経済産業省
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産業構造審議会環境部会地球環境小委員会鉄鋼ワーキンググループ(2010年度)‐議事要旨

日時:平成22年12月21日(火曜日)10時~11時30分
場所:経済産業省別館10階1028会議室

出席委員

佐久間座長、工藤委員、松橋委員、米本委員(以上、産構審)
小林委員(以上、中環審)

議題

  1. 鉄鋼業種の自主行動計画の評価・検証について
  2. その他

議事概要

  • 生産動向が減少している中、取組みをどう評価をするかがポイント。同程度の生産量である95年と比べてエネルギー原単位は下がっており、これまでの省エネ等の取組みを評価。
  • 海外への技術提供による国際的な削減ポテンシャルが高く、今後期待されるところ。他方、国際的に評価されるようなモニタリングの方法を日本が考えるべきと考えるがどうか。
    →海外への技術提供による削減効果の計測法については、CDM理事会にも一定程度の蓄積があるが、限定的。今後、2国間クレジットの検討が進んでいく中で、あわせて検討が進むものと認識。
  • CDMは追加性という保守的な考え方の下、日本の鉄鋼業が得意とするCDQ、TRTは認められづらい。2国間クレジットは、これに対抗するそもそもの方法論を作るもの。
  • 他方、JBICではJ-MRVという方法論を作成。こうした動きとも連携していくことが良いのではないか。
  • 温暖化対策三施策に関する民主党の方針が公表されたが、排出量取引制度については当面凍結される方向。キャップをかけることによりイノベーションが起きるわけではなく、我が国の方向性としては合っている。
  • 太陽光発電の余剰電力買取制度は既に始まっており、全量買取についても政府として進めていく方針。再生可能エネルギーに対する支援を何もやらないと新エネ産業が育たない一方、エネルギー多消費産業の国際競争力を削ぐものでもある。
  • 温暖化対策税、全量買取制度について、製造業に与えるコスト負担を評価し、輸出する際にその負担を剥ぎ取るという方法も一案。輸入品にも温暖化対策コストを上乗せするという考え方もあるが、WTOルールとの整合性が問題になる。
    また、業界毎に負担を控除するという考えもあるが、全量買取制度については、全ての分野に薄く広く負担してもらう方針が示されており、例外的にサーチャージ料金を免除することは困難ではないか。
    →2国間クレジットについては、インドとフィリピンでプロジェクトを開始。今後も積極的に貢献していきたい。
    →再生可能エネルギーの普及・拡大に対する支援に反対するものではない。しかし、個別産業に与える実態について正確に把握すべき。単純な比較は困難だが、例えば、電炉業の売上高に占める電力使用量の割合は、一般の製造業と比較して10 倍程度大きく、圧倒的に大きな負担。
  • コペンハーゲン合意後、国の国際的な温暖化の交渉の文脈が地域的な手当てをする方針へと変化しつつある。そうなると、日本は中国と組む必要が生じる。
  • これまで産業界で個別にやってきた努力を支えるため、日本のポジショニングや考え方を明確にすることが重要。
  • 今後、中国、インドの粗鋼生産量はどの程度増え、それによりCO2はどの程度増加するのか。
    →例えば、1人当りの鉄の消費量は日本で言えば約600~700kg、中国は約200kg。インドは約50kg。詳細な予測は難しいが、世界の粗鋼生産が現在の13 億トンから、今後、倍増するという見通しがあり、そうした需要の大半は中国、インドが占めることになる。
  • 中国、インドの生産量が増えると地球温暖化問題の中で鉄鋼業が占める位置はどうなるのか。
    →新しい製鉄所では省エネ設備を付けるため、エネルギーの増分は少しは抑制される。
  • 中国、インドの粗鋼生産量が伸びていく中で、日本の粗鋼生産が増加する要因は何か。また、温暖化対策をどう考えるか。
  • 原単位が一番低かったのが2007 年だが今回増加している。一番効率の良かった年を目指す手立てはないか。
  • LCA 的な削減効果について、最終製品の使用段階での削減量を全てカウントしているのか。具体的な計算方法如何。LCA については、家電業界も同じようなこと指摘しており、カウントが困難だがどのように考えるか。
  • 国内排出量取引の問題について負担増と記載があるが、取引制度の問題と割当制度の問題が一体として説明されているところ、取引制度には反対ではないのではないか。
  • CO2 を排出しない製鉄法を何か考えていないのか。
    →世界の鉄鋼需要は伸びる傾向。こうした中、日本でしか製造できない高機能鋼材の需要も伸びると考え、過去の実績の1.2 億トンと推定している。ただし、生産量が減って、排出量が減ったからそれで良しとするのではなく、どのような生産量になろうと、CO2を500 万トン削減することが目標。
  • 原単位については装置産業のため、固定的なエネルギー源が必要。そのため、生産量が減少すれば原単位も悪化する。
  • エコプロダクトについては、主要な5 品種について、ユーザーと具体的な算定方法を確認し、鋼材由来の軽量化分を算出している。
  • キャップアンドトレードについて、議論しているのは地球温暖化対策基本法案に記載のもの。これに対しては反対。二国間クレジットや国内クレジットには反対していない。
    →CO2を排出しない製鉄法について、コース50 の研究を進めている。
  • エコプロダクトの削減効果については、(エネ研で算出しているものだが)実際には高張力鋼板をはじめとする高機能鋼材製造時の増エネ分と、実使用段階のエネルギーが一番大きいのでそこの部分を取り出して評価している。
  • 経団連の第三者評価委員会においても製造時にCO2が増えるが、使用時に減少するという考えが出ている。工場で排出量を絞るのではなく、ライフサイクルで排出量が減るようなものの普及拡大させることが重要。
  • 中小企業の国内クレジットについて、電気事業は、全体で600 件程度の申請のうち80 件くらいを占めており、ヒートポンプの普及拡大を図っている。鉄鋼業の場合は、京都メカクレジットの取得に5300 万トン、1000 億円くらいお金をかけているが、その100 分の1 でも国内クレジットの需要拡大に繋げていただきたい。
  • 鉄鋼業の需要拡大の関係で、一人当たりの鉄の消費量を考える上では、建設インフラ等への蓄積という観点も重要。
    →一人当たり100 キロを超えた後、急成長するが、これは、インフラ整備や自動車の需要などがある時期から急激に増えていくということだと思料。インドなど途上国はまだ充分に蓄積できていない状況であるので、需要は相当増える見通し。
    →エコプロダクトについて補足。自動車に関して、実際には特殊鋼メーカーが極めて優秀なエンジン用の素材を提供することで、効率が良くなっているが、自動車メーカー、自工会からの反応は、効果はあるものの定量評価は非常に困難というもの。
  • 素材産業は確実に効果を出しているものの、評価されづらい。

以上

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最終更新日:2012年1月30日
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