務流通G 消費経済部 消費経済政策課
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